【面接対策】「大学で学んだこと」を上手に伝えるコツと例文
2019年11月18日
就活生Bさんは、面接でよく聞かれる質問「大学で学んだことはなんですか?」にしっかりと答えられていますか?
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Bさん
答えられてないんです。大学で授業は受けたけど、学んだことって言われるとわからなくて…。一体何て答えれば高評価に繋がるんですか?
高評価を得るためには、企業にとってメリットのある人材だとアピールできる回答をする必要があります。
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Bさん
どんな回答をすれば、企業にとってメリットのある人材だとアピールできますか?!教えてください!
今回は、企業にとってメリットのある人材だとアピールできる「大学で学んだこと」の回答方法と例文を紹介しています。また、大学で学んだことと志望業種が全く違う学生のための攻略法も合わせて解説しているので参考にしてください!
キャリアアドバイザー 岡田
目次
面接で「大学で学んだこと」を聞く意図
専門学生であれば選ぶ企業も専門的なものとなるため、大学で学んだことをわざわざ聞くことも多くありませんが、普通の大学の場合には「大学で学んだこと」はよくある質問の1つです。
ではそんな「大学で学んだこと」という質問、面接官はどのような意図から聞いてくるのでしょうか。ここではそんな面接で「大学で学んだこと」を聞く面接官の意図について解説していきます。
学業で得た学びが会社の事業に役立つかを知るため
面接で「大学で学んだこと」を聞く意図は、学生が学業で得た学びが会社の事業に役立つかを知るためです。大学4年間を通して学んだものが仕事において利益をもたらすための武器となるのかをチェックするのです。
企業が新しい人材を取り入れるのは、これからの会社の成長や業績を伸ばすためです。その目的の中で面接官は企業にとってメリットとなる人物を見極めています。
企業にとってメリットとなる人材とは、ただ頭がいいだけでなく、企業にとってプラスになる力を身につけている人です。つまり「学生が学び、得たこと」が企業に合っているかどうかが重要になります。
そしてそれらは学生が大学で学んだことから知ることができ、そこから得た学びが事業に役立てるのか、企業にとって必要な人材なのかを判断していくというわけです。
大学で学ぶことは人によって異なりますし、力の付け方や仕事にどう活かしていくかも人それぞれです。また、大学によっても学べることは異なりますので、学生を“勉強面”から見極めるうえでこの質問は重要視されています。
学生の学業に対する向き合い方と人柄を知るため
「大学で学んだこと」を聞くのには、学生の事業に対する向き合い方と人柄を知るという目的もあります。大学で学んだことからは学生の勉強面や、それらが企業にとって武器となるものなのかを知りえますが、実は学生の人柄も知ることができる質問でもあるのです。
「大学で学んだこと」の回答の中では、学生がどのような思いからこの大学、専攻を選び、どんな思いから学ぼうと思ったのかを語ることになるでしょう。そこから企業は、学生の学業に対する向き合い方や将来をどう見据えているのか、またキャリアプランなどを知ることができます。
そうした学生の将来に対する思いを知ることで学生の人柄を知ることができるというわけです。
前述のように、学生が企業にとってメリットとなる人物かどうかを見極めるうえで、大学生時代に学んだ勉強面も大切です。しかし組織の仲間として向かい入れるためには、人柄から相性を図ることも、採用活動を行ううえで重要となります。
大学で学んだことを上手に答える方法
大学で学んだことは学生の勉強面や人柄を同時に知ることができるため、多くの企業でされる質問です。そして回答の内容が合否に大きな影響を与えますので、自分を存分にアピールしていくためにもしっかりと答えられるようにしましょう。
ここではそんな、大学で学んだことを上手に答える方法についてご紹介していきます。ただ学んだことを伝えるのではなく、自分を存分にアピールできるような回答を用意していきましょう。
どのような学びを得たのかを整理する
まずは大学で何を学んできたのかを整理しましょう。大学で受けた授業、専攻、ゼミ、好きだった講義など、大学生活を通しての学んだことを紙に書き出してみてください。また、合わせて“なぜその選択をしたのか”“なぜその講義が好きだったのか”など、学ぶきっかけとなったものも意識しながら整理していきましょう。
