【23卒の秋採用】採用活動予定の企業と内定獲得のための対策法教えます
2023年3月22日
そろそろ秋採用が始まりますね。体育会学生などの“これから就活を始める人”や、今後の“就活を続ける人”は秋採用に向けての準備がきちんとできていますか?
キャリアプランナー 岡田
就活生 Bさん
いえ、まだちゃんと秋採用に向けての対策ができていません。というよりも秋採用がこれまでの就活とどのように変わってくるのか、就活の変化や動きなどが全く分かっていないのでどうしようもない状態です。
そうなんですね、わかりました。今回はそんな悩めるあなたのために23卒の秋採用事情について徹底解説していきましょう!秋採用も例年までとは異なっている部分もありますので、最新情報をしっかりとチェックしましょう。
キャリアプランナー 岡田
そもそも秋採用とは?
そもそも秋採用とは、読んで字のごとく、秋に行われる採用活動だから「秋採用」と呼ばれています。就活生なら誰もが知っている通り、日本企業の新卒採用は一般的に春で、それ以外の季節に行われる採用活動が「夏採用」「秋採用」などと区別されるわけです。
23卒に限らず秋採用は一般的な就活シーズンから外れていますので、当然これまでとは就活事情が異なり、それ相応の異なる対策が必要になります。しかし春に行っていた就活が秋にズレ込んだからと言って、いったい何がそんなに違うのか分からない就活生もいるかもしれません。そこでコラムの初めにまずは、秋採用の概要について説明しておきます。
秋採用の特徴と他の時期との違い
秋採用が行われる具体的な時期は、9月~11月です。春夏の採用活動での内定者が承諾・辞退の意思を表明し、採用予定人数の過不足が判明する8月の終わりから9月の初めごろに募集を開始します。ただし内定式は10月ですから、なるべくなら秋採用での内定者も春夏の内定者と同時に研修を始められるよう、できるだけ早く選考を終えたいというのが企業の本音です。
そのため秋採用では、春夏のように予定のスケジュールに沿ってエントリーが出そろうのを待ち、長々と候補者同士を比較検討するようなことはしません。エントリーを受け付けた人から選考フローを進め、気に入った学生が見つかり次第どんどん内定を出していって、採用予定人数に達すれば募集を打ち切るというやり方です。
書類選考の期間が短くなると同時に、面接回数を減らしたり面接と面接の間を短くしたりなど、選考フロー自体も短縮されています。ですから23卒に限らず、春夏よりもエントリーから内定出しまでのスピードが早く、あっという間に募集が終わってしまうというのが秋採用の特徴です。
しかし先程も述べたように一般的な新卒採用の時期は春ですから、大方の企業は既に採用活動を終えており、秋採用では募集を行う企業数も採用人数も大幅に減少しています。それに対して就活生の方は、春夏に内定を得てもより良い内定を求めて就活を続ける優秀な学生がいる上、様々な事情で秋から就活を始める人もいるので大して減らないのです。
その結果、秋採用では春夏より企業の選択肢が少なく、競争率が高くなります。しかも秋採用から就活を始める中には、夏まで部活を続けていた体育会系の学生や春夏は研究で忙しかった理系の学生など、企業から人気の高い学生が多いです。春夏より自分の希望に合った企業の募集を見つけることが難しくなるとともに、質の高いライバルに囲まれて、内定を獲得しにくくなるのも秋採用の特徴だと言えるでしょう。
秋採用を行う企業の目的
23卒に限らず秋採用を行う企業の目的は主に、春夏で集めきれなかった人材の確保です。経団連の就活ルールが廃止された現在でも、大方の企業は3月に採用情報を解禁し、6月に面接、10月に内定式を行うというスケジュールを目安に新卒採用を行っています。つまり大多数の企業は、遅くとも夏までには内定者を決定し、採用活動を終えているはずです。
秋採用は主に、その春夏の採用活動で採用予定人数を満たせなかった企業が、残りの採用枠を埋める人材を確保するために行われます。人気企業に内定辞退が出るケースもありますが、採用枠としてはあまり多くありません。そのため秋採用では必然的に、春夏より募集企業や募集人数が少ないだけでなく、一般的な採用シーズンに学生を集めきれない人気薄の企業が大部分を占めるわけです。
