就活を効率化する業界の絞り方!失敗しない業界選びのコツを解説
2019年3月27日
就活生 Bさん
業界って絞らないとダメですか?いろんな企業を見れば見るほど、どこにしたらいいかわからなくなっちゃって…。
業界を絞らないと就活できないわけじゃないですけど、ある程度は業界を絞った方が、就活がスムーズに進むと思いますよ。
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Bさん
そうなんですね…。具体的には、どんなふうに絞っていけばいいんですか?
では今回は、就活における志望業界の絞り方と、選択肢となる業界の一覧を紹介します。業界を絞れないときの対処法や、絞らずに就活する方法も解説するので、参考にしてください。
キャリアアドバイザー 岡田
目次
【基本の絞り方】就活する業界を絞り込む3つの手順
就活では、志望企業を探す前に志望業界を選んで、探す範囲を絞るのが一般的なやり方です。しかし、何も知らない状態から、いきなり志望業界を決めようとしてもうまくいかないでしょう。
実際に企業探しをする業界を決めるには、以下の3つの手順を踏んで、選択肢となる業界の範囲を絞り込んでいく必要があります。
『絞り込みの選択肢|就活における主要8業界一覧』で紹介しますが、世の中には細かく分ければ非常に多くの業界があります。実際にエントリーする業界を決めるには業界研究が不可欠ですが、選択肢が多すぎると研究しきれません。
以下の手順を踏んで、就活する業界の範囲を絞り込みましょう。
1.自己分析して就活の軸を決める
志望業界を絞り込む前に、まずは自己分析をおこなって、就活の軸を決める必要があります。なぜなら自分のことはよく知っているようで、知らない部分もあるからです。
自己分析を行わないと、自分の価値観が自分でもわからず、うまく言語化もできません。そのような状態では自分に合った業界を選べないだけでなく、選考の際に志望理由を適切に伝えられない可能性もあります。
業界を絞り込む前には自己分析で自分の価値観を明らかにし、自分がどんな仕事をしたいのかを理解するようにしてください。自分の就活の軸を明らかにすることで、エントリーシートや面接で志望理由をうまく伝えられるようになります。
自己分析で自分が仕事に求めることや理想の働き方を判断し、志望業界を決めるための基準にしましょう。
自己分析に苦手意識を感じている人は、下記の資料を活用してください。ワーク形式で簡単に自己分析ができるので、時間がない人にもオススメです。
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2.業界の特徴を理解する
志望業界を絞り込む前に、各業界で得られるスキルや年収、トレンドなどを調べましょう。事業内容を調べるだけでなく、実際にその業界に入ったときに、自分の理想とするキャリアを実現できるか考えることが大切です。
そのために、まずは業界ごとの特徴を把握する必要があります。以下のようなポイントに着目するとよいでしょう。
- 仕事内容
- 給料
- 労働時間
- 職種
- リモートワークの有無
- 福利厚生
- 離職率
- 必要資格
- 業界のトレンド
ただし、業界について深く理解するには、上記以外にも注目すべきポイントがたくさんあります。そのため、就活情報サイトや企業のホームページの情報だけに頼って調べるのは危険です。
そうした媒体には業界や企業にとってよい面しか書かれていないことが多いので、書籍やニュースなど、いろいろな媒体を使って多角的に調べるようにしてください。
【就活対策資料】
簡単!業界研究ガイド
3.就活の軸に合う業界か判断する
業界について調べたあとは、自分の就活の軸に当てはまるかを確認しましょう。その業界で働くことは自分の就活の軸に合うか、自分が最優先にしている条件がその業界で達成できるかを判断材料として、志望すべき業界を絞り込んでいきます。
書籍やインターネットで情報を得ることも大切ですが、志望業界を絞る際はその業界で実際に働く社会人から直に話を聞いた方がよいです。業界の展望や働く人の雰囲気なども聞けるので、勉強になるでしょう。
OB/OG訪問のほか、時期によっては業界説明会やインターンシップを実施している場合もあります。身近に話を聞ける社会人がいない人は、そういったイベントへの参加も検討してみてください。
ここまでの説明でもわかるように、志望業界を絞るプロセスには意外と手間がかかります。もしそういう時間を取るのが難しい場合は、就活エージェントなどのプロに手伝ってもらうのがオススメです。
キャリチャンでも、プロのキャリアアドバイザーがマンツーマンで相談に乗って、手っ取り早く志望先を決められる無料の支援サービス「就活相談サポート」を実施しています。
あなたの話を聞いて就活の軸の決定を手伝い、それに合った業界・企業の求人をあっという間に探し出すことが可能です。その後の選考対策も無料でサポートするので、ぜひ活用してください。
就活する業界の絞り方に関する時期・数・種類の目安
一口に業界を絞るといっても、いつごろ、どれくらいまで絞ればよいのかわからない就活生が多いですよね。『就活する業界の絞り方に関する注意点』でくわしく説明しますが、実をいうとあまり早い時期に、志望業界の範囲を狭く絞り込み過ぎるのもよくありません。
そのため、ここでは業界を絞る時期と、絞りこむ数や種類の目安について紹介します。具体的には、以下の3点を目安にするとよいでしょう。
早々に1つに絞った方が業界研究の手間は減りますが、そうすると視野が狭くなって、就活がうまくいかなくなるリスクがあります。以下の説明を参考に、適切な絞り方ができるようにしましょう。
業界を絞る時期は大学3年の秋ごろまで
近年は就活が早期化しているため、業界を絞る時期は、大学3年生の秋ごろまでを目安にした方がよいでしょう。これより遅いと企業研究や選考対策に時間をかけられず、準備が不十分なまま選考に臨むことになるかもしれません。
