これさえ読めばOK!『就活の始め方』と内定獲得までの流れをプロが徹底解説
2023年2月8日
経団連の就活ルールーが廃止されて以来、就活は早期化・自由化が進んでいます。就活生は早め早めに動き出す必要がありますが、準備は整っていますか?
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
全然です。そもそも目安となる就活ルールが廃止されたとこによって、どの時期に何をすればいいのか、就活の始め方がわからなくなってしまいました。
なるほど。確かにそれでは動き出しようがありませんね。
今回キャリchではそんな新米就活生のために、『就活のはじめ方』についてまとめました!どの時期に何から始めればいいのかや、内定獲得までの流れとポイントを解説しています。
出遅れは就活失敗の原因になりますので、コラムをしっかりと読み、出遅れないようにしましょう。
キャリアプランナー 岡田
目次
就活を始める前に読んで欲しい「心得」と「事前準備」
将来のことを決めていく大事な行事である就活。これからの生活に期待を寄せている人もいれば、不安でいっぱいの人もいるでしょう。実際に就活は人生においてとても重要な行事の一つですので、生半可な気持ちで行ってはリスクが高すぎます。
ですので、正しいやり方で自分の納得がいく就活ができるよう、まずは就活とは何なのかについて理解を深めていきましょう。また就活を行う上で心得たいこと、必要な準備もありますので、それぞれ解説していきます。
就活は「自分に合った企業」を探すための活動だと認識すること
就活は、“自分に合った企業を探すための活動”だということを心得てください。よく、「就活のゴール=内定を獲得すること」と勘違いしている人がいますが、これは間違いです。本当の就活のゴールは、“自分に合った企業への入社”です。
大学を卒業すれば、残りの人生の大半は社会人として働くこととなります。そんな生活の中心となる仕事が自分と合っていなければ、生活をする上で障害となってしまいます。そうなればこれまでにかけてきた時間やお金も無駄にすることとなりますし、今後の人生もお先真っ暗です。
ですから、そのような事態を避けるためにも、就活とは“自分に合った企業を探すことが大切”だということを頭に刻み、行動するようにしてください。
就活は内定の数を競うものではありませんし、どんなに内定があっても最後に入社できるのは1社だけですので、その1社が自分にとって満足のいく内定先であるよう、間違った選択をしないように就活をしていきましょう。
時間と費用が相当かかることを覚悟する
就活は今後の人生を左右するほど重要な決断をする場ということで、相当な時間がかかること、そしてお金もかかるということを覚悟しておいてください。
就活にかかる期間は約6ヵ月と言われていますが、選ぶ職種や状況によって大きく変動します。早く終わる人もいれば、長い人では卒業ギリギリまで終わらないという人もいますし、ひと段落しても時期を空けて就活を再開するという人もいます。
このように就活には明確な終了時期が設けられていませんし、どれぐらい時間がかかるかは人によって異なります。ただ、就活は長くて辛いものになるということは間違いありませんので、覚悟しておきましょう。
また、長い期間の活動ということで、予想以上にお金がかかることも覚悟しておきましょう。就活では平均16~20万円以上かかるといわれており、これは就活時期が延びればその分増えていく仕組みです。就活にかかる詳しい費用と内訳は下記のとおりです。
- 交通費:約1~10万円以上
→就活する場所などによって金額は大きく変動する。U・Iターン就活の場合はさらにかかる。 - 宿泊費:約1~10万円
