面接「自分の性格」で好印象を狙えるベストな回答をご紹介

 2019年5月29日

面接でよく聞かれる「あなたの性格は?」の質問に、どのように答えていいか、悩んでいませんか?

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

そうなんです!自分の性格だから答えられるはずなのに、どう答えたらいいかわからなくて…。

実はそんなに難しく考えなくても、コツをつかめば簡単に答えられますよ。それはズバリ、「学生の性格と企業との相性」を意識した回答です。

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

そんなコツがあるんですか!?ぜひ、教えてください!

その性格なら企業と相性がいい、活躍してくれそうだと判断されれば、内定に近づきます。ですから、それをアピールするんです!それでは、具体的な回答のコツを一緒にみていきましょう。

キャリアアドバイザー 岡田

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面接で「あなたの性格は」と聞く意図

面接で「あなたの性格は」と聞く意図

面接で「性格」を聞く意図は、会社で活躍できるかどうかを見極めるためです。そんな活躍できるかどうかを判断するのに大切なのが、“学生の性格と企業との相性”です。

面接では「あなたはどんな性格?」などと、自分の性格について聞かれることがあります。しかし人間は複雑な生き物ですから、自分の性格にも様々な側面があり、一言で言い表せるほど単純な話ではないですよね。それでも面接は時間が限られているので、自分の性格的な特徴を何から何まで話すわけにはいきません。そこで、自分の性格的な特徴の中でも、特に重要な部分だけにフォーカスし、簡潔にまとめて説明しなければならないわけです。

ただし、どの性格的特徴について面接で話すかは、自分にとっての重要度ではなく面接官にとっての重要度を考えて判断する必要があります。面接で聞かれている以上、面接官が知りたがっている部分が述べられていないと意味がないです。

それでは一体、面接官が知りたい部分とは、自分の性格的特徴の中のどんな部分のことでしょうか。コラムの初めにまずは、面接で「あなたはどんな性格?」と聞く企業側の意図について説明しますので、しっかり把握しておいてください。

学生の人柄や能力を把握するため

面接官が就活生に自分の性格について聞くのは、その就活生の人柄や能力などの”人となり”を知るためです。そもそも相手がどんな人物なのか知らないことには、その人と一緒に働きたいか、会社に迎え入れたいかどうか判断しようがありません。しかし相手の人となりを把握するのには、本来たいへん長い時間がかかるものです。就活生の皆さんも高校・大学に入学したとき、初めて会うクラスメイト達がどんな人物なのか把握するまでには、相手とたくさん話をし、たくさんの時間を共有したと思います。それと同様、いくら面接官がプロとはいえ、就活生の人となりを把握するまでに本来ならある程度は時間が必要です。

ところが面接の場合、30分か1時間かそこらの短い時間内に相手の人となりを把握しなければならないので、面接官は就活生自身にそれを説明させることによって時間短縮を図ろうとしています。つまり「自分の性格について教えて」=「あなたがどんな人なのか説明して」と言っているのと同じだと思ってよいでしょう。

もう少しかみ砕いて言うと、学歴や資格といった肩書ではなく性格的な側面から、「私は○○な人間です」という風に自分の人となりを自己紹介してほしいと言っています。もちろんそれをそのまま鵜呑みにするわけではないですが、そうやって就活生自身に自己紹介させれば面接官はその人を把握するための手がかりができ、人となりを見極めやすくなるわけです。

また、そうやって就活生自身に自己紹介させるのには、その就活生が自分のことをきちんと理解できているか確認する意味もあります。就活生自身が自分のことを正確に把握できていなければ、そもそも志望の根拠自体が薄弱です。たとえば自分を「根気強い人間」と思っていた人が実は飽きっぽい性格だったら、入社してもいずれは根気を要する仕事に嫌気がさし、早期退職につながる恐れがあります。自分の活かし方を正確に把握し、それに基づいて志望しているのか見極めるためにも、就活生自身に自分の人となり(人柄・能力)を説明させる必要があるのです。