大学3年生の秋以降は、早期選考がスタートする企業もあり、エントリーシートの提出が求められます。エントリーシート作成時には自己PRや志望動機が必要になりますが、業界を絞って勉強しておくことで、簡単に書き進められるはずです。
反対に、エントリーシートの作成時期に業界についての知識が乏しいと、作成に苦労します。業界を絞り込むのが遅いと選考対策に支障が出る可能性が高いので、適切な時期を逃さないようにしましょう。
方向性だけは夏前に絞りたい
業界を絞る時期は大学3年の秋ごろが目安ですが、志望業界の大まかな方向性だけは、大学3年の夏前に絞ることをオススメします。なぜなら、志望業界を完全に絞り込む前に、できれば夏のインターンシップへ参加しておきたいからです。
インターンシップに参加すると業界への理解が深まり、自分の適性も確認できます。そこで見たこと・感じたことを踏まえて、本格的な就活対策が始まる秋までに業界を絞っていくのが、失敗の少ない絞り方です。
そのためには、自己分析と業界研究を大学3年の春ごろに始めて、夏前には志望業界の方向性をある程度まで絞っておく必要があります。
まったく方向性が絞れていない状態だと、インターンシップ先を選べません。夏前までに自己理解や業界理解を進めておけば、インターンシップ選考にも間に合いますし、早期選考にも有利に働くでしょう。
最終的には3業界くらいまでに絞るとよい
企業選びを始める前までには、志望業界を3つくらいまでに絞ることをオススメします。
志望業界は、多すぎても少なすぎてもよくないです。多すぎると業界研究が大変ですし、少なすぎると相性のよい企業に出会える可能性が減り、就活が難航する危険性が高まります。
自分が選んだ業界と実際に相性がよいかどうか、この時点ではわかりません。リスクヘッジの意味で、志望業界は1つだけに絞り切らず、3つくらい残しておくようにしてください。
3業界くらいに絞っておくと、1つ1つの業界研究に時間をかけて理解を深められ、業界同士の比較もできます。業界ごとのメリット・デメリットを比較できるので、なぜその業界を選んだのかも明確に答えられるようになるはずです。
もしも1業界あたり10社ほどエントリーすると、30社以上エントリーする計算になります。平均的なエントリー数は20社ですが、全落ちのリスクを避けるためにも、選考を受けられる企業は少し多めに用意しておいた方がよいでしょう。
また、業界ごとに選考時期が異なるケースもあるため、複数の業界を志望することで就活のスケジュールも分散できる可能性があります。業界研究を進めながら、自分に合っているか業界を比較検討して、第一志望から第三志望くらいまで考えておきましょう。
もしも基本の絞り方で志望業界が絞り切れそうもない場合は、『【応用編】就活の軸以外も考慮に入れた業界の絞り方』の章を参照してください。
業界がバラバラでも問題ない
志望企業を絞るときは、業界がバラバラでも大丈夫です。メーカーと金融など、一見すると関連がなさそうな業界の企業を志望しても問題ありません。
志望業界や志望企業を選ぶ上で重要なことは、以下の3つです。
- 就活の軸に合っている
- そこでの仕事や働き方などに適性がある
- 自分のキャリアプランを実現できる
これらの条件を満たしているのであれば、志望の動機としてはきちんと一貫性があり、一見するとバラバラに見える業界・企業を志望していても問題ないわけです。
ただし、面接官から「なぜ異なる業界を志望しているのですか?」と聞かれた場合、相手が納得できる理由を明確に答える必要があります。採用担当者から見て、自社とは似ても似つかない企業も志望しているように見えると、「本当にうちに興味があるの?」と不安になってしまうものです。
そのため、「業界にこだわらず理想とするキャリアを実現できる企業を探している」「〇〇でも役員になれる企業を探している」など、志望の一貫性が伝わるように話しましょう。
その業界についてしっかりと理解していることもアピールできれば、業界がバラバラでも不信感を持たれる可能性は低いはずです。
絞り込みの選択肢|就活における主要8業界一覧
就活する業界の基本的な絞り方について理解できたところで、その選択肢となる業界に、どのくらいの数があるのか見ていきましょう。志望業界を絞るには、世の中にどんな種類の業界があり、それぞれがどんな業界なのか把握する必要があります。
そもそも業界とは、企業を大まかな事業内容や取り扱う商品などで分類したものです。大きく分けて、以下の8つの業界があります。
しかし上記8つの業界は、細かく分けるともっとたくさんの種類があります。それぞれの業界の種類と特徴を紹介するので、しっかり理解しておきましょう。
メーカー
メーカー業界を細かく分類すると、以下のような種類があります。
- 食品
- 農林
- 水産
- 建設
- 住宅
- インテリア
- 繊維
- 化学
- 薬品
- 化粧品
- 鉄鋼
- 金属
- 鉱業
- 機械
- プラント
- 電子
- 電気機器
- 自動車
- 輸送用機器
- 精密
- 医療機器
- 印刷
- 事務機器関連
- スポーツ
- 玩具
- その他メーカー
トヨタ、日産などの自動車メーカーはもちろん、ロート製薬など薬を作る製薬メーカー、日清食品など食品を作る食品メーカー、村田製作所など機械を作る機械メーカーなど、製品の種類はいろいろあります。いずれにしてもモノを生産し、作り出す業界が「メーカー業界」です。
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サービス
サービス業界を細かく分けると、以下のような種類があります。
- 不動産
- 鉄道
- 航空
- 運輸
- 物流
- 電力
- ガス
- エネルギー
- フードサービス
- ホテル
- 旅行
- 医療
- 福祉
- アミューズメント
- レジャー
- その他サービス
- コンサルティング
- 調査
- 人材サービス
- 教育