ただし秋採用を行う企業の中には、秋から就活に参戦する優秀な人材の確保を目的とし、春夏とは別に秋の採用枠を設けている企業も一部あります。そうした企業が求めているのは、夏まで部活に打ち込んでいた体育会系や研究に励んでいた理系の学生、公務員試験に落ちて民間志望へ転向する学生などです。
体育会系や理系の学生、公務員から民間へ転向する学生などは、目的意識が高く努力家というイメージがあるため、専門知識が必要となる職種以外でも企業から人気があります。それ以外の就活生にとっては、春夏よりも厳しい戦いとなるでしょう。特定の学生を目当てとしていない秋の募集としては他にも、良い人材さえいれば時期を問わずに採用したいと考え、一年を通して採用活動を行っている企業もあります。
予想される23卒の秋採用事情
秋採用の概要は前述のようなものですが、それだけではまだ、これから挑む就活への理解が十分とは言えません。今年は既にコロナの流行が始まってから3年目を迎えています。
その影響から23卒の秋採用は春夏だけでなく、例年とも昨年とも異なる部分があるわけです。ここからは23卒の秋採用で予想される就活事情について説明しますので、しっかり読んで押さえておいてください。
21卒・22卒よりは回復傾向にある
23卒の秋採用は、21卒や22卒の時よりは少し回復傾向にあります。その理由はコロナが世界的なパンデミックを引き起こし、人々の恐怖と経済の混乱を招いた状況から、落ち着きを取り戻しつつあるからです。もともとコロナ禍で新卒採用が激減したのには、感染拡大を防ぐために例年通りの採用活動ができなくなったことや、先行きの不透明さに対する警戒感といったものが大きく影響しました。コロナが比較的短い期間で収束すると見ていた企業の中には、オンラインでの採用活動を避け、通常通りの採用活動を再開できるようになるのを待っていたところも少なくないです。
また実際にそれほど経営状態が傾いているわけではないものの、いつ自社にも影響があるか分からないと恐れ、安全策から新卒採用を控えていたところもあります。23卒の就活シーズンに入ってもコロナの流行そのものは収まっていませんが、今やオンラインでの採用活動が当たり前になりましたし、感染対策を徹底することで対面での選考も多少は織り込めるようになりました。企業がコロナの存在に慣れてきたわけです。同様に世間もコロナの存在に慣れてきたことで、経済もある程度は安定してきました。そうした理由から23卒の秋採用は、21卒・22卒の時よりは回復傾向にあります。
また23卒の場合、ワクチン接種の普及によってコロナの重症化リスクが下がったことで、規制が緩和され、営業を再開できる見込みが立った業界もあります。具体的に言うと、航空、観光、飲食などの業界の企業です。それらの業界の中には、早くも秋採用から採用活動を再開しようとしている企業もあります。数としては、まださほど多くないと思いますが、昨年まではほとんど募集ゼロだった業界にも、挑戦できる可能性が出てきたわけです。
しかし21卒や22卒よりはマシとはいえ、23卒でも秋採用は、コロナの流行以前の秋採用より企業数・採用数が少なく、厳しいことには違いありません。しかも前述のように、そもそも春夏で採用活動を終える企業が多いですから、秋採用は競争率が高いのです。これまで就活していたにせよ秋から始めるにせよ、今年の秋採用に挑む23卒生は、厳しい戦いを勝ち抜くために万全の対策が必須となります。
特に、これまで採用活動を中止していた企業・業界に関しては、23卒だけでなく20卒・21卒・22卒の中にも、活動再開を待ちわびていた人が大勢いるはずです。相当極端な高倍率となることが予想されますので、そのことは頭に入れておく必要があります。
秋採用に挑む学生にも変化が
23卒の秋採用では、企業の採用活動だけでなく、就活生の動向にも変化が出ていますので注意が必要です。例年だと秋採用に挑む就活生は、秋から就活に参戦する体育会系や理系の学生、公務員から民間志望へ転向する学生などのほかは、あまり就活力の高くない学生が主流でした。春夏から就活しているのにどこからも内定をもらえない学生や、特別な理由はないけれど何となく就活する気になれずに秋までダラダラしてしまった学生などです。
