ガクチカでゼミ活動をテーマに話すのは有効?例文や注意点を紹介
2024年4月25日
エントリーシートの作成は順調ですか?
キャリアアドバイザー 廣瀬
就活生 Aさん
自分なりに頑張って書いてるんですが、ガクチカが上手く書けないんです。
ガクチカの項目は、書き方が難しいですよね。どんな内容にするか決めていますか?
キャリアアドバイザー 廣瀬
就活生 Aさん
ゼミについて書こうと思ってます。でも特にすごい経験をしたり結果を残したりしてないので、書くことが見つからないんです。
めざましい成果がなくても、過程が充実していれば問題ないですよ!このコラムでは、ガクチカでゼミについて話すときの話の組み立て方や例文を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
キャリアアドバイザー 廣瀬
目次
ガクチカでゼミ活動をアピールしてもよい?
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)でゼミ活動をテーマにすることは、全く問題ありません。むしろ大学で勉強に力を入れていることは、面接官によい印象を与えられます。
ガクチカで話すことは、大学生活、部活動、アルバイトなどなんでもよく、特に「これはだめ」という決まりはありません。大学時代に自分が頑張ったことであれば話してよいですが、特にゼミ活動は立派なアピールポイントになります。なぜならゼミでの活動は、自分らしさを伝えやすいテーマだからです。
ゼミでの活動で、誰もが感心するような実績を残していないと、ガクチカとして話せないと考えるのは誤りです。自分なりに力を入れたことであれば、自分の資質や価値観をしっかり表現でき、よいアピールになるでしょう。
そのためゼミ活動は、就活で話すガクチカのテーマに向いています。下記の解説を参考に、ぜひガクチカでゼミ活動をアピールしてみてください。
ガクチカでゼミをアピールする4つのメリット
ガクチカでゼミについて話すことによるメリットは、主に以下の4つです。
自分の興味関心を伝えやすい
ガクチカでゼミ活動について話すと、自分の興味関心を伝えられるというメリットがあります。なぜなら大学のゼミは、自分の興味がある分野について学びたいと思って入ったはずだからです。
数あるゼミの中からどうしてそのゼミを選んだのかを伝えることにより、自分がどんなことに興味を持っているのかを伝えられます。面接で自分の興味対象について話すのは難しいので、ゼミの内容を説明するだけで自分の関心ごとを伝えられるのは、大きなメリットです。
就活のエントリーシートや面接で企業は、その人の趣味や関心を探る質問をしています。就活生の興味の対象を聞き、自社とマッチングするかを検討しているのです。ゼミの内容と志望企業に重なる分野があれば、自社に合った人材だと判断してもらいやすくなるでしょう。
たとえば、介護用品の営業職を受けた場合、福祉関係のゼミ活動をガクチカとして語れば、就活のための方便でなく、もともと介護分野に興味があることを伝えやすくなります。結果として志望動機の信ぴょう性を高めるとともに、入社後のモチベーション維持につながると判断され、企業からの評価を得られる可能性が高くなるでしょう。
自分の関心が企業の仕事と直結していることを伝えたい人は、ぜひガクチカでゼミ活動の内容について話してみてください。
独自性を出しやすい
ガクチカでゼミについて話すと、独自性を出せる点もメリットになります。ゼミの種類は様々ですし、研究できる内容も多岐に渡るため、他の就活生と内容が被りにくいのです。
たとえば、アルバイトについてガクチカで話すのであれば、差別化には工夫が必要になります。なぜなら、アルバイトリーダーとして尽力した、後輩教育に力を入れたなどは、就活生がよく話す内容だからです。
もちろんガクチカでアルバイトについて話しても問題ありませんが、ゼミ活動の方が差別化しやすいといえるでしょう。
学業に集中していたことをアピールできる
ガクチカでゼミ活動について話すと、大学時代に勉強に集中していたことをアピールできます。
ガクチカは、学生時代に力を入れたことです。学生時代に勉強に集中するのは当たり前のように感じますが、アルバイトやサークル活動に注力する人もたくさんいます。
それも悪いことではありませんが、ゼミ活動に集中したと聞くと、真面目な学生、やるべきことをやる学生だとよい印象を持たれる可能性が高いです。大学時代に学業に力を入れたと言える人は、ぜひゼミ活動についてアピールしてみてください。
