内定後インターンシップの参加側と企業側のメリットを徹底解説!
2022年9月6日
内定先を決めたそうですね。おめでとうございます!
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
ありがとうございます。でも正直に言うと、入社後ちゃんとやっていけるのか不安もあるんです。
そんな時は、内定後のインターンシップに参加するのがオススメです。内定先によっては内定後のインターンシップがない企業もあると思いますが、内定後のインターンシップは、必ずしも内定先でなくてもOKなんですよ。
このコラムでは、「内定後インターンシップとは何か」「内定後インターンシップに参加するメリットと注意点」などについて解説します。内定後のインターンシップへの理解を深め、入社までの時間を有効活用しましょう!
キャリアプランナー 平崎
目次
内定後インターンシップとは?
インターンシップといえば、内定をもらう前に、就職活動を目的にしながら社会人体験を行う、というのが共通した認識でしょう。しかし、内定後インターンシップは、すでに内定をもらい就職活動を終えた学生が行うインターンシップです。
インターンシップを開催していれば、内定先のインターンシップにも参加可能です。企業によって細かい期間の違いはありますが、基本的に短期または長期から選べるようになっています。
残りの大学生活を遊びに費やすのも悪くないですが、自分の未来に向けて、内定後インターンシップを検討してみるのも1つの手です。
内定後インターンシップに参加するメリットは?
内定後インターンシップを検討するうえで、参加するメリットを知っておかなければ、本来の活用方法となりません。メリットをしっかり理解しておけば、内定後インターンシップへ参加したとき、実りのあるインターンシップにできますよ。
社会人としてのスキルを一歩早く身につけられる
内定後のインターンシップに参加すると、社会人としてのスキルを同期たちより一歩早く身に付けられます。
内定をもらう前のインターンシップでは、就職活動が念頭にあるため、自身のスキルを身につけるよりも、企業へのPRが先に立ちがちです。しかし内定後のインターンシップでは、内定前と比べると自分自身に集中できます。そのため他のことに気をそがれず、社会人としてのスキルを学ぶことに注力できるのです。
アルバイトでも社会人としての経験を積めると考える人もいるかもしれませんが、インターンシップで求められる社会人スキルはアルバイトとは異なる部分もたくさんあります。なぜならアルバイトと違って、企業側がもうすぐ社会人になる人間として扱ってくれるからです。その分学べることが多いので、参加するメリットは大きいといえます。
いろんな企業の考え方を吸収できる
内定後インターンシップに参加すれば、入社前に多種多様な企業の考え方を吸収しておけるのもメリットです。
新卒で入社した後1つの会社で長く働いていると、その企業の考え方に偏る可能性があります。他の企業の実情を見たことがないために「井の中の蛙」になって、自社のやり方を盲目的に信じ、より良い発想が生まれなくなったり、間違った方向性に進んでいても気づけなくなったりする恐れがあるのです。
しかし内定後のインターンシップで多種多様な企業の考え方を知っておけば、入社後も「井の中の蛙」になることなく、視野を広く保って、柔軟な考え方ができるようになります。これは仕事をしていくうえで、大きな武器になるはずです。
入社前に雰囲気がわかる
入社前にインターンシップに参加しておけば、入社後のイメージを掴みやすくなり、ミスマッチの予防に役立ちます。それは内定先のインターンシップでなくても同様です。同業他社であれば仕事の雰囲気を掴むことができますし、内定先のインターンシップなら仕事に加えて職場の雰囲気も掴むことができます。
内定先のインターンシップに参加する場合は、以下のポイントに注視して雰囲気を確かめておくと良いです。
- あいさつ
- 会話の有無
- 社員の年齢層
- 個性が尊重されているか
- 人間関係がギスギスしていないか
- 噂話や悪口が当たり前になっていないか
- 残業が当たり前の風潮になっていないか
入社する前に、企業の雰囲気を知っておくのは自分の身を守ることにもつながり、今後のキャリアにも影響してくる大切な要素になります。
もしこの時点で雰囲気が合わないと感じた場合は、入社後ミスマッチから早期退職に至る可能性もあります。内定辞退も視野に入れ、自分との相性をよく見極めてください。
評価につながる
内定先のインターンシップに参加する場合は、入社前に上司や先輩に自分の仕事ぶりや人柄を直接見てもらえて、評価につながります。
ただし、ここで言う評価とは、基本的な社会人スキルやコミュニケーションの取りやすさなどに対する評価です。内定後インターンシップの中で、良い仕事ができるのに越したことはありませんが、企業は学生にそこまで求めていません。インターンシップで社員の方と積極的にコミュニケーションを取っておくと、信頼関係を築け、入社時に仕事を教えてもらいやすくなります。
そういう意味で言えば、必ずしも内定先のインターンシップでなくても評価や信頼関係の構築には役立つといえるでしょう。同業他社でも基本的な社会人スキルやコミュニケーション能力は学べますから、インターンシップに参加しなかった人よりも、入社したとき評価を得やすい状態になっているはずです。
インターシップを受け入れる企業側にメリットはあるの?
