面接における「長所」の答え方と見つけ方を例文とともに徹底解説
2019年5月9日
面接が本格化してきましたが、順調に進んでますか?
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
面接で長所を聞かれるんですが、私には特別よい点なんてないし、いつもきちんと答えられなくて困ってます。
誰にでも長所はありますよ!今は面接でどんな風に答えてるんですか?
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
仲良くしてる友達が多いので、それを話してるんですが、就活に適したアピールかどうかわからないです。
友達が多いのはよい長所ですが、言い方を考えた方がいいかもしれませんね。今回は長所の見つけ方やアピール方法を紹介するので、参考にしてみてください。
キャリアアドバイザー 岡田
目次
面接で答えられる長所は誰にでもある
就活の面接で答えられる長所は、誰にでもあります。面接で「長所はなんですか?」と聞かれたときに「自分には長所はない」と思っている人も多いでしょう。
しかし、自分では気がついていなくても、長所だといえる部分は誰しもが持っています。自分に自信がない人は、自分の長所を見つけられなかったり、うまく言語化できなかったりしているだけです。
就活の面接では、誰もがすごいと思うような長所を答える必要はありません。自分が社会人になったときに仕事で活かせそうな面があれば、それをアピールすればよいのです。
就活の面接で自分の長所を理解して話せるように準備すると、自分に合った企業が見つかりやすくなる上に、面接で自信を持って話せるようになります。自分の長所がわからない人は、これから紹介する方法を参考に、じっくり考えてみましょう。
自分の長所を活かせる企業を見つけたい人には、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」がオススメです。プロのキャリアアドバイザーがあなたの長所の洗い出しを手伝い、ピッタリの企業を紹介します。
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面接で聞かれる長所と強みの違い
就活の面接では「あなたの長所はなんですか?」や「あなたの強みはなんですか?」と聞かれる場合があります。長所と強みの定義は、若干違うので注意が必要です。
就活における長所とは、自分の元々備わっている能力や人柄、資質などのことを指します。たとえば、どんな人でも仲良くなれること、チームのまとめ役になるのが得意などが長所です。
一方で強みとは、長所を活かして仕事に活かせる能力を指します。たとえば、高いコミュニケーション能力を活かしてチームを引っ張っていけることなどが挙げられるでしょう。長所は生まれ持った能力やその人の得意としている行動、強みは長所を発揮して仕事に活かせることを指します。
面接で長所を聞かれたときは、自分の人柄や価値観の中でよいと思えるものを答えるとよいでしょう。それは直接仕事に関係なくても問題ありません。
強みを聞かれたときは、仕事に活かせる能力を答える必要があります。どんな能力があるかだけでなく、社会人になったらどう活かせるかも伝えるとよいでしょう。
「長所」を聞かれたときと「強み」を聞かれたときの回答が被らないよう、それぞれ異なる資質についてアピールするのも1つの手です。
面接で「長所」を聞く面接官の意図とは
「あなたの長所は何ですか?」という質問には、どんな意図が隠れているのでしょうか。
企業側の意図を把握しておかないと、的外れな回答になり、面接突破が難しくなってしまう可能性があります。しっかりと質問の意図を把握しておきましょう。
面接で長所を聞く意図は、以下の3つです。
それぞれの意図について詳しく説明します。
しっかりと自己分析を行えているか確認したいから
面接で長所を聞く意図の1つは、しっかりと自己分析を行えているのか確認するためです。自分の長所は何なのかをしっかりと把握しているのか、そもそも「自分」について理解を深めているのかをチェックします。
なぜなら、「自分のことを理解している人は自分の能力の活かし方もわかっている」と考えられるからです。自分の能力の活かし方をわかっている人は、仕事でも早く戦力となることができ、頼りになります。
反対に、表面上は優秀でも、自分の能力の活かし方がわからない、つまり自分のことを理解していない人は役に立ちません。当然、企業もそのような人に魅力を感じないのです。