企業への適性や期待値を確認するため

面接で「自分の性格」について聞くのには、その就活生の人柄・能力を見極めて、そこから企業への適性や期待値を確認する意図があります。先程も述べたように、その就活生がどんな人物なのか知らないと、一緒に働きたいか、会社に迎え入れたいか判断しようがないです。ただし当然のことながら、面接官が見ているのはその就活生が、個人的に好きなタイプの人間か嫌いなタイプの人間かではありません。面接官は「根気強い」「好奇心旺盛」といった就活生の性格的な特徴(人柄と能力)を知って、自社の求める人物像と合致するか見極めようとしてるのです。

どの企業も採用活動の際は、漠然と優秀そうな人物を探しているのではなくて、必ず「こういうタイプの人材が欲しい」という求める人物像が明確にあります。それはなぜかと言うと、企業と就活生には相性があるからです。就活は、それまで誰もが同じ学問を学び、その学力を基準として優劣をつけられる大学入試のようなものとは違います。仕事の種類もやり方も、企業ごとに異なるので、当然どんな人柄・能力を持った人物が活躍できるかも、企業ごとに異なってくるはずです。

どんな難関大学に通い、どんな難関の資格を持っていようと、その企業で働くのに必要な人柄・能力を持っていなければ、その企業にとっては何の意味もありません。また求める人物像を決める上では、すでにそこにいる社員との兼ね合いや会社の方針、業界での位置づけなどの会社を取り巻く事情も関わってきます。いくら仕事のうえで必要な人柄・能力を持っていても、会社に馴染み、周りと同じ方向性で連携できなければ、結局は大して活躍できないでしょう。

面接官は就活生の性格と自社が求める人物像を照らし合わせ、自社に必要な人材か、自社で働くのに必要な人柄・能力を持ち合わせているかなどの適性を確認します。そして、いずれは会社に貢献できる人材へと成長していけそうかどうかという将来的な期待値も合わせて見極め、合否を判断する基準の1つとするわけです。

面接で自分の性格を上手に答えるコツ

面接で自分の性格を上手に答えるコツ

面接官の意図から、“自分の性格と企業との相性”がとても重要だということが分かりました。しかし、ただ性格を述べ、企業にだけ判断をゆだねてしまっては、面接突破の可能性も低くなってしまうかもしれません。

ここは面接。内定をもらうためには、上手に自分をアピールしなくてはなりません。つまり、自ら「企業と相性が良い」ということをアピールしなければならないのです。

では具体的にどのようにアピールすればいいのか。まずはそもそも「性格」とは一体、どんなことを述べればいいのか、「長所」「自己PR」との違いと合わせて解説します。

まずは「性格」「長所」「強み」「自己PR」の違いを知ろう

面接対策をしていると「性格」「長所」「強み」「自己PR」、それぞれの違いが何なのかわからなくなることありませんか?これらは一見似ていますが、伝えるべき内容は全く異なります。

内容が混合したまま回答してしまうと、「質問の意味を理解していない」と思われてしまうので、事前に違いをしっかりと把握しておきましょう。

  • 「性格」
    →強み長所などといった特化したものではなく、その人のベースとなるもの。(人柄や人となり・特徴など)感情や行動の傾向を伝える。

  • 「長所」
    →他の人よりも優れているもの。自分の性格の中で一番良いところを伝える。

  • 「強み」
    →自分の長所の中で仕事に直結して活用できるもの。仕事で結果が出せるものと伝える。

  • 「自己PR」
    →自分自身の価値を企業に良く知ってもらうもの。強みをどう相手に利益をもたらすのか、企業にとって必要とされる強みを伝える。

それぞれには意味や伝えるべき内容が異なります。今回は「性格」を伝えることになりますので、強みや長所などの特化した部分をアピールするのではなく、ベースとなる部分から自分をアピールしていきます。

