23卒の就活は何すればいい?スケジュールから効率的な進め方を解説します
2022年3月24日
とうとう年も明け、23卒の本格的な就活シーズンが近づいてきましたね。
「いよいよだな!」と気合を入れている人がいる一方で、実はまだ「そもそも就活って何すればいいの?」などと、吞気なことを言っている人はいませんか?
23卒向けの採用情報が3月から公開されると聞いて、「3月から就活をすればいい」と考えているとしたら大間違いです!
確かにエントリーの受付は採用情報が公開されてからですが、それと同時に23卒に対する選考が一斉スタートします。
23卒の就活生はそれまでにほとんど全ての就活対策を済ませ、3月には実際に選考を受けられる状態になっておかなければならないのです。
就活には実際の選考を受け始める前に、やるべきことがたくさんあります。
順当に就活を進めている23卒生の場合、1月の現段階でその半分くらいまで終えているはずです。もし今あなたが「就活って何すればいいんだ?」と思っているとしたら、少し急がないと出遅れてしまいそうだと言えるでしょう。
しかしまだ選考は始まっておらず、今なら十分に追いつけますので心配しないでください。このコラムではそんなのんびり屋さんの23卒生に向けて、実際就活とは何をすればいいのか、23卒の就活スケジュールと進め方について解説します。
目次
就活を始めるうえでの「心得」と「事前準備」
冒頭に述べたように、1月の今「就活で何すればいいか分からない」という23卒の人は、少しのんびりし過ぎです!これから立ち向かう就活への決意を新たにするためにも、23卒の就活で何すればいいのかチェックしていく前に、まずは就活とはどういったものなのかを理解しておきましょう。
コラムの初めに、23卒の就活を始める上で心得ておくべきことと事前準備についてお話しします。
就活は「自分に合った企業」を探すものだと認識する
23卒の学生が就活を始めるに当たっては、そもそも就活とは自分に合った企業に就職するための活動だと認識することが大切です。自分が就活する上で正しい選択と行動を取るには、そもそも就活とはどんなことを目的にしているのか、理想的なゴールを理解しておく必要があります。
1月に何すればいいか分からない状態は出遅れ寸前だと言いましたが、それはスタートが遅くなると準備が間に合わなくなるという意味です。選考開始までに必要な就活力を養えていないと上手く自分をアピールできず、同じ選考を受ける他の就活生より見劣りするので、選考を勝ち抜いていけません。
そういう意味で就活は、一見競争のようにも見えるでしょう。しかしいくら就活力を向上させてアピールの仕方が上手くなっても、自分に合っていない企業から内定をもらうことは不可能です。
企業はアピール上手な人ではなく、自社の利益に貢献できる人を求めているので、その企業で活躍するための適性を持っている学生を採用します。つまり就活力の向上は自分の持っている能力を企業に示すために必要だというだけで、就活では自分に合った企業を受けてこそ内定をもらえるわけです。
また働く上でも、自分に合った企業でこそ活躍できて楽しく働くことができ、仕事が長続きします。そのような充実した社会人生活を送ることのできる、自分に合った企業を探すことが就活の目的であり、唯一大事なことです。
大手企業でなければ恥ずかしいなどと世間体を気にしたり、いかに多くの内定を得るか他人と競い合ったりしても、全く意味がありません。新卒の学生は就活を続ける中で時折そのことを忘れ、自分がどこに向かえばいいか、そのために何をすればいいか見失ってしまうことがあります。
内定先の企業価値や数に関係なく、就活は”自分に合った企業を探すための活動”だということを、決して忘れないでください。
慣れないことの日々が続くので、スケジュール管理をしっかり行う
23卒学生は就活を始めるに当たり、スケジュール管理をしっかり行うことも必要になります。就活はほとんどの23卒の学生にとって、社会と接点を持つことになる初めての経験です。
昨年中はコロナの影響から実質的にインターンシップを行わなかった企業が多いので、選考を受けるのも初めてなら、企業とやり取りするのも初めてだという人が大多数だと思います。23卒の学生はエントリーシート(ES)や面接はもちろん、企業にメールするのですら慣れていないので、「正しいマナーは何か」「好印象となるにはどうすればいいか」と悩むでしょう。
