就活を6月から始めるのは遅い?選考解禁時に内定なしでも間に合う方法を紹介
2020年5月17日
就活生Aさんは、6月から就活を始めたいんですね?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
そうなんです。でも、周りの友達はもう内定をもらってるみたいで、不安になってきました。選考の解禁は6月からのはずなのに、6月から就活を始めるんじゃ遅いんですか?
正直、出遅れ感は否めませんね。政府方針では6月から選考を開始することになってますが、実際にはもっと早く選考を始める企業が多いんです。
エントリーはまだでも、これまでに何か就活の準備はしてますか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
全然やる気がでなくて、まだ何もしてないです。
新卒での内定は、もう諦めるしかないでしょうか…。
そんなことないですよ。確かに出遅れてはいますが、まだ間に合う方法はあります!
今回は、6月からでもエントリーできる企業の探し方や6月から就活を成功させる方法について解説するので、参考にしてください。
キャリアアドバイザー 平崎
目次
6月から就活を始めるのは遅いのか?選考解禁月の就活事情
冒頭にも述べたように、6月からでも就活を成功させる方法はあります。ただし、就活が早期化しているため、6月から就活を始める人がすでに出遅れてしまっているのも確かです。6月からの就活を成功させるためには、まず自分の置かれている状況を正確に把握し、現状に合った対策を取る必要があります。
そのため、コラムの初めにまずは、6月の就活事情について解説します。選考解禁月である6月の内定状況や、選考のライバルとなる6月から就活を始める人の特徴について把握しておきましょう。
就活が解禁する6月の内定状況
学情の『2024年卒 内々定率調査 2023年6月度』によると、5月末時点での24卒の内々定率は76.3%でした。つまり、政府指針で選考が始まるとされている6月1日には、すでに7割以上の就活生が内々定を持っているわけです。
多くの就活生が内定を持っているということは、それだけ多くの企業で採用枠が埋まっている状態となり、残りの募集枠が少なくなります。人気企業であればあるほどその傾向が強いので、6月から就活を始める人は、すでにどこでもエントリーできる状況にはないということを理解しておきましょう。
また、同じ調査によれば、内定を獲得したことで就活を終了した学生は41.9%だそうです。7割以上の学生がすでに内定を獲得しているのに、就活を終える学生は4割しかいないわけですから、残りの学生は内定があっても就活を続けると考えられます。
これまでの就活で内定を得ている人は、企業にとって魅力的に見える要素を持っており、それを上手にアピールできる人たちです。夏採用・秋採用はそうした強力なライバルとの競合になるため、6月から就活を始める人にとって、内定のハードルが高いということも頭に入れておく必要があります。
そんな厳しい状況で内定が獲得できるか自信がない人には、キャリチャンの就活支援サービス「出遅れ就活サポート」をオススメします。プロのキャリアアドバイザーが二人三脚でサポートするので、ぜひ活用してください!
6月から就活を始める人の特徴と状況
就活を6月から始める人には様々な理由があります。しかしどんな理由であれ、正しいやり方のもと就活を行わないと就活は成功しません。内定があっても就活を続ける人以外に、どんな人たちが選考のライバルとなるのか確認し、自分の置かれている状況を正確に把握しましょう。
「公務員試験の手ごたえがなく、保険をかけるため」
公務員試験に向け勉強は続けているものの手ごたえがなく受かる自信がないことから、万が一に備えて保険をかけるために民間企業への就活を6月から始めようとしています。
公務員を目指していたという事で、すでに就活そのものは始めており、早くから自分の将来を見据えて活動していたということから、企業側にとって「優秀な学生」と認識されています。そのため、ライバルとしては強敵と言えるでしょう。
「部活動や研究が忙しく、就活に時間を充てられなかった」
6月から就活を始める学生の中には、これまでは部活動や研究が忙しくて、就活に時間を取れなかった学生もたくさんいます。部活の大会が近くて練習スケジュールが過密だった体育会系の学生や、実験やレポートに追われているため就活が後回しになりがちな理系の学生です。
そうした体育会系や理系の人たちは、これまで就活以外の活動に情熱を注いでいたため就活に出遅れてしまいました。しかし、もともと非常に努力家で集中力のある人たちであることから「粘り強さ」や「継続力」などを評価され、企業から好まれやすいです。
そのため、ライバルとしては強敵となりますから、自分がこのような理由から出遅れていないのであれば警戒しておきましょう。
「なんとなく就活をしていなかった」
「めんどくさかった」「やりたいことがない」といった理由から、就活に一切手を付けてこなかった人もいます。しかし、周りの就活モードに圧倒され、さすがにまずいのではないかと焦りを感じ、6月から就活を始めようと覚悟したわけです。
このような人たちはこれまでにやるべきことも済ませていませんから、ライバルとしては弱いです。ただし、自分が「なんとなく就活をしていなかった人」である場合は、これまでの出遅れを取り戻すべく努力する必要があります。
「就活はしていたものの、良い結果が出せなかった」
公務員ではなく、民間企業を目指していたものの、なかなか思うような結果が出せなかった人が6月から就活を「再スタート」する人もいます。このような人たちは自己分析などといった基本的なことは済ませており、就活の雰囲気や流れなども把握していることから、ライバルとしては手ごわいです。
ただし、これまで就活がうまくいかなかったのには理由があるわけで、その理由がわかっていないといつまでもうまくいきませんから、自分がこのような立場である場合にはまず「原因究明」から行っていきましょう。
6月から就活を始めて大手の内定獲得は難しい?