面接で話す前向きな性格をピックアップ

「性格」の意味を理解したら次に、面接で話す性格を選んでいきましょう。性格を選ぶ基準は下記の3点です。

  • 前向きな性格
  • 企業が求める人物像にマッチするもの
  • 仕事で活かせるようなもの

性格はあなた自身のベースを伝えることになりますので、ここで暗いものを述べてしまえばあなたの印象は「暗い人」となってしまうので、「明るくポジティブな人」という印象を与えるためにも、前向きな性格を選んでいきましょう。

また、意図にもあるように面接官は、性格と企業との相性が良いかを見極めているので、「企業が求める人物像にマッチするもの」を選びようにしてください。ここで「マッチしていない」と判断されてしまえば、即アウトですので、企業研究から求めている人物像を確認、そして自己分析から自分の性格とマッチするものをピックアップしましょう。

さらに、自分をアピールするために「仕事に活かせるもの」を選ぶと良いです。この性格を活かして会社に貢献できる、成長できる人材だとアピールできるような性格を述べれば、好印象間違いなしです。

話を具体化させるためのエピソードを掘り下げる

面接で話す「性格」を決めたら、話を具体化させるためにエピソードを掘り下げていきます。

ここで意識すべきことは、「性格が発揮した経験やエピソードを盛り込む」ことです。エピソードを掘り下げる際は下記のことを意識してみてください。

  • 性格が発揮されたきっかけ
  • 自分が取った行動
  • 性格が表れた場面

  • これが自分の性格だと言える理由
  • この性格で起きた良い出来事
  • この性格が最大限発揮される場面

どんな話にも裏付けるためのエピソードがないと、具体性のある回答にはなりません。

多くの就活生は「〇〇な性格です」「親にこう言われました」と、性格だけを述べたり、自分の性格を知ったきっかけだけを話していますが、これでは自分をアピールできませんし、回答として間違っています。

自分の性格を細かく分析し、掘り下げていくことで話が具体化され、裏付けエピソードとともに性格を語れるようにしましょう。また、信ぴょう性のあるエピソードを語れば、企業側も学生のことを見極めやすくなるため、事前にミスマッチも防ぐことができます。

自分をアピールするため、そして企業側に自分を見極めやすくするためにも、自己分析や過去の出来事を振り返り、自分の性格を細かく掘り下げていきましょう。

性格をどう活かせるかを考える

話す性格と裏付けるためのエピソードを用意したら次に、自分をアピールするための内容を用意します。意識すべきことは「その性格を仕事でどう活かせるか」です。

意図にもあるように、企業が求める人物像にマッチしている人、つまり企業のために働き、活躍してくれる人を欲しいと思っているので、自ら「自分は企業のために働きますよ!」とアピールするのがポイントです。そのために大切なのが「その性格を仕事でどう活かせるか」なのです。

まず企業研究から企業が求める人物像を把握すれば、どんな性格が好まれるかがわかってきます。さらに企業説明会に参加したり、OBOG訪問などをすれば直接企業で働く人の性格を確認できるので良いです。

話す際は、その性格が具体的にどうように活かされていくのかだけでなく、今までの実体験や、与えた影響などと合わせて語ると、より自分をアピールすることができます。裏付けエピソードから「仕事に活かせるかどうか」を関連されて述べましょう。

話す際は“結論”から!

実際に面接で「自分の性格」について回答する際は、第一声として聞かれたことに対する”結論”から話を始めるのがポイントです。面接は紙に書かれた文章と違って口頭での会話なので、小説などでよくある起承転結の構成は適していません。起承転結のように最後に結論を述べると、面接官の聞きたがっていることが後回しになって、話の主旨が分かりにくくなってしまいます。それだと面接官はなかなか自分の聞きたいことが聞けずにイライラし、その前段階の説明にもきちんと耳を傾けてくれないでしょう。

それよりも質問に対する結論を最初に述べ、後から説明を加えた方が、自分の言いたいことが面接官に伝わりやすくなります。「自分の性格」について述べる際の具体的な論法としては、PREP法がオススメです。PREP法はプレゼンなどのほか面接でもよく使われる論法で、簡潔かつ説得力のある主張を展開できます。