そのように就活中は、23卒の学生にとってこれまでに経験のないことが連続するため、何をどうすればいいか分からないことだらけです。1つ1つの行動に対して、いちいちネットや書籍で何すればいいか調べ、時間をかけて準備することになるでしょう。
しかし何すればいいか分からないまま行動しても受からないので、一日にこなせる行動量に限りがあることは覚悟しなければなりません。無理やりスケジュールを詰め込んでも、受かるための準備が間に合わないのでは意味がないです。
また23卒の学生は就活に慣れていないことで1つ1つの行動に時間がかかると同時に、いちいち何すればいいか悩んだり緊張したりすることで、少しの行動でも疲れやすくなります。疲れた状態のまま就活しても上手くいかないですし、コロナへの抵抗力を保つためにも、時には休息が必要です。
23卒の学生はそうしたことも頭に入れたうえで、無理のない日程で就活できるよう、しっかりスケジュール管理を行うことを心がけてください。
就活にかかるお金と必要なものをそろえる
初めての就活となる23卒の学生は、実際に具体的な行動に取りかかる前に、まず就活にかかるお金と必要なものをそろえる必要があります。説明会や面接には当然普段着で行くわけにいきませんし、その他にも就活は何かと物入りです。
就活にかかるお金と用意しなければならないものについて、以下にまとめておきます。
【就活にかかる費用】
就活にかかる費用は個人差が大きいですが、平均すると就活全体でおおむね10~20万円くらいです。その内訳を以下に掲載しておきますので、自分の就活にはどのくらいのお金がかかりそうか予測し、きちんと準備しておきましょう。
就活が長引き、受ける企業数が多くなるほどかかる費用も大きくなります。お金がないために受けたい企業を受けられないなんてことにならないよう、余裕を持って準備しておくことが大切です。
- 交通費:約1~10万円以上
→就活する場所や企業数によって金額は大きく変動する。就活のオンライン化で対面面接は減るものの、大規模なイベントがないため個別の訪問が必要。U・Iターン就活の場合はさらにかかる。 - 宿泊費:約1~10万円
→宿泊する場所、頻度などによって値段は変動。 - スーツ等:約8万円
→スーツ3万+カバン2万+靴1万+備品2万=約8万円が相場。 - 履歴書:約5000円
→平均提出数26社×履歴書4枚セット200円=約5000円が相場。 - 写真:約500円~2万円
→スピード写真、写真館とで値段が変動。就活が長引き、追加が必要になればその分加算される。 - 書籍:約1000~5000円
→就活四季報や筆記試験の対策本など。
【就活で必要となるもの】
以下には就活で必要となるもののリストと選び方についてまとめておきます。持ち物によって余計な先入観を抱かせないよう、全体としてTPOを考えた無難なものが良いです。
- リクルートスーツ
→男性:スーツの色は黒・濃紺・濃グレーを選び、シャツは長袖の白が基本。座った時の足首が見えない長さの靴下を着用し、ネクタイは青・赤・グレーのストライプ・ドット・チェックがマスト。
→女性:スーツの色は黒か紺、ブラウスは白・薄いブルー・薄いピンクの襟付きカラーやオープンカラーを選ぶこと。スカートの丈はひざ下~真ん中、ズボンは足の甲に触れる長さの物。ストッキング着用が必須で、素足はNG。 - カバン
→デザインなどはNG。小物入れやベストがついてると使い勝手が良い。
→男女ともにベルトは革製もしくは金属製で、「アナログ」表示の物が良い。
→男性:ベルトの色は「革→黒・茶色」「金属→シルバー」を選び、文字盤は「黒・白・青」のいずれか。
→女性:ベルトの色は「革→黒・茶」「金属→シルバー・ピンクゴールド」を選び、文字盤は「黒・白・青・パステルピンク」。女性の場合、細いベルトの方が華奢な印象を与えるためオススメ。- 手帳
→サイズはA6かB6がオススメ。色は黒や紺など落ち着いたものを選び、派手な色・デザインは避ける。カレンダーはマンスリーとウィークリーの両方があるもので、メモスペースが広い方が使い勝手が良い。 - スマホ・携帯
→「会社の電話番号を含む情報」が登録されたスマホを用意。 - 筆記用具・メモ帳
→就活に必要な情報をメモに残しておくため用意必須。 - ICカード・現金
→移動をスムーズに行うためのICカードと急なタクシー利用のための現金。 - クリアファイル
→書類を入れておいたり、受け取った書類を綺麗に持ち帰るため。 - ES・履歴書
→提出が求められている場合は用意必須。内容の確認用としても持っておくと◎。 - 提出必要書類