そのため、「長所」に関する質問では、自分をしっかり理解していることをアピールする必要があります。自己理解を深めるには、事前に自己分析を徹底したうえで面接に臨むことが大切です。
自己分析がしっかりとできていれば、学生自身も人柄を伝えやすくなるでしょう。企業側も学生を見極めやすくなり、相性の良さをアピールしやすくなります。
社風や企業が求める人物像とマッチするか確認したいから
面接で長所を聞く2つ目の意図は、学生が社風に合っているか、企業が求めている人材なのかを確認するためです。
どの企業も、会社のために貢献でき、なおかつ長く勤めてくれる人を好みます。なぜなら、膨大なお金と時間をかけたのにミスマッチから早期退社へとつながれば、すべてが水の泡となり、会社は大損するからです。
そうした事態を防ぐには、面接の段階で「社風に合っているのか」「企業が求めている人材なのか」をしっかりチェックする必要があります。
社風や企業が求める人物像とのマッチ度は、学生の人柄から見極めるのが一般的です。前述のように、自己分析がしっかりとできていれば、人柄もアピールしやすくなるため、そのぶん企業も相性を見極めやすくなります。
ただし企業とのマッチ度は、聞かれたことに漠然と答えているだけでは十分に伝わりません。一人の人間にも、さまざまな長所があります。企業の社風や求める人物像をきちんと把握し、それに合った長所を選んで回答をしてこそ、相性のよさが伝わるのです。
そのため面接で「長所」を回答する前には、自己分析だけでなく企業研究も入念に行う必要があります。
入社後に活躍する人材か判断したいから
面接で長所を聞くのには、入社後に活躍できる人材か判断したいという意図もあります。新卒採用では、今あるスキルではなくポテンシャルで採用することが多いため、長所を通じてその人が入社後に活躍できる人材かを判断しているのです。
就活生の長所を聞くと、その人の優れている点や人柄をある程度理解できます。企業は優秀な人材であるかも見ていますが、入社後に周りの人と仲良くできるか、仕事を学んで成長できるかなどの面も重要です。それらが可能かどうかを判断する指標として、就活生に長所を聞いている可能性があります。
そのため、長所を聞かれたときは、自分をアピールするチャンスです。企業が求めるポイントを把握したうえで、それに適した長所を答えるとよいでしょう。
面接で好印象を狙える「長所」の見つけ方
面接で回答する長所は、何でもよいわけではありません。面接官は就活生の長所を聞いて人柄を知ったり相性を確認したりしているので、適切なアピールをする必要があります。
面接でよいアピールをするには、就職後に活かせる長所をまず探す必要があるでしょう。長所の見つけ方は、以下の7つを参考にしてください。
長所の見つけ方について、詳しく紹介します。
自己分析する
長所を見つけるためには、まず自分のことを深く知ることが大切です。自己分析を行い、アピールできる長所を探しましょう。自己分析で自分の過去を振り返ったり価値観を確認したりすることで、自分の長所を見つけられます。
自己分析の方法としては、自分史やモチベーショングラフなどがオススメです。自分らしいエピソードや価値観を形成したエピソードを探し、自分について理解を深めましょう。
自分史は、物心ついてから現在にいたるまでの自分の経験や思いを表にしたものです。思い出に残っているエピソードと、そのとき何を感じてどのように行動したのかを書き出していきます。自分史を作ることにより、自分の人生を振り返り、何が自分に影響を与えてきたのか、自分はどのような行動傾向があるのかなどがわかるはずです。
自分史を作ったあとは、モチベーショングラフも作成しましょう。モチベーショングラフは、自分のモチベーションの浮き沈みを時期ごとに書いたものです。今までの出来事に対する感情の動きがわかるので、自分自身を理解しやすく、行動や思考を振り返れます。
また、モチベーションが上がったときには、自分の長所が活きている可能性が高いです。物事がうまくいっていたときや、モチベーションが上がったときに自分のどんな点が発揮されていたか振り返ってみましょう。
自己分析を簡単に済ませたい人や、苦手意識がある人は、下記のワークシートも活用してみてください。
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自己分析ワークシート
周りの人に聞いてみる
