【例文あり】「当社に興味を持った理由・きっかけ」を上手に答えるコツ

 2022年11月1日

「当社に興味を持った理由・きっかけは何ですか?」と質問されて、まさか普通に理由やきっかけだけを話しているわけではないですよね?

皆さんもおわかりのように面接はそんなに甘くありません。どんな質問にも企業側には意図がありますし、様々な角度からあなたを見極めています。

そのため、ただ理由やきっかけを述べるだけでは当然、面接官の気を引くことはできないのです。

そしてこの質問、「志望動機」と混合してしまっている学生が目立ちます。もし志望動機と混合して回答してしまえば「質問の意味をわかっていない」と捉えてしまい、悪印象です。

これらを聞くとなんだか余計にどう答えればいいのか迷っちゃいますよね…。でも安心してください。今回キャリchではこのように不安や疑問を抱くあなたのために、「当社に興味を持った理由」を答えるためのポイントをまとめました。

企業側の意図を理解すれば何を答えればいいのかわかりますし、これを読めばベストな回答を見つけ出せます。ぜひ最後までご覧ください。

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「当社に興味を持った理由」を聞く意図

「当社に興味を持った理由」を聞く意図

自分の中で「当社に持った理由」はあると思いますが、それを知りたがる面接官の意図っていまいちわからないですよね。しかし面接では面接官の意図をしっかりと理解していないと正しい答え方ができなくなってしまうため、きちんと意図を理解する必要があります。

ではそんな「当社に興味を持った理由」を聞く面接官の意図とはなんなのでしょうか。ここからしっかりとチェックしていきましょう。

学生の志望度や熱意を推し量るため

面接で「当社に興味を持った理由」を聞く意図は、学生の志望度や熱意を推し量るためです。学生が企業のどんなことに興味を持ったのか、どんな軸を元に当社を選んだのか、そのきっかけを知ることで学生の志望度の高さや熱意を推し量るのです。

日本には数えきれないほどの企業があり、その中で弊社を選んだ学生はどのような思いから企業を選んでくれたのか、他ではなくなぜうちなのか、その理由を知ることで学生の考えや仕事に求める条件(就活軸)などを知ることができます。

そしてその考えや条件を満たした企業がうちである理由の中身から、学生の企業に対する本気を推し量ることができるというわけです。「志望度が高いです」と伝えることは簡単ですが、本当のことは様々な質問を通してみないと見極められません。

そんな「志望度が高いです」といった答え以外の部分から学生の熱意を推し量れるこの質問は面接官にとって都合が良いとされています。ですので、学生自身もきっかけの中にしっかりと企業への志望度や熱意を伝えられるようにする必要があるでしょう。

企業についての理解を深めているかを知るため

学生の志望度や熱意を推し量ることのほかにも、学生が企業についての理解をしっかりと深めているのかをチェックすることも目的とされています。企業理解の深さは学生の企業に対する熱意や志望度と直結するため、重要な部分となります。

また企業側も学生に全く興味がない人に魅力を感じることはありません。わかりやすくいうと、自分に何も興味がなさそうな人に告白されるのと、自分のことをわかってくれていて、付き合ってからも自分に尽くしてくれそうだなと思う人、あなたならどちらと付き合いたいと思いますか?

前者だと自分のことを全然知らない人だから、本当に自分と付き合いたいのかな?と感じるし、なんだか受け入れるのが怖いですよね?しかし、後者なら自分の事を知っているし、「好きなんだろな」ということは伝わるので、安心して告白を受け入れられるでしょう。

企業もこのように、企業に興味がなさそうな人に対しては「本当に入社したいのかな?」と思いますし、反対に企業に興味があって、入社後も頑張ってくれそうだなという人に魅力を感じるのです。

ですから、学生がどれほど企業のことを理解しているのか、それを企業に興味を持ったきっかけからチェックしていくというわけです。そして理解度の深さが熱意へとつながりますので、しっかりと答えることで自分をアピールすることができるでしょう。

もし、「当社に興味を持った理由」の回答が見つからない場合は、プロのキャリアプランナーを頼ってみましょう。キャリchでも専属のカウンセラーが「就活相談サポート」を開催していますので、お気軽にご相談ください。

面接で興味を持った理由を上手に答えるコツ

面接で興味を持った理由を上手に答えるコツ

面接官は「当社に興味を持った理由」から学生の熱意や志望度、企業理解の深さなどをチェックしており、それらの結果は内定に大きな影響を及ぼします。ですので、しっかりと答えられるようにしておきましょう。

