大手子会社はやめとけ?実態と働くメリットをあわせて解説
2024年10月29日
就活生 Aさん
大手子会社を受けようとしているのですが、ネットで大手子会社はやめとけと書いてありました。
なので、応募しようか悩みます・・・。
ネットには多くの情報があり、不安になりますよね。
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
そうなんです。
実際はどうなんでしょうか?
大手子会社に就職するのは多くのメリットがあります!
このコラムでは、大手子会社に就職するメリットや向いている人の特徴を解説します。ぜひチェックしてみてください。
キャリアアドバイザー 岡田
目次
大手子会社とは
大手子会社とは、親会社が50%以上の株式を保有している会社で、実質的な経営権が親会社にある大企業です。
つまり、親会社の決定にしたがって、今後の営業戦略が変わる可能性が高い企業といえます。
「大手子会社は中小企業ではないのか?」と思う人もいると思いますが、大手子会社と中小企業には売上規模や意思決定スピード、技術力などに違いがあります。
大手子会社と中小企業に就職するメリットやデメリットも以下よりチェックしてみましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
大手子会社 |
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中小企業 |
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大手子会社と中小企業では、企業規模などの他に入社メリット、デメリットも異なります。
「大手子会社がいい」「中小企業がいい」と、ネームバリューだけで決めるのではなく、自分に合った企業を選ぶようにしましょう。
キャリチャンでは就活のことをなんでも相談できるサービス「就活相談サポート」を開催しています。「希望の業界や職種が見つからない」「どこの企業を受ければよいかわからない」など、企業選びで悩んでいる方は相談してみましょう。
大手子会社はやめとけといわれる理由7選
大手子会社はやめとけといわれる理由7選は以下のとおりです。
それぞれの内容について解説します。
親会社の方針に振り回される
大手子会社はやめとけといわれる理由の1つが、親会社の方針に振り回される点です。親会社が株式のほとんどを所有しているので、意思決定権が少なく、親会社の方針に従うことがほとんどです。
そうすると、親会社の意向に大きな影響を受けるため、子会社内で大きな方向転換ができません。 また、事業転換や福利厚生、方針なども親会社の影響を受ける可能性が高くなります。
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選考倍率が高い
選考倍率が高いというのも、大手子会社はやめとけといわれる理由です。
大手子会社は業績が安定していることから人気が非常に高いです。有名な大企業の子会社ともなれば選考倍率はさらに高くなるでしょう。
そのため、大企業の子会社を受ける場合、他の就活生と差別化できる要素がないと内定を勝ち取るのが難しいです。
モチベーションの維持が難しい
モチベーションの維持が難しいことから、大手子会社はやめとけと言われることもあります。
大手子会社では役員クラスのほとんどが親会社からの出向であるため、出世に限界があり、親会社の意向に従う仕事が多く、思うようにスキルアップしづらいです。
親会社に比べて給料が劣っている場合がある
大手子会社は、親会社に比べて給料が劣っている場合があります。大手企業は、事業規模や業績が大きいため、その分給料も高くなるからです。
一方、大手子会社はそこまで事業規模や業績も大きくないため、どうしても給料は大手企業よりも低くなってしまいます。
たとえば、2023年3月期に発表された「有価証券報告書等」によると、ソニーの平均年収は1,102万円になります。
一方、ソニーの子会社であるソニーフィナンシャルホールディングスの平均年収は923万円です(参照元:ソニーグループポータル | 有価証券報告書等 (sony.com))。
意見の反映が遅い
意見の反映が遅いのも、大手子会社はやめとけといわれる理由です。
大手子会社は親会社の考え次第で立場が変わるので、子会社の意見の反映が遅れる可能性があるからです。
そのため、意見を伝えたくても伝わらないというケースは少なくありません。
スキルを磨きづらい
スキルが磨きづらいことも、大手子会社はやめとけと言われる理由です。
親会社である大手企業は日本の事業を支えるビジネスを展開しており、大手子会社はその事業を支えるための業務を行うことが多いです。
そのことから、新しい仕事というよりも、決められた仕事を黙々と行うケースがほとんどです。
また、大手子会社の場合、スキルを必要としない業務だけが回ってくる可能性もあります。
親会社から出向してきた人の力が強い
親会社から出向してきた人の力が強いのも大手子会社はやめとけと言われる理由です。
なぜなら、大手子会社の役員は基本的に親会社からの出向が多く、意見が反映されるからです。
親会社からきた人が強くなるのは以下が原因になります。
- 役職の上限が決まっている
- マネージャーは親会社の人がほとんど
- 役員には上がれない
上記の理由から、意見が通らなかったり、昇進の期待ができない場合があるでしょう。
【メリット】大手子会社が勝ち組といわれる理由とは?
