【23卒の夏採用】夏から内定を狙う人のための必勝法教えます
2023年3月20日
「新卒の一括採用」でもある春の就活。手ごたえはどうでしたか?
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
自分の中では出し切ったという感はあります。
でも、もしもを考えているので夏採用も成功させるために、面接内容やSPI試験の対策のする予定です!
とても素晴らしい心がけです!しかし、夏採用の就活は春採用の事情とは全く異なってくるので、そこを踏まえて対策が必要になってきます。
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
そうだったんですか!でも春採用と夏採用、一体どう違うんですか?
なんだか一気に不安になってきました…。
大丈夫です!夏採用を行う企業の目的やポイントを抑えておけば、夏採用の面接にもしっかりと対策ができますよ。
夏採用も成功させるためのポイントや秘訣を紹介していきましょう。
キャリアプランナー 岡田
目次
夏採用とは?具体的な時期と他の就活との違い
冒頭にも述べたように夏採用は、これまで行ってきた春採用の就活とは全く異なるものです。しかしそうは言っても、新卒の学生はたいてい春採用の就活しか念頭に置いていないので、「夏になるだけで何がそんなに違うの?」と疑問を感じる23卒生も多いと思います。もしかしたら23卒の中には「そもそも夏採用ってどういうものなの?」という人もいるかもしれませんね。
その辺りの事情をきちんと把握していないと、とても納得のいく内定獲得は期待できないです。まずは「23卒の夏採用」の話に移る前に、そもそも夏採用とはどういうものなのか、基本的な特徴と春採用や秋採用との違いについて理解しておきましょう。
夏採用の特徴と時期
「夏採用」とは、一般的には6月末~8月末までに行われる採用活動のことを言います。冒頭にも述べたように、日本企業の採用形態のほとんどは春の新卒一括採用です。3月に募集を始め、4~6月に選考を行って、7月あたりには内々定を出すというスケジュールで行われます。夏採用は、その春採用の就活が終わりかけたあたりの6月末から始まって8月末まで、暑い夏の季節を通して行う就活なのです。
それだけでも「暑くてしんどそうだなぁ」と、不安になる23卒生もいると思いますが、夏採用の特徴は決してそれだけではありません。夏採用における就活の特徴はまず、春採用の時より大幅に企業数が減るということです。先程も述べたように日本企業のほとんどは4~6月に選考を行っているため、夏採用が始まる頃には、既に大方の企業が採用活動を終えかけています。
春採用で十分な数の採用候補者が集まっているならそれ以上採用活動を継続する意味はないですから、7月は既に選考した人から最終的に誰を選ぶか検討しているだけで、そのまま夏採用を行わずに終わってしまうわけです。残念ながら夏採用では、大手企業や有名企業など人気の高い企業はもう残っておらず、大まかに言って春採用で十分な数の候補者が集まらなかった企業のみとなります。
そして夏採用もう1つの特徴は、春に就活を行わず、夏採用から就活を始める学生もかなりの数いるということです。体育会系の学生の中には、春に新入部員が入ってきて新体制が落ち着き、春の大きな大会が終わるあたりまで部活動を継続する人もたくさんいます。
また理系の学生の場合は、3月あたりに卒業生から本格的に研究テーマを引き継ぎ、春は卒業研究で忙しいので就活どころではない人が多いです。夏採用では、そうした部活動や卒業研究が一段落した学生が新たに就活へ参戦してくるため、就活する学生の数は大して減らないという特徴があります。
春・秋採用との違い
夏採用は他の就活シーズンと比べ、最も就活事情が厳しい時期です。先程も述べたように、夏採用では春に比べて新卒を募集する企業数が大幅に減っていますから、そもそもエントリー可能な企業の選択肢が限られてしまいます。学生からの人気が高い企業は、ほとんど残っていません。その割に就活をする学生の数はちっとも減らず、ライバルの数は春と同様に多いままなので、必然的に少ない採用枠を大勢で取り合う形になるわけです。
また秋と比べても、夏採用の方がもっと就活事情が厳しいと言えます。なぜなら春採用の就活で内々定を得た学生はたいてい、夏の間に考えて内定承諾先を決めるからです。春に採用活動を行った企業は夏の間、内々定を出した学生の意思表示が出そろうのを待って、その内定辞退による欠員の二次募集を秋採用で行います。
