採用担当者に聞いた!面接の通過率とそれぞれの選考を通過するための方法

 2023年3月20日

面接が本格的に始まりましたね。内定獲得のため、一時面接から最終面接まですべてクリアしなければいけませんが、悩みなどないですか?

キャリアプランナー 岡田

就活生 Aさん

いや〜毎回一次面接はクリアできるんです……。ただ、そこから先に進めずに困っちゃってて。

そうでしたか。でしたら少しでも通過率を上げるため、1つアドバイスさせてください。面接には「一時面接」「二次面接」「最終面接」それぞれに特有のチェック項目、条件があります。

キャリアプランナー 岡田

就活生 Aさん

え!そうだったんだ!? 知らなかった…。その条件を知ってるなら 教えてください。次こそ内定獲得したいんです!

わかりました。では面接において各段階ごとの条件に対する注意点、そして対策法を一緒にチェックしていきましょう。

キャリアプランナー 岡田

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人事に聞いた!各面接の平均通過率

人事に聞いた!各面接の平均通過率

特定の面接段階が通過しにくいと感じている就活生はまず、通常それらの面接がどれくらいの確率で通過できるのかを確認しておきましょう。自分の面接通過率が高いのか低いのかは、そもそも平均的な面接通過率がどれくらいなのか知らないと判断できません。

面接の回数は企業によっても多少異なりますが、新卒の選考では「一次面接」→「二次面接」→「最終面接」の3段階を取っている企業が多いです。以下に、3段階方式における各面接の平均通過率と傾向について、大まかにまとめておきます。

  • [一次面接]約20~40%
    →1人に割ける時間に限度があるため、「印象」から学生を判断する。効率よく選考を行うことから、通過率が低い傾向あり。

  • [二次面接]約20~50%
    →「企業理解度」や「志望度」で学生を判断する。最終に進める学生を選抜する中間時点のため、通過率は大幅に変動する傾向あり。

  • [最終面接]約50%
    →最終的に企業とマッチするか、誰に内定を出すかなどを判断する場。人数も絞られているため、必然的に通過率は高くなる。

上記の数値はあくまで、3段階方式の場合の平均的な面接通過率です。当然ながら企業によって考え方が異なるため、各面接での通過率は企業ごとに異なります。たとえば、一次面接の通過率が著しく低い企業もあれば、一次面接は通過しやすく二次面接の通過率が低い企業もあるわけです。3段階方式の場合は特に、二次面接の通過率が企業ごとに大きく異なります。

なぜなら最終面接はどの企業でも社長や役員などの幹部が面接を行うため、その手間を減らす目的で大幅に候補者を絞っておく企業と、逆に多くの選択肢を残して幹部の裁量を仰ぐ企業があるからです。また、企業によっては面接回数がもっと少ないところもありますが、その場合は各面接あたりの不合格者が増えるので、それぞれの面接通過率はもっと低くなります。

とはいえ、もしも現状で自分の面接通過率が上記の平均的な値より低いとしたら、やはり何かしら面接対策に問題がある可能性が高いです。各面接でチェックされるポイントや突破条件、通過率を上げる方法、落ちる人の特徴などについて次項から説明していきますので、それを参考に対策の改善を図ってください。

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【一次面接】突破条件と通過率を上げる方法

【一次面接】突破条件と通過率を上げる方法

一次面接の通過率約20~40%と低い理由は、応募人数が多く、一人一人に時間を割くことができないからです。では、そんな通過率の低い一次面接ではどんなことをチェックされ、通過するためにはどのような条件をクリアしなくてはならないのでしょうか。

まずは、一次面接でチェックされていることから確認していきましょう。

一次面接でチェックされていること

一次面接でチェックされていることは下記の2点です。

  • 第一印象
  • 自己分析ができているか

一次面接ではまず、「学生の第一印象」をチェックしています。第一印象とは具体的にどんなことをチェックしているのか、下記にまとめたのでチェックしていきましょう。

  • [身だしなみ
    →清潔感のある身だしなみかどうか、就活生らしいさわやかな印象かなどを確認

  • [雰囲気]
    →明るく、ハキハキと話すことができるのかなどを確認

  • [コミュニケーション能力の有無]
    →面接官とスムーズに会話することができるか、笑顔で話すことができるのかの確認

これらをクリアしていることは、社会人になるになるうえでの最低条件です。つまり、会社に受け入れても恥ずかしくないか、会社の一員として社外(お客さん)に紹介できるかどうかという部分をチェックしていることになります。