→ESなどを含む提出書類がある場合は忘れずに持っていくこと。 - ハンカチ・ティッシュ
→社会人として当たり前のマナー!緊張でかいた汗をスーツでぬぐう姿は印象がよくない。
コロナ禍による状況変化を常にチェックする
23卒の学生は、コロナの影響を受けて変化する就活の状況を常にチェックするようにしてください。23卒の就活では既に経団連の就活ルールが廃止されているため、企業は以前のように縛られず自由に採用活動を行える状態です。
そのためコロナ禍における採用活動の行い方は企業ごとにバラバラで、再び緊急事態宣言などで制約を受ける前に学生を確保しようと早々に動き出す企業もあれば、例年通り3月から行う予定の企業もあります。
またコロナの影響で世界的に経済が不安定となっているため、状況によっては急に採用活動を中止したり、延期したりするかもしれません。特に多くの企業が本社を置いている東京、埼玉、千葉、神奈川の一都三県では、またいつ緊急事態宣言が出されてもおかしくない状況です。
昨年同様、説明会や選考の方法が突然変更される、一時的に会社の機能全体がマヒして連絡が取りにくくなるなど、採用活動に混乱をきたす恐れもあります。そのように23卒の就活はコロナの影響による変化が激しいですから、自分の志望業界、志望企業の動きを常にチェックし、把握することが大切です。
コロナによる不況が直撃している業界では、すでに23卒の採用を取りやめる決定を下している企業もあり、著しく競争率が高くなる業界も出てきます。就活で何すればいいか分からない23卒の学生は、それらも把握した上で行動するよう心がけましょう。
就活ナビサイトへの登録も忘れずに!
これから就活をスタートする23卒の学生は、マイナビやリクナビといった就活ナビサイトへの登録を忘れずに行ってください。日本企業の多くは自社のHPなどで採用情報を公開する以外に、そうした就活ナビサイトにも求人を掲載します。
「この企業に入りたい」という企業が決まっている学生もいると思いますが、就活は受験と同様、1社だけでなく複数社に対し同時に行うものです。どのような企業が23卒の募集を行っているのか、自分はどの企業に募集すればいいか調べるために、就活ナビサイトの活用が不可欠です。
企業探しの参考にするだけでなく、実際そこに掲載されている企業に応募するとなると、就活ナビサイトへのID登録が必要になります。1~2月の段階ではまだ23卒の採用情報が掲載されていないものの、説明会やインターンシップへの応募ができたり就活に役立つ情報を取得できたりするので、早めに登録しておきましょう。
ただしマイナビやリクナビといった就活ナビサイトは掲載件数が多く、就活の下調べには大変参考になりますが、逆に対象が広すぎて必要な情報を上手く探せない人もいると思います。理系の学生には「理系ナビ」、体育会系の学生には「ジールコミュニケーションズ」など、それぞれの学生に特化したサイトもあるので、該当の学生はそちらもチェックすると良いです。
まずはコロナ禍における就活事情を把握しよう
就活を始めるための準備を整えたら、実際就活に入るわけですが、23卒の場合にはその前に知っておいてほしいことがあります。コロナの流行下で動くことになる23卒では、例年の就活とは異なる点が多々あるのです。
23卒の学生が実際就活で何をすればいいかご説明する前に、コロナ禍における就活事情と就活スケジュールについてお話ししておきます。
就活は全体的に早期化され、急な変更もありえる
23卒の就活では、例年に比べ全体的に早期化される傾向にあることと、急なスケジュール変更もあり得るということを覚悟しておいてください。経団連の就活ルールが廃止されても「3月採用情報公開、6月面接開始、10月内定式」という就活スケジュールの大枠は変わっていないものの、それはあくまで目安です。
経団連による締め付けがなくなったことで、23卒に対する日本の企業の採用活動は確実に自由度が増しました。その結果、大手企業に取られる前に人材を確保しようと考える企業が多く、23卒では全体的に就活が早期化される傾向にあります。
また、コロナの影響が強まる中で再び緊急事態宣言が検討されていることもあり、外出自粛などで採用活動を制限される前に優秀な人材を確保しておきたいという考えから、なおさら早く動き出す企業も多い見込みです。例年ならば新卒募集のピークは3月ですが、23卒に関してはもう少し早まって、2月頃が新卒募集のピークになるでしょう。