秋は春に比べれば企業数は少ないですが、二次募集で企業の選択肢が増えるとともに、就活を終える人がいる分学生数も減少するのです。しかも企業の方は内定式が近づいてきて、優秀な学生が居なくなってしまう前に早く来年の人事を決めたいと焦るので、夏に比べて受かりやすくなってきます。
冬採用になると確かにもっと企業数が減って秋より厳しくはなるものの、さすがにもう就活している学生もほとんどいないので、夏ほど受かりにくいわけでもないです。もちろん冬は卒業間際という意味で、果たして間に合うかどうかという日程的な不安はあるでしょう。しかしそうした単純な時期の問題を除けば、純粋な就活事情としては夏採用の方が厳しいです。
夏採用は、春より大幅に選択肢が減少するうえ秋のように大手の二次募集もなく、加えて就活中の学生は大して減っていないため、残り少ない優良企業に多くの学生が集中します。夏採用に挑む23卒生の皆さんは、これまでの就活よりずっと厳しい戦いになるということを理解し、覚悟をもって取り組むことが大切です。
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23卒で予想される夏採用の実態
ここまでは、夏採用の基本的な特徴について説明してきました。その辺りの就活事情は、23卒の夏採用でも少しも変わりはありません。ただし冒頭にも述べたように、23卒の場合は、コロナやオリンピックといった特殊な事情があります。
そうした大きな出来事は、必ず企業の動きにも影響を与えるものです。果たして23卒の夏採用は、例年とどう変わるのでしょうか。ここからは例年とは異なる今年の就活独特の、「23卒の夏採用」で予想される就活実態について説明していきます。
オリンピックを避けて採用活動を行う企業が出てくる
「23卒の夏採用」が例年と大きく異なる点は、東京オリンピックが開催されるために、その時期を避けて採用活動を行う企業があることです。昨年から猛威をふるい続けるコロナの影響で、本来なら2020年に開かれる予定だった東京オリンピックが、今年の夏に変更されました。東京オリンピックの開催は7月23日~8月8日、ちょうど23卒の夏採用の時期の、ど真ん中に被ります。
コロナへの配慮で海外からの観客受け入れはなくなりましたが、それでも数十年ぶりに国内で開かれる世界的イベントですから、国内だけでも相当数の観客が集まるはずです。東京は日本一の人口過密都市ですから、それでなくても道路は常に渋滞、電車は遅延するといった状況なのに、そこへ地方からの観客が流入すれば混乱は避けられないでしょう。
ひとたび事故でも起これば、道路は動かず、入場制限で駅にも入れないなど交通機関がマヒして、まるで災害時みたいな移動困難となる恐れがあります。そんな中で採用活動を行っても社員や就活生が時間通りに来られないばかりか、配送遅延など様々なトラブルで会社全体が混乱し、選考どころではないかもしれません。そのため東京周辺の企業ではオリンピック期間を避け、それより前倒しするか、逆に後倒しするかして、23卒の夏採用の時期をずらす企業も出てくるわけです。
例年だと夏採用の時期は6月末ごろからですが、今の段階で既に、前出しで23卒の夏採用を始めている企業も実際あります。夏採用での就活を目指す23卒生は、春採用の結果を見てから判断するのではなくて、早急に動き出さなければいけないのです。また逆に例年より夏採用を後倒しする企業もありますから、23卒生は自分が興味を持っている企業がいつ夏採用を行うのか、しっかりとチェックする必要があります。
選考スピードが早く、企業数は春よりも減少
「23卒の夏採用」では、例年より選考スピードが早く、企業数ももっと減少する見込みです。前述のように例年なら夏採用は6月末~8月末の2ヶ月ですが、オリンピック開催期間を避けるなら、必然的に23卒の夏採用では採用活動を行える日数が少なくなります。かといって東京オリンピックは夏採用の期間の真ん中で17日間もありますから、その前後をはさんで採用活動を続けるというは、あまり都合が良くないです。
再開した時にまた1から状況を把握し直さなければならないなど余計な手間がかかるので、企業は1つの仕事を行うのに、そうした長期間の空白を避ける傾向があります。そこで23卒の夏採用を前倒しで始めた企業は、中途半端にオリンピックの前後をまたぐのではなく、オリンピック開催の前までに夏採用を終わらせたいはずです。