さらに一次面接では、ESや履歴書の情報をもとに質問するため、自分に対する質問にしっかりと回答できるか、つまり「自己分析ができているか」のチェックも行っています。

自分という人間を理解しているのか、自分のことをしっかりと語れるのかをチェックすることで、「もっとこの学生の話を聞きたい」「もっと学生のことを知りたい」と思うのかどうかを判断しています。

一次面接に通過するための最低条件

一次面接を通過するためには下記の2点が最低条件となります。

  • 清潔感のある身だしなみ
  • 面接官とスムーズにコミュニケーションが取れる

まずは、「清潔感のある身だしなみ」であることが最低条件です。髪は整っているか、シワや汚れのないきれいなスーツを着用しているか、メイクは自然か、といった見た目だけでなく、臭いや顔の雰囲気なども「身だしなみ」に含まれるので、しっかりチェックしておきましょう。

これら身だしなみを整えることは大人としてできて当たり前のマナーです。会社の看板を背負わせても恥ずかしくない身だしなみでない限り、一次面接通過は難しいでしょう。

また、「面接官とスムーズにコミュニケーションが取れる」ことも最低条件です。おどおどしていたり、会話のキャッチボールができないとコミュニケーション能力がないと判断されてしまい、一次面接通過は厳しくなります。

近年、スキルよりもコミュニケーション能力の有無を重視する企業は増え続けていますので、しっかりとコミュニケーションを取れるように心がけましょう。

一次面接の通過率を上げる方法

一次面接の通過率を上げるために意識すべきことは下記の3点です。

  • 就活生らしい清潔感のある身だしなみ
  • 相手の話をよく聞き、ハキハキと話す
  • 明るく元気に挨拶をする

まずは「就活生らしい清潔感のある身だしなみ」を意識してください。何度も話しているように、一次面接は、身だしなみ(見た目や雰囲気)で判断されるといっても過言ではありません。誰が見ても清潔感があると思えるような身だしなみを心がけましょう。

そして「相手の話をよく聞き、ハキハキと話す」ように心がけてください。しっかり相手の話を聞けば何を答えればいいのかわかりますし、ハキハキと話すことで明るい印象を与えることができます。つまり、コミュニケーション能力が高いということをアピールできるのです。

また、「明るく元気に挨拶をする」ことも意識してください。挨拶をしてください、なんて言うまでもありませんが、実は結構できていない人が多いです。自分はしているつもりでも、相手に届いていなければしたことになりませんので、意識的に大きな声でハッキリと挨拶するように心がけましょう。

一次面接に落ちてしまう人の特徴

チェックされていることや最低条件などから、どんな人が落ちてしまうのか想像つくと思いますが、大切なことなので最後にまとめておきます。

  • 身だしなみが乱れている
  • 印象が暗い
  • コミュニケーション能力がない
    (言葉のキャッチボールができない)

一次面接で落ちる就活生に意外と多いのは、身だしなみが乱れている人です。もちろん面接に挑むのにわざと不潔な身だしなみをする就活生はいませんが、学生の思う”清潔感”の感覚と、企業側の感覚が一致していないことによって起こります。長い前髪や不揃いなカットなど、学生の感覚では「オシャレ」と思う髪型や髪色も、企業側からすると「だらしない」「社会人になる意識が足りない」と見える場合があるわけです。

近年はコロナの影響から一次面接がWeb面接となることが多いので、自分の背景となる部屋が散らかった様子だと、身だしなみと同様に「だらしない」と思われてしまいます。同じくWeb面接ならよく見えないだろうと油断し、寝起きのボサボサ頭にヨレヨレのシャツ、化粧や髭の手入れがいい加減、下半身はパジャマなんていうのも当然論外です。一次面接の通過率が低い就活生は、部屋の整理整頓も含め、自分の身だしなみについていま一度見直してください。