ガクチカとして話しやすい
ゼミは、ガクチカとして話しやすい点もメリットです。ゼミ活動は、研究のゴールが決まっている場合が多いでしょう。ガクチカでゼミについて話す際は、研究目標をゴールとして、そこへ向かって努力したことを話していけばよいので、話の組み立てが簡単にできます。
また、ゼミの中での自分の立ち位置を伝えやすい点もメリットです。ゼミでの役割を伝えることで、入社後にどのような形で自分が企業に貢献できるかを伝えやすくなります。
たとえば、ゼミの中でみんなのまとめ役であったことをアピールすれば「入社後もリーダーシップを発揮してくれそうだ」と思ってもらえるでしょう。自分が入社後にどのような活躍をするのかを相手にイメージさせられます。
ガクチカで話すことが思い浮かばない人や、話の組み立て方が難しいと感じている人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」で相談するのがオススメです。
就活のプロがエピソードの棚卸を手伝い、あなたのガクチカがアピールできる企業を紹介します。回答方法も無料でアドバイスするので、悩んだときはぜひ利用してみてください。
ガクチカでゼミについて話すときのポイント
ガクチカでゼミについて話す際は、以下の5つのポイントを守って話しましょう。
ガクチカでアピールしたいエピソードを見つけたら、上記のポイントを守って話を組み立てていきましょう。
アピールしたいことを明確にする
ガクチカでゼミ活動について話す際は、エピソードを伝えるだけではなく、自分がどんな人材なのかをアピールする必要があります。自分のどんな点をアピールしたいのか、話を組み立てる前にしっかり決めておきましょう。
企業の求める人物像に合致し、ゼミでの研究過程で発揮できた自分の強みを探しましょう。ゼミ活動の中で自分の行動のおかげでチームが助かったり、成果が出せたりしたエピソードを思い出すと、強みを見つけやすいです。
自分の強みが見つかったら、どのような場面で発揮され、どう結果につながったか明確にしておいてください。
研究結果が仕事で活かせる場合は詳しく伝える
ゼミで研究した内容が入社後に活かせる場合は、ガクチカの中で詳しく伝えましょう。仕事で活かせる分野の勉強をしていたことは、大きな強みになります。
学びがどう活かせるかをアピールするため、研究内容を詳しく話し、どんな学びを得たか、どんな成果が得られたかを詳しく説明しましょう。理系の学生は研究内容と志望企業の分野が同じケースが多いため、研究内容を詳しく説明できるように準備しておくことが大切です。
仕事内容と関係ない場合は過程を伝える
ゼミでの活動内容と仕事が関係ない場合は、過程をしっかり伝えましょう。目標達成までの苦労や工夫したポイントなど、過程を伝えることで、人間性や問題への対処能力を評価してもらえます。
文系の学生は、研究テーマと仕事内容が結びつかないケースが多いです。理系学生のように専門的な知識やスキルがなくても、ゼミ活動の内容をしっかり伝えることによって、自分の強みを伝えられるでしょう。
特に、ゼミの活動で壁にぶつかったときにどんな行動を取ったのかは、自分らしさを伝えやすいポイントです。自分の対応したエピソードを伝えることによって、自分の強みや対応力が伝えられます。
たとえば、自分の研究結果が学会で取り上げられた、ゼミ内で1番評価が高かったなど、頑張っただけでなく、これだけの結果を導き出せたと話せるように準備しましょう。
知識がない人でもわかりやすいように話す
ゼミ活動についてガクチカで話すときは、知識がない人でもわかるように伝えることが大切です。ゼミに興味を持ったきっかけやゼミの実績などを、誰にでも理解できる一般的な言葉に言い換えて、詳しく伝えるようにしましょう。
ゼミで研究を続けていると、無意識に専門用語や研究している人しかわからないような話をしてしまいます。しかし、何も知らない人がその話を聞いても、途中で付いていけなくなる可能性が高いです。その分野を初めて知った人でもわかるように話すことで、相手も正しく評価しやすくなります。
ただし、丁寧に説明しすぎると、ただエピソードを披露しただけになってしまうため、注意が必要です。必要な情報を取捨選択し、過不足なく話せるように意識してみてください。
企業が求める人物像を理解する
ガクチカに限ったことではないですが、面接の回答では、企業が求める人物像に沿ってアピールすることが大切です。
