リーダーシップ経験なし必見!経験がなくても面接で上手にアピールする方法

 2023年3月20日

今まで面接でリーダー経験を聞かれたことはありますか?

キャリアプランナー 岡田

就活生 Aさん

聞かれました!部活でもバイトでもリーダー未経験なので、聞かれたら不安になります。

そうですよね。でも、安心してください。就活生はリーダー経験が全くない人が大多数なのです。

キャリアプランナー 岡田

就活生 Aさん

ほとんどの人が未経験なら、なぜ面接官は聞いてくるのでしょうか?

不思議ですよね。面接の質問には「裏の意図」が込められている場合があります。詳しく解説しますね。

キャリアプランナー 岡田

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リーダーシップ経験を聞く面接官の意図

リーダーシップ経験を聞く面接官の意図

どの質問にも共通して言えることですが、面接官の好印象を得るような回答をするには、質問の意図を正確に把握する必要があります。面接官は限られた面接時間の中で就活生を見極めるために、最も効果的と思われる質問を投げかけてくるものです。たとえ「リーダーの経験はありますか?」などと聞かれたとしても、YESかNOかで済ませられる質問ならアンケート用紙で済みますから、わざわざ面接で聞く意味がありません。つまり面接での質疑応答には必ず説明が必要であり、面接官は質問に対するダイレクトな回答そのものよりも、説明の部分から何かしらを読み取ろうとしています。

そのため極端な話、面接官が読み取ろうとしているものに答えられていない場合には、どんなにすごいリーダー経験を語っていようと好印象は得られないわけです。逆に言うと、たとえこれといったリーダー経験がなくても、説明の部分で面接官が読み取りたい事柄にしっかり答えられてさえいれば、好印象を得られる可能性があります。コラムの初めに、面接でリーダーシップ経験を聞く3つの意図について解説しますので、面接官がこの質問から何を見極めようとしているのか理解しておいてください。

リーダーとしての素質があるかどうかの確認

面接でこれまでのリーダーシップ経験を聞く意図の1つは、その就活生にリーダーとしての素質があるかどうか確認するためです。入社後は最初こそ”新入社員”として会社の人事ピラミッドの最下層にいますが、いつまでもそのポジションに留まることはできません。翌年には次の年の新入社員が入ってきて、翌々年にはその次の新入社員が入ってくるという風に年々押し上げられ、否が応でも先輩として指導的役割を担うようになります。しかも日本企業は外資と違って終身雇用・年功序列の習慣が根強く、ヘッドハンティングで外部から役職者や専門家を迎えるケースはまだまだ少ないです。

新入社員として入社し社内で成長した人間のうちの誰かが、いずれは役職やプロジェクトリーダーといったポジションに就き、チームとしての仕事とそれを担う人たちを管理することになります。ところがリーダー的なポジションというのは向き不向きがあって、誰もが上手くこなせる仕事ではないです。そして部活などでもそうであったように、リーダーに向いていない人がそのポジションに就くとチームの結束や士気が下がり、仕事が順調に回らなくなってしまいます。そのため企業は採用面接においても数年後、数十年後を見越し、リーダーになる資質を持った人材を確保しておく必要があるのです。

そこで面接官は就活生の過去におけるリーダー経験を聞き、その中身から、将来的に会社でリーダーのポジションを任せられる人物かどうか見極めようとしています。ただし判断基準となるのは、過去に1回2回リーダーを務めた時に収めたチーム成績そのものや、どれだけ偉そうな肩書をつけた経験があるかといった単純な視点ではありません。そもそも「リーダーシップ」とは本来、周りの人を動かす力量や指導力・統率力のことで、どんな種類の事柄において人を動かしたかも、どんな肩書が付いていたかも無関係です。

就活生はまだ若いですから、リーダーの資質を持った人でも未熟なために失敗したり、大袈裟な肩書がつく機会に恵まれなかったりといった場合もあるでしょう。ですから面接官は就活生の語る経験談の中身を聞いて、就活生自身がどのように考え、具体的にどんな行動を取って、結果として周りにどのような影響を与えたのか、そこから何を学んだのかなどから、リーダー資質の有無を判断しようとしています。つまりそうした中身がきちんと語られ、リーダー資質があると確認できれば、どんな小さな取り組みにおけるリーダーでもどんな小さな肩書でも良いわけです。