しかし23卒の就活生は、コロナが流行し始めてから倒産や雇止めといった経済不安が広がるのを目の当たりにし、20卒・21卒の内定取り消しなどのニュースも見てきました。そのため「コロナ次第で内定先がどうなるか分からない」という不安から、春夏には比較的安定していると思われる大手企業だけに的を絞って就活していた人が多かったのです。その結果、一部の大手企業だけに応募者が集中し、極端な高倍率となっていました。通常の倍率なら難なく内定を獲得できるハイスペックの実力を持った就活生の中にも、思うような内定を獲得できず、秋採用まで就活を続けている人がたくさんいます。
そのうえ23卒の場合、コロナの影響で企業と直接的な接触を図れないことによって、働くイメージが湧きにくく、入社の意思が固まりにくい状況にありました。そのため春夏に内定を得ていても就活を止めず、秋採用でも引き続き就活する人が多くなっています。これまでの就活で内定を得られたということは確実に、企業から高評価を獲得できた就活力の高い人たちです。既に内定を得ていることで自信に満ち溢れていますし、面接での質疑応答にも慣れていて、自分の魅力をアピールするコツも心得ています。秋採用から就活を始める不慣れな人や秋採用まで内定をもらえない人からすると、強力なライバルとなることは間違いないです。
秋採用では大手企業の募集はほとんどないので、これまで大手企業を志望していた強力なライバルたちが、一気に一般企業に流れてきます。そのため秋採用からは、一般企業でも簡単に内定を取れる状況ではありません。秋採用から就活を始める人・秋採用まで内定をもらえていない人は、例年以上に苦戦を強いられる可能性が高いことを覚悟しておく必要があります。
予期せぬ締め切りに注意が必要
23卒の秋採用では、予期せぬ締め仕切りにも例年以上に注意が必要です。前述のように秋採用ではもともと、できれば春夏の内定者と同時に研修を始められるよう、企業は秋採用の終結を急いでいます。「採用予定人数に満たない分を埋める」という目的が大きいため、春夏のように長いスケジュールに沿って、段階的に選考していくやり方はしないです。
エントリーしてきた就活生から順次選考を進めていって、合格レベルの人材が十分に集まれば、その時点で募集が締め切られます。しかも秋採用では春夏より選考スピードが早いので、うっかりすると迷っている間に募集が締め切られ、エントリーを逃す恐れがあるのです。
そのうえ23卒の秋採用においては、ワクチンが普及し始めたにもかかわらずコロナが長引いてなかなか景気が上向かないことで、やっぱり当初の採用計画を縮小しようと考える企業も出てくるかもしれません。特にこれまで中止していた採用活動を秋から再開する業界に関しては、コロナの動向次第で今後の先行きがまだ不透明な部分がありますから、小規模な採用枠に留まるものと思われます。そこへ20卒~23卒までの業界希望者が殺到すれば、応募者が多すぎて対応しきれなくなり、早々に募集を打ち切る可能性もあります。
そのように、場合によっては募集期間中や選考を進めている最中でも、急に採用活動が打ち切りとなるケースもあるので、常に警戒しておく必要があります。いつの間にか締め切られてチャンスを逃すことのないよう、エントリーは早め早めに行うとともに、急な打ち切りに備えて持ち駒も多く持っておくべきでしょう。
23卒の秋採用に参入予定の企業の特徴と探し方
ここまで述べてきたように23卒の秋作用では、例年以上に選択肢が少なくて、希望に合う企業を探すのが大変です。しかも選考スピードが早くてあっという間に締め切られてしまうので、春夏ほどじっくり比較検討し、どの企業にエントリーすべきか迷っている時間はありません。
そんな中でチャンスを逃さないためには、まず23卒の秋採用にどんな選択肢があるのか事前に把握して、効率よく企業探しをして行くことが大切です。ここからは、23卒の秋採用を行う企業の特徴と効率的な探し方について説明します。