また逆に、夏採用を遅く始めたからと言ってそれが秋採用の時期まで食い込むと、それはそれで都合が良くありません。同時進行すれば仕事が2倍になりますし、かといって秋採用まで後倒ししたら10月の内定式に間に合わないでしょう。ですから23卒の夏採用を後倒しで行う企業は、オリンピック後に選考を始めたにもかかわらず、秋採用が始まる前までに夏採用を終えたいと考えています。
そのため23卒の夏採用は企業ごとに見ると、前倒しにせよ後倒しにせよ初めから終わりまで2ヶ月どころか、1ヵ月もない短期間で進められることになるのです。選考期間を短縮する方法は企業によって異なりますが、ES選考や筆記試験を省く、面接回数を減らすといったことのほか、選考と選考の合間が短くなることも予想されます。あまり欲張ってたくさん受けすぎると、日程調整が難しくなったり、一日に何社も被って準備が間に合わなくなったりする可能性もありますので注意が必要です。
ただし23卒の場合は、そもそも春採用でさえコロナの影響で例年より企業数が少なく企業探しが難しかったのに、夏採用になれば例年同様そこからさらに企業数が激減します。そのうえ選考期間が短いわけですから、うかうかしていると志望企業を見つけられないうちに募集が終わってしまい、エントリーしそこなう恐れもあるわけです。
つまり23卒の夏採用は例年以上に企業数が少なくてより競争が激化するとともに、スピードが早いためより企業探しがしにくく、より準備や日程調整も大変だと覚悟しておく必要があります。
23卒夏採用を行う企業の特徴と探し方
23卒の場合はコロナ不況の影響で、春採用の時でさえ例年より企業数が少ない状態にありました。そこからさらに企業数が激減するとなると、果たして夏採用で上手く自分の希望に適うような企業を見つけられるのか、不安を感じる23卒生も多いと思います。
もしかしたら「そもそも、もうブラック企業しか残っていないのでは?」などと思う人もいるかもしれませんが、優良企業もちゃんと残っていますので、そこは安心してください。では、一体どのような企業が23卒の夏採用を行っていて、自分の希望に叶う優良企業をどう探していけばいいのでしょうか。ここからは、23卒の夏採用を行う企業の目的と特徴、具体的な探し方について解説します。
23卒夏採用を行う企業の目的とは?
23卒の夏採用を行う企業の目的は、内定辞退者の補充や、春採用で埋まらなかった採用枠の空きを埋めるためです。例年でも夏採用は春に採用枠が埋まらなかったことで採用活動を継続する企業が多いですが、23卒の夏採用では特にその傾向が強くなっています。
23卒の春採用では、学生の皆さんが就活をしにくかったのと同様に、思うように採用活動が進まなかった企業も多くありました。なぜなら23卒の春採用では、昨年から続くコロナ禍のせいで例年のような大掛かりな説明会や就活イベントは行えず、そのほとんどがオンライン上で行われたからです。そのような状況になると、一体どういう事態を招くか想像してみてください。
企業との開かれた出会いの場がないために、就活生はネットを使って自分で企業探しをしますから、自然と自分がすでに社名を知っている企業ばかり検索するようになります。たとえ就活ナビサイトなどでそれ以外の企業を見かけても、コロナ不況による倒産などを心配しているため、聞いたこともない社名の企業には不安を感じやすいです。
かといってオンラインだけの説明では、その企業の魅力や実態が分かりにくいので就活生の興味を引かず、それ以上知らない会社について詳しく調べようとはしません。しかしそもそも学生は普段社会と接点がありませんから、社名を聞いたことのある企業は必然的に、大手企業や有名企業ということになります。
そのため23卒の春採用では、大手や有名企業のみに就活生が集中し、それ以外の企業は例年以上に応募者を集めにくい状況にあったわけです。加えてそもそもコロナが1年以上前から続いているため、23卒が3年生だった頃にインターンもまともに行えておらず、例年行っていたインターンを通しての早期選考も難しい状態でした。
ですから大手や有名企業以外の企業では、なおさら23卒の採用枠が埋まりにくい状況だったのです。23卒の夏採用は、そうしたコロナ禍による要因から例年以上に、不足している採用枠の補充を目的にしていることが多くなっています。
23卒夏採用を行う企業の特徴
- 知名度が低い企業(BtoB)
- 人気の低い業界
- 通年採用している企業
【23卒の夏採用を行う企業の特徴】
