第一志望に落ちたショックから立ち直れない人のための対策法です
2023年3月20日
なんだか元気がありませんね。どうしましたか?
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
実は第一志望の企業に落ちてしまったんです。それからどうも就活のやる気が出なくて……。
それはショックですね。でもこれですべてが終わりではありません。上手く気持ちを切り替えてほかに自分に合った企業を探していきましょう。
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
はい。でもほかの企業を探そうとしても、第一志望への未練がまだ残っていて、あまり魅力的に見えないんです。何か上手く立ち直れる方法はありますか?
気持ちの切り替えは難しいですよね。このコラムでは、第一志望に落ちたショックからの立ち直り方や気持ちの切り替え方について紹介します。
キャリアプランナー 平崎
目次
第一志望に落ちたショックから立ち直れない人は多い
第一志望に落ちても人生終わりじゃないと頭では分かっているものの、そのショックから立ち直れないでいる就活生は案外多いものです。しかし今のままでは今後の就活も手につきませんから、どうにか気持ちを切り替え、早く立ち直らなければなりませんよね。その方法を考えるにはまず、今の自分の状況について正しく理解する必要があります。
そもそも頭で分かっているのに、どうして自分の気持ちが言うことを聞いてくれないのでしょうか。まずはコラムの初めに、第一志望に落ちたショックから立ち直れない原因について解説しますので、自分の状況を振り返りながら参照してください。
第一志望に落ちたショックから立ち直れない原因
第一志望に落ちたショックから立ち直れない原因には、大きく分けて2つあります。その1つは、第一志望に落ちたショックのあまり、「自分は社会で必要とされていない」「自分を必要としてくれる企業なんてない」と感じていることです。世の中には無数の企業があるのですから、本来ならば第一志望に落ちたとしても、そんな風に考える理由はどこにもありません。
しかし恋愛などでもそうであるように、意中の相手に断られてしまうというのは大変ショックの大きいものです。「なぜ自分ではダメなのか?」と考えるうちに、その相手だけでなくまるで自分という人間そのものに、誰かに必要とされる価値がないように思えてきます。第一志望の採用選考に落ちたということは、恋愛と違って必要とされる人物が一人ではないのに、「あなたは必要ない」と言われたようなものですからなおさらでしょう。
要は、第一志望の企業に落ちたことで傷付き、自分という人間への自信を失っているわけです。そして「どうせ自分なんか」というネガティブ思考に陥っていると言えます。また、第一志望に落ちたショックから立ち直れないもう1つの原因は、第一志望への思い入れがあまりに強過ぎたために、他の選択肢が考えられないことです。
先程も述べたように、世の中には第一志望の他にも無数の企業があります。しかし第一志望への思い入れが強すぎると、思い込みによって視野が狭くなってしまって、本来ならいくらでもあるはずのその他の可能性が目に入りません。そこに別の企業が存在することは知っていても、第一志望以外の企業は全く魅力的に見えず、まるで入社する価値がないように思えるのです。
それなのに自分にとって唯一入社する価値のあった第一志望の企業に落ちたことから、自分の将来に絶望し、就活へのやる気を失っています。簡単に言えば、第一志望に受かることのみが天国でそれ以外の選択肢は全て地獄、どうせ地獄の生活が待っているなら就活する気も起きないというわけです。この場合は「他の企業なんか」という、前述とは別のタイプのネガティブ思考に陥っていると言えます。
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コロナによって例年以上にこの悩みに頭を抱える人が多い
毎年「第一志望に落ちたショックから立ち直れない」と悩む就活生は結構いるものですが、23卒に関しては、この悩みに頭を抱える人が例年以上に多いです。その主な原因は、昨年から就活に多大な影響を及ぼし続けている、新型コロナウィルス感染症(コロナ)の流行にあります。
今年はコロナ禍による先行きへの不透明感から、採用活動そのものを行わない企業や、採用人数を減らした企業が少なからずありました。コロナの影響で大きな打撃を受けた企業もありましたし、世界的に経済が不安定で、いつ経営が傾くか分からないという不安要素もあったでしょう。