23卒の秋採用に参入予定企業の特徴
23卒の秋採用には、以下のような企業が多い見込みです。
- 大手企業の子会社
- ベンチャー企業
- 中小企業
23卒の秋採用では、残念ながら大手企業や有名企業の募集はほとんどありませんが、大手企業の子会社ならこの時期でもまだ採用活動を行っているところが結構あります。大手企業の子会社は、親会社の影に埋もれて自社の社名が意識されないため意外と知名度がなく、人集めに苦労しているケースが多いです。子会社は単体で見ると小さな企業ですが、大手企業の傘下にあることで経営地盤が安定しており、福利厚生なども親会社にならって充実しています。好条件の職場環境を望む23卒生にとっては、秋採用の狙い目だと言えるでしょう。
また23卒の秋採用では、ベンチャー企業の募集も多いです。ベンチャー企業の場合は創立年数が浅いため、事業の規模や成長に見合うだけの人材がまだ揃いきっていません。そのため即戦力となる人材がいればいつでも欲しいと考え、新卒・既卒・中途といった肩書や一般的な採用活動の時期などにとらわれず、常に募集をかけています。
会社の規模や安定感は大手にかないませんが、その分自分の意見が反映されやすく、自分の成長が業績向上や評価といった形で見えるので、仕事にやりがいを感じやすいです。会社とともに成長していきたい、幅広い仕事を経験したいという向上心にあふれた23卒生には、秋採用の狙い目になります。
加えて23卒の秋採用には、知名度の低さから就活生が集まりにくい中小企業も多いです。中小企業の中にはBtoB企業を中心に、一般消費者に社名が知られる機会がないため知名度が低いだけで、安定した業績を上げ続けている優良企業も結構あります。そうした企業に狙いを定めれば23卒の秋採用でも、自分の希望に沿った企業を見つけやすいはずです。
23卒の秋採用にはその他、内定辞退が出た企業の二次募集や、秋から就活を始める学生を目的とした採用枠も若干あります。ただし募集人数が少なく極端な高倍率となることが予想されるので、そこばかり狙わず、大手の子会社やベンチャー・中小企業などが就活の中心になると考えておいてください。
秋採用を行う企業の探し方
23卒の秋採用を行う企業を探す方法としては、就活エージェントなどのプロに依頼するのが一番です。企業と就活生には相性があるので、自分の希望に沿った企業ならどこでもいいわけではありません。競争率の高い秋採用で内定を得るためには、自分のような人材が求められている”自分に合った企業”を受ける必要があります。
一般的な就活ナビサイトからも秋採用の募集を探すことは可能ですが、企業数の少なさを考えると、あまり効率的ではないです。条件を絞り過ぎると募集企業が見つからないばかりか、掲載された一社一社に対して自力で研究し、どの企業が自分に合うか検討していたのでは、企業選びに時間がかかり過ぎます。
かといってそれを怠ると、見当違いな企業にエントリーしてしまい、限られた就活の時間を無駄に費やしてしまうだけです。それでなくても秋採用では募集開始から締め切りまでのスピードが早いので、そんな遠回りをしていると、数少ない大事なチャンスを逃してしまいます。
しかし就活エージェントに頼れば、既にどんな企業なのかは詳しく把握された状態であり、企業研究の手間や時間は不要です。就活生はただ自分の希望を述べるだけで、それに沿った企業の募集を、あっという間にプロが探し出してくれます。
つまり就活エージェントに頼れば、就活生は秋採用での貴重な就活の時間を無駄にすることなく企業探しができるわけです。しかも就活エージェントは企業と就活生をマッチングさせるプロですから、単に希望に沿うだけでなく、就活生の適性や企業との相性を見極めて最適な企業を紹介してくれます。
自分と相性の良い企業を受ければ内定を得られる可能性も高くなりますし、就職後も満足度が高いです。ですから就活エージェントに頼るのが、23卒の秋採用での少ないチャンスを逃さず、自分にとって最良の企業と出会うためのベストな手段だと言えます。
23卒の秋採用を成功させるための対策法
