高学歴が就活に失敗する8つの理由|心構えや対策法を徹底解説
2024年9月20日
就活生 Aさん
なかなか就活がうまくいかなくてつまづいています。「高学歴」な大学に在籍していますが、それでもうまくいかないことってあるのでしょうか。
高学歴でも就活に失敗する人はたくさんいます。ただ学歴が武器になる場合もあるので、高学歴でもうまくいかない人には何かしらの問題があることが考えられます。
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
そうなんですね。具体的にどんな理由が挙げられるのでしょうか。
わかりました。今回は高学歴でも就活に失敗してしまう原因について解説していきましょう。合わせて失敗しないための対策法も紹介するので、参考にしてください。
キャリアアドバイザー 平崎
目次
失敗しない?そもそも高学歴は就活で有利なのか?
高学歴は就活で有利になることがあります。なぜなら学歴フィルターを設ける企業が存在するからです。学歴フィルターとは「〇〇大学以上」といった学歴を選考通過の条件としていることを指し、このような企業に対しては高学歴は武器になります。
しかし、学歴フィルターが存在する企業はごく一部で、そんな企業に対しても通用するのはエントリーシートまでです。
就活では、学生の将来性や期待を見越して採用を行うため、学歴以外の部分も見極められています。そのため、学歴だけで勝負するのには限界があるのです。
また、学歴フィルターがない企業では他の応募者と同じ条件から査定されます。どんな強みを持っているのか、どのようにして企業へ貢献してくれるのかなどを面接を通してチェックされているので、「高学歴だから就活で有利」だと過信しないようにしましょう。
高学歴が就活に失敗する8つの理由
高学歴が学歴フィルターを設ける企業に対して強かったり、偏差値の高さが武器になるのは確かです。しかし、それでも高学歴が就活に失敗してしまうのはなぜでしょうか。
具体的な理由は以下の通りです。
それぞれ詳しく解説していきます。
学歴を過信している
学歴を過信している人は、高学歴でも就活に失敗しています。
「まともに就活対策をしなくても学歴でなんとかなる」「学歴さえあればそれだけで加点される」など、間違った考えを持っていることが要因です。
就活は学歴だけでなく、他の強みや就活・入社に対する意欲をチェックしているので、学歴だけで勝負しようとしても難しいです。
確かにエントリーシートは通過しやすいかもしれませんが、対策が不十分だとその先の面接ではうまくいきません。大切なのは、「この人と働きたい」と思わせることなので、そのための対策が重要です。
大手企業しか受けていない
大手企業しか受けていない人も、高学歴でも就活に失敗します。
先輩や同期などが大手企業を受けた、受かったという状況に焦りを感じ、無理に大手を受けることで失敗している人が多くいます。
大手は倍率が高いので、学歴フィルターでエントリーシートを通過できても、その後の対策ができていないと内定はもらえません。
また、「高学歴だから」というプライドから中小企業やベンチャー企業を受けようとしない人がいますが、これは自分で選択肢や可能性を狭めていることになります。
就活は大手に受かることが正解ではなく、自分に合う企業に受かることが正解なので、大手ばかり受けることで就活が上手くいかない人は、受ける企業に対して視野を広げるようにしましょう。
自己分析が不十分
自己分析が不十分な人も、高学歴でも就活に失敗しています。
就活では「この人と働きたい」と思わせるためにアピールする必要があります。そのうえで学歴も武器の1つになりますが、それだけでは物足りません。
この人と働きたいと思わせるためには、自分の強みを入社後どう活かしていくのか、どう企業へ貢献しているのかを伝える必要があり、そのためには自分について理解を深めておかなくてはなりません。
しかし、高学歴でも就活に失敗する人は高学歴だけを武器に就活に挑んでおり、自己分析が十分にできていません。自己分析が不足していると、学歴以外から自分をアピールできず、内定に結びつかないのです。
また自己分析が不足していると選考で不利になるだけでなく、企業選びにも失敗します。自分の強みなどを理解していないと、それらを活かせる企業がわからないため、自分に合う企業を選べず、内定へと結びつきません。
このように、自己分析は高学歴でも就活に失敗する大きな要因となります。心当たりがある人は、以下の自己分析ワークシートを活用し、自己分析をやり直しましょう。
【就活対策資料】
