新卒面接で求められることとは?求められる能力や人物像を解説します

 2023年3月20日

新卒の面接シーズンが迫ってきましたけど手応えはありますか?

キャリアプランナー 平崎

就活生 Aさん

面接で緊張してしまって…。本来の自分をあまり発揮できませんね。もともと人前はちょっと苦手で。

就活の面接というのは企業のイメージに沿った人物を取るためにかなり重要なんですよ。
だからもうちょっと気持ちを整えて面接の対策をしてみませんか?

キャリアプランナー 平崎

就活生 Aさん

面接は、対策できるんですかね?今からでも間に合いますか?

不安に思うこともあるでしょうが大丈夫ですよ。
今回は面接で求められたことにきちんと答えられるよう説明していきますね。
自分をコントロールしていい結果を出していきましょう。

キャリアプランナー 平崎

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新卒面接で求められることは?

新卒面接で求められることは?

冒頭でもお話ししたように、個別の企業が重視する能力は企業ごとに異なるものの、それでも新卒の面接で求められることには一定の傾向があります。なぜなら新卒の学生は社会人経験がないので、どの企業に入社するにせよいきなり即戦力となれるわけではなく、まずは自社の仕事で活躍できるように教育する必要があるからです。

そのためどの企業でも新卒の面接では、自社の仕事で活躍するのに必要な強み以外に、まずは自社の社員として受け入れられるのに不可欠となる基礎的な能力が求められます。その基礎的な能力はだいたいどの企業でもそれほど大きな違いはないことから、新卒の面接で求められることは、かなり似通った傾向となるわけです。

いくら仕事に特化した強みを持っていたとしても、社員となるのに求められる基礎的な能力を持っていないと判断されれば、やはり面接の通過は難しいでしょう。コラムの初めに、各社の新卒採用の面接で求められることの共通した傾向についてお話ししますので、しっかり頭に入れておいてください。

社会人としての基本がなっていること

新卒の面接で求められることの1つは、社会人としての基本ができていることです。自社の社員として受け入れるのに、社内外の人間に不快感を与え、会社の恥となるような人物では困ります。そのため面接を通過するには、挨拶、敬語、正しい言葉遣い、身だしなみなど、社会人として当たり前とされている基本ができていることが大前提です。

新卒の学生は社会で働いたことがないのであまり想像つかないかもしれませんが、会社に入社すると一人一人の社員が、それぞれに会社の顔として社会と接点を持つことになります。それは決して会社の幹部や営業といった、外部と接触することの多い一部の人たちだけではありません。ほぼ内勤しかない総務の人間でも電話に出たり、用事を頼まれて外へ出たりすることはありますし、物流倉庫の人間でさえ予定の荷物が届かなければ送り主に問い合わせます。

企業の仕事においては、外部と全く接点を持たない職種などほとんどないです。そして接点を持った相手は、その社員を見て感じたことを会社全体のイメージとします。その時その社員の服装が何だかヨレヨレで、正しい言葉遣いもできない人物だったら、会社のイメージはがた落ちです。それだけでなくそうした社会人としての基本ができていないことは、社内の人間にも無駄なストレスを与え、社員同士の団結力を乱してしまいます。

もし新入社員が挨拶もなくまともな敬語も使えなかったら、周りの社員や上司は不快感を感じるはずです。快く仕事を教えたいとは思えませんし、そのイライラがその人自身の仕事やチームとしての仕事にも支障をきたす恐れがあります。ですから企業イメージを大事にする会社や社内の団結力を重視するほど、そうした社会人としての基本を新卒の面接で求められると言えるでしょう。

コミュ力を中心とした能力があること

新卒の面接で求められることの2つ目は、コミュニケーション能力を中心としたソーシャルスキル(社会技能)が備わっていることです。その会社の社員になるということは、同時に社会の一員になるということでもあります。ソーシャルスキルとは、そうした社会の中で他人と関わり、共に生活するために必要な能力のことです。会社には色々な個性を持った人がいて、それらの人と協力して仕事を進めていく必要があります。

組織の人間として、周りの人間と意思疎通をはかったり、問題があれば解決したり、あるいはチームを率いたりといった他人と関わるための能力が不可欠です。また社外の人と接触を図るにも、もちろんソーシャルスキルが必要です。仕事というのは、提供されたものにお金を払って買う人がいて初めて成り立ちます。他人と関わるための能力がなければ、顧客との信頼関係は築けず、決して仕事は上手く回らりません。

