23卒の就活は厳しい?コロナの影響から紐解く就活事情を解説します

 2022年5月9日

ついに23卒の就活が始まろうとしていますが、準備はできていますか。きっと多くの就活生は“23卒の就活の厳しさ”が気になっていることだと思いますが、あなたはどうでしょうか?

キャリアプランナー 廣瀬

就活生 Bさん

はい、とても不安を感じています。コロナは落ち着く気配がありませんし、つらそうにしていた先輩たちを見ていると“23卒の就活もつらいはず”と思ってしまい、なかなか就活をする気になれません。

そうですよね。実際に23卒として就活をしていくうえでは就活事情をしっかりと把握しておく必要があります。ではそんな23卒の就活、実際どれほど厳しいものなのか、確認していきましょう。

キャリアプランナー 廣瀬

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23卒の就活は厳しいのか?

23卒の就活は厳しいのか?

冒頭にも述べたように、今はコロナのせいで先行きが見通しにくい状況にあります。重症化率が低いとはいえコロナ患者は爆発的に増えていますし、パンデミック発生直後の世界経済の混乱の影響だって、未だ完全には抜け出しきれていません。そんな中23卒生が自分の納得のいく内定を獲得するには、現在の就活事情と予測される厳しい局面を正確に把握し、それに応じた対処法を身に付けることが大事です。

そこでコラムの初めにまずは、23卒の就活事情の概要について説明します。予測される具体的な厳しさや対処法の話をするには、その背景となる就活事情への理解が不可欠です。果たして23卒の就活が厳しいのか厳しくないのか自分の中でハッキリさせるためにも、全体的な就活事情についてきちんと掴んでおいてください。

環境自体は回復傾向にある

23卒の就活事情がパンデミック発生前より厳しいことに変わりはありませんが、世界経済の混乱が直撃した21卒・22卒に比べれば、全体としては回復傾向にあります。その理由は、世界の人々がコロナの存在に慣れてきたことです。もちろんコロナへの警戒感から長距離移動や外出を控える人が多い中で、消費は落ち込んでいますから、以前に比べれば今も決して景気が良いとは言えません。しかしパンデミック発生直後は、暴動が起きる国もあるほどの大混乱で、しばらくは仕事どころの騒ぎではなく、世界的に経済がマヒ状態に陥りました。

日本でも長期にわたる外出制限で、倒産の危機に瀕する企業が続出し、一時は従業員の大量解雇や内定取り消しといった事態に至ったわけです。新卒採用の現場においても、21卒・22卒では経営状態の不安定さや先行きの不透明感から、3割ほどの企業が採用枠を減らしたり採用活動そのものを取り止めたりしました。それに比べれば23卒の状況はずっとマシです。発生から2年も経って、既にコロナ禍で大きな打撃を受ける企業とそうでない企業が明確になり、中には取り越し苦労だったと気付いた企業もあるでしょう。

また、消費者もコロナ対策に慣れて冷え込んでいた消費意欲も多少回復しつつありますし、部分的には巣ごもり需要を狙うなどコロナ禍での対応策が成功し、業績が上向いてきた企業もあります。そうした企業は、今年辺りから徐々に採用を再開したり増やしたりしているので、21卒・22卒で一時的に激減していた新卒の採用枠も、23卒では若干回復しつつあるのです。実際、昨年12月に行われたリクルートワークス研究所の調査においても、23卒の採用枠を前年より増やす予定だと答えた企業が10.9%ありました。(出典:ワークス採用見通し調査:2023年卒

同じ調査は22卒の時も行われ、その時も「前年より増やす」と答えた企業が7.7%ありましたが、注目すべきは「前年より減らす」と答えた企業との割合です。22卒の時は「増やす」7.7%:「減らす」11.6%で採用枠を減らす企業の方が多く、全体としては減少傾向だったのに対し、23卒では「増やす」10.9%:「減らす」3.9%でした。つまり前年より採用枠を「増やす」企業が増え、「減らす」企業が減っているわけですから、23卒では全体として7ポイントほど22卒より採用枠の増加が見込まれます。それ以前に21卒の段階で3割ほどの企業が採用枠を減らしているので、まだパンデミック前の水準には程遠いですが、23卒の採用枠が21卒・22卒に比べればマシな状況になってきていることは確かです。

ただし、正しく対策しないと厳しくなる!

