内定先がブラックばかりで悩んでいる人必見!企業の見極め方と対処法
2022年5月31日
そろそろ入社する企業を決める時期となりましたが、どの企業の内定を承諾するか決まりましたか?
キャリアプランナー 廣瀬
就活生 Aさん
いいえ、実は内定先が“ブラック企業”ばかりだったことがわかり、どうすればいいかと悩んでいます。全部断って就活をやり直すべきかとも悩みましたが、時期も時期だしもう諦めてブラック企業に入社するしかないのか…。
いいえ、そんなことないですよ!わかりました、今回は「内定先がブラック企業なかり」と悩むあなたのために正しい対処法について解説していきましょう。
キャリアプランナー 廣瀬
そもそもブラック企業の定義とは?
今ある内定先がブラックばかりだと悩んでいる際、本当にブラック企業かどうかを見極めていく必要がありますので、まずは“ブラック企業”の定義について把握していきましょう。
ブラック企業(ブラックきぎょう)またはブラック会社(ブラックがいしゃ)とは、「新興産業において若者を大量に採用し、過重労働・違法労働・パワハラによって使いつぶし、次々と離職に追い込む成長大企業」を指す。(Wikipediaより参照)
実はブラック企業、厚生労働省における明確な定義は定められていません。しかし上記からわかるように、過重労働やパワハラ、企業全体のコンプライアンス意識が低く、社員を使い捨てるような企業のことを「ブラック企業」と呼んでおり、定義として認識されています。
明確な定義はないものの、ブラック企業と呼ばれる企業には共通の特徴がありますので、その特徴に当てはまる企業の場合にはブラック企業と判断し、警戒した方が良いでしょう。そんなブラック企業の特徴は後ほど見極め方と合わせて解説していきます。
内定ブルーとの関係性とブラック企業の見極め方
内定先がブラックばかりと悩む人は多くいますが、実際にすべての企業がブラック企業かどうかは調べてみないとわかりません。またそもそもブラックばかりと悩んでしまうのには「内定ブルー」が関係していることもあるのです。
ここでは「内定先がブラックばかり」と悩んでしまうことと内定ブルーとの関係性、実際にブラック企業かどうかの見極め方について解説していきます。
「ブラック企業ばかり」と思ってしまうのは内定ブルーが関係している?
先ほどもお話ししたように、内定先がブラックばかりと感じてしまう原因の中には「内定ブルー」が関係している場合があります。内定ブルーとは内定をもらい、就活を終えたにも関わらず、不安かブルーな気分(憂鬱)に陥ってしまう現象のことを指します。
自分で企業を選び、納得のいく形で就活を終えたにも関わらず、「このままでいいのか」「本当にここに入社していいのか」と不安に感じてしまうことで、内定先が悪いものに見えてしまうのです。その結果、「内定先はすべてブラック企業だ」と勘違いしてしまうということです。
このような状況があることを踏まえると、一時的な感情から悪い方向へと物事を考えているのかをまずは判断していく必要があります。ですので自分の気持ちと向き合い、そして実際にブラック企業どうかを見極めていきましょう。
ちなみに内定ブルーに陥りやすい人にはいくつか特徴がありますので、下記より確認し、自分が当てはまる場合には特に内定ブルーや自分の感情としっかりと向き合うようにしてください。
- 先のことを考えすぎてしまう人
- なかなか自分で決断できない優柔不断な人
- 憧れや理想だけで業界・企業を見ている人
ブラック企業の特徴から見る企業の見極め方
自分の感情と向き合った後は具体的にブラック企業かどうかを見極めていきましょう。
- 給料が低すぎる
- 長時間労働・過重労働
- 休日が少ない・有給取得率が悪い
- 不当な理由による給料減額・給料未払い
- パワハラ・セクハラが横行している
1つ目の特徴は「給料が低すぎる」ことです。目安となるのは最低賃金より低いかどうかです。最低賃金を下回る金額だと低給料だといえますし、ブラック企業といえるでしょう。また、最低賃金を下回っていなくても労働内容に対して給料が低い場合にも社員としては不満要素となるでしょう。
2つ目の特徴は「長時間労働・過重労働」です。残業・深夜まで仕事が当たり前、休日出社も普通にある企業はブラック企業だといえます。ここに給料の低さが加わればブラック企業としても最悪ですし、評判が悪くなるのも当然です。
3つ目の特徴は、「休日が少ない・有給取得率が悪い」です。十分に体を休めない環境下にある企業はブラック企業だといえます。一つの基準として、年間80日(月に約6日、週1日程度の休み)を下回る場合は注意が必要でしょう。十分に体を休められない、プライベートを確保できない企業は評判が悪くなって当然です。
4つ目の特徴は「不当な理由による給料減額・給料未払い」です。これらはいうまでもなくブラック企業だと断定できるでしょう。労働に対する対価(給料)を不当な理由から減額したり、未払いなのか会社としてありえません。
5つ目の特徴は「パワハラ・セクハラが横行している」です。これらは口コミサイトなどでもよく見るブラック企業の特徴として挙げられます。パワハラやセクハラは肉体的にも精神的にも大きなダメージを受けますので、注意が必要でしょう。
ブラック企業かどうかを見極めるうえために、上記の特徴をよく把握したうえで当てはまるかどうかを判断していきましょう。また、内定先がブラック企業かどうかを見極めるうえで意識すべきは“企業のリアルな面”を見ることです。
具体的な手段は「口コミサイトでの評判チェック」「社員SNS」「就活エージェント」です。口コミサイトでは実際に働いていた(働いている)社員の本音が書かれているため、内容に信ぴょう性がありますので、それらの意見を参考にすることができます。
社員のSNSでは、社員の日常をチェックできるためプライベートの時間をちゃんと確保できているか、残業は多くないかなどを知ることができます。会社の悪口ばかり書かれていればそれもまた判断材料となるでしょう。しかし、社員のSNSを見つけ出すのに苦労する可能性もありますので、他のやり方と並行して調査していきましょう。