何度も述べているように、23卒の秋採用では例年以上に企業探しが難しいですし、競争率も高いです。その希少なチャンスを活かすためには、自分のような人材が求められている相性の良い企業を選ぶとともに、万全の対策をして臨む必要があります。
ここからは厳しい23卒の秋採用の就活を成功させる対策法について説明しますので、今後の就活を進めていく上での参考にしてください。
自分の置かれている立場を知る
23卒の秋採用を成功させるためには、まず自分の置かれている立場や状況をきちんと把握する必要があります。どの程度厳しいのか知らないと現実が見えず、それに対する覚悟や対策も固められないというものです。23卒の秋採用では既にエントリー可能な選択肢が限られていますが、実現不可能な希望ばかり夢見ていたのでは、掴めるはずのチャンスも逃してしまう恐れがあります。まずは自分の置かれている状況を知って、現実的な選択と必要な努力を行えるようにしなければなりません。
前述のように23卒の秋採用では、企業から人気の高い体育会系・理系の学生や公務員から民間志望へ転向する学生などが参戦してくるほか、既に内定を獲得している学生や通常なら内定を獲得できる就活力を持った学生も多数就活を続けています。ここまで特別な理由もなく出遅れて秋採用から就活を始める人は、就活力が低いうえに印象も悪いため最も不利な状況であり、大至急コツを押さえた効果的な対策が必要です。
ずっと就活していたけれど秋採用まで内定をもらえていない人も、内定をもらえない原因が必ずありますので、そこを改善しないと秋採用でも同じ失敗の繰り返しとなります。いずれにせよ上記の二者は大変厳しい状況だと認識し、それに挑む覚悟を決めてください。
またこれまでの就活で内定がある場合でも、秋採用では体育会系・理系・公務員からの転向組など企業から人気の高い人たちがいますから、油断は禁物です。もちろん体育会系・理系・公務員からの転向組の人たちも、肩書だけでは通用しないので、就活に慣れていく必要があります。どちらも秋採用への対策をしっかりと行い、万全の状態で臨みましょう。
就活軸や志望業界を見直す
23卒の秋採用を成功させるためには、自分の就活軸や志望業界を見直すことが大切です。企業と就活生には相性があるので、自分のような人材が求められていない企業をいくら受けても、決して内定にはつながりません。これまで就活してきたにもかかわらず内定がもらえない23卒生は、企業選びの方針が適切でなく、自分と相性の良い企業を受けていなかった可能性が高いです。ですから秋採用を成功させるには、就活軸や志望業界が適切なのかどうか見直し、自分と相性の良い企業を選べるように変更する必要があります。
自己分析から自分の強みを把握し、業界・企業研究の結果と合わせて自分の適性が活かせるのはどこかを考え、適切な就活軸と志望業界を定め直してください。またこれまでの就活で既に内定を得ている23卒生も、秋採用での就活方針を定める必要があります。既に持っている内定と大差ない内定を目指すなら、わざわざ就活を続ける意味がないです。
秋採用ではどんな内定が欲しいのかを考えて、秋採用での就活軸・志望業界・志望企業の条件などを定めます。体育会系や理系の学生を含め、秋採用から就活を始める場合は一から就活軸や志望業界について考えるので、十分な自己分析と業界・企業研究が必要です。やり方は見直しを行う場合と同様ですが、これまで全く自己分析や業界・企業研究をしてこなかったなら、結構な時間がかかります。
しかし今後の就活方針が明確でないと企業選びに迷走するとともに、選考でも適切なアピールができず、秋採用の就活がうまくいかないです。時間がかかっても自分と業界・企業についての理解をしっかり深め、自分の強みや適性をよく考えて、就活軸と志望業界を決めましょう。
秋採用での就活軸と志望業界を定めたら、身だしなみや話し方、定番質問への回答とアピール方針を考えるなど、基本的な就活対策も合わせて行います。選考スピードの速い秋採用では、書類選考はそこそこに、いきなり面接が始まるケースが多いです。秋採用から就活を始める人やこれまで内定を得られていない人は特に、第一印象で落とされないよう、きちんと基礎固めをしておく必要があります。
とにかく早く行動し、実践を通して力をつける