21卒・22卒よりは回復しつつあるとはいえ23卒の就活環境はまだまだ厳しく、正しく対策していかないと、いっそう厳しいものになることが予想されます。23卒の採用枠は21卒・22卒よりは若干増えそうですが、それ以前にパンデミックの発生前後で採用枠を減らした企業が3割もあるわけですから、まだ以前の水準には程遠いです。また前述の調査は、最もコロナが落ち着いていた昨年12月に行われたものであり、その時点で23卒の採用枠の増減について「わからない」と答えている企業が24.1%もあります。

昨年12月の時点で23卒の採用枠が「わからない」というのは、今後のコロナの状況次第で経営状態が悪くなるかもしれないと見ていた企業が、それだけ多かった証拠です。その後で、秋の流行より感染力の強いコロナの第6波がきたことを考えると、24.1%のうちの何割かは実際に経営状態が悪化し、「わからない」→「減らす」と結論付けた可能性もあります。それらを考え合わせると23卒の就活環境は、まだまだ厳しい状況にあると言わざるを得ないのです。そのため、これから就活に挑む23卒生は、現状の厳しい就活環境に合わせた適切な対策を行う必要があります。

「前年より採用枠が増える」という言葉の意味を過大評価し、パンデミック以前のような売り手市場の感覚で就活に挑めば、必ず痛い目を見ることになるでしょう。前述のように世の中は、この2年でかなりコロナの存在に慣れてきました。企業側も消費者側もコロナが存在する中でできる商売・消費へとシフトしており、パンデミック発生直後のような混乱も今はありません。しかし2年前の混乱で企業が負った傷は非常に深く、そう簡単に癒えるものではないです。

ほとんどの企業はこの2年、コロナのせいで人流や物流が滞ったことで何らかの打撃を受け、資産を売却したり従業員を減らしたり銀行や政府の援助を受けたりといった方法でしのいできました。ここへきて多少景気が上向いてきたとしても、そもそもコロナ禍で企業の経営体力が弱っているため、コロナの動向次第で再び経営が傾いた場合そう簡単には解雇できない正社員を一朝一夕には増やせないわけです。これから就活に挑む23卒生はそうした現状も理解したうえで、「厳しい環境にある」という意識のもとに適切な対策を取ってください。

23卒の就活で厳しい場面と覚悟すべきこと

23卒の就活で厳しい場面と覚悟すべきこと

先程述べたように、23卒の就活は21卒・22卒よりは回復しつつあるものの、まだまだ厳しい状況であることには違いないです。以前のような売り手市場に戻ったと思い込み、甘い考えで就活に臨むと、厳しい環境がいっそう厳しいものになるでしょう。とはいえ、「まだまだ厳しい」「対策が必要」というだけでは漠然とし過ぎていますよね。当てもなくやみくもに頑張るだけでは、負担ばかりかかって効果が薄いです。

効果的な対策を取るには、23卒の就活のどの辺りがどんな風に厳しいのか具体的に把握し、それぞれに適した対策を考えなければなりません。そこでここからは、23卒の就活において予想される具体的な厳しい面と、覚悟すべきことについて解説します。せっかく対策したのに見当違いな徒労に終わらないよう、23卒の就活における課題を明確にしておいてください。

業界が絞られ、倍率も高くなる

23卒の就活では、21卒・22卒に引き続き募集のある業界・企業に偏りがあるとともに、選考倍率も高くなります。前述のように、ここのところ景気は以前より上向いていますが、その恩恵を受けている業界・企業はまだまだ限定的です。パンデミック以前に比べてあまり採用枠が減っていないか、なかり回復してきている業界・企業もある一方、パンデミックを境に採用枠が激減し、その後もほとんど回復の兆しが見られない業界・企業もあります。たとえば旅行業界や航空業界などは、21卒・22卒に引き続き、23卒でも採用活動そのものを行わない、もしくは採用枠が少ない状態のままという企業がほとんどです。

