就活は見た目が全てなのか?その真相と見た目による合否への影響を解説

 2022年5月26日

Aさんは面接対策をしてる中で感じたことはありましたか?

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

なんだかんだ言っても就活は結局、美人やイケメンに有利な気がします。「顔採用」って言葉もありますけど、実際のところどうなんでしょうか。

なるほど、それで悩んでいたんですね。たしかに就活において見た目は重要ですが、それは必ずしも「=美人やイケメンに有利」ということではありませんよ。

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

そうなんですね。でも見た目ってどこに気をつけるべきなのかいまいちピンとこなくて…。

では、見た目に気をつけるための方法について紹介しましょう。正しく見た目に気をつけることができれば、面接官の印象も良くなりますよ!

キャリアアドバイザー 岡田

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就活は「見た目が全て」なのか?

先ほどの就活生のように、採用選考において「見た目で損をしている」と感じ、悩んでいる人もいると思います。「就活は見た目が全て」なんて噂を聞いてしまうと、日頃から見た目に自信がない人なら、なおさら不安になるというものです。

しかし実を言うと就活生の多くが、その噂について大きな誤解をしています。「美人・イケメンじゃないから不利なんだ」なんてネガティブに考えてしまう前に、まずは噂の真相について正しく理解しておきましょう。

コラムの初めに、「就活は見た目が全て」という噂の真偽と合否への影響について解説します。自分の解釈のうち何が正しく、何が間違っていたのか、頭の中を整理しながら参照してください。

全てではないが、非常に重要なのは確か!

厳密に言うと、「就活は見た目が全て」という噂は正しくありません。就活で企業が採用したいのは自社にとって利益になる人材ですから、当然ながら合否の判断には見た目以外にも、就活生の強みや人柄など様々な要素が考慮されます。

ただし、見た目が就活の全てを決めるわけではないものの、非常に重要であることも確かです。

就活生の中には、”メラビアンの法則”という心理学の実験則を知っている人もいると思います。メラビアンの法則は、言語情報(話の内容)・聴覚情報(口調や声のトーンなど)・視覚情報(表情やジェスチャー)の3つが一致しない場合、どれを優先的に印象として受け取るかを調べた実験でした。

それによると人と人がコミュニケーションを取るとき相手の印象に与える影響は、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合だったそうです。つまりそれだけ人間は、無意識に視覚に頼った情報収集を行っていて、それが人の受ける印象に大きな影響を与えると考えられています。

メラビアンの法則

就活性を評価する面接官もまた人間ですから、視覚から得た情報=見た目に対する印象が、合否に大きく影響することは十分あり得るわけです。

実際、企業や職種によっては、意識的に見た目の印象を最重視する場合もあります。たとえば航空・アパレル・美容・マスコミ・広告といった業界の企業や、受付・営業・販売・接客などの顧客と直に接触する職種です。

それらの企業・それらの職種は、社員自体が会社のイメージを背負った広告塔であり、社員の見た目の良し悪しがダイレクトに利益の増減につながることもあります。なぜなら、その社員の営業やサービスを受ける客もまた、視覚からの情報に頼る人間だからです。

見た目の良い人がその会社の製品を身に付けていれば、自然と商品が良いものに見え、見た目の良い人がサービスを行っていれば、自然とそのサービスが良いものに見えます。そのため上記の企業・職種では、見た目の良し悪しがかなりの割合で就活の合否に影響してくるケースが多いです。

そういう意味からすると「就活は見た目が全て」という噂は、あたらずとも遠からずと言えます。見た目の良し悪しが就活の全てを決定するわけではないものの、決して無視もできない重要な要素なのです。

もしも見た目で好印象を与えられる自信がない場合は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」を活用してください。あなたが見た目以外の部分でアピールしやすい企業を紹介するとともに、身だしなみの改善ポイントもアドバイスします。