23卒の秋採用を成功させるためのコツは、とにかく早く行動し、実践を通して力をつけていくことです。秋採用は選考スピードが早いですし、好条件の企業ほど就活生が集まりやすく、どんどん採用枠が埋まっていってしまいます。出だしが遅れるとその分好条件の企業が少なくなるとともに、目をつけていた企業の募集がいつ打ち切られるとも分からないので、早め早めの行動が重要です。
自分の就活軸に合いそうな企業があったら、あまり悩んでいないで積極的にエントリーし、実際に選考を受けていってください。秋採用から就活を始める人やこれまで内定のない人は就活力に自信がないかもしれませんが、あまり準備に時間を取られていると、エントリーのチャンスを逃してしまいます。それに実際の面接には緊張感があるため練習通りには行きませんし、予想外の質問を受け、その場で考えなければならないことも珍しくないです。
そうしたものに対応できるようになるには、実際の面接を受けて雰囲気や質疑応答を経験し、慣れていく必要があります。ですから基本的な就活対策を済ませたら、その練習に長々と時間を充てるよりも、実践を通して就活力を身に付けていった方が効率的です。
実際の面接を受けて緊張感やその場での対応に慣れていくとともに、そこで感じた課題の改善を図ることによって、その次はもっと上手に受け答えできるようになります。初めは緊張して失敗ばかりかもしれませんが、実践と改善を繰り返すことで自然と面接力が上がり、だんだん自信もついてくるでしょう。面接は就活生と面接官との会話ですから、そこで好印象を与えるには結局のところ、実際に面接官と話をすることでコミュニケーション能力を鍛えるのが近道となります。
秋採用ならではの質問を対策する
23卒の秋採用を成功させるには、秋採用ならでは質問対策も必要です。秋採用の面接では、春夏の面接にはなかった質問を受けることが多々あります。新卒の就活シーズンは基本的に春ですから、面接官は時期外れに就活している学生に対して様々な懸念を持ち、それを確認しようとするわけです。
以下には、よくある秋採用ならでは質問と回答のコツを記載しておきますので、自分なりの回答を事前に考えておいてください。
【秋採用ならではの質問1】
「今現在、内定を持っていますか?」
23卒に限らず秋採用の面接では、現在の内定の有無を聞かれることが多いです。内定の有無を聞かれれば当然、その理由としてこれまでの就活状況を説明することになります。面接官はその就活生が「内定はあるけど就活を続けている」「就活していたのに内定がもらえない」「秋から就活を始めた」といった、志望の背景を確認しようとしているわけです。
【回答のコツ】
内定があるにせよゼロにせよ、まずは内定の有無をありのまま正直に答えます。そのうえで「内定はあるけど就活を続けている」「就活していたのに内定がもらえない」「秋から就活を始めた」ことを述べますが、それだけでは理由として不十分です。内定があるのに就活を続けているのなら、面接官は「志望がブレているのでは?」「内定を出しても他社を選ぶのでは?」と懸念を抱きます。
逆に内定がもらえなかった人や就活していなかった人には、「どこにも評価されない問題のある人物では?」「就労意欲が低いのでは?」といった懸念を持つはずです。ですから、既に内定があるのになぜ秋採用の企業を志望するのか、何がダメで内定がもらえないのか、なぜ秋まで就活しなかったのかというところまで説明しましょう。
【秋採用ならではの質問2】
「なぜ秋まで就活を続けているのですか?」
23卒に限らず秋採用の面接では、①の質問よりもう少し突っ込んで、時期外れに就活する理由を直接的に聞かれることも多いです。質問の意図は①とほぼ同じですが、面接官は自社を志望する理由が、ポジティブなものなのかネガティブなものなのかを気にしています。
【回答のコツ】
内定がある人の場合には、志望に迷いがあると思われないよう、今ある内定のどこに納得していなくて就活を続けているのかを述べてください。そのうえで、今受けている会社なら納得できると思う理由を説明し、入社意欲を示すことが大切です。部活・研究・公務員試験などで就活していなかった人は、それをそのまま述べれば問題ないですが、未練が残っていると思われないよう就職への意欲を述べましょう。