企業が求める人物像を把握せずにただ自分の伝えたいアピールポイントだけを話すと、たとえその内容がよかったとしても、マッチしないと判断されてしまった場合は、選考を通過できません。自分がアピールしたい点よりも、企業が求めている部分をアピールする必要があります。
そのため、企業が求める人材像や採用要件をしっかり確認した上で、どのような点をアピールするか決めましょう。企業が求める人物像は、採用ホームページや、経営トップ層などのSNSなどで確認できます。
また、OB・OG訪問などで実際に企業で働く社員に話を聞くと、どんな人材を求めているかが確認できるかもしれません。企業の社風や従業員に求める姿勢などを確認し、社員に多い人材や、これから求める人材などを確認しておくとよいです。
ゼミ活動のガクチカを通してアピールできる長所や強み
ガクチカでは、ただ単に頑張ったことをアピールするだけでなく、自分の長所や強みを明確に伝えることが大切です。自分の強みを中心に伝える必要はありませんが、エピソードの中でアピールできるように、内容を決めていくことをオススメします。
ここでは、ゼミ活動からアピールしやすい長所や強みを以下で5つ紹介します。
自分の強みが見つからない人は、自己分析が足りていない可能性があります。下記のワークシートを活用し、自分の大切な価値観を見つめ直してみましょう。
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計画性
ガクチカでゼミについて話すときは、計画性をアピールできます。計画性とは、物事が順調に進むようにあらかじめ計画を立て、実行する力です。
ゼミでは期間内に課題を提出することを求められたり、指定された日に発表をしたりする機会も多いでしょう。課題をこなすためには、計画的にコツコツと取り組む必要があります。
ゼミの活動で締切に向けてあらかじめ計画を立て、見直したりしながら期日までに研究を進められていた人は、計画性をアピール可能です。どのような計画を立てて、イレギュラーなことが起こった際はどのように対応したのかを伝えると、計画性があることを伝えられます。
社会人になっても、仕事には締切があることがほとんどです。そのため、期日までに必ず仕事をやり遂げる計画性は、ガクチカでアピールする強みとして適しています。
チームワーク
ゼミでの研究では、チームワークも発揮したことでしょう。グループで研究するゼミの場合は、チームで研究を進めたこと自体が強みとして伝えられます。
社会人になると、チームで結果を出す場面が多くあるため、チームワークは必要とされるスキルです。ゼミ活動で発揮した強みを、社会人になっても活かせるとアピールするとよいでしょう。
ただし、チームワークには複数の種類があります。チームの中でリーダーシップを発揮したのか、協調性でチームを支えたのかなど、詳しく伝えることが大切です。ゼミの中でリーダーを担当したり、メンバーに指示出しする機会が多かったのであれば、リーダーシップをアピールできます。
また、ゼミの中には同じ意見の人だけがいるわけではありません。意見が割れたときに周りの人の意見を聞いて調整したり、メンバー全員が研究を進められるように協力して進めたりした人は、協調性をアピールできます。
チームにどのように貢献したのかを具体的に伝えると、面接官も社会人になってからの働き方がイメージしやすくなるでしょう。
問題解決能力
問題解決能力は、ゼミでの経験で話しやすい強みです。問題解決能力とは、課題を解決に導く力のことを指します。ゼミ活動の中では、課題を与えられ、ゴールに向けてリサーチや研究を行ったはずです。その経験は、社会人になってからも活かせるでしょう。
仕事は、問題を発見し、解決するということの連続です。たとえば営業職の場合、なかなか目標数値に到達しないことがあるかもしれません。数値が達成しないのはなぜなのかを考え、行動を起こすことによって、問題が解決する可能性は高まります。
ゼミでの活動において、自分で問題を見つけて解決した経験がある人は、ぜひ積極的にアピールしてみてください。
知的好奇心
ガクチカでゼミについて話す際は、知的好奇心も強みとしてアピールできます。知的好奇心とは、興味関心がある対象のことをもっと深く知りたいと思う気持ちのことです。
ゼミでの研究に集中して取り組んだということは、その分野の学問に対し「もっと知りたい」「なぜこうなるんだろう」と疑問をもったことでしょう。研究に熱中して取り組んだ人は、知的好奇心が高いといえます。