6月から就活を始めて大企業の内定を獲得するのは、春から大手企業の内定を狙うよりずっと難しくなります。大手企業の多くは政府指針に則った採用スケジュールを組んでいるため、面接が始まるのは6月からです。しかし大手企業の場合、それ以前に書類選考や適性検査で足切りを済ませているので、6月にはすでに募集が閉め切られている企業が大半となっています。
ただし、難しい=不可能ということではありません。大手企業の中にも、企業によっては6月以降に夏採用・秋採用を行っているところがあります。
大手企業の夏採用・秋採用は、春に埋まりきらなかった採用枠の残りや内定辞退の穴埋めとして行われることが多いです。そのため、採用数は基本的に少数で、かなりの高倍率になる傾向があります。また、夏採用・秋採用では公務員志望からの転向組や留学帰りの学生、すでに内定を持っている学生など、強力なライバルとの競合になるため、なおさら内定のハードルが高くなるはずです。
それでも、厳しい状況とはいえ募集はあるわけですから、挑戦する前から諦めてしまう必要はありません。6月から大手企業を狙いたい人には、滑り止めを確保した上で、十分な対策をして臨むことをオススメします。
6月から大手企業の内定を目指す就活生は、下記のコラムも参考にしてください。
6月から就活を始める人のスケジュール
前述のように、6月から就活を始める人は出遅れていますし、厳しい状況にあります。だからといって、やみくもに走り出しても決して就活は上手くいきません。まずは、やるべきことをきちんと把握し、計画的に進めましょう。
ここからは、6月から就活を始める場合のスケジュールと、6月から就活を始める人のよくある失敗について解説します。
6月からの内定獲得に向けたおすすめスケジュール
6月から就活を始める場合のおすすめスケジュールは、以下の通りです。
6月 | |
---|---|
序盤 | 自己分析・業界研究を行い、就活の軸を定める |
中盤 | ESと筆記試験・Webテスト対策をしながら、説明会にも参加する |
終盤 | 企業研究を行いながら選考にエントリー、ESを提出する |
7月 | |
序盤 | 書類選考の結果を待つ間に企業研究を深めつつ、面接対策をする |
中盤 | 実際に面接を受け始め、落ちた分の追加エントリーを行う |
終盤 | 中盤の反省から弱点の改善を行い、本命企業の面接を受ける |
8月 | |
序盤 | 追加エントリーの面接を受ける |
中盤 | 内定獲得、承諾先を検討する |
終盤 | 秋採用にも参加する場合は、そろそろ探し始めた方がよい |
夏採用のエントリーは7月序盤に締め切りとなる企業も多いので、就活準備に時間をかけ過ぎないようにしましょう。6月中旬には選考対策を行いながら、同時進行で説明会にも参加し、企業探しを進めていきます。
一番もったいないのは、知らぬ間に募集期間を過ぎてしまうことです。気になる企業の募集期間をきちんと把握し、締め切りの早い企業から順にエントリーしていくようにしてください。
6月から就活を始める人のよくある失敗
6月から就活を始める場合、まわりの友人などより就活スケジュールが遅れています。それに伴い、以下のような失敗をすることがあるので注意しましょう。
- 就活準備に時間をかけ過ぎる
- 焦ってやみくもにエントリーする
- 希望企業や業界を絞り過ぎる
6月から就活を始める人の中には、一般的な就活のやり方を参考にした結果、就活準備に時間をかけ過ぎてしまう場合があります。6月からは日に日に求人数が減っていくため、早期エントリーする人や3月エントリーの人と同じやり方をしていたのでは間に合わないです。準備を終えたころにはエントリーできる企業が限られ、選択肢が少なくなってしまいます。
6月から就活を始める人の中には、それとは逆に、出遅れたことに焦ってやみくもにエントリーしまくる人もいます。しかし、ろくに企業研究を行わず、その企業のことをよく知らないまま選考を受けても、熱意が伝わらないでしょう。その結果、選考での評価を得られず、かえって内定を遠ざけてしまうことがあります。
6月から就活を始める人の中には、時間がないことに焦って、エントリーする業界や企業を絞り過ぎてしまう人もいます。しかし最初に気になった企業業界や企業が、必ずしも自分に合っているとは限りません。1つの業界、1つの企業に集中しすぎて他を見ないと、比較ができないため、相性の悪い業界・企業を選んでミスマッチを起こすリスクが高くなります。