ここで特別なもの、盛大なものを学んだものとして語ろうとしている人がいますが、学んだことは特別なものやすごいものである必要はありません。なぜなら面接官は、学生が企業にとってメリットのある人材かどうかを見極めているため、学んだことの「すごさ」は関係ないからです。
大切なのは学んだことから何を述べるかですので、学んだことの大小は意識せず、学んだこととなぜ学ぼうと思ったのかを考えながら整理していきます。そして整理したものを次はしっかりと掘り下げていきましょう。
学んだことをどう活かせるかを考える
前述より学んだことを整理したら次はそれらを掘り下げ、回答をまとめていきましょう。繰り返し述べているように、「大学で学んだこと」を答える際は、“企業にとってメリットのある人材に近づけること”が重要です。それらをアピールしていくためには、“学んだことをどう活かせるかを考える”ことがポイントになります。
そこでまず考えることは、「学んだことからどんな結果がでたのか」「結果からどんなことを得たのか(身に付けたか)」です。学んだことからどんなことを身に付け、そして身に付けたものを企業においてどう活かしていけるのかを考えていきましょう。
そのためにも、まずは自分の中で結果から得たもの、身に付けたものを明確にしていきます。そして次に企業研究から企業が求める人物像やスキルを知り、リンクするものを見つけていきましょう。さらに具体的に得たものをどう活かしていけるのかを考えることで、自分は企業にとってメリットのある人材だとアピールできます。
- 何を学んだのか
- どんなことをしたのか
- どんな結果がでたのか
- 結果からどんなことを得たのか
- 得たものをどう活かせるのか
【回答を作るまでの流れ】
回答をまとめていく手順は上記のとおりとなります。1つ1つをしっかりと掘り下げながら明確にしていき、企業研究から企業が求める人物像や能力を意識しながらどう答えればいいのかを考えていきましょう。
PREP法に当てはめて話をまとめる
これまでの流れから話のネタを出したら話をまとめていきましょう。この回答での結論は「学んだこと」と「学びから得たものをどう活かすのか」です。この結論から企業にとってメリットのある人材だとアピールできるように話をまとめていきます。
そして話をまとめる際は「PREP法」を意識しましょう。PREP法はビジネスでよく使われる文章構成法で簡潔で説得力のある文章を作るのに効果的です。
PREP法 | 伝えること | 例 |
---|---|---|
P=point (結論) |
何を学んだのか(一回目の結論) | 「私は〇〇について学びました。」 |
R=reason (理由) |
取り組んだことや結果 | 「具体的に〇〇を行い~~結果、〇〇を知ることができました。」 |
E=example (具体例) |
学んだことから得たもの(身につけたもの) | 「そこから私は〇〇を得ることができました。」 |
P=point (結論) |
得たものをどう活かせるのか、企業にとってのメリットを伝える(2回目の結論) | 「〇〇は△△を開発している御社で、どのように活かすことができ、力になれると思います。」 |
上記からわかるように、これまで「大学で学んだこと」を掘り下げてる手順を回答していく流れとなります。1つ1つをしっかりと掘り下げ、明確にできていないとPREP法に当てはめても説得力のある文章は作れません。しっかりと準備をしたうえで話をまとめていきましょう。
「大学で学んだこと」などの面接の練習をしたい場合は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」に参加するのがオススメです。プロのキャリアアドバイザーが基礎から面接対策をマンツーマン指導しますので、ぜひ活用してください。
【例文】大学で学んだことの答え方
- 何を学んだのか(1回目の結論)
- 具体的にどんなことを行ったのか
- 結果や成果は何か
- 学んだことから得たもの(身につけたもの)は何か
- 入社後どう活かせるのか(2回目の結論)
上記の流れや、「学んだことが入社後どう活かされていくのか」を意識しながら回答例を参照してださい。
私は心理学について学びました。学生時代、授業の一環で行われた被災者へのボランティアに参加したとき、心理学を専攻していた私は被災者の話しを聞くお手伝いをしました。
まだ1年生だった私は少ない知識の中、相手が何を考え、何を話してほしいのかを意識しながら話していました。すると被災者の方から「あなたと話していると心が落ち着く」と言われました。
私はとても嬉しかったのと、改めて相手を思いやることの大切さを知ることができました。そこから私は被災地や病院などのボランティアに積極的に参加しました。