→宿泊する場所、頻度などによって値段は変動。 - スーツ等:約8万円
→スーツ3万+カバン2万+靴1万+備品2万=約8万円が相場。 - 履歴書:約5000円
→平均提出数26社×履歴書4枚セット200円=約5000円が相場。 - 写真:約500円~2万円
→スピード写真、写真館とで値段が変動。就活が長引き、追加が必要になればその分加算される。 - 書籍:約1000~5000円
就活する場所や期間によって変動はありますが、相当な金額がかかることには間違いありません。就活を始めることでアルバイトとの両立が厳しくなりますので、事前にお金をためておきましょう。
就活に必要な物をそろえよう
就活には用意必須のものから、あると便利なものがありますので、それぞれご紹介していきます。
■必ず用意する物
- 男性:スーツの色は黒・濃紺・濃グレーを選び、シャツは長袖の白が基本。座った時の足首が見えない長さの靴下を着用し、ネクタイは青・赤・グレーのストライプ・ドット・チェックがマスト。
- 女性:スーツの色は黒か紺を選び、ブラウスは白・薄いブルー・薄いピンクの襟付きカラーやオープンカラーを選びます。ストッキング着用が必須で、スカートの丈はひざ下~真ん中、ズボンは足の甲に触れる長さの物を着用します。
- 男女共有:男女ともに、「A4サイズがすっぽり入る、自立タイプ」の物を選びます。色は黒、もしくは濃い茶色で派手なデザインなどはNG。小物入れやベストがついてると使い勝手が良いです。
- 男性:男女ともに「アナログ」表示の物を選び、デザインは革製もしくは金属製を選びます。ベルトの色は「革→黒・茶色」「金属→シルバー」を選び、文字盤は「黒・白・青」の中から選びましょう。
- 女性:ベルトの色は「革→黒・茶」「金属→シルバー・ピンクゴールド」を選び、文字盤は「黒・白・青・パステルピンク」の中から選びます。女性の場合、細いベルトの方が華奢な印象を与えるためオススメです。
- 男女共通:サイズはA6かB6がオススメ。色は黒や紺など落ち着いたものを選び、派手な色・デザインは避けます。マンスリー、ウィークリーの両方があるものがオススメで、メモスペースが十分にあるものは使い勝手が良いです。
【リクルートスーツ】
【カバン】
【腕時計】
【手帳】
■就活必需品
- スマホ・携帯→「会社の電話番号を含む情報」が登録されたスマホの用意必須
- 筆記用具・メモ帳→就活に必要な情報をメモに残しておくため用意必須
- ICカード・現金→移動をスムーズに行うためのICカードと急なタクシーのための現金
- クリアファイル→書類を入れておいたり、受け取った書類を綺麗に持ち帰るために用意必須
- ES・履歴書→提出が求められている場合は用意必須。内容の確認用としても持っておくと◎
- 提出必要書類→ESなどを含む提出書類がある場合は忘れずに持っていくこと
- ハンカチ・ティッシュ→ハンカチやティッシュを持っていることは社会人としてできて当たり前のマナー
■便利グッズ
- 会場までの地図(印刷)
- 会社案内・資料
- 折りたたみ傘
- 予備の写真
- 印鑑・朱肉
- 学生証
- 充電器
- ストッキングの予備
- 手鏡
- 整髪料・ヘアブラシ
- エチケットブラシ
- 化粧ポーチ
- ミニソーイングセット
- 口臭ケア用品
- 衣服用消臭スプレー
- 携帯用靴磨き
- 薬
- 名刺
- ばんそうこう
- 汗拭きシート
上記のように、就活をする上では必要な物がたくさんあります。就活を始めてから慌てて準備するのではなく、余裕を持って早くからそろえておきましょう。
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新型コロナウイルスの影響をこまめにチェックしよう!