実に9割もの人事が見た目を意識している

前述の一部企業・職種に限らず、就活では実に9割もの人事担当者が就活生の見た目を意識しています。

前項では、人間の情報収集は視覚によるところが大きく、視覚情報から無意識に発生する面接官の感情が合否判定に大きな影響を及ぼすことも十分あり得ると述べました。しかしそれとは別に、無意識ではなく意識的に、就活生の見た目を重視する面接官がほとんどです。

前述のような企業・職種はもちろん、それ以外の企業・職種でも少なからず、社員に対するイメージは自社の商品・サービスや会社そのものに対するイメージとつながります。そしてその会社が商品・サービスを売りたい対象も、同様に視覚情報に頼った人間で、見た目による印象の影響を多分に受けるのです。

会社の商品・サービスや会社そのものを良く見せたいなら、それを良いものに見せてくれる、見た目の良い人を雇い入れるのが手っ取り早い方法だと言えます。逆に言うと、見た目の悪い人を雇い入れて自社の商品・サービスや会社のイメージが悪くなり、利益に悪影響を及ぼすことを恐れているのです。

また、見た目の良し悪しは社外的な影響だけでなく、社内への影響も否定できません。「性格は顔に出る」と言われるくらい、見た目の印象は、相手がその人の言動をどんな風に受け取るかに関わってきます。

たとえば見た目の良い人が相手に面と向かって意地悪を言っても、たいていは冗談だと受け取られ、「面白い人だ」と思われるはずです。しかし全く同じことを見た目の悪い人が言うと、言葉の通りかそれ以上に悪く受け取られ、「やっぱり性格悪いな」「顔に表れてるよ」と思われてしまいます。

そのように見た目の良い人と悪い人が同じ言動をしても、見た目の良い人の方が好意的に受け取られやすく、周りとのコミュニケーションや人間関係が上手くいきやすいです。コミュニケーションや人間関係が円滑にいけば職場の雰囲気が良くなり、その人自身も周りにいる社員もモチベーションが上がって、そのぶん仕事の生産性も高くなります。

そのため社外に出る・出ないに関わらず、社内の雰囲気を良くしてくれる、見た目の良い人材が欲しいと考える企業が多いのです。つまり面接官個人の無意識による好みの問題ではなく、会社の採用方針として、見た目の良し悪しが就活生の良し悪しを決める1つの要素だと考えられています。

見た目が全てではないものの、見た目の良し悪しもそれ以外の要素と同様に、意識的な評価の対象となっているわけです。しかも一部の採用担当者でなく9割ともなると、どの就活生にとっても極めて重要な問題だと言えるでしょう。

いわゆる「顔採用」が存在することになる

見た目が全てではないとはいえ、見た目が採用選考での合否に関わるなら、いわゆる「顔採用」が存在することになります。「人の顔について良い悪いを採点するなんて失礼だ」「生まれつきのもので採用不採用が決まるなんて不公平だ」と感じる人もいると思いますが、これは紛れもない事実です。

先ほども述べたように、就活生の見た目は他の要素と同様に、評価対象の1つと考えられています。

見た目が全てではないものの、全く同じ学歴・資格・志望動機の書かれたESが2枚あれば、最終的に見た目が良い方の就活生が面接に呼ばれる確率が高いです。そして面接でも同様に、見た目以外の評価が全く同じであれば、見た目の良い就活生の方が最終的に合格する可能性が高くなります。

ただし「顔採用」で採用されるのが、一般的に美人やイケメンと認識される人とは限りません。就活において企業は、会社の商品と会社そのもののイメージアップを図りたい、社内の雰囲気を良くしたいといった目的のために見た目の良い人材を求めています。

恋愛対象となる人物を求めているわけではありませんから、上記の目的さえ叶えてくれるなら、その人物の顔が美人やイケメン(自分の好みに合う)かどうかは関係ないわけです。そのため、みんなが美人やイケメンだと言う人でも全然評価されない場合もありますし、ちっとも美人・イケメンではない人が、企業からは大人気という場合もあります。

ですから、もし今あなたが「生まれつき美人・イケメンじゃないから不利なのかも」と考えているとしたら、それは大きな勘違いです。就活で評価される「顔の良さ」は、もっと他のところにあります。