自分の長所がわからない人は、周りの人に聞いてみるのもオススメです。家族や友達など、周りの人に自分の印象を聞くと、自分では気づいていない長所を教えてもらえたり、自分でも言語化できていなかった部分を理解できたりする可能性があります。
ただし、自分のことを理解するためには、自分で自分を知ることが大切です。他の人の評価を鵜呑みにしてしまうと、自分を誤って解釈してしまう可能性もあります。そのため、まずは自己分析して自分のことを理解し、それでもわからない場合や長所を確認したい場合に他の人に相談してみるのがよいでしょう。
周りの人に長所を聞く際は、できるだけ多人数に聞くだけでなく、自分との関係性が異なる人から多角的に意見を集めるのがオススメです。
たとえば同じ大学の友達にだけ長所を聞くと、過去の自分については知らないため、誤った解釈をされている可能性があります。小学生のときの友達やアルバイト先の先輩など、いろいろな人に聞いてみるようにしてください。
苦労せずにできることを探す
面接で話す長所を探す際は、自分が苦労せずにできることに、どんな資質が必要か考えてみるとよいです。自分が苦労せずにできていることでは、長所が発揮されている可能性があります。しかし、自分ではその能力を使うことがあまりに簡単で当たり前すぎて、長所であることに気が付いていないのです。
たとえば、周りの人とすぐに友達になれる=コミュニケーション力がある、人前で話すことに緊張しない=堂々としている、社交性があるなど、自分が苦労せずにできることの中に長所のヒントがあります。過去の経験から、自分が得意としてきたことがないかどうか探してみましょう。
成功体験を挙げる
面接で話す長所を見つけるには、過去の経験を振り返り、成功体験を探すのもオススメです。
成功体験には、自分の長所が発揮されている可能性があります。成功体験を振り返るときは、自分はその経験でどんな役割を果たし、どんな課題を解決するために具体的にどのようなアクションを起こしたのかを確認しましょう。
たとえば「高校の文化祭の出店で学校最大の売り上げを出した」という成功体験があるとします。ここで自分がどのような長所を活かしたか考えるわけです。プロジェクトのリーダーとしてチームをまとめた経験が合った場合はチームワーク力を、他のクラスのお店を考慮して新しいアイディアを出したのなら発想力をアピールできます。
そのように成功体験を思い出し、自分がどのような役割をしたのかを振り返ってみてください。
短所を長所に言い換える
面接で話す長所が思いつかない人は、短所を長所に言い換える方法もオススメです。
自分に自信がないために「短所はあるけど長所は見つからない」という人もいるでしょう。過去の経験を思い出すと失敗や挫折ばかりが思いついてしまい、成功体験が見つからないと思う人もいるかもしれません。
しかし、短所は発想を変えると長所にもなり得ます。「短所なら思いつくのに」という人は、言い換え方法を試してみましょう。
たとえば人の意見に左右されやすい点が短所な人は、協調性があるなどと言い換えられます。心配性な人は、慎重に物事を進められるなどと言い換えることもできるでしょう。
短所は見方を変えると長所としてアピールできるのです。短所を長所に言い換える方法は後ほど紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
適性診断ツールを使う
自分の性格や価値観、向いている職業などをデータで教えてくれる適性診断ツールを使うと、客観的に長所を見つけられる可能性があります。
適性診断は簡単な質問に答えるだけで自分のタイプがわかるので、手軽に利用できる便利な就活ツールです。種類によって有料のものと無料のもの、わかる結果などが異なるため、自分に合ったものを選びましょう。
ただし、適性診断ツールの結果を鵜呑みにして、そのまま面接で答えないことが大切です。適性診断ツールで得た結果は、必ずしも合っているわけではありません。結果をそのまま使うのではなく、自分に本当に当てはまっているか、なぜこのような結果が出たのかなどをしっかり分析し、自分でその結果について説明できるようになるまで考えることが大切です。
キャリチャンでも、わずか1分でできる無料の適職診断ツールを提供しています。診断結果に合った求人を紹介するサービスもおこなっているので、ぜひ活用してください。
就活エージェントに相談する
自分の長所がわからない人や面接でのアピール方法がわからない人は、就活エージェントに相談するとよいでしょう。