加えて23卒ではコロナの影響が企業の経営に深刻なダメージを与えているため、選考の途中でも経営状態が厳しくなれば、突然採用活動を打ち切る企業も出てきます。23卒の学生はそうした可能性も踏まえ、企業の経営が傾く前に内定を得られるよう、早くから就活に動き出すことが大切です。
そして23卒の就活では、コロナの感染拡大による選考スケジュールの変更や、経営状態の悪化による採用活動の打ち切りといった事態が珍しくないと予想されます。23卒の就活生はそうした不測の事態に備え、予定通りで間違いないか、次に何をすればいいか、常に就活全体をチェックしておかなければなりません。
企業数や採用枠の減少・偏りがあることを覚悟する
23卒の就活生はコロナの影響を受け、募集している企業数や採用枠が減少し、応募できる企業にも偏りがあるということを覚悟しておいてください。コロナの世界的な流行から約1年が経過しましたが、今もなお一向に収まる気配がないですし、むしろ新たな感染者数が日増しに増えています。
昨年行われた緊急事態宣言の解除後も多くの人は不要の外出を自粛しているため、世の中全体が不景気の状態です。そんな中で経営状態の悪化し、また先行きも不透明であることから、23卒の採用を行わない企業がかなりあります。
航空系や旅行系の業界などは業界全体にコロナの影響が直撃しているため経営の見通しが立たず、23卒の採用活動を行う企業はほとんどない見込みです。他にも飲食や観光、ホテル、小売などの対人接客を主体とする業界では求人が激減し、競争率が相当高まると予想されます。
このコロナの流行により、どこでも自分の好きな企業を志望すればいい時代は終わりました。残念ながら23卒の就活では、初めから志望できる業界や企業に偏りがあるのです。23卒の学生はそうしたコロナ禍の世情を踏まえ、憧れの業界や企業を受けられず、志望先を変更せざるを得ないケースもあることを覚悟しておく必要があります。
またコロナ不況の直撃を受けていない業界においても、無関係ではありません。そのように採用枠を減らす企業や採用活動を行わない企業があることによって、23卒に対する求人の総数が絶対的に減少しているわけです。
そのため23卒の就活は、リーマンショック以来の就活氷河期になるだろうと言われています。どの業界・企業を志望するにせよ、23卒の学生は例年に比べ厳しい競争となることを覚悟しておきましょう。
何すればいい?就活の進め方と対策法
「就活氷河期」と聞いて不安になってしまった人もいると思いますが、心配はいりません。確かに23卒では志望できる業界・企業は限られていますし、以前に比べて採用枠が減っているので厳しい競争にもなります。
とはいえ23卒を募集する企業もあるわけですから、正しいやり方できちんと努力すればいいだけです。ここからは就活で何すればいいか分からない23卒の学生に向けて、具体的な就活の進め方をご説明します。
STEP1:「自己分析」~3年7月
就活を進めるにあたり、真っ先に行わなければならない優先事項は自己分析です。自分のことをよく知らなければ、自分がどの業界・企業を志望すればいいか選べませんし、ESや面接においても自分が何をアピールすればいいか分かりません。
自分に合った業界・企業を選ぶためにも、上手に自分をアピールして内定を勝ち取るためにも、徹底した自己分析が不可欠となります。自己分析で何すればいいか分からない人は、過去の出来事を振り返り、自分史のようなものを作ると良いです。
これまでの人生で自分がどのような選択をしてきたのか、なぜそのような行動を取ったのか掘り下げていくと、自分という人間の特徴が見えてきます。それら自分の特徴の中から働く上で強みとなるものを把握し、その強みがどの業界でなら活かせるのか、具体的にどう活かすのかを考えましょう。
自己分析は就活における全てのステップの基礎になるので、就活中は何度もくり返し行うべきものです。ただし大学3年の7月頃には23卒向けの短期インターンシップが始まるため、本来ならばそれまでに一通りは行っていなければなりませんでした。23卒はすでにその時期を過ぎてしまっていますから、まだ一度も自己分析をしていない人は、できるだけ早く取り組むようにしてください。
STEP2:「業界研究」~3年7月
就活で何すればいいか分からない人が自己分析の次に取り組むべき課題は、業界研究です。そもそも世の中にどのような仕事があるのか知らないと、自分の志望先を選びようがありません。漠然と憧れている業界がある人もいると思いますが、単なるイメージや空想だけで選んでしまうと実際の働き方と食い違い、そのギャップからのちのちミスマッチを感じることがあります。