6月からの就活でもエントリーできる企業
6月からの就活では春に比べると企業数も採用枠も少なくなっているため、どんな企業でもエントリーできる状況ではありません。効率的に企業探しを行うために、6月からでもエントリーできる企業の特徴を把握しておきましょう。
6月以降も採用活動を行う企業の目的は、春に埋まりきらなかった採用枠の継続募集、内定辞退者の穴埋め、大手企業や公務員試験に落ちた人の採用などが多いです。それを踏まえてここからは、6月からの就活で具体的にどんな企業が狙い目なのかについて解説します。
採用数が多い大手企業
大手企業の中でも採用数の多い企業は、春採用だけでは採用枠を埋めきれず、6月以降も求人を継続している場合があります。その中でもとくに狙い目となるのは、大手グループに属する子会社や、BtoB企業などです。
大手のグループ企業やBtoB企業は、一般消費者からの認知度が低いのと同様に、就活生にもあまり社名が知られていません。そのため新卒採用では応募者を集めにくく、春採用だけでは採用枠を埋めるだけの内定者数を確保できない企業があるのです。
しかし大手のグループ企業やBtoB企業には、経営基盤が大きく安定していて、福利厚生も整っている企業が多いです。そうした大手ならではのメリットを求めている就活生には、6月からの就活でとくに狙い目と言えるでしょう。
中小企業
中小企業には、6月以降も採用活動を行っている企業がたくさんあります。その理由は、就活生に人気の大手企業と選考がバッティングするのを避けるため、3月広報解禁・6月選考開始という政府要請のスケジュールとは異なる日程で採用活動を行う企業が多いからです。
そのため中小企業の場合、大手企業の内定を獲得できなかった就活生や、公務員試験がうまくいかず民間志望に切り替えた学生などを採用するため、6月以降に採用活動を行う企業が多数あります。
中小企業は大手企業に比べると事業規模が小さくはなりますが、長年安定した経営を続けているホワイト企業も少なくないです。中小企業=不安定といった偏見を持たずに、視野を広げて探してみてください。
ベンチャー企業
ベンチャー企業の場合は、政府推奨の新卒採用スケジュールより早く始めて、遅くまで採用活動を続ける企業が多いです。中には、新卒・中途といった枠組みを設けず、通年採用を実施している企業もあります。
なぜならベンチャー企業は創業年数が浅く、まだ必要な人材がそろい切っていないからです。人材の多様化や人手不足の解消を目的として、優秀な人材がいればいつでも採用したいというスタンスの企業が多数あります。
ベンチャー企業の場合、経営の安定性や福利厚生、教育制度などの面では大企業にかないませんが、入社直後から大きな裁量権をもらえて、幅広い仕事に携われます。年功序列に関係なくスピード出世できる可能性もあるので、若いうちから第一線で活躍したい人にオススメです。
6月からの就活における「優良企業」の探し方
たくさんの企業の中から、残り少ない優良企業を探すことは簡単ではないでしょう。しかし、しっかり探せばきっと、あなたが「ここで働きたい」と思える企業を見つけられるはずです。
ここからは、6月からの就活でも失敗しない優良企業を探す方法について解説します。
企業説明会への参加
6月からの就活で優良企業を探すには、たくさんの会社説明会に参加して、自分で見極めていくという方法があります。
会社説明会で探す方法は、実際に自分の目で会社を見ることによって自分の納得のいく企業を選べるのがメリットです。他の人が飛びつくような条件などがなくても、自分の目で見て自分がよいと思えた企業は自分にとっての優良企業となります。
現在はオンラインでの説明会も多く実施されていることから、以前に比べてずいぶん気軽に説明会に参加しやすくなっています。オンラインであれば移動に時間が取られないため、多数の企業を比較研究するのに役立つでしょう。
また、企業の人と対面で接触できるオフラインの説明会も復活しています。志望度の高い企業はオフライン、業界研究をしてみたい場合はオンラインなど、志望度や状況によって使い分け、効率よく就活を進めましょう。
キャリチャンでは、複数の企業の社員から企業情報を聞くことができる「合同企業説明会」を開催しています。さまざまな企業情報を1度に入手できるチャンスですので、ぜひ参加してください!