しかしそのように採用枠が減少すれば、必然的に競争率が高まり、少ない枠を大勢の就活生で取り合うことになります。すると分母が大きい分例年以上に合格率が下がって、その分選考通過が難しくなり、第一志望に落ちた人も多かったわけです。それどころか今年は、もともと第一志望に考えていた憧れの企業の募集がなく、受けることすらできなかった人も大勢いました。
けれどもそうかといって、そもそも採用枠が減っているのですから、他の選択肢も少ない状況にあります。「この企業なら入りたい」「この企業でなら必要とされるかも」と思える企業も見つけにくく、就活に対するポジティブな気持ちが生まれにくいです。そのため、前述のようなネガティブ思考から抜け出すことができず、第一志望に落ちたショックからなかなか立ち直れない就活生が多くなっています。
第一志望に落ちてしまう具体的な原因
前述のように今年は、コロナの影響から例年以上に競争率が高く、選考に受かりにくい状況にはありました。ただしどのような競争率であったにせよ、第一志望の選考に落ちたことには違いありません。それには必ず、他の就活生より高い評価を得られなかった原因、つまり第一志望の選考に落ちた直接的な原因があるはずです。
第一志望に落ちたという現実と向き合うためにも、今後の就活に活かすためにも、その具体的な原因をきちんと振り返っておきましょう。ここからは就活生にありがちな、第一志望に落ちてしまう原因について解説しますので、自分の就活に照らし合わせて改善点を探ってください。
自分に合った企業を選べていない
実際第一志望に落ちた原因として最も多いのは、自分に合った企業を選べていないことです。言い換えれば第一志望を選んだ段階で、企業選びに失敗しており、自分が受かるはずもない企業を受けていたと言えます。企業と学生には、相性というものがあるのです。
採用活動において企業は、漠然と「優秀な学生」を採用しようとしているのではなく、自社での活躍が期待できる「特定の能力を持った学生」を探しています。ですからその学生がどんなに優秀であろうと、自社の求めている特定の能力を持たない人、つまり求めている人物像に合致しない人に、内定を出すことはないです。
たとえば極端な例で言うと、「TOEICで800点取った」という学生がいたとしたら、それ自体は商談などのビジネスレベルで通用する英会話力であり、素晴らしいスキルと言えます。海外展開を考え、高い英会話力を持った人材を探している企業からすれば、すぐにも自社で活躍してくれそうで、ぜひとも欲しい学生だと思ってもらえるでしょう。
しかし逆を言えば、英会話力を全く必要としない企業からすると何の意味もないですから、ちっとも魅力的な学生に見えないです。いかに素晴らしい英会話力を持っていようと、その企業で求められている強みを持っていなければ、当然内定はもらえません。そのように第一志望に落ちた就活生には、そもそも自分のような人間が求められている「自分に合った企業」を選べておらず、初めから受かる可能性のない企業を受けているケースが大変多いです。
つまり企業選びの失敗、もっと言えば企業の選び方に、第一志望に落ちた原因があります。第一志望に落ちたショックから立ち直れない就活生は、その第一志望に選んだ企業が自分に合っていなかった、第一志望の選び方を間違えていた可能性が高いと考えるべきです。
ESなどの基本的な就活対策ができていない
第一志望の選考に落ちた原因には、ESなどの基本的な就活対策ができていなかったという可能性も考えられます。基本的なESの書き方や筆記試験対策、電話やメールを含めた敬語の使い方、清潔感のある身だしなみ、社会人として求められる常識的なふるまいなどができていないと、たとえ自分に合った企業を受けていたとしても内定はもらえないです。
確かに採用活動において企業は、自社での活躍が期待できる特定の能力を持った人物=「自社に合った人物」を探しています。しかし、たとえ活躍できる能力を持っていたとしても、そのような社会人としての基本ができない学生を「自社に合った人物」とは考えないのです。選考に受かった人物は企業に入社すると、その一人一人が会社を代表する「顔」になります。
電話対応やメール対応、直接的な来訪・営業・商談などの際、自社の社員と名乗って社外の人と接触するためです。たとえ社外の人と接触する部署でなくても、その人物がプライベートで社名を名乗ったり、出勤する姿を見られたりすることもあるでしょう。そんな時その人物が社会人として最低限の知識やマナーも持っていなかったら、同じ会社の社員として恥ずかしく、会社全体のイメージも下がってしまいます。
ですから企業にとって、基本的な知識やマナーがない学生は、自社に相応しい人物(自社に合った人物)ではないわけです。第一志望に落ちた学生の中には、前述のような基本的な就活対策ができておらず、社会人として恥ずかしくない知識・マナーが身に付けられていない人もいます。