業界選びで失敗しないためにも、きちんと調べ正確な情報を得ることが大切です。まずはインターネットや書籍などを使い、大まかに世の中にどのような業界があるのか、広く浅く把握します。その中から自分の気になる業界をいくつか選んで、それらの業界の構造や動向など、全体像を把握しましょう。
自分に合っている業界かどうかを考えながら、少しずつ範囲を狭めて深掘りしていきます。このような業界研究も自己分析と同様、就活全般を通してくり返し行いますが、まずはインターンシップが始まる大学3年の7月までに一通り行っておくのが基本です。
この段階ではまだ1つの業界に絞ってしまうのではなく、興味のある複数の業界を候補として残しておいてください。のちのインターンシップや説明会などを通して細かく情報をチェックし、自分との相性を見極めて、最終的に志望業界を絞ります。
STEP3:「インターンシップ参加」3年7月~
自己分析と業界研究を一通り行ったら、次にやるべきことはインターンシップへの参加です。大学3年の7月頃になると、夏休みに合わせて各社で23卒向けのサマーインターンが始まり、ここから就活が本格化します。
インターンの内容は実施する企業によって異なりますが、基本的に短期インターンでは1~2週間の期間を設けて、その企業の仕事体験やグルーブワークを行うことが多いです。実際にその業界で働く人たちと会話し、仕事に触れることのできる貴重な機会ですから、自分に合った業界を見極めるのに大変参考になります。
上手くいけば採用選考の際有利になりますし、実際に採用選考を受ける前に企業との接触に慣れておくためにも、サマーインターンへの参加は必須です。気になる企業の短期インターンに参加することはもちろん、同業他社の1dayインターンなどに参加し、比較検討しましょう。
自分の気になっている業界・企業とは全く違う企業のインターンにも参加しておくと、視野が広がって良いです。しかし23卒の中には、これまで就活で何すればいいのか知らず、サマーインターンを逃してしまった人もいると思います。そうした人は、夏より短縮した期間で冬にインターンを行っている企業もありますので、ぜひ参加してください。
STEP4:「企業研究」3年7月~
大学3年の7月以降は、企業研究を行う時期です。短期インターンや1dayインターンを通して気に入った業界から、どのような企業があるか本格的に調べていきます。この段階ではまだ23卒の採用情報は公開されていないので、就活四季報などの書籍や、就活ナビサイトから過去の実績を参考にすればいいでしょう。
その企業の仕事内容や事業規模、将来性、社風といった基本的な情報を入手することはもちろん、会社の評判なども調べておきます。ただし前述のように、就活する上で最も大事なのは周りがその企業をどう思うかではなく、自分に合った企業を探すことです。
その企業で自分の理想とする働き方を実現できるのかなど、企業に関する情報だけでなく、自分の思いとマッチするかどうかを意識して調べていってください。また23卒に関してはコロナの影響も踏まえ、会社の経営状態にも注意しておくべきです。
STEP5:「OB訪問」3年8月~
大学3年の8月頃になったら、自分の気になっている業界の中から数社を選び、OB/OG訪問をしておきます。面倒くさがってOB/OG訪問を省く就活生も多いですが、ネットや書籍から得られる情報には限りがあるので、そこで働く人のリアルな声を聞くのは大事なことです。
OB/OG訪問を担当する社員は面接官ではありませんから、業界や企業の働き方について、もっとフランクに色々な話をしてくれます。その反面、相手から話を振ってくれるわけではないので、何を質問すればいいか事前に考えておかなければなりません。
業界・企業研究の材料は多い方がいいとはいえ、あまりに訪問数が多すぎても準備に時間がかかり、情報を精査するのも大変なので、5社程度を目安に参加すればいいです。その企業で働いている人から直接話を聞き、「リアル」な働き方を聞き出して、業界・企業研究の材料にしましょう。
ただしコロナが勢いを増している23卒の就活では、社外の人間との直接的な接触を避けている企業もあります。直接のOB/OG訪問は難しくてもオンラインで対応してくれる場合もあるので、積極的に問い合わせてみてください。
STEP6:「筆記試験対策」~3年1月
筆記試験の対策にはある程度時間がかかりますので、遅くとも3年の1月までにはスタートさせたいところです。大抵の企業では履歴書やESといった書類選考が通過した後、一次面接前の足切りとして筆記試験が行われます。
