公務員試験一本で受けたい!就活しない選択肢はありなのか?

 2023年6月26日

公務員試験の時期が近づいてきましたが、試験対策はしっかりできていますか?

キャリアアドバイザー 平崎

就活生 Aさん

試験勉強と面接対策も頑張ってます。だけど公務員試験って全落ちする可能性も結構あるんですよね?

そうですね。公務員は人気の職業なので倍率も高く、落ちてしまう可能性もあります。民間企業は受けない予定ですか?

キャリアアドバイザー 平崎

就活生 Aさん

勉強との両立が大変なので、民間企業への就活はしませんが、公務員試験に全落ちしたら就活も始める予定です。間に合いますかね?

全落ちしてから就活を始めてもよいですが、公務員試験との併願もオススメですよ。このコラムでは全落ちした時の選択肢や併願のメリットなども紹介するので、チェックしてみてください。

キャリアアドバイザー 平崎

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目次

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  1. 公務員試験倍率は高い
  2. 公務員には年齢制限がある
  3. 公務員浪人の割合
  4. 落ちた時のことも考えて受けるべき

公務員一本で民間企業の就活をしないのは高リスク

公務員希望の人で民間企業への就活をしないのは高リスクだといえます。公務員試験のための勉強は忙しく、就活の時間が取れないという人も多いかもしれません。しかし公務員試験の倍率は高く、公務員試験に落ちてしまったときのリスクは考えておくべきです。

公務員試験倍率は高い

公務員試験の倍率は職種や地域によって異なりますが、人気の地域や職種では非常に高いです。例として東京都の公務員試験の倍率を紹介します。

試験区分 申込者数 合格者数 倍率

行政

2,501名

540名

3.1倍

土木

311名

154名

1.5倍

建築

68名

28名

1.8倍

参照:東京都「令和4年度東京都職員1類A採用試験及び1類B採用試験(一般方式)の実施状況について

前年度の令和3年は、行政の倍率が13.7倍、建築の倍率が4.5倍です。年によって倍率は変わりますが、簡単に合格はできるとはいえない数字でしょう。一生懸命勉強して筆記試験に合格しても、面接で落とされてしまう可能性もあります。落ちた時の進路を考えずに公務員試験一本で臨むのは、少々危険だといえるのです。

公務員には年齢制限がある

公務員試験には年齢制限があります。例えば東京都1類A採用試験は24歳~31歳が対象、B試験は22歳~29歳までです。地方公務員の場合、25歳までといったように大学卒業後数年しか公務員試験に挑戦できない可能性があります。何年も試験を受けられるわけではないため、公務員浪人をするタイムリミットを考えておくべきです。

公務員浪人の割合

公務員試験に不合格になる人も多いため、来年度チャレンジするために公務員浪人を選ぶ人も一定数います。ただし公務員浪人の正確な数字は発表されていないため、どの程度の人が公務員浪人を選択しているのかはわかりません。

参考として文部科学省の「令和4年度学校基本調査(確定値)」を確認すると、就職・進学以外の進路が不明な人の割合は9.4%と公表されています。この数字の中には家事手伝いや民間企業への就職浪人などの数字も含まれていますが、公務員浪人の人もいると考えられるでしょう。

公務員浪人をしても、公務員試験の合格率が上がるわけではありません。公務員浪人をしている人が一定数いるからといって、安易に自分も浪人しようと決めるのは危険です。本当に公務員試験の勉強を続ける覚悟があるのかをよく検討して決めるようにしましょう。

落ちた時のことも考えて受けるべき

試験に落ちた場合も考えて、公務員試験に挑戦しましょう。公務員は人気の職業のため、公務員試験に全落ちしてしまう可能性は十分にあります。公務員試験に落ちた時に公務員浪人をするのか、民間企業への就職を選ぶのかは、事前に検討しておくべきです。

公務員浪人をして不合格になり民間企業への就職を選ぶ場合、下記のリスクがあります。

  • 新卒として民間企業に就職できない可能性がある
  • 受けられる企業が少なくなる
  • 採用されにくくなる

公務員浪人を選んだ場合、新卒として民間企業への就職はできない可能性があります。卒業後3年間は新卒として扱ってくれる企業もありますが、既卒や経験者採用としてしか受けられない企業も多く存在するのです。