学生の人柄の確認

面接でこれまでのリーダーシップ経験を聞くのには、その経験談から就活生の人柄を見極めたいという意図もあります。集団におけるリーダーというのは、非常に特殊なポジションです。目指す目的が何にせよそれを達成する責任を負い、幅広い視点で全体像を見て進行状況を管理し、他人の行動に口出しする必要があります。時には周りが思うように動いてくれず苛立つこともあるでしょうし、チーム内の意見が合わなければ調整役となり、人間関係に悩まされることもあるでしょう。

リーダー以外のポジションの方が、そんな面倒な責任を背負い込まず、自分に与えられた小さな役割だけを考えればよいぶん気楽に行動・発言できます。つまりリーダーというポジションは、誰もがやりたがる役割ではないうえ、やりたいと思ったところで誰もが上手くこなせる役割でもありません。しかも仕事上リーダーを任せられる場合と違い、学生の間に担うリーダーはバイトでさえその他の役割と大した給与の差がない場合が多いです。そうした面倒で大した得もない役回りをわざわざ引き受け、それを上手にこなせる人は、その他の人にはない独特な価値観・考え方を持っていると考えられます。

また実際にリーダーという難しいポジションを引き受けてみた結果、どんな部分に悩みや喜びを感じ、どう行動するかもその人の考え方や性格によって異なるはずです。そのため面接官は、就活生がリーダーをやろうと思った理由や実際リーダーシップを取った過去の経験談から、就活生がどのように考え行動する人物なのかを確認しようとしています。単純に肩書の経験があるか、どんな成果を上げたかといったことでなく、その経験の中に表れている就活生の人柄を知りたいわけです。

特にリーダーは管理職の役割ですから、チームを構成する人や周辺の人々とどう接するかが重要になり、そこに就活生の人柄が表れています。ですから「リーダー経験」の回答では、人との接し方を中心として、自分がどんな人柄の人間なのか表現することが大切です。

企業への貢献度や働きの確認

面接官がリーダーシップを取った経験について聞くのは、入社後の会社に対する貢献度や働きぶりを予測するためでもあります。なぜなら企業によって社風や求める人物像が異なり、企業と就活生には相性があるので、単純にリーダーシップがあるだけでは十分な貢献ができないからです。これまで述べてきたように、過去のリーダー経験を聞けば、就活生にリーダーの資質があるかどうかや就活生の人柄が分かります。

そして企業が、リーダーとして活躍できそうな人に魅力を感じるのも確かです。ただし一口にリーダーの資質や人柄と言っても、色々なタイプのリーダーがいます。カリスマ的な魅力で自然と人を惹きつけるリーダーもいれば、有無を言わさずグイグイ引っ張るリーダー、人当たりの良い調整役のリーダーなど、リーダーの形もさまざまです。たとえリーダーに向いた資質・人柄があったとしても、それが企業の社風に合わないタイプのリーダーだったり、求めるリーダー像とは異なるタイプだったりすれば、その企業にとっては価値がありません。

リーダーは人を先導する立場ですから、その人自身にリーダーの資質があっても社風に合わず、社内にいる人間の共感を呼べないタイプの人では誰もついてこないです。それに企業の中のリーダーは、会社の目指す目標を達成できるよう、その部署やチームに所属する人を管理・指導する役割を担っています。ですからそもそも、その会社の考えやビジョンに共感して同じ方向性を目指してくれるとともに、その方向性に沿ってチームを引っ張っていく人でなければダメです。

会社の目指すものとは異なる方向へチームを引っ張ってしまうと、求められている成果を上げられないばかりか、会社の方針とは異なる指導を受けた社員が混乱してしまい、社内の結束が崩れてしまいます。リーダーは周りの社員への影響力が強い分だけ、会社の社風や求める人物像に合った人材でないと、会社に貢献するどころかマイナスにもなり得るわけです。せっかくリーダー経験があってもそこから十分な学びを得ず、もともと持っているリーダー資質を仕事に活かせない人は大勢います。

そのため面接官は、就活生がリーダー経験から何を学び、それを活かして入社後どのようにこの会社で活躍していきたいと述べるかに注目しているのです。面接官は就活生の語る働き方が自社の社風や求める人物像に合ったものかどうかで、会社と就活生の相性をはかり、会社の期待する活躍ができる人材かどうかを見極めます。つまりリーダー経験の有無よりも、その企業の社風や期待するリーダーとしての役割を理解し、それに沿った活躍のビジョンを語れるかどうかの方が重要だと言えるでしょう。

バイトでも就活でも、人を管理する「リーダー経験」を問われることがあります。実際に経験している人は堂々と答えられますが、未経験だと尻込みしますよね。しかし「リーダー経験」はごく一部の人だけのスキルです。部活では部長は一人しかなれません。面接官が聞いてくる意図は、「リーダー経験」そのものではないことがあります。キャリchの「求人紹介&面接サポート」では面接対策を無料でサポートしているのでぜひ活用ください!