一次面接で落ちる就活生の2つ目の特徴は、パッと見の第一印象が何だか暗い雰囲気で、元気がなさそうに見えることです。これには物理的に暗く見える場合と、話し方や表情、声の印象などから性格が根暗そうに見える場合の2つのパターンがあります。物理的に暗く見える場合というのは、照明の当たり具合や化粧の色味、目線の位置などによって、顔が影になったり血色が悪く見えたり伏し目がちに見えたりしているケースです。

また表情や声などから暗い印象を与えてしまう場合は、コロナ禍の面接の特性を理解できていないかもしれません。Web面接の場合は画面越しですし、対面面接でもコロナ禍では顔の大部分がマスクで覆われています。いずれにしても顔の表情や声の張りが相手に伝わりにくいので、意識的にやや大げさなくらいやらないと、無表情なうえ小声でブツブツつぶやいているように見えてしまうのです。

一次面接で落ちる就活生には、面接官と上手に言葉のキャッチボールができておらず、コミュニケーション能力がないと判断されている人も結構います。面接は筆記試験やボイスメッセージなどと違い、相手との言葉のキャッチボールによって成り立つ、相互通行の会話です。その点を無視して一方的に自分の言いたいことをまくしたてれば、当然コミュニケーション能力が低いと判断されます。

具体的に言うとたとえば、緊張のあまり早口になって相手の理解が追い付かない、質問の意図から外れた回答をする、特定の人だけが知る専門用語や略語が多すぎて意味不明といった状態の人です。それに加えて印象が暗い人と同様、画面越し・マスク越しの聞こえにくさから、声が小さく滑舌が悪いために何を言っているのか聞き取れないというケースもあります。

Web面接の場合は特に、音声の遅延によって話の終点が分かりにくくなり、うっかり面接官の言葉が終わる前に自分の話を始めて声が被ることもあるでしょう。多少なら面接官も分かってくれると思いますが、あまり連続する場合には相手に話を理解してもらおう・相手の話を理解しようという意識が低いと判断され、印象が悪くなります。

これら1つでも当てはまるようでは、一次面接突破は難しいです。いま一度自分の状態を見直し、改善を図ってください。

【二次面接】突破条件と通過率を上げる方法

【二次面接】突破条件と通過率を上げる方法

見た目や印象などの、社会人になるうえでの最低条件をクリアすると二次面接に進むことができます。そんな二次面接での通過率は約20~50%とバラつきがあります。

では、なぜこんなにも通過率にバラつきがあるのか、チェックされていることから通過率にバラツキがある理由を解明していきましょう。

二次面接でチェックされていること

二次面接でチェックされていることは下記のとおりです。

  • 企業研究ができているかどうか
  • 将来像が明確にあるかどうか
  • =志望度が高いかどうかどうか

二次面接は身だしなみなどの最低条件をクリアし、「話をもっと聞きたい」と判断された人のみが選べているので、学生の人柄や志望度のなどの”中身”を掘り下げていくことになります。

そんな二次面接でまずチェックされるのが、「企業研究ができているかどうか」です。企業研究がしっかりできているかどうかは「志望動機」から確認することができます。なぜなら企業について理解が浅いままでは、志望動機の内容は薄っぺらいものになってしまうからです。

薄っぺらい内容ではもちろん熱意を感じられません。つまり、「企業研究不足=熱意が足りない」と判断されてしまうのです。ですので、志望動機の内容から学生の熱意を図るために、企業研究ができているかどうかを確認します。

さらに二次面接では、「将来像が明確にあるかどうか」もチェックされます。二次面接では企業に対する熱意だけでなく、企業との相性も図っているため、学生の将来像が企業とマッチするかを判断する必要があります。

学生と企業とが目指す方向が違えば、ミスマッチが起こりかねません。さらに学生が企業の目指している方向と明らかに違うビジョンを語れば、企業研究不足だと思われますし、志望度も低いと判断されてしまいます。

