就活の面接での逆質問では何を聞けばいい?新卒におすすめの質問例を紹介
2022年7月27日
就活を進める上で、何か分からないことや困っていることはありますか?
キャリアプランナー 廣瀬
就活生 Aさん
”逆質問”について教えてください。面接のたびに聞かれるんですか?正直、何を質問すればいいのか分からなくて対策に困ってます。
毎回必ず聞かれるとは限りませんが、就活の面接では、最後に逆質問が求められることがあります。今回は、逆質問を聞かれる理由や逆質問をする際の注意点を解説します。面接の段階に応じたおすすめの質問例も紹介するので、ぜひ参考にしてオリジナルの質問を作成してみてください。
キャリアプランナー 廣瀬
目次
そもそも逆質問って?
逆質問とは、就活生が企業側に向けてする質問のことです。一般的には、面接の終盤に「何か質問はありますか?」と、面接官から質問を求められます。質問の内容によっては、自己アピールにつながることも。面接時にスムーズに質問できるよう、事前に準備しておくことが大切です。
就活の面接で逆質問を聞かれる理由
採用担当者が面接で逆質問を促すのには、いくつか理由があります。面接官の意図を事前に理解し、自己アピールにつながる質問を準備しましょう。
就活生の疑問を解消して齟齬をなくすため
面接後も就活生が企業に対して疑問や不安を感じたままだと、内定を出したとしても承諾されない可能性が高いです。また逆質問なしで入社すると、ミスマッチが発生し、早期退職につながることもあります。企業は逆質問の時間を設けることで、誤解や不安なく入社してもらいたいと考えています。
自社への熱意をはかるため
具体的な質問が出てくるのは、就活生が時間をかけて企業研究を行った証拠といえるでしょう。自社への熱意や志望度をはかるために逆質問を実施する企業も少なくありません。逆に質問の内容次第では、悪い印象付けにつながってしまうこともあるので注意しましょう。
就活生の能力を把握するため
逆質問は特にテーマを絞らずに尋ねるため、就活生はある程度自由に話すことが可能です。そのため、企業側は質問内容や話し方から、就活生のリサーチ力やコミュニケーション能力、質問力、思考力など、社会人に必要なさまざまな能力を判断しています。
就活生の志向性をみるため
質問内容から、就活生が何を重視して企業を選んでいるのか知ることも、逆質問を求める理由の一つです。例えば、業務内容や給与、待遇、社風などのうち、何を重視しているのか知り、就活生の適性を判断する際に活用します。
企業の魅力を知ってもらうため
就活生の質問の内容から、企業の魅力アピールにつなげることも可能です。例えば、就活生が福利厚生について詳しく知りたいと考えているなら、魅力的な制度を紹介することで、入社の意思を高められるよう図ることもできます。
就活の面接の段階ごとの逆質問のポイント
就活では面接の段階ごとに面接官が変わり、チェックされる項目も変化するため、逆質問で聞くべき内容も異なります。企業によっては二次面接がなかったり、逆に面接を4回以上実施することもあるので、各段階に適した逆質問の用意が大切です。
一次面接
一次面接の面接官は若手社員や人事担当者が多い傾向にあります。面接官がチェックするポイントは、社会人としての基本的なコミュニケーション能力を持ち合わせているか、身だしなみやマナーが社会人として適切か、入社への熱意は高いかなどです。また、現場で一緒に働くことになる面接官に一緒に働きたいと思ってもらえるかも大事なポイントでしょう。
逆質問では、現場の雰囲気や具体的な仕事内容、面接官の個人的な意見や体験など、リアルな話を引き出せる質問をしましょう。
二次面接
二次面接では、一次よりも上の年次の人事担当者が面接官になることが多いです。面接官がチェックするポイントは、社風と合っているか、入社への熱意は高いかなどです。
逆質問は、就活生自身の入社後を想定した内容にするとよいでしょう。また、入社までの過ごし方についてアドバイスをもらう形の質問も、応募先への熱意を伝えられます。
最終面接
最終面接は、一般的に役員や社長などの経営層が担当します。面接官がチェックするポイントは、社風や理念に共感しているか、仕事への熱意が高く長く働いてくれそうか、中長期的に自社で活躍できそうかなどです。
逆質問の内容は、企業としての今後のビジョンや、企業の強み・課題、採用したい人材などが好ましいでしょう。一次・二次とは異なり、細かい業務内容に関する質問より経営者目線のものを選ぶことがポイントです。キャリchでは最終面接攻略のためのマニュアルを用意しているので、ぜひチェックしてみてください。
就活の面接の段階ごとの逆質問例
面接の段階ごとに逆質問の例をご紹介します。例にご自身の視点を加えながらアレンジして、オリジナルの質問を作成してみてください。
一次面接
・営業の仕事をしたいと考えていますが、どのくらいで実際の営業に出ることができますか?
志望している職種があることや早く仕事をしたいと思っていることを述べて、熱意を伝えることができます。
・部署内の雰囲気を教えていただけますか?
業務だけでなく、企業の一員として働くことへの興味を示すことで、協調性をアピールできます。また比較的、面接官が答えやすい質問という点もポイントです。
・入社して1年目にどのようなことで苦労をされましたか?
面接官個人の経験を聞くことで、入社後の様子を具体的に知ることができます。同じく比較的、答えやすい質問を抽象化することで、入社してからのイメージを膨らませることにつながります。
・ワークライフバランスは取りやすいと感じていますか?