  • P=point(結論)
    →どんな性格なのか

  • R=reason(理由)
    →なぜその性格だといえるのかの理由(裏付けエピソード)

  • E=example(具体例)
    →具体的なエピソードや具体例(その性格が表れた出来事や、きっかけなど)

  • P=point(結論)
    →その性格が仕事でどう活かせるのか

PREP法を面接での質疑応答に用いる場合、最初に述べるべき結論Pは、聞かれた質問に対するダイレクトな答えです。面接での質疑応答は面接官との会話なので、面接官の知りたがっていることを直球で投げ返し、話の主旨を分かりやすくします。しかし口では何とでも言えますから、その次に最初のPを結論付ける理由Rを述べ、さらに具体例Eを引き合いに出しながら回答を詳しく説明しましょう。

ダイレクトな答えだけでは分からない部分を説明するとともに、具体的なエピソードや事例を出して回答に信ぴょう性を与えます。そして最後の結論Pでは、最初の結論Pを少し違う形で言い換え、自分と企業との相性が良いというアピールへつなげると良いです。

回答の冒頭は「私は粘り強い性格です」「私は好奇心旺盛な性格です」といった、自分の性格を端的に表した結論です。次に、自分がその性格だと思う理由を、その性格を発揮したエピソードやその性格になったきっかけなどとともに説明します。最後に、それらの話を総括し、自分の性格を企業との相性の良さを示すアピールへとつなげて話を締めくくってください。

面接はどんなに対策を立てても、自分1人ではなかなか難しいものです。キャリチャンでは、面接が苦手な人向けに「面接サポート」を提供しています。質問の対策や模擬面接など、実践的な練習も可能です。無料で利用できるので、ぜひ参加してみませんか?

自分の性格がわからない時の対処法

自分の性格がわからない時の対処法

「自分の性格は自分が一番よくわかっている」と思っていても、いざ「どんな性格?」と聞かれると、ハッキリ答えられない人が多いですよね。人には色々な側面があって一言で言い表すのは難しいですし、頭の中にあるイメージは言葉ではないので、それに上手く当てはまる言葉が見当たらないこともあります。

また、これまで自分がどんな性格かなんて深く考えたことはなく、急にそんなこと聞かれてもよく分からないという人もいるかもしれません。そこでここからは、自分の性格がよく分からない人のために「自分の性格の探し方」について紹介します。誰でも簡単に試せる方法なので、ぜひ参考にしてみてください。

自分の長所・短所を書き出してみる

自分の性格がよく分からない人は、自分の長所・短所を思いつくままに書き出してみるのもよいです。自分という人間全体を言い表す言葉は見つけられなくても、部分的にどんな長所・短所を持っているかくらいなら、思い浮かべられる人も多いと思います。ランダムで構いませんから、それらを思いつくまま紙に書き出し、自分の行動・選択を決めるベースとなっている大まかな性格的傾向を探ってみましょう。最初はあまり深く考えず、良い面も悪い面もひっくるめて、正直にどんどん書き出すのがポイントです。

書き出した長所・短所の共通点を考えれば、自分の性格的な特徴が見えてきます。自分の長所・短所というのは、同じ1つの性格の表と裏です。その性格的な特徴を自分が、良いところ/優れたところだと認識すれば長所になりますし、悪いところ/ダメなところだと認識していれば短所になります。たとえば何事においても一番になりたがる負けず嫌いな人は、見方によっては向上心が強いとも言えますし、別の見方では協調性に欠けるとも言えるわけです。

その認識の違いは、その性格がこれまでの人生において役に立つことが多かったか、失敗の原因となる場面が多かったかという違いに過ぎません。ですから長所・短所の基になっている部分に着目すれば、自分の性格的な特徴が分かるのです。面接で自分の性格について答える際は、その中でポジティブな印象を与えるもの、志望企業で働く上で役立つものを選んでください。