コロナ禍の就活では新型コロナウイルスによる影響をチェックすることも、就活を行ううえで重要な作業です。コロナの影響はすでに21卒から大きくありましたが、コロナの勢いは衰えることを知らず、今も就活に大きな影響を与え続けています。
しかも問題はコロナによる就活への影響が、ずっと同じ状態に留まっていないことです。
たとえば、21卒~22卒まではコロナ禍によってほとんど営業ができなくなり、新卒採用を見合わせた企業が続出しましたが、現在は徐々に採用活動を再開する企業も出てきています。しかし一方で“企業の経営状況”は頻繁に変わりますから、昨年度募集していた企業が、今年も募集しているとは限りません。コロナ禍の就活生は急な状況の変化に対応できるよう、企業の採用情報を常にチェックすることが大切です。
また、21卒のときはそもそも外出ができなくなるといった行動制限がかかりましたが、ワクチンの普及やwithコロナの生活に慣れてきたことによって、再び行動制限がかかる可能性は低くなりました。それに伴い、一時はほぼ全面的にオンライン化されていた就活も、徐々に従来通りの対面での活動が復活しつつあります。
たとえばパンデミック以来ほとんどオンラインだけだった説明会も、参加人数を制限する形で対面式のイベントが開催されるようになっていますし、全面的にオンラインだけだった面接も、一部で対面面接が実施されるようになっているのです。
ただし全面的な変更ではなく部分的に対面式の就活が復活し、オンラインと対面の両方が混在する状況なので、どちらにも対応できるよう対策しなければなりません。コロナ禍の就活生は志望先の選考方法にも1社1社注意を払い、それぞれに応じた個別の対策をしていく必要があるでしょう。
就活ナビサイトへの登録も忘れずに
就活に必要な物の準備の他にも、就活ナビサイトへの登録も忘れてはいけません。まずは「マイナビ」「リクナビ」には必ず登録しておきましょう。マイナビやリクナビは国内最大級の総合ナビサイトですので、求人情報をはじめ、インターンシップ情報なども掲載されていることから、就活生には欠かせないツールの1つです。
また就活ナビサイトには、ベンチャー企業に特化した「パッションナビ」、理系学生に特化した「理系ナビ」、体育会学生に特化した「ジールアスリートナビ」など、様々なものがありますので、自分に必要なものは登録しておきましょう。
その他にも就活に役立つアプリや本など様々なツールが存在するので、必要に応じて用意してください。キャリchにも就活に役立つツールをまとめていますので、是非参考にしてみてください。
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学業を怠らないこと!
最後に忘れてはいけないのが、将来のことを決める重要な活動をする前にあなたは学生であるということです。企業は学生が無事に卒業することを前提に内定を提示しますので、まずは無事に卒業することが大前提です。
単位不足や期限ギリギリの卒論などに邪魔されてしまえば、就活自体もうまくいかなくなってしまうので、就活との両立をしていくためにも、まずは学生としての責任をしっかりと果たすようにしてください。せっかく内定がもらえても、卒業できなければ元も子もありません。
就活は3年から!具体的なはじめ方とそれぞれのポイント
就活は「自分に合った企業を探す」ことが目的となる活動です。しかしその「自分に合った企業」を探していくためには、具体的にどのように動き出せばよいのでしょうか。
ここではそんな『就活のはじめ方』について解説していきます。どの時期に何から始めればいいのか、また具体的なやり方について解説していくので、それぞれのSTEPに合わせて就活を進めていきましょう。
就活のスタートは3年の夏前!「自己分析」から始めよう
就活は大学3年生の夏前からスタートさせましょう。まずは「自己分析」から行います。
なぜ、この時期に自己分析から始める必要があるのか、その理由は、“自分に合った企業を探していくために、ある程度「軸」を定めておかないと、就活を進めることができない”からです。
この方向性が定まっていないと手当たり次第で就活をしていくこととなり、とても効率が悪いですし、それでは自分に合った企業にも出会えません。