小さな経験でもOK!上手に自分をアピールする方法

小さな経験でもOK!上手に自分をアピールする方法

ここまで述べてきたように、リーダー経験から面接官が知りたいのは就活生のリーダー資質の有無やリーダーとしての人柄、会社に合ったリーダーかどうかといった点です。面接官は肩書の大小や成果の大小に注目しているわけではないので、そこにこだわる必要はありません。それでも部活のキャプテンやバイトリーダーといった、誰の目にも明らかな”リーダー”の経験がない就活生にとって、「リーダーシップを取った経験は?」と聞かれると悩ましいですよね。

そういう就活生は一体、これまでのどんな経験について語り、何をアピールすればいいのでしょうか。ここからは、特別リーダーシップを取った経験がないと感じている人が、上手に回答するためのコツをまとめていきます。アピールすべきポイントは肩書があってもなくても同じですので、”リーダー”の自覚がある人も一緒に参照してください。

まずは「リーダーシップ」の意味を知ろう

「リーダーシップを取った経験」に対する回答から面接官の好印象を得るにはまず、”リーダーシップ”という言葉の意味を正確に理解しておく必要があります。なぜなら就活生の多くが”リーダーシップ”の意味を誤解し、質問の意味を取り違えているために、面接官の求めているものとは異なる見当違いな回答を目指しているからです。部活のキャプテンやバイトリーダーなどの経験がないから、「何を答えてよいか分からない」「語るべきネタがない」というのは、その典型的な例だと言えます。

そんな風に質問の意味を取り違えたままでは当然、面接官の意図から外れた回答になってしまい、印象が良くなるはずがないです。前述のように、そもそも”リーダーシップ”とは、周りの人を動かす力量や指導力・統率力のことを指します。つまり「リーダーシップを取った経験」とは、リーダーという肩書がついた経験のことではなく、周りの人を指導したり統率したり動かしたりした経験について聞かれているのです。もう少し噛み砕いて言うなら、「リーダーシップを取った経験」=「自分が物事を主導した経験」=「自分の言動によって他人を行動させた経験」と言い換えられます。

ですから基本的には、どんな種類の事柄において人を動かしたかも、何人を動かしたかも、どんな肩書が付いていたかも全く無関係です。極端な話、自分の言動が他人を動かしたという事実さえあれば、その結果として得られた成果が大きくても小さくても関係ありません。要するに、自分が中心となって人を動かし、取り組んだ経験なら何でもいいわけです。面接官は過去の栄光ではなく、自社と相性の良いリーダーかどうかと、実際に入社後その資質を発揮できるかどうかを知りたがっています。

その視点が満たされる回答をしていなければ、どんな肩書やすごい成果を語っていようと、その企業にとって必要な人材だとは思ってもらえないでしょう。それらをアピールをするには肩書や成果ではなくて、どのようにリーダーシップを発揮したか、そこから学んだことを仕事にどう活かしたいかといった中身の説明が重要です。どんな肩書や小さな成果でも構わないので、具体的な行動とそこからの学び、企業での活かし方を詳しく語れて、志望企業との相性の良さを示せる”リーダー経験”を探してください。

周りにどんな影響を与えたのかを考える

「リーダーシップ経験」を回答する際は、ポジションや規模をアピールすのではなく、リーダーシップを取った経験の“中身”を重点的にアピールします。そしてその“中身”とは、「周りにどんな影響を与えたのか」です。

面接官の意図からもわかるように、この質問では学生の周りとの接し方を見極め、そして企業とマッチするのかを判断しています。これらの判断こそ、周りにどんな影響を与えたのかから見極めているのです。

つまり、ただリーダーになった話だけをしても面接官は学生の事を見極めることができないのです。そのため、人数が多い部活動でのキャプテンという“ポジション”を話しているだけでは自分をアピールできないのです。

そして周りにどんな影響を与えたのかを考える際はリーダーを取ることで、どんな事が大変だったのか、どんな風に指揮を取り、どんなことを伝えたのかを自分なりにまとめていきましょう

何度もいっていますが、リーダーというポジションを述べるのではなく、中身のエピソードが重要です。リーダーの大小は気にせず、自分のリーダーとしての経験を掘り下げましょう。