受けられる企業が少なくなる点も考慮しておいた方がよいでしょう。既卒を採用していない企業は多く、応募できる企業が少なくなってしまうのです。

さらに何年も公務員浪人をした場合、就職していない期間が長くなると民間企業にも採用されにくくなります。公務員試験に合格できない人としてマイナスなイメージを持たれ、面接の際に厳しい質問をされてしまうことがあるのです。

公務員試験に落ちた際に民間企業に切り替えるのもオススメです。上記のデメリットを考慮して、それでも公務員浪人を選ぶのか検討してみてください。

就活しないと公務員試験に全落ちした時の選択肢が少なくなる

公務員試験に落ちてしまった場合、進路としては下記の選択肢が考えられます。

公務員試験に落ちてから考えると時間が足りなくなる場合があるため、公務員試験に挑戦する前に考えておくことが大切です。自分の状況や気持ちを考えて、上記の選択肢のどれを選ぶのかを考えておきましょう。

休学・留年する

大学を休学、または意図的に留年して大学に在籍しながら公務員試験に再チャレンジする方法です。卒業後に空白の期間を作りたくない人に向いています。大学に在籍することで、民間企業を受ける場合も、新卒として応募することが可能です。

大半の卒業単位も取り終わっている人が多いはずのため、試験勉強の時間も確保できます。ただし、金銭的な負担が大きいです。1年間の学費を捻出しなければいけないため、家族に相談したり、アルバイトで学費を稼いだりしなければいけません。

アルバイトで忙しくなり、試験勉強の時間が確保できなければ本末転倒です。金銭的な負担をしてまで休学・留年するのかを考えて、選択するようにしてください。

就職浪人する

就職浪人とは、大学を卒業した後に民間企業への就職を目指すことです。休学や留年と比較して、学費がかからずに民間企業への就活に集中できる点がメリットといえます。

公務員試験に落ちてから民間企業への就活を始める場合、採用活動が終了している企業も多く存在します。そのため行きたい企業が見つからないという人もいるでしょう。

就職浪人して来年再チャレンジすれば、行きたい企業を受けられる場合があります。ただし企業によっては既卒枠や、経験者採用枠でしか企業を受けられない可能性がある点に注意してください。また、新卒枠として募集していても、なぜ就職浪人したのかを面接で厳しく追及される可能性もあります。

公務員試験に落ちたから民間企業を受けていると答えると、やる気がない、公務員試験を再度受ける気ではないか、などと思われて、内定が獲得しづらい可能性もあるでしょう。民間企業を受ける前向きな答えを用意する必要があるのです。就職浪人しても簡単に民間企業の内定を獲得できるわけではないので、慎重に検討してください。

大学院に進学する

大学院に進学し、公務員試験に再チャレンジする隠れ公務員浪人を目指す方法もあります。その場合、大学院1年目で公務員試験に受かった際は、大学院を中退しなければならない点に注意が必要です。もちろん学費も必要になります。大学院での勉強時間も確保しなければならないため、公務員浪人をするよりも時間が確保できない点は覚悟しておきましょう。

大学院で公務員試験を目指す際は、全落ちしたとしても民間企業に就職できることや、学部卒よりも就職後の給料が高くなる可能性がある点がメリットです。大学院に進むための学費は必要ですが、メリットが大きいため、経済的余裕がある人は大学院への進学もオススメといえます。

民間企業に就職する

公務員試験に落ちてしまった場合、民間企業への就職を目指す人も多いです。公務員試験に落ちてしまった夏~秋の時期でも民間企業への就職はまだまだ間に合うため、就職を目指すのであれば早急に準備しましょう。

一般的な就活のスケジュールは、3月に情報が説明会を開始、6月から選考開始という流れになっています。しかし実際は3月から選考が始まっている場合が多く、6月になる前に内々定を獲得している人も多いです。人気企業や大手企業も6月前に優秀な人材を確保しているケースが多いので、公務員試験に落ちてから就活を始めようとすると、行きたい企業の採用活動が終わっていることもあるでしょう。

人気の企業は早い段階で採用を終了してしまうため、公務員試験の前に民間企業の就活も進めておくか、公務員試験に落ちた段階ですぐに就活を始めることが大切です。民間企業の就活の進め方がわからない人や、今からでも受けられる自分に合った企業が知りたい人は、就活エージェントを利用してみましょう。就活全般の相談に乗ってもらえるため、効率的に就活が進みます。