そういう場合、個人面接によって詳しく人柄や能力を見る前に、ES選考や筆記試験、集団面接といった選考初期で落とされてしまうのです。第一志望に落ちたショックから立ち直れない就活生は、自分でも気付かないうちにそのような状態に該当していないか、今一度わが身を振り返ってみてください。
面接における印象が良くなかった
第一志望の選考に落ちた原因として考えられるもう1つの要因は、面接における印象が良くなかったということです。直接的に企業の人と接触する面接において良い印象を与えられなければ、選考に落ちてしまうのは当然と言えます。
面接は、先程述べた基本的マナーによる印象だけでなく、これまでに準備したことや自分の採用価値を企業にアピールする場です。特に個人面接においては、その学生に採用する価値があるかどうか、つまり学生の能力や人柄が自社に合っているのかどうか検討するための、様々な質問が投げかけられます。
学生が自分を採用する価値を企業にアピールするためには、その質問への回答を通して、自分と企業との相性の良さを証明する必要があるわけです。どんなに相性の良い自分に合った企業を受けていても、その質疑応答でのアピールが十分でなく、相性の良さを企業に気づいてもらえなければ内定は得られません。
たとえば企業の人を目の前にして緊張し過ぎてしまい、言葉に詰まったりしどろもどろになったりしているようでは何を言っているのか分からず、相性の良さを伝えられないです。何だか頼りない感じにも見えますし、大事な仕事を任せられるかどうか不安に思われます。
またまともに会話が成り立っていても、その企業で求められている人物像を把握しておらず、見当違いな能力や人柄をアピールしているようでは相性の良さは伝わらないです。それどころか「この学生はちゃんと準備してきたのか?」「本当にうちの会社に関心があるのか?」と思われてしまい、熱意や志望度を疑われることになります。
そのように自分を採用する価値を伝えられず、むしろ悪い印象ばかり与えていては、内定がもらえなくても仕方がないです。第一志望に落ちたショックから立ち直れない就活生は、今一度面接での質疑応答を振り返り、適切なアピールができていたかどうか見直してください。
第一志望に落ちたショックから立ち直る方法
自分の至らなかった点を振り返るというのは、あまり気分の良いものではないですよね。しかし現実と向き合うことは、今後の就活に立ち向かうためにも必要なことですから、「この経験からの学びが今後に活かせる」とポジティブに捉えましょう。
ただしそうは言っても前述のように、第一志望に落ちたショックから立ち直れない就活生はネガティブ思考に陥っているので、このままではいけません。立ち直れないネガティブな状態のままでは、反省点をポジティブに捉えることも、それを今後に活かすことも難しいです。
これまでの反省を活かし、新たな就活に取り組むには、その前に今抱えているネガティブな気持ちを切り替える必要があります。ここからは、第一志望に落ちたショックから立ち直る具体的な3つの方法について説明しますので、気持ちを切り替えるための参考にしてください。
まずは就活を離れ、リフレッシュする
第一志望に落ちたショックから立ち直れない就活生はまず、いったん就活から離れて、心身ともリフレッシュしましょう。ネガティブ思考に陥っている今の状態で就活のことを考え続けても、「第一志望に落ちた」「もう終わりだ」というようなつらい思いが、心の中でリピートするだけです。
今後の就活をポジティブに考えようにも、今は第一志望に落ちたショックからストレスをため込み、心身ともに疲れ果ててしまっています。ですから第一志望に落ちたショックから立ち直るためにまず初めにすべきことは、いったん就活を離れて、心身ともに休息を取ることです。
まずはしっかりと休んで、第一志望に落ちたという嫌な現実も、今後の就活や将来への不安も、一切合切忘れます。その間は何をしても構いませんが、嫌なことを忘れるには、自分のやりたいことや好きなことに没頭するのが一番です。
趣味でも卒業研究でもボランティア活動でも、何か夢中になれるようなことで、ここのところ就活に忙しくてできなかったことに取り組むと良いでしょう。ただしあまり長く休むと、就活を再開するのが反ってつらくなりますから、適切な休息期間はだいたい1週間程度が目安となります。また今後の就活においてもストレスをため込んでネガティブ思考にならないよう、「土日は休む」「一か月がんばったら3日休む」などと、あらかじめ決めておいてください。
自分に合った企業は他にもあることを知る
第一志望に落ちたショックから立ち直れない就活生は、何も第一志望の企業にこだわらなくても、自分に合った企業は他にもたくさんあるということを知るべきです。前述のように、第一志望に落ちたショックから立ち直れない就活生は、まるで第一志望に落ちたら人生終了みたいに考えてしまっています。