大手子会社はやめとけと言われる理由はたくさんありますが、その中で「大手子会社は勝ち組」と言われることもあります。
ではなぜ勝ち組という意見が出るのでしょうか。具体的な理由は以下の通りです。
大手子会社の魅力を知りたい方は、以下をご覧ください。
親会社より就職のハードルが下がる
大手子会社が勝ち組といわれる理由の1つが、親会社より就職のハードルが下がることです。
親会社ほどの知名度がなく、大手企業と比較すると、応募する人数や就活生のレベルが下がる傾向にあります。
ただし、大手子会社は大企業より入りやすいが中小企業よりは厳しいので、自分が活躍できそうな企業を選ぶのが大切でしょう。
経営が安定している
大手子会社は経営が安定していることも、勝ち組と言われる理由です。
大手子会社は親会社から仕事を割り振られ、バックアップも受けています。そのため、親会社がつぶれない限り大きな経営悪化はありません。
また、大手企業は人が入れ替わっても経営が傾かないくらいのノウハウがあるので、将来安心して働きたい人に向いています。
中小企業より社会的信用が高い可能性がある
中小企業より社会的信用を得やすいのも大手子会社が勝ち組と呼ばれる理由です。なぜなら、大手企業のネームバリューが仕事でもプライベートでも活かせるからです。
たとえば、無名企業とトヨタやソニーといった大手企業の子会社で、同じプランの営業があったとします。
この状況では、これまでに積み上げてきた実績のあるトヨタやソニーが選ばれるのが現実です。
このように、状況によってはネームバリューが大きな役割を果たすことから、大手子会社は勝ち組と言われます。
仕事を親会社からもらえる
仕事を親会社からもらえるのも、大手子会社に就職するメリットの1つです。
中小企業では他企業から仕事をもらう必要がありますが、大手子会社は親会社から仕事をもらえるので、業務をスムーズに行うことができます。
また、条件の悪い仕事を無理にする必要がないので、中小企業からするとうらやましいと思う点でしょう。
ネームバリューがあるので仕事を上手く進めやすい
大手企業の子会社は、営業先の企業が自社を認知してくれている可能性が高く、仕事を上手く進めやすくなります。
一方、中小企業は認知度が低いため、実力で案件をもらうだけのスキルが必要です。
そのため、同レベルの企業の場合、ネームバリューで勝ち取れる可能性がある大手子会社に勤務すれば、成果を残しやすいでしょう。
大手子会社に向いている人の特徴
大手子会社に向いている人の特徴は以下のとおりです。
大手子会社に向いているか確かめたい人は、キャリチャンが実施している就活支援サービス「就活相談サポート」で聞いてみましょう。
出世にそこまで興味がない人
大手子会社に向いている特徴の1つは、出世にそこまで興味のない人です。
大手子会社は、一定以上の出世ができない点や役員になれないなどのデメリットがあります。
一方で、出世に興味がない人であれば、中小企業よりも福利厚生が整っているので働きやすい職場です。
そのため、出世にそこまで興味のない人は、大手子会社が向いているといえるでしょう。
コツコツと同じ仕事ができる人
コツコツと仕事ができる人も大手子会社に向いています。
なぜなら、大手子会社の業務内容は、新しい仕事というよりも安定して黙々とおこなう仕事が多いからです。
一方、ある程度は裁量権がほしい人や新しいスキルを身につけたい人は、仕事するのに物足りなさを感じてしまう可能性があります。
そのため、コツコツと同じ仕事ができる人は大手子会社がオススメです。
安定した仕事につきたい人
安定した仕事につきたい人も、大手子会社が向いています。
なぜなら、大手企業の子会社は、安定した環境と福利厚生に強みがあるからです。
また、親会社の経営が悪化しない限り親会社から仕事を受注できるので、倒産のリスクも低くなります。
このように、急に仕事がなくなるリスクを回避したい人は、大手子会社が向いているでしょう。
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ワークライフバランスを大切に働きたい人
ワークライフバランスを大切に働きたい人も、大手子会社に就職した方がよいでしょう。
大手子会社は、親会社と似た福利厚生が用意されている可能性が高く、中小企業と比べて福利厚生がしっかりしているからです。
また、コンプライアンスの意識も強く、働き方の規制が進んでいるので、長時間残業やハラスメントを受けにくい企業といえます。
自分の成果よりも会社の安定を考える人