知的好奇心は、仕事でも活かせる強みです。「もっとこの仕事を知りたい」「他の人が気が付いていないことを見つけたい」といった考えは、仕事で必要な知識やスキルを身につけるきっかけになります。
知的好奇心がある人は、貪欲に仕事に取り組む人だと評価されることが多いです。特に、学び続けることが必要な職種や扱う商品やサービスが多い職種などは、知的好奇心を活かせます。企業もそのような人材を求めているケースが多いため、強みとして伝えるとよいでしょう。
プレゼン能力
ガクチカでゼミ活動を振り返るときは、プレゼン能力をアピールできる可能性があります。ゼミの内容によっては、チーム内で意見を発表したり、多くの人の前でプレゼンしたりする経験がある人もいるでしょう。
その経験は、特に営業職や企画職で活かすことができます。自分の考えや商品をプレゼンする機会が多いため、ゼミでの経験が役に立つはずです。
プレゼン経験がある人は、どのような機会でその力を発揮したのかや、工夫したことをエピソードを交えてアピールしてください。ゼミでプレゼンに向けた準備を経験している人は、社会人になってからも早い段階でチャンスが与えられる可能性があります。
ガクチカでゼミについて話すときの構成
ガクチカでゼミについて話すときは、エピソードをただ伝えればよいわけではありません。自分がゼミに興味を持った理由や強みを発揮したエピソードをわかりやすく伝える必要があります。
話の組み立てがうまくいかないと面接官によさが伝わらなくなるため、下記の構成を参考にしてみてください。
上記の順番に話すと、話がわかりやすくなります。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
1.結論:ゼミで頑張ったこと
ガクチカの回答では、最初にゼミでどんなことを頑張ったかを伝えましょう。ガクチカに限らず、面接で質問をされたときは、結論から答えると伝わりやすくなります。最初に結論を伝えることで、これからどんな話になるのかがわかり、スムーズに話を聞き取りやすくなるのです。
結論をいわずにいきなりエピソードから話し始めると、何について話しているかわからなくなり、質問に正しく回答できていないという印象になる可能性もあります。回答の際は、最初に「私はゼミで〇〇の研究に力を入れました」というふうに、質問に対する結論を簡潔にまとめると、話がわかりやすくなるでしょう。
2.動機:どうしてそのゼミに所属したのか
結論を伝えたあとは、どうしてそのゼミに所属したのか、理由を伝えましょう。前述のように、ゼミを選んだ理由は、自分の興味関心を伝えやすいポイントです。数あるゼミの中からどうしてそこを選んだのか、しっかり伝えるようにしましょう。
ゼミの研究内容を聞いて「おもしろそうだったから入った」という人は、おもしろく感じた理由を掘り下げてみてください。自分の好きな分野だから、教えている先生の授業が魅力的だったから、将来性のある分野だと思ったからなど、興味を持った部分を具体的に伝えると、動機がわかりやすくなります。
もし、なんとなく周りに流されてゼミに入ってしまった場合は、そこから熱中するようになったきっかけを話しましょう。どんな点に自分がおもしろさや楽しさを見出したのかを伝えると、自分の個性も伝わりやすくなります。
3.課題:取り組んだ課題や目標
そのゼミを選んだ動機を伝えた後は、ゼミの中で取り組んだ課題や目標について説明しましょう。ゼミでどんな課題を与えられたのかや、目標に対してどんな問題が起こったのかを伝えると、後々どんな行動を起こしたのかを伝えやすくなります。
たとえば「チームで〇〇の研究をするために役割分担をしたが、積極的に参加しない人がいて計画がうまくいかなくなった」「よいデータが集まらず、研究が立ち行かなくなってしまった」など、どんな壁にぶつかったのかを説明しておきましょう。目標が明確になり、どの程度の努力が必要だったのかがイメージしやすくなります。
4.行動:解決のためにどのような取り組みをしたか
ガクチカの回答では、課題を解決するためにどのような行動を取ったのか、具体的に伝えましょう。
壁にぶつかった際にどんな行動に出たのか伝えると、社会人になってからの活躍イメージもつきやすくなります。どれほど頑張ったのかを伝えるために、謙遜せずに具体的なエピソードを話すとよいです。