因みに性格的な特徴の中で、直接的に仕事に役立つものは”強み”と言い換えられます。つまり他に強みや長所に関する質問がなければ、そこで答えようと思っていた性格を答えてもよいです。すでに強みや長所について話をしている場合には、それ以外のポジティブな性格をアピールすればよいでしょう。

「他己分析」を参考にする

「他己分析」を参考にすれば、自分の性格を知ることができます。友人や家族などに「自分はどんな性格?」と聞き、具体的になぜそんな性格だと思ったのかなどを聞いてみましょう。自分では気づけないような性格を知ることができるいい機会でもあります。

ここで「他己分析」をお願いするのにオススメな人物が“就活エージェント”です。就活エージェントは人を見抜く天才ですので、あなたの性格を的確に見抜きますし、その性格をどうアピールすればいいのかのアドバイスまでしてくれます。

キャリチャンでも、あなたの性格探しから面接対策、さらに内定獲得までの全サポートを行う就活支援サービス「面接サポート」を提供しています。あなたを上手にアピールするための方法を豊富な就活知識をもとに伝授いたします。ぜひ参加してみてください。

性格診断テストなどを使う

性格診断テストなどを参考にするのもオススメです。解説に書いてあることに当てはまるものは必ずあるはずなので、それらを参考にして話を広げていきましょう。

「性格診断テスト」と検索すればたくさんツールが出てきますし、様々な視点からあなたの性格を診断してくれるので、細かく自分の性格について理解を深めることができます。

どうしても自分では性格がわからないという人は、他人の意見を参考にしたり、ツールなどを用いてみましょう。

【例文】自分の性格の答え方

これまで述べてきたように、面接で自分の性格について聞かれたら、PREP法に則り以下のような順序で回答を組み立てると良いです。

  • 自分がどんな性格なのか(最初の結論)…ポジティブなもの・企業で役立つもの
  • なぜその性格だといえるのか(理由)…自分の行動傾向・考え方など
  • その性格が表れた出来事やきっかけなど(事例)…裏付けエピソード
  • その性格が仕事でどう活かせるのか(締めの結論)…自分と企業の相性をアピール

しかし理論だけだと、いまいちよく分からない人もいるかもしれません。以下に簡単な例文を掲載しておきますので、その下の説明と合わせて、自分の回答を考える際の参考にしてください。

私は行動的な性格です。(P=結論)

やる前にアレコレ考えても始まりません。私はまず自分自身が飛び込んで、そこから工夫するタイプです。(R=理由)

正直なところ行動が先に立つと、実際には困ることも結構あります。高校時代に挑んだホームステイでも、英語が話せず現地のことも知らないので、最初は何もできませんでした。しかし翻訳アプリと地図を頼りに町を巡るうちに、簡単な単語やジェスチャーで意思疎通を図れるようになり、最終的には現地の友人もたくさんできました。考えるより先に行動すると失敗することもありますが、その分打たれ強くなりましたし、臨機応変に対応する柔軟性も身に付けられていると思います。(E=事例)

私自身はこの性格を、営業向きだと考えています。入社後はレスポンスの早さと、そこから学んだ忍耐力や対応力を活かし、新規販路の開拓に貢献したいです。(P=結論)

回答の冒頭にはまず、質問へのダイレクトな結論である「自分の性格」を端的に表現します。この部分が長くなるとまどろっこしい印象を与えるので、できるだけ簡潔な言葉に言い表し、説明は後回しにしましょう。上の例文では、”行動的”という言葉を使って自分の性格を表現しました。

その次に、”行動的”だと思う理由として自分の考え方や、実際どういう風に行動的なのかを説明しています。冒頭の結論を簡潔にすると、それだけでは様々な解釈がありえますので、自分がその言葉をどのような意味で使っているか面接官に説明するわけです。それから、実際に行動的な性格を発揮したエピソードを語り、回答に信ぴょう性を出しています。ここで語る裏付けエピソードはできるだけ具体的な実体験で、それに伴う成功や失敗からの学びが得られているものが効果的です。