キャリチャンでは、民間企業への就活に出遅れてしまった人向けの「出遅れ就活サポート」を開催しています。夏や秋を過ぎてからの就活方法についての相談に乗っているので、ぜひ気軽に参加してみてください。

民間企業で働きながら再チャレンジする

公務員試験は、民間企業で働きながらでも再チャレンジできます。安定的な給料を得ながら公務員試験にチャレンジしたい人にオススメです。

民間企業から公務員を目指す場合は、社会人枠での試験も受けられます。社会人枠の試験内容は場所によって異なりますが、教養試験、面接試験、論文試験、プレゼンテーションなどの試験で合否が決まるケースが多いです。ある程度社会人経験を積んだ人を求めているため、募集条件が30歳以上となっている場合も多いため、希望する自治体の募集要項を確認してみてください。

民間企業への就職後にすぐ公務員を目指したい場合は、一般枠で再度チャレンジします。昨年度の経験を活かして筆記試験と面接試験の対策をしましょう。ただし、新卒で民間企業に入社すると、研修も多く、業務に慣れるまでには体力が必要です。その上で公務員試験対策をするのは非常に困難だといえます。体力的にも精神的にも大変な選択肢のため、働きながら勉強もできるのか、それほどの覚悟があるのか、よく考えて決めてください。

公務員試験と民間企業の就活は併願できる

公務員試験と民間企業への就活は併願できます。ルールとして禁止されておらず、両方を受けている人も多いです。ただし、公務員と民間企業を併願するには、非常に忙しいスケジュールをこなさなければいけません

公務員試験には勉強のために非常に多くの時間を要します。一方で就活も自己分析や業界研究をしてエントリーシートを作成し、面接の対策をして企業に指定された時間に面接に行かなくてはならず、時間管理が大切です。民間企業の就活に集中しすぎてしまうと、公務員試験対策に使う時間がなくなります。

公務員と民間企業を併願する期間は非常に忙しくなるため、その他のことは我慢して、スケジュールのやりくりを徹底する必要があることは覚悟しておきましょう。

就活しないのはもったいない?公務員試験と就活を並行するメリット

最終面接で内定と言われた理由とは

公務員試験と民間企業への就活に両方取り組むのは非常に大変です。しかし、2つを両立することによって得られるメリットも大きいといえます。公務員試験と就活を並行するメリットは以下の3つです。

上記について詳しく説明します。

安心感がある

公務員試験と民間企業への就活を両立させる最大のメリットは、安心感だといえます。公務員だけでなく民間企業への就活も考えることで、たとえ公務員試験に落ちたとしても卒業後に空白期間ができないという安心感を得られるでしょう。

公務員試験の前に内定を獲得できれば、公務員試験に落ちた時の保険になりますし、公務員試験にも多少リラックスして臨めるようになります。公務員試験までに内定が獲得できていなかったとしても、落ちてから就活を始めるよりは、スムーズに就活に移行できます。

選択肢が広がる

公務員と民間企業の併願をすれば、将来の選択肢が広がるのもメリットです。公務員だけを考えていると自分に合った企業に出会えるチャンスはないですが、人によっては公務員になった後に自分には向いていないと感じ、民間企業へ就職すればよかったと後悔する人もいます。

公務員は魅力的な仕事ですが、民間企業にも魅力的な企業はたくさんあります。民間企業へ就職するかは別として、世の中にある企業や仕事を知っておけば、自分の適性を見極めるのにも役立ちます。

民間企業も検討した上でそれでも公務員がよいと思えれば、後悔せずに就職できるはずです。自分のキャリアを考えるためにも、公務員一本に絞らず、色々な選択肢を探すことが必要でしょう。

選考対策がどちらにも活きる

公務員試験の勉強内容は民間企業の筆記試験対策に活かせ、民間企業の面接対策は、公務員試験の面接対策に活かせます。2つを併願することによって、相乗効果があるのです。

民間企業の筆記試験では、SPIなどの試験のほかに、企業によって一般常識や英語などの知識が求められることがあります。民間企業の筆記試験の内容は、公務員試験の勉強をしていれば答えられる内容が多いでしょう。