具体的に新卒の面接で求められるのは、コミュニケーション能力が一番大きいです。経団連の調査によるとコミュニケーション能力は、16年連続で所属企業が新卒採用にあたって重視した点の第一位であり、実に約8割の企業が重視すると答えています。(出典:2018年度新卒採用に関するアンケート調査結果

コミュニケーション能力の有無を最もよく見極められるのは面接ですから、すなわち面接で求められることの第一位だと言って良いでしょう。その他にも新卒の面接では、問題解決能力、論理的思考力、主体的行動力、リーダーシップ、ストレスコントロール力などのソーシャルスキルが多く求められます。そのうちのどの能力を最も重視するかは企業によって異なりますが、どの企業の面接においても共通してこれらの能力を求められるのは確かです。

自分について理解していること

新卒の面接では、その就活生が自分についてきちんと理解していることも求められます。なぜなら自分のことを理解していない人は、周りの人間にとっても理解しがたく掴みどころがないので、会社組織として団体行動をする上で困難となるからです。たとえばその人自身が、自分が何が得意で何が不得意なのか知らなければ、与えられる仕事についてできるともできないとも言えません。その状態だと上司や周りも、その人にどんな仕事をどれくらい任せて良いのか分からず、仕事を振りにくいです。

もしかしたらその人に任せたばかりに一向に仕事がはかどらず、他の人の仕事に支障をきたしたり、納期に間に合わなかったりすることだってあり得ます。会社の一員として利益に貢献するには、自分の能力や強み、弱みなどを理解し、できる・できない・どれくらい時間がかかる・どれくらい努力する必要があるといったことを自分で判断できなければ困るわけです。

また自分の性格や考え方、価値観などについても、知らずに入社してしまうと、それが会社の社風やビジョン、方向性などと合わない恐れがあります。その会社の中で「良し」とされているもの、会社の目指すものと一人だけ違う基準で勝手な行動をされたら、社内のチームワークが乱され会社組織として十分機能しません。

ですから新卒の就活では、自分の性格や考え方、価値観などを理解したうえで、それに合った自分が馴染める企業を選んで志望しているということが必須条件となります。そのため新卒の面接では、自分の能力、強み、弱み、性格、考え方、価値観など、自分という人間についての理解をきちんと深められていることが求められるのです。

就活の面接って緊張しますね。この数分の間で人生が決まっちゃうのですから。でもそれだけ就活の面接は企業にとっても大切なものなんです。思った以上の結果が出せない、面接だけが通らないなど悩んでいることはありませんか?キャリchの「求人紹介&面接サポートイベント」では、面接力強化します。面接はポイントさえ押さえればいい印象を与えることができますよ。一緒に内定を勝ち取りましょう!

企業が求める人物像を分かっていること

新卒の面接で求められることとしては、企業の求める人物像を理解していることも重要となります。ここまで述べてきたように、新卒では最低限まず会社の一員として受け入れられる必要がありますから、どの企業でも面接で求められることがある程度に通っているのは確かです。ただし、もちろん企業ごとにそれぞれ仕事やビジョンが違うので、厳密には求められる人物像が企業ごとに異なります。

企業は新卒採用において、会社の一員・社会の一員として受け入れられる条件を備えたうえで、なおかつ自社の仕事で活躍するのに必要な特定の能力を持った人材を求めているわけです。その求められる人物像を理解していないということは、つまりその企業の仕事やビジョンについて理解していない、その企業についてよく知らないと言えます。もしそんな人物を雇ったら、仕事で必要となる能力を持っていないか、持っていても活かし方を知らないか、会社に関心がなくモチベーションが低いか、いずれにしても全く利益に貢献してくれないでしょう。

自分がその企業にどんなに憧れているか、どんなにその仕事をやりたいかといったことを面接で述べる就活生もいますが、企業が求めている熱意とはそういうものではないです。自分という人間がその企業の求める人物像に当てはまり、このように利益に貢献できて会社のメリットとなるので、ぜひ採用してくださいと述べてこそ熱意が伝わります。セールスマンがお客に商品を買ってほしいと強く願うなら、自分がどれほど売りたいかではなくて、その商品を買うことでのメリットを説明しなければならないのと同じです。