基本的に23卒の夏採用を行う会社の規模としては、中小企業やベンチャー企業が中心で、大手企業や有名企業の募集はほとんどないです。先程も述べたように23卒では、春採用において大手企業や有名企業に就活生が集中していますし、それらの企業は欠員が出ても秋採用で二次募集を行います。ただし会社の規模が小さいと言っても、それが一概に=不安定ということではありません。
【知名度の低い企業】
23卒の春採用では学生への知名度が低い企業は応募者を集めにくい状況だったので、予定通りの採用枠に達しておらず、夏採用を行う企業が多いです。
特にBtoB企業などでは、一般消費者を仕事の対象としていないために学生には社名が知られていないだけで、実際には安定した業績を上げている優良企業がたくさんあります。そうした知名度の低い企業を良く調べれば、自分の希望に合致する仕事で、大手に負けないくらい待遇が良く、安定している企業も見つけられるでしょう。
【人気のない業界】
23卒の夏採用では知名度の低い企業だけでなく、もともと学生に人気の低い業界の企業も募集が多いです。介護業界やタクシー業界など、「きつい仕事」というイメージのある業界ではどうしても学生からの人気がなく、時期を問わず応募者が集まりにくい傾向があります。
加えて23卒では就活イベントなど学生と接触を持てる機会もなく、人気のない業界では自発的な検索も促せないため、例年以上に採用枠が埋まっていない企業が多いのです。
しかし介護やタクシーといった業界は、今後も決してなくなることはない安定した業界ですし、少子高齢化に向けて業績を伸ばしている優良企業がたくさんあります。また同じ業界に属していてもいろいろな職種や企業があるので、必ずしもきつい仕事ばかりではないです。
【通年採用】
因みに例年夏に募集をしている企業には、季節を問わず通年採用を行っている企業も一部あります。ただそうした企業が通年採用を行う目的は主に、社内の偏った人材の多様化を図るためです。
今はコロナ禍によって世界経済が不安定であるため、わざわざそれを通年で行わなくても、必要になったときに中途採用をすれば様々な人材を集められます。ですから23卒ではコロナ以前に比べると、通年採用によって夏も新卒を募集している企業は少ないです。
23卒夏採用を行う企業の探し方
- 合同説明会やイベントに参加
- 【オススメ】就活エージェン
- ナビサイトや企業HP、キャリアセンターなど
【23卒の夏採用を行う企業の探し方】
23卒の夏採用を行う企業を探すには、具体的に上記のような3つの手段があります。
【合同説明会・就活イベント】
夏採用の企業を探すのに最も一般的な手段は、合同説明会や就活イベントへの参加です。合同説明会や就活イベントなら、一度にたくさんの企業を比較検討できますし、夏採用に特化した説明会やイベントなどもあります。「社名を知らなかった」または「敬遠していた」けれど、話を聞いてみたら実は魅力的な企業だったというような、思わぬ良い出会いがある可能性が高いです。
気に入れば、その場でエントリーできる場合もあります。ただし23卒の場合は、説明会や就活イベントもオンラインで行われていることが多いので、それだけで企業を見極めるのは少し難しいかもしれません。23卒の夏採用は非常に短期間に行われるため、追加で企業研究している間にエントリーしそこなうことがないよう、注意する必要があります。
【就活エージェント】
23卒の夏採用を行う企業を探す手段として最もオススメなのは、就活エージェントの活用です。就活エージェントに頼れば、就活生はただ自分の希望条件などを伝えるだけで、それにピッタリ合った夏採用の優良企業を紹介してもらえます。就活エージェントは企業と就活生の相性を見極めるプロですし、契約企業や所属業界のことをよく知っているので、企業・業界研究や企業探しの手間が一気に省けるのです。
またエージェントに頼ると、企業との日程調整までしてもらえるので自分はただ受けるだけで良いですし、選考対策を就活のプロが手伝ってくれるので確実に合格率も上がります。前述のように23卒の夏採用は、例年より競争率が高いうえに日程調整も難しく、しかもそれに手間取っているとあっという間に乗り遅れてしまうくらいの短期決戦です。
自分は何もしなくても希望に合った企業をすぐ見つけられ、手間なく一気に選考まで持ち込めて、合格率も高くなる就活エージェントの活用が、最も効率の良い探し方だと言えます。
【ナビサイトや企業HP、キャリアセンターなど】
就活ナビサイトや企業HP、大学のキャリアセンターなど、春採用と同じ手段で夏採用の企業を探すことも、できなくはないです。ただし正直なところ、就活ナビサイトに掲載されている膨大な企業情報から自分の希望に合った企業の夏採用を探し当てるのは、大変な時間がかかります。
