【例文あり】面接で「趣味」を上手に答えるコツをプロがわかりやすく解説!

 2023年3月23日

就活では趣味に関する質問もありますが、何か話せるものはありますか?

キャリアプランナー 岡田

就活生 Bさん

正直これといった趣味はありません。でも、面接で聞かれるんですよね。何か趣味を作った方がいいのかな……。

企業があなたにする質問には、必ず意味があります。だから趣味は答えられるようにしておくとよいですよ。

キャリアプランナー 岡田

就活生 Bさん

でもあまり思いつかなくて。何か参考になるものはないですか?

では、「趣味がない!」と悩む人のために参考となる趣味の一覧と、面接で趣味を答える際の例文を紹介しましょう。ぜひ参考にしてください。

キャリアプランナー 岡田

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面接で「趣味」を聞く面接官の意図

面接で「趣味」を聞く面接官の意図

趣味を仕事と直結させる人も中にはいますが、基本的には趣味は趣味。趣味はプライベートの時間にすることであって、仕事とは何の関係もありません。

それなのに、なぜ企業はわざわざ面接で学生の趣味を聞くのでしょうか。適切な回答をするためにも、まずは面接で学生の趣味を聞く面接官の意図を理解してください。

学生の人柄から企業への適性を図るため

学生の趣味を聞く面接官の意図は、趣味から学生の人柄を知り、自社への適性を判断するためです。どのようなことが好きで、どのような考え方をするのかなど、趣味にはその学生の人柄や人となりがさまざまな形で表れます。

もちろん多彩な趣味を持っている人もいますが、一般的には読書を趣味とする人とスカイダイビングを趣味とする人とでは、違う特性を持っていると考えられるでしょう。

「アグレッシブなタイプか?じっくり考えるタイプか?」「独りでコツコツ派か?みんなでワイワイ派か?」など、企業は趣味から学生の人柄や人となりをチェックします。

そして学生の人柄から、企業との相性や企業が求める人材に当てはまるかどうかを見極め、自社への適性を判断しているのです。

学生の「継続力」や「打ち込み姿勢」を知るため

企業が面接で学生の趣味を聞くのは、その学生の「継続力」や「打ち込む姿勢」を確認するためでもあります。

仕事と趣味はイコールではありませんが、「興味のあること」という意味では同じですし、趣味は仕事よりもきっと楽しいことです。

その楽しいことすら長く打ち込めない人は、今持っている仕事に対する興味も長続きするとは思えませんし、熱心に取り組んでくれるとも思えません。

どのくらい長く同じ趣味を続けているか、どのくらい熱心に行っているかで、興味を持ったことに対するその学生の継続力や打ち込む姿勢が推測できるのです。

当然ですが、企業は熱心に仕事に打ち込み、長く継続して働いてくれる人を求めています。ですから、たとえそれが遊びであれ趣味であれ、継続力や打ち込む姿勢の有無は大事なことなのです。

「趣味」を上手に答えるためのポイント

「趣味」を上手に答えるためのポイント

面接で学生の趣味を聞く企業の意図が分かったところで、次は実際、面接ではどのように答えたらよいかを考えていきましょう。もちろん就活の面接ですから、「私の趣味は○○です。」で完了ではありません。

あなたという人物を理解してもらい、企業にとって適した人材だとアピールするには、趣味においても何を語るか、どう語るかが大事です。そこでここからは、面接で趣味を上手に答えるためのポイントを解説します。

「とくに趣味がない」という人のために、趣味がない場合の対処法や趣味の例の一覧も掲載していますので参考にしてください。

まずは“深く語れる趣味”をピックアップする

まず手始めに、面接で答えるあなたの「趣味」を決めましょう。さまざまなことに興味を持っている多趣味な人もいると思いますが、面接で答える趣味はその中でも自分が「深く語れるもの」がオススメです。

面接官は学生の人柄を見極めるために質問しているので、ただ趣味が何かを聞くだけでなく、回答に対して深堀りしてきます。

その際、「何となく印象がよさそう」などといった理由から、大して知らないものを趣味として語ってしまうと深堀質問に対応できません。

自分の趣味に関することなのに、言葉に詰まったりオドオドしたりしていると回答が嘘っぽく聞こえ、あなたの評価も下がってしまいます。ですから面接では深掘りされる前提で、どんな質問をされても答えられるような趣味を選んでください。