しかも、その就活で評価される「顔の良さ」は、生まれ持った顔を整形などしなくても、自分で変わろうと意識すれば実現可能なものです。つまり「見た目のせいで落ちているかもしれない」という自覚のある人は、生まれ持った顔立ちのせいにせず、もっと意識をもって自分の外見を磨く必要があります。

とはいえ、努力次第で今からでも十分改善できるのですから、落ち込む必要はありません。就活でどんな見た目が評価されるのかについては次項より詳しく説明していきますので、自分に何が足りないのか振り返るための比較材料にしてください。

就活で好印象を得られる「見た目」とは

採用選考では確かに見た目の良さが重視されていますが、企業が気にしているのは、その就活生が「美人・イケメン」と呼ばれる顔立ちをしているかどうかではないです。それでは一体、見た目で落ちてしまう就活性には何が足りないのでしょうか。

さきほど今からでも十分改善できると述べましたが、自分の何がダメで、どんなものを目指せばいいのか分からないことには、改善のしようもありません。それを知るにはまず、今の自分の比較対象となる「理想的な見た目」が、どんなものなのかを把握する必要があります。

見た目の欠点というのは、自分ではなかなか気付きにくいものです。ここからは、就活で好印象を得られる見た目について説明しますので、自分に当てはまらない部分を探しながら参照してください。

清潔感のある身だしなみ

就活における「見た目が良い」とは美人やイケメンのことではなく、ビジネス場にふさわしいマナーを守った清潔感のある身だしなみをしている人のことです。就活においては見た目が全てではないものの、見た目に「不潔そう」「だらしない」などと思われると、他にどんな良い部分があってもカバーできないくらいの致命傷になります。

悪役俳優の顔を見ると「性格が悪そう」と連想するのと同様に、不潔でだらしない外見は、その人の中身自体が不潔でだらしないのだろうと想像させるためです。社外の人から自社の商品や会社に対してそういったイメージを持たれると困りますし、社内の人間にも不快感を与え、悪影響を及ぼしかねません。

しかも実際、「きちんと身だしなみを整えられない」という事実は、その就活生の社会人になる自覚のなさと、何事に対してもだらしない性格の表れだと受け留められます。自分の身だしなみすらきちんとできないのに、仕事がきちんとできるとは思えないわけです。

逆に清潔感のある髪型、清潔感のある服装などをしていると、「見た目と同様に性格的にもきちんと自分を律することのできる人物だろう」と思われ、面接官の印象が良くなります。つまり就活においては、清潔感のある人こそが「見た目の良い人」なのです。

具体的には、髪の長い女性なら顔にかからないよう1つにまとめた髪型が良いですし、男性も爽やかなイメージのある短い髪型の方が印象が良くなります。

スーツやシャツなどの服装も、ヨレヨレ・シワシワでなくパリッとしていて、大きめのダボダボより自分の体に合ったサイズのものを着ている方が好印象です。

「見た目で落ちているかも」という認識のある就活生は、そういった社会人として当たり前の身だしなみが出来ていない可能性があるので、今一度見直してみてください。

笑顔で明るい印象のある見た目

面接で好印象を得る見た目には、笑顔でハキハキ話すといった明るい性格を連想させる見た目も重要です。笑顔でハキハキと話す人は、実際にはその人のことをよく知らなくても、明るくポジティブな性格なのであろうと相手に想像させます。

基本的に企業は、周りの雰囲気を盛り下げてしまうネガティブ思考の人物を好みません。ですから就活生は面接官に、見た目で明るくポジティブな性格を印象付ける必要があります。

前述のように、人がコミュニケーションを取る際の判断材料となるのは言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合です。たとえ口ではどんな言葉を述べていても、耳で聴きとれる声と目で見える笑顔から判断して「明るい」「ポジティブ」と思われれば、それがその人のイメージとなります。

