【面接対策】「なぜ同業他社ではなく当社なの?」にはこう答えるのが正解!
2022年11月9日
意外と聞かれることの多い「なぜ同業他社ではなく当社なの?」という質問。あなたはどう答えていますか?
たとえ第一志望じゃないとしても、内定が欲しいと思っているような企業ですし、その企業への熱意が高いことは確かだと思います。でもそんな企業から「なぜ当社なの?」「なぜ同業他社じゃダメなの?」なんて聞かれたらどう答えればいいのか迷ってしまいますよね。
企業側だって学生が面接を受けている以上、当社は内定が欲しいと思っている志望度の高い企業だということはわかっているはずです。しかし、なぜわざわざ他社比較をさせるような質問をするのでしょうか?そしてどのように答えるのが正解なのか。
今回キャリchではそんなあなたの疑問を解決すべく、面接で「なぜ同業他社ではなく当社なの?」と質問する企業の意図や、回答のコツをまとめました。
これを読めば、回答の正解が分かります。最後まで読んで面接官から「欲しい」と思われるような人材に近づきましょう!
目次
「なぜ同業他社ではなく当社なの?」と聞く意図
「なぜ同業他社ではなく当社を受けてるの?」この質問、学生にとっては答えにくい質問の1つですよね。しかし学生にとって答えにくい質問は企業にとって学生を見極めやすい“都合の良い質問”です。そのため、多くの企業で質問されることから、しっかりと答えられるようにしておかなくてはなりません。
そんな企業にとって都合の良い質問である「なぜ同業他社ではなく当社なのか」、いったいどのような意図から質問しているのでしょうか。下記より質問の意図の理解し、しっかりと答えられるようにしましょう。
学生の企業に対する志望度の確認
「なぜ同業他社ではなく当社なのか」と聞く企業側の意図としてまず挙げられるのが、学生の企業に対する志望度の高さを確認するためです。学生が企業に対してどれほど本気なのか、ちゃんと入社したいと思っているのかなどを確認するためにこのような質問をします。
業界内には同じような仕事内容、同じ商品やサービスを扱う企業がいくつもあるのに、なぜその中から当社を選んだのか、なぜ他の企業ではダメだったのか、他の企業よりも当社がいいと思った理由やきっかけは何かなど、学生が企業を選んだ理由を知ることで、企業に対する志望度を推し量ることができます。
商品などに例えるとわかりやすいでしょう。値段も見た目も性能も機能もほぼ同じの商品だが、選ぶのは1つですよね。そしてその選んだ方にこだわるのには自分なりの理由があるはずです。そして企業はそんな“学生なりの選んだ理由”を知ることで、企業に対する熱意を推し量るのです。
企業としては長く、そして企業の為に働いてくれる学生を求めていますので、企業に対する志望度が高く、熱意を感じられる学生を採用したいと思っています。そのため、他の企業ではなく当社を選んだ理由から学生の熱意を推し量るという目的からから、「なぜ同業他社ではなく当社なのか」と質問していきます。
業界・企業研究ができているかの確認
「なぜ同業他社ではなく当社なのか」と質問する意図として次に挙げられるのが、学生自身が業界や企業についてしっかりと理解を深められているかを確認するためです。学生がきちんと業界や企業について理解しているかを確認することで、企業との相性を推し量ります。
同じ業界内において同じような商品、サービスを取り扱っているが、なぜ同業他社ではなく当社を選んだのか、その理由が明確であればあるほど他の企業との差が明確かつ当社についての理解をよく示していることになります。
企業についての理解を深めているということは、企業が求める人物像やスキルなどを把握していることになりますので、学生自身がアピールすべきものが何かをわかったうえで選考に臨んでいると判断でき、印象が良くなります。また企業についてしっかりと理解を深めていれば、入社後にもスムーズに仕事へ対応することができるため、企業への貢献度にも期待ができます。