ここではそんな「当社に興味を持った理由」を上手に答えるコツをご紹介していきます。自分の思いや熱意をしっかり答えられるような回答を用意しましょう。

興味を持った理由を“就活軸”と照らし合わせて明確にする

まずは面接で話す「当社に興味を持った理由」を明確にしていきましょう。ここでポイントとなるのは、“就活軸とリンクするもの”を考えることです。なぜ就活軸が重要なのかというと、就活軸と照らし合わせ、話を広げることで「志望度の高さ」をアピールできるからです。

ですので、まずは素直に興味を持った理由やきっかけを紙などに書き出していきましょう。この段階では「家から近かったから」「給料が高いから」「知名度があるから」など、どんな内容のものでも構いません。素直な理由を上げていきます。

その中から自分の定めた就活軸に直結するような理由を探し出していきます。またそこで合わせて企業についても意識するとより理由が明確になってきますので、企業のどんなところが魅力的なのかを考えながら就活軸に当てはまるものを絞っていきましょう。

就活軸と照らし合わせて話を広げてれば志望度の高さをアピールできますし、企業の魅力をより理解していることを示せれば企業理解の深さからより熱意をアピールできますので、自分のアピールに繋がる理由をしっかりと明確にしていきましょう。

“この企業でなくてはならないこと”を中心に答える

「当社に興味を持った理由」を語るうえで最も大切なことは、“この企業でなくてはならないこと”を中心に答えていくことです。当社に興味を持った理由からは企業への志望度や熱意、企業理解の深さをチェックしており、それらを最も伝えられるのが、“この企業でなくてはならない”という思いをアピールしてくことです。

日本には数えきれないほどの企業があり、その中でなぜうちを選んでくれたのかを機になるのはどの企業も一緒です。同じ業界、同じ商品を扱う企業と、似たような企業はたくさんあるのに、その中でなぜうちがいいのか、その理由が明確なうえで納得できる内容であると企業は学生を評価しやすいのです。

ですから学生自身も他の企業との差別化を図り、この企業だからこそ選んだという思いを伝えられるようにしましょう。そのためにもまずは企業研究から企業の魅力を見つけてください。

実際に企業に興味を持ったきっかけから実際に企業の強みとなる部分などを明確にし、他の企業にはない魅力を見つけ出していきましょう。そのためにも企業研究のほかに、他社との比較も行ってください。同業他社との比較がしっかりできていると“この企業でなくてはないない理由”が明確になるはずです。

話すときは結論から!PREP法に当てはめて

最後にこれらを上手に伝えるためにPREP法に基づいて話をまとめます。PREP法とはビジネスでよく使われる文章構成法で、簡潔で説得力のある文章を作るのに効果的です。

    【PREP法の構成】

  • P=point(結論)
    →当社に興味を持った理由・きっかけ

  • R=reason(理由)
    →興味を持つまでの過程やエピソード(就活軸に導かれるまでのエピソード)

  • E=example(具体例)
    →興味を持つきっかけとなったエピソードや具体例(+就活軸と企業とがマッチするポイント)

  • P=point(結論)
    →きっかけとなるエピソードから、入社後どう活躍していくのか(+ここではなくてはならない理由)

興味を持った理由を結論として初めに述べ、そのあと話に具体性を持たせるために経験やエピソードなどを交えて話します。

そして最後に結論として、「私を入社させたらメリットになるよ!」ということをアピールするために、きっかけとなるエピソードから入社後どう活躍するのかを“ここでなくてはならない理由”と合わせて話します。

そうすることで「志望度の高さ」や「企業理解の深さ」をアピールでき、魅力的な学生として面接官の興味を引くことができるでしょう。

「志望動機」と混合しないようにる

「当社に興味を持った理由(きっかけ)」と「志望動機」を混合している人がいますが、この2つは伝えるべき内容が異なります。

  • 【理由(きっかけ)】
    過去の経験から自分は何が好きなのか、何に興味を持っているのかを基準に、それらがこの企業(志望企業)で体験できると思った理由を述べること

  • 【志望動機】
    入社してどんな業務に就きたいか、どのように仕事をしていきたいかという将来像を含めたもの

どちらも「ここでなくてはならない理由」を述べることが前提ですが、伝えるべき内容は異なります。この2つをしっかり区別をできないと、志望動機と回答が混合してしまい、面接官に「質問の意味を分かっていない」と思われてしまうので注意しましょう。

「興味を持った理由」が分からない場合は?