民間企業の就活では面接が重要になるため、大学のキャリアセンターや就活エージェントでは、模擬面接を受けることも可能です。そこで練習した自己紹介や自己PRなどは、公務員試験にも役立ちます。公務員試験と民間企業の就活を併願することで、両方にメリットがあるわけです。

就活しない選択もあり?公務員試験と就活を並行するデメリット

就活をしないで公務員試験に集中したい人も多いはずです。公務員試験は出題範囲が広く、対策に時間がかかるため、公務員一本に絞って勉強するのもよいでしょう。ただし、下記の2つのデメリットがあることも押さえておいてください。

時間が足りなくなる

公務員試験と民間企業への就活に取り組むと、時間が足りなくなるのが最大のデメリットです。公務員試験には勉強時間の確保が大切ですが、民間企業への就活対策で勉強時間が少なくなると考えられます。公務員試験対策に集中できず、落ちる可能性が高まったり、どっちつかずの状態になったりすることも考えられるのです。

公務員試験と民間企業の就活を両立するためには、時間管理が何よりも重要だといえます。時間配分を考え、効率よく勉強をこなすことが大切です。

体力が消耗する

公務員試験と民間企業への就活の対策を両立する場合、休む時間がなかなか取れず、体力が消耗する可能性があります。常に就活に向き合っている状態のため、心身ともに疲れるはずです。

2つを両立するためには、体力と限られた時間で集中する精神力が必要です。2つの対策が重なる時間は長くないため、今の時期だけとわりきって頑張りましょう。

就活しないか迷ったら|公務員と民間企業の魅力を比較する

公務員と民間企業はどちらにも魅力があります。公務員しか考えていない人も民間企業の魅力を知り、併願するかを一度考えてみることが大切です。公務員と民間企業への就職、両方の魅力を紹介します。

公務員就職の魅力

公務員就職の魅力は以下の3つが挙げられます。

  • リストラや倒産の心配がない
  • 福利厚生が揃っており、休暇が取りやすく、プライベートも充実させられる
  • 退職金やボーナスが安定している

公務員は景気に左右されたり解雇されたりすることがないため、安定雇用が約束されています。不景気になっても基本的に仕事を失うことがないのは公務員の魅力といえるでしょう。

また公務員は休みがしっかり取れ、その上で有給も取れるため、プライベートを充実させられます。民間企業の場合は、休日出勤が続いたり、有給が取りづらい環境であったりする場合もあるため、公務員は働きやすい環境だといえるでしょう。

公務員は公共事業に関われたり、地域に貢献できたりするため、やりがいを感じられる仕事も多いです。地域に貢献したいと思う人にとっては最適な仕事だといえます。

民間企業就職の魅力

民間企業で働く魅力は下記の3つです。

  • 実力次第で昇進・昇給がしやすい
  • 全世界・全国で仕事ができる
  • 自分のやりたいことを仕事にできる

民間企業に就職するメリットは、自分の実力次第で仕事の幅が広がったり、昇進がしやすかったりする点です。民間企業は優秀な成績を収めるとインセンティブがもらえたり、給料が上がったりする実力主義の企業もあります。民間企業の数は多いため、自分に合った企業が見つかれば、自分の理想とするキャリアを歩める可能性が高いです。

就活しないか迷ったら|公務員・民間企業に向いているか考える

公務員になるか民間企業に就職するか迷ったら、自分がどちらに向いているか考えてみましょう。公務員になりたいからといって民間企業を全く考えないのはもったいないです。自分が公務員に向いていない可能性もあるため、自分の価値観や考え方を再考した上で、併願するかを決めてみてください。

公務員に向いている人

公務員に向いている人の特徴は、以下の3つです。

  • 地域に貢献したい気持ちが強い人
  • 安定雇用を求めている人
  • 傾聴力がある人

公務員は地域住民の生活のために仕事をおこないます。そのため地域のために仕事をしたい、環境をさらによくしていきたいと感じている人にとっては非常にやりがいを感じられる仕事です。

また安定した雇用を求めている人にも向いています。公務員はリストラや倒産の心配がなく、利益に応じてボーナスがなくなる心配もありません。年収も在籍期間が長くなると徐々に上がっていくため、真面目に長期間仕事を続けていけば、安定した給与が得られます。