同じような事業を展開しているからこそ、それぞれの企業との差について理解を深めているかを知るために「なぜ同業他社ではなく当社なのか」と質問し、学生の企業への理解度の深さを推し量っていきます。
もし、このような質問に対応する自信がない場合は、「面接サポート」を利用してみてはいかがでしょうか。就活のプロであるキャリアカウンセラーがマンツーマンで対応しますので、お気軽にご相談ください。
「なぜ同業他社ではなく当社なの」を答えるコツ
「同業他社」といった比較対象があるものに対しては、いかに「企業が一番」だということを伝えられるかが勝負となります。
ここからは具体的にどうすれば自分の熱意や志望度の高さをアピールできるのかを解説していきます。志望企業に対し、熱意が伝わるような回答を一緒に用意しましょう。
まずは「なぜ当社なのか」を考える
まずは、「なぜ同業他社ではなく当社なのか」を考えていきましょう。実際に業界・企業研究をしながら下記のことを意識し、他社比較をしてください。
- 志望企業(当社)のどこに魅力を感じたのか
- 志望企業は何を強みにしているのか
- 他社にはない志望企業の魅力は何か
- 他社よりも志望企業が優れている点は何か
- 志望企業が他社に負けている点は何か
比較をする企業はできる限る志望企業と条件が近いものにしてください。仕事内容はもちろん、規模や売上、関連事業など、できるだけ条件が近い企業と比較することで、より明確に「なぜ当社なのか」が見えてきます。
さらに、いいところばかりを上げるのではなく、志望企業が他社に負けている点なども出すことで、より細かく企業研究を行っていることがアピールできます。
また、他社比較をする際に、企業研究にばかり力を入れがちですが、業界研究から業界理解、業界での位置関係なども把握しておかないと、具体的で厚みのある回答をすることはできません。
この質問は業界や企業研究が十分に行わないと答えることができませんし、しっかりと行えていれば少なからず的外れな回答をすることはありませんので、しっかりと時間をかけて行いましょう。
“その企業”での将来像を明確にする
同業他社ではなく当社である理由を述べることは回答として正解ですが、それだけではまだまだ自分をアピールしきれません。もっと自分をアピールするため、さらに他の学生と差をつけるために、“その企業での将来像”を明確にしましょう。
その企業でどう活躍したいのかや、その企業でしか叶えられない自分の目標など、“その企業での将来像”を語ることで、企業への熱意が伝わり、志望度が高いと判断され、「魅力的な学生」へと近づくことができます。
しかし、ただ「この企業で活躍したい」と漠然に語っても面接官には何も響きません。しっかりと企業研究を行い、企業がどんな人物を求めているのか、自分の強みをどう活かしていけるのかなどを考えながら、“その企業での将来像”を明確にしていきましょう。
魅力がわからない人は「社風」や「人」を意識する
業界や企業研究をしても、いまいち“その企業”の魅力がわからない、または「当社が一番」という思いをうまく伝えれない人は、「社風」や「人」から感じたことを意識してみてください。
社風、企業理念などといったことは“その企業”特有のものになりますし、ほかの企業と被るようなことはありませんので、そこをしっかりと理解すれば、その企業の魅力に気づきやすくなります。
また、企業説明会やOBOG訪問など、実際に会社の人と接触することで感じた企業の印象なども話のネタとして重宝します。実際に肌で感じた「魅力」を語ることは、話に信ぴょう性が生まれ、熱意にも直結するのでオススメです。
ですので、企業の魅力にいまいち気づけないという人は、企業説明会に参加したり、OBOG訪問などをしてみてください。きっと、自分の熱意を伝えられるような企業の魅力を見つけることができるはずです。
話す際は“結論”から!