世界中の多くの国々が出入国に厳しい制限を設けている状況では、海外旅行や海外出張を実行する人もいません。感染者数が減っていた秋の時点では国内旅行の需要が高まるという期待もありましたが、重症化率が低いとはいえコロナが蔓延している今となっては、それも微妙になりました。そのため旅行業界や航空業界では景気回復の見通しが立たず、現状維持が精一杯、新たに人を雇い入れている場合ではないといったところでしょう。

また、コロナが落ち着いていた昨年12月の調査の時点では、飲食店・宿泊業の新卒採用枠の増加予定が顕著でした(「増やす」18.9%:「減らす」4.9%)。しかし飲食店や宿泊業は他の業界と違い、そもそもがパンデミックから採用枠が激減した状態にありましたし、オミクロン株の流行が始まった今となっては、その増員が予定通り実行されるかも微妙になっています。そうしたことから23卒の就活では、そもそも募集を行っている業界・企業に偏りがあるため、初めから企業選びの選択肢が限られるということを覚悟しておいてください。

それらの業界・企業ではほとんど募集がないのですから当然、運よく募集企業を見つけられたとしても、極端に厳しい高倍率となります。ただし選考倍率が高くなるのは、それらの業界・企業だけではありません。確かに23卒では採用枠の回復傾向が見られるのは事実ですが、それはパンデミック後に激減した枠が一部回復したというに過ぎず、それ以前より全体として採用枠が少なく、選考倍率が高いことに変わりはないのです。

しかもパンデミック以来、企業の経営状態を心配する就活生が多いことから、安定感を求め大企業にエントリーが集中する傾向があります。それでなくても人気が高いところに、コロナのせいでますます人が集まるため、いっそう極端な高倍率となっているわけです。これから就活に挑む23卒生は、そうした背景を踏まえたうえで賢い企業選びをしないと、倍率の高さからエントリーした選考に全滅し、途方に暮れる恐れもあります。

選考の早期化が進むため、乗り遅れないようにする

23卒の就活では例年以上に選考の早期化が進んでいるため、その波に乗り遅れないようにすることも大切です。「3年3月に情報解禁→6月から面接開始→10月に内定式」という基本ルールは変わっていないものの、それはもはや過去のものです。その理由は、ルールの旗振り役が経団連から政府主導へと変更されたことにあります。そもそも企業の採用活動というのは、基本的にはいつどんな方法で行おうとその企業の自由であり、法律などで厳しい制限を受けるものではありません。

しかし誰も厳しい制限を掛けないとなると、どの企業だって他社に取られる前に優秀な人材を確保したいので、どんどん選考時期が早まっていってしまいます。そこで学業への悪影響を心配する大学側と経団連が話し合うことで、上記のような選考スケジュールに関する取り決めを行い、所属企業も渋々それに従ってきたわけです。以前なら経団連のルールに左右されない無所属の企業に対抗して多少選考を早める企業があっても、3月には採用情報が公開されるだけで、実際のエントリーは4月頃、面接は早くて5月頃でした。

ところが経団連が就活ルールから手を引き、取引先などからの厳しい圧力がなくなったことで、もっと大胆に選考を早める企業が増えてきたのです。実際23卒では、すでに3~4割ほどの企業がエントリーの受付を開始していますし、2割ほどは内定出しまで終えています。その他の企業はこれからですが、以前のように情報公開からエントリーまでのインターバル期間を設けず、公開直後からエントリーの受付を開始する企業が多い見込みです。