新卒の面接では自分がどれほど望んでいるかという自分視点ではなく、会社視点に立って自分を採用するメリットを示すことが求められます。その前提として面接ではどの企業でも、事前にその企業についての理解をしっかり深めていて、どんな人材が必要とされているのか分かっていることが求められるのです。

面接で求められる能力を身に付ける方法

面接で求められる能力を身に付ける方法

ここまで読んで、新卒の面接で求められることについては理解できましたか?新卒の面接では、会社の一員・社会の一員として受け入れられるための基礎的な能力と、その企業の求める人物像を理解していることが求められます。ただしあくまでも、求める人物像と合致していて活躍できるという以前に、会社の一員・社会の一員になれる能力がなければ話になりません。

自分がどんな強みを持っていようと、「仕事を教えたい」「一緒に働きたい」「仕事を依頼した い」と思える人物でなければ、会社にとって採用する意味がないです。そのために必要となる能力を備えていなければ、どの企業を受けても面接を通過することはないでしょう。企業の求める人物像になる方法については口述しますが、その前にまず、新卒の面接で求められる基礎的な能力を身に付ける方法について解説します。

「伝える力」「聞き取る力」「場の空気を読む力」を意識する

面接で求められる基礎的な能力を身に付けるには、面接はもちろん普段から「伝える力」「聞き取る力」「場の空気を読む力」の3点を意識すると良いです。前述のように新卒の面接では、経団連所属企業の実に8割もが就活生のコミュニケーション能力を重視してます。その理由はコミュニケーション能力が、社会の一員として他人と関わっていくためのソーシャルスキルの中で、最も根本的な部分だからです。

仕事を進める上では、必要な情報を他人に分かりやすく伝えて、相手の話を正しく理解し、言葉には表れていない部分もある程度読み取れなければ円滑な関係が築けません。「伝える力」「聞き取る力」「場の空気を読む力」は、そのコミュニケーション能力を構成する3大要素なのです。「伝える力」とは自分本位で好きなように話すのではなく、相手の立場になって相手が分かるように工夫し、分かりやすく話を伝える能力を指します。

最初に主旨を伝えたり、相手が知っている簡単な言葉を用いたり、理解に必要な補足や例えを加えたりしながら、それでも話が長くならないよう簡潔にまとめるといったことです。面接ではそれらに加え、相手が自分の話を理解できているのか相手の反応を見ながら話し、聞き取りやすいよう声の大きさや滑舌、テンポを調整するといった工夫も求められます。「聞き取る力」とは、相手の話をよく聞き、その内容を正しく理解できる能力のことです。

新卒の面接では相手の話の詳細に最後まで注意深く耳を傾けるとともに、理解が不十分なら質問・確認し、正確な理解に努めるといったことが求められます。相手が心を砕いて話をしてくれるためには、相手に「話しやすい」と思わせる雰囲気が必要なので、面接では笑顔で感じよく受け答えできるかといったことも求められるはずです。

「場の空気を読む力」とは、相手の表情や声のトーン、ジェスチャー、雰囲気、前後の脈絡などから、言葉以外の部分で相手の意思を感じ取る能力になります。仕事上いちいち1から10まで説明しなければ主旨を理解できないのでは相手も大変ですし、空気が読めずに不適切な言動していては社内外の人間と打ち解けることも不可能です。

面接では周りをよく見て気を遣い、雰囲気を察知して動くことや、他人の言葉を遮ったり、その場に合わない不適切な言動をしたりしないということが求められます。これらを意識することで、コミュニケーション能力を身に付けられるとともに、それを基礎としたその他の様々なソーシャルスキルの向上も図れるでしょう。

就活や面接を通して社会人と交流を持つ

面接で求められる基礎的な能力を身に付けるには、就活や面接を通して社会人と交流を持つことが大切です。ここまでの説明から、面接で求められる基礎的な能力については漠然と理解できていると思いますが、もっと理解を深めるためには良いお手本が必要になります。文章を読んでその姿を想像するよりも、実際に面接で求められる基礎的な能力が身に付いている人の言動を、直接見る方が分かりやすいはずです。その良いお手本となるのが、新卒の説明会や就活イベント、面接などを行ってくれる企業の人事担当者だと言えます。