公務員は市民と関わる仕事が多く、様々な意見や時にはクレームを聞く必要もあるのです。そのため公務員を目指す人には傾聴力が求められます。相手の意見を聞いてスムーズに対応することが求められるため、人とのコミュニケーションをストレスに感じない人は公務員に向いているでしょう。

民間企業に向いている人

民間企業に向いている人の特徴は、下記の3つです。

  • 実力に応じた給与や評価が欲しい人
  • 専門的なスキルを身につけたい人
  • 副業を考えている人

年功序列の企業もありますが、企業によっては実力次第で20代でも役職に就くことや、高収入が可能な企業もあります。特にベンチャー企業やIT企業ではその傾向が強いようです。公務員に比べて民間企業は個人の頑張りが出世や給与に反映されるケースが多いため、実力に応じた給与や評価が欲しい人に向いているといえます。

また職種によっては専門的なスキルを身につけることも可能です。営業・プログラミング・マーケティングなど、自分が極めたいスキルを身につけられます。公務員は部署移動が多く、様々な業務を任せられるため、何か一つを極めたいと思っている人は、民間企業を受けるとよいでしょう。

民間企業は企業によっては副業も認められています。企業での仕事以外にやりたいことがある人や、副業から始めてフリーランスや起業を目指している人にとっても、民間企業は向いているでしょう。自由な働き方を求める人や、ある程度裁量を持って仕事をしたい人にとっては、民間企業に勤めるのがオススメです。

今就活しないで公務員試験に落ちてから就活する場合

公務員試験に全落ちしてから民間企業に就職する場合、夏以降の採用を受けることになります。民間企業の採用活動は一般的には3月頃から、企業によってはもっと早くから始まっているため、夏以降から就活を始めるとなると、効率よく動かなければ内定は獲得できません。就活を終了している企業も多いため、就活の難易度も高くなります。公務員全落ちしてから就活を開始する場合のリスクは、以下の4つです。

上記について詳しく解説します。

夏以降は求人が少ない

民間企業は3月から選考を開始しているケースが多く、夏以降も採用活動を継続している企業は少なくなります。とくに大手・有名企業は採用活動を継続している場合も、春採用で辞退者が出た場合の補填として採用しているケースが多く、倍率が高いのです。

募集を続けている企業は夏以降もまだまだありますが、大手・人気企業に入社したい場合は難しくなります。夏以降に就活を始め、どうしても大手企業に入社したい場合は、就職浪人を検討してみるのもよいでしょう。夏採用以降で大手企業を志望したい人は、以下のコラムもチェックしてみてください。

民間企業への選考対策が不十分

夏以降に民間企業への就活を始める場合は、選考対策が不十分になると想定されます。自己分析や業界研究に時間をかけられず、対策ができないまま試験や面接に臨まなければいけなくなる可能性もあるでしょう。

夏以降に就活を始める人は、効率的に準備を進めていかなければいけません。そのためには自分一人で就活をおこなうのではなく、就活エージェントや、大学のキャリアセンターなど就活のプロの助けを借りた方が効率的に就活できます。

一人で進めるとつまづいてしまったり、自分に合った企業を見つけられなかったりする可能性があるため、早めに相談することが大切です。

キャリチャンでは、「スピード内定サポート」を開催しています。選考スピードの早い企業を紹介しているため、できるだけ早く内定を獲得したい人や、まずは一社内定を獲得して安心したい人は、ぜひ参加してみてください。

企業からの質問が厳しい場合がある

夏以降の選考になると、面接官からなぜこの時期に就活を続けているのかと聞かれる場合があります。面接官は夏以降も続けている就活生に対して、何か問題があるのではないか、と疑っている可能性があるのです。

公務員試験を受けていたと話した場合は、公務員試験に落ちた理由や、本当に民間企業に就職する気はあるのかなど、厳しく聞かれる場合があります。企業にとっては入社後に公務員を再度目指して早期退職することは避けたいので、熱意を確かめられるわけです。

やる気を伝えきれないと、内定辞退や早期離職の可能性があると判断され、内定が獲得できないことがあるでしょう。民間企業への就職を目指すのであれば、面接で入社の意思をしっかり伝えられるように、気持ちを言語化する準備をしておくことが大切です。