23卒の就活は全体的に求人が減り、競争率が高まると予想されますので、面接の前に足切りされないための対策は重要です。正式には適性検査と呼ばれるものですが、どの適性検査にも性格的な特徴を捉える問題のほかに、中学・高校レベルの基礎学力を試される筆記試験が含まれています。
文系・理系に関係なく問題が出題されますし、多数の問題を短時間で正確に解かなければならないので、事前に練習して問題に慣れておかなければなりません。採用選考に取り入れている筆記試験の種類は企業によって異なりますが、最も普及しているのはSPIです。
まずはSPIを中心に対策し、志望企業が決まってから必要に応じて、その他の筆記試験も対策すればいいでしょう。ただし適性検査で出題される問題そのものは難しいものではなく、大学入試を突破した人なら解けるはずの難易度となっています。問題の傾向を掴み、短時間で正答できるように慣れておけばいいだけなので、対策本は1冊あれば十分です。
STEP7:「企業説明会参加」3年2月~
就活で何すればいいか分からない23卒の学生も、大学3年の2月頃には企業説明会への参加を始めてください。年が明けると、一気に企業説明会を開催する企業が増えてきます。
23卒の採用情報公開のピークは2月頃になると思われますが、気になるものがあれば2月を待たずとも積極的にどんどん参加するべきです。23卒の場合はコロナの拡散防止の観点から、直接学生を集める方法ではなく、Web上で説明会を開催している企業が多いと思います。
その分交通費や移動時間を気にする必要がないですから、たくさん参加できるはずです。できるだけ多くの説明会に参加して、業界・企業研究のための情報収集をします。気になる企業が個別に開催している企業説明会はもちろんですが、合同説明会にも参加すると良いです。
合同説明会では色々な業界の企業を一気に見れるので比較しやすいですし、自分が興味を持っている業界・企業以外の説明も聞くことで、視野が広がります。特にもともと憧れの業界や企業のある学生は、どうしても自分の持っているイメージに固執し、自分で自分の可能性を狭めてしまいがちです。
そのように初めから狭い範囲に決めつけてしまうのではなくて、様々な企業の情報を集め比較検討を重ねながら、どんな企業が自分に合うのか考えていきましょう。
STEP8:「就活軸を定める」~3年2月
就活で何すればいいか分からない23卒の学生は、大学3年の2月頃までに就活軸を定めてください。就活軸とは、自分がどのような方向性で就職を目指すのかという、企業選びの方針です。
これまでの自己分析と業界・企業研究、OB/OG訪問や説明会での情報収集をもとに、自分の中の思いを就活軸として明確化します。たとえば「大学の専攻に関連した分野で働きたい」「グローバルに活躍できる仕事がしたい」「仕事を通して地域や社会に貢献したい」といったことです。
ただし就活軸は、現実的に自分の就職先を選ぶための方針であって、子供のころのように実現不可能な夢を描くのとは違います。「医者になりたい」と言っても医学部を卒業していなければ無理ですし、「パイロットになりたい」と言ってもそのための学力と身体能力を持っていなければ不可能です。もっと一般的な職業を志望するにしても、企業は自社に貢献してくれる人物を求めていますから、自分にその仕事に貢献できるだけの資質がなければ決して内定はもらえません。
そのため就活軸は、「○○をやりたい」という自分の願望ばかりを考えるのではダメで、「自分にできることは何か」「自分を役立てるにはどんな仕事をすればいいか」を意識して定めるべきです。特に23卒はリーマンショック以来の厳しい選考になると予想されますので、自分に合った企業を選ぶための就活軸を定められるかどうかが、就活の成否を左右するカギになります。
STEP9:「ES・履歴書対策」~3年2月
23卒の場合、ESや履歴書への対策は大学3年の2月頃までに行っておきましょう。基本的にエントリーの受付開始は3/1からですが、23卒の場合は経団連の就活ルール廃止によって、採用スケジュールを早める企業も多いと思われます。フライングで募集を始める企業のエントリーにも間に合うように、学生の方も前出しでESや履歴書の対策をすればいいです。
ただし、もともと新卒採用を行う企業の数の減っている23卒は例年に比べて競争率が高く、書類選考での足切りも多くなると予想されます。ES・履歴書では志望動機や自己PRを記入することになりますが、採用担当者に「この学生に会ってみたいな」と思われるような文章でなければ書類選考を通過できません。