新卒の学生に社会人としての基本的な能力が備わっているかどうか見極めるにも、その人自身にそのスキルがなければ判断しようがありません。企業の採用担当者は就活生の能力を見抜くプロですし、文字通り会社を代表して就活生と接触する”会社の顔”ですから、当然本人も優れたソーシャルスキルを持っているわけです。そういう社会人と接触を多く持ち、その言動を参考にして真似させてもらうことで、面接で求められる基礎的な能力を自分のものとして吸収することができます。

ですから、説明会や就活イベント、実際の面接などへ積極的に参加していけば、自然とそこで求められる能力も身に付いてくるでしょう。それだけでなく説明会や就活イベント、実際の面接などへたくさん参加すれば、その分企業理解も深められ、企業が求める人物像を把握することにもつながるのです。

そして説明会や就活イベント、面接などを通して吸収した企業理解や就活力が、次の就活へと活かされていきます。

面接に通るのは特別な人だけではありませんよ。コツさえつかめば相手にいい印象を与えてすぐに希望の就職先を見つけられます。面接で求められてることというのはその後どんなふうに働くかそういったところですね。どうしたらよいかわからない人はぜひ、【面接が苦手な人でも内定が取れる】求人紹介&面接サポートイベントへ。自分が納得できる就職先、後悔なく見つけましょう!

他人からの見え方を意識する

面接で求められる基礎的な能力を身に付けるには、自己評価だけに頼らず、他人からの見え方を意識することが大切です。自分が面接で求められる基礎的な能力を持っているのかどうか評価するは、自分ではなく他人ですから、自己評価だけで満足してはいけません。たとえば、自分では人前で堂々と話せるから「伝える力」が身に付いていると思っていても、実は聞いている方にはまるで内容が伝わっていない可能性があります。就活生の皆さんも学校の講義などで、講師は自信満々に長々と喋っているけれど全然理解できず、同じ内容を他の講師に聞いたらすぐに理解できたなんて経験はないでしょうか。

その理由は、分かりにくい講師の方は聞く人の反応を無視した独りよがりの説明を展開していて、分かりやすい講師は聞く人の理解を得ているか気にかけて説明しているからです。これが面接であれば、前者は伝える力のないコミュニケーション能力の低い人、後者は伝える力のあるコミュニケーション能力の高い人だと判断されます。

面接で求められる「伝える力」は、実際こちらの意図が相手に伝わったかどうか大事であって、決して人前で堂々と話せる、無駄にベラベラ長く話せるということではないです。特に面接では緊張していますから、ついつい声が小さくなったり、無意識に早口になったり、話が前後したりして、言いたいことが上手く相手に伝わらないことがあります。

それでは決して面接で求められる「伝える力」が備わっているとは評価されないですし、その他の能力を身に付けていることも、自分の強みや性格なども伝えられないです。もちろん「伝える力」だけでなく、その他の面接で求められる能力を身に付けているかどうか、本当にその強み・性格を持っているかどうかについても同じことが言えます。自分ではだけが独りよがりに「持っている」「身に付けている」と思っても、他人からそう思われないなら全く評価されないですし、自分のことを理解できていないと思われかねないです。

挨拶や敬語、マナー、身だしなみ、笑顔といった基本的なことさえ、自分ではできているつもりが、実は相手に不快感を与えていることもあります。ですから自己判断で満足するのではなくて、面接で求められる基礎的な能力がきちんと自分に備わっているかどうか、他人から客観的に判断してもらうようにしましょう。

就活エージェントなどのプロの力を借りる

面接で求められる基礎的な能力を身に付けるためには、就活エージェントなどのプロの力を借りるのが一番です。就活エージェントに頼れば、他人からの見え方を客観的に判断してもらえるだけでなく、就活のプロのサポートによって、面接で求められる能力を確実に身に付けることができます。企業の採用担当者が就活生の能力を見抜くプロなら、就活エージェントは就活をするプロであり、就活生の能力アップを手助けするプロです。

もちろん就活エージェントも企業の採用担当者と同様に、優れたソーシャルスキルを身に付けていますし、それを就活生に指導するためのコツも心得ています。これまでの就活で面接は何度も受けていると思いますが、就活エージェントの主催する模擬面接イベントに参加して、自分の足りていない能力を客観的に指摘してもらうと良いです。