しかも記載されている情報は少ないのでそれだけで判断できず、「合いそうかな?」と思うたびに企業HPやその他の情報を調べる時間もかかり、非効率的です。23卒の夏採用を行う企業は限られていますから、当てもなく企業HPを検索するなど論外ですし、待ち時間が長いわりに得られる情報が少ない大学のキャリアセンターにも同じことが言えます。
そんなことで手間取っている間に夏採用が終わってしまいかねませんので、あまりオススメできる手段ではありません。
他のライバルとなる就活生よりも一歩リードするために、自分の武器を磨いて面接に臨みましょう。キャリchでは「24卒就活サポート」を行っています!悩みや心配事も相談できるので、不安を少しでも減らしましょう。
23卒夏採用を成功させるための心構えと秘訣
くり返し述べているように23卒の夏採用は、春採用とも例年の夏採用とも違います。企業数はそもそも例年より少なかった春の状態よりもさらに激減し、例年の夏採用以上に競争率が高まるとともに、オリンピック期間を避けた短期決戦です。
そんな例年以上に難しい23卒の夏採用で良い結果を生むには、これまで通りの就活を何となく継続するのではなく、それに合わせた対策をして臨む必要があります。ここからは23卒の夏採用に受かるための心構えと秘訣について解説しますので、しっかり読んで参考にしてください。
夏採用を行う理由を明確にする
23卒の夏採用に挑むにあたってはまず、自分が夏採用の選考を受けようとしている理由を明確にしましょう。前述のように23卒の夏採用は、色々な意味で非常に厳しい戦いとなります。自分の中にしっかりと目的意識を持って覚悟を決めるとともに、これまでの反省点を改善したうえで挑まなければ、とてもやり遂げられません。それに別に強制されているわけではないですが、基本的に新卒の就活シーズンは春です。
日本企業の大部分が今も、「3月採用情報解禁、6月面接開始、10月内定式」という、かつて経団連が定めていた就活ルールに近い形で採用活動を行っています。夏採用の選考を受ければかなりの確率で、「なぜ夏に就活しているの?」と理由を聞かれるはずです。
その時きちんと夏採用を受ける理由を説明できないと、目的意識がなく就活へのやる気がないか、あるいは春の失敗から何も学んでいない人物だと思われてしまいます。ですから23卒の夏採用を受ける就活生は、夏までに内定を獲得できなかった理由や夏に就活する目的を、自分の中で明確にしておいてください。ただしそれは決して、夏に就活することの言い訳を考えるのではないです。
企業の採用担当者は、目的意識のない人間や失敗から学べない人物を嫌います。内定がもらえなかったならその原因を、就活していなかったなら春は何をしていたのかなどの理由を明確にし、自分に反省すべきところがないか振り返るのです。
特に春採用の選考を受けたにもかかわらず内定をもらえなかった就活生は、選考に落ちた何らかの原因が必ずあるはずなので、もちろんその部分を改善しておく必要があります。自分の状況をきちんと振り返り、反省と改善と踏まえたうえで、これからの厳しい戦いへ挑む決意を固めることが大切です。
夏採用に挑む学生のライバル像を把握する
23卒の夏採用に挑む就活生は、どんな学生が選考のライバルとなるのか把握しておきましょう。夏採用は単に春より企業数が少なくて競争率が高いというだけではなく、これまでよりライバルが強力なのです。
- これまで就活していなかった体育会系・理系の学生
- 内定はあるが引き続き就活している学生
- 特に理由もなく就活していなかった学生
- 就活してたが内定がない学生
【23卒の夏採用に挑む学生像】
【体育会系や理系の学生】
まず夏採用の選考からは前述のように、これまでの就活にはいなかった、部活や研究明けの体育会系・理系の23卒生が大勢参戦してきます。体育会系や理系の学生は、「忍耐力がある」「目的意識が高い」「真面目」「ひたむきに努力できる」といった良いイメージがあることから、就活市場において人気が高いです。
それ以外にも、体育会系の学生にはチームワークや対人マナーが備わっているというイメージがありますし、理系の学生には論理的思考力があると思われています。そのため特別にその専門知識を必要とする仕事でなくても、社会人としてのポテンシャルの高い、体育会系や理系の学生の方が好ましいと考える企業が少なくないです。
【既に内定のある学生】