この方向性は「自分」について理解することで定めることができますので、まずは自己分析から「自分」についての理解を深め、自分に合った企業を探すための方向性を定めていきましょう。
STEP1:「自己分析」~3年7月
前述より、自分の中での方向性を定めるためもまずは「自己分析」から行っていきましょう。自己分析から自分という人間を理解し、自分の強みや長所、人柄などが活きる仕事は何かを探し出すことで、「自分に合った企業」を見つけやすくなります。
自己分析は、これまでの経験を「自分史」として書き出したり、自己分析ツール、本など様々な方法から行う事が可能ですので、自分を掘り下げやすい方法から分析を行いましょう。キャリchでも、就活における自分の価値を明確にするための「自己分析ワークシート」を用意していますので、ぜひ活用してください。
【就活対策資料】 自己分析ワークシート
また自己分析をする際は、“客観的”に自分を見ることが大切です。主観的に自分を見ようとすると、つい自分のいいようにしか結果を出そうとしなかったり、自分と相手とのとらえ方が異なったりする場合がありますので、客観的な見方はとても大切です。
そのため、他人から客観的な意見をもらえる「他己分析」もとても効果的です。周りから見た自分はどのような人間なのかを知るためにも、他者に分析をお願いしましょう。
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STEP2:「業界研究」~3年7月
自己分析の次は「業界研究」です。自己分析からある程度自分の進みたい方向性が定まってきたと思うので、それらに当てはまる業界についての研究を行っていきましょう。また、自分の興味のある業界などもあれば、それらも合わせて研究していきます。
業界研究は、自分に合った業界なのかを見極め、ミスマッチを防ぐのを目的に行います。何度もいうように、就活では自分に合った企業を探すことが大切ですので、これらを見極めらえる業界研究は就活において欠かせない作業の1つです。
業界研究で最初に行うべきは、「業界全体を広く浅く把握」です。自分の気になる業界の特徴は何か、他の業界と比べてどう違うのかなど、ざっくりと業界全体を把握していきます。ポイントは、広い視野から業界の全体像を把握することです。キャリchでも、業界や職種について幅広く学べる就活対策資料を用意していますので、ぜひ参考にしてください。
【就活対策資料】業界説明&動向まとめ
【就活対策資料】職種マップ
業界研究では次に、それぞれの業界内の事情を狭く深く調べていきます。どのような働き方をするのか、取り扱っているサービス(商品)と顧客対象はどこか、業界の成長性や安全性、社会性や国際性などを中心に、詳しくチェックしていきましょう。
これらの業界は就活を進めていくための方向性として大きな道筋となりますので、はじめから間違った道に進んでしまわぬよう、その業界と自分との相性を図りながら研究を行っていきましょう。
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STEP3:「インターンシップ参加」~3年7月
大学3年の夏に開催される「サマーインターン」には参加必須です。インターンシップは業界や企業に初めて触れる機会となりますので、就活を本格的にスタートしていくきっかけとなります。
インターンシップは、自分が目指したいと思える業界・企業探しにも役立ちますし、ある程度方向性が定まっている場合には「本当に自分に合っているのか」を確認するのに最適な手段となります。
また、インターンシップは実務が経験できるということで、「働く」ということがどんなものなのかを知ることができますし、「思っていたのと違った」という事態も防ぐこともできるため、就活において重宝される大事なイベントです。
イメージだけで仕事を選ぶにはあまりにもリスクが高いですし、インターンシップ参加には様々なメリットもありますので、必ず参加するようにしましょう。
ただし、企業側の受け入れ可能な人数が限られているため、インターンシップに参加するにもES選考が実施されるケースが多いです。以下のページから、倍率の高いインターンに受かるための履歴書・ESの作成方法やポイントをまとめた対策資料をダウンロードできますので、ぜひ参考にしてください。
【就活対策資料】履歴書・ES作成マニュアル!