経験から得たものを企業でどう活かせるのかをまとめる

先ほどの中身、つまり“周りにどんな影響を与えたのか”だけを述べるだけではまだ自分を100%アピールすることができません。そこから企業へアピールするためのネタを伝えなくてはなりません。

まずは、先ほどの“周りにどんな影響を与えたのか”から得たものを考えます。自分がリーダーを取ったことで得たもの、周りに影響を与えたことから何を得たのかを考えていきましょう。

そこからその経験から得たものが企業でどう活かせるのかを考えます。面接ではただ質問に答えるだけでなく、質問から自分を売り込まなくてはならないため、企業にとってメリットのある人材だとアピールする必要があります。

そのためにも企業研究から企業がどんな人材を求めているのかをしっかりと把握しましょう。企業研究がしっかりとできていれば、企業でその得たものをどう活かせるのかを述べることができます。

話すときは“結論”から述べる

話の題材となるリーダー経験、リーダー経験から周りにどんな影響を与えたのか、これらの経験からどんなことを得て、その得たものは企業でどう活かせるのかを考えたら、次に相手に話が伝わりやすいようにまとめていきます。話をまとめる際は、PREP法を使って結論から述べてください。PREP法はビジネスでよく使われる文章構成法で、「P=point(結論)」→「R=reason(理由)」→「E=example(具体例)」→「P=point(結論)」の順で話を展開します。

PREP法を用いると、質問に対するダイレクトな答えが冒頭にくることで話が簡潔になり、主旨が伝わりやすくなると同時に、その後の説明やアピールの部分にも耳を傾けてもらいやすくなるのです。「リーダーシップを取った経験」の回答にPREP法を当てはめると、以下のようになります。

    【PREP法の構成】

  • P=point(結論)
    →どんなところでリーダーシップを取ったのか

  • R=reason(理由)
    →リーダーシップを取ることになった理由やきっかけ、背景など

  • E=example(具体例)
    →周りにどんな影響を与えたのか(どんな事が大変だったのか、どんな風に指揮を取り、どんなことを伝えたのか)

  • P=point(結論)
    →これらの経験から得たものを企業でどう活かすか(企業にとってのメリットを伝える)

最初に述べるべき結論は、質問に対するダイレクトな答えである「どんなところでリーダー経験を取ったのか」です。それから、リーダーシップを取ることになった理由を簡単に説明し、裏付けエピソードとして具体的な経験の中身「周りにどんな影響を与えたか」を詳しく述べます。そして最後に、「これらの経験から得たものをその企業でどう活かせるか」を述べ、自分と企業との相性の良さをアピールするわけです。

企業が知りたいのは自社にとって役立つリーダーになれるかどうかですので、具体例でも最後のアピールでも、志望企業にフィットするリーダー像を語るように意識しましょう。 単なる過去の栄光でなく、入社後その企業でも発揮できるリーダー資質を持っていて、採用メリットのある人材だと示せれば、高評価を得られます。

リーダーは優秀な人がなるポジションです。では、優秀な人とはどのような人でしょうか?仕事がはやい人、コミュニケーションがとれる人、頼りにされる人など「優秀」の定義は様々です。面接の場においては、企業の面接官は将来を見越して質問してきます。企業を分析し、答えを事前に用意できていれば堂々と面接に挑めますよ。キャリchの「求人紹介&面接サポート」では面接のポイントを教えているので、リーダー経験がない人は必見です!

【例文】リーダー経験を上手に答える方法

前述のように、面接で「リーダーシップを取った経験」について聞かれたら、PREP法の流れで回答していくのがオススメです。しかし理論だけだと、実際どのように説明していけばいいか分かりにくいかも知れません。以下に具体的な例文を掲載しておきますので、回答作りの参考にしてください。

私は高校時代、文化祭で教室の装飾を主導しました。(結論)

私は美術部だったので、催し物にたくさんの人を呼び込めるような目立つ装飾を考えてほしいと頼まれたのです。(理由)

そこで苦労したのは、いかにみんなのやる気をそがずに全体のバランスを取るかということでした。不公平感を生まないよう全員同じくらいの作業量を割り振るのですが、統一感がないと装飾全体としてはきれいに見えないので、作業が遅れがちな人を手伝ったり丁寧過ぎる部分や雑な部分を修正し合ったりしなければなりません。手伝う側も手伝われる側も嫌な気持ちにならないよう、間に入って調整するのが一番大変でした。(具体例)