自己分析ワークシート
企業・業界研究が不十分
企業・業界研究が不十分な人も、高学歴でも失敗しています。自己分析同様、就活対策・準備不足は高学歴でも就活失敗を招きます。
自分のアピールすべき強みをわかっていても、企業にとってその強みが重宝されるものでないと、意味がありません。しかし、企業・業界研究が不足している人は企業が求める人物像がわからないため、間違ったアピールをしており、その結果、高学歴でも就活に失敗しています。
また、企業が求める人物像を把握していないと志望動機も薄っぺらい内容になってしまいますし、企業からの「なぜこの企業なのか」についてもハッキリ答えることができません。
さらに企業選びにも失敗するでしょう。自己分析同様、企業側が求める人物像を把握できていないと自分の強みを活かせる企業が把握できないため、正しい選択ができなくなります。
このように、企業・業界研究不足は高学歴でも就活に失敗する要因となりますので、今一度対策を見直してみましょう。
企業選定が雑
企業選定が雑な人も、高学歴でも就活に失敗しています。企業選定は、自分に合った企業を見つけるために重要です。
しかし、学歴を過信し、適当に選んでいる人は企業選定が雑になります。「高学歴だから大手企業を受ける」「高学歴だから中小企業やベンチャー企業は受けない」などといった理由から、企業選びが雑になっているのも就活失敗を招く大きな要因です。
また、自己分析や企業・業界研究が不足していても企業選びが雑になります。要因はたくさんありますが、内定に結びついていないということは、企業選定が雑である可能性が高いため、雑になる原因までしっかりと掘り下げておきましょう。
面接が苦手
高学歴でも面接が苦手な人は就活に失敗しています。面接は就活のメインといっても過言ではなく、自分を最もアピールする場として十分な対策が求められます。
しかし、直接的に企業へ自分をアピールする場ということで、苦手意識を持つ人も少なくありません。特に人見知りな人や自己分析、企業研究などが不足している人は、自分に自信をなくしやすく、思うように面接を受けられません。
しかし企業側も一次面接、二次面接、最終面接と回数を設けるほど、面接での結果を重要視しているため、しっかりと受けられないといくら高学歴でも内定には結びつきません。
もし、心当たりがある人は今一度面接への向き合い方、対策法を見直しましょう。
もし、面接が苦手でどう対策すればいいのかわからないという人は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」に参加しましょう。面接が苦手な人でも受かりやすい企業を紹介します。
紹介企業を想定した実践的なアドバイスも行うため、面接が苦手な人にとってさらに心強いはずです。利用は無料なので、気楽に活用してください。
面接を振り返らない
面接を振り返らない人も、高学歴でも就活に失敗します。面接に落ちても振り返らない人は、自己成長ができないため、他の企業でも同じ理由で落ちてしまいます。
前項でも述べたように、面接は就活のメインといっても過言ではありません。そんな面接に対して真意に向き合えていないようでは、いつまで経っても内定を獲得することはできないでしょう。
高学歴だけを武器に選考で通用するのはエントリーシートまでです。それがわからず高学歴を過信しているといつまで経っても面接を通過できないので、これからの就活ではきちんと面接を振り返るようにしましょう。
将来のビジョンを考えていない
高学歴でも、将来のビジョンを考えられていない人は就活に失敗しています。
将来のビジョンを考えていない人は、入社後に貢献できることがわからない状態で面接を受けることになるため、仕事で必要になる計画性や準備を怠っていると判断されます。そのため、入社後に活躍してくれるイメージが湧かないといった悪い印象が残るのです。
また自己PRや志望動機も、将来のビジョンが定まっていないと明確にできないため、表面的な回答になってしまいます。結果、志望度が低いと判断され、就活失敗へと繋がるでしょう。
高学歴が就活で失敗しないために必要な心構え
学歴が武器になるのは確かですが、高学歴だけを武器に就活で勝負するのは難しいです。実際、前項からもわかるように高学歴でも就活に失敗する理由はたくさんあり、それぞれに改善が求められます。
そのうえでまず大切なのが、就活に対する考え方を変えることです。「高学歴」という固定概念にとらわれずに、成功のための心構えをしっかりと理解しましょう。
高学歴が就活で失敗しないための具体的な心構えは以下の通りです。