ES・履歴書にそうした魅力的な志望動機や自己PRを書くには、自己分析や業界・企業研究を万全にしておく必要があります。ただ「貴社に入りたい」と書いても何も伝わらないので、「私はこんなに貴社に貢献できるので、ぜひ採用してほしい」という風に熱意をアピールすればいいです。
自分がどんな強みを持っていて、企業がどんな人物を求めているか知っていてこそ、志望動機や自己PRの中で適切なアピールができます。そのためES・履歴書を書き始める前に、まず自己分析や業界・企業研究といった就活の基礎部分をしっかり固めたうえで、それぞれの対策を行ってください。
STEP10:「面接対策」~3年3月
面接対策は、ES・履歴書の対策が終わったらすぐに始めるべきです。例年だと面接はすべて対面面接であり、一次面接(集団面接)→二次面接(個人面接)→最終面接(役員面接)という三段階が一般的でした。
しかしコロナ禍で行われる23卒の就活では、全てWeb面接で行う企業もあれば部分的に対面面接を行う企業があったり、面接回数を減らす企業もあったりなど、企業によってやり方がバラバラです。従来通りの対面面接とWeb面接の両方が混在する状況になるので、23卒の学生はどちらの面接にも対応できるように対策しなければなりません。
選考人数が多い初期の面接はコロナの感染拡大防止の観点からWeb面接で行う企業が多いですから、23卒の学生は初めにWeb面接の対策を優先し、そのあと対面面接の対策をすればいいです。Web面接の対策としては、まず面接の途中で通信が途切れてしまわないよう安定したネット環境を整え、背景に映るもののない綺麗な部屋を用意します。
Web面接で指定されるアプリケーションは企業によって異なりますが、zoomやskypeといった一般的なツールを使い、目線や声の大きさなどを事前に面接練習しておきましょう。対面面接の場合は面接官が目の前にいる分、緊張のあまり何をすればいいか分からなくなってしまうことが多いです。
対面面接では入退出のマナーや決められた所作があるので、どのような流れで行うのか確認し、緊張した中でも自然にできるようにくり返し練習しておきます。どちらの面接の場合も、聞かれることの多い質問に関しては事前に予測し、対策しておいてください。
Webの場合は画面越し、対面の場合はマスク越しの面接ですから、23卒の学生は例年よりも自分の言いたいことや表情が伝わりにくい状況となります。そんな中でも好印象を与えられるようにするには、本番に近い緊張感のある模擬面接をくり返し、ハキハキとした話し方や笑顔、リアクションなどを練習しておくことが大事です。
効率的に就活を進めるためのコツ
ここまでは、就活に必要な準備や具体的な就活の進め方についてお話ししてきました。ここまで読んだ人は、1月までにしておかなければならなかったことがたくさんあり、現在「就活で何すればいいか分からない」という状況が、すでに出遅れ気味であることが理解できたと思います。
しかし本格的なエントリーの時期はまだ始まっていませんし、効率よく進めていけば、その遅れは十分取り戻せますので焦ることはありません。ここからは現在「何すればいいか分からない」という出遅れ気味の23卒の学生に向けて、就活を効率的に進めるためのコツをお教えします。
自分や業界への理解を深めたうえで行動する
1月になっても「就活で何すればいいか分からない」という状況の23卒生が効率的に就活していくためには、自分や業界への理解を深めたうえで行動することが大事です。現在「何すればいいか分からない」という23卒生はここまで何もしておらず、本格的なエントリー時期に出遅れてしまいそうで、焦る気持ちが先行すると思います。
しかしエントリー時期が近付いたからと言って、1月までにやるべきだった自己分析や業界・企業研究などを飛ばし、いきなり企業探しを始めても決して就活は上手くいきません。前述のように、就活は自分に合った企業を探すために行う活動なので、自分や企業についての理解が深くないと内定には結びつかないのです。
ですから現在「何すればいいか分からない」人が効率的に就活を行うためには、焦って先へ進むよりもむしろ、落ち着いて就活の基礎部分を固めることに力を注ぐ必要があります。就活のすべてのステップの基礎となる自己分析や業界・企業研究には十分な時間を割き、自分や業界・企業への理解を深めたうえで具体的な行動に移りましょう。
そのためにも「何すればいいか分からない」などとアレコレ悩んでいないで、早急に自己分析に取りかかるべきです。