仕事だけでなくプライベートも重視することで、より充実した社会人生活を送ることができます。一次面接は現場に近い面接官だからこそ、リアルな意見を聞けるでしょう。
・マーケティング部で働きたいと考えています。おおよその仕事内容を教えてください。
具体的な部署名を伝えることで、入社への強い熱意を伝えられます。一日のスケジュール感や具体的な業務内容を聞いて、その後の選考に活かしましょう。
二次面接
・新入社員向けの研修内容を教えてください。
入社を想定した質問をすることで、志望度の高さを伝えられます。面接官に、入社後、働いている姿を想像させるきっかけとなるでしょう。
・海外事業部で働きたいと考えていますが、今から準備できることはありますか?
入社に向けてスキルアップしたいという意欲を伝えることができます。入社後、スムーズに希望する働き方に入るためにも、早い段階でアピールしておきましょう。
・即戦力になりたいと考えています。何をしておくことが必要ですか?
やる気や能動的に業務に取り組む姿勢を伝えられます。ポテンシャル採用が基本の新卒だからこそ、入社前から一歩リードしようとする姿勢は好印象を与えるでしょう。
・英語力を活かした仕事をしたいと思いますが、どのようなキャリアパスがありますか?
英語力をアピールしつつ、長く勤務したいと考えていることを伝えられます。面接官に、入社してから数年後の姿まで想像させられるでしょう。
・新入社員研修以外に、どのような研修を受けることができますか?
スキルアップしたいという気持ちを伝え、意欲をアピールできます。入社がゴールではなく、その先を見据えていることを示しましょう。
最終面接
・現在、鉄鋼業界全体が抱えている課題のうち、特に原料の高騰についてどのような打開策があると思われますか?
企業や業界の研究をしていることを示すことで、志望度の高さをアピールできます。経営層への質問だからこそ、少し切り込んだ内容が信頼感を与えるでしょう。
・出版業界の中で、御社の強みを教えてください。
同業他社の求人にいくつか応募している場合は、他ではなくその企業を選ぶかどうかの判断材料になります。企業研究の内容を踏まえて回答を深堀りできるとさらによいでしょう。
・どのような人材を採用したいとお考えですか?
就活生自身が企業から求められている人材なのか、判断しやすくなります。最終面接なので、聞いて終わるのではなく、自分のアピールにつながるような切り返しまで考えておきましょう。
・御社の課題は何ですか?中長期的に何に取り組むことが先決と思われますか?
課題を知ることで、入社すべき企業なのか判断しやすくなります。また課題を知ることで、どういった人材が求められているのかの仮説立てにつながるでしょう。不遜な印象を与えないように、聞き方に注意が必要です。
・業界一位になるためのビジョンを教えてください。
企業が描いている未来や目指す方向を尋ねることができます。内容次第では、成長性を判断する材料にもなるでしょう。
就活の面接の逆質問で気を付けるべきこと
逆質問は一見、フリートークのような印象がありますが、実は違います。ここでは、注意すべきことを紹介します。ぜひ参考にして、逆質問に備えましょう。
必ず何か質問をする
「何か質問はありますか」と尋ねられたときに、「特にありません」と答えるのは悪印象を与えかねる可能性があります。企業側へアピールするよい機会なので、基本的に逆質問はしましょう。集団面接では、用意してきた質問を他の学生が先に聞いてしまう場合もあるので、3つ程度は用意しておくと安心です。
調べてもわからなかったことについて質問する
逆質問では、企業のホームページや就活生向けのパンフレットに記載されていない内容について尋ねるべきです。少し調べればわかることを質問すると、リサーチ不足だと悪印象を与えかねません。必ず十分に企業研究・業界研究を行ってから面接に臨みましょう。
面接官がすでに話した内容は避ける
面接官が面接内ですでに話した内容について質問すると、話を聞いていなかったと思われ、印象が悪くなってしまいます。事前に用意していた質問内容について先に話されてしまうこともあるので、逆質問は複数用意しておくと安心でしょう。
待遇面については注意して質問する
給料や福利厚生に執着を感じさせるような質問は避けた方が無難です。あくまでも業務内容や企業理念などに惹かれてその企業を選んだとアピールしましょう。また待遇面の多くはネット上に掲載されていることが多いでしょう。
面接官が答えにくい内容は避ける
面接では時に切り込んだ質問が好印象を与えることがありますが、基本的には面接官が答えにくい内容は避けます。具体的には、面接官本人のプライバシーにかかわる内容や企業を批判するような内容には触れないようにしましょう。面接官が不快な気持ちにならないか、相手の気持ちに立って考えることが大切です。
過度な自己アピールは避ける
逆質問は企業のことをより深く知るチャンスです。質問内容によっては、自己アピールにつながりますが、過度に自分と結び付けるのは避けましょう。「英語に自信があります」「〇〇について調べました」のように直接的にアピールするのはやめておくのが無難でしょう。
逆質問には事前の準備が大切
逆質問は採用選考において、企業が就活生を判断する大切な材料のひとつです。合否に影響することもあるため、時間をかけて準備する必要があります。過度な自己アピールにならないよう、本来の目的である企業理解につながる内容を考えましょう。
キャリchでは、キャリアプランナーに直接相談できる就活相談サポートを毎日開催中です。これから就活を始める方はもちろん、納得のいく就活をしたい方に役立つ情報をお届けしています。逆質問をはじめ、面接や就活の他のステップに不安がある方は、ぜひ一度キャリchのキャリアプランナーに相談してみてくださいね。
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この記事の監修者
廣瀬 舞
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。
就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。
また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している