たとえば「チームで進捗の差が出ないように、頻繁に進み具合をお互いに確認するようにした」「インターネットで調べるだけでなく、街頭でインタビューを取ってリアルな意見を聞くようにした」など、実際に行ったことを話してみましょう。
入社後の活躍イメージを伝えやすいポイントのため、どんな点に気をつけてどのように対応したのか、話すようにしてください。
5.結果:取り組みの結果
ガクチカの回答では、行動した後にどのような結果を得たのかを、必ず伝えるようにしましょう。
ガクチカは結果よりも過程を重視する傾向にあります。しかし、結果が全く伴わないと、入社後も結果を出せないまま、うやむやにしてしまう人だと思われるかもしれません。自分の行動によってどのような結果がもたらされたのか、しっかりアピールしましょう。
その際は、「コミュニケーションを取るようになった結果、チーム内で助け合う文化が醸成された」「実際にサービスを使用している人にインタビューしたことで、インターネット上とは異なる意見を聞くことができた」など、具体的に話すことが大切です。数字や具体的な成果を述べると、相手の納得感も高まります。
結果については、成功体験でなくても問題ありません。もしも結果があまりよくなかった場合でも、そこからどのように軌道修正したのかを伝えると、対応力などをアピールできます。
6.学び:ゼミの活動によって得た学び
ゼミでの活動を通してどんなことを学んだのか、まとめとして伝えましょう。ガクチカは、就活生の能力や興味を把握するために聞いている質問です。ゼミの経験からどんなことを学び、何を得たのかを、面接官は知りたいと思っています。
企業側は、就活生が困難や失敗からどんな学びを得たかで社会人になってからの活躍をイメージしたいと思っているので、素直にゼミの経験から得た学びを伝えるようにしましょう。
たとえば「チーム全員がゴールに向かって協力することで予測以上の結果を出すことができる」「自分から積極的に情報を取りに行くことで、質の高い情報を得られる」などです。自分の考えをアピールできるポイントのため、自信を持って伝えるようにしてください。
7.展望:仕事へ活かすこと
ガクチカの最後に、ゼミでの経験から得た学びを通して、入社後にどのように活かしたいのかを伝えましょう。
ゼミでの日々が充実していたとしても、入社後に何も活かせないようでは、評価につながりません。入社後に再現性の低い学びしかない場合は、よい印象を与えることが難しくなります。
「チームで働く際は、お互いの欠点を補うような組織を作りたい」「入社後も行動力を大切に、自分から情報を得るために動きたい」など、自分が貢献できるポイントを話してみてください。
面接で緊張してうまく話す自信がない場合は、キャリチャンの「面接サポート」に参加するのがオススメです。この就活支援サービスでは、面接が得意でない人でも受かりやすい企業を紹介します。
質問に対しての返答の仕方や、個別の質問対策も無料で手伝ってもらえるので、一石二鳥です。就活のプロにアドバイスをもらいたい人は、ぜひ参加してみましょう。
ガクチカでゼミについて話すときの注意点
ガクチカでゼミについて話す際は、以下の2点に注意しましょう。
ゼミの内容は専門性が高いため、初めて聞いた人でもわかりやすく話すことが大切です。ガクチカでゼミについて話すときの注意点を紹介します。面接が苦手でガクチカについてうまく話す自信がない人は、以下のコラムも参考にしてみてください。
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「面接が無理」を克服するための対処方法を理由別に徹底解説
専門用語を使いすぎない
ガクチカでゼミについて話す際は、専門用語を使いすぎないように気をつけましょう。ゼミの活動と企業の事業内容が異なる場合はとくに、採用担当者が専門用語を理解できず、話の内容が伝わらない可能性があります。
基本的に専門用語は使わないように気をつけ、使った方がよい部分は、用語を簡単に説明すると伝わりやすくなるでしょう。専門用語を使ったからといって、優秀な学生に見えるわけではありません。相手にわかりやすく話すことを最優先に回答を考えてみてください。
ゼミの活動を伝えるだけではだめ
ガクチカを話すときは、活動内容を羅列するだけにならないように気をつけましょう。ゼミ活動での結果や過程を伝えることに必死になると、活動内容の羅列になってしまい、独自性が感じられなかったり、価値観が伝わらなかったりする可能性があります。