優秀な人が多い

夏以降に就活を続けている人には、優秀な人も多いのです。就職先が決まらずに就活を続けている人ももちろんいますが、同じく公務員試験に落ちた人や、留学していた人が帰国して就活を始める場合もあります。夏以降の選考は難易度が下がると思って油断していると、なかなか内定が獲得できず、苦しむことになるでしょう。採用枠が減り、優秀な人も就活を続けるため、気を抜かずに準備を進める必要があるのです。

公務員志望の人が民間企業の就活をするのに必要なステップ

公務員試験と並行して民間企業を受ける場合も、公務員試験を全落ちしてから就活を始める場合も、民間企業への就活は、以下の手順を踏んで準備してください。

上記について詳しく説明します。

自己分析をおこなう

民間企業への就活をおこなう際には、自己分析が大切です。自己分析は就活の軸を定めたり、企業を選んだりと、就活の基本となります。自分の価値観や強み・弱み、考え方などがわかるため、自分に合った企業や職種を選べるようになるのです。また、自分の考え方や価値観を書き出すことによって言語化でき、面接でスムーズに答えられるようになる効果もあります。

自己分析をする際は、自分の人生を振り返り、ターニングポイントになったできごとや、嬉しかったこと、挫折したこと、やりがいを感じたことなど、思いつく限り書いていきましょう。今までの自分の経験を客観視することにより、自分の考え方や行動パターンが見えてきます。

自己分析は非常に難しいため、ワークシートを利用したり、周りの人に自分のことを評価してもらう他己分析をしたりするのもオススメです。

簡単に自己分析ができるワークシートも用意しているので、ぜひ下記をチェックしてみてください。

就活の方向性を決める

自己分析をして自分の考え方や理想の働き方が見えてきたら、就活の方向性を決めましょう。希望する仕事や働き方、給料などを順位付けて考えてみることが大切です。

就活の方向性を決めると、業界や企業選びができるようになります。いろいろな業界や企業を見て優先順位に悩んでも、自分が譲れないことを考えれば、企業の取捨選択が簡単になるのです。

また、企業の面接で就活の軸や譲れないことを聞かれる場合もあります。譲れないことが明確になっていれば、面接で納得感のいく答えができるようになるのです。受ける企業を選ぶ前に、譲れない条件をランク付けしておきましょう。

業界・企業研究をおこなう

志望する業界や企業が決まったら、業界や企業のことを深く研究していきます。業界・企業研究をする際は、業界トレンドや志望企業の立ち位置、展開するサービスなどを調べるとよいです。企業について詳しく知ることで、自分に合っている企業なのか、なぜこの企業に惹かれているのかなどが明確になるでしょう。

業界・企業を研究する際には下記をチェックしてみてください。

  • 企業のホームページ
  • 新聞
  • プレスリリース
  • 経営陣のSNS
  • 書籍

採用ページ以外から情報を得ることで、多角的に企業を知ることができます。志望度の高い企業は、OB・OG訪問もオススメです。社員の生の声を聞けば、オンライン上ではわからない、実際の社員の働き方がわかります。

面接でOB・OG訪問をして情報を得たことを話せば、志望度が高いことのアピールにもなるでしょう。他の就活生と差をつけるためにも、情報はたくさん集めましょう。

志望動機や自己PRを作成

履歴書やエントリーシートの書類作成や面接対策のためにも、志望動機や自己PRを作成しましょう。自己分析や企業研究がしっかりとおこなえていれば、問題なく志望動機や自己PRを作成できるようになります。

自己PRは、企業が求める人材を考え、自分の強みが入社後にどのように活かせるかどうかを考えて作成してください。志望動機は、業界・企業研究をおこなった結果、どうして入社したいと思ったのかを考えると、スムーズに書けるようになります。

エントリーシートに記載する際には、質問には結論から簡潔に答え、読みやすいように丁寧に書くようにしましょう。

面接練習する

就活に向けて準備が進んだら、面接練習も必ずおこないましょう。特に公務員試験に落ちた原因が面接にある人は、しっかり対策を考えた方がよいです。公務員試験対策で練習していたとしても、もう一度面接練習してください。