就活エージェントは、たくさんの就活生と面談してきています。そのため、一人ひとりの個性や価値観を見つけるのが得意です。また、あなたのよさを理解した上で希望に合う企業の紹介もしてくれるので、就活を手際よく進めるためにもオススメです。
また、就活エージェントは、企業側の意見も理解しています。志望企業がどのようなポイントで就活生をチェックしているかも教えてくれるので、1人で就活を進めるよりも効果的なアピールができるようになるのです。
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面接で伝える「短所→長所」言い換え表と長所一覧
前述の方法をいろいろ試してみても自分の長所が見つからず、困っている人もいますよね。そういう場合は、自分が短所だと認識している資質を長所に言い換えてみたり、面接で好印象を得やすい長所の一覧から自分に当てはまりそうな資質を探してみたりするとよいです。
ここからは「長所がわからない」「長所がない」という就活生のために、短所→長所の言い換え表と、面接で好印象になりやすい長所一覧を紹介します。
「短所→長所」言い換え表
短所 | 長所 |
---|---|
おせっかい | 面倒見が良い |
すぐにテンパる | 計画を立てるのが得意 |
でしゃばり | 自分をアピールすることができる |
にぶい | 周りに流されえず、自分のペースを保てる |
引っ込み思案 | 相手の気持ちを尊重することができる |
臆病 | 慎重かつ冷静に物事を判断できる |
頑固 | ストレス耐性に強い |
気が弱い | 相手の気持ちを尊重できる |
計画性がない | 行動力がある |
自己主張が強い | 積極的に行動することができる |
自分に甘い | 周りに振り回されることなく作業できる |
主体性がない | 協調性を持っている |
神経質 | 几帳面、丁寧に仕事ができる |
短期 | 強いこだわりや情熱を持っている |
八歩美人 | 自分のアピールの仕方をわかっている |
負けず嫌い | 責任感が強く、努力を惜しまない |
要領が悪い | 目の前の作業に没頭できる |
「自分の長所がわからない」「自分には長所がない」と悩んでいる就活生の中には、自分に厳しく、短所ばかりに注目している人もいるかもしれません。
長所と短所は、同じ資質の表と裏です。上記のように、悪くいえば「おせっかい」と思える資質は、良くいえば「面倒見がよい」とも表現できます。「長所はわからないけど短所ならわかる」という人は、言い換え表を参考に自分の長所を考えてみましょう。
面接で好印象を得やすい長所一覧
長所一覧 | |
---|---|
チャレンジ精神 | 集中力 |
リーダーシップ | 柔軟性 |
課題発見力 | 真面目 |
完成度を求める | 責任感 |
気配り | 素直 |
競争心が強い | 諦めない |
協調性 | 努力家 |
継続力 | 忍耐力 |
計画性 | 粘り強さ |
向上心 | 負けず嫌い |
好奇心 | 目標に向けて頑張れる |
行動力 | 主体性がある |
上の表には、面接で好印象になりやすい長所を一覧でまとめました。「長所も短所も思いつかない」という人は、長所一覧から「これなら当てはまるかも!」というものを探してみるとよいでしょう。
面接で長所を聞かれたときの答え方
面接官の意図から伝えるべきことがわかっても、実際にどう回答してよいのかわからない就活生が多いでしょう。
面接で長所について回答する際のポイントは、以下の3つです。
ここでは、面接で長所を聞かれたときの答え方について、詳しく説明します。
結論から話し始める
面接で長所を聞かれたときは、結論から話し始めましょう。「私の長所は〇〇なところです」と最初に伝えます。長所に限らず、面接官に質問を投げかけられた際は、結論から話し始めることが大切です。
話し方の順番は、PREP法を意識します。PREP法とは、「結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)」の頭文字を取った言葉です。この順番を意識して話すと、話がぐっと伝わりやすくなります。
具体的なエピソードから話し始める人もいますが、話の内容を面接官が一度で理解できないことがあるため注意が必要です。聞き手にとっては、最初に結論を聞くことで話を理解しやすくなるため、まず最初に結論から伝えましょう。
具体的なエピソードを伝える
面接では、質問に対する結論を伝えた後に、長所を表す具体的なエピソードを話しましょう。