企業がガクチカで聞きたいことは、結果に向けての過程で発揮されたあなたの資質や、そこから学んだことを社会人になってどう活かすかといったことです。取り組んだことだけを書いても、あなたの強みや価値観は伝わらなくなります。壁にぶつかったときに何を考えたのかなどを伝えることが大切です。
【所属ゼミ別】ガクチカでゼミについて話すときの例文
ここでは、所属しているゼミの種類ごとに、ガクチカの例文を5つ紹介します。
文学系ゼミ
私は大学のゼミで、イギリスの文学作品の歴史について研究することに力を注ぎました。私がこのゼミを選んだ理由はもともとイギリスの文化に興味があり、『ハムレット』や『高慢と偏見』などの作品がとても好きなので、より理解を深めたかったからです。
ゼミでの活動で苦労したことは、チームメンバーで好きな作品の考察を発表する際に一人ひとりの考え方が異なり、意見を合わせることでした。作品への思いはそれぞれ違うものなので、お互いの考えを尊重しつつ、方向性を合わせることが大変でしたが、どの部分でどのような意見を持ったのかを話し合うことで、チームのまとまりがよくなったと感じています。
私はこの経験を通して、相手の意見を聞くことの大切さを知りました。御社に入社した後は、営業職を希望していますが、仕事の上でも相手の話を聞いて相手を理解することを大切に、業務にあたっていきたいと思っています。
経済学系ゼミ
私は経済学部のゼミに所属しており、消費者行動についての研究に力を入れていました。私がこのゼミに入ろうと思ったきっかけは、SNSでインフルエンサーが紹介した商品が売れる仕組みを、学問として学びたいと思ったからです。
ゼミの活動では、自分でInstagramを運営し、商品を販売する経験をしました。結果的に商品はなかなか売れませんでしたが、同じ商品でも人が違えば売れる数が異なることや、方法を工夫すると販売数が伸びることを確認でき、よい経験となりました。
御社に入社した後も、何事も経験することで学びを得て、売上拡大に貢献したいと思っています。
語学系ゼミ
私は大学で英文学科に所属しており、ゼミでは英語の学習を深めました。私が英語を勉強したいと思った理由は、将来的に英語を使って仕事がしたいからです。日本の文化を海外に広めるために一役買いたいと思い、勉強しています。
英語を書いたり読んだりするのは得意でしたが、実際に話すのは苦手だったため、最初はゼミでの活動に苦労しました。しかし、他の国の人とコミュニケーションを取ることがどんどん楽しくなり、大学の留学生の大学生活をサポートするボランティアも始め、諦めずに学習し続けました。
ゼミの活動を通してビジネスレベルの英語力を身につけたため、入社後は英語力を活かして、御社の商品の海外シェアをあげることに貢献したいです。
理学系ゼミ
私は、所属していた○○研究室で、新しいナノ物質の研究に力を入れました。私はもともと肌が弱く、紫外線を浴びると肌が荒れやすいため、毎日日焼け止めを塗らなくてはいけません。そのため、より日焼け防止効果の高いUVカット機能のついた化粧品を作りたいと思ったことが、この研究テーマを選んだきっかけです。
ゼミでは、化学物質に関する基礎知識や日焼け止めに含まれる酸化チタンや酸化亜鉛などのナノ粒子の研究を行い、化粧品への活かし方を学んでいます。
研究に失敗することもたくさんありましたが、肌が弱い人でも楽しめる化粧品を作りたいという思いが強く、トラブルが起きたときは先生に相談し、アドバイスをいただいた上で何度も研究に挑戦しました。この経験から学んだことは、強い思いがあれば、問題解決のために努力できるということです。
私は御社の「もっと人に優しい化粧品を」という企業理念に共感しています。入社した際は、企業理念を体現する商品をたくさん生み出せるように努力していきたいです。
工学系ゼミ
私が大学で力を入れていたことは、所属するソフトウェア研究室での研究です。工場向けのロボット開発を通して、企業の役に立つことを目指しています。
私の父は地方の工場で働いているのですが、人手が足りずに生産が追いついていない現状があります。機械に作業工程を任せることで人件費を減らし、働き手の足りない地域でも問題なく商品を生み出したいと思って研究を始めました。
研究中はロボットに組み込むアプリを誤ったせいで商品の出来栄えに差ができたり、ロスが出てしまったりといった問題が起こりましたが、何度も諦めずに開発を行ったことにより、満足のいくアプリが作成できました。