就活エージェントでは、企業についての理解を深めており、実際にブラック企業どうかをよく理解していることから見極めるうえで欠かせない存在となります。それに就活エージェントに聞けばすぐブラック企業どうかを判断できるため、自分で調べるよりも効率的です。
このように、企業側のリアルを意識するとブラック企業どうかを判断できますので、しっかりと見極めていきましょう。
内定先がブラック企業ばかりの時の対処法
前述より、内定ブルーによる一時的な感情かどうかを判断でき、内定先が問題なかった場合にはそのまま入社を決めていいですが、そうでない場合はこれからの就活をどうすべきかを考えていかなくてはなりません。
では具体的にどのように対処していけばいいのか。ここではそんな内定先がブラック企業ばかりの時の対処法について解説していきます。
まずは内定先に入社したいかどうか自分の感情から考える
内定先がブラックばかりだと感じた時、まずはブラック企業かどうかを見極めると思います。そこでブラック企業だと判断した場合、すぐに就活のやり直そうと考えると思いますが、それだけでは就活をやり直すべきだとは言えません。
なぜなら“自分がどうしたいか”がわかっていないからです。ブラック企業=よくないという印象はあるでしょうし、実際ブラック企業に入社するとデメリットばかりだといえますが、それらをどう受け取るかは自分次第です。
つまり、たとえ世間的にブラック企業だとしても自分の中で問題ない、もしくはブラック企業でもやりたい仕事ができるといったことがあれば入社すべきだということです。ブラック企業という印象の悪さが先行し、自分の気持ちを押しつぶした状態で就活をやり直してもうまくいきませんし、内定先に未練が残ります。
ですので、ブラック企業という定義に基づくことだけで判断するのではなく、自分はどうしたいのかを考えてください。そこで入社しないことで後悔を感じると思った場合には前向きに入社を検討し、入社先を変えたいと思った際には就活やり直しのための準備をしていきましょう。
入社を決められない場合は軸を見直し、就活をやり直す
自分の感情と向き合い、それでもブラック企業は嫌だ、入社はできないと判断した場合には就活のやり直しを行います。ブラック企業だろうがそうでなかろうが内定先を妥協するとのちに後悔を生みますので、どのような時期であろうと内定先に不満がある場合にはやり直しをしていきましょう。
就活をやり直すうえでまずすべきは就活軸の見直しです。就活ではブラック企業かどうかよりも自分が入社したいと思えるかどうかが重要になってきますので、満足いく企業の条件をしっかりと明確にすることが大切です。
今まで定めていた就活軸のまま就活を行っていいのか、またこれまでの就活で変わった条件はないか、ブラック企業に直面したことで感じた違和感は何かなどを考えながらこれからの就活に挑むうえでの就活軸を定め直していきましょう。
内定がある時期ということで卒業まで時間が限られていますし、採用活動を行う企業も春より減っています。しかし、就活をやり直す以上はこの厳しい環境下を乗り越える必要がありますので、その軸となる就活軸はしっかりと定め直していきましょう。
そして就活軸を定めたら次はその軸に当てはまる企業を積極的に受けていきましょう。繰り返しになりますが時間は限られていますので、練習などに時間を充てるのは少しもったいないです。それにもともと内定を獲得した実績もありますから、自信をもって選考を受けていきましょう。
ただ、企業1つ1つに対する対策はしっかりと行ってください。企業や業界への徹底した研究から企業が求める人物像を把握し、どんな質問にも答えられるようにしてください。いくら内定獲得の実績があっても基本的な対策ができていないと内定はもらえませんので、その対策はしっかりと行っていきましょう。
繰り返しになりますが、就活のやり直しは時間が限られていますし、これまでとは違った厳しさがありますから、たくさんエントリーすることで内定率を上げていきましょう。
何をどうすればいいかわからない時はエージェントを頼る
内定先がブラックばかりだけど就活をやり直すべきかわからない、ブラックでも入社したいと思ったが周りから反対され、どうすればいいのかわからないなど、内定先と向き合った時に様々な迷いや不安から最終的にどうすればいいのかわからないと悩んでしまうこともあるでしょう。
もう自分だけでは問題を解決できない、自分だけでは結論を出せない、そんなときは就活エージェントを頼ってください。就活エージェントは就活のプロですので、あなたの状況を踏まえたうえで最善の策を提案してくれます。
ブラック企業かどうかの見極めはもちろん、あなたが望む将来像に適した道の提示、企業紹介などを行ってくれますし、就活のやり直しを決めた際のサポートなども行ってくれます。そのため、どうすればいいのかと悩んだ時には非常に心強い存在となります。
入社先を決めるという人生において重大な決断をする上で正しい結論を出したいと思うのは当然のことだと思います。キャリchではそんな重大な決断を下すうえで正しい道へと導くためのイベント「就活相談サポート」を開催していますので、ぜひご参加ください。
おわりに
内定先がブラックばかりかもと感じた時には不安を抱いてしまうでしょう。しかしそのまま何もしないのはのちに大きな後悔を生む形となりますので、ブラック企業ばかりかもと思った時にはしっかりと向き合わなくてはなりません。
まずは本当にブラック企業かどうかを見極め、その企業に対する入社意欲や熱意などを見直していきましょう。そして入社すべきかもしくは就活をやり直すべきかを判断してください。
その中で就活エージェントはとても頼りになる存在ですので、ぜひ頼ってください。キャリchでもイベントを開催していますので、ぜひ気楽にご参加ください。
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この記事の監修者
廣瀬 舞
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。
就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。
また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している