興味を持った理由やきっかけが分からない場合は、何をしているときに達成感ややりがいを感じるのか、過去の経験から振り返ってみてください。

どんな時に達成感ややりがいを感じるのか分からない場合は、自己分析をしましょう。どんな時にどんなことをしたのか、この時はどんな思いだったのかを考えながら過去を振り返れば、自分がどんな時に達成感を感じたのかが見えてきます。

そしてそれらの経験に近いことが社会に出た時にできるかどうかを考えれば、興味を持った理由が何かがわかるはずです。

もしそれでもわからない場合は、就活のプロに頼るのがオススメです。社会人の先輩や大学のキャリアセンター、<就活エージェントなどに頼れば一緒に興味を持った理由を探してくれますし、面接でどう答えればいいのかのアドバイスまで教えてくれます。

【例文】「興味を持った理由」はこう答えよう

【例文】「興味を持った理由」はこう答えよう

上記のポイントとコツをまとめ、「食品業界の営業部」を目指している学生を題材に例文をご紹介します。

私が御社に興味を持った理由は、御社の〇〇を保存するための商品を手に取った時です。

今までは〇〇を家庭で保存すことが難しく、家庭で保存して調理したものは味も悪かったです。そのため、〇〇を食べるには技術を持ったレストランに行くしか選択肢がありませんでした。

ですが2年前に御社の〇〇を保存する商品を見かけ、興味本位で購入しました。そしたら保存できるようになっただけでなく、家庭で調理しても味が落ちることなくおいしくいただけました。

他にも似たような商品があったので、試してみましたが、御社の商品がダントツで性能や質がよく、味の違いも歴然でした。そんな御社の商品に私は虜になりました。

そしてそこから私は新しい食を家庭に届けている御社に興味を持ち志望しました。御社の魅力を知っている私だからこそ、たくさんの人に商品の魅力を伝えられると思います。

どんな場面でその商品に出会ったのか、どんなことがきっかけで商品を使ったのかなどを話すことで、話しに具体性が出ます。

最後に「商品の魅力をたくさんの人に伝えたい」と、きっかけとなるエピソードから、入社後どう活躍していくかの結論を述べることで、自分をアピールすることができます。

悪印象を受ける面接での注意点とは

悪印象を受ける面接での注意点とは

「興味を持った理由」として、給与や休日、勤務時間などの条件面や福利厚生を述べるのはNGです。なぜなら福利厚生からでは学生の熱意を感じることができないからです。簡単にいえば、中身(企業理念など)ではなく、外見(福利厚生)だけを重視していると思われてしまうのです。

何度もいうように、面接官は企業にとってメリットとなる人材を求めています。そのため、熱意を感じない学生に対してメリットとなる人材だと思うこともありませんし当然、志望度の高さや企業理解の深さを感じられません。そうなればもちろん合格ボタンを押されることもないでしょう。

実際に就活軸として福利厚生を定めている人もいると思いますが、「興味を持った理由」として述べないように注意しましょう。

もし、興味を持った理由がうまく回答できなければ、就活のプロであるキャリアカウンセラーと対策していきましょう。経験豊富なカウンセラーが一緒に回答を作っていくので、お気軽にご質問ください。

おわりに

「当社に興味を持った理由」から企業側は学生の「志望度の高さ」と「企業理解の深さ」を確認しています。そのため学生側も志望度の高さや企業理解の深さをアピールする必要があります。

そのためには、企業・業界研究や自己分析をしっかりと行い、企業と自分の理解をしっかりと深めましょう。そうすれば企業が求めている人材に近づくことができますし、採用にも大きく影響します。

また、どんな質問においても上手に回答していくためには練習が欠かせません。そして、”本番を意識した、緊張感のある練習”こそが自分を存分にアピールしていくための近道です。

キャリchではそんな面接練習の場を提供するイベント「面接サポート」を開催しています。就活のプロによるサポートから、納得のいく内定を獲得するためのお手伝いを行います。完全無料ですので、ぜひ気楽にご参加ください。

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この記事の監修者

監修者:平崎泰典

平崎 泰典

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。

主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。

就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。

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