キャリchでも、面接で求められる能力の向上を手助けする無料の「面接サポート」を開催していますので、ぜひ活用してください。面接本番と同様の雰囲気で1対1の模擬面接を行い、優れたソーシャルスキルを身に付けたプロのキャリアプランナーが、丁寧にフィードバックを行います。ただしキャリchの面接サポートは、単に就活生の弱点を指摘するだけではないです。

模擬面接を行ったキャリアプランナーが就活生の専任担当となり、弱点を踏まえたうえで、面接で求められる能力を身に付けるための適切な指導を継続します。また模擬面接から客観的に見極めた強みや性格、就活生自身の希望などを考慮して一人一人に合った企業を紹介し、実際に受ける面接の対策も二人三脚でサポートするのです。

紹介した契約企業の面接の後には、普通に受けたのでは決して知ることのできない、面接本番の緊張状態における自分の印象に関するフィードバックも受けることができます。そのため面接で求められる能力を、本番の緊張状態でも発揮できるよう確実に身に付けることが可能です。面接で求められる能力を新卒の学生が独学で身に付けるのはなかなか大変なことですから、ぜひ私たちプロの力を使って、一気に就活力を高めましょう!

面接では“結論から話す”ことを意識する

実際の面接で、求められる能力をアピールする際はまず真っ先に、質問に対する”結論から話す”ことを意識してください。面接の質疑応答では、そこで求められる能力を身に付けていることや自分の強みなどアピールしたいことが山のようにあると思いますが、最初に述べるべきは質問に対する結論です。

聞かれた質問に対する結論を最初に述べないと、相手の求めていることに応えていない状態になってしまい、聞いている方は知りたい答えがなかなか得られなくてイライラします。それどころか「この学生は質問が理解できているのか?」と聞き取る力を疑われますし、その場に適した言動でないので空気を読む力も疑われるはずです。

しかも面接官は自分の求めている答えがいつ出てくるかに気を取られているので、恐らくそれ以外の部分はほとんど耳に入っていないでしょう。当然伝える力も疑われ、結果として新卒の面接で求められるコミュニケーション能力を始めとしたソーシャルスキルが、低いと判断されてしまいます。面接は筆記試験と違って会話によるコミュニケーションであり、言葉と言葉のキャッチボールですから、相手の構えているところへ向かってボールを投げ返さなければなりません。

自分の好き勝手なところ(自分のアピールしたいこと)へ投げたり、取りにくいボール(回りくどい回答)を投げたりしてはいけないのです。ですから面接の質疑応答では、自分のしたいアピールや説明は後回しにして、まずは求められている質問への直接的な答えをズバリと簡潔に述べます。その回答に関する説明や強みその他のアピールは全部、後から付け加えればよいです。

そうすれば面接官は既に知りたいことが得られているので、落ち着いて話の内容に耳を傾けてくれて、自分のアピールしたいことも伝わりやすくなります。そのように相手の求めている結論をズバリと最初に答えることが、結果として面接で求められるコミュニケーション能力を始めとしたソーシャルスキルの高さと、強みその他のアピールしたい能力を示すことにもなるわけです。

企業が求める人物像になるための準備

企業が求める人物像になるための準備

繰り返しになりますが新卒の面接では、会社の一員・社会の一員として受け入れられるための基礎的な能力と、その企業の求める人物像を理解していることが求められます。企業は面接を通して、会社の一員として受け入れられる人物であると同時に、なおかつ自社の求める人物像に合致する人材を探しているわけです。

つまり企業から求められる人間と評価されるには、新卒の面接で求められる基礎的な能力を身に付けたうえで、企業の求める人物像に合致する人材になる必要があります。ただし初めにも述べたように、企業の仕事やビジョンはそれぞれですから当然、求められる人物像も企業ごとに違うはずです。

ここからは企業ごとに異なる「求められる人物像」になるためにはどうすればよいのか、その準備について説明しますので、しっかり押さえておいてください。

まずは企業研究から企業が求める人物像を把握する

企業ごとに異なる「求められる人物像」に自分がなるためにはまず、企業研究によって、各企業が求めている人物像がどんなものかをそれぞれ把握します。企業の求める人物像は企業ごとに異なりますから、それぞれの企業について研究し、それぞれの「求められる人物像」を把握しなければなりません。仕事内容はもちろん、会社の経営理念やビジョン、社風などを知って、具体的にそれぞれの企業がどんな人物像を求めているのか研究します。

