GPAは就活で影響する?重視する企業の特徴とGPAが低くても就活が成功するコツ
2023年3月16日
日本の大学でも最近よく耳にする「GPA」言葉の意味を正しく理解していますか?
キャリアプランナー 平崎
就活生 Bさん
正直自信はありませんが、成績を数値で表したものかなぁ……? なんとなく就活に影響するようなイメージもあるけど。やはりGPAの評価が高くないと就活には不利ですか?
意味の理解はあながち間違いではないですよ。 多くの企業の場合、GPAは重要視していませんが、外資系の企業ではGPAが影響する場合もあります。
キャリアプランナー 平崎
就活生 Bさん
企業によって変わるんだ!正直あまりGPAについて意識して過ごしてこなかったので、これからの就活が不安になってきました。
心配しなくても大丈夫!まずはGPAの正しい意味を理解するのが大切。就活にどの程度影響するのか、GPAが低い人の対処法についてもいくつか紹介していきますね!
キャリアプランナー 平崎
目次
まずは“GPA”とは何かを理解しよう
グローバル化に合わせ、日本でも導入する大学が増えているGPA制度ですが、「GPAなんて初めて聞いた」「GPAについてよく知らない」という学生もいるかもしれません。
そこでまずは、GPAとは具体的にどのようなものなのか、解説します。
GPAとは全成績の平均値
GPAとは、Grade Point Averageの略で、「秀・優・良…」「AA・A・B…」といった言葉で表される大学での成績を、数値化し、平均した値です。
在学中に受講した全ての科目が平均の対象となるので、最後の1年だけ頑張っても、急にGPAを上げることはできません。
GPAは、日本ではまだそれほど浸透していませんが、欧米では一般的な評価方法となっています。欧米では高校や大学のGPAで進級・進学・就職が左右されるだけでなく、あまりGPAが低いと、学校から退学勧告を受けることもあるほど重要な評価です。
ですから、欧米での基準を採用している外資系企業では、日本での採用試験においてもGPAを重視します。
GPAの計算方法は各大学で異なる
GPAは、受講した全ての成績を数値化し平均したものですが、その具体的な算出方法については、それぞれの大学によって異なります。
GPAの算出には、成績によって換算されるポイントを定める必要があり、そのポイントがそれぞれの大学で異なるのです。また、不可となった科目をGPAに含めるかどうかも、各大学の考え方によります。
説明を分かりやすくするために、以下を例にして解説します。
- 秀(90-100点):4ポイント
- 優(80-89点):3ポイント
- 良(70-79点):2ポイント
- 可(60-69点):1ポイント
- 不可(59以下):0ポイント
【GPAの例】
GPA=(各科目のポイント×単位数)の合計 / 履修単位の総数
上の例では、5段階の成績を0~4ポイントとして換算しています。この場合、オール「秀」ならばGPA=4.0、オール「不可」ならばGPA=0.0です。
たとえば、「秀」が2単位、「優」が8単位、「良」が6単位、「可」が4単位だったとすると、履修単位の総数は20単位となり、GPAは『GPA=(4ポイント×2 + 3ポイント×8 + 2ポイント×6 + 1ポイント×4) / 20=2.4』となります。
この例でもし、「不可」が1単位でもあり、「不可」もGPAに含まれてしまう大学の場合は、履修単位の総数が21となるので、『GPA=(4ポイント×2 + 3ポイント×8 + 2ポイント×6 + 1ポイント×4 + 0ポイント×1) / 21=2.3』となります。
このように、「可」や「不可」など悪い成績を1単位でも取ってしまうとGPAが下がってしまいます。GPAは平均値なので、これを上げるためには、平均値以上の高いポイントを取らなければ上がりません。
つまり、他の科目で「秀」や「優」などポイントを上げる好成績を収めなければ、挽回できないことがわかります。
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GPAは就活に影響する?企業がGPAで確認していること
上の例にしたがって、これまでの成績から、自分のGPAを算出してみましたか?予想以上にGPAが低く、焦った学生もいるかもしれませんし、その逆だったかもしれません。
しかし、そもそもGPAが低いと就活に不利、あるいは、GPAが高ければ就活に有利なのでしょうか。ここからはGPAが、就活にどの程度影響するのか解説していきます。
GPAは採用にほぼ影響しない
結論から言うと、GPAの高い低いは、採用試験にほとんど影響しません。なぜなら、GPAはあくまで大学ごとの評価基準だからです。
前述の例でも分かるように、前提条件によってGPA値が変わってきますし、元となる成績自体も、科目を担当する講師によって評価基準が異なります。
共通ルールのない現状では、客観的な比較が難しいので、GPAを重要視する企業は多くありません。
しかしGPAは重視しなくても、入社前に成績証明書の提出を求める企業はあります。また、外資系企業など、一部の企業ではGPAが重視される場合もあるので、志望する企業によっては、GPAを気にした方がいいでしょう。
そもそもGPAや成績から何を確認している?