「サービス業界」は、形のないものを売る業界です。たとえばホテルやアミューズメント施設のようなわかりやすいサービス業のほか、JR・JAL・ANAといった鉄道・航空サービス、佐川急便・ヤマト運輸などの物流サービス、関西電力・東京ガスといったエネルギーインフラなどが「サービス・インフラ」業界にあたります。
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商社
商社業界は、細かく分けると以下の2種類があります。
- 総合商社
- 専門商社
「商社業界」は、国内にないものを輸入したり、メーカーが作り出したものを小売業界へ卸したり、モノを動かすことで利益を得る業界です。丸紅、三菱商事などの総合商社と、特定の商品だけを扱う専門商社があります。
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IT
IT業界は、細かく分けると以下の3種類があります。
- ソフトウェア
- インターネット
- 通信
「IT業界」は、情報を伝達する技術や収集した情報を使いやすくするシステムを提供する業界です。マイクロソフトなどのソフトウェア、グーグルなどのインターネット、NTTなどの通信も、この業界に含まれます。
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小売
小売業界は、細かく分けると以下の種類があります。
- 百貨店
- スーパー
- コンビニ
- 専門店
消費者にモノを販売する業界が「小売業界」です。伊勢丹のような百貨店や、セブンアンドアイホールディングスのようなコンビニチェーン、スーパー、専門店など、扱う商品はさまざまですが、一般消費者に一番近い業界になります。
マスコミ
マスコミ業界は、細かく分けると以下の種類があります。
- 放送
- 新聞
- 出版
- 広告
「マスコミ業界」は、情報を消費者へ伝達する業界です。NHKや民放各社のようなテレビ局はもちろん、ラジオ、新聞、動画配信、インターネットメディアなどの情報配信サービスと、電通や博報堂などメディアの収入を支える広告を作る企業、旺文社のような出版社も、この業界に含まれます。
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金融
金融業界は、細かく分けると以下のような種類があります。
- 銀行
- 証券
- クレジット
- 信販
- リース
- 生保・損保
- その他金融
「金融」は、お金を動かす業界です。お金を預かり貸しつける銀行各社のほか、野村證券のような株を扱う証券会社、クレジットカードを発行する信販会社も金融業界になります。
また、日本生命のような生命保険会社、損保ジャパンのような損害保険会社も、金融業界です。
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官公庁・公社・団体
- 公社
- 団体
- 官公庁
「官公庁・公社・団体」は、中央省庁、役所、裁判所、警察、消防のような公共サービスです。公立の病院・学校といった非営利団体も含まれます。民間ではできない、公共性の高い事業を行う業界です。
【応用編】就活の軸以外も考慮に入れた業界の絞り方
就活する業界の絞り方は、『【基本の絞り方】就活する業界を絞り込む3つの手順』で説明した通りですが、それだけだとうまく絞り切れない人もいるでしょう。
前章で紹介したように、世の中には非常にたくさんの業界があります。個々の業界を詳しく調べていない段階では、就活の軸に当てはまりそうな業界があり過ぎたり、当てはまるかどうか判断しにくかったりといった状況になるかもしれません。
そこで、ここからは基本の絞り方だけでは就活する業界を絞り切れない人のために、就活の軸以外も考慮に入れたさらなる業界の絞り方を紹介します。
具体的には、以下のような点を考慮に入れて絞り込むのがオススメです。
それぞれの絞り方について解説します。
就活の軸の理由から絞る
基本の絞り方だけで志望業界を絞り切れない場合は、自分がなぜその軸にしたのか理由を深掘りし、それに当てはまるかどうかで判断する方法があります。
就活の軸は自分の理想とする将来像を言語化したものです。しかし言語化する過程で省略された部分に、業界を絞り込むヒントが隠されていることがあります。
例)
- 就活の軸:大学で学んだ英語を活かせる仕事
- 理由:学生時代に行った外国人旅行者へのボランティア活動がきっかけ
上記の場合、海外との取引を行う商社や海外拠点を持つメーカー、外資系企業など、英語を活かせる仕事はたくさんあります。しかし同じ英語を使う仕事の中でも、航空、ホテル、旅行会社などのサービス業界の方が、より就活の軸の理由にマッチするはずです。
ですからこの人の場合、エントリーを行う際には英語を活かせるサービス業界の企業を中心に志望し、比較のため商社やグローバル展開しているメーカーも見ておくというのがよいでしょう。
そのように、就活の軸を定めた理由を深掘りすれば、より自分の理想とするイメージに近い業界を絞り込めるわけです。
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業界への興味から絞る
基本の絞り方だけで志望業界を絞り切れない場合は、業界への興味から考えるという方法もあります。
就職後に後悔しないためには就活の軸に当てはまる業界を選ぶことが重要ですが、就活の軸に当てはまる業界のすべてが、自分の興味・関心にマッチするとは限りません。
例)
- 就活の軸:コミュニケーション能力を活かせる仕事
- 状況:営業職ならどの業界にも当てはまるため絞り切れない
上記のような就活の軸を定めた場合、営業職ならほとんどどの業界にも存在するため、業界を絞り込むのが難しい状況になります。そういうときは、事業内容や取り扱う商品に興味が持てるかどうかで絞り込んでみるとよいでしょう。