また、すでに受付が始まっているかどうかに関わらず、23卒の就活ではエントリーから内定出しまでの日程が以前よりスピーディーに進んでいきます。ESなどの書類選考もエントリーの締め切りを待たず、一定水準に達していると判断された人から順にどんどん面接を進めていって、内定可能な候補者が十分集まった時点で募集を締め切るといったやり方をする企業も多いでしょう。そのため23卒の就活では、そうした早期化の波に乗り遅れると、受けたい企業を受けられなくなる恐れがあります。

今から就活を始める23卒生は、残念ながらすでに若干出遅れ気味です。ESはいつ締め切られてもおかしくありませんので、気になる企業を見つけ次第エントリーできるよう、早急に対策しておかなければなりません。面接もエントリーからさほど時間をおかず始まる可能性がありますから、早め早めの対策が必要になります。

オンライン化が進む、不慣れな就活になる

コロナのせいで就活のオンライン化が進み、不慣れな就活になることも、23卒の就活における厳しい側面です。23卒の就活でも21卒・22卒と同様、説明会やES・適性検査・面接といった実際の選考が全て、基本的にはオンラインが中心になります。そのことで23卒生の中には、「就活がやりにくい」「内定を得にくい」と感じ、慣れない就活に苦戦する人も少なくないでしょう。なぜならオンラインによる就活では、業界・企業に関する情報を集めにくいからです。オンライン説明会では職場やそこで働く社員を直接自分の目で確かめることができないため、そこで自分がどう感じるかといった感覚的な情報を掴めず、志望の意思を固めにくくなります。

もう少し簡単に言うと、自分に合った会社かどうか見極めたくても、会社の雰囲気が分からないので、いまいちピンとこないわけです。そのため志望企業選びでも最終的な入社先を決断する段階でも迷いやすいとともに、自分の中で「ぜひこの会社に入りたい」という熱意が湧きにくく、ES・面接でのアピール材料に乏しい傾向があります。また面接においても、23卒では引き続きオンラインを介したWeb面接が中心となりますが、23卒生にとって厳しいものになるはずです。

オンライン上の説明会で会社の雰囲気が掴みにくかったのと同様、画面越しの面接では対面面接と違って、「やる気満々」「温厚そう」といったこちらの雰囲気が伝わりません。それはつまり、自分の持っている雰囲気から人柄や熱意をアピールしにくいということであり、面接官の方も23卒生が感じているのと同じくピンとこない状態にあります。そのうえ情報不足でアピール材料に乏しければ、なおさら好印象を得にくく、内定につながりにくいのです。

ですから23卒の場合、内定を勝ち取るにはWeb面接に合わせた対策を行う必要があります。ただし23卒の場合、基本的にはWeb面接が中心ですが、Web面接だけでは人柄を見極めにくいことから部分的に対面面接を取り入れる企業もある見込みです。どちらの面接にも対応できるようにしなければならないので、必要な対策は2倍となり、いっそう大変なのです。

厳しい就活を乗り越える秘訣と対策準備

厳しい就活を乗り越える秘訣と対策準備

ここまで述べてきたように、23卒の就活には厳しい側面がたくさんあります。選べる企業の幅が限られるとともに選考倍率が高いですし、早期化が進んでいるため、現時点で企業の選択肢はなおさら少なくなっている状態です。他の23卒生はもうとっくに選考を受け始めているので、これを読んでいる皆さんが今まで何もしていなかったとしたら、すでに若干出遅れています。しかもオンラインによる就活のやりにくさもありますから、必要な対策がたくさんあり、今から就活を始める23卒生はいっそう厳しいと感じるはずです。

そこでここからは、今から就活を始める23卒生が、そんな厳しい状況を乗り越える秘訣と対策法について解説します。若干出遅れ気味とはいえ、まだ手遅れではありません。コツを押さえた効率的な対策で、厳しい状況を打破していきましょう!