趣味を通して自分の強みや継続力・打ち込む姿勢をアピールする

面接では趣味に関する回答を通して、自分の強みや物事に対する継続力・打ち込む姿勢をアピールしましょう。趣味の回答からアピールすべき強みは、その企業が求めるもの、その企業にとって必要なものです。

徹底した企業・業界研究によって企業理解を深め、それに沿った強みをアピールします。また継続力や打ち込む姿勢は、ただ「長く続けています」と言うだけでは伝わりません。

「これまでに作った料理の数は300以上です」「10年間続けています」など、数字を交えて具体的に語ってください。なぜなら、具体的な数字を入れることで継続力や打ち込む姿勢に説得力が出るからです。

これらのアピール要素は、冒頭で「私の趣味は○○です。」と述べた後に続く、「これが趣味だといえる理由」「趣味が好きな理由」の中で語ります。

趣味から学んだことを仕事でどう活かすかを述べる

面接で趣味を答える際には、その趣味から何を学んだのかを話しましょう。そして回答の最後に、学んだことは仕事でどう活かしていけるのかを結びの結論として述べます。

ですから面接の回答の中で語る「趣味から学んだこと」は、その企業で役立つもの、その企業が求めているものなどが良いです。

趣味の内容自体はたいてい仕事とは直結しませんが、趣味を行ったり継続したりする上で感じたことの中には、仕事で活かせることもきっとあります。

たとえばフットサルが趣味の人ならチームワークの大切さを学んだかもしれませんし、ランニングが趣味の人なら忍耐力について学んだかもしれません。十分な企業・業界研究を行い、趣味を通じて学んだことの中から、その企業にとって良い影響を与える内容を答えてください。

面接でよく聞かれる「基本の質問」はいくつか存在しています。その答えを準備したら、次は話し方を練習しておきましょう。いくら話している内容がよくても、文章の組み立てがうまくできていなければ評価が上がらないからです。

キャリchの「面接サポート」では、模擬面接を通してあなたの話し方についてもアドバイスしています。練習しておきたい人は、ぜひご相談ください。

PREP法に沿って論理的に話す

面接で趣味を答える際には、PREP法に沿って論理的に話を展開しましょう。PREP法とは、ビジネスのプレゼンなどでよく用いられる論法です。「結論(Point)」→「理由(Reason)」→「具体例(Example)」→「結論(Point)」の順で述べることで、話の趣旨が端的に相手に伝わります。

せっかく良い経験を持っていても、それが面接官に伝わらなければ意味がありませんし、長々と説明したのではあなたのコミュニケーション能力を疑われかねません。

面接においては、自分の言いたいことを相手に分かりやすく簡潔に伝える必要があるので、趣味について答える際にも「結論」から話すことが大切です。

「何が趣味なのか」→「趣味になったきっかけや好きな理由」→「趣味から学んだこと」→「仕事でどう活かすのか」の順で、論理的にハッキリと伝えてください。

【趣味例あり】印象の良い趣味とNG趣味

「趣味」についてはプライベートな話ですが、あくまで面接の場であり、あなたの印象を左右しますので、本当のことだからと言って何を答えても良いわけではありません。

それが趣味だと聞いたときに、面接官に良い印象を与える趣味と、悪い印象を与えてしまう趣味があります。

【印象の良い趣味】

読書、料理、スポーツなどは話の中で自分の価値観を伝えやすいのでオススメです。

ただしそれに限らず、深堀質問に対応でき、「好きな理由」や「趣味から学んだことを仕事でどう活かすか」をハッキリ伝えられる趣味なら、基本的には何でも構いません。

【印象の悪い趣味】

競馬、競輪、パチンコ、麻雀など、運任せのギャンブルは計画性がなさそうと思われますし、金銭的にルーズな印象があるので避けた方がよいでしょう。

海外旅行はNGではありませんが、「長期間の休みをしょっちゅう取るのでは?」「仕事に支障をきたしそう…。」などと思われる可能性があるため注意が必要です。

聞き馴染みのない趣味は答えない方がいい?

