【既卒就活の実態】具体的な就活事情を新卒と比較してご紹介します

 2023年3月20日

コロナの影響を考えると、既卒の就活はどうなるのか不安ではないですか?

キャリアプランナー 岡田

就活生 Aさん

まさに「よし就活しよう!」と決心したところなんです。いつまでもニートでいられません。でも求人が少ないので正直不安です。

新型コロナウイルスによって、新卒も既卒も就活は混乱していましたね。不況によって内定取り消しや派遣切りもありましたし。

キャリアプランナー 岡田

就活生 Aさん

暗いニュースが多いですよね。もう少しあとに就活しようかと思っていたら、就職の機会をなくしていました。

就活は空白の期間が長いと不利になっていくので、コロナの影響など気にせず今すぐ動くべきです!今回は既卒就活の実態について解説します!

キャリアプランナー 岡田

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そもそも「既卒」とは何か?

そもそも「既卒」とは何か?

そもそも「既卒」とは、大学や専門学校などを卒業した後、まだ一度も正社員として働いた経験のない就活生を指します。これに対し現在在学中で、来年の春新規に卒業する予定の就活生が「新卒」です。

新卒も既卒も社会人経験がないのには違いありませんが、大学に在学中なのか、既に卒業しているのかという点でハッキリと区別されています。なぜなら日本企業のほとんどは、基本的に採用活動を「新卒採用」と「中途採用」の2種類の枠で行っている実態があるからです。

「新卒採用」は文字通り現在在学中の新卒の学生を対象にし、翌年の春入社に向けて、毎年だいたい決まった時期に大量の募集を行います。どの企業にも定年退職の制度がありますから、毎年大勢が辞めていく分その年学校を卒業するフレッシュな若者を雇い入れることで人を入れ替え、一定の従業員数を保つわけです。

そうなると既に学校を卒業している既卒者は、在学中の「新卒」ではないので「新卒採用」の枠に応募できず、他社からの転職と同じ「中途採用」の枠で受けるしかなくなります。しかし「中途採用」は年度の途中で退職者が出るなどして足りなくなった人材を補う目的で行われるため不定期で少数ですし、即戦力となる経験者を求めていることが多く、社会人経験のない既卒者には著しく不利です。

そのため近年では政府の呼びかけなどもあって、卒業から3年以内の既卒者を新卒採用の枠で選考する企業もありますが、今のところまだ一部に限られています。つまり新卒採用での応募も難しく、中途採用での内定獲得も難しいという、就活において宙ぶらりんの状態が「既卒」の実態です。

また企業に就活を行う中には「既卒」と同じく宙ぶらりんな状態にある就活生として、「第二新卒」と呼ばれている人たちがいます。「第二新卒」は学校を卒業後一度は正社員として就職したものの、3年以内に離職した人のことです。

早期離職したため中途採用の枠で求められているほどのスキルや実績はありませんが、新卒とそれほど変わらないくらい若く、社会人として働いた経験から最低限の社会人マナーは既に身に付けています。

第二新卒と既卒は、新卒と違って既に学校を卒業している点が共通しているので混同しやすいですが、短いながらも社会人経験があるか全くないかによって区別されるのです。採用する企業の目から見れば、同じく仕事の実績を持たない「新卒」「既卒」「第二新卒」の中で、フレッシュさも経験もない「既卒」の就活生が最も不利だと言えるでしょう。

既卒は新卒とくらべて企業からのイメージが悪くなります。理由の1つは「新卒のときに内定をとれていないのはなぜ?」と疑問があるからでしょう。このマイナスイメージをプラスに変えられたら就活に終わりを迎えられる気がしませんか?ピンチをチャンスに変えるきっかけが、「【新卒・既卒】まだまだこれから!出遅れ就活サポート」にあります。就活のプロと話をして、きっかけを掴みましょう!