STEP4:「企業研究」~3年7月
インターンシップや業界研究、テレビやニュースなどから気になった企業を見つけたら、その企業について研究をしていきましょう。企業研究は、その企業が自分に合っているかを見極めるために行う重要な作業です。
また、就活を進めていくうえで、どのような企業を受けていくのかの指針を定める必要があり、企業研究はそんな指数を定めることができる作業であることから、就活において重要だとされています。
そんな企業研究では、「自分が大事にしたいと思う働き方や条件などが満たされているかどうか」、「自分の考えとマッチするかどうか」、そして「将来のキャリアプランを実現できる企業かどうか」を意識して研究を行ってください。
企業研究はもちろん、業界研究や自己分析は就活をしていく中で何度も繰り返し行う必要のある作業です。はじめは夏のインターンをベースに行い、就活を進めていく中で気になる企業や業界があれば、その都度研究を行っていきましょう。
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STEP5:「OB訪問」~3年8月
OB/OG訪問も大学3年の夏頃を目安に、早くから行いましょう。早くから行う事で企業・業界研究に役立ちますし、人脈も広げることができます。
OB/OG訪問は、企業側の本音部分を知ることができたり、人脈を広げるのに最適なことから、たくさん訪問したいという気持ちがあると思います。しかし数が多すぎても1つ1つの情報整理に手間がかかってしまいますので、「5社」程度に収めるのが一般的です。
OB/OG訪問は直接会社の人へとアポイントを取ることとなりますので、失礼のないように連絡してください。年が明けるまでにはOB/OG訪問をしておきたいので、まずは急いでアポイントを取りましょう。
当日聞きたいことは事前にまとめておき、タイミングをみて質問していきます。もちろん遅刻などはNGです。また、OB/OG訪問はカフェなどで行うことが多いことから、メニュー選びや支払いをどうすればいいのかと迷う人がいますが、メニューは「相手よりも安いもの」、支払いは「支払い姿勢」を見せるだけで問題ありません。
OB/OG訪問後は、「お礼メール」も忘れずに送っておくべきです。詳しいアポイント方法やお礼メールの書き方は下記のコラムでチェックしてください。
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STEP6:「筆記試験対策」~3年1月
筆記試験対策は年が明けたら本格的に行いましょう。筆記試験は学生の基礎学力を計り、職務への適性を知ることが目的とされており、これは一次選考前に学生をふるいにかけるための「足切り」ということになります。
企業によって合格ラインは異なりますが、点数が低ければ落ちるということには間違いありませんので、万全の対策が必要です。
筆記試験の主流は「SPI」ですので、SPIを中心に対策をしていきましょう。SPIは問題の傾向を掴むことがポイントとなりますので、何冊も手を出すのではなく、1冊の対策本を繰り返し行えば十分です。キャリchでも、SPI解説付き問題集を無料で公開していますので、ぜひ活用してください。
【就活対策資料】SPI解説付き問題集
また、筆記試験にはSPIの他にも「玉手箱」「TG-WEB」「ENG」など、様々なテストがありますので、自分が志望する企業に合わせて対策をしておきましょう。
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STEP7:「企業説明会参加」3年2月~
年が明けると一気に「企業説明会」が開催されるので、積極的に参加してください。「合同企業説明会」に参加すれば、一度に多くの企業・業界について知ることができるため効率が良いですし、自分では知りえなかった企業にも出会えます。その場でエントリーができる場合もありますので、就活を進めていくためにも必ず参加しましょう。
また、ある程度目星となる企業が決まっている場合は、志望企業が単独で開催している説明会に参加しましょう。自分の聞きたいことを積極的に質問したり、実際の企業の雰囲気を確認しましょう。
説明会の情報は、企業説明会や就活総合内サイトや大学のキャリアセンター、各企業のHPなどから確認できるので、随時チェックし気になるものには積極的に参加していきましょう。
STEP8:「就活軸を定める」~3年2月
就活情報が解禁される前に、「就活軸」を定めておきましょう。就活軸とは、企業選びをする上で譲れない条件のことで、これらの軸がしっかりと定まっていないと自分に合った企業を選ぶことはできないとされています。