夏採用の選考には、既に内定を獲得しているけれど、他にもっと良い企業があるかもしれないと探し続けている23卒生もいます。既に内定を持っている23卒生は、どこかの企業から「うちの会社に来てほしい」と望まれているということですから、当然ライバルとしては強力です。
どこかの企業に内定をもらうだけの強力な強みを持っていて、なおかつ就活のやり方に慣れ、その強みをしっかりとアピールできるだけの就活力も備えています。23卒の夏採用に挑む就活生が内定を獲得するには、高い競争率を勝ち抜かなければならないのと同時に、これらの強力なライバルよりも高評価を得なければならないわけです。
【何もしていなかった学生】
上記の学生以外に23卒の夏採用に挑む就活生には、部活や研究といった理由があるわけでもないのに、何となく就活を行ってこなかった人もいます。
就活に慣れていないため就活力が低いですし、目的意識の薄い人物と思われるのでライバルとしては弱いですが、もしも自分がこれに当てはまる場合は要注意です。ライバルたちのレベルに追いつくために、早急に就活力を上げなければなりません。
【就活していたが内定がない学生】
23卒の夏採用では、これまで就活していたにもかかわらず今のところ内定が得られていない就活生も、当然参加しています。ある程度就活には慣れていると思われますが、どの企業にも採用価値を認められていないということですから、ライバルとしては弱いです。
しかしもしも自分がこれに当てはまってしまうとしたら、そこには必ず何らかの原因があります。早急にその原因を突き止め、改善を図らなければ、夏採用でも同じ結果となるでしょう。
常にアンテナを張り、気になる企業の情報を得る
23卒の夏採用に挑む就活生は、常に夏採用の情報にアンテナを張り、気になる企業の動向を把握しておく必要があります。前述のように23卒の夏採用は例年に比べても特に企業数が少ないうえ、採用スケジュールがオリンピック機関の前後に分かれていて、非常に期間が短く変則的です。しかも企業はオリンピック中や秋採用にズレ込みたくないため、可能な限り夏採用を早く終わらせたいと考えています。
春採用のように長々と募集期間を設けて全ての候補者を見てから比較検討するようなことはせず、良さそうな人材が見つかり次第、順次採用を決めていく企業も多いです。その場合、募集期間がまだ途中であったとしても、採用枠さえ埋まれば急に夏採用の活動を打ち切ることもあります。
それに加えてコロナ禍による経済の問題もありますから、経営状態の悪化によって採用方針を変更し、夏採用を取りやめる企業もないとは言い切れません。加えてコロナの流行状況次第では、オリンピックの観客動員そのものがどうなるか分かりませんし、緊急事態宣言などの移動制限がかかったり逆に解除されたりもあり得ます。
それにともなって23卒の夏採用も、選考方法や選考場所、スケジュールが変更されるといった事態も考えられるのです。単に選考方法や選考場所が変更になっただけでも、それに必要な準備や移動手段などを考えれば、自分の就活スケジュールは大幅に狂ってしまう可能性があります。そのような事情から23卒の夏採用では、採用スケジュール・就活スケジュールの乱れが激しい見込みです。
そのため23卒の夏採用に挑む就活生は、まだ募集中か、いつ選考が行われるか、変更や打ち切りになっていないかなど、採用情報とスケジュールにアンテナを張り続ける必要があります。特に気になる企業・志望しようと考えている企業がある場合には、その企業の動向を常にチェックし、把握しておくようにしましょう。
就活軸や志望業界を見直し、自己PRを明確にする
23卒の夏採用で内定を勝ち取る秘訣は、これまでの就活軸や志望業界を見直し、自己PRを明確にすることです。就活では「自分に合った企業」を選んで受けたうえで、自分がその企業の求める人物像に合致する人間だと上手にアピールできてこそ、初めて高評価となって内定につながります。春採用で真面目に就活していたのに内定を得られなかった23卒生は、これまで自分のような人間が求められている「自分に合った企業」を受けていなかった可能性が高いです。
季節を問わず採用活動において企業は、自社の仕事で活躍するために必要な「特定の強み」を持った人材、つまり「自社に合った人材」を求めています。ですから自分がその「特定の強み」を持っていなければ、その企業に合った人材とは判断されず、決して内定をもらえることはないわけです。