そしてその人自身だけでなく、その人が扱う商品や所属する会社に対する印象をポジティブなものにし、イメージを良くするわけです。

それだけでなく笑顔でハキハキ話す人は、同じネガティブな発言をしても好意的に受け取られ、社内外の人間関係も円滑になります。その理由は、笑顔とハキハキとした声が、相手への気遣いを感じさせるからです。

人は相手が笑顔で接してくれると、自分に対して敵意がなく、友好的な姿勢を示していると見た目から判断して安心します。見た目に相手が敵意丸出しならこちらも敵意を抱きますし、相手が友好的ならこちらも有効的になるものです。

しかも声のトーンや話すスピードなどが、相手にとって聞き取りやすいよう配慮されていれば、なおさら「この人は自分と友好的なコミュニケーションを取ろうと努めている」「相互理解を深めようとしている」と感じます。

それは、相手が正反対の話し方をしていたら自分がどう思うか想像すれば分かるでしょう。早口なうえに口の中でもごもご言っていたら、実際何を言っているのか聞き取りにくく、とても自分の理解を得ようとしているようには見えないはずです。

つまり笑顔でハキハキ話す姿は、相手と積極的にコミュニケーションを取り、友好関係を築こうとする前向きな気持ちの表れだと言えます。企業は、そうした気遣いや友好的な態度が自然と出てくる、明るくポジティブな性格の人物が欲しいのです。

見た目で落ちているかもしれないと自覚している人は、そうした笑顔とハキハキした話し方になっておらず、相手に対する配慮のない独りよがりの話し方になっている可能性があります。

姿勢が良い

見た目で面接官の好印象を得るには、姿勢の良さも大切です。首がすぼまっていたり、肩を丸めていたり、猫背だったりすると、見た目に美しく見えませんし、何だか根暗で自信なさそうに見えます。

美しい姿勢の手本になるのは、ファッションショーやファッション誌などに出てくるモデルの人たちです。ピンと背筋を伸ばして胸を張る正しい姿勢は、その人が実際にはどんな顔立ちをしていようと全体として美しく見せ、同時にそのモデルの身に付ける商品も美しく見せてくれます。

反対に首がすぼまっていたり、肩を丸めていたり、猫背だったりすると、実際にはどんな美人やイケメンであろうと、美しくは見えないです。どのファッションショーやファッション誌などを見ても、そんな姿勢の悪いモデルはいないでしょう。

もちろん就活生がこれからやろうとしている仕事はモデル業ではないですが、前述のように実際にはモデルでなくても、社員の見た目が会社の商品や会社そのもののイメージを左右します。自信がなさそうな悪い姿勢は、商品や会社そのものに自信がないように見え、イメージを悪くしてしまうのです。

そういう印象の悪い見た目の人を、わざわざ採用したいと考える企業はありません。就活の上でも、見た目に何だか自分の発言に自信がなさそうで、社会人になるための準備も心構えも整っていないように見えてしまいます。

ピンと背筋を伸ばして胸を張る美しい姿勢は、その就活生の顔立ちに関わらず、全体として美しい見た目に見せてくれるはずです。それと同時に、内面も前向きで堂々と自信ありげな様子に見せ、仕事ができそうな人物に見せてくれます。

「見た目で落ちているかも」という自覚のある就活生は、姿勢が悪いことによって見た目の印象を悪くしているのかもしれません。面接時の姿勢についても、今一度チェックしてください。

就活で好印象を得られる身だしなみや話し方や姿勢ができるか自信がない人は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」を利用するのがオススメです。あなたが評価を得やすい相性のよい企業を紹介するとともに、面接で好印象を得るための対策もサポートします。

見た目の印象を良くする方法と“見た目以外”の価値を上げる方法

ここまで説明したように、就活は見た目が全てではないものの、見た目が与える印象はとても大事です。同じくらいの能力の就活生がいた場合、無意識に見た目の良い人の方が優遇されるだけでなく、見た目は就活におけるれっきとした評価対象の1つと見なされています。

しかも見た目の印象が悪いと、実際に売り上げに響いたり会社のイメージを悪くしたり社内外の人間関係が上手くいかなかったりなど、会社に与えるデメリットが大きいです。そうなると当然、合否の判断において見た目にかなりのウェイトをおく企業も多いので、就活生もそのつもりで見た目の印象を良くする努力をしなければなりません。

そこでここからは、見た目の印象をよくする方法と、見た目以外の点から自分の採用価値を上げる方法について解説します。見た目と見た目以外、両方の印象を良くして、確実に合格を勝ち取れるようにしましょう!