つまり、二次面接では「企業研究ができているかどうか+将来像は明確かどうか=“志望度の高さ”はどれぐらいか」をチェックしているということになります。

二次面接に通過するための最低条件

二次面接を通過するための最低条件は下記のとおりです。

  • 企業研究から企業理解を深めている
  • 自分の将来像、企業の将来のビジョンを明確にしている

まずは、「企業研究から企業理解を深めていること」が最低条件です。二次面接では学生の“志望度の高さ”をチェックされているので、企業について理解を深めていないと面接を通過することは厳しくなります。

ですので、企業HPから基本情報をチェックするのはもちろん、四季報などの書籍を用いたり、企業説明会などに積極的に参加し、企業についての理解を深めていきましょう。

そして、「自分の将来像、企業の将来のビジョンを明確」にしていることも最低条件です。自分の将来像を明確にしていないと成長性を感じられませんし、企業のビジョンも理解していないと、企業にとって必要な人材になることはできませんので、しっかりと明確にしておきましょう。

二次面接の通過率を上げる方法

二次面接の通過率を上げるためには下記のことを意識しましょう。

  • “その企業でなくてはならない”という思いを伝える
  • 企業でどう活躍していきたいかを伝える

二次面接の通過率を上げるために、「その企業でなくてはならない」という思いを伝えましょう。企業研究から企業の魅力を探し出すのはもちろん、同業他社と比較すればより明確に“その企業の魅力”を見つけ出すことができるので、オススメです。

「その企業でなくてはならない」理由を明確に伝えられれば、企業研究が十分できていることや熱意をアピールできるので、時間をかけてしっかりと掘り下げていきましょう。

そして次に、「企業でどう活躍していきたいか」を伝えます。ただ企業への熱意を語っても、企業にとってメリットとなる人材でなければ雇う必要はないため、「自分は企業にとって必要な人材だ」とアピールするためにも、企業でどう活躍していきたいかを伝えていきましょう。

まずは、企業研究から企業が求めている人物像やスキルなどを明確にします。そして次に、自己分析から自分の強みが企業でどう活かされていくかを考えていきましょう。企業が求めているものと自分の強みとがマッチしていると判断されれば、内定に近づくことができるでしょう。

二次面接に落ちてしまう人の特徴

最後に、二次面接に落ちてしまう人の特徴をまとめていきます。

  • 企業研究が不十分
  • 志望動機に具体性がない
  • 将来像が明確ではない
  • 入社後のビジョンが明確じゃない

二次面接で落ちる就活生に多いのは、企業研究が不十分な人です。企業研究による企業理解の深さは、面接での全ての質疑応答の基礎となります。企業研究が不十分だと、その企業でどんな人物が好まれ、どんなスキルが必要なのか把握できていないため、好印象につながるような適切なアピールができません。

採用活動において企業が求めているのは、”何かに秀でた人”ではなくて、”自社で活躍できる特定の資質を持った人”です。求められてもいない見当違いなアピールをしていれば当然、どんな経験談を語ろうがどんなに熱意を語ろうが評価は上がらないので、二次面接の通過率は下がってしまいます。

また二次面接で落ちる就活生には、志望動機の内容が浅く、具体性に欠ける人も多いです。「この企業に入りたい」「この企業が第一志望」と述べることは、口先だけなら本心でなくてもできます。その企業のどんなところが、自分にとってどう魅力的なのかを述べなければ、「その企業でなくてはならない」「どうしてもこの会社で働きたい」という思いは伝わらないです。

どの企業にも使いまわせるような漠然とした志望動機を述べていると、志望度は低いと判断されて、二次面接の通過率が下がります。特に「やりたいこと」から企業選びをした就活生は、業界や職種に対する志望動機になってしまい、同業他社の中でも”その企業”を志望した理由が述べられていない場合が多いです。