早くから就活をはじめ、早め早めの行動を心がける

23卒の厳しい就活を成功させる秘訣は、早くから就活を始め、早め早めの行動を心がけることです。前述のように23卒の就活は早期化が進んでいるので、2月のこの時点でもうとっくに始まっており、すでに内定出しまで終えている企業もあります。そんな厳しい就活を成功させるには、早期化の波に乗り遅れないよう、早くから就活を始める必要がありました。これを読んでいる23卒生が、まだ何も具体的に動いていないとしたらすでに若干出遅れ気味ですから、早急に動き出してください。

また就活の早期化は、単に就活の始まる時期が早いだけでなく、各社の選考スピードが早いという厳しさもあります。従来のように一定の受付期間のあと一斉に書類選考、一斉に面接を始め、どの候補者も全員同じステップで選考が進んでいくという選考方法を取る企業ばかりではないです。選考期間を短縮するため、エントリーを受け付けた人から順次それぞれのステップで選考を進めて、採用枠が埋まり次第募集が打ち切られるといったやり方をする企業もあります。

エントリー期間が長く設けられていても実際にはいつ打ち切られるか分かりませんし、選考の進み具合は企業ごとにバラバラで、ES提出後すぐ面接に呼ばれる企業もあるわけです。うかうかしていると、受けようと思っていた企業のエントリーをいつの間にか逃したり、面接が早過ぎて準備が間に合わなかったりといった事態になりかねません。

そんなことにならないためには、就活が始まってからも早め早めの行動を心がけ、先手を打つ必要があります。特にこれから就活を始める23卒生は若干出遅れ気味ですから、それを補うためにも積極的に動き、行動量を増やしていきましょう。

自己分析や企業研究から就活軸を明確にする

これから始める23卒の厳しい就活を成功させるにはまず、自己分析や業界・企業研究から、自分の就活軸を明確にしてください。就活の具体的な動きを始めるには、とにもかくにもエントリーですから、エントリーする企業を選ぶための準備を急ぐ必要があります。そこで重要になるのが、企業選びの基準となる就活軸です。就活軸がないと企業選びに迷い、効率的に就活を進めることができません。

ただし、単純に自分がやりたいと思うことを軸に企業選びをしても、23卒の厳しい就活環境で内定を獲得するのは難しいです。前述のように23卒の就活では選考倍率が高いですから、単純に「ここで働きたい」という熱意がある候補者は山ほどおり、必然的に合格基準が厳しいものになります。つまり23卒生が内定を獲得するには、ただ自分が「やりたい」と思う気持ち以上に、面接官にとって魅力的に見えるものをアピールしなければダメなのです。

23卒の就活に限らず、根本的に企業は採用選考の中で、自社で活躍できる自社にとって有用な人材を探しています。それは単純に”何かに秀でた優秀そうな学生”といった漠然とした概念ではなく、自社に特化した適性を持つ、自社にとって”相性の良い人”です。もう少し具体的に言うなら、その企業の目指す方向性に共感できて一緒に同じものを目指してくれると同時に、その企業の仕事をする上で必要な強みを持つ人を探しています。

ですから23卒生の方も「自分が何をやりたいか」だけではなくて、「自分に何ができるか」という視点から自分の適性を見極め、それに合った企業を選び出せる明確な就活軸を定めることが大切です。そうすれば企業選びに迷うこともないですし、ESや面接で何をアピールすべきかも明確なので、オンライン中心の厳しい環境の中でも就活がしやすくなります。しかも相性の良い企業を受ければ自分と企業側の思惑が一致していますから、厳しい選考倍率の中でも高評価を得やすく、内定を獲得しやすくなるわけです。

そのためにはまず、自己分析や業界・企業研究をしっかりと行い、自分と業界・企業に関する理解を深める必要があります。自分の強みや価値観と、世の中にどんな業界・企業があるのかを正確に把握したうえで、自分と相性が良いのはどこかを考えて就活軸を定めましょう。そこから自分が志望すべき業界の目星を、ある程度の範囲まで絞り込んでおきます。