誰が見ても清潔だと思える髪型・メイク・服装を意識する

今より見た目の印象をよくするには、誰が見ても清潔だと思える髪型・顔(メイクやヒゲの処理など)・服装を意識することが大切です。就活では実際に自分の身なりを清潔にしていることはもちろんですが、それだけではなくて、相手に「清潔感がある」と思わせる爽やかな見た目をしていることが重要になります。

しかも”清潔感”の基準はたいてい、見る人の年齢や立場が上になるほど厳しくなるものです。自分の価値観において清潔と思える許容範囲ではなくて、自分よりずっと年齢も立場も上の採用担当者の基準で、清潔そうに見える見た目を意識する必要があります。

具体的な髪型・顔・服装の整え方を記載しておきますので、参考にしてください。

【髪】

髪色は染める前の、地毛の色に戻した方が良いです。学生の感覚からすると多少明るい髪色の方が清潔そうに見えると思う人もいるでしょうが、社会においては一般的に、髪を染めるのは乱れた生活の象徴だと受け止められます。

金髪や赤や緑といった派手な髪色はもちろん、茶色に染めるのもNGです。日本人の髪色は基本的に黒かかなり暗いこげ茶ですから、染め直す際はできるだけ暗い色を選ぶようにしましょう。

そのうえで髪型は、襟足ともみあげを短くし、スッキリした髪型を意識するのがコツです。髪の長い女性は1つにまとめて首とあごのラインが見えるようにし、男性も首とあごのラインの見える短い髪型にしてください。

前髪は眉が見える長さに短くカットするか、整髪料で整えて額が見えるようにします。短い髪型のほうが清潔感がありますが、すぐに伸びてだらしなく見えるのも事実です。こまめに散髪し、常に清潔感のある髪型を維持するよう意識しましょう。

【顔や手】

女性の場合、素顔のアラを隠し、もともとの顔立ちを引き立たせる程度のナチュラルなメイクが良いでしょう。派手になり過ぎないよう顔なじみの良い色を選び、もともとの自分の顔立ちをなぞるくらいを意識してください。

男性の場合は、鼻毛や眉の形を整え、きれいに髭を剃っていると清潔に見えます。

女性にしても男性にしても、メイクをしない場合は化粧水など肌を美しく見せるためのケアが大切です。

また就活の場合、マニュキュアなどのネイルアートは避けた方がよいです。ただし爪が汚いと不潔な印象を与えるので、爪の長さは手のひら側から見えないくらい短くカットし、表面は爪やすりできれいに磨いておきましょう。

【服装】

シワのよったシャツは不潔な印象を与えるため、就活の際は必ずアイロンをかけるかシワになりにくいシャツを購入するなどして、シワのないシャツを着用します。シャツの色は白、または薄いブルーが良いです。病院の医師や食品工場で働く人などが全て白衣を着ていることからも分かるように、白っぽい衣服を着ている方が清潔そうに見えます。

また、素足やすね毛が見えるのは不潔な印象を与えるためNGです。男性の場合は、座ったときに素肌が見えない長さの靴下を着用します。女性の場合はムダ毛の処理をしたうえで、パンツスーツにせよスカートにせよ、見える部分を全て覆う長さのストッキングを着用してください。

それに加えて、スーツのサイズ感も見た目の清潔感を大きく左右します。あまりにも体に合っていないようなら、多少お金はかかりますが、直しに出すか買い直すかした方が良いです。

見た目の中でも髪型・顔・服装といった部分は、変えるのに多少お金がかかるものの、簡単で確実に印象を上げられる部分でもあります。今一度鏡の中の自分をチェックし、変えられるところは変えていきましょう。