既卒就活の実態を「新卒」と比較しながら解説

既卒就活の実態を「新卒」と比較しながら解説

先程の説明から既卒の就活が新卒や第二新卒と比べて不利だということは理解できたと思いますが、それだけでは漠然としていて、実態を把握するのに十分ではありません。既卒から内定を獲得するための対策を考えるには就活の実態をもっと詳しく、何がどう不利なのか、どれくらい不利なのか知っておく必要があります。

ここからは既卒就活の実態について、新卒と比較しながら解説しますので参考にしてください。

就職率は新卒に比べて約半分になる

既卒の就活がどれくらい厳しいかと言うと、既卒の内定率は新卒に比べ、およそ半分程度しかないというのが実態です。マイナビ既卒者の就職活動に関する状況調査(リンク元)によると、2015年度以降8月末時点での内定率は新卒が77~84%であるのに対し既卒は43~45%ほどとなっていて、昨年まで毎年ほとんど同じ傾向が続いていました。

つまり既卒の内定率は例年新卒の半分くらいしかないわけですから、その数字を見るだけでも、既卒の就活がいかに難しいかという実態が分かります。加えて先日発表された今年度の数値に限っては、同時期の新卒の内定率が77.6%だったのに対し、既卒の内定率は34.4%と大幅に落ち込みました。

原因として、やはり新型コロナウィルスの流行による経営悪化や採用活動の延期などで今年1月以降求人数が減り、有効求人倍率が下降傾向だったことが挙げられます。コロナによる不況や就活の混乱の影響が、新卒に比べ既卒の方が大きかった実態があると言えるでしょう。

ただし後ほど詳しく述べますが、既卒の就活では空白期間が長引くほど選考に不利となるので、今年はコロナの影響が強いからと言って就活を先延ばしにするべきではありません。今厳しい実態があるからと先延ばしにすれば、来年はさらに内定が得にくくなります。ですから、それほど厳しい実態があるということを頭に入れたうえで、覚悟を持って取り組んでください。

企業や業界が偏り、選択肢が狭まる

既卒の就活では新卒に比べて内定率が低いだけでなく、募集している企業や業界が偏っていて、選択肢が狭くなるという実態があります。既卒の内定率が新卒に比べて低くなる原因として挙げられるのが、そもそも既卒のエントリーを受け付けている企業数の少なさです。

前述のように、既卒の就活生は社会人としての経験がないため中途採用での内定獲得は難しく、政府は卒業後3年以内の既卒者を新卒採用の枠で選考するように呼びかけています。しかし実際には人材の採用基準や方法はそれぞれの企業の判断次第なので、新卒枠で既卒のエントリーを受け付けている企業は、まだまだ限られているというのが実態なのです。

しかも単に企業数が少ないだけでなく、既卒に対する採用活動を行っている企業や業界には偏りがあります。そのため自分がどのような仕事に就きたいか以前に、新卒に比べ数や種類による選択肢が大幅に狭くなるのが既卒の就活の特徴です。

また新卒の時は周りの環境から自然と求人に関する情報が集まってきますし、選択肢も多かったので就活しやすい状況でしたが、既卒になるとそうは行きません。前述のマイナビの調査でも、6割以上の既卒者が「既卒を受け付けている企業探しに苦労した」と回答しています。既卒では選択肢が狭く少なくなるうえに、求人に関する情報を得にくいので、自分がエントリー可能な企業を探すこと自体が難しいのです。

新卒よりも選考が厳しい傾向がある

既卒の就活ではエントリーできる企業を見つけられても、新卒よりも選考が厳しく行われる実態があります。その理由は既卒の就活生には履歴書上、卒業から企業の選考を受けるまでの間に、何をしていたのか不明な空白の期間があるからです。

既卒者にとって学校を卒業した後は、誰に何を強制されることもない自由な時間になります。選考する企業の目から見ると、「新卒と違っていくらでも就活する時間があったのに、卒業から今までいったい何してたんだ。遊んでいたのか?」と映るわけです。

それでなくても企業は、在学中に就職先を決めなかった既卒の就活生全般に対し「卒業したら社会人として自活して行かなければならない」という自立意識が低いと見ています。そのため既卒の就活生の就労意欲に懸念を抱く企業が多く、卒業後の空白期間が長くなればなるほど、問題のある人物でないかどうか厳しく見極められるのです。

そもそも新卒採用の中で企業は、まだ社会の影響を受けておらず、研修などから自社の色に育てやすいフレッシュな若者を求めています。既卒の就活生は新卒よりも出遅れている分年齢を重ね、育成が難しくなると考えられるので、そうした人物をわざわざ欲しがる企業は多くありません。

その結果、新卒の採用枠でエントリーできても選考で新卒の就活生と比べられると、既卒より新卒を優先して採用する企業が多いのが実態なのです。

一見難しい就活だが、近年は新卒との差がなくなってきている

ここまで説明したように企業数の少なさや偏り、選考の厳しさなどによって既卒の就活が新卒に比べて難しいのは確かですが、その差は近年小さくなってきていると言われています。その理由は、経済団体を通じて大手企業を中心に既卒を採用するよう促したり、既卒を採用した中小企業を優遇したりなど、厚生労働省が既卒の採用環境を改善すべく取り組んでいるからです。