この経験により失敗しても成功に向けて何度も取り組むことの大切さを知りました。社会人になっても壁にぶつかることはあると思いますが、改善点を見つけて取り組むことを大切にしていきたいです。
【強み別】ガクチカでゼミについて話すときの例文
ここではアピールしたい強み別に、ゼミでの活動をテーマにしたガクチカの例文を3つ紹介します。
リーダーシップ
私は所属する○○ゼミで、情報メディアに関する研究に力を入れていました。ゼミに入ろうと思ったきっかけは、メディアによる誤った情報で傷つく人を減らしたいと感じたからです。私が好きだったテレビの出演者が誤情報で悩み、芸能界を引退してしまったことからこの問題に興味を持ちました。
チームで課題に取り組む際には、みんなが持ち寄った情報を取りまとめたり、研究の進捗状態を確認したりと、まとめ役のポジションを担っています。アルバイトや部活で忙しく、ゼミにあまりやる気のない人もいましたが、仕事量を調節したり時にはもっと参加して欲しいといった意見を代表して話したりすることで、チームの士気を高めることに尽力しました。
社会人になってからもこの経験を活かし、チームメンバー全員の意見を聞いてその人に合わせた仕事を任せられるようなリーダーとして活躍したいと考えています。
協調性
私は大学のゼミでAIの研究に力を入れています。私がAIについて勉強したいと思ったのは、業務負担を減らし、人の力が必要な仕事に力を入れられる未来を目指したいと思ったからです。
ゼミでの活動中に担っていた役割は、リーダーの補佐役です。リーダーが調査範囲を振り分けるのですが、私はその範囲に無理がないか、チーム内で不満がないかなどを聞いて、滞りなく研究が進むようにサポートしていました。
リーダーとメンバーの間で板挟みになることに苦労しましたが、意見を自分の中でマイルドな言い方に変えたり、伝えなくてはいけないところはしっかり伝えたりと自分の中で話し方を考えることによって、チームの雰囲気をよくすることに貢献できたと考えています。
この経験を通して私は、メンバー全員が気持ちよく仕事をすることの大切さを知りました。社会人になっても、チームのみんながよい雰囲気で仕事できているかを気にかけ、業務に取り組んでいきたいと思っています。
分析力
私が大学時代に力を入れたことは、転売についての研究です。好きなアーティストの商品が転売されていてショックを受けたことから、興味を持ちました。
ゼミでの活動では、転売の需要がどれくらいあるのか、実際にショッピングサイトで商品を見たり、転売商品を買った人・売った人にアンケートを行ったりと、様々な手段でデータを得たことで、消費者の心理を具体的に知ることができました。
転売はよいことではありませんが、社会的な問題でもあります。経済的に厳しい状況にある人が、生活していくために行っているケースが多いのだそうです。私はこの研究を通して、物事の背景まで考えることの大切さを感じました。
社会人になっても、イメージだけで判断するのではなく、物事の事情や経緯まで考えて仕事に取り組みたいと思います。
ゼミで学んだことを活かして営業職以外で働きたい人は、キャリチャンの就活支援サービス「事務職・非営業職求人紹介サポート」の利用がオススメです。営業職以外の魅力的な仕事を紹介しているので、ぜひ参加してみてください。
ガクチカでゼミについて話すときは価値観を伝えよう
ガクチカでゼミについて話すのは、メリットが多いです。自分の興味関心が伝わりやすく、話の構成を組み立てやすいため、話しやすいテーマだといえます。
ガクチカでゼミについて話すときは、エピソードを淡々と伝えるのではなく、ゼミに入った経緯や学びを伝え、自分の価値観や社会人になって活かせることをしっかり伝えましょう。あなたへの理解が深まるため、面接でも高く評価されやすくなります。
このコラムの例文を参考に、魅力的なガクチカを考えてみてください。
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この記事の監修者
廣瀬 舞
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。
就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。
また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している