この経験から学んだことは、こちらが固い表情だと相手も頑なになり、こちらの表情が柔らかいと相手も心を開いてくれるということです。ですから私は、人に対して率直に意見するときでも最終的には笑顔を忘れないようにしています。入社後数年たてば私も後輩を指導し、仕事をけん引する立場になると思いますが、厳しい状況でも明るい笑顔で安心感を与え、後輩のやる気を引き出せる社会人になりたいです。(結論)

上の例では、リーダーシップを取った経験として文化祭での装飾担当を挙げています。前述のように、自分が中心となって人を動かしたことなら何でもいいので、特に”リーダー”の肩書がついていなくても問題ありません。初めにどんなところで何のリーダー経験をしたかと、その理由を簡単に述べます。しかしあくまでも回答の中心になるのは、どんな風にリーダーシップを発揮したのかと、それから何を学んで、志望企業の仕事にどう活かすかです。その部分は何に苦労し、どんな工夫をして乗り越えたかなど詳細に説明します。

ただし具体例にせよ最後の結論にせよ、その企業の社風や求める人材に合ったリーダー像を語ることが大切です。上の例ではとある飲食業界の企業をモデルに、「笑顔」「やる気」といったキーワードを入れていますが、好まれる人物像は企業によって異なります。しっかりと企業研究を行い、志望企業に合ったリーダー像を語って、相性の良さをアピールしてください。

リーダー経験がない人の答え方と注意点

リーダー経験がない人の答え方と注意点

ここまでは「自分が中心となって取り組んだことなら何でもいい」という視点で、小さなリーダー経験を上手に回答する方法について説明してきました。ところが残念ながら、〇〇係のリーダー経験もなければ、誰かに影響を与えた出来事も一切ないという人もいると思います。そういう人は、どうあがいてもリーダーシップを取った経験として語れるネタがないですよね。そうは言っても評価の対象になっているのですから、経験がないからといって「リーダーシップを取った経験はないです」と簡単に済ませてしまってよいものでしょうか。

そこでここからは、正真正銘「リーダーシップを取った経験」として語れるネタがない人のための回答法について説明します。NG例と合わせて注意点も記載しておきますので、回答の参考にしてください。

ないと答えてOK!大切なのは“これからどうするか”

リーダーシップを取った経験と言えるものがない場合、「ない」と答えること自体は問題ありませんが、それだけで回答を終わらせず「これからどうしたいのか」について語りましょう。存在しない話をでっち上げるわけにはいかないので、本当にリーダーシップを取った経験と呼べるものがないなら、「ない」と答えること自体は仕方がないことです。面接官も作り話なんて聞きたくないですから、正直に「ない」と答えたことによって、印象を悪くすることはありません。

ただし「ない」というだけで回答が終わってしまうと、何のプラス評価も得られないのは事実です。限られた面接時間の中でわざわざリーダーシップを取った経験について質問するからには、その企業は採用においてリーダー資質の有無を重視していると考えられます。過去にリーダーシップを取った経験がないから、単純に「ない」というだけで終わってしまうと、リーダー資質をアピールしているライバルに差をつけられてしまうでしょう。これまでにリーダーシップを取った経験がない就活生も、単純に「ない」というだけではダメで、他の方法で自分にリーダー資質があることをアピールする必要があります。そのアピールができるのが、「これからどうしたいか」という話です。

「これまでのところはリーダーシップを取った経験がないけれども、今後は○○していきたい」という風に話を持って行けば、その中でリーダー資質をアピールすることが可能になります。具体的には、今後リーダーを経験したいと思っていることや、経験することでどんなことを得たいのかといったビジョンを語ってください。しつこいようですが面接官が本当に知りたいのは就活生の過去の栄光ではなくて、自社に合ったリーダー資質を持っているかや、それを自社で活かせるかどうかです。

つまり「リーダーシップを取った経験について教えてください」などと聞いていても、実をいうと実際にその経験があるかどうかはさほど重要視していません。過去にリーダーシップを取った経験がなくても、今後に向けた話の中で自分には”リーダー”という役割を担う意欲があり、実際その資質も持っていると示せさえすれば高評価を狙えるはずです。

過度なリーダー経験のアピールはかえって悪印象!