自分の成果よりも会社の安定を考える人は、大手子会社が向いています。
先ほども紹介したとおり、大手子会社の利益は親会社から得ている業務になるので、親会社が倒産といった危機的状況にならない限り、業績が安定してます。
反対に、中小企業は実績を上げないと利益が出ないので、自分の成果が重要です。
そのため、自分の成果をしっかり評価してもらって、スキルを磨きたい人は、大手子会社より裁量権が多い、中小企業やベンチャー企業の方が向いているでしょう。
大手子会社の探し方6選
大手子会社の探し方6選は以下のとおりです。
大手子会社の見つけ方がわからない人は以下を確認してみましょう。
キャリチャンでは、業界研究に役立つ資料を配布しているので、業界研究が足りないという人はぜひダウンロードしてみましょう。
就活対策資料
業界研究ガイド
キャリアアドバイザーに紹介してもらう
キャリアアドバイザーに紹介してもらうと、自分に合った企業をピンポイントに紹介してもらえるため、探す手間が省けます。
キャリアアドバイザーは、求人紹介だけでなく、書類添削や面接対策など、就職するためにアドバイスしてくれるからです。
キャリチャンでは、面接対策を受けたい就活生に向けて「面接サポート」という就活支援サービスを実施しています。
また、就活に関する詳しい情報が手に入るメリットもあるので、就活の仕方に迷っている人は登録するのがオススメです。
さらに、その他の就職エージェントについては、以下のコラムで解説しているため参考にしてください。
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おすすめの就活エージェント15選!特徴と比較のコツを徹底解説
求人サイトに登録する
求人サイトからも大手子会社を探すことができます。
求人サイトには多くの企業が登録されており、その中には大手子会社も多く登録されているため、簡単に探すことができるのです。
また、求人サイトに登録すれば、企業から直接オファーをもらえることもあるので、忙しい人でも就職活動をスムーズに進められるでしょう。
親会社のホームページを見る
親会社にはその企業の子会社名がすべて登録されているため、親会社のホームページから簡単に探すことができます。
ただし、企業ごとに調べる必要があるので、時間がかかります。早いうちから調べるようにしましょう。
「大手企業名+子会社」で検索する
「大企業名+子会社」で検索すると、大手子会社を見つけることができます。
たとえば、以下のように大手企業の名称はわかるけど、子会社はわからないという場合に活用できます。
- 「トヨタ自動車+子会社」
- 「日本郵政グループ+子会社」
「トヨタグループの中で働きたい」といった、自分が就職したい企業があれば、その子会社を知れるのがメリットです。
ただし、ホームページを見るときと同様に、ある程度の知識が必要になるので、業界や職種を絞っている人にオススメの方法となります。
業界地図をチェックする
業界地図を活用して、大手子会社を見つける方法もあります。
業界地図とは、業界内トップクラスの企業が掲載されていて、子会社も紹介している情報ツールです。
企業の一次情報が多くある情報ツールなので、とくに、子会社の名称を把握したい就活生に役立ちます。
企業についてより詳しい情報がほしい人には、「就職四季報」やネットで検索しましょう。
合同説明会に参加する
合同説明会に参加して、大手子会社の情報を得る方法もあります。
ただし、参加する企業のメインは中小企業のため、情報を集めるのに時間がかかるという懸念点があります。
それでも、子会社の人事担当の人と詳しい話ができる機会は少ないので、現場の声を聞きに参加しましょう。
キャリチャンでも、さまざまなタイプの合同企業説明会を実施しているので、ぜひ活用してください。
大手子会社への就職は自分の希望条件に合ってれば問題ない!
本記事では、大手子会社はやめとけといわれる理由や大手子会社で働くメリット・デメリット、向いている人の特徴について解説しました。
大手子会社は、スキルを磨きづらい傾向にありますが、社会的信用を得られたり企業の安定性を重視したい人に向いているのも事実です。
噂をすぐに信じるのではなく、自分の希望条件は大手子会社に向いているのか検討する必要があります。
この記事を読んでも、不安や疑問が残っている人は、就活のプロである、キャリアアドバイザーを利用するのがオススメです。
「就活相談サポート」に参加しよう!
この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。