情報を得るための行動を意識する

就活軸を定めたら次に、気になる業界・企業の説明会や就活イベントへどんどん参加してもっと情報を集め、業界・企業理解を深めてください。就活軸を定める前にどんな業界・企業があるか調べるため業界・企業研究は不可欠ですが、具体的にエントリーする企業を決めるには、それだけでは不十分です。ネットや書籍で簡単に拾える情報から分かることには限界がありますから、もっと直接的に業界・企業と接触を図り、自分がどう感じるかといった感覚的な情報も集める必要があります。そこで働く人を見て、そこで働く人から話を聞けば、その業界・企業のことがもっとよく分かるはずです。そうした生の情報があればあるほど多くの企業を知り、エントリーの選択肢を広げられると同時に、自分と相性の良い企業を見極めやすくなります。

ただし残念ながら23卒の場合は、前述のように説明会やイベントも画面越しのオンラインが中心ですから、会社の雰囲気が感じ取りにくい環境です。そのため、その1社の情報だけを見ていても志望への動機づけが直感的にピンときにくく、企業選びがしにくいとともに、選考時もアピール材料に欠ける傾向があります。そうした23卒の厳しい環境を乗り越えて業界・企業理解を深めるには、例年以上に多くの説明会や就活イベントに参加し、複数の業界・複数の企業を比較すると良いです。

比較対象があればその業界・企業の特徴が掴みやすいですし、どちらの方が自分の強みが活かせそうか、自分の価値観に近いかと考えることで、そこで働く自分の姿もイメージしやすくなります。

そうすれば自分に合った業界・企業かどうかも見極めやすくなって、それが志望への動機づけとなり、ESや面接でのアピール材料を見つけることにもつながるわけです。たくさんの説明会やイベントに参加し、そこで得られるたくさんの情報を精査するのは大変ですし、時間もかかります。しかしその分、自分に合った業界・企業の見極め精度が上がり、内定を獲得できる可能性も高くなるのです。

オンライン就活は相手の雰囲気が掴みにくいという厳しい側面がある一方で、移動に時間がかからず、情報収集に多くの時間を割けるというメリットもあります。23卒の就活では厳しい選考倍率で足切りも多いですから、積極的に情報収集することによって志望の精度を上げ、ESの材料を集めて、初期選考の通過率を高めましょう。

エントリー数を多めに、積極的に就活と関わる

23卒の厳しい就活環境を乗り越えるには、意識的にエントリー数を多めにし、積極的に就活と関わるようにすることも大事です。先程も述べたように23卒の就活は厳しい選考倍率が予想されますから、足切りによって早々に持ち駒が切れてしまわないためにも、多めにエントリーしておいてください。オンライン就活では情報収集のしにくさからでESや面接におけるアピール材料が不足しがちなので、それを補うためにも積極的に就活に関わるべきです。

それにオンラインを介したWeb面接で、画面越しに上手なアピールができるようになるには、実際のWeb面接の場数を踏んでやり方に慣れる必要があります。なぜならWeb面接では、就活生側も企業側もお互いに画面越しで相手の雰囲気が分かりにくいため、質疑応答の内容そのものから相性の良さを判断するからです。ところがWeb面接ではマイクとスピーカーを通しているので音が割れますし、ネットやパソコンの処理能力によって遅延も発生するので、互いの述べている内容が聞き取りにくくなります。そうした厳しさに上手く対処するコツは、実践経験を積まなければ決して身に付けられないものです。

選考のほとんどがオンラインで行われた21卒・22卒も、平均20~30社受けて、ようやく1、2社内定をもらえるという状況でした。それに加えて23卒の場合、21卒・22卒での選考に対する反省から、Web面接を中心にしながらも最終的には対面面接を行う企業もある見込みです。対面面接は対面面接で、Web面接とはまた違った厳しさがあります。面接場所が自分の自宅などでなくアウェイな環境ですし、面接官が目の前にいるため、緊張し過ぎて練習通り上手く話せなくなるのです。しかも対面とはいえコロナのせいでマスクは着用したままなので、Web面接と同様にこちらの声も相手の声も通りにくく、表情から熱意や人柄が伝わりにくくなります。