その結果、以前に比べ既卒の採用に前向きな企業が増えてきました。今年度の既卒内定率は34.4%とここ数年の43~45%に比べて低くなっていますが、それは調査が行われた9月時点、要は夏までの数値です。

新型コロナウィルスの影響から、新卒採用を行うはずだった春夏に採用活動を実施できなかった企業も、秋以降経済状況が回復してきたことで採用活動を再開し始めています。今年度新卒の就活生の8割近くが既に内定を保有している実態を踏まえれば、ここまで新卒を優先してきた中にも、秋以降人材を確保するため既卒採用を検討する企業が増えるでしょう。

また近年はベンチャー企業を中心に、採用活動を行う期間や入社時期に制限を設けず、通年採用を取り入れる企業が増えてきました。通年採用を行う企業にとって、新卒のように翌年の春まで入社を待たずに済む既卒の就活生は、すぐにも人材を確保できる点において有力な選択肢となりえます。そうしたことから、近年は既卒の就活にもエントリーできる企業数が増えてきているのです。

新卒と差がなくなりつつあるのに内定がない原因とは

新卒と差がなくなりつつあるのに内定がない原因とは

既卒の就活を取り巻く環境は、新卒との差が縮まりつつあるのに、それでも内定がもらえないという人が少なくありません。企業数や選択肢が増え、企業が既卒の採用に前向きになっても、実際に内定をもらえる既卒者がなかなか増えないのが実態なのです。

それは一体なぜでしょうか。ここからは、就活事情が改善されているにも関わらず、既卒の就活生がなかなか内定を獲得できない原因について解説します。

状況は変わったが、既卒に求めるものは変わっていない

就活事情が改善されても既卒の就活生がなかなか内定を得られない理由は、いかに状況が変わろうと、企業が既卒の就活生に求めるものは変わっていないからです。

どんなにエントリーを受け入れる企業が増え、企業が採用に前向きなっても、選考の中で企業が求めているものを示せなければ内定はもらえません。それは既卒であろうと新卒であろうと同じであり、内定がもらえないのは就活生自身の問題です。

既卒には新卒の時に就活していた人もしていなかった人もいると思いますが、差がなくなりつつあるとはいえ、企業が既卒の就活生に求めているものは新卒とは異なります。「新卒の時就活に失敗した」「卒業後の空白期間がある」など、既卒の就活生は新卒とは異なる背景を持っているのですから、新卒と全く同じ扱いにならないのは当然です。

つまり既卒の就活生は新卒と同じやり方をしたのではダメで、そうしたことを踏まえたうえで既卒に合った就活をする必要があります。内定がもらえない既卒の就活生は、新卒から既卒になったことでの就活事情の変化に対応できておらず、企業側が既卒に何を求めているのか理解できていないのです。

企業や仕事に対する“熱意”を伝えられていない

内定が得られない既卒の就活生は多くの場合、企業や仕事に対する熱意を伝えられていない実態があります。採用活動の中で企業が既卒に求めているのは、「空白期間があることによる新卒とのハンディキャップを埋めるほど、熱意や就労意欲がある人」です。

前述のように企業は、新卒のうちに就職先を決めなかった既卒の就活生の就労意欲に懸念を持っているので、「本気で就職する覚悟があるのか?」「本当にうちで働きたいのか?」という疑いの目で見ています。

ですから既卒の就活生は選考の中で、その企業や仕事に対する熱意を新卒よりずっと強く伝えなければ、内定をもらうことはできません。既卒の就活生が熱意を伝えられていない具体的な原因は、企業研究不足からくる企業理解の浅さや、その企業を選んだ理由が明確でないことなどです。

実際既卒の就活生には、その企業や仕事についてよく知らないままに「ずっとニートもまずいし、どこでもいいから就職しとくか」といった考えで志望する人も結構います。選考の中でその企業や仕事に対する熱意を強く伝えられないと、その人たちと同様に「既卒を受け付けている企業があったから、とりあえず受けたのだろう」と思われ、内定へたどり着けないのです。

既卒になってしまったことを反省できていない

その就活生が既卒になってしまったことを反省できていない場合も、採用活動において企業が求める人物像に当てはまりません。既卒になったのには人それぞれ様々な理由があると思いますが、それが何にせよ新卒のうちに安定した就職先を見つけられなかったこと自体が失敗であり、反省すべき点があると企業は考えています。