上記から回答をまとめたら次は“伝え方”を意識します。いくら回答の内容がよくでも、伝え方がよくないと話が伝わりにくくなるため、伝え方もしっかりと意識して下さい。そこで意識したいのが「PREP法」です。PREP法とはビジネスでよく使われる文章構成法で、簡潔で説得力のある文章を作るのに効果的です。
- P=point(結論)
- R=reason(理由)
- E=example(具体例)
- P=point(結論)
【PREP法の構成】
上記から当てはめると、初めの結論に「なぜ同業他社ではなく当社なのか」を述べ、次になぜその企業でなくてはならないのか、その理由について述べます。またその理由と合わせて具体的なエピソードや具体例などを述べ、最後にその企業でどう仕事したいのか、どう貢献していきたいのかなどを述べることで話がまとまり、話が伝わりやすくなります。
就活のプロであるキャリアカウンセラーとともに回答を作っていきませんか。キャリchでも、専属のキャリアプランナーが「就活相談サポート」を随時開催していますので、お気軽にご相談ください。
【例文】上手な実問の答え方
ここからは実際に使える「なぜ同業他社ではなく当社なのか」という質問に対する回答の例文をご紹介していきます。これまでにご紹介したポイントを踏まえ、どのようにして自分をアピールすべきかを意識しながら参考にしてください。
私が御社を志望するのは、従業員の皆様の仕事に対するモチベーションの高さとそれを支える企業の取り組み惹かれたからです。
同じ業界の他社も色々研究し、実際にA社とB社は選考中です。その中で、私が御社を第一志望とするのは、企業説明会でお話ししたCさんの「私たちは100人いれば100通りの意見があり、それぞれを尊重するようにしている。なぜならその100通りの中に素晴らしいアイデアが必ずあるから」という言葉に大変感銘を受けたからです。
その話を聞いて御社をさらに調べてみると、一つにこだわることなく多角的な視点から取り組めるような環境が整備されていることが分かりました。
私は業界の中でも、社員のアイデアが尊重される御社を志望しております。御社に入社できましたら、様々な視点から物事を視察し、誰もが魅力に感じるようなアイデアを提案していきたいと思います。
実際に選考を受けている企業を述べ、それら企業よりも「当社が良い」という思いを伝えられる例文です。実際に魅力を感じたきっかけや、どのように活躍していきたいかを語ることで自分をアピールできるので、ぜひ参考にしてみてください。
「なぜ同業他社ではなく当社なのか」を答える際の注意点
学生の志望度の高さや、企業に対する志望度の高さを推し量れることから企業にとって都合の良い質問であり、その答えが合否に大きな影響を受けることとなります。そのため悪い印象を与えないよう、回答には十分に注意しなければなりません。
では具体的にどのようなことに注意しながら回答していけばよいのでしょうか。ここではそんな「なぜ同業他社ではなく当社なのか」を答える際の注意点について解説していきます。
給与や福利厚生などの条件面を述べた回答
なぜ同業他社ではなく当社なのか、その回答に対して給与や福利厚生などの条件面を挙げた内容のものは印象が良くないので注意してください。社風や仕事内容などではなく、給与や福利厚生などの条件面を述べると「志望度が低い」と判断されるため、内定が遠のくことになります。
確かに給料額や福利厚生などの条件面は企業選びをする上で大切なものとなりますが、企業側は企業の為に働き、企業の売り上げに貢献できる人材を求めているため、条件面だけで企業を選んだ学生に期待を持つことができないのです。
企業が取り扱う商品やサービス、企業が求める人材や重宝されるスキルなどを研究からしっかりと理解したうえで入社を希望すれば、企業側も入社後スムーズに学生を受け入れることができます。そのため、採用活動を行ううえでも学生の企業理解の深さが重要なものとなります。
それなのに条件面という“企業側の表面的な部分”だけを魅力として答えてしまっては「企業について理解していない」「同じぐらいの条件の企業があればそこでもいい」と言っているようなものとなり、志望度の低さから内定を遠ざけることとなりますので、注意しましょう。
他の企業でも適用するような回答
「なぜ同業他社ではなく当社なのか」について回答するうえで、他の企業でも通用するような回答も印象が悪いので注意してください。企業は“他の企業ではなく、当社に惹かれた理由”“当社でなくてはならない理由”を知りたいと思っているのに、その中でどこの企業でも通用するような内容では内定が遠のくのは当然です。
「社風が合うと思いました」「オフィスがきれいで働きやすそうと思った」などの抽象的な理由はどの企業においても通用することから、「うちじゃなくてもいいじゃん」と思われてしまいます。
このような抽象的かつ表面的な理由では、企業研究ができていないと自ら示していることとなりますので、当然内定は遠のく形となるでしょう。ですので、他の企業でも通用するような理由になってしまわぬよう、しっかりと企業研究を行ったうえで答えらえるようにしましょう。
おわりに
業界や企業研究をしっかりと行えているのか、学生の志望度の高さはどれぐらいなのかを見極めるために「なぜ同業他社ではなく当社なの?」と質問をします。ですので学生は、「当社が一番」という熱意をアピールするためにも、十分な業界・企業研究が必要になります。
さらに、他の学生と差をつけるために、“その企業での将来像“を明確にしましょう。「その企業で活躍したいこと」「その企業でしか叶えられない自分の目標」などを語り、自分の熱意をアピールしください。
もし、業界や企業研究をしてもいまいち企業の魅力がわからない、うまく魅力や自分の熱意を伝えることができないという人はぜひ就活エージェントに頼ってみてください。
就活エージェントなら、業界・企業研究を手伝ってくれますし、あなたを最大限アピールするための回答を一緒に考えてくれます。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。