逆を言うと、厳しい戦いが予想される23卒の夏採用を勝ち抜く秘訣は、もともと自分が持っている強みを必要としてくれる「自分に合った企業」を選ぶことだと言えます。春採用で内定がもらえていない23卒生は、これまでの就活軸や志望業界が、そうした「自分に合った企業」を選び出せる基準となっていませんでした。
そのため今後の夏採用では「自分に合った企業」を選べるように、これまでの就活軸や志望業界を見直す必要があるのです。また何らかの理由で春採用を見送り、夏採用から就活を始める23卒生は、そうした「自分に合った企業」を探すための就活軸や志望業界を定めます。そのために大事なことは、十分な自己分析と企業・業界研究によって、「自分の持っている強み」と「企業・業界の求めている強み」を正確に理解することです。
ただし、どんなに「自分に合った企業」を受けていても、自分に採用する価値があることを企業に気付いてもらえなければ結局内定にはつながりません。自分が買い物をするとき、その商品が自分にとって役立つ、自分にとって価値があると知らなければ買わないのと同じです。
その自分の商品価値、つまり採用する価値を企業に伝えるのが「自己PR」となります。自分がその企業の求める強みを持っていることや、その強みを活かして具体的にどう貢献できるかなどを伝えて、自分を採用することが企業のメリットになるとPRするわけです。春採用で内定がもらえなかったにせよ夏採用から始めるにせよ、「自分に合った企業」を選べる就活軸と志望業界を定め、自分の採用価値を伝えられるよう自己PRを明確にしてください。
場数を踏んで実践から力をつける
23卒の夏採用で内定を獲得する秘訣の2つ目は、場数を踏んで実践経験から就活力をつけていくことです。しつこいようですが23卒の夏採用は非常に短期決戦なので、あまりのんびりと練習を積み重ねている時間の余裕はありません。もちろん夏採用から就活を始める23卒生は、選考の流れや受け方、マナーなどを把握するために最低限の練習は必要です。
春採用で内定を獲得できなかった23卒生も、一度はESの添削や模擬面接などでプロのフィードバックを受け、自分の弱点と改善方法を確認する必要はあります。しかしどちらにせよ何度も練習を積み重ね、練習から就活力が上がるのを待っていたのでは、実際の選考を受けるための時間がどんどん削られてもったいないです。
あまり練習に時間を費やしていると、エントリーもしないうちに夏採用が終わってしまう恐れがあります。それにどんなに練習を積み重ねても、練習だけで実際の面接で通用する面接力を養うことは不可能です。練習と本番では緊張感が全然違いますし、実際の面接では思いもよらない質問を受けることや、予想外のアクシデントが起こることも多々あります。
そうした緊張感の中で発揮できる実力をつけ、想定外の事態に臨機応変に対応できる力をつけるためには、実際それを経験することによる「慣れ」が不可欠です。もし実際の面接を受けた経験がなければ、本番の面接では面接官の前で緊張し過ぎて上手く話せず、アピールすべき内容がきちんと伝わらないでしょう。予想外の質問や不測の事態にも慌ててしまい、対応力がないと思われてしまいます。
そんなことにならないよう本番で通用する面接力をつけるためには、何度も練習を積み重ねるより、実際本物の面接を受ける方がずっと確実です。実践経験を積み重ねればその分緊張感に慣れて自己PRが上手くなり、臨機応変な対応もできるようになります。
その間に内定を獲得できれば、それがたとえ志望度の高い企業でなかったとしても自信につながり、本命の選考へさらに良い効果をもたらすはずです。23卒の夏採用は既に始まっていますので、どんどん積極的に選考を受けていってください。
夏採用ならではの質問を対策しておく
23卒の夏採用で内定を獲得するためには、春採用の就活にはなかった、夏採用ならではの質問に答えられるよう対策しておく必要があります。前述のように23卒に限らず、強制でないとはいえ基本的に新卒の就活シーズンは春です。そのため夏採用の選考を受けると、春採用の時にはなかった夏採用ならではの質問を受けることがあります。
何も考えていないと本番で慌ててしまい、とても面接官に好印象を与えるような回答はできません。以下に夏採用ならではの質問と回答のポイントを紹介しますので、どのように答えるべきか、事前にある程度考えておいてください。
夏採用ならではの質問1:「なぜ春の選考を受けなかったの?」
新卒の就活シーズンは春ですから、面接官は単純に「この就活生はなぜもっと就活しやすかった春採用を受けず、わざわざ夏に選考を受けるのだろう」と疑問に思います。その理由によっては、働く意欲や目的意識の低い好ましくない人物ということも考えられるので、きちんと確認しておきたいのです。