「自分はどこにも必要とされない無価値な人間なんだ」などと自信を無くしていたり、「第一志望の企業以外ではろくな社会人生活が送れない」などと思い込んだりしているのです。しかしハッキリ言っておきますが、そんなことは絶対にありません。多くの学生の就活を支援し、企業とマッチングさせてきたプロの経験から言って、それだけは間違いないと断言できます。
なぜなら、世の中には様々な特色を持った企業が無数に存在し、それに応じてそれぞれに違ったタイプの人材を必要としているからです。ですから、あなたのようなタイプの人材を求め、あなたを必要としてくれる企業が必ずどこかにあります。
また逆に、あなたが第一志望の企業に感じていた魅力と同じ特色を持った企業も、その1社だけでなくたくさん存在するわけです。広い世の中には第一志望の企業の他にも、あなたが充実した社会人生活を送れる企業が必ずどこかにあります。
世の中はあなたが考えるよりずっと広く、様々な特色を持った無数の企業が存在するのですから、その中の1社落ちたくらいで悩む必要など全くないです。第一志望に落ちたショックからなかなか立ち直れないでいる就活生は、今の固定概念を捨てて視野を広げれば、そのことに気付けるようになるでしょう。
その企業に入社していたら良い社会人生活を送れなかったと考える
第一志望に落ちたショックからなかなか立ち直れない就活生は、「もしその企業に入社していたら、良い社会人生活を送れなかったに違いない」と考えるべきです。それに前述のように第一志望の企業の落ちた原因として最も多いのは、そもそも自分に合っていない、受かるはずもない企業を選んでしまっていることにあります。
選考に落ちる原因は他にもあるにはありますが、少なくともそれだけショックを受けるほど思い入れのある第一志望の選考に、何の対策せず挑んだということはないでしょう。きちんと準備をしたにもかかわらず、それでも第一志望の選考に落ちたということは、その企業はおそらく自分と相性の良い「自分に合った企業」ではなかったのです。
企業が求めている相性の良い学生とは「自社で活躍するのに必要な特定の強みや人柄を持った学生」ですから、選考に落ちたのなら、その必要なものが自分にはなかったと言えます。万一何かの間違いで、その求められているものが自分にない企業に受かってしまったら、入社後どのような生活が待っているか想像してみてください。
毎日の仕事の中で自分の持ち合わせてもいない能力を求められ大変な苦労をするばかりか、上司からは仕事の効率が上がらないことで叱責され、周りの同期に付いて行けずに孤立し、自分がつらい思いをすることになります。そんな調子ではせっかく憧れの第一志望に入社できたとしても、結局はミスマッチを感じて、早期退職へとつながりかねないです。
しかも早期退職となれば、新卒でもなくろくに仕事の実績も積めないまま転職することになりますから、次の就活では確実に今よりもっと苦労することになります。ですから今回第一志望に落ちたことは、そんな自分に合わない企業にうっかり入社し、苦労だらけのつらい社会人生活をせずに済んで、むしろラッキーだったと思うべきなのです。
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第一志望に落ちた後の行動と志望企業の決め直し法
前の章の説明を読んで、少しは考え方を変えられましたか?第一志望に落ちたのはちっとも不幸なことではないですし、もちろん人生終わりなどでも全然ありません。むしろ第一志望に落ちた人には、これから本当に自分に合った企業と出会い、素晴らしい社会人生活を送る無限大のチャンスが広がっています。
少し休んでネガティブな気持ちをある程度リフレッシュできたら、今後の就活に向け、どう行動すればいいのかという話に移りましょう。ここからは第一志望に落ちたショックから立ち直れた後に取るべき行動と、次に受ける企業を選ぶ方法について説明していきます。
第一志望で働きたかった理由をもう一度冷静に考える
少し休んで第一志望に落ちたショックからある程度立ち直れた後、まず初めにすべきことは、自分が第一志望の企業で働きたかった理由をもう一度冷静に考えることです。第一志望の企業で働きたかった理由を明確にすることで、自分が求めていた働き方に対する熱意を再確認します。
前述のように、選考に落ちたのならその企業は自分に合った企業ではなかった可能性が高いですが、とはいえ第一志望に選んだのにはそれなりの理由があるはずです。ですから第一志望の企業のどこに魅力を感じていたのか、そこでどんな風に働きたかったのかなど、その企業に入社することで自分が何を手に入れたかったのかを考えます。そうすることで単なる思い込みやイメージで何となく志望していたのではないか確認すると同時に、働く上で自分が本当は何を求めているのかを明確にするわけです。