多めにエントリーし、少しでも早く就活に慣れる
現在「何すればいいか分からない」状態の23卒生は、基礎固めが終わったらできるだけ多めにエントリーし、少しでも早く就活に慣れるようにしましょう。新卒の学生にとって就活は慣れないことの連続なので、1つ行動しようとするたびに「どうすればいいか」「何が正しいやり方か」と悩まなくてはならず、余計に時間がかかります。
ですから現在「何すればいいか分からない」人がその遅れを挽回するには、少しでも早く就活に慣れ、スムーズに行動できるようにしなければなりません。自己分析や業界・企業研究といった基礎固めが終わったら、少しでも早く具体的な就活に携わり、何度も繰り返して慣れることで、何すればいいか悩まず行動できるようにするわけです。
たくさん経験を積めばその分コツがわかってきて就活力が付きますし、「前回よりも上手くこなせた」という自信が前向きな思考につながって、次の行動にも良い効果をもたらします。
23卒はコロナの影響で新卒募集を行う企業数が減っていて競争率が高くなりますから、内定率を上げるためにも多めにエントリーするべきです。そして選考を受けながら反省と改善を繰り返し、確実に力を付けていってください。
コロナによる変化に対応できるようにしておく
現在「何すればいいか分からない」という23卒生が効率的に就活するためには、コロナによる急な就活状況の変化に対応できるように心がけておかなければなりません。前述のようにコロナの流行下で行われる23卒の就活では、企業の経営状態が急速に悪化し、突然採用活動を打ち切ることもあると予想されます。
自分が選考を受けている企業が経営状態の悪化から急に採用活動を取り止めても困らないよう、常に次の持ち駒を用意しておきましょう。そのためにも23卒の学生は、多めにエントリーしておくべきです。
例年ならば新卒学生の平均エントリー数は20社程度ですが、過去の就活氷河期には50社~100社受ける学生も珍しくありませんでした。またコロナの状況によっては自分の第一志望だけでなく、同業他社や業界全体に影響を及ぼす可能性もあります。
現在「何すればいいか分からない」学生はそうしたことも踏まえたうえで、多めにエントリーするだけでなく幅広く志望先を考え、業界をまたいで次の手を用意しておくことも必要です。常に企業の経営状態やコロナの影響の度合いなどを把握しながら、手遅れにならないように備えておいてください。
就活エージェントに頼ると心強い!
1月現在「何すればいいか分からない」という23卒の学生が効率的に就活するには、就活エージェントなどのプロに頼るのがオススメです。
就活エージェントに依頼すれば、コロナの影響で変わりやすい23卒の就活環境の中でも企業探しやスケジュール調整を代行してくれるので、スムーズに就活を進められます。それだけでなく就活エージェントは、就活のノウハウを教えてくれたり、ESや面接の対策を手伝ってくれたりするのです。
つまり就活で何すればいいか分からない23卒生にとって就活エージェントは、大変心強い味方になります。キャリchでも、「就活相談サポート」という完全無料のイベントを開催していますので、ぜひ参加してください。
プロのキャリアプランナーがマンツーマンで相談に乗り、何すればいいか分からない23卒生の就活をサポートします。相談内容は「自己分析って何すればいいの?」「就活軸って何?」「ES対策はどうすればいい?」「面接練習を手伝って!」などなど、就活に関することなら何でもOKです。
就活に関する疑問や不安を解決するだけでなく、相談内容から学生一人一人を把握し、それぞれの個性に合った企業の紹介も行います。「何すればいいか分からない」ところから内定獲得までフルサポートしますので、ぜひ私たちと一緒に厳しいと言われる23卒の就活を成功させましょう!
おわりに
就活には実際エントリーを始める前にやるべきことがたくさんあるので、1月現在「何すればいいか分からない」という人は、出遅れてしまわないよう早急に取り組む必要があります。
ただし「何すればいいか分からない」状態のまま、やみくもに就活を始めても決して上手くいきません。就活を成功させるには、自己分析や業界・企業研究など就活の基礎となる部分に時間を割き、しっかり取り組むことが大切です。
23卒の場合はコロナによる状況の変化が激しいため、常に企業の動きや経営状態に気を配り、次の手を考えながら行動してください。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。