たとえ就活の軸にマッチする仕事ができても、事業内容や取り扱っている商品に興味が持てないと、仕事で必要な知識を吸収しにくいものです。逆に、自分が興味を持てる事業や商品であれば、必要な知識をストレスなく吸収でき、早く成長・活躍できます。
もし特別に興味を持てる業界がなければ、全く興味がない業界を排除していく方法でもよいです。どちらにしても「なんとなく」ではなく、その業界に興味を持つ理由を考えてください。
そうして、いくつかの業界について自分が興味を持った理由を比較し、就活する業界を絞り込んでいきます。最後には、そのようにして絞っていった業界が自分の就活の軸とマッチしているかどうか、必ず確認しましょう。
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イベントから絞る
基本の絞り方だけで志望業界を絞り切れない場合は、さまざま就活イベントに参加し、文字情報以外の感覚的な情報を収集するのもオススメです。
インターネットや書籍などで集められる文字情報だけだと、本当に就活の軸に当てはまるのか判断しにくいかもしれません。しかし就活イベントで実際にその業界で働く人を目にしたり、詳しい話を聴いたりすれば、自分がどう感じるのか直感的にわかります。
文字情報以外の情報を得るには、以下のような就活イベントを活用するとよいでしょう。
- キャリア教育
- 合同企業説明会
- OB・OG訪問
- オープンカンパニー
- インターンシップ
【キャリア教育】
文字情報以外の業界情報を集める最初の取っかかりとしては、大学が主催するキャリア教育イベントに参加するのがオススメです。キャリアセンターや提携している就活エージェントなどが中心となり、就活ノウハウや業界の概要などを説明してくれるはずです。
学校によっては、OB・OGなどを招いて講演してもらうイベントを開いている場合もあるでしょう。そうしたイベントの情報はキャリアセンターで入手できるので、一度は覗いてみてください。
【合同企業説明会】
一度に多くの業界を見ることができるのは、合同企業説明会です。全く業界を絞り込んでいない就活の初期には、合同企業説明会でたくさんの業界を見て、自分の興味が持てる業界を探していくのがよいでしょう。
自分ではまるで視野に入れていなかった業界でも、話を聞いてみたら興味が湧くということもあります。説明会に参加する企業はその都度変わるので、時間の許す限り、どんどん積極的に参加しましょう。運命的な出会いが待っているかもしれません。
キャリチャンでも、さまざまなタイプの「合同企業説明会」を開催しています。ぜひ参加してみてください。
【OB・OG】
少し興味のある業界がでてきたら、OB・OG訪問をして、その業界で働いている人の話を聞いてみましょう。OB・OGは、その業界で働く将来の自分の姿です。実際に業界の人に触れることで、その業界で自分が働いている姿をイメージしやすくなります。
OB・OG訪問では、企業説明会やセミナーなどではわからない、リアルな働き方や雰囲気を知ることができます。興味がない業界でも、社会人の先輩の話を聞くことで自分を活かせる強みが見つかったり、働き方が理想的だったりと、新たな発見があるはずです。
また、OB・OG訪問では、選考についての相談にものってくれる場合があります。社会人は忙しいのでもちろんケースバイケースですが、人によっては書類の添削や面接のポイントなども教えてくれるかもしれません。
事前に質問を用意して、効率的に情報収集しましょう。
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【オープンカンパニー】
1つの業界についてより詳しく話を聞くには、オープンカンパニーに参加するのもオススメです。
オープンカンパニーは、オープンキャンパスの企業版だと考えて差し支えないでしょう。企業の中を見学したり、企業について説明してもらったり、企業で働く人と座談会が設けられていたりして、その企業について知ることができる就活イベントです。
インターンシップと違って開催時期が限定されていませんし、1日で終わるので、その業界に属する企業を実際に見てみたいときに参加するとよいでしょう。
【インターンシップ】
就活する業界の候補がある程度まで絞れたら、最終的にはインターンシップに参加してから志望業界を決定することをオススメします。インターンシップに参加するメリットは、その業界の仕事を実際に体験できることです。
就活の軸の定め方によっては、自分に向いている業界をうまく選べないことがあります。また、業界研究が不十分で、業界理解が浅い場合にも、自分に向いている業界を選べません。
選考が始まってから「しまった。ここじゃなかった」という思いを抱かなくて済むように、インターンシップに参加して自分の適性を確かめておきましょう。
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キャリアプランから絞る
基本の絞り方で志望業界を絞り切れない場合は、キャリアプランを考慮に入れる絞り方もあります。自分が理想とするキャリアを描くためには、どの業界に入ればよいかを考えましょう。
キャリアプランは人それぞれ違います。海外で仕事がしたいなら商社、日本のモノづくりを広めていきたいならメーカーなど、なりたい自分像から業界を絞るのもよいです。
業界によって働き方は大きく異なります。「早いうちから責任のあるポジションに付きやすい業界がよい」「海外で活躍したい」といった希望がある人は、自分の理想が叶えられる業界を探してみてください。
どんな企業に入社したいかだけでなく、自分は将来仕事をしてどんな希望を叶えたいのかまで考えてみましょう。
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大学で学んだことから絞る