しかし企業の求める人物像になると言っても、その企業に受かりたいからと言って、もともと自分の持っている個性とまるで違う人間に変化することは不可能です。それでは面接で嘘を語ることになってしまいますし、企業の採用担当者は就活生の能力を見抜くプロなので、嘘は簡単に見破られてしまいます。自分の持ち合わせていないものを求めている企業を無理に受けても、「自分のことを理解できていない」と思われ、結局面接を通過することはできないでしょう。

新卒の面接では、自分についての理解をきちんと深めていることも求められていますから、自分のような人間が必要とされている「自分に合った企業」を受けることが大切です。そのため企業研究によってその企業の求める人物像を把握したうえで、もともと自分の持っている能力や強み、性格、価値観などが、企業の求めるものと合致するのかを見極めていきます。

ただし、最近では企業HPや就活ナビサイトなどで自社の求める人物像について開示している企業もありますが、それを見るだけでは不十分です。同じ小説などを読んでもまるで違うイメージを抱くこともあるように、文字化された情報で伝えられることには限界がありますし、それを読んで感じることも人それぞれに違います。

求められる人物像と自分が合致するか正確に見極めるために一番確実なのは、その企業で実際に働く人を見て、その人たちから直接話を聞いて、自分の五感で感じることです。企業と直接的な接触を図れるOB訪問や企業説明会などに参加し、その企業の雰囲気を自分の目でしっかりと掴むようにしてください。

自分の能力を具体的にどう活かせるかを考える

それぞれの企業に「求める人物像に合致する人材だ」と思ってもらうには、自分の能力をその企業でどう活かせるかを具体的に考えましょう。前述のように面接では、「ここで働きたい」といった自分目線ではなくて、企業目線で「自分を採用するメリット」をアピールする必要があります。自分にとって役に立たない商品を買う人はいないのと同様に、採用してもメリットのない人材をわざわざ雇う企業は無いわけです。

しかし単純に面接で「私は御社で活躍できます」「貢献できます」と述べても、何の信ぴょう性もありません。面接では自分がその企業でどう活躍できるのか、どう貢献できるのかを具体的に語って、自分がその企業の求める人物像に合致する人材だと自ら証明することが求められるのです。その前提としてまず、徹底した自己分析を行って自分についての理解を深め、自分の持っている能力を明確にします。

自分の能力を知らなければ当然、その企業でどう活躍できるのか語ることはできないです。そのうえで自分の持っている能力と企業の求める人物像を照らし合わせ、自分の中のどの部分が活かせそうか考えます。それが仕事における自分の”強み”と呼ばれるものです。

そしてその企業の業界での立ち位置、企業理念、ビジョン、社風といったものと合わせて、仕事を通して自分の能力がその会社のためにどう活かせるかを具体的に考えていきます。面接では質疑応答の中で、その企業で活躍する自分の想像図を具体的に語ることによって、自分を採用するメリットを宣伝(自己PR)することが大切です。

言ってみれば就活自体が自分を商品として企業へ売り込む行為ですから、わざわざ「自己PR」と求められる質問でなくても、様々な質疑応答はその活躍図を前提に回答します。話の流れとして不自然でないように自分の活躍する姿を織り込んで、企業側にとって自分が必要な人材であるということを上手にアピールしてください。

面接力を上げてスムーズに自分のことをアピールできるようにする

それぞれの企業に「求める人物像に合致する人材だ」と思ってもらうには、面接力を上げて、自分のことをスムーズにアピールできるようにする必要があります。先程も述べたように面接では「自己PR」と求められる時でなくても、様々な質疑応答を通して自分の活躍図を語り、自分を採用するメリットを伝えていくことが大事です。企業が面接全体を通して知りたいことも結局はその学生を採用すべきかどうかですから、突き詰めればどの質問であれ、採用するメリットの有無を確認するために聞いています。

ただし企業は独自の視点でそれを判断したいわけですし、表面上全く別のことを聞かれているのに、それと関係ない自己PRを唐突に持ち出したのでは会話として成立ないです。面接は売り込みの場であると同時に会話のキャッチボールですから、そのアピール方法ではコミュニケーション能力が低いと思われてしまいます。面接では聞かれている内容にきちんと答えながら、その話を違和感なく自分の活躍図につなげてさりげなく自己PRするという、高度なコミュニケーション能力が求められるのです。