内定後インターンシップに参加する、学生側のメリットは理解できましたが、インターンシップを受け入れる企業側にもメリットはあるのでしょうか。
企業側のメリットを知っておけば、「迷惑じゃないかな」などと考えず思い切って内定後インターンシップで挑戦できるので、知っておいて損はありません。
入社後のミスマッチを防ぐ
内定者がインターンシップに参加してくれれば、入社してくる前に人柄や仕事への姿勢、仕事ぶりを見れるため、適性を十分見極めたうえで配属先を決めることができ、ミスマッチを防げるというメリットがあります。
そうすれば入社後にミスマッチを感じて早期退職するリスクを減らせ、離職率が高くなることによる企業イメージの悪化も防げるのです。
また、入社後すぐ適材適所に人員を配置できることで効率的な人材育成が可能になり、早い段階から新入社員の活躍が期待できると同時に、人材育成にかかる費用や時間も削減できます。
雰囲気を知ってもらえる
学生に雰囲気を知ってもらえれば、入社時のイメージをもってもらえます。
誰でもそうですが、インターネットなどのメディアを通して企業を調べるだけでは、イメージは湧きにくいものです。
しかし内定後インターンシップに参加すれば、実際に働いている雰囲気を見て、感じてもらうことで、学生自身が「働くイメージ」をもちやすくなります。そうすることで学生がしっかりと入社意思を固めると同時に、入社後、会社や仕事へスムーズに馴染んでくれることを期待しているわけです。
これは主に自社の内定を得ている学生のインターンシップを受け入れる場合のメリットですが、それだけとは限りません。なぜなら他社で内定を得ている学生にしても、インターンを通して自社の雰囲気を知ってもらえれば強い興味を持ってもらえ、鞍替えを希望する学生が出てくる可能性があるからです。
良い人材を見つける
内定後のインターンシップを開催することで、すでに就活を終えている学生の中から、良い人材を確保できる可能性があることも、企業にとっては大きなメリットです。先ほども述べたように、内定後のインターンシップとはいえ、他社で内定をしている学生が、その内定を蹴り、インターンシップ先の企業に入社するケースもありえます。
内定後のインターンシップでは、企業が行っている企画やサービスに対して、皆でディスカッションするよう求められる場合があります。そこで学生ならではの斬新なアイディアや意見を述べている人がいれば、当然、自分の企業に来てほしいと考えるでしょう。
しかしそうした人材はすでに就活を終えていますし、企業側もすでに採用活動を終えていますから、内定後のインターンシップでなければ出会えない人材です。そうした従来の採用活動では取りこぼしていた良い人材を見つけ、自社に引き入れることができれば、企業にとっては大きなメリットとなります。
企業のPR
インターンシップの開催は、学生に対する企業の認知度を上げると同時に、企業イメージの向上につながるため、企業にとっては自社のPRをする良い機会です。
- 求人サイトで広報できる
- 学生が在籍する学校で広報できる
- 良い人材を育てる学校とのつながりができる
- メディアに取り上げられ、世間に周知できる
- ホワイトなイメージをもたせられ、信頼が得られる
ただし、ここでいう企業PRは、自社の商品を販売するためのものではありません。自社の求人により多くの応募者を募るには、学生に対する認知度の高さが不可欠です。学生に企業の存在が知られていないと、どんな会社なのか不安に感じ、採用活動で応募者が集まりにくい傾向があります。
そういう意味では内定後であれ何であれ、インターンシップを開催することによって自社の社名が上記のような場所でPRできることは、企業にとって良いことだと言えるでしょう。企業は内定後のインターンシップを開催することで、将来の社会を担う学生を育成しながら自社のPRにもつなげ、Win-Winな関係を作っているのです。
内定後インターンシップの注意点
これまで、内定後インターンシップのよい面だけをご紹介しましたが、注意点もいくつか存在します。ここで注意点を学んで、よりよいインターンシップにし、自身のスキルアップにつなげてください。