そうすれば、壁にぶつかってもめげないポジティブ思考や物事から学んで成長していけるポテンシャルの高さを表現でき、最後に語る仕事での活躍アピールにも無理なく話をつなげていけます。もちろんアピールする活躍予想図は、その企業の実情に沿ったものであり、アピールする人柄・能力もその企業の求めるものに合致していることが大切です。

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自分の性格を答える際の注意点

自分の性格を答える際の注意点

最初に述べたように、人には様々な側面がありますから、同じ一人の「自分」という人間を紹介するのにも、様々な表現方法があります。ただし面接は自分のことを企業に気に入ってもらい、採用してほしいとアピールする場ですから、何をどう表現しても良いというわけにはいきません。自分の性格的特徴のどこにフォーカスするか、それをどのように言い表すかによって、受けての印象は大きく変わります。

つまり良い印象を与えることもできれば、逆に悪い印象を与えてしまうこともあるわけです。そこでここからは、面接で自分の性格を答える際の注意点を、具体的なNG例を挙げて説明します。面接でうっかり悪印象を与えてしまうことのないように、しっかり押さえておいてください。

ネガティブな性格はNG

たとえ本当にそういう側面があるにしても、面接で自分のことを「ネガティブな性格」だと述べるのはNGです。当然のことながら、物事の暗い側面ばかりに注目し、悪い方、悪い方へと考えがちな人は企業に敬遠されます。そういうネガティブな性格の人は、成功と失敗の確率が五分五分でも、どうせ失敗すると思い込んで初めからより良い結果を目指そうとしません。

しかし仕事では、現状できることより難易度が高いものを目指して努力していかなければ、個人も会社も成長がないです。誰もが簡単にできることなら既に他社がやっているはずですから、現状維持を目指したのでは利益につながらないでしょう。そのため初めから「どうせできない」と諦め、高い目標を持とうとしないネガティブ思考の人は、実際仕事の上であまり活躍できないのです。しかもネガティブな性格の人はリスクばかりに目を向け、難しい課題に挑戦しようとすることに異を唱えたり、何事にも悪い面ばかりに注目してやたらと不平不満を言ったりします。

つまりネガティブな性格の人は企業にとって、本人自身が活躍できないだけでなく、周りの人間のモチベーションを下げ、チームワークを乱す厄介な存在です。ですから面接で自分の性格を聞かれた時に「ネガティブな性格です」と答えると、間違いなく評価が下がってしまいます。そのような直接的な言葉でなくても、ネガティブ思考をにおわせるネガティブな表現は同様に禁物です。

人間には色々な側面があるはずですから、人に悪い印象を与えてしまう短所の部分よりも、長所の部分で自分の性格を表現してください。また短所と長所は同じ性格の表と裏なので、どうしても短所ばかり浮かんでしまう人は「抱え込みやすい」→「責任感が強い」、「心配性」→「計画的」などとポジティブな言葉で言い換えて表現するとよいです。

他己分析の結果をそのまま話すのはNG

面接で自分の性格について答える際、「人から○○と言われた」「診断テストで○○という結果が出た」などと、他己分析の結果をそのまま用いるのは印象が良くありません。面接官は「人からどう見られているか」ではなく、あくまで「自分の性格」に関する就活生自身の意見を求めています。それは前述のように、就活生自身が自分の性格についてきちんと把握できているか知りたいからです。それなのに他己分析を鵜呑みにし、それをそのまま話せば、自分自身と正面から向き合えていない=自分に対する理解を深められていないと思われてしまいます。

自分自身についてちゃんと理解できていない人は、自分の適性や活かし方を知りませんから、仕事の上で効率的な貢献ができないです。また現在の認識とは異なる自分の特徴に気付いたときに、それまでの考えが急に変わり、方向転換する可能性もあります。たとえば「負けず嫌いな性格」と自認する人は競争の激しい仕事に飛び込んでいきますが、実際にはさほど負けず嫌いでなかったら、より負けず嫌いな人に勝てないでしょう。