面接で答える趣味は、聞き馴染みのないものでも構いません。大切なのは、深堀質問に対応できるくらい知識があり、趣味だといえる理由や学んだことをきちんと語れることです。

人によっては、たとえばカポエラ、サップ、ケービングなど、「何それ?」と聞き返されてしまうような一般的でない趣味の人もいるでしょう。

「理解されないかも?」と心配かもしれませんが、面接官が知りたいのは「何が趣味か」ではなく「趣味から見える人柄」ですから、中身をしっかり語れていれば問題ないです。

むしろ内容をハッキリ伝えれば、珍しい趣味を持っているあなたに面接官が興味を持ってくれることもありますし、深堀質問から会話が盛り上がることもあります。

そこから面接の緊張感を緩和してくれるといった良い効果が生まれることもありますので、たとえ聞き馴染みのない趣味でも、自信を持って語ってください。

趣味がない場合の対処法は?

「これといった趣味がない」という人は、まず本当に趣味がないのか、よく考えてみましょう。「趣味」というと、何か汗を流したり特別な功績がなければならないように感じるかもしれませんが、大袈裟に考える必要はありません。

自分が休日何をして過ごしているのか、時間を気にせず没頭していることはないか、思い出してください。それでも何も浮かんでこない人は、下記の趣味の例を参考に「そういえば自分はこれが好きかも」というのを探すのも手です。

    【趣味例一覧】

  • ランニング
  • 料理
  • 旅行
  • サイクリング
  • 筋トレ

  • ガーデニング
  • 読書
  • 映画鑑賞
  • 音楽鑑賞
  • DIY

  • ダンス
  • ブログ執筆
  • カフェ巡り
  • カメラ・写真
  • フットサル

  • ボルダリング
  • ゴルフ
  • キャンプ
  • 釣り
  • 食べ歩き ect…

面接で語る趣味は継続力を示せる方がよいですが、長く続けているものがない人は一時的にはまったものでも、深く語れればOKです。

参考にしたい回答例文

参考にしたい回答例文

面接で趣味を聞かれた際の答え方については理解できましたか?しかし答え方の説明だけではまだ漠然としており、自分の趣味に当てはめて言葉にするのは難しいかもしれません。

そこで前述の答え方に沿って具体的にどのように回答すればよいのか、よくある趣味を題材に例文を2つご紹介します。

「映画鑑賞」を題材にした例文

私の趣味は映画鑑賞です。(結論)

初めて映画館に行ったのは小学生のころですが、今はネット配信サービスがあるので、月に30本以上観ています。映画の世界観に浸ることで日常を忘れ、頭の中をリフレッシュできるところが好きです。(理由)

ジャンルを問わず何でも観ますが、どの映画においても観る人の視点は俯瞰的なので、1つの出来事に対してさまざまな側面があることが分かります。同じ出来事でも登場人物によって見えるものが異なりますし、同じものが見えていても人物の背景によって受け止め方が異なるのです。(具体例)

それは現実世界でも同じで、自分には理解できない意見を持つ人にも、こちらからは見えていない理由があります。仕事の上でもそうした視点に立って、お客様に寄り添ったサービスを提供していきたいです。(結論)

上の例文は接客業やカスタマーサービスなどを志望する学生を想定し、映画鑑賞を趣味に選びました。

PREP法に沿って初めに「何が趣味か」という結論を述べ、次に映画鑑賞を趣味とする理由を述べています。

理由の中でアピールしているのは、長く継続していることと熱心に取り組んでいること、それに志望する職種で活きる強みとして適切にストレスを発散できることです。

具体例の中では、映画鑑賞から学んだこととして自分の価値観を述べ、最後にそれが仕事で活かされると述べています。

「登山」を題材にした例文

私の趣味は登山です。(結論)

小学3年生のころから父と一緒に登るようになり、今年は念願だった日本百名山の制覇を達成しました。テント泊での縦走は10kg以上の荷物の背負って何日も山を歩くため大変ですが、苦労の末に得られる達成感や野営地で見る星空は格別です。(理由)