基本の絞り方で志望業界を絞り切れない場合は、大学で学んだことを考慮に入れる絞り方をするのもよいでしょう。なぜその学問に興味を持ったのかを振り返り、その志や知識を活かせそうな業界が見つかれば、入社後の活躍が期待できます。
また、大学のキャリアセンターなどで、自分の学部や学科からどの業界に進む人が多いのかを聞いてみるのもオススメです。自分の学部・学科からどんな業界へ入社しやすいのかわかれば、就活を効率的に進められます。
大学で学んだことから業界を絞り込むと、志望動機や自己PRにもその点を盛り込みやすく、高評価につながる可能性が高いです。
- 志望動機:学部・学科との親和性が高いため、その業界に興味があることの裏付けになり、入社意欲の高い学生だと判断される
- 自己PR:仕事で必要な基礎知識をすでに持っており、入社後、早い段階で活躍できると判断される
選考の際は、なぜその分野に興味を持ったのかや、実際に働いた際に活かせる知識などもアピールするとよいでしょう。
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募集時期から絞る
業界ごとに選考を行う時期が若干異なるため、基本の絞り方だけで志望業界を絞り切れないときは、募集時期から就活する業界を絞るのも1つの手です。
募集の早い業界と遅い業界といったように、募集時期の異なる業界を志望することで、以下のようなメリットがあります。
- それぞれの業界の選考対策に時間が取れる
- 全落ちしたときのリスクヘッジができる
また、本命の業界の選考が遅い場合、選考が早い業界を受けることで選考の練習になるメリットもあります。反対に、選考時期が遅い業界のみを受けると、就活の経験が足らず、面接でうまくやり取りができないこともあるのです。
外資系企業やIT業界は選考が早いケースが多いので、募集時期が早い業界で選考の経験を積むのもよいでしょう。
就活エージェントにアドバイスをもらう
自分の判断だけで就活を絞るのが難しいと感じる人は、就活エージェントの利用もオススメです。自己分析しても、自分の強みや就活の軸が本当に合っているか、不安に感じる人も多いでしょう。自分の判断に自信が持てず、業界を絞り込めない人もいると思います。
業界の絞り込みが難しい人は、就活のプロに相談すると的確なアドバイスを得られ、自分にぴったりの業界が見つかる場合があります。
また、就活エージェントの利用は基本的に無料です。サポートの範囲は就活エージェントごとに異なりますが、以下のようなサポートを無料でしてくれる就活エージェントも多いです。業界の絞り込み以外にも、たくさんのメリットを感じられるでしょう。
- 自己分析を手伝ってくれる
- 就活の軸を定めるのを手伝ってくれる
- 就活の軸に合った求人を紹介してくれる
- エントリー先の情報を詳しく教えてくれる
- 選考対策へのアドバイスがもらえる
- ESの添削をしてもらえる
- 選考後のフィードバックがもらえる
- 企業とのやり取りを代行してもらえる
- 就活の相談に乗ってくれる
キャリチャンでも、上記のサポートにすべて対応可能な無料の就活支援サービス「就活相談サポート」を行っています。就活についてのお悩みは何でも対応しているので、業界の絞り方以外に悩みがある人も、ぜひ参加してみてください。
就活する業界の絞り方に関する注意点
志望業界を絞るのは、就活序盤に行う作業です。この作業がきちんとできていないと、就活の進み具合や結果が大きく異なってきます。そのため、間違ったやり方で業界を絞らないよう、以下の点に注意しましょう。
それぞれの注意点について解説していきます。
まずは多くの業界に目を向ける
就活では業界を最初から絞り込まず、まずは多くの業界に目を向けましょう。興味のある業界が最初から明確だとしても、最初は複数の業界を調べてみてください。
今は興味がない業界でも、働き方が自分に合っていたり自分の長所が活かせたりすると、印象が変わることがあります。また、自分がいきたい業界の仕事に、必ずしも適性があるとは限りません。仕事内容を調べた結果、自分に合わないと思うこともあります。
たとえばウェディング業界のみに絞る場合、多くの人はウェディングプランナーに従事します。しかし、ウェディングプランナーの仕事は営業職です。憧れの業界であっても、数字を追い求める営業職が向いていないと感じる人もいるでしょう。
そのように仕事内容まで見ると、自分には合わない業界だと気がつくことがあります。もしも最初からその業界だけに絞って就活を進めていた場合、業界を変えて就活をゼロからやり直す必要に迫られ、大きく出遅れてしまう危険性があるのです。
そのため、就活では最初から業界を絞り込みすぎず、複数の業界を調べた上で絞り込むようにしましょう。
適切な時期と段階を意識する
就活する業界を絞る際は、適切な時期と段階を意識しましょう。『就活する業界の絞り方に関する時期・数・種類の目安』で述べたように、業界の絞り込みには適した時期や数があり、段階を踏んで徐々に絞り込んでいく必要があります。
そのため、就活する業界の絞り込みは、早すぎても遅すぎてもよくないです。
業界の絞り込み時期 | リスク |
---|---|
早すぎる |
|
遅すぎる |
|
業界を絞る目的は、効率的に自分に合った業界・企業を探し出すことです。焦って決めてしまうのも、のんびりしすぎるのもリスクがともないます。自分との相性を見極めながら、適切な時期に業界を絞り込むことを意識してください。
具体的には、以下のようなスケジュールがオススメです。
- 大学3年春:自己分析と業界研究を始める
- 大学3年夏前:就活の軸と志望業界の方向性を考え、業界研究を進める
- 大学3年夏:インターンシップに参加して相性を確かめる
- 大学3年秋:業界研究を深めつつ情報を精査し、最終的に3業界くらいまでに絞る
不確かなイメージだけで判断しない
就活する業界を絞る際は、良くも悪くも不確かなイメージだけで判断しないように注意してください。良いイメージにしろ悪いイメージにしろ、根拠のない憶測で判断するのは、業界選びの失敗につながるリスクがあります。