自分をアピールしたいからといって、過度なリーダー経験を述べるのはかえって悪印象なので注意しましょう。

部活動でのキャプテン、バイトリーダーなどを経験した人も少なからずいます。そしてこのような経験は誰しもができるわけではないので、アピールになるもの確かです。

しかしだからといって過度にアピールしてしまうと、「自分は特別」「天狗」という雰囲気をかもしだしてしまい、うぬぼれが感じられてしまいます。面接官はそんなうぬぼれ感が感じられる学生に合格ボタンを押したいとは思わないのです。

また、「100人の部員をまとめた」「バイトリーダーになったおかげで売り上げが伸びた」など、あまりにも大規模な経験はどうしても嘘っぽさが出てしまいます。

もちろん裏付けエピソードとしての内容がしっかりしていれば問題ありませんが、そのようなエピソードを用意できない場合は、話を盛ったりせず、正直に話すようにしましょう。

ネガティブな発言もNG

たとえ語るべき「リーダーシップを取った経験」がなくても、自分を卑下するようなネガティブな発言や成長意欲の感じられない発言、嘘をつくといった行為は当然NGです。自分に自信がない人、成長意欲のない人、平気で嘘をつく不誠実な人などを、わざわざ採用したいと思う企業は絶対ありません。自分に自信がない人は何事も素早く決断できないので仕事がはかどりませんし、成長意欲のない人もより良い仕事をしようという意思がないので、同様に会社への貢献度が低いです。

そのうえそうしたネガティブ思考や成長意欲のなさが悪い意味で周りに影響を与え、他の社員のモチベーションすら下げてしまう恐れがあります。そのためネガティブ思考の人や成長意欲のない人は、どの企業でも敬遠されるのです。しかも限られた面接の時間にわざわざ「リーダーシップを取った経験」について聞いてくるからには、その企業は採用においてリーダー資質を重視していると考えられます。

「これまでリーダーシップを取った経験がない」と述べるだけなら評価は±ゼロですが、「自分にはリーダーなんて無理」「リーダーはやりたくない」などと述べれば、マイナス評価は確実です。そうした発言をすると場合によっては評価を下げるどころか、即時に不採用を決断させ、他の質問での挽回も難しい致命傷ともなりかねないので注意してください。

また面接で嘘をつく人に至っては、自分にとって不都合な事実を隠蔽する傾向があると思われ、コンプライアンスを守れずに会社の信用を失墜させる恐れがあります。嘘をついてもバレないだろうと思うかもしれませんが、面接官は人柄を見抜くプロですから、侮ってはいけません。面接での嘘は、深堀質問への回答が不自然になることですぐに分かるので、就活生が思うよりずっと簡単にバレやすいものです。

「ない」と答えることで評価を下げたくない、高評価を得たいという気持ちはよく分かりますが、嘘をつくのは逆効果となります。志望企業からの信頼を失い、自分の価値を貶めるだけです。嘘などつかなくても、前述のように別の方法でリーダー資質をアピールすることはできます。無駄なリスクは冒さず、正直な回答から自分の良さをアピールしましょう。

おわりに

これといったリーダーの経験がない人からすると、「リーダーシップを取った経験を教えてください」という質問は、どう回答すべきか悩ましいものだと思います。しかし”リーダーシップ”とは本来「人を率いて動かす能力」という意味に過ぎませんから、肩書の大小もそれによる実績の大小も関係ありません。それに企業が本当に知りたいのは、過去の栄光でなく、「入社後リーダーとして自社に貢献できる人材かどうか」です。

どんな肩書でも構わないので、どのようにリーダーシップを発揮し、その経験から何を得たのかをしっかりと伝えるようにしてください。本当に小さなリーダーシップすらないとしても、今後のリーダーシップに向けた意欲をきっちり語れれば大丈夫です。それでもリーダー経験について上手く回答できる自信がない人には、就活エージェントなどの就活のプロに頼ることをオススメします。豊富な就活ノウハウを持った就活エージェントに手伝ってもらえば、志望企業で好まれるリーダー像に合わせて、好印象が得られるよう上手く話をまとめられるはずです。

それだけでなく就活エージェントを相手に面接練習をすれば、本番の面接に近い緊張感を得られるので、効果的に面接力を上げることもできます。キャリchでも、就活生の面接対策を総合的にサポートする無料のオンラインサービス「面接サポート」を開催していますので、ぜひ利用してください。このサービスを担当するキャリアプランナーは、就活ノウハウだけでなく、契約企業の細かな選考傾向を把握しています。

「難しい質問を受けない面接が楽な企業」「リーダー資質を重視しない企業」といった、細かな希望に合わせた企業紹介も可能です。たった1つの質問に答えられないだけで就活全体がうまくいかないのではもったいないですから、プロに頼ってう回路を探すのも有効な手段となります。自分に合った就活方法で、自分に合った企業の内定を狙いましょう!

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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