加えて二次面接で落ちる就活生には、自分の将来像が明確でない、入社後のビジョンが明確でないという人も結構います。もう少し分かりやすく言うと、入社後その企業でどんな風に働き、どんな風に成長していきたいか、どんな形で会社に貢献していくつもりなのかという活躍図が不明瞭なのです。たとえその企業で必要な資質を持っていても、その活かし方を知らない人、それを活かして成長・貢献するつもりのない人に面接官は魅力を感じません。

それに就活生の望む将来像と企業の目指すビジョンが一致していないと、結局は大して活躍できませんし、ミスマッチを感じて退職につながる可能性も高いです。そのため今すぐには無理でも将来的にはこんな風に成長し、こんな風に貢献していきたいという活躍予想図を語ってこそ、面接官は自社のビジョンに照らして相性の良い人物かどうかを判断できます。それが明確に語られていないと、資質はあっても自社の求める働き方・活躍の仕方ができる人物かどうか確信が持てないので、二次面接の通過率が下がってしまうわけです。

二次面接では自分はその企業への志望度も高いし、将来的にも活躍できて、その企業にとって相性が良く必要な人材だとアピールする必要があります。それをアピールするためには、自分と企業に対する深い理解が不可欠ですので、自己分析と企業研究がしっかりできていることが大前提です。二次面接で落ちやすい就活生は、もっと自分と企業に対する理解を深めて志望動機を具体的にし、明確な活躍予想図を語るようにしてください。

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【最終面接】突破条件と通過率を上げる方法

【最終面接】突破条件と通過率を上げる方法

見た目や印象、さらに企業理解や熱意などを認められることでたどり着くことができる最終面接。そんな最終面接は約50%と、一次面接、二次面接に比べ、通過率が高い傾向にあります。

では、なぜ最終面接はこんなにも通過率が高いのでしょうか。チェックされていることから確認していきましょう。

最終面接でチェックされていること

最終面接でチェックされていることは下記のとおりです。

  • 企業に馴染めるか・社風に合っているか
  • 企業で活躍できるか
  • 学生の意思確認

一次面接、二次面接を突破した選ばれし者だけが参加できる最終面接。そんな最終面接ではある程度人数が絞られた状態の中で、誰に内定を出すかを判断することになるため、入社後をイメージしたうえで、学生のことを見極めることになります。

ですので、まず「企業に馴染めるか・社風に合っているか」などといったことをチェックしています。一次面接で最低限の人間性を評価され、二次面接では仕事において必要な存在だと判断されているため、あとは企業にフィットするのかを判断するのです。

さらに、最終面接で面接官を務める社長や役員などが、「本当に企業で活躍できるのか」の最終確認を行います。いくら一次面接、二次面接の面接担当者が評価しても、会社の代表である社長や役員などがOKを出さなければ、会社に向かい入れることはできません。

そして、最終面接は“ほぼ内定を出すのは決まっているが、最後の意思確認をする”ことを目的にしている企業もあります。このようなケースの場合、一次面接、二次面接で一気に人を絞っている可能性があるため、役員面接の通過率もグンッと上がることになります。

最終面接に通過するための最低条件

最終面接を通過するための最低条件は下記のとおりです。

  • 入社意思を伝える
  • 入社後のビジョンを明確にする

最終面接を通過するためにはまず、「入社意思をハッキリ伝える」ことが最低条件です。つまり、入社意欲をアピールするためには、自分が入社することで、どのようなメリットがあるのか、具体的にどう活躍できるのかを伝える必要があのです。

また、「入社後のビジョンを明確にする」ことも最低条件です。入社後どのように働き、どのように貢献していくのかなどを明確にしないと、入社後のイメージを抱きにくいため、安心して内定を出すことができないのです。

ですので最終面接に挑む際は、入社意思や、入社後のビジョンをしっかりと明確にしておきましょう。

最終面接の通過率を上げる方法

最終面接の通過率を上げる方法は下記のとおりです。

  • 「この人と働きたい」「活躍できそう」と思わせる
  • 志望動機をはじめとした、回答の質を上げる
  • 逆質問で最後のアピールをする

最終面接の通過率を上げるためには、「この人と働きたい」「活躍できそう」と面接官に思わせることがカギとなります。まず「この人と働きたい」と思わせるためには、“この企業でなくてはならない”という思いを伝えることがポイントです。