しかもそれを、その日初めて会ったスーツ姿の面接官の前で緊張しながら、面接マナーやら言葉遣いやら声の大きさやら笑顔やら様々なことに気を配って行うことになります。普通に考えれば、緊張しすぎて単純に聞かれたことに答えるだけで精一杯、とてもスムーズに自己アピールへつなげるどころではないはずです。そうした緊張感の中でも自分の良さをしっかりとアピールできるようになるには、経験を積んで面接のやり方や雰囲気に慣れ、事前に面接力を上げておく必要があります。

面接の雰囲気や緊張感に慣れ、面接力を上げるには、積極的に就活して本物の面接をたくさん受け、実践経験を積むのが一番効率的で確実です。しかし普通に面接を受けたのでは基本的にフィードバックがないですから、アドバイスをもらいながら練習したい場合は、自分が緊張感を持てる社会人を面接官役にしてください。

物言わぬ人形や自分がリラックスできてしまう友人知人を相手にいくら練習しても、適切なアドバイスも緊張感も得られないので、面接力の向上は望めません。前述のようにキャリchでも、面接力を上げたい就活生のために無料の面接サポートを行っています。面接官役に適した社会人が見当たらない人、プロのアドバイスを受けたい人にオススメです。

しっかりと面接力を上げて、自分の採用メリットをさりげなくアピールできるようにしましょう。

面接では“自分の言葉”で話すことを意識する

実際の面接では、”自分の言葉”でその企業に対する熱意を話すよう意識することが、それぞれの企業に「求める人物像に合致する人材だ」と思ってもらうコツです。誰かが考えた回答をそっくり覚えて暗唱したり、どの企業にも言えるようなことを述べたりしたのでは、面接を受けている企業への熱意が伝わらず「求める人物像に合致する人材」にはなれません。面接において企業は、自社の仕事で活躍して利益に貢献するのに必要な特定の能力を持った人材を求めていますが、単純にその能力を持っていればいいというわけでもないです。

たまたま仕事で必要となる強みを持っていたとしても、その人物が会社に対する熱意がなく、会社に貢献しようという意識が低いのでは結局大して活躍できないでしょう。企業の求める人物像には、その企業の仕事で活躍するのに必要な能力を持っていることに加え、「ぜひとも”この企業で”働きたい」という熱意も含まれています。そのためにも面接では、その企業についての理解を深めていることによって、その企業が求める人物像を理解していることが求められるのです。

面接で聞かれる質問にはどの企業にもある程度決まった傾向がありますが、だからといって誰かの模範解答を丸々暗唱したり、どの企業にも言えるような回答を述べたりしたのでは内容が薄くなってしまいます。その企業に対する理解の深さや自分が活躍する具体的な姿が示されていないので、全然熱意が伝わらず、求める人物像に合致する人材には見えないです。

また逆に、面接に受かりたいばかりにその企業が求める人物像に無理やり合わせて、自分にありもしない能力を語るのも、もちろん企業が求めている熱意とは違います。どちらにしても回答は表面的で薄っぺらくなり、その回答を裏付けるような自分の体験を織り込めないため、ちっとも話に説得力がないです。

もし深堀質問でもされれば、言葉に詰まってしまうのは目に見えています。ですから面接で企業に求められる人材となるには、その企業についての理解を深めていること、その企業が求めている人物像を理解していることを、”自分の言葉で”伝えてください。

おわりに

新卒の就活では、面接で求められることを理解したうえで面接を受けないと、決して内定には結び付きません。企業は自社の求める人物像に合致する人材を求めていますが、それ以前にどの企業においても、会社の一員・社会の一員として受け入れられる基本的な能力を備えていることが大前提となります。

それにはまず社会人としての基本ができていて、コミュニケーション能力を中心としたソーシャルスキルを身に付けていることが求められるのです。そして面接に受かるにはもちろん、自分のことやその企業についての理解を深め、求められる人物像を理解して適切なアピールをすることも重要になります。

新卒の面接では、どの企業でも求められる共通のソーシャルスキルと、それぞれの企業が求めている能力の、両方をきちんと理解することが大切です。

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この記事の監修者

監修者:平崎泰典

平崎 泰典

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。

主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。

就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。

~就活生へのメッセージ~

まず何から始めれば良いかわからない。そんな就職活動の一歩目をサポートします。