笑顔でハキハキと話すことを意識する

面接における見た目の印象を良くするには、笑顔でハキハキと話すことが重要です。明るくポジティブな性格なのだろうと印象付けるとともに、相手に対する気遣いができ、コミュニケーション能力が高いことも印象付けられます。

とはいえ就活の場で必要となるのは、面白い話などに大笑いしたときの笑顔ではなくて、面白さとは無関係に相手への好意を示す”微笑み”と感情豊かな表情です。就活生の中には、普段からあまり意識していないため微笑み方を知らない人もいますし、面接になると緊張して表情が固まってしまい、笑顔がひきつる人もいると思います。

面接の場で印象の良い爽やかな笑顔を見せるには、普段から笑顔のトレーニングをし、自然に笑顔が出るようにしておく必要があるのです。以下に、爽やかな笑顔と豊かな表情を作るためのトレーニング方法を記載しておきますので、ぜひ実践してみてください。

【基本トレーニング】

  1. 割り箸を上下の前歯で挟んで30秒くわえる
  2. 30秒後に割り箸を外し、口角の位置をキープする
  3. 5回繰り返す

【頬筋トレーニング】

  1. 唇を「い」の形にして表情筋だけで横に思いっきり引っ張り10秒キープ
  2. 唇を「う」の形にして唇を前に思いっきり突き出し10秒キープ
  3. 5回繰り返す

基本トレーニングは、微笑んだ時に口角が上がり、印象の良い笑顔を癖づけるための練習です。口角が下がっていると、自分では微笑んでいるつもりでも、「嬉しそう」「楽しそう」といったポジティブなイメージにはつながりません。

スマイルマークのようなニッコリ笑顔を作るには、口元の形が重要です。鏡に向かって何度も練習し、口角の上がった爽やかな笑顔ができるようにしましょう。

それにあわせて、頬の筋肉トレーニングもしておくとなお良いです。頬の筋肉を鍛えておくと、自然と口角が上がりやすくなるとともに、豊かな表情が出やすくなります。

しかも頬の筋肉を鍛えておくと、口元の動きが滑らかになり、もごもごとした聞き取りにくい活舌の悪さが改善される場合が多いです。ハキハキとした喋り方をするには、口の動きを大きくし、1音1音をはっきり区別して発音する必要があります。そうした口の動きを可能にするのが、表情筋と呼ばれる頬の筋肉です。

特にWeb面接の場合、画面越しの面接となるからこそ、滑舌が悪いと余計に聞き取りにくいです。笑顔トレーニングを行って、口角の上がった爽やかな笑顔を練習するとともに、ハキハキとした話し方ができるよう表情筋を鍛えましょう。

また実際に面接で話す際には、意識的に口を大きく動かし、1音1音をはっきり発音する意識も大切になります。そうした気遣いが見えれば、たとえ生まれつき滑舌が悪い人でも自発的に円滑なコミュニケーションを図ろうとしていることが伝わり、見た目の印象がずいぶん良くなるはずです。

姿勢を正し、手癖などに注意する

面接における見た目の印象をよくするには、意識的に姿勢を正し、手癖などにも注意する必要があります。前述のように、姿勢が悪いと自信のなさやネガティブ思考を表しているように見え、印象が良くないです。

姿勢が悪くなる原因の多くは、普段の生活で培われている体の癖と、そこからくる筋力不足にあります。面接時はもちろん、普段から正しい姿勢を意識して、姿勢の悪さを矯正しましょう。

姿勢の悪い就活生に多いのは、ストレートネック(スマホ首)と呼ばれる状態です。本来なら首の後ろにあるべきS字カーブが真っ直ぐ伸びきってしまうことで、首がすぼまって見えたり、体のラインから首だけが前に飛び出しているように見えたりします。

スマートフォンなどの使用で、下向きの姿勢が長時間続くことが原因となる場合が多いのですが、たいへん見た目が悪いです。すでにストレートネックの症状が出て見た目が悪くなっている人は、首や背中のストレッチを行い、癖づいてしまっている筋肉をほぐしてください。