就活ナビサイトの利用
6月からの就活で優良企業を探すには、リクナビやマイナビなどの就活ナビサイトで優良企業の求人情報を探すという方法があります。パソコンやスマホを使って、時間がない中でも簡単に検索できることがメリットです。
リクナビやマイナビなら掲載数も多いですし、優良企業や大手企業の求人情報を得られます。またリクナビやマイナビ以外にも、特定の学生の就活に強い特化型の就活ナビサイトがあるので、該当する学生は利用するとよいでしょう。
特化型の就活ナビサイトには、部活動で就活に出遅れた学生のための「体育会系就活生特化」サイトや、研究で忙しい学生のための「理系学生特化」サイトなどがあります。
【オススメ】就活エージェントの活用
6月からの就活で優良企業を探すには、就活エージェントを利用するという方法が、最も効率よく優良企業を探し出せる手段です。
就活エージェントなら企業探しをしてくれるだけでなく、自己分析や面接練習の手伝いだってしてくれます。また就活のプロとして、あなたの就活を成功させるための的確なアドバイスもしてくれるのでオススメです。
キャリチャンでも、就活に出遅れた学生のための支援サービス「出遅れ就活サポート」を開催しています。就活のプロが優良企業の紹介から就活全般のサポートを行い、内定獲得まで二人三脚で就活を進めていく完全無料のサービスです。ぜひ気楽に参加してください!
就活エージェントを利用する以外に、大学の就職課(キャリアセンター)で探すという方法もあります。しかし、6月からは夏のインターン先を探したり、就活の相談をしたりする3年生が増えるので、キャリアセンターはこれまで以上に混みあっているはずです。
大学限定の求人はキャリアセンターで探して、それ以外の企業探しや就活相談は就活エージェントを利用するといった使い分けをすると、ずっと早くて確実な成果につながるでしょう。
6月からの就活を成功させる9つの方法
ここまでの話で、6月からの就活がいかに厳しいかということは理解してもらえたと思います。しかし、そんな厳しい中でも就活を成功させる方法はありますから、心配しないでください。
6月からの就活を成功させる具体的な方法は、以下の9つです。
ここからは、上記9つの方法をそれぞれ詳しく解説します。
就活の軸を明確にする
6月からの就活を成功させるには、自分の就活軸を明確にしておく必要があります。なぜなら就活の軸は、企業選びにおいて自分と企業との相性を判断する基準であるとともに、ESや面接でのアピール方針を決める基準でもあるからです。
就活の軸があいまいなまま就活を進めてしまうと、自分に合った企業を選べずなかなか内定を得られなかったり、入社後に後悔したりといったリスクが高くなります。またESや面接でも、主張に一貫性がなくアピールがあいまいなので、内定に結び付くような高評価を得にくいでしょう。
それでなくても6月から就活を始める人は出遅れているので、企業選びやアピール方針で迷走している場合ではありません。6月からの就活をスムーズに運ぶためには、志望企業を絞る前に、就活の軸を明確にしておく必要があるわけです。
具体的には、以下のような点を考慮に入れて就活の軸を定めてください。
- 自分の興味関心が向くこと
- 自分の強み・弱みなどの能力面
- 自分の大切にしている価値観
上記に沿った就活の軸を定めておくと、企業選びにおいてミスマッチを防げるだけでなく、好印象を与える自己PRや志望動機を考える助けにもなります。自分に合った企業を受けられ、選考でも適切なアピールができるので、内定を得られる可能性が高くなるはずです。
そのためには、事前に自己分析と業界研究をしっかり行い、自分と仕事について理解を深めておくことが大切です。
自己分析は効率よく継続的に
6月から就活を始める学生はまず、自己分析を早急に行ってください。志望する業界や企業を選ぶのにも、ESや面接対策をするのにもとにかく自己分析が欠かせません。目的が変わると見えてくるものが変わることもあるので、公務員や教員を目指していた学生も改めて自己分析が必要です。
とはいえ、6月から就活を始める場合はあまりのんびり準備している時間はありませんから、就活本や分析アプリなどを活用して効率よく自己分析を行いましょう。キャリチャンでも、自己分析のやり方がよくわかるワークシートを用意しています。
【就活対策資料】
自己分析ワークシート
ただし、自己分析は一度行えば終了というものではないです。業界・企業研究を行ったり、説明会に参加したり、実際に選考を受けたりする中でその都度自分についても振り返り、自己理解を深めていきましょう。