就活していたのに秋採用まで内定がもらえていない人や何となくダラダラ就活しなかった人は気が引けるかもしれませんが、言い訳をすると自分の置かれている状況が理解できていないと思われ、余計に悪印象です。率直に実力のなさや不甲斐なさを認めたうえで、それをどう改善したのか、これからどう取り組んでいくのかを述べます。
【秋採用ならではの質問3】
「今まで内定が出なかった原因は何だと思いますか?」
就活していたにもかかわらず秋採用まで内定がもらえなかった場合には、内定がもらえなかった原因について、より突っ込んだ質問を受けることも多いです。面接官は就活生がこれまでの就活を振り返り、しっかりと自己分析できているか、失敗から学べる人物かを見極めようとしています。
【回答のコツ】
秋採用を行う企業にとって、内定がないこと自体は問題ではありません。しかし就活していたのに1つも内定がもらえないのには、何かしらの原因があるはずです。23卒の場合はコロナ禍による就活環境の厳しさが原因だと考えている人もいるかもしれませんが、それは違います。新卒の条件はみな同じなのですから、自分が内定を獲得できない原因が必ずあるのです。
その原因に気づけず改善できない人物だとしたら、仕事の上でも同じ失敗を繰り返す恐れがあり、大いに問題があります。ですから②の質問と同様、言い訳をしたり欠点を隠そうとしたりすると余計に悪印象です。率直に自分の課題を認めて、それにどう取り組んでいるのか、どう改善を図っているのかを説明しましょう。
就活エージェントを頼る
厳しい23卒の秋採用を成功させるには、今すぐ就活エージェントに頼ることをオススメします。そもそも秋採用は、選考スピードが早くてどんどん採用枠が減っていくので、のんびり対策を行っている時間の余裕がないです。しかも23卒の場合は内定があっても就活を続ける人が多く、例年以上に競争率が高いですから、とても自分一人の努力では間に合いません。これまで内定を得られていない人や秋採用から就活を始める人は特に、短期間にやるべき対策が多いので、プロの力を借りるべきです。
就活エージェントに頼れば、自分と相性の良い企業をすぐに見つけてくれるだけでなく、23卒の秋採用を勝ち抜く就活力をつけるための効果的な対策を指導してくれます。つまり就活エージェントに頼れば、貴重な秋採用の選考で無駄足を踏むことなく、確実に内定へ向かっていけるわけです。キャリchでも、秋採用に挑む23卒生を支援する無料イベント「出遅れ就活サポート」を開催していますので、ぜひ活用してください。
このイベントではプロのキャリアプランナーがこれまでの経緯や希望をヒアリングし、秋採用に向けたアドバイスを行うとともに、一人一人にピッタリ合った企業を紹介します。長時間かけて自己分析や業界・企業研究を行う必要がなく、あっという間に相性の良い企業を見つけられるので、チャンスを逃す心配はありません。
それだけでなく企業との日程調整を代行し、ESの書き方から面接練習まで、紹介企業の内定を獲得するための具体的な対策をマンツーマンでサポートします。23卒の秋採用は短期決戦ですから、プロと二人三脚で効率よく就活力を上げ、納得の内定獲得を目指しましょう!
おわりに
23卒の秋採用はコロナ禍やオリンピックの影響を受けていますので、春夏の就活はもちろん、例年の秋採用とも事情が異なります。選考スピードが早いだけでなく、いつ採用活動が打ち切られるか分からないため、スタートダッシュが肝心です。
ただし23卒の秋採用では、コロナによる経済不安から内定があっても就活を続ける人が多く、例年以上に厳しい選考となることが予想されます。
これまで内定を得られていない人や秋採用から就活を始める人は特に、就活軸の見直しや面接対策など、十分な準備が必要です。自分一人の力ではとても間に合いませんので、就活エージェントなどのプロの力を借りることをオススメします。
出遅れ就活サポートに参加しよう!
この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。