なぜなら企業の採用担当者から見ると本人の希望に関係なく、学校を卒業すると同時に何かしらの仕事で自立した生計を立て、社会の一員として貢献するのが当然だからです。在学中「就活したけど内定がもらえなかった」「何となく就活しなかった」という人はもちろん、「内定に納得できず辞退した」「公務員に受からなかった」などの理由の人も、そうなってしまった原因を究明して改善する必要があると思われています。

自分の過失を認めて反省できない人は同じ失敗を繰り返し、成長もないでしょう。企業はそうした人をわざわざ採用したいとは思わないので、既卒の就活において新卒時の就活に対する反省と改善は必須なのです。

既卒になってしまった原因が理解できていない人、その原因に対して改善するために行動できていない人は、就労意欲が低く仕事への熱意がないと判断されます。そもそもその原因がもとで新卒時に就職できていないのですから、問題点を改善していなければ、既卒でも就職できるはずがないです。

企業や業界の選定ミス

既卒の就活生がなかなか内定をもらえない実態には、受ける企業や業界の選定ミスも原因として考えられます。新卒でも既卒でもそうですが、就活では自分に合う企業を選ばないと決して受かることはないと言ってもいいくらい、企業・業界選びは重要です。

それぞれの企業や業界には、そこで働くために必要な能力があり求められている人物像があるので、どんなに自分がそこで働きたくても適性がなければ受け入れてはもらえません。

もし現在あるいは新卒の時に、真面目に就活しているにも関わらず選考で落とされ続けているとしたら、そもそも自分に合わない企業・業界を選んでいる可能性があります。なかなか内定にたどり着けない既卒の就活生は、その点を理解できていないのが実態です。

企業や業界の選定ミスは、自己分析不足や企業・業界研究不足によって、就活軸が不明確なために起こります。自分や世の中の仕事についてよく知らないために、自分に適性のある企業・業界を見極められておらず、目指すべき方向性を見誤っているわけです。

自己分析と企業・業界研究から明確な就活軸を定め、自分に合う企業・業界を探すことが内定への近道であり、就職後も活躍できて仕事を長続きさせることになります。

既卒になってしまった理由はなんでしょうか?思い当たる節はありますよね。企業が知りたいのはそこです。後悔を振り返っても仕方ありませんが、反省した今をどのように過ごしているのかが大切。「【新卒・既卒】まだまだこれから!出遅れ就活サポート」では、今の環境から逆転するために、就活のプロに相談できます。内定を勝ち取るために、ぜひ参加してください!

既卒就活で内定を勝ち取るための必勝法

既卒就活で内定を勝ち取るための必勝法

前述のように、近年は既卒のエントリーを受け付ける企業数が増えてきましたし、既卒の採用を前向きに考えてくれる企業も増えてきました。以前に比べれば既卒の就活環境は改善され、新卒との差は埋まりつつありますが、それでも既卒就活の実態や既卒ならではの就活方法を理解できていなければ内定にはたどり着けません。

既卒の就活生が内定を得るには、新卒と同じことをしていてもダメなのです。ここからは、そんな既卒の就活生が内定を勝ち取るための秘訣をご紹介しますので、しっかり参考にしてください。

既卒を募集している企業や業界の特徴を捉える

既卒の就活を始めるにあたり、まずは既卒を募集している企業や業界の特徴を捉えましょう。既卒のエントリーを受け付けている企業数は増えてきていますが、実際に既卒を積極的に採用する企業となると、まだまだ偏りがあるというが実態です。やみくもに探しても、内定の可能性の高い、既卒を積極的に採用している企業は見つかりません。

まずは自分が就活をする時期に、どのような企業・業界が既卒を募集していて、どの企業・業界が既卒を積極的に採用しているのか把握する必要があります。

既卒を採用する企業の特徴は、優秀な人材を逃さないため通年採用を行っている、人材の多様性を求めているなど、既卒を採用したい理由があることです。ほかにも、知名度が低いため新卒の就活生が集まりにくい、多くの人手を必要としているという場合もあります。

時期にもよりますが、具体的には「ベンチャー企業」「BtoB企業を中心とした中小企業」「大手企業のグループ会社」といった企業・業界が、既卒の就活生の狙い目です。

これまでの就活を見直し、反省点を改善する

既卒の就活を成功させるためには、具体的に動き出す前にこれまでの就活を見直して、反省点を改善する必要があります。内定がない原因の話でも述べたように、企業は自分の失敗を認めて原因を究明しない人間を嫌いますので、既卒の就活において新卒時の反省と改善は必須です。