そして「活躍できそう」と思わせるためには、企業研究から企業が求めている人材が何かを知り、“自分の強みがどう活かせるか”を明確に伝えるポイントです。そしてどちらの思いを伝えるのに重要なのが、質問に対する回答です。

身だしなみや人柄などは一次面接、二次面接でクリアしているので、最終面接では質問に対する回答の質を上げていくことがポイントなのです。そして重要なのが「志望動機」です。

志望動機は入社意思をストレートにアピールできるものなので、特に力を入れて対策する必要があります。徹底した企業研究から企業についての理解を深め、興味を引くような志望動機を完成させましょう。

そして最後に他の学生と差をつけるために重要なのが「逆質問」です。逆質問は自分をアピールする最後のチャンスですので、しっかりと対策しましょう。

「逆質問」でのポイントは、業務内容や入社を前提とした質問をすることです。「業務内容」を聞く質問では、仕事に取り組む姿勢をアピールできますし、企業と学生との間で業務内容のイメージを共有できるため、企業にとって好印象な質問内容です。

「入社を前提」とした質問では、仕事に対するやる気をアピールできますし、企業側もその学生の将来像がイメージしやすく、判断しやすくなるので、オススメな質問内容です。

他にも「長所」をアピールする質問内容などもオススメですので、逆質問を5つ程度用意しておき、話の流れに合わせて自分をアピールしていきましょう。

最終面接に落ちてしまう人の特徴

最終面接に落ちてしまう人の特徴を最後にまとめます。

  • 志望度の高さが伝わらない
  • 働くイメージが湧かない
  • 将来のビジョンができていない

最終面接では、志望度の高さが伝わらないと面接を通過できません。最終面接はそれまでの面接と違い、内定を出すか出さないかを最終的に見極める場なので、企業にとっては「内定を出したら本当に入社するつもりがあるのかどうか」が重要です。そして実際に入社する可能性の高さは、志望度の高さに比例します。

志望度の低い人に内定を出しても、もっと志望度の高い企業から内定をもらえればそちらを選び、自社の内定を辞退する可能性が高いです。そのため志望度の高さによって入社の可能性の高さを示せていないと、内定を出しても意味がないと判断されて、最終面接の通過率は低くなってしまいます。

同様に、質疑応答の中で実際に働くイメージが具体的に語られていない就活生も、最終面接の通過率は低いです。それまでの面接でも就活生の能力はある程度評価済みですが、最終面接ではそれを社長や役員が再評価し、内定を出すかどうかの最終的な決断を下します。資質の有無については二次面接で確認していますから、最終面接ではその資質を会社の求める方向性に沿って発揮し、会社の求める活躍ができる人物かどうかを判断するわけです。

就活生が入社後どのように働くつもりなのかを具体的に語ってこそ、社長や役員も同じイメージを頭に描き、活躍できるかどうか判断できます。それなのに就活生がそもそもどんな風に働くつもりかを語っていなければ、面接官もその人が働くイメージを思い描けず、活躍できそうな人物かどうか判断できません。そういう人と、同じような能力を持っていて「私はこんな風に働いて会社に貢献します」と明言する就活生がいたら、後者の方が確実に活躍できそうに見えます。

それは、質疑応答の中で将来的なビジョンがはっきり語られていない就活生も同じです。企業は単純に働くのに必要な資質を持っているだけではなく、その資質を活かしながら、自社の目指す方向性と同じものを目指して会社に貢献してくれる人を求めています。たとえ会社で働くのに必要な資質を持っていても、目指すものが会社と異なれば貢献度は低いですし、結局は不満を感じて退職につながる可能性も高いです。

それなのに就活生がそもそも自分の将来的なビジョンを語っていなければ、面接官も自社との相性を計りようがありません。そういう人と、自社のビジョンと合致する将来像を語る就活生がいたら、明らかに後者の方が会社に貢献してくれそうですし、会社に馴染んで長く勤めてくれそうにも見えます。それに本当にそこで働く気があるなら入社後の社会人生活を思い描くはずですから、そのビジョンが明確に語られないことは、志望度の低さだと判断する企業もあるでしょう。