【回答のポイント】
自分がなぜ春の選考を受けなかったのか明確に理由を述べ、働くことに対する意欲や、これからどうしていきたいのか就活への意気込みなどを語りましょう。面接官は春に就活しなかった学生に対し、「ただ怠けていたのでは?」「先を見越して行動できない人物では?」「そもそも働く気があるのか?」といったことを懸念しています。
ですから「なぜ春の選考を受けなかったの?」と聞かれたら、そういう心配がないということを、面接官に示す必要があるわけです。ただし夏採用を受ける23卒生の中には、部活や研究といった面接官の理解を得られそうな理由なく、何となく就活しなかった人もいると思います。
その場合はつべこべ言い訳を並べるのではなく、自分の過ちを素直に認めたうえで、その反省に立って決意を固めたことや、今後に向けた意気込みを語ることが大切です。そうすれば「自分の失敗を潔く認めて、そこから学べる人物」という印象を与えることができ、怠けてしまったマイナス点をプラスに変えることができます。
夏採用ならではの質問2:「今までの就活で内定は出た?」
その学生の就活状況を把握し、自社への志望度や入社の可能性、他社からどう評価されているかといったことを確認するための質問です。せっかく内定を出しても辞退されたり、後から問題点が発覚したりすると困るので、それらを事前に把握しておきたいと思っています。
【回答のポイント】
回答の冒頭で述べるべき第一声はもちろん、現在までの内定の有無です。そのうえで既に内定をもらっている23卒生は、なぜその内定に納得せず就活を続ける必要があるのか説明し、今受けているその企業の方が志望度が高いということを伝えます。内定があるのに志望している根拠が曖昧だと、結局内定辞退するのではないかと疑われますので、既にある内定の何に納得していなくて、今受けている企業でならその納得が得られると述べることが重要です。
今のところ内定がゼロの23卒生は正直にそれを伝えたうえで、なぜ内定が得られなかったのか春採用の反省点を述べ、どのように改善して今受けている企業を志望するに至ったのかを説明します。「他社も嫌がる大きな問題のある人物か?」「同じ失敗を繰り返す学習能力のない人物では?」と疑われないためにも、内定が得られなかった原因を明らかにしたうえで、きちんと改善を図ったという点を伝えることが大切です。
また「内定がないために焦って手当たり次第に受けている」と思われないように、今受けている企業を選んだ根拠や、その企業への熱意もしっかりと伝えてください。
おわりに
23卒の夏採用は東京オリンピック開催の影響から、これまでの春採用の就活とも、例年の夏採用とも違います。企業の選択肢が例年以上に少ないほか、オリンピック期間を避けた変則的なスケジュールであるとともに選考スピードが早いので、自分の希望に合った募集を見つけるのが大変です。
その割に就活を続ける23卒生は減らず競争率が高いうえ、ライバルの質も高いですから、そこで勝ち抜き内定を獲得するのは容易ではありません。そんな厳しい23卒の夏採用を乗り越えて納得のいく内定を獲得するには、自力でもがいて貴重な就活の時間を無駄遣いするより、就活エージェントなどのプロの力を借りるのが賢明です。
キャリchにも、そんな23卒の夏採用に挑む就活生を応援できる「再就活サポート」というイベントがありますので、ぜひ利用してください。このイベントは、これまでの就活が上手くいっていない、もしくはこれから就活を始めるという就活生が納得のいく内定を獲得できるように支援する完全無料のサービスです。
プロのキャリアプランナーが就活生一人一人に専任で付き、一緒にこれまでの就活を振り返って、これからの就活を初めから終わりまで二人三脚でバックアップします。契約企業の中には23卒の夏採用を行っている企業も多数ありますので、キャリchに頼ってくれれば、もう企業探しに手間取って夏採用を逃す心配はありません。
もちろんただ夏採用の企業を紹介するだけではなく、あなたの弱点克服や選考対策を手伝い、納得のいく内定を獲得できるまでとことんサポートし続けますので安心です。厳しい戦いが予想されるからこそ時間を無駄にせず、私たちプロと一緒に23卒の夏採用を乗り越えて、あなたの納得のいく内定を勝ち取りましょう!
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。