普段の生活や面接の中では、意識的に顎を引くだけでなく後頭部も後ろに引いて、頭の重みを肩の上に乗せる正しい姿勢を保つようにすると良いです。

また姿勢の悪い就活生には、巻き肩と呼ばれる状態の人も結構います。猫背と違って背骨が丸まっているわけではないのですが、背面を覆う両肩の肩甲骨が八の字に広がることで、通常ほとんど真っ直ぐであるはずの肩の水平ラインが前方へ向かって丸まり、肩が内側へ入り込んだようになる症状です。

スマートフォンやPC作業などの際に肘をついたり腕を前方へ伸ばしたりなど、肩甲骨の間が開かれた姿勢を長時間続けることによって、癖づいてしまっています。こちらも肩や背中をほぐすようなストレッチを行い、普段の生活や面接では意識的に胸を張って、背中の中心に肩甲骨を寄せるような姿勢を維持すると良いです。

加えて姿勢の悪い就活生の中には、いわゆる”猫背”と呼ばれる状態の人もいます。背骨のS字カーブが前に向かって丸まっていて、前にかがんでいるように見える症状です。普段椅子などに座る際、浅く腰かけたうえで背もたれに寄りかかるといった不自然な姿勢を続けることで、背骨から骨盤にかけてつながるラインが丸くなってしまっています。

普段椅子に座る際は深く腰掛け、椅子のL字とヒップの間に空間が生まれないように腰かけると良いです。ただし面接の際はあまり深く腰掛け、背もたれにもたれることのないよう注意してください。立っている時や歩いている時も背骨のS字カーブを意識し、胸を張って目線を上げるようにしましょう。

面接の際はこの他、手癖や足癖などにも注意しなければなりません。面接の際は浅く腰掛け、背筋を伸ばして、手を軽く膝のうえに乗せておくのが基本です。

Web面接なら顔しか見えないからどんな姿勢でも問題ないと思うかもしれませんが、脚を組んだり背中をもたれたりしていると肩のラインが不自然に曲がり、不格好になります。対面面接でもWeb面接でも、正しい姿勢で臨むようにしてください。

姿勢以外に、しっかりと相手の目を見て話すということも大切です。特にWeb面接では、相手の顔が表示されている画面の位置より、自分を映すカメラの方が高い位置にあります。画面に表示された相手の顔ばかり見ていると、面接官には就活生がうつむいているように見え、全然視線が合いません。

Web面接の際は画面上の面接官の目を見るのではなく、”カメラ目線”を意識しましょう。そうすれば面接官が見ている画面上では、就活生が自分の目を見て話をしているように見え、自信あふれる堂々とした印象を与えられます。

声のトーンやボリュームなども見た目の印象を左右する

面接における見た目の印象をよくするには、声のトーンやボリューム、話すスピードなどにも気を配ってください。人の印象を左右するのは視覚情報が55%と一番大きいですが、それが全てではありません。

耳から入る聴覚情報だって38%も影響を与えるのですから、見た目の印象を左右する重要な要素になります。たとえば声が小さかったり声が細くて震えていたりすると、何だか自信なさそうで弱々しく見えますし、声の高い低いで「明るい」「暗い」と感じることもあるはずです。

それに「就活で好印象を得られる見た目とは」のところでも述べたように、相手にとって聞き取りにくい話し方をする姿は、独りよがりで相手に対する気遣いのできない自己中心的な人物に見えます。受け取り方によっては、相手と意思疎通を図ろうと思っていない、相手の理解を得たいと思っていない証であり、その企業に対する熱意がないという風にも見えるでしょう。

そんな風に思われないためには声のトーンやボリューム、話すスピードなどにも気を配り、相手にとって聞き取りやすくて、自信を持った話し方に見えるよう工夫する必要があります。

特にWeb面接ではマイクやスピーカー、ネットの接続状況などの機械的な要因で相手に声が届きにくいです。自分が思っているよりも、相手にとって聞き取りにくい話し方になっている可能性があります。