就活する上で必要な考え方なので、詳しく見ていきましょう。
面接は学歴だけで通過できない
就活で失敗しないための心構えとして、面接は学歴だけで通過できないということを覚えておきましょう。webテストなら地頭で、書類選考は学歴フィルターで乗り越えられますが、面接はそうはいきません。
面接では、人間性や企業との適性などをチェックしており、そのうえで学歴は要素の1つに過ぎません。そのため、学歴だけを武器に戦おうとしても通用はせず、内定にも結びつかないのです。
面接の対策には自己分析や企業・業界研究などが欠かせません。これらの対策が十分にできていないと面接を通過できないため、覚えておきましょう。
詳しい面接対策のやり方を知りたい人は、以下のコラムも合わせてご覧ください。
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勉強と仕事が同じとは限らない
就活で失敗しないための心構えとして、勉強と仕事が同じとは限らないことを覚えておきましょう。勉強ができるからといって、仕事も効率よくできるとは限りません。なぜなら、勉強と仕事で必要な能力は違うからです。
勉強は、授業で習ったことを完璧に覚えてテストでその通りに解答できた人が評価されます。一方、仕事は柔軟に対応できるか、自主的に行動できるかどうかが評価の対象です。
それを理解せず、試験や大学受験と同じような姿勢で就活に挑んでいてはいつまでも内定を獲得することはできないでしょう。就活では就活に特化した対策が求められますので、正しい行動が取れるようにしましょう。
「負け組」という言葉に惑わされない
高学歴が就活で失敗しないために必要な心構えは、「負け組」という言葉に惑わされないことです。「負け組」という言葉に惑わされると、自分の希望に合う企業を見つけられる可能性が低くなります。
ネットには「この大学を出たなら、この企業以上のところに就職しないと負け組になる」というような言葉があるかもしれません。
しかし、この言葉に惑わされて、自分の希望条件を後回しにしても、ミスマッチで早期退職に繋がるだけです。大切なのは他の人の意見ではなく、自分の指標で企業を見ることです。
高学歴の人が就活に失敗しないための対策法
高学歴でも間違ったやり方から就活を行うと失敗してしまいます。せっかく「高学歴」という武器があるにも関わらず、それを上手にアピールできていないのは非常にもったいないです。
では、高学歴の人が就活に失敗しないためにはどう動けばよいのでしょうか。具体的な対策法を以下よりチェックしていきましょう。
就活で失敗しないためにも、しっかりチェックしていきましょう。
根拠のないプライドは捨てる
高学歴の人が就活に失敗しないためにも、根拠のないプライドを捨てましょう。
「自分は高学歴だから内定を獲得できるだろう」「知名度の高い企業しか応募しない」などといった根拠のないプライドは、就活で足を引っ張ります。
高学歴だから内定がもらえるという考えでも、実際にそれだけではもらえませんし、自信過剰な態度は将来性がないと判断され、内定が遠のきます。そのため、プライドを気にせず、1人の就活生として万全な対策をしていきましょう。
中小企業も視野に入れる
選択肢の幅を広げるためにも、中小企業も視野に入れましょう。
高学歴の人はプライドから大手思考になりがちです。しかし、大手は倍率が高く、内定に結びつきづらいため、視野を広げて選択肢を増やすことが大切です。
中には、「中小企業は負け組」「高学歴なのに選ぶわけにはいかない」という人もいるかもしれません。しかし、このような考えやプライドは内定を遠ざけるだけですので、注意しましょう。
中小企業にも良い面は多いですし、自分にとって魅力に感じる企業にも出会えるはずです。視野を広げて企業を見ていきましょう。
自分に合う中小企業を見つけたい人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」に参加しましょう。キャリアアドバイザーがあなたに合う企業を紹介します。
さらにその企業から内定を獲得するためのサポートも行うので、ぜひ参加してください。
自己分析を徹底する
高学歴の人が就活に失敗しないために、自己分析を徹底して行いましょう。
高学歴でも就活に失敗する人の多くは自己分析による、自分への理解が浅いです。自分への理解が浅いと自分を存分にアピールできなかったり、企業選びに失敗します。
自己分析には、自分の強みや弱みなどの特徴を深掘りできるメリットがあり、また志望動機や長所・短所を明確にできるため、時間をかけてしっかりと分析していきます。