そうした緊張感やコロナ禍の対面面接の厳しさに上手く対処するコツも、実践経験を積まなければ身に付かないわけです。23卒では多少採用枠が増えているとはいえ、コロナ禍による厳しい就活環境は少しも変わっていません。たくさんエントリーしてたくさんの実践経験を積めば、それだけ面接環境に慣れ、上手く話せるようになります。そのように積極的に就活に関わることで、アピール材料となる業界・企業の情報もたくさん得られ、志望業界の面接傾向などもだんだん分かってくるはずです。つまり実践経験を積めば積むほど的確なアピールができるようになって、厳しい倍率の選考を通過しやすくなります。

就活エージェントと繋がる

23卒の厳しい就活環境を乗り越えるには、就活エージェントなどのプロにサポートしてもらうのが一番です。就活エージェントは業界・企業の情報をたくさん持っているので、情報不足で志望動機やアピール材料が不明瞭になりがちな23卒の厳しい就活環境の手助けになります。それに加え、就活エージェントは就活ノウハウについても詳しいので、的確なアドバイスをもらいながら対策・練習することで、確実かつ効率的に就活力を養えるのです。23卒生の中には厳しい環境でもまずは自力で取り組みたい人もいると思いますが、就活の早期化や高い選考倍率を考えると、そう悠長なことも言っていられません。

23卒の就活は、もうとっくに始まっています。すでに2割程の企業が内定出しを終えて企業数が減っているうえ、3~4割の企業は締め切り目前で、その後も厳しい倍率の中、早期選考で実践経験を積んできた就活力の高い23卒生と競合する状況です。今から就活を始める23卒生はすでに若干出遅れていますから、自力で試行錯誤している間に早期化の波に乗り遅れ、チャンスを逃してしまいます。

しかし今から就活エージェントと繋がり確実かつ効率的に就活力を上げれば、これまでの出遅れを素早く挽回できるだけでなく、他の23卒生に差をつけることもできるわけです。そんな効果的な手段があるのに、使わない手はないでしょう。

キャリchでも、厳しい就活に挑む23卒生を後押しするイベント「就活相談サポート」を開催していますので、ぜひ活用してください。このイベントでは、プロのキャリアプランナーが1対1で相談に乗り、就活に関するあらゆる悩みを解決へと導いていきます。相談内容は「厳しい就活に挑む自信がない」でも「就活軸の定め方が分からない」でも、就活に関することなら何でもOKです。もちろん希望があれば、23卒生それぞれに合った企業の紹介もしますし、ES作成の指導や添削、面接対策・面接練習だって手伝います。

個別の相談事も、内定獲得までのフルサポートも含め、完全無料のサービスです。23卒生はコロナのせいで厳しいだけでなく孤独な就活にもなりがちですから、安心感を得るためにもプロを味方につけ、効率よく就活を進めていくことをオススメします。

おわりに

23卒の就活環境は、21卒・22卒の時に比べれば回復傾向にあるとはいえ、まだまだコロナ禍の厳しい状況です。もともと募集企業が少なくエントリー可能な業界が限られるうえ、就活の早期化も進んでいるので、今からだと残りの選択肢はますます限られています。全体的に選考倍率が厳しいと同時に、ところによっては極端な高倍率も予想され、早期化に合わせて早めに就活を始めたライバルたちは強敵です。やり方次第では、ES選考や一次面接といった初期選考で足切りされ、早々に持ち駒がなくなるような厳しい事態に直面する恐れもあります。

そんな風にならないためには、自己分析や業界・企業研究をしっかりと行い、自分の適性を考慮に入れた適切な就活軸を定めることが大事です。また、オンライン就活でも情報不足にならないよう積極的に行動し、実践経験を積みながら就活力を高めましょう。今から就活を始める23卒生は既に若干出遅れた状態にありますので、就活エージェントなどの力を借りて、効率的に就活力を上げてください。

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この記事の監修者

監修者:廣瀬舞

廣瀬 舞

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。

就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。

また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している

~就活生へのメッセージ~

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