実際の現場は学校で学んだことがそのまま反映されることはなく、どんなことが起きるか想像がつきません。しかし、現場に参加することで私は臨機応変に対応する力を身につけることができました。
営業職では、いつ何が起こるかわからず、時には1人で対応する場面も多いと思います。そんな時にボランティア経験で身につけた”臨機応変に対応できる力”は役に立つと思います。
また、心理学で学んだ「相手を思いやる大切さ」も、人と直接関わる営業職で活かすことができると思います。
心理学から相手を思いやる大切さ、そこから心理学の知識を深めるために起こした行動から“臨機応変に対応する力”を身につけたことが伝えられています。
さらに、具体的にどう役立つのか、仕事に対する理解などを合わせて話せているため、面接官にアピールしやすい例文となっています。
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学んだこと志望業種が関係ない時の対処法
「大学では心理学を学んでいたけど、志望業種はIT系」など、学んだことと志望する業種が全く関係ないことありませんか?こんな時どう答えればいいのか、正直に学んだことを答えたらよくないんじゃないかと思いますよね。
そんな悩める学生のために、学んだことと志望業種が関係ない時の対処法をご紹介します。
掘り下げ質問に対応するための「理由」を考える
学んだことと志望業種が関係ない場合、高確率で「なぜ学んできたことを活かせる職種を志望しなかったの?」といった掘り下げ質問をされます。この質問では、どこまで説得力のある「理由」を述べることができるかがポイントとなります。
- 学生時代に学んだことを活かすことができない(向いていない)と気づいた
- 得たものが活かせるのが〇〇業界だと思った理由
- 関係なくてもその企業を選んだ理由
ポイントは上記3点をしっかり伝えられるかどうかです。面接官の中の「なぜ」を解決できる回答をすれば、たとえ関係がなくても高評価を得ることができるでしょう。
掘り下げ質問に対応するためには、自己分析を行い、自分の中で「なぜ関係ない業種を志望したのか」を解決してください。そうすることで、面接官を納得させられる理由を述べられます。
企業の選び直しも視野に入れよう
そもそも大学で学んだことと志望業種が全く関係ない場合は、企業選びをやり直すことも視野に入れましょう。なぜなら、全く関係ない場合は入社後にミスマッチが起こる可能性があるからです。
たとえば、医療関係の勉強をしていたのに不動産関連の企業へ入社したとしましょう。周りの同期は学生の時から不動産に関する知識や経験を積んでいるため、入社後も戦力となります。しかし、自分は医療に関する勉強をしていたため当然、不動産に関する知識は皆無です。
もちろん入社後に勉強することも可能ですが、他の同期も同様に努力します。つまり、専門外からきた自分は人並み以上の努力をしないと、不動産に関する勉強をしてきた同期との差は開く一方です。
また、その業種に対する知識が乏しい場合、入社してみたら自分が思い描いていた仕事とかけ離れていることもあるでしょう。そんな状態で仕事を続けていくことは難しく、結果として早期退職に繋がりかねません。
そんなことにならないためにも、全く関係ない場合は自分に見合った企業を選び直すことも、選択肢の1つとして考えておきましょう。
もし、自分に合った企業がわからなくなった場合は、就活のプロであるキャリアアドバイザーに相談してみましょう。キャリチャンでも、経験豊富なアドバイザーが無料の就活支援サービス「就活相談サポート」を開催していますので、気軽に相談してみてください!
大学で学んだことの言語化にはコツがある!
「大学で学んだこと」を話す際は、「学んだこと」と「どう活かすのか」の2つの結論をしっかりと伝えられるようにしましょう。面接官はこれら2つの結論から、企業にとってメリットのある人材なのかを見極めます。
また、「学んだこと」「学んだことから得たもの」「得たことがどう活かされていくのか」など、2つの結論以外にも伝えるべきことはたくさんあります。
話がバラバラになってしまっては、面接官に自分をアピールすることができず、結果として不合格に繋がるかもしれません。
そんなことにならないためにも、面接の事前準備をしっかりと行ってください。大学のキャリアセンター、就活エージェントなど就活支援のプロを頼ることで、質の良い面接練習を行うことができます。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。