それを可能にするには、強靭な肉体よりも正確なリスクマネジメントが重要になります。事前に自分の能力を把握し、入念な下調べと万全の登山計画が欠かせません。天候や気温の変化、それに伴う登山道の状況、事故や遭難など、起こり得るあらゆる事態を予測して備えることが、山行の成否を左右するのです。(具体例)

登山で養われた計画性やリスク管理能力は、目標に向かって確実に仕事を進めていく上で、必ず役立つスキルだと思っています。(結論)

上の例文では、生産系や管理系の職種を志望する学生を想定し、登山を趣味に選びました。理由の中に「小学3年生」「日本百名山」「10kg以上」といった数字を入れることで、長く続けていることや、物事に目的をもって取り組む姿勢、粘り強さをアピールしています。

具体例では趣味から学んだこととして計画性とリスク管理能力を上げていますが、同じ趣味から対応力をアピールすることも可能です。

趣味から学べることはたくさんあるはずなので、志望する企業や職種によってアピールすべき内容を考えてください。

「趣味」を述べる際の注意点

「趣味」を述べる際の注意点

趣味は学業以外に取り組んできたことが全て対象となるので、かなり幅が広いですし、そこからアピールできることもたくさんあるはずです。

自分の趣味は自分が好きなことですから、「自分」という人がどのような人物か説明する上で、比較的語りやすい質問と言えます。ただし面接で趣味を述べるにあたって注意すべきこともあるので、覚えておいてください。

趣味について話し過ぎるのはNG

面接で趣味について答える際には、趣味の内容を語り過ぎないように注意しましょう。自分の好きなことを語っているとつい色々と話したくなってしまいがちですが、趣味自体について長々と述べるのは良くありません。

面接官が知りたいのは、あなたの「趣味が何か」ではなく「趣味から見る人柄」であり、趣味を聞くことによってあなたという人物を見極めたいのです。

回答例を見てもらうと分かるように、自分の好きな映画や登山の内容はほとんど語っておらず、趣味という題材を通して自分の強みや価値観を述べています。

ですから面接で趣味を聞かれた際には、趣味自体ではなく自分をアピールする内容を語ってください。

面接官はあなたの人柄を見るために質問しています。そのため、面接では質問にそのまま答えるだけでは不十分です。

キャリchの「面接サポート」では、模擬面接を通して答え方についてもアドバイスしています。うまく話せるか自信のない人は、練習の機会を逃さないでくださいね。

ウソをつくのはNG

いくら面接でよく見られたいからといって、ウソの趣味を語ってはいけません。面接では何かすごい経験を語らなければならないように思って、見栄を張る学生がときどきいますが、それは間違いです。

前述のように趣味については深堀質問をされる可能性が高いので、ウソをついても突っ込まれれば答えられず、すぐにウソだとバレてしまいます。

どんな質問もそうですが、面接でウソがバレると「不誠実な人」「信用できない人」と思われ、大変印象が悪いです。

一緒に働く上では互いの信頼関係が大事ですから、面接でウソをつくような人を欲しがる企業などどこにもないと理解しておいてください。

おわりに

面接で趣味を聞かれた際は、「趣味が何か」を詳しく説明するのではなく、それが趣味だといえる理由や、趣味から学んだことを仕事でどう活かすのかを語ります。

企業は趣味に関する質問から学生の人柄を見極めたいと思っているので、答える際は趣味を題材として自分の人柄をアピールすることが大切です

ただし事前にある程度答えを考えておいても、実際の面接では文章を書くのと違って緊張しますから、思い通りに話を展開するのは簡単ではありません。

面接で趣味を聞かれた時に、自分の人柄を上手に伝えるためには面接練習が必須です。キャリchでは、面接の本番で就活生が自分の本領を発揮するための支援を行うイベント「模擬面接イベント」を開催しています。

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緊張感に慣れ、面接で上手に自分をアピールするためにも、ぜひ参加してみてください。コロナの影響であまり就活を進められない今だからこそ、地道な練習で自分の就活力を上げておきましょう!

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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