ところが自分の声は耳からだけでなく、体内で伝わる振動からも聞こえているため、実際に相手にどんなトーンやボリュームで伝わっているかは自分では分かりにくいです。それに加え、自分は自分の思いついたことを話しているので当然その言葉を理解できますから、話すスピードが早口過ぎて相手の理解が追い付いていなくても気付きにくくなります。

そのため聴覚情報から与える見た目の印象を良くするには、自己評価ではなく、他者に頼んで客観的な評価をしてもらうことをオススメします。それを基に声のトーンやボリューム、話すスピードなどを工夫すれば、自分の話す姿から印象の良い見た目を作ることができるのです。

回答の質を上げると内定率が上がる!

面接における印象を良くし、内定率を上げるには、見た目以外の「回答の質」を上げることも忘れないでください。確かに就活において見た目の印象は重要ですが、合否を決める要素は見た目が全てではありません。

前述のように、一般的な状況なら人の印象を左右するのは言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合だと言われています。言語情報は他の2つに比べ割合が少ないとはいえ、もちろん印象に影響するのも確かです。

それに面接官は見た目の印象も評価対象の1つにはしているものの、面接のプロとして求めているのは自社にとって役立つ人材ですから、質疑応答での回答の内容に注視しています。そこで語られる内容から就活生の人柄や能力を見極め、自社にとって役立つ人材かどうかを判断しようと思って、回答の中身に注意深く耳をそばだてているわけです。

そのため一般論で言う「言語情報の影響は7%」というメラビアンの法則が、完全に当てはまるとも言い切れません。意識的に注目している情報ならば、印象に与える影響も一般的なケースよりは大きくなるはずです。

ただし無意識で働くメラビアンの法則は、その他の情報への意識によって影響が薄らぐことはあっても、全てゼロにすることはできないでしょう。面接官は意識的に清潔感があってハキハキと話す人材を選び出そうとしているものの、無意識に働くメラビアンの法則によって、相手の生まれ持った顔立ちの良し悪しを見た目の印象の中に多少は含めていることもまた事実です。

「清潔感のある見た目を作る」「笑顔でハキハキと話す」「姿勢を正す」といった工夫は誰にでもできますが、生まれ持った顔立ちはそう簡単に変えられません。その変えられないビハインドをカバーするために必要なことは、厚化粧でもプチ整形でもなく、回答の質を上げて自分の”中身”への評価を良くすることなのです。

ですから「見た目で落ちているかも」と認識している就活生は、前述のような方法で少しでも見た目の印象を良くするとともに、見た目以外の中身の部分で自分を評価してもらえるように、回答の質を高めてください。企業・業界研究や自己分析をしっかり行い、その企業が求める人物像と回答を意識しながら、自分の良さを企業の求める形でアピールすることが大事です。

そのようにして自分がその企業にとって相性の良い人物だと示すことができれば、生まれ持った顔立ちで背負っているビハインドを巻き返し、好印象を獲得できます。

見た目に気をつけると面接官の印象も良くなる

就活は見た目が全てではないものの、見た目が非常に重要であることも事実です。メラビアンの法則によって見た目の印象が無意識に考慮されるほか、意識的にもほとんど全ての面接官が、就活性の見た目の良し悪しを評価対象の1つとして重要視しています。

とはいえ面接で評価される見た目は、「清潔感がある」「笑顔でハキハキしている」「姿勢が良い」といった、誰にでも変えられる部分が大半です。生まれ持った顔立ちに自信がない人も、努力次第で印象の良い見た目を作ることはできますから、心配はいりません。

それでもカバーしきれない見た目の悪さは、回答の質を高めることによって、中身の良さを上手にアピールすれば大丈夫です。

ただし見た目の改善点も回答の改善点も自分では気付きにくいですから、就活エージェントなどのプロを頼って、客観的な助言を求めることをオススメします。そうすれば、これまでにどんな就活生が内定を得やすかったかという実績をもとにした適切なアドバイスがもらえ、確実に今より好印象を勝ち取れるようになるはずです。

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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