複数の業界を研究する
6月からの就活を成功させるには、志望業界を絞り過ぎず、複数の業界を研究するようにしましょう。春採用だけで採用活動を終える企業が多い業界もあるので、企業選びの範囲を狭めすぎると、選択肢が限られてしまいます。
それに、自分にどんな仕事が合うのかは、業界や職種ついてよく調べてみないとわかりません。始めに興味を持った業界が、必ずしも自分に合っているとは限らないのです。業界への理解を深めないうちから1つに絞り込んでしまうと、他にもっと自分に向いている業界があっても見つけられませんし、比較材料がないため、自分に合わない業界を選んでいても気づけなくなります。
そのため初めから業界を絞り込み過ぎず、複数の業界について研究し、理解を深めてください。第一志望の業界だけに偏らず、第二志望・第三志望の業界からも何社か説明会に参加しておくことをオススメします。活字からの情報だけでなく、そこで働いている人の生の声を聞き、雰囲気を感じ取るためです。
とはいえ、6月から就活を始める場合はあまり準備に時間をかけられませんから、複数の業界についてまとめられた資料や合同説明会などで効率よく情報収集するとよいです。キャリチャンでも、業界や職種についてまとめた資料を提供しているので、参考にしてください。
【就活対策資料】
業界説明&動向まとめ
【就活対策資料】
職種マップ
エントリー数を絞り込む
6月から就活を始める人も、一度にたくさんエントリーしようとせず、最初のエントリー数は5社~10社に絞りましょう。その後、就活を進める中で持ち駒が減ってきたら、落ちた分の社数を追加でエントリーしていくようにします。
6月から就活を始める人は出遅れてしまったことに焦って、一度に大量のエントリーをしがちです。しかしESの提出や面接の日程が何社も集中すれば、企業研究や対策が追いつかず、質の高い回答はできません。それでは、せっかく選考を受けても内定につながらないので、本末転倒なのです。
実際にどの程度の選考スケジュールをこなせるかは人によっても異なりますが、同時進行で進める数は5社~10社程度が平均的なので、それを目安にするとよいでしょう。数うちゃ当たるとむやみにたくさん受けるより、数を絞って業界・企業研究を極め、ESや面接の内容を充実させる方が確実に成果が出ます。
プレエントリーと説明会参加は多めにする
プレエントリーと説明会の参加は多めにしておきましょう。プレエントリーしておかないと選考にエントリーできない企業もあります。また、持ち駒が少なくなった時点でゼロから企業探しをするのでは、すでに進めている他の選考に支障をきたすかもしれません。
そのため、プレエントリーは20社~30社ほどしておくとよいです。それぞれある程度まで企業研究を深め、志望度や応募の締め切りを考えてあらかじめ優先順位を付けておくと、スムーズに追加エントリーできます。
企業説明会は、1日5~10社くらいがオススメです。6月は合同説明会や個別の企業説明会も少ないので、どんな業界・企業の説明会にも積極的に参加し、幅広く話を聞くようにしてください。社会で働く人と直接話をすることで、仕事のイメージが湧きやすくなります。
ES(エントリーシート)の完成度を上げる
6月からの就活を成功させるには、ESの完成度を上げることも大切です。夏採用の選考には、すでに内定を持っている学生が多数参加しています。そういう人たちはESの書き方に慣れていて、書類の文面でもアピールが上手です。
また夏採用には、公務員志望から民間に転向した高学歴の学生や語学スキルの高い留学帰りの学生、部活動に力を入れていた体育会系の学生など、履歴書やESでアピールしやすいネタを持っている就活生も大勢います。その中で書類選考を勝ち抜くためには、ESの完成度を上げる必要があるのです。
ESを作成する際は、自分と企業の相性のよさをアピールできるよう、自己PRや志望動機の内容を熟考してください。PREP法を使って結論から記載し、わかりやすい文章に仕上げるのがポイントです。
書き上げた後は、誤字脱字や読みにくい箇所がないかよく確認してから提出するようにしましょう。就活エージェントなど就活のプロに添削してもらって、ブラッシュアップを図るのもオススメです。
キャリチャンでも、「履歴書・ES書き方WEBセミナー」を開催しています。プロのキャリアアドバイザーから履歴書やESの書き方を教えてもらえるセミナーです!