「この業界に憧れている」「この業界はなんとなくイヤ」など、きちんと研究せず、自分との相性も考えないで志望業界を選んでしまうのはよくありません。
憧れから選んだ業界が自分に向いているとは限りませんし、あまり良いイメージを持っていなかった業界が自分に向いている可能性もあります。
『どうしても必要?業界を絞って就活するメリット・デメリット』で詳しく説明しますが、就活する業界を絞る行為は、効率的に自分に合った業界や企業を見つけ出せる手段であると同時に、自分が叶えられる将来像を限定することにもなります。
ろくに相性もはからず、根拠のないイメージだけで、叶えられるかもしれない未来を取捨選択するなんてもったいないです。なぜその業界を選び他の業界を除外したのか、理由を説明できるくらいきちんと情報を集めて、自分との相性を検証しましょう。
その過程で考えたことは、選考の中でのアピールに活かされてくるはずです。
絞った業界にこだわりすぎない
いったん業界を絞っても、その結論にこだわりすぎないようにしてください。就活の中で自分に合っていない業界だと感じたら、志望業界を切り替えた方がよいです。
業界について深く調べていくと、最初の印象と違って見えてくることはよくあります。合わないと感じたまま就活を進めても内定を得られない可能性が高いですし、たとえ運よく入社できてもミスマッチを感じて、早期離職につながる可能性が高いです。
無理してその業界にこだわり続けても、よいことはありません。「最初にこの業界に進むと決めたから」と意固地にならず、もっと適性のある業界を探すべく、広く目を向けるようにしましょう。
【対処法】就活で行きたい業界がないときの絞り方
複数の業界を調べても、行きたい業界や就きたい仕事がないと感じる人もいるでしょう。その場合は、以下の3つの方法を試してみてください。
やりたくないことを考える
行きたい業界がないために志望業界を絞り込めないときは、やりたくない仕事を考えてみましょう。やりたいことが見つからなくても、やりたくないことなら見つかるという人は多いです。
たとえば、「営業職は嫌だ」「シフト制の仕事には就きたくない」などと、自分が嫌だと感じる条件は簡単に見つかります。この場合は、営業職以外の職種が多い業界を選んだり、シフト制の仕事が多い業界は避けるなど、消去法で志望業界を絞れるはずです。
やりたいことが見つからない場合、自分がやりたくない仕事をメインで行っている業界を選択肢からのぞいていく作業をするとよいでしょう。避けたい条件をいくつか挙げれば、自ずと避けるべき業界が見つかります。
業界説明会やセミナーに行ってみる
行きたい業界がなくて志望業界を絞り込めない人は、業界説明会やセミナーに参加してみるのもよいでしょう。業界説明会やセミナーに行くと業界の雰囲気がわかるため、行きたい業界や、反対に避けたい業界を見つけるのに役立ちます。
やりたい仕事が見つからない人は、まだ業界についての知識が足りないことが多いです。実際に働いている人の話を聞いて、業界についての知識を深めることで、自分の就活の軸とその業界が合っているかを確認できます。
選考の開始までまだ時間がある人は、興味を持てない業界の説明会やセミナーにも参加してみてください。意外と興味が持てたり、思っていた通り自分には合わないと確認できたりと何かしら発見があるので、就活の軸が明確になる可能性があります。
プロのオススメ業界を受けてみる
行きたい業界がわからず絞り込めない人は、就活エージェントなどにオススメされた業界を受けてみるのも1つの手です。どうにも行きたい業界が見つからないなら、いっそ他力本願でもともかく動き出し、後から行きたいかどうか考えるやり方でもよいと思います。
業界が絞れないことで最も困るのは、いつまでも志望先を決められず、就活をまったく進められない状態におちいることです。インターンシップにしても本選考にしても、募集が多い時期は限られています。
いつまでも停滞していると、業界を絞れたころには応募できる企業がなくなっているかもしれません。
就活エージェントは企業と就活生をマッチングさせるプロなので、まったく見当違いな業界をオススメされる可能性は低いでしょう。試しにそれを受けてみて、「もっとこういう方向の方が合うかも」というふうに、探っていけばよいわけです。
そうすれば、ともかく就活が動き出すきっかけになり、足踏み状態が長引くのを防げます。インターンシップや選考に参加しながら自分との相性を見極め、行きたい気持ちが芽生えるか考えてみましょう。
キャリチャンでも、就活生一人ひとりに合ったインターンシップ先や求人を紹介できるサービス「就活相談サポート」を実施しています。利用は無料なので、ぜひ相談してみてください。
どうしても必要?業界を絞って就活するメリット・デメリット
うまく志望業界を絞れず、「業界ってどうしても絞らなきゃいけないの?」と疑問を感じる就活生もいますよね。
実をいうと、志望企業を選ぶ前に志望業界を絞らなければ就活できないというわけではありません。『【番外編】業界以外の手段による就活先の絞り方』で紹介しますが、業界を絞らなくても、志望企業を選ぶ方法はあります。
とはいえ新卒の就活では、志望企業を選ぶ前に志望業界を絞るやり方が一般的となっています。その理由は、志望業界を絞ることで、効率的に就活を進められるからです。
しかし志望業界を絞ることには、メリットだけでなくデメリットもあります。そこでここでは、以下の2つを紹介します。
業界選びに悩んでいる人は、なぜ業界を絞り込むやり方がスタンダードなのかを理解して、自分にとっても必要な行動なのかどうかを考えてみましょう。
業界を絞って就活する3つのメリット
業界を絞って就活すると、以下の3つのメリットがあります。
- 効率的に就活を進められる
- 1つ1つの業界に詳しくなり、書類や面接の質が上がる
- 志望動機の説得力が上がる