実際に最終面接で落ちた理由を企業側に聞くと、「入社意思の確認が取れなかった」「最終的に会社にマッチしないと判断した」「拮抗対象になってしまい、最終的に落ちた」といった理由が多いです。最終面接に残っている就活生は誰もが、それまでの面接段階で、仕事上必要な資質はある程度持っていると認められている僅差の状態にあります。その僅差の面接を通過するのに必要なものは、より強い入社の意思やより会社との相性が良いと伝えるための、より具体的なアピール内容です。

質疑応答の中で、高い志望度を思わせる具体的な志望動機を語り、より具体的な働くイメージと将来像を語れた人が、内定を勝ち取れます。最終面接の通過率が悪い就活生は、面接で語る志望動機や質疑応答の中身が具体性に欠くか、会社の方向性とマッチしていることを示すアピールが弱いと考えるべきです。この次に最終面接まで進んだら、内容の濃いアピールができるよう企業研究や自己分析を再度行い、回答の質を高めて挑んでください。

面接を通過できない共通の原因と対処法

それぞれの面接ごとに通過できない特徴がありますが、実は全面接を通して“面接に通過できない人の共通の原因”もあります。

それぞれの面接による対策も大切ですが、最低条件としてこれらの原因を対策しないと、内定獲得は厳しいので、これを読んでしっかりと対策していきましょう。

印象がよくない

印象がよくない

[画像:印象チェックリスト]

一次面接、二次面接、最終面接を通して共通して「印象がよくない」と判断されれば、面接突破はできません。たとえ、一次面接を通過しても、二次面接で面接官に「印象がよくない」と判断されれば、落ちてしまうこともあるということです。

印象の良悪は面接でだけでなく、社会人になってからも影響します。「清潔感のある身だしなみ」「笑顔で元気にハキハキと話す」などを意識し、“今から”対策をしていきましょう。

会話がスムーズにできない

「会話がスムーズにできない」と、どの段階の面接も突破は難しくなります。先ほども述べましたが、近年、スキルよりもコミュニケーション能力の有無を評価する企業が増えているため、言葉のキャッチボールができないなどといった理由から、コミュニケーション能力が低いと判断されれば、面接突破は厳しくなります。

さらに、言葉のキャッチボールができないだけでなく、丸暗記から棒読みのような話し方でも「会話がスムーズにできない=コミュニケーション能力が低い」と判断されてしまうので、注意してください。

面接対策として、ある程度質問に対しての回答を用意することは大切ですが、全部暗記をするのではなく、ポイントで覚え、ポイントと合わせて自分の考えも伝えれるようにしましょう。

とにかく自信がなさそう

「とにかく自信がなさそう」な人も面接突破は難しいです。なぜなら、自信がなさそうな人に安心して仕事を任せられる会社はないからです。

ネガティブな人や自信がなさそうな人に仕事を頼んでも成果を出すことはできませんし、会社にいるだけでも会社の雰囲気が悪くなりそうなので、そんな人を自ら採用することはないのです。

自信のなさは雰囲気や話し方などはモロに出てしまうので、たとえ不安でも、明るく元気でポジティブな印象を与えられるように、意識しましょう。話の内容がおかしくなっても大丈夫です。堂々と話すことが面接突破のカギです。

おわりに

一般的に面接は3段階で行われることが多いですが、それぞれの面接にはそれぞれの目的があり、チェックされることも通過条件も異なります。ですから面接の通過率を高めるには、単純に「面接対策」とひとくくりに考えるのではダメで、それぞれに合わせた適切な対策が必要です。ただし面接段階によらず、「身だしなみやマナーでの印象が良くない」「会話がスムーズにできない」「自信がなさそう」といった点も、もちろん減点の対象となります。質疑応答の質を高めることは大切ですが、そればかりではなく全てに気を払い、対策をして行きましょう。

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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