筆記試験対策をする
6月からの就活を成功させるには、筆記試験/Webテストの対策をできるだけ早く始める必要があります。選考の際にはSPIや玉手箱、TG-WEBなどの、学力試験を含む適性検査が行われる企業がほとんどです。
適性検査の中で行われる試験は中学~高校レベルの基礎学力を見るものですが、試験時間に対して問題数が多いため、素早く解けるように練習する必要があります。加えて、文系・理系に関係なく広範囲から出題される上、どのタイプの適性検査が行われるかは企業ごとに異なるため、対策に時間がかかるのです。SPI対策だけでも、最低30時間以上は勉強が必要だと言われています。
そのため、6月から就活を始める人は、できるだけ早く試験対策に取り掛かりましょう。志望先が決まらないとどの試験が実施されるかわかりませんが、まずは最も広く普及していて、受ける可能性が高いSPIから対策を始めるとよいです。キャリチャンでも、SPI対策の問題集を無料で提供しているので、ぜひ活用してください。
また、志望先が決まったらどのタイプの試験が行われるのか調べ、それぞれの対策を行いましょう。
【就活対策資料】
SPI解説付き問題集
面接の質を上げる
6月からの短期戦を戦い抜くためには、「面接の質を上げる」のがもっとも効率的です。他の対策も充実させたいのはやまやまですが、この時期は採用枠が残り少なく、あれもこれもやっている時間的余裕がありません。使える時間が限られている人は、面接対策を重点的に行いましょう。
面接の質を上げるためには徹底した企業研究が必要です。企業理解の深さはその企業への熱意をアピールできますし、徹底した研究から企業の求める人物像を把握し、それに沿った回答をすることが内定獲得への早道でもあります。
また緊張した中でもきちんと実力を発揮できるように本番同様の緊張感のもと、面接練習を重ねましょう。面接練習は家族や友人を相手にするのでは緊張感が得にくいので、普段付き合いのない「親しくない社会人」を相手に行うのがベストです。
本番に近い緊張感が得られますし、社会人の目から見た有益なアドバイスをもらえます。頼める知人がいない場合は就活エージェントなど就活のプロの力を借りるのがオススメです。
また6月から始める就活では、実際に面接を受けるのが7月頃になることから「なぜ今ごろ就活しているのか」と質問される可能性があります。動揺せずしっかり答えられるように、準備しておいてください。
キャリチャンでは、「模擬面接WEBセミナー」を開催しています。オンラインでプロのキャリアアドバイザーと模擬面接を行いフィードバックを受けることができる手厚いセミナーです!