面接練習をおこなう際のポイントは下記の通りです。

  • 入退室や座り方などのマナーができているか
  • 身だしなみが整っているか
  • 質問に対し簡潔にわかりやすく答えられているか
  • 企業が求める人物像に合っているか

上記に加え、公務員試験は本当に諦めたのか、民間企業に就職する気はあるのかなども聞かれる可能性があるため、それらの質問への回答もできるようにしておきましょう。

面接練習をおこなうと、本番の面接で落ち着いて受け答えができる、事前に面接官からの見られ方を確認できるなどのメリットがあります。模擬面接をしていない人と差をつけられるので、ぜひチャレンジしてみてください。

今就活しないで公務員試験に落ちてから就活を進める方法

公務員試験に落ちてから就活を始める人は、一人で進めず、下記の手段やサービスを使うのがオススメです。

公務員試験に全落ちしてから就活を始めると、求人数も少なく、難易度が上がるため、一人で就活を進めると挫折してしまう可能性があります。上記の手段やサービスを使えば、効率よく就活が進められるようになるでしょう。

就職サイト

就職サイトで夏以降も募集をしている企業を探すのが一番手軽な方法といえます。簡単に検索でき、エントリーもスムーズに可能です。ただし、掲載数が膨大で、自分に合った企業がわかりにくいというデメリットもあります。就活の方向性や志望企業が明確になっていない人にとっては、探し方がわからず戸惑ってしまう可能性があるでしょう。

キャリアセンター

大学のキャリアセンターに行くと、自分の大学の先輩が入社している企業や、求人票が来ている企業を紹介してもらえるケースがあります。就活全般の相談に乗ってもらえるため、困っていることがあれば相談してみるとよいでしょう。

キャリアセンターによっては、エントリーシートなどの書類の添削や、模擬面接を受けられることもあります。ただし、時期によっては込み合っていて、予約が必要なケースが多いため、事前に確認が必要です。

就活エージェント

効率的に就活を進めるのにオススメなのが、就活エージェントです。就活エージェントは就活全般の相談や模擬面接、あなたに合った企業の紹介もしてくれます。就活の進め方がわかるだけでなく、客観的な目線で見て内定を獲得するために足りないポイントをアドバイスしてもらえるため、効率的に就活が可能です。

就活に関して何か相談したいことがある人は、まず「出遅れ就活サポート」に参加するのがオススメです。今からでも受けられる企業や、就活の進め方について優しくアドバイスします。

公務員試験のために就活しないかどうかはリスクを考えて決めよう

公務員試験対策に集中するのも大切ですが、全落ちした時のリスクを考えておく必要があります。公務員試験に落ちた場合はどのような選択肢を取るのか、試験の前に考えておくとよいでしょう。

公務員試験に全落ちしてから民間企業を受ける場合、求人が少ない、選考対策が不十分などの理由から、就活が難航すると予想されます。公務員試験と民間企業の就活を併願する場合や、公務員試験に全落ちしてから就活する際は、一人で進めるのではなく、就活エージェントの手を借りるのがオススメです。就活のプロの手を借りて、効率的に就活を進めましょう。

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公務員志望で民間企業の就活をしない人に関するQ&A

公務員試験に全落ちする人は何割?

公務員試験に全落ちする人の割合は公表されていません。参考として東京都の採用試験の実施状況を見ると、15倍以上の倍率の職種もあります。15、16人が試験を受けても1人しか受からない計算です。年度や職種によって異なりますが、全落ちする人の割合は高いと思ってよいでしょう。

公務員試験に落ちたらどうする?

公務員試験に落ちた場合は、民間企業への就職や公務員浪人など、進路を選ぶ必要があります。公務員浪人をする場合は就職をしない空白の期間ができるため、本気で来年も試験に朝鮮るのか、勉強し続ける覚悟があるのかなど、よく考えてから決めるようにしてください。

公務員になるにはいつから勉強が必要?

公務員になるためには、1~2年前以上から勉強が必要です。公務員試験のための勉強は、1000~1500時間が必要と言われています。試験の数か月前から勉強を始めても間に合わない可能性が高いため、早めに勉強をスタートさせましょう。

この記事の監修者

監修者:平崎泰典

平崎 泰典

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。

主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。

就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。

~就活生へのメッセージ~

まず何から始めれば良いかわからない。そんな就職活動の一歩目をサポートします。