いくら自分の長所はここですとアピールしても、具体的なエピソードがなければ、本当にこの点が長所なのか面接官には判断がつきません。面接官は就活生の人柄や資質を正しく理解しようとしているため、長所を正しく理解してもらうためのエピソードを話す必要があります。
長所を表すエピソードは、1つでよいです。たくさんのエピソードを伝えると話がわかりにくくなる可能性があります。
ただし、質問の後に「他にも長所が発揮された場面はありますか?」と聞かれることがあるので、その際に焦らずに答えられるように、複数のエピソードを思い出しておくと安心です。
エピソードを伝える際は、自分がどのように考えて行動し、どうやって長所を発揮したのか、相手にしっかりと伝わるように意識しましょう。エピソードが思い浮かばない人は、自分史やモチベーショングラフを使って、長所が発揮されたエピソードを思い出してみてください。
入社後にどう活かすか話す
面接では回答の最後に、自分の長所を入社後にどう活かすかを話しましょう。
長所を伝えるだけだと、その人の今までの経験しかわかりません。その長所を活かして入社後にどんな仕事がしたいか、どのように貢献できるのかを具体的に説明すると、相手に自分を採用するメリットをアピールできます。
面接官は、この質問を通して入社後に貢献できる人材かどうかを判断しています。そのため、長所を活かしてどんな仕事ができるかを伝えることで、相手に入社後の活躍をイメージさせ、高評価につながりやすくなるでしょう。
また、具体的に伝えられるということは、企業研究が充分にできていることのアピールになります。反対に企業研究ができていないと、どんな仕事がしたいかやどんな社員になりたいのかが伝えられなかったり、誤って伝えてしまったりするため注意が必要です。
しっかりと企業研究して理解した上で、入社後のイメージを伝えるようにしましょう。
面接で長所を伝えるときの例文5選
全商の面接での答え方を理解できても、理論だけでは実際に自分の回答に落とし込むのは難しいかもしれません。ここでは、以下の5つの長所をアピールする際の例文を紹介します。
自分の長所に関する面接での回答を考える際の参考にしてみてください。
リーダーシップ
私の長所は、チームを率いるリーダーシップがあることです。
私は大学で50人以上が参加するテニス部のキャプテンを務めていました。高校時代に本気でテニスの練習に取り組んできた人が多く、各々の練習方法があり、まとまりがないチームでした。
チームとして同じ方向を向いて頑張りたいと感じたため、部員全体で定期的にミーティングを行い、お互いに何が足りないのか、どんな練習をしていきたいのかを話し合うようにしました。そこで決めたことに挑戦し、トライアンドエラーを繰り返して練習方法を編み出していった結果、関東大会への出場を決めることができたのだと思います。
入社後もチームが同じ方向を向いて働くにはどうすればよいかを考え、積極的に行動していきたいです。
チーム全体をまとめるために尽力した点が評価できます。話し合いでどんな意見が出たかを追加で質問される可能性があるので、答えられるように準備しましょう。
協調性
私はチームのメンバーをまとめられる協調性があることが長所です。
大学で所属しているゼミは5人ごとのチームに分けられていますが、各自で課題に対する進捗具合がいつもバラバラで困っていました。ゼミで出される課題への一人ひとりの理解度が異なるため、締め切り前に揉めてしまい、期限までに課題を提出できないこともあったからです。
そこで私は各自の適正に合った役割を割り振ったり、わからないところがないか小まめにオンラインミーティングで確認したりといった工夫をしました。その結果、締め切り前に余裕を持って全員が課題を終わらせることができるようになったのです。
入社後もチームで仕事を進める機会は多くあると思いますので、チームワークを活かしてチーム全員で成果を出せるように努力したいと考えています。
協調性を発揮してチームを導いたエピソードを紹介しています。結果も伝えているので、面接官に話が伝わりやすいでしょう。
傾聴力
私の長所は、周りの人の意見を聞いて行動できる傾聴力を持っている点です。
私はレストランでアルバイトをしているのですが、人によって接客に差があることを課題として感じていたため、接客を苦手としている人に話を聞いてまわることにしました。そこで出てきたのは、マニュアルがないから具体的に何をすればよいかわからないとの意見でした。