自己分析に合わせ、他己分析も行うとより自分について深く知ることができます。他己分析の詳しいやり方は以下のコラムよりチェックしましょう。
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就活生は他己分析をしよう!正しいやり方と行うメリットをプロが教えます
業界・企業研究を徹底的にする
高学歴の人が就活に失敗しないために、業界・企業研究も徹底して行いましょう。業界・企業研究では選考対策、企業選びにおいて重要です。しっかりと時間をかけて研究を行ってください。
気になる業界や企業がどのような人材を求めているのか、どんな強みやスキルが活かされるのかを研究より明確にし、自分の強みと照らし合わせましょう。そうすることで、企業との相性を推し量れますし、濃い志望動機を作ることができます。
業界・企業研究は企業HPの確認や業界地図から行えます。さらに就活イベントや説明会、インターンシップやOB/OG訪問へ参加すると、より様々な情報を得ることができるでしょう。
面接の振り返りと対策を行う
面接後には必ず振り返り、問題点の洗い出しと改善のための対策を行いましょう。選考の中心となる面接の対策を万全に行うことで内定獲得を目指します。
内定を振り返る際には、質問の意図を正しく理解でき、回答できていたかを考えましょう。質問の意図を知るためには、企業側が求める人物像を把握するとよいです。そのためにも業界・企業研究を徹底して行いましょう。
他にも、過度な緊張からぎこちない態度になるのもよくありません。これは経験不足が大きな要因となります。面接に苦手意識を抱く人も経験不足が原因の場合が多いため、面接に慣れるためにも、本番に近い環境で練習を繰り返し行いましょう。
インターンシップに参加する
今後の就活で失敗しないためにも、インターンシップに参加して就活力向上を目指しましょう。インターンシップに参加すると業界や企業への理解が深まり、業務経験からスキルを身につけることができます。
インターンシップには短期のものと長期のものとあります。短期のものは企業や業務内容の紹介がメインとなり、長期のものは実務に近い経験をすることができます。
短期のものは業務経験ができないものの、開催期間が短いことから色んなインターンに参加しやすく、同業他社との比較などが行いやすいというメリットがあります。
長期のものは実務近い業務を経験できることから、自分に合う企業かどうかを見極めることができますし、スキルアップを図れることから即戦力として役立つことをアピールできます。
どちらにも大きなメリットが存在し、参加することで就活力向上を目指せるため、積極的に参加しましょう。
キャリアアドバイザーに相談する
これからの就活で失敗しないためにも、キャリアアドバイザーに相談してみてください。キャリアアドバイザーに相談すれば、選考対策や求人紹介、面接練習など多くのサポートを受けられるので、就活で失敗しづらくなります。
また、これまでの問題に対する改善策や、具体的な対策をサポートしてくれます。そのため、具体的な選考対策ができ、就活力の底上げに繋がるでしょう。
対策をしてもなかなか内定が獲得できず就活につまづいている人や、就活に関する悩みがつきない人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」に参加しましょう。キャリアアドバイザーがあなたにマッチする求人を紹介し、就活に関する悩みを解決してくれます。
スムーズに内定を獲得するためにも、自分に合う企業とスムーズに出会いましょう。
高学歴でも油断禁物!就活に失敗しないための対策をしよう
高学歴であることが就活で武器になることもありますが、それだけで勝負するのは難しいです。高学歴が通用するのは学歴フィルターがある企業やエントリーシートまでで、それ以降は他の学生と同じように、人柄や企業への適性から見極めます。
そのため、学歴だけで就活に挑もうとするのではなく、学歴以外の部分も磨けるようにしておきましょう。どんな強みを持ち合わせ、その強みをどう活かしていくのかを考えることで自分をアピールしていきます。
また、視野を広げることも大切です。「高学歴だから大手企業に受からなくてはいけない」「中小企業やベンチャー企業は選ばない」といった固定概念ではなく、企業規模にこだわらずに自分に合う企業を探すように意識しましょう。
「出遅れ就活サポート」に参加しよう!
この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。