数ある企業の中から何の目安もないまま選択していくのはあまり無謀ですし、間違った選択をしてしまうリスクも高いです。
これまで自己分析や企業研究などから自分の目指したい方向性が定まっているとおもいますので、それらから「自分の中で絶対に譲れない条件」を定め、ESを提出する企業選びのための準備をしていきましょう。
就活軸は、当たり障りのないものがよいとされており、自分のモチベーションの原点から探れば定めやすいです。就活軸は面接でも聞かれる場合がありますので、しっかりと定めておいてください。
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STEP9:「ES・履歴書対策」~3年2月
就活解禁日は3/1となりますので、採用情報公開に合わせて完璧なES・履歴書を提出できるよう、2月の時点で対策を万全に行いましょう。
一見、ESと履歴書は同じだと思われがちですが、それぞれ違いがありますのでしっかりと把握しておきましょう。
- ES「選考において参考にするもの」
→学生の人柄や個性から、熱意や将来の可能性をチェック
→採用時にだけ使う書類で、企業HPから印刷もしくは企業から渡される - 履歴書「学生の基本情報を把握するための公的な書類」
→氏名や大学名などの学生の基本的な情報をチェック
→「捺印欄」のある公的文書。スーパーや文房具店で購入する
【ESと履歴書との違い】
上記のように目的や入手先が異なることから、書くべき内容もそれぞれ異なってきます。
- ES
→企業が求める人物像を把握し、何を一番伝えたいのかを考えたうえで、「将来の目標」と絡めて記載すると◎ - 履歴書
→基本的な情報のみを伝えるもののため、必要以上の情報を盛り込まない。端的に要点をまとめて記載する
【書き方ポイント】
どちらも限られた文字数の中でのアピールとなりますので、要点をまとめて記載することが条件となります。また、ESや履歴書を用いて面接が行われることが多いですので、内容にブレが生じないよう、一貫性を持たせるようにしてください。
さらに、それぞれを記載するためには十分な「自己分析」と「企業研究」が欠かせません。それぞれの企業に合わせた内容や、その企業が求める強みを記載し、“どの企業でも通用するような書類“にならないようにしましょう。
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STEP10:「面接対策」~3年3月
最後はいよいよ「面接対策」です。就活の醍醐味といっても過言ではない面接ですので、とくに力を入れて対策したいと思っている人も多いでしょう。
そんな面接練習には一人で行う「動画で撮影」「鏡の前で練習」「YouTubeの利用」など、一人で練習を行う個人練習と、「友人や家族などを面接官に見立てる」対人練習とがありますが、どちらの方法にしろ、共通して意識してほしいことがあります。
- 本番を意識して練習する
- 大きな声でハキハキ話す
- 表情が硬くなりすぎないようにする
- 身だしなみを整える
- 自分の癖を見つけて直す
一番大切なことは、本番を意識して練習することです。面接練習は本番を想定して行い、緊張感のある雰囲気で行って初めて成果を得られます。砕けた雰囲気では本番と全く違った空間となってしまうので、本番で思うように自分の力を発揮できないのです。
ですから、練習の段階から常に緊張感を持ち、本番を意識して練習をするようにしてください。そうすれば本番でも屈せずに堂々と挑むことができます。
また、練習をする相手が友達や家族だと緊張感が足りず、砕けた雰囲気になりやすいので、就活エージェントや大学のキャリアセンターなど、「他人」を利用するのがオススメです。
キャリchでも、就活生の面接対策をプロのキャリアプランナーがマンツーマンでお手伝いするオンラインサービス「面接サポート」を開催しています。利用は無料ですので、気軽に活用してください。
さらに面接練習をする際は、本番を意識し「大きな声で話す」「表情に気を付ける」「身だしなみを整える」といったことは完璧にできているようにしてください。これはたとえ一人での練習でも同じです。
他にも、自分の癖を見つけ、治していくことが大切です。面接の雰囲気に慣れることも大切ではありますが、ミスがある状態のままいくら面接に挑んでも通過はできませんので、誰が見ても完璧な面接姿になれるよう意識して練習を行いましょう。
外資系やベンチャー企業はもっと早くから動き出そう
「外資系企業」や「ベンチャー企業」など、もともと就活ルールに縛られていなかった企業はこれまでに紹介した就活のスタート時期とは異なってきますし、就活そのものの特性が変わってきます。