まずは自分が新卒の時に内定がもらえなかった原因、または就活しなかった原因を、自分の中で明確にしてください。就活はしていたけれど内定に至らなかったのであれば、「企業・業界選びに失敗していた」「自分をうまくアピールできなかった」など、何かしら原因が必ずあります。

就活していなかった人にも、「他のことを優先してしまった」「考えが甘かった」といった反省すべき点があるはずです。そのように新卒の失敗の原因を明確にしたうえで、企業選びを間違えたなら就活軸を見直す、面接で自分をアピールしきれないなら面接練習をするなど必要な対策を行います。

既卒の就活では、企業から既卒になった理由を問われることもありますので、その原因と改善のための行動をはっきり説明できるようにしておきましょう。

”熱意“を伝えるために、企業への理解を十分に深める

既卒の就活で内定を勝ち取るためには、仕事やその企業への”熱意”をどれだけ伝えられるかがポイントとなります。なぜならくり返し述べているように、企業は新卒の時に就職先を決めなかった既卒の就活生全般に対し、就労意欲や志望の本気度を懸念している実態があるからです。

ですから既卒の就活では、働く意欲があること、他ではなくこの企業でなくてはならないことを伝えられるようにする必要があります。そのために重要なのが、徹底した企業・業界研究を行い、志望企業についての理解をしっかりと深めることです。

その際、自己分析や自分の就活軸と照らし合わせ、自分の強みがこの企業で活かせるかなど「企業との相性」も測っておいてください。

たとえ既卒の採用に積極的な企業でも、自分に合う企業を受けなければ内定獲得にはつながりません。もしその企業では自分の強みが活かせないと思われる場合には、就活軸の見直しや、企業の選び直しも検討しましょう。

ネガティブな言動は避け、ポジティブな発言を意識する

既卒の就活生が内定を勝ち取るためには、ネガティブな言動を避け、ポジティブな発言を意識することも大切です。前述のように既卒の就活では、新卒の時に就活を行わなかった理由や内定を得られなかった原因を問われることがあります。

直接的に聞かれなくても、その企業を志望するまでの経緯として、新卒での就活状況を説明する必要が出てくるはずです。そうした際に反省の姿勢を示そうと、既卒の就活生はついついネガティブな回答をしがちなのですが、それではネガティブ思考の人物だと思われ反って悪印象となります。

既卒の就活において新卒時の反省を述べることは大事ですが、落ち込んだり卑下したりするのは建設的ではありません。「自分がダメだから…」といった、ネガティブな回答にならないよう注意してください。

新卒で就職できなかった過去を客観的に分析し、「今は自分のダメな点を改善するため、このように行動している」とポジティブに述べましょう。失敗から学ぶ前向きな姿勢が、企業に好印象を与えます。

新卒時以上の行動量を意識する

既卒の就活生が内定を勝ち取るためには、新卒の時以上の行動量を意識してください。前出のマイナビの調査から既卒の就活生は新卒の就活の際、説明会への参加数やエントリー数、面接数など実際の行動量において、現役大学生の平均値を下回っていることが分かっています。つまり既卒になった人たちはもともと、就活での行動量が足りていないという実態があるのです。

それでなくても既卒は選択肢が少なく、新卒以上の熱意を求められているわけですから、最低でも自分が新卒だった時よりは行動量を増やすようにしなければいけません。新卒のように自然と就活の情報が入ってくる環境でもないので、情報収集にも自ら動く必要があります。

説明会などへ積極的に参加するともに、自分に合いそうな企業があれば迷わずエントリーして、実際にどんどん選考を受けましょう。既卒の就活生は選択肢が少ないからこそ、躊躇している余裕はないです。可能性を広げるために行動し、場数を踏みながら力を付けていくことが成功への秘訣となります。

おわりに

既卒就活の実態は、以前に比べれば新卒に近づきつつあると言えるでしょう。ただし、それでも既卒の就活生はもともと新卒とは異なる背景を持っているのですから、当然就活において既卒と新卒の扱いは同じではないです。

その点を理解できていないと、既卒の就活は厳しいものとなります。企業が既卒の就活生に求めているものを把握し、既卒ならではの対策をすることが大切です。

しかし、そのように難しい就活へ一人で挑む必要はありません。孤独に頑張るのではなく、就活のプロの力を借りれば良いのです。キャリchでも「既卒者向けの就活サポート」を行っているので、ぜひ利用してください。

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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