就活に詳しい第三者に手助けしてもらう
6月からの就活を成功させるには、自分以外の第三者の助力も不可欠です。面接練習ではランダムに質問をしてくれて、自分の回答に対してフィードバックをしてくれる面接官役が必要になります。ES対策においても、客観的な視点で添削してくれる第三者が必要です。
また新卒の場合、就活自体が初めてで、わからないことだらけだと思います。個々の場面でどんなマナーが必要となるのかや、そもそもどんな風に就活を進めたらいいのかなども、ネットや書籍で調べられる範囲には限界があるでしょう。そうした時、一人で悩んで息詰まるよりも、就活に詳しい人に相談した方が効率が良いわけです。
就活へのアドバイスを求める相手は、友人・知人といった素人より、就活エージェントなど就活に詳しいプロに頼るのがオススメです。就活エージェントなら、採用・不採用を判断する企業側の意見を知っているので、どうすれば受かりやすくなるか的確なアドバイスをしてくれます。また、就活生の希望や適性に合わせて企業紹介もしてくれるので、業界・企業研究と企業探しの手間が同時に省け、6月から就活を始める出遅れ気味の学生にピッタリです。
キャリチャンでも、遅い時期から就活を始める人を対象とした支援サービス「出遅れ就活サポート」を開催しています。就活生一人ひとりに専任のキャリアアドバイザーがつき、就活での疑問や不安を何でも相談できるので安心です。6月からの就活に焦りを感じている人は、ぜひ活用してください。
6月からの就活で「内定なし」が不安な時の対策法
6月から就活を始める場合、まわりにはすでに内定を獲得している人がたくさんいるため、いまだに内定がない自分の状況に焦りや不安を感じる就活生が多いです。しかし焦りや不安を抱えていると、やるべきことに集中できず、かえって就活が上手くいかなくなります。そういう時は、以下のような対策を講じ、不安の解消を図ってください。
それぞれの対策について詳しく説明していきます。
周りと自分を比較しない
6月からの就活で内定なしの状況に焦りや不安を感じるときは、まわりの就活生と自分を比較しないように注意しましょう。就活中は他の就活生の動向が気になるものですが、自分と他人を比べるとなおさら焦りや不安が募り、集中力を欠くばかりです。
本来、就活は自分と企業の間で行われるものですから、他人の就活状況がどうであろうと自分の就活とは関りがないことです。内定を獲得するまでのスピードや内定数は将来的に何の意味も持たないので、まわりのことは気にせず、自分ペースで就活を進めてください。
また、まわりの人が大手や有名企業の内定をもらうと、自分もそういった企業から内定をもらわないといけないような気になり、企業選びで迷走してしまう人もいます。しかし就活の上で重要なのは、入社後に自分が満足できるかどうかです。
そのためには自分の価値観と合う社風、自分の特性を活かせる仕事、自分の目指す将来像を叶えられる働き方の企業を選ぶことが大切です。つまり会社の知名度より自分との相性の方が大事ですから、まわりのことは気にせず、自分の就活軸に合った企業から内定をもらうことに全力を注いでください。
趣味や好きなことをしてメンタルを回復させる
就活に集中し過ぎて疲れてしまったときは、趣味や好きなことをしてメンタルを回復させましょう。6月から就活を始める人には時間的な余裕がないとはいえ、ときには息抜きもしないと、メンタルが参ってしまいます。
精神的に追い詰められ、悲壮感の漂う顔で面接を受けても好印象は得られないでしょう。それに、精神的に追い込まれてしまうと冷静さを欠き、就活の上で適切な判断ができなくなります。その結果、かえって就活が上手くいかなくなったり、うっかり自分に合わない企業に入社してしまったりするリスクが高くなるのです。
ですから、就活中もときどきは気分をリフレッシュし、メンタルを良好な状態に保つ必要があります。それには、趣味や好きなことに没頭して、就活のことを考えない時間を作るのが一番です。
ただし趣味や好きなことに取り組む際は、1週間に〇回〇時間などと、事前に頻度や時間を決めておいてください。際限なくダラダラ始めてしまうと、好きなことに没頭し過ぎてしまい、就活に戻るのがつらくなる恐れがあります。あくまでも「息抜き」の範囲で、自分の中でルールを決めておくことが大切です。
内定が獲得できなくても人生が終わるわけではない
6月から就活を始める人には、「希望の内定が獲得できなくても人生終了ではない」という、ある種の割り切りも必要です。6月から就活を始めた場合、自分の希望するような企業の募集がすでになかったり、倍率が高くて内定を獲得できなかったりといった事態も想定されます。
しかし新卒の場合はそもそも社会人として働いた経験がないわけですから、思い描く未来は、想像の域を出ないものです。たとえ自分の希望通りの企業に入社できたとしても、必ずしも理想通りの人生を送れるとは限りません。今の段階で思い描く未来に固執しすぎるのは、危険なことだといえます。