次に受ける企業を選ぼうにも、そもそも自分が何を目指すのかが漠然としていては、また企業選びに失敗してしまう恐れがあります。内定を獲得しやすく入社後ミスマッチを起こさない企業とは、企業側から見て求める人物像に合致する学生であると同時に、学生から見ても求める企業像に合致する企業です。
そのため今後の企業選びの参考にするために、まずは漠然とした感覚ではなくて、自分の求める企業像を明確にしておかなければなりません。また、第一志望に落ちたショックから立ち直れないと悩んでいた就活生はネガティブ思考にあったのですから、少し休んだくらいで急に前向きになれるというものでもないでしょう。前述の方法でネガティブ思考を取り除いて冷静になってから、自分の望む理想的な将来像を思い描くことで働く意欲を呼び覚まし、就活に対する前向きな気持ちを取り戻すのです。
面接に落ちた原因を知り、改善する
就活への前向きさを取り戻してだいぶ立ち直れたら、今度は第一志望に落ちた原因を特定し、改善を図ります。第一志望に落ちたのには必ず原因があるはずですから、その原因を取り除かないことには内定は狙えません。
前述のように第一志望の選考に落ちてしまう原因には、3つの要因が考えられます。そのうち実際に第一志望に落ちた原因として最も多いのは、そもそも自分に合った企業を選べていなかったこと、つまり企業選びのやり方そのものが間違っていた可能性が高いです。まずはこれまでの就活全体を振り返って、自分の就活軸や企業に求める条件が適切だったのか、見直す必要があります。
ただし第一志望の企業に落ちた原因が、必ずしも1つだけとは限らないです。基本的な就活対策も足りていなかったかもしれませんから、これまでの対策を見直して、少しでも疑問を感じる点があれば改善を図ってください。
また面接への対策が十分だったか、質疑応答でしっかり自分の採用価値をアピールできていたのかも見直します。緊張する面接の場で次に何を聞かれるか分からない質問に上手に切り返し、適切に自分の良さをアピールするには、同じ状況への慣れと経験が不可欠です。ただ事前に予想される質問への回答を考えておいたり、気の許せる知人を相手に練習したりといった対策だけでは、緊張感の中で好印象を与える回答などできないでしょう。
面接対策が不十分だったと感じた人は模擬面接などを利用し、本番の面接に近い緊張感を得られる練習をくり返して、面接力を上げると良いです。そのように第一志望の選考に落ちた自分の弱点を改善することで、自分自身や就活への自信を取り戻し、さらにしっかりと立ち直れるきっかけにもなります。
志望企業の決め直しはまず自己分析から
第一志望に落ちたショックからなかなか立ち直れなかった人が、今後の志望企業を決め直す際はまず、改めて自己分析からやり直すべきです。しつこいようですが第一志望に落ちた原因は、そもそも自分に合った企業を選べていなかったこと、つまり企業の選び方そのものが間違っていたことにあります。
今後の企業選びで同じ失敗を繰り返さないためには、その間違いを継続したまま少しばかり条件を広げるような小手先の改善ではなく、根本的な部分から企業選びの方針を構築し直さなければいけません。企業の選び方を間違うのはその方針となる就活軸が適切でない可能性が高く、適切な就活軸を定められないのは、自分という人間への認識が正確でなかった可能性が高いです。
これまでの就活の中でも自己分析を行っていたとは思いますが、その自己分析による認識が正しくなかった、自分への理解が浅かったと考えられます。自分のことを正しく理解していなければ当然、自分に合った企業など選べるはずがないです。ですから第一志望に落ちたショックからなかなか立ち直れなかった人が、今後自分に合った企業を選ぶためには、まず自分という人間についての理解をもっと深める必要があります。
まずはしっかりと自己分析をやり直して、仕事に活かせそうな自分の強みや、どんなことにやりがいを感じるのかといった自分の性格を正確に把握してください。そのうえで、自分の持つ強みや性格がどんな企業でなら活かせるのかを考えて、改めて企業選びの方針となる就活軸を定めるのです。
その際はもちろん、第一志望で働きたかった理由から分かった理想の将来像を実現するという、自分の希望も一緒に考え合わせます。そうすれば、自分の求める理想の将来像と、企業から求められるであろう自分の能力の両方を考慮に入れた就活軸となるわけです。今後の就活ではその就活軸を判断基準にして、自分目線から見ても企業目線から見ても相性の良い、本当に自分に合った企業を探していきます。
憧れや理想だけで企業を選ばないようにする