他の企業と同じやり方では内定を獲得することはできませんので、しっかりと違いと特性について理解を深めておきましょう。
外資系企業
- 3年8月:サマーインターン
- 3年10月:企業説明会
- 3年11月:筆記試験、ES・履歴書提出
- 3年12月:面接、内定
- ~3年7月:「自己分析」「業界研究」「企業研究」を済ませ、サマーインターンに参加
- ~3年9月:OB/OG訪問をする
- 3年10~11月:説明会に参加し、「就活軸」を定め、筆記試験、ES・履歴書対策を行う
- ~3年12月:面接対策を行う
■スケジュール
■就活を始める時期
外資系企業のスケジュールは過密で、短期間で採用活動を終えるのが特徴です。そのため、外資系企業を目指すと決めた場合には早急に動き出さなくてはなりません。
外資系企業は採用情報の解禁も早いので、企業HPをはじめ、外資系企業に特化した就活サイトなどを随時チェックし、いつでも面接を受けられるよう、自己分析、業界研究、企業研究を万全に行っておきましょう。
就活のスタートが早い外資系企業で「就活のはじめ方がわからない」といっていると、あっという間に置いてきぼりになります。そうならないためにも、全体のスケジュールをしっかりと把握しておきましょう。
ベンチャー企業
- 3年8月~11月:インターン
- 3年12月:企業説明会
- 3年2月:筆記試験、ES・履歴書提出
- 4年4月:面接、内定
- ~3年7月:「自己分析」「業界研究」「企業研究」を済ませ、インターンに参加(できれば長期インターン)→1.2年のうちから参加しておくとなお良い
- ~3年12月:「企業説明会」に参加
- 3年12~2月:説明会に参加し、「就活軸」を定め、筆記試験、ES・履歴書対策を行う
- ~3年3月:面接対策を行う
■スケジュール
■就活を始める時期
若干全体のスケジューリングが早いものの、あまり一般企業との差がないベンチャー企業ですが、「採用」の仕組みが異なってきます。それは、“ベンチャー企業はインターンシップを通して採用される形が多い”ということです。
なぜなら、ベンチャー企業は学歴などよりもスキル面や実力面を重視して採用する傾向があるからです。
そのため、学生のスキル面を直にチェックできる「インターンシップ」を開催する企業が多く、そのインターンを通して優秀だと判断すればそのまま採用へと流れる仕組みです。
ただし、自分の能力を発揮できないインターンに参加しても意味がありませんので、就活のはじめ方としては、自己分析から自分の目指したい方向性を定め、それらに沿ったインターンへの参加を目指す形がよいでしょう。
もちろん、インターンからだけが採用口ではありませんので、通常の選考にも備え、万全な準備を行うようにしてください。
おわりに
冒頭でも述べたように、すでに経団連の就活ルールは廃止されました。もともと守られていなかった就活ルールではありますが、正式に「廃止」されたことで年々、就活の早期化・自由化が進んでいます。
「3月情報公開、6月面接解禁、10月内定」という大枠のスケジュールは政府主導で引き継がれているものの、これらを守らなくても何ら問題はありません。その影響から、採用活動をかなり早めにはじめる企業が出始めています。
そのため24卒の学生は、特に早めから就活と向き合う必要があります。これを読んでいる時期には、自己分析やOB/OG訪問などは終わらせていないと「遅い」です。
つまり今の時期に「就活のはじめ方がわからない」という状況そのものが、残念ながら既に出遅れていると言わざるを得ません。
しかし、まだまだ挽回は可能ですし、いくらでも巻き返せます。落胆せず、すぐに就活へと取り掛かりましょう。
もし、うまく就活をはじめられない、やることが多すぎて手付かず、とにかくどうすればいいのかわからないなどと、少しでも就活につまずいてしまったら、ぜひともキャリchを頼ってください。
キャリchが開催するイベント「就活相談サポート」では、自分に合った企業へ入社するためのサポートを行っています。自己分析や企業探しのお手伝いはもちろん、面接練習やES添削なども徹底サポート!
就活ははじめてのことだらけなので、立ち止まってしまうのは当然です。しかし、そこで立ち止まったままでいれば就活はうまくいきません。
立ち止まったからこそ人に頼り、自分の道を切り開いていきましょう。キャリchではそんなあなたのためになるお手伝いをしたいと思っています。
必ずあなたが満足いく就活になるそう、最後までサポートしますので、ぜひイベントに参加して見えください!
就活相談サポートに参加しよう!
この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。