逆に、当初の希望とは異なる企業に入社したけれど、結果的に正解だったと感じている社会人も大勢います。また、仮に失敗だったとしても、社会に出てから転職する道だってあるわけです。
「〇〇でなければならない」という固定概念にとらわれると、視野が狭くなって大事なことを見落としがちです。自分で自分を追い込んでしまい、精神的にもよくないので、柔軟に考えるようにしましょう。
既卒でも就職を目指せると知る
6月からの就活に焦りや不安を感じるときは、既卒でも就職を目指せるということも覚えておいてください。「絶対に新卒で就職しなければならない」と考えることは、特定の企業への就職に固執するのと同じくらい、焦りや不安を助長する要因になります。卒業というタイムリミットばかりが気になり、かえって就活に集中できないことがあるのです。
タイムリミットに焦るあまり、誰にでも内定を乱発しているブラック企業に、誤って入社してしまう人もいます。そんなことになるくらいなら、入社時期を遅らせるリスクがあっても、じっくり就活に取り組むべきです。
大学在学中に内定を獲得できなかったとしても、卒業後3年間は新卒枠で応募できる企業が多いです。卒業後に既卒として就活することも可能ですから、新卒での内定に不安を感じてもあまり自分を追い込まず、気楽に構えるようにしましょう。
ただし既卒になると新卒より就活が難しくなるのも確かなので、悠長に構え過ぎるのも問題があります。6月からでも新卒で内定を獲得できるチャンスは十分あるので、既卒での就活は最悪の事態を避けるための保険と考え、在学中での内定獲得を目標に、腰を据えて就活する意識を持つとよいです。
不安な気持ちを共有する
6月からの就活に不安を感じたら、その気持ちを家族や友人、就活エージェントなどの第三者に話して、共有することも大切です。自分の思いを吐き出すだけでもリフレッシュになりますし、自分とは異なる視点から語られるアドバイスがあなたの視野を広げ、現状を打破するきっかけとなる場合もあります。
不安な気持ちを一人で抱え込んでしまうと、最悪の結末ばかり連想してしまい、ネガティブ思考におちいりがちです。それがかえって冷静な判断力を失わせ、就活でのリスクを高める要因となります。一人ぼっちで孤独な就活を続けると、就活でのストレスがたまりにたまって、就活鬱になってしまう人も多いです。
不安な気持ちを正直に打ち明けられ、励ましてくれる相手がいれば、就活でのストレスを軽減できます。また、自分一人では気づけないような問題点を見つけてくれたり、具体的な打開策を見つけてくれたりする場合もあるでしょう。
6月から就活を始める人はとくに就活への出遅れで焦りや不安を感じやすいですから、その気持ちを相談でき、適切なアドバイスをもらえる相手を見つけておきましょう。
6月から就活を始める人に関するQ&A
何月までに内定を獲得できないとやばい?
8月を目途に採用活動を終わらせる企業が多いので、6月から就活を始めるなら、8月までの内定獲得が最初の目標となるでしょう。しかし実際の内定式は10月なので、それまでに内定を獲得できていれば問題はありません。
10月以降も採用活動を行っている企業はありますが、かなり採用枠が限られてくるので、10月まで内定なしの人は危機感を持つ必要があります。
就活における6月は何をするべき?
一般的に言うと就活における6月は、経団連に所属する企業の面接を進める時期です。しかし6月から就活を始める人の場合は、就活の方向性を定め、説明会に参加して、選考へのエントリーを行う時期となります。また、6月から就活を始める人の場合は準備段階にかけられる時間が短いので、6月中に選考対策も同時進行していく必要があるでしょう。
一般的に就活が終わる時期は6月?
就活が終わった時期は、6月だと考える学生が最も多いです(内閣府 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査報告書)。ただし、内定を得ても就活を続ける学生も少なくありません。6月から就活を始める人は、すでに内定を持っている選考慣れした学生に引けを取らないよう、早急に対策を行う必要があります。
6月から就活を始める人は効率よく進めよう!
6月から就活を始める人が出遅れているのは確かですが、まだまだ挽回は可能なので、新卒での内定を諦めてしまう必要はありません。6月以降も採用活動を継続している企業を探し、効率的に就活を進めていきましょう。
自力での企業探しや対策に不安を感じる人は、就活エージェントなどのプロに手助けしてもらうのが得策です。キャリチャンでも、就活に出遅れた人を就活のプロがマンツーマンで支援するサービス「出遅れ就活サポート」を開催しているので、ぜひ活用してください。
「出遅れ就活サポート」に参加しよう!
この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。