第一志望に落ちたショックからなかなか立ち直れなかった就活生が今後の企業選びにおいて注意すべきことは、一方的な思い込みから企業を選ばないようにすることです。一方的な憧れや理想、好き嫌い、「大手でなければダメ」「専攻に関連する分野でなければダメ」といった根拠のない固定概念だけで、企業選びをしてはいけません。
くり返し述べているように、内定を得るためにもこの先の社会人生活を良いものとするためにも、企業と自分の双方から見た相性を考えて企業を選ぶ必要があります。自分がその企業から求められる要素を持ってもいないのに、一方的な思い込みから企業選びをすれば、結局はミスマッチを起こすだけです。
そのような思い込みで、狭い視野から企業選びをしていては、いつまで経っても自分に合った企業と巡り合えうことはできないでしょう。就活も恋愛と同様、一方的な片思いではうまくいかないということです。自分に合った企業を選ぶためには、自分の憧れや理想、好き嫌い、固定概念といった思いのさらに奥にある本当の望みを見極めたうえで、自分の強みや性格を活かせる業界・企業はどこなのかを考えることが重要となります。
しかも初めにお話ししたように、第一志望に落ちたショックからなかなか立ち直れなかった就活生は、これまでの就活ではそうした思い込みにとらわれていた可能性が高いです。ですから第一志望に落ちたショックからなかなか立ち直れなかった人は今後、自分の強みや性格を活かせる業界・企業はどこなのか、自分のような人間が求められているのはどこなのかを、特に強く意識するようにしてください。
就活エージェントのサポートを受ける
第一志望に落ちたショックからなかなか立ち直れなかった人が自分に合った企業を見つけるには、就活エージェントのサポートを受けるのがオススメです。就活エージェントは就活生と企業とをマッチングさせるプロですから、そうしたプロの力を頼ることで、自分に合った企業を見つけやすくなります。
前述のように、本当に自分に合った企業を見つけるには、自分への理解を深めて適切な就活軸を定めることが重要です。ただしどの業界・企業がその軸に合っているのか見極めるには、当然その業界・企業のことを深く知り、どのような人物像が求められているのか正確に理解する必要があります。そのためには膨大な情報収集が必要となり、大変時間のかかる作業です。
23卒の場合は時期も時期ですから、そこにあまり手間取ってはいられません。ところが就活エージェントを頼れば、その大変に時間のかかる情報収集は既に済んでいて、後は自分との相性を考えるだけとなります。しかも就活エージェントは、そこで必要となる自己分析や就活軸を考える作業も手伝ってくれて、学生自身が気づかない強みなども見つけ出してくれるのです。
そしてプロにしかない情報と経験に基づいて相性を判断し、その学生にぴったり合った企業を紹介してくれます。つまり就活エージェントに頼れば、学生はただ自分の希望やこれまでの就活について話をするだけで、あっという間に自分に合った企業を見つけてもらえるというわけなのです。それだけでなく就活エージェントは、就活における様々な悩みの相談にも乗ってくれますから、第一志望に落ちたショックから立ち直れない時の強力な味方にもなります。
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ネガティブ思考に陥って第一志望に落ちたショックから立ち直れない人の精神的ケアもしますし、なぜ落ちたか分からないならその解明と適切なアドバイスを、自信を失っているならそれを取り戻すために必要な就活対策も手伝います。
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おわりに
広い世の中には、様々な特色を持った企業が無数に存在しています。その中にはあなたを必要としてくれる企業も、あなたが入りたいと思える企業も必ずどこかにありますので、第一志望に落ちても過度にショックを受ける必要はないです。少し休んでネガティブ思考をリフレッシュし、新たな気持ちで再スタートを切ってください。
ただし第一志望に落ちた主な原因は、働く上で自分にとっても企業にとっても相性の良い「自分に合った企業」を選べていないことにあります。自分に合った企業を選ばなければ、決して良い社会人生活は送れませんし、内定にもたどり着けません。
企業選びの方針を根本的に改善しないと同じ過ちの繰り返しとなりますので、自分についての理解を深め、企業目線で見た相性を意識した就活軸を定め直すことが大事です。就活エージェントに頼れば、第一志望に落ちたショックから立ち直るのも、適切な企業選びと選考対策もサポートしてくれますので、大変心強い味方となるでしょう。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。