◆ 効率的に就活が進められる
業界を絞り込むと、効率的に就活を進められるというメリットがあります。業界を絞り込まずに就活を進めると、世の中にたくさんある業界を全て研究する必要に迫られ、非効率的です。
業界研究には時間がかかります。本を読んだり業界のトレンドを調べたりといった作業を業界を絞り込まずに進めると、いくら時間があったとしても足りないでしょう。せっかく時間をかけて調べても、全て覚えきれないということもあるはずです。
多数の業界を志望していると、そこに時間も労力もかかってしまい、なかなかその先の就活対策に進めません。
業界をいくつかに絞って就活をすれば、1つ1つの業界について調べる時間に余裕を持て、ほかの対策にも注力できます。自分の興味のある業界に絞っているはずなので、楽しみながら対策を進められるのもメリットです。
また、同じ業界に属している企業であれば、作成する志望動機や自己アピールに共通する部分も多いです。業界研究だけでなく、選考対策も効率的に行うことができるでしょう。
◆ 1つ1つの業界に詳しくなり、書類や面接の質が上がる
業界を絞って調べる方が、1つ1つの業界に詳しくなります。たくさんの業界を広く浅く調べるよりも業界について詳しく知れるため、知識が増え、書類や面接で話せることも増えるはずです。「この学生は業界についてよく調べてきている」と、よい評価を得られる可能性も高まります。
また、同じ業界の企業であれば、面接で聞かれる内容が重なるケースも少なくありません。「なぜこの業界を志望しているのですか?」「競合他社と弊社が違うと思う点はどこですか?」などは、エントリーシートや面接でよく聞かれる質問です。
業界研究を深く行っておけば、簡単に答えられる質問でしょう。エントリーシートや面接で答える内容を広げるためにも、興味のある業界に絞ってしっかり調べておくことをオススメします。
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◆ 志望動機の説得力が上がる
業界を絞り込むことにより、就活の軸が固まり、志望動機に一貫性が出ます。「こんな働き方をしたいから〇〇業界に行きたい」「〇〇業界の将来性に惹かれている」など、自分が業界に惹かれる理由が明確になるはずです。
エントリーシートや面接でも、なぜこの業界なのか、なぜこの企業なのかを詳細に伝えられるようになるため、話に説得力があります。採用担当者の目にも、意欲的な学生だと映りやすいでしょう。
反対に、志望業界が多くバラバラの場合、採用担当者は学生の志望意欲や就活の軸が理解できない可能性があります。「この業界に入りたい」と主張しても、納得してもらえないかもしれません。
自分の就活の軸を固め、面接で話しやすくなるためにも、志望企業を選ぶ前に業界をある程度まで絞り込むやり方が一般的となっているわけです。
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業界を絞って就活する3つのデメリット
業界を絞って就活する主なデメリットは、次の3つです。
- 就職の選択肢が狭まる
- 他業界との関係性がわからなくなる
- 相性によっては内定が得られないリスクがある
◆ 就職の選択肢が狭まる
業界を絞ると出会える企業の数も減るので、就職先の選択肢が狭まる点がデメリットです。
興味がないと思って選択肢から外した業界でも、調べてみると自分に合った働き方が叶う企業があるかもしれません。業界を絞り込むことで、そうした企業を見逃してしまう可能性があります。
また、同じ業界でも多種多様な事業や働き方をしているので、その業界に属している全ての企業が自分と合わないとは限らないです。志望業界の中で自分の求める条件に合う企業を探したら、選択肢がほとんどなかったという事態も起こり得ます。
一度業界を絞り込むと、志望業界以外の企業に出会う可能性は低くなります。最初から業界を絞り込みすぎると、自分に合った企業を見つけられなくなるリスクがあるので、注意しましょう。
◆ 他業界との関係性がわからなくなる
業界を絞ると志望業界以外の研究をしないため、他の業界との関係性がわからなくなる可能性があります。志望業界以外の知識が少ないため、社会全体に対してその業界・企業が、どのような役割を果たすのかつかみにくいのです。
また、選考の際に「他の業界ではなくなぜこの業界なのか」と聞かれたときに、比較する知識がないため、うまく答えられない可能性もあります。志望業界を絞っても、各業界に関する最低限の知識はおさえておくことが大切です。
◆ 相性によっては内定が得られないリスクがある
業界を絞って就活を進めると、絞った業界との相性が悪い場合に、なかなか内定が得られないリスクがあります。行きたい企業と自分が、必ずしもマッチしているとは限りません。魅力的に感じている業界でも、あなたに適性がない場合は、落とされてしまいます。
とくに業界を1つに絞った場合、就活の途中で自分に合わないと気づいても、やり直すのが難しいこともあるでしょう。最悪の場合、志望企業に全落ちすることもありえます。
そのため、業界を絞る際は自己分析と業界研究をしっかり行い、相性を見極めることが重要です。また、業界を絞りすぎると持ち駒がなくなるケースがあるので、複数の業界を志望するようにしてください。
業界を絞って就活した方がよい人とそうでない人の見分け方
志望業界を絞り込むと効率的に就活ができますが、必ずしも絞らなくてはいけないわけではないです。しかし、どんな場合なら業界を絞るべきで、どんな場合は絞らなくてもよいのか、就活生には判断がつきかねますよね。
ここでは、業界を絞った方がよいのか悩んでいる就活生のために、以下の2つのタイプの人の特徴について解説します。
自分はどちらに当てはまるか考えながら参照してみてください。
業界を絞った方がよい人
以下のような状況にある人は、就活する業界を絞った方がよいです。
- 就活を始めるのが遅く、出遅れてしまった人