そしていずれは負け続ける競争が苦痛となり、早期退職へとつながります。つまり自分自身について理解を深められていない人は、期待したほどの活躍もできないし、すぐに辞めてしまう可能性も高いので、企業にとっては雇用する意味がないわけです。他己分析の結果は実際の性格を上手く言い当てている場合もあるものの、それはあくまで他人の認識であって、自分の認識ではありません。自分がその性格を自認していなければ、結局は自分のことを知らない人と同様に自分を活かせず、別の認識が生まれた時に早期退職につながる恐れがあります。

そしていずれは負け続ける競争が苦痛となり、早期退職へとつながります。つまり自分自身について理解を深められていない人は、期待したほどの活躍もできないし、すぐに辞めてしまう可能性も高いので、企業にとっては雇用する意味がないわけです。他己分析の結果は実際の性格を上手く言い当てている場合もあるものの、それはあくまで他人の認識であって、自分の認識ではありません。自分がその性格を自認していなければ、結局は自分のことを知らない人と同様に自分を活かせず、別の認識が生まれた時に早期退職につながる恐れがあります。

性格を偽るのももちろんNG

面接で自分の性格について答える際は、噓偽りを述べるのももちろんNGです。面接では企業側へ自分を良く見せたいばかりに、自分本来の性格とは違うものを答え、作り話をしてしまう人が時々います。しかし「自分の性格」に限らず面接で嘘をつくのは、自分を良く見せるどころか、「自分は信用のおけない不誠実な人間です」と自己紹介するようなものです。作り話はしょせん語るべき根拠のない絵空事ですし、面接官は人の本質を見抜くプロですから、深堀質問などされればすぐにボロが出て、嘘をついたことがバレます。

そして、他にも候補者がいるのに、わざわざそんな不誠実な人を雇おうとする企業はないです。面接官をあざむいてまで内定を得ようとする人は、仕事の上でも平気で信頼を裏切り、自分に都合の悪いものを隠ぺいしたり不正行為を働いたりする恐れがあります。自社の信用まで落としかねない危険人物だと判断されて、決して内定が得られることはありません。

それに一時的に面接官をだませたにせよ、天性の噓つきであっても、そのままずっと嘘をつき続けるなんて不可能です。前述のように面接官は、その就活生の適性などを見極めるために性格について聞いています。嘘をついて入社すれば、その後は毎日の仕事で実際に持ってもいない人柄や能力を求められ、自分が辛くなるだけです。いずれは自分を偽ることに疲れ、本来の自分の性格を隠し切れなくなって、自ら辞めることになるでしょう。

そうなっては、せっかくの就活の努力も時間もすべて水の泡になります。どんなに好条件の企業であれ、自分に合った企業に入社しなければ意味がないです。確かに面接で自分と企業の相性の良さをアピールするのは大事ですが、それは本来の自分を偽ることとは違います。企業が求めてもいない人柄・能力をアピールしたところで効果がないので、あくまで自分の持っている特徴のうちの、”企業ウケ”しそうな部分に焦点を当てた回答にするということです。

もともと自分がその性格を持っていなければ、焦点を当てるべきものがないですから、アピールしようもありません。そんな風にならないよう、あらかじめ自分と企業との相性を見極め、嘘をつく必要のない自分に合った企業を受けるようにしてください。

おわりに

面接で「性格」を答える際は、企業との相性を考えることがポイントです。企業研究から企業がどんな人材が好まれるのか、どんな性格が仕事で役立つのかを考え、企業と相性がいいことアピールしていきましょう。

また、自分の性格がわからない場合は「他己分析」や「性格診断テスト」などのツールを用いりましょう。意見を参考に話を広げていけば、自分をアピールできる話を作ることができます。

また、自己分析と合わせ、他己分析や診断テストも行えば、より深く自分の性格について知ることができるのでオススメです。

どの質問も、企業や自分についてしっかりと理解を深めていないと、満足いく回答をすることができません。しっかりと意図をくみ取り、企業研究、自己分析を十分に行いましょう。

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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