学生のGPAや成績から企業が見ているのは、その学生がただ漠然と学ぶのではなく、成績という「結果」を重視して、真剣に取り組んできたかどうかです。
仕事では、お金をもらって働く以上、常に成果が求められます。企業で働くうえでは、何事においても結果を求め、真剣に取り組む姿勢が重要なのです。
学生にそうした「目的意識」「成長意識」「向上心」といった要素があるか、企業は学生の成績から判断しています。
もちろん「勉強ができる=仕事ができる」とは限りませんし、企業が学生に求める全てではありません。
しかし、とくに成果や結果を重視する企業では、就活でもGPAが影響する場合があります。
”外資系企業”ではGPAが重視される
先に述べたように、欧米では進学や就職において、GPAを重視するのが一般的です。したがって、日本の就活でも外資系企業の選考では、GPAが重視される傾向があります。
外資系企業がGPAを重視する意図は、以下のような人物を求めているからです。
- 論理的思考ができる
- 業務を効率化する発想力がある
- 迅速&良質な仕事をこなす集中力がある
外資系企業では、これらの項目をGPAの高さから判断していて、求めるレベルに達しない学生には、足切りが行われます。
そして外資系を目指す場合のGPAの目安は4段階中3.5以上です。GPAは、入学時から履修した全科目の成績の平均値なので、今から急に上げることはできないので、外資系企業を志望する場合は、入学時から常に自分のGPAを意識し、良い成績をキープしておく必要があります。
そう聞くと、絶望的な気持ちになってしまった学生もいるかもしれませんが、安心してください。GPAを重視する外資系企業であっても、GPAが低いからといって、絶対受からないとは限りません。
なぜなら、日本の大学のGPAは大学ごとに算出方法が異なりますし、成績の評価基準も大学によりまちまちで、欧米のように絶対的な指標にはならないからです。
GPAが低くても外資系企業を目指す場合の対処法は、次の章で解説しますので、参考にしてください。
また、商社や日系大手などのグローバル企業でも、企業によってはGPAが求められる場合があります。しかし、あくまで日本企業なので、外資ほどGPAを重視して選考することは少ないです。
GPAが低くても就活を成功させるコツ
GPAが低いからといって、諦めてしまうのはまだ早い!ここからは、GPAが低くても外資系企業を狙いたい人や、自分の成績に自信がない人はどうすればよいのか解説します。
勉強以外のアピールポイントを作る
GPAや成績に自信がない人は、勉強以外のアピールポイントを作りましょう!
下の例に示すような勉強以外の活動で、「積極的に行動した体験談」があれば、評価が高くなります。
- 部活動での賞歴、役職など
- ボランティア活動
- 学内イベントの実行委員など
- アルバイトでの経験
- 資格取得..etc
いくらGPAを重視する企業でも、頭がよいだけで企業にとって何のメリットにもならない学生では意味がないので、学業以外の人間性についてもちゃんと見ています。
そして、欧米人は日本人に比べ、積極性や自主性を重んじる傾向があるので、そうした点をアピールすると効果的です。
GPAで評価されることが難しければ、企業に役立つ資格やスキルを身につけ、人間力を評価してもらいましょう。
GPAよりも“就活の質”を上げる
前述のように、GPAは入学時からの履修した全成績の平均値なので、今から焦っても急に上げることはできません。しかし「就活の質」なら、今からでも十分上げられます。そしてこの「就活の質」はGPAよりも重要です。
企業側はただGPAが高いだけ、ただ頭が良いだけの人材に魅力を感じません。なぜならいくら頭がよくても企業にとってメリットとならないと意味がないからです。そのため、企業にとってメリットとなる人材に近づくために、GPAの高さよりも魅力に感じてもらえるような「就活の質」を上げることに注力しましょう。
就活の質を上げるには、まず、徹底した自己分析と業界・企業研究が欠かせません。これまでの行動を振り返り、自分はどのような人間なのか、自分がアピールできる強みは何か、見極める必要があります。
そして、業界・企業研究から企業が求める人物像を知り、その人物像に沿って、自分の人間性をアピールするのです。
また、採用担当者に「GPAは高くないけど、会ってみたい」と思わせるESを書くためには、自分の魅力をきちんと伝えられる、論理的な文章力が必須となります。
面接においても、ES同様の論理的な論法が求められますが、緊張してしどろもどろになってしまっては台無しです。予想される質問に答えを用意するだけでなく、予想外の質問にも自信をもって話せるように、しっかり練習しておく必要があります。
面接練習の相手は気を許せる家族や友人より、「あまり親しくない社会人」がベストです。 客観的な意見を言ってくれる他人を相手に、緊張感のある面接練習をして、緊張に慣れておきましょう。
GPAよりも「就活の質」を上げる方が大切!質を上げ、避けては通れない面接について徹底アドバイスをしてくれる「面接サポート」への参加がオススメです。プロが面接の基本から教えてくれるので苦手な就活生でも安心して参加できます。
最終兵器は就活エージェント
「GPAが低く、他にアピールできるポイントも見つけられない」と不安に感じている人、「GPAは低いけど、それでも外資を狙いたい」という野望を抱いている人には、就活エージェントの利用をオススメします。
就活エージェントは就活のプロとしての豊富な知識から、あなたがアピールできる強みを見つけるためにサポートしてくれますし、客観的で的確なアドバイスをしてくれるので、実戦に近い緊張感のある面接練習の相手としても最適です。
また就活エージェントは、大学の先生やキャリアセンターに「無理」「無謀」と言われてしまったような挑戦も応援してくれる、就活生の最終兵器になります。
全く知らない他人だからこそ、知人には恥ずかしくて打ち明けにくいことも、相談しやすいはずです。
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「就活の質を上げたいけど、どうしたらよいか分からない」というような、漠然とした相談でもOKです。
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おわりに
ほとんどの日本企業では、GPAはおおむね就活に影響しません。
しかし外資や日系大手など一部企業ではGPAを重視する企業もありますし、GPAは入学時からの平均値なので、急に上げることはできないため、志望する企業によっては学業面を意識しておく必要があります。
もしGPAに自信がなければ、就活の質を上げましょう。就活の質は正しいやり方で行えば、誰でも簡単上げることができます。
またさらにキャリchでは、「GPSに自信がない…。」という人でも確実に内定を狙っていけるイベント「再就活サポート」を開催しています。妥協は一切なし!あなたが必ず納得できる企業からの内定を約束します。ぜひ気楽にご参加ください。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。