そのため店長にも相談し、よい接客をしている人からどんなことに気をつけているかをまとめたマニュアルを作り、アルバイト全体に配ることにしたのです。その結果、接客に困っていた人もスムーズにお客さんと話せるようになり、常連のお客さんにも「雰囲気がよくなったね」と声をかけてもらえるようになりました。
入社後もチームの困っている人の意見を吸い上げ、みんなが働きやすくなるように尽力していきたいと考えています。
傾聴力と同時に課題発見力もアピールできるエピソードです。1つのエピソードから複数の強みがうかがえます。
主体性
私の長所は、自分で考えて行動できる主体性があるところです。
私は大学の演劇部に所属しているのですが、年に1回しか大きな公演がなく、大学での認知度や人気が低いことを課題に思っていました。そこで部員に「もっと公演の機会を増やして演技を見てもらう機会を作ろう」と提案したのです。
部員みんなも発表の機会が欲しいと感じていたため、大学で自主公演ができないか事務の方に交渉したり、地域のイベントに参加させてもらえないかと相談したりすることで、年に5回の公演を実現しました。部員数を1年間で120%に増やせたのは、講演が増えることで、演劇部の魅力や実力が伝わりやすくなったからだと思います。
入社後も主体性をもって自ら働きかけ、課題の解決を行っていけるように尽力したいです。
演劇部の活動を増やしたエピソードで、自分が自ら公演を増やせるように働きかけたことや、部員数を増やせたことを数値を用いてアピールしています。具体的にどのように改善したのかがわかるため、面接官も納得しやすいでしょう。
発信力
私の長所は、発信力があるところです。
私は大学でボランティアサークルに所属していましたが、部員数が少ないことが課題でした。毎年4月に行われる新入部員勧誘でも苦戦していたため、なぜ人気がないのかをSNSやアンケートで調査してみました。その結果、真面目そうや、何をしているのかがわかりにくいといった印象を持たれていることがわかったのです。
そこで、日々の活動の様子をSNSに投稿したり、部員のイメージが伝わる動画を公式サイトにアップしたりした結果、翌年の新入部員を2倍に伸ばすことができました。
入社後も現状の分析を行った上で課題を解決できるように、発信力を活かしていきたいです。
実際に行った施策や結果が書かれているため、面接官に伝わりやすい例文です。
例文で紹介した通り、自分の長所を正しくアピールするのはとても大切です。しかし、それ以前に、自分の長所が活かされる企業を見つけることも大切だといえます。
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面接で長所を回答する際の注意点
ポジティブな印象を与えるはずの長所ですが、長所の選び方や伝え方によっては、好印象につながらない場合もあります。
そこでここでは、面接で長所を回答する際に注意すべき点を紹介します。具体的な注意点は、以下のとおりです。
それぞれの注意点について詳しく解説します。
自信を持って話す
長所に関する質問だけではありませんが、面接で質問をされたときには自信を持ってはっきりと話すようにしましょう。
小さな声で自信がなさそうに話していると、長所を伝えても説得力がありません。「嘘をついているんじゃないか?」「本当に長所なのかな?」と疑われてしまう可能性があります。
また、企業は新入社員にフレッシュさや明るさを求める傾向がある点にも注意が必要です。やる気のある元気な社員が入ってくることで、社内全体が活気付くことを求めています。
そのため、自信がなさそうな態度で面接に臨むと、入社後も暗い態度で仕事するのではないかと不安に思われてしまうでしょう。面接で快活な印象を与えることで、好印象を与えられるようにしてみてください。
仕事と関連性のない長所はNG
面接における回答として、仕事に活かせない・企業が求めている人物とかけ離れている長所は避けましょう。いくら優秀な長所だとしても、その企業で活かせない、必要とされないものであれば意味がないです。
それどころか、自社にマッチしない人間だと思われるかもしれません。意図や伝え方のポイントでも述べていますが、企業にマッチしないと判断されれば面接突破は難しいです。企業に「欲しい」と思われるためには、企業に沿った長所を回答する必要があります。
しっかりと企業研究を行い、企業が求めている人物像に沿った長所を回答しましょう。
伝えるポイントは1つに絞る