- やりたいことが明確に決まっている人
【就活を始めるのが遅く、出遅れてしまった人】
就活を始めるのが遅く、出遅れてしまった人は、業界を絞って就活した方がよいでしょう。就活に出遅れてしまった人は、効率的に業界研究を進めていく必要があります。
業界研究には時間がかかります。業界知識やトレンドについて広く調べなくてはいけないため、ある程度時間に余裕がある人でないと難しいです。
選考までもう時間がない人は、無理に複数の業界研究をするよりも、ある程度絞って行う方がよいです。業界研究に時間をかけすぎて、企業研究や選考対策に時間をかけられなくなるリスクを防げます。
【やりたいことが明確に決まっている人】
やりたいことが明確に決まっている人も、就活する業界を絞り込んだ方がよいです。興味がない分野の業界研究を進めても、選考に役立たない可能性があります。
ただし、興味のある業界1つだけに絞り、他の業界を全く見ないのは危険です。適性がなく、選考に全落ちしてしまった際に、リカバリーができなくなります。興味のある業界を複数見つけたほうがよいでしょう。
業界を絞らなくてよい人
以下のような状況にある人は、無理に業界を絞らなくてもよいでしょう。
- 就活を始めたばかりの人
- 業界以外の面で志望企業を選びたい人
【就活を始めたばかりの人】
就活を始めたばかりの人は、業界を絞り込みすぎない方がよいでしょう。就活を始めたばかりの人は自己分析ができておらず、就活の軸が固まっていない人も多いはずです。
どの軸で企業を選べばよいかわからず、適性のない業界に決めてしまう可能性もあります。就活を始めたばかりの人は、「業界を絞り込まないといけない」と思わずに、いろいろな業界を見るようにしましょう。
【業界以外の面で志望企業を選びたい人】
業界以外の面で志望企業を選びたい人も、業界を絞り込む必要はありません。職種や働き方を決め手に就職先を決めたい人は、幅広い業界を受けるのもよいでしょう。
業界を絞り込むことにこだわると、自分に合った企業が見つからない可能性があります。「営業職がよい」「リモートワークの企業がよい」などの業界以外の決め手がある場合は、業界を絞り込まずに企業を探してみてください。
【番外編】業界以外の手段による就活先の絞り方
志望企業を探している際、業界以外の観点で見つける方法もあります。業界の絞り込みが難しい人や、業界以外のポイントで企業を探したい人は、以下の絞り方を試してみてください。
業界以外の方法でも、自分にあった企業選びは不可能ではありません。業界以外の方法に要る具体的な志望企業の絞り方について、詳しく説明します。
職種から絞る
自分がやりたい仕事が明確であれば、業界では絞らず、職種から企業を絞っていくのもよいでしょう。業界は取り扱っている商品やビジネスシステムで仕事を分けたもので、職種は実際の働き方で仕事を分けたものです。職種の例には、以下が挙げられます。
- 営業
- 企画
- 営業事務
- 販売
- 開発
- エンジニア
- 人事
- 経理
もちろん上記以外にもたくさんの種類があります。職種を決めた上で、実際にどんな商材を取り扱いたいか考えると、志望企業が絞られるでしょう。
「職種は営業しか思いつかない」「職種の種類について知りたい」という人は、以下の資料やコラムも読んでみてください。
【就活対策資料】
職種マップ
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魅力から絞る
どのような企業に就職したいかこだわりがあるなら、企業の魅力や強みから志望企業を探すのもよいです。自分の就活の軸を考え、それが満たせる企業を、業界をまたいで横断的に探してみてください。
たとえば、「国内シェアトップの企業がよい」「離職率が低い企業に就職したい」など、自分が就職する際に大切にしている点は人によって異なります。企業説明会やセミナーなどにたくさん参加し、いろいろな企業の話を聞いて、魅力的に感じる点を探してみましょう。
ただし、これらは一般的な求人サイトで絞り込める条件ではないため、企業探しに時間がかかることが予想されます。もしも企業探しが難航したら、就活エージェントなどに相談してみるのがオススメです。
就活エージェントなら、あなたのこだわりを伝えるだけで、それに合った企業の求人をすぐに見つけてくれます。
キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」でも、あなたのこだわり条件に合った求人を紹介できるので、ぜひ聞いてみてください。
待遇や就労条件から絞る
企業の待遇や就労条件を見て、志望企業を絞り込む方法もあります。就活の軸を元に、自分が譲れない待遇や就労条件を満たす企業を探してみましょう。待遇や就労条件の例としては、以下が挙げられます。
- 年収500万円以上
- 海外転勤あり
- 転勤なし
- 資格取得補助あり
- リモートワークあり
- 産休・育休制度の実績あり
- 女性の管理職が10%以上
- 退職金制度あり
上記を見て、譲れない条件があると感じた人もいるはずです。企業によっては待遇や条件面が充実していないケースもあるので、個別に見てよく確認するとよいでしょう。
業界の絞り方を学んで効率的な就活を
業界を絞らないと必ずしも就活できないわけではないですが、志望企業を選びやすくし、十分な選考対策を行うには、業界を3つ程度に絞った方が効率的です。
とはいえ、あまり早く業界を絞り過ぎるのも、視野が狭くなり、可能性を狭めてしまうのでよくありません。
就活する業界を絞る際は、正しい時期とやり方で、段階的に絞っていくことが重要です。業界の絞り方を学んで、効率的に就活を進めましょう。
もしも業界選びに迷ったり不安を感じたりするようなら、一人で悩むより、就活エージェントなどプロに頼ることをオススメします。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。