トラブルに備えて、契約書を作成しておく
内定後のインターンシップに際しては、トラブルに備えて契約書を結んでおくことをオススメします。
内定後のインターンシップも仕事です。仕事上のトラブルや、インターンシップ先とのやりとり上でのトラブルが発生する可能性があります。インターンシップ先と契約を結び、契約書を作成しておけば、万が一トラブルが発生しても対応できるので安心です。
口頭ではなく、必ず書面を通して契約することが大切です。口頭だとトラブルが発生したときの対応があやふやになるため、さらなるトラブルの発展になりかねません。
基本的に企業はインターンシップにおいて契約書の作成が不可欠だと認識しているはずですが、万が一もあるため、学生側も契約書の作成が必要だと知っておきましょう。
企業選びを慎重に行う
インターンシップ先の企業選びは、以下のポイントを参考に下調べをするとよいです。
- インターンシップの期間
- インターンシップの内容
- 業界や業種
- 企業の評判や口コミ
企業によって、インターンシップの受け入れ方や期間、実施内容がさまざまです。また、長期インターンシップは有給である場合が多いですが、インターンはアルバイトと違ってあくまで学生に社会経験を積ませることが目的ですから、必ずしも十分な給与がもらえるとは限りません。企業によっては、厳しい労働を強いたうえで給与が少ないケースもあるため、自身の身を守るためにも下調べは重要です。
調べる方法としては、インターネットなどだけでなく、同じ学校の先輩や先生に聞くという手もあります。気になっている企業について詳しい方がいれば、聞いておくと安心です。
インターンシップに参加した結果、内定を断るなら正当な理由が必要
内定先のインターシップに参加した後に内定を断る場合、正当な理由が必要になります。内定をもらったうえ、インターンシップにも参加させてもらいながら、正当な理由もなしに内定を断るのはマナー違反です。思わぬトラブルに発展し、他の企業への就職が困難になる可能性も否定できません。
内定後インターンシップに参加した後で内定を辞退する場合は、「熟慮した結果」や「一身上の都合」だけでなく、より具体的に説明しましょう。
納得してもらうためにウソをつく必要はありません。どんな考えから内定を断るに至ったか真摯に説明し、丁寧に謝罪すれば、内定先も納得してくれます。
自分の時間が削られる
内定後インターンシップに参加すれば、その分、他の時間に費やす時間がおのずと減ります。資格や就職先の業界・業務に関する勉強、遊びなど、自分がやりたいことに費やせなくなるため、注意が必要です。
インターンシップでは、新しい環境で、日々学ぶ内容も多いため、心身共に疲れると思います。そんな中では、資格や就職先の業界・業務の勉強は難しいです。インターンシップでこそ学べることも多い代わりに、インターンシップに参加したからこそ不可能になることが出てくることも覚えておきましょう。
社会人としてのスキルアップ、キャリアアップにつなげよう
内定後インターンシップに参加すれば、自身の成長につながり、就職時の一歩が踏み出しやすくなります。他の時間に費やせなくなるデメリットはありますが、その分、内定後インターンシップで学べることは非常に多いです。内定後もインターンシップに参加し、社会人としてのスキルアップやキャリアアップにつなげましょう。
内定後インターンシップに参加した結果、もしも入社先を考え直したいと感じたら、キャリchの「再就活サポート」を活用してください。プロのキャリアプランナーが、内定先の理解を得やすい辞退の方法のアドバイスや、よりあなたにマッチする企業の紹介と、再就活のサポートを行います。
入社前にミスマッチに気づきながら、イヤイヤ入社するのは、自分にとっても企業にとっても不幸な結果を招くだけです。就活のプロと一緒に、納得のいく形で就活を終えられるようにしましょう。
再就活サポートに参加しよう!
この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。