面接で長所を伝える際は、あれもこれもとたくさん挙げず、1つに絞るようにしましょう。
いくつも長所を伝えたくなる気持ちはわかりますが、限られた時間でいくつもの話をすると、どんな人なのかわからなくなったり、そもそも話がきちんと伝わらなかったりといった恐れがあります。
アピールするポイントを1つに絞ることで、その人がどんな人かを理解しやすくなるので、長所やエピソードは1つにまとめるようにしましょう。
数字や固有名詞を使う
長所を伝えるためにエピソードを話す時は、できるだけ数字や固有名詞を使うと、成果をわかりやすく伝えられます。たとえば「〇〇%数字を向上させられた」「〇〇人参加者を増やせた」などです。
数字や固有名詞を使うことで、相手に正しく結果を理解してもらうことができます。反対に漠然とした表現の場合、相手にどれだけ頑張ったかが伝わらず、結果を出しているのにもかかわらず、長所が伝わらないかもしれません。
エピソードでは自分の働きでどんな影響が出たのか、わかりやすく伝えることが大切です。
どんな聞かれ方でも答えられるように準備する
面接での回答は、どんな聞かれ方でも答えられるよう準備しましょう。長所を聞かれる際は、「長所はどこですか?」と聞かれるほかにも色々な質問方法があります。
たとえば「あなたのよさはどこですか?」「自分のどのような面を入社後に活かしたいですか?」などと聞かれたときも、スムーズに答えられるように準備するわけです。
質問の方法が変わっても、アピールすることは変わりません。自分の長所を正しく理解し、エピソードや入社後の活かし方を考えておけば、焦る可能性は少ないです。質問の方法が変わっても、基本的な回答の構成と内容を意識して答えましょう。
「コミュニケーション能力」はオススメしない
面接で長所について聞かれた際に、コミュニケーション能力を長所として挙げるのはあまりオススメしません。なぜならコミュニケーション能力の有無は、わざわざ長所として伝えなくても、面接時の受け答えを見れば大体わかるからです。
一人の人間にはいくつもの長所がありますが、面接で長所を伝えられるチャンスは1回しかありません。しかし前述のように、一度の回答でいくつも長所をアピールすると論点がわかりにくくなり、かえって何も伝わらなくなってしまいます。
つまり、1回の面接でアピールできる長所は1つだけです。それなのに、話さなくてもわかる長所についてわざわざ語るのはとてももったいないといえるでしょう。
そのため、面接で長所について聞かれたら、コミュニケーション能力よりもほかの長所を答えましょう。コミュニケーション能力に自信がある人なら、面接時の受け答えから必ず評価されているはずです。
それでももしコミュニケーション能力をアピールしたい場合は、下記のコラムも読んでみてください。
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社会人として当然のことを長所として話さない
面接で長所を話す際は、社会人として当たり前のことをアピールしないようにしましょう。面接は自分をアピールする場です。社会人として、人として当たり前のことしか話さない場合、アピールできないばかりか悪印象を持たれる可能性があります。
たとえば「私は時間を守ることができます」「私は人に対して嘘をつきません」などとアピールしても、面接官のよい評価は受けられないでしょう。
社会人として当たり前のことは、できて当然だと認識してください。その上で自分がアピールしたい点を長所として話すとよいでしょう。
面接で長所を答えられない人は自己分析を深めよう
面接で「長所」を話す際は、事前に自己分析・企業研究をしっかりと行っていることがとても重要です。これらはしっかりと行えていないと、企業に「欲しい人材」と思われる効果的な回答ができません。
自己分析から長所、そして「自分」をしっかりと理解しましょう。そうすれば自分をどうアピールすれば効果的なのか見えてきます。そして企業研究から、企業の社風や求めている人物像を知り、それに沿った回答ができるよう対策することも大事です。そうすれば、あなたも「魅力的な学生」に一歩近づけます。
長所に限らず、どんな質問も徹底した事前準備が重要です。面接でうまく受け答えができない人は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」へ相談してください。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。