【SPI対策】テストセンターとは?仕組みと受検の流れをプロが簡単解説!
2023年3月22日
最近は筆記試験を行う企業が増えているけど、しっかり対策をしているかな?
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
あ!そういえば筆記試験の案内メールが来ました。でも「テストセンター」ってどこなんでしょう?てっきり企業で受けるのかと思っていました。
テストセンターは筆記試験を受ける場所……となんとなく思っていませんか?そのままでは筆記試験当日に慌ててしまいますよ。
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
え!違うんですか?なんにも調べてないので、テストセンターについて詳しく教えてください!
わかりました。今回は「テストセンター」の見落としがちな情報を紹介します。試験日までに理解しておき、当日焦らないようにしましょう。
キャリアプランナー 平崎
テストセンターとは?
就活をしていくうえでテストセンターは避けては通れないものです。しかしそんなテストセンター、詳しくわからないという人も多いのではないでしょうか?
テストセンターは多くの人が関わる機会があるものですので、しっかりと理解していないと就活序盤でつまずいてしまうことになります。そうならないためにもしっかりテストセンターについての理解を深めていきましょう。
テストセンターとは”SPIを受検”する方法
テストセンターとは、主に「SPI3」を外部会場で受検する方法です。受検方法は会場で用意された「パソコン」から受けます。
会場はSPI3を提供するリクルートが運営しており、全国主要都市(東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・広島・福岡)に設置してあります。テストセンターで受検する際は、受検用紙に特別な記載がない限り、どの会場で受けても問題ありません。ちなみにテストセンターで受検する主なテストは「SPI3」ですが、他にも「玉手箱」「TG-WEB」「SCOA」なども受検できます。
テストセンターで受検する際は、受検開始から問題の回答、次の問題表示、受検終了までの全ての操作をパソコンで行います。また問題毎に制限時間が設けられており、パソコン上に表示されています。これは他の受検方法とは異なる特徴です。
ちなみにそのほかの受検方法とテスト形式は下記のとおりです。
そのほかの受検方法はテストセンターとは異なるため、それぞれの特徴をしっかりと把握しておきましょう。
筆記試験をペーパーテストだと思い込んでいると、当日に慣れないテスト形式を見て焦りを感じるかもしれません。あらかじめテストセンターの雰囲気や様子を知り、心構えをしておきましょう。
「まわりに聞ける人がいない」「他にも不安な点がある」と心配な場合は、キャリchの「就活相談サポート」で就活のプロに相談できます。筆記試験への対策アドバイスももらえるため、試験全般に不安を感じる就活生はぜひ参加ください。
テストセンターでの結果は使いまわせる
テストセンターは「専門会場のPCから受検」「問題毎に制限時間がある」といった特徴の他に、『テスト結果を使い回せる』という特徴もあります。これは他の受検方法にはない、テストセンターだけの特徴です。
テストセンターで受検する際は、1企業につき、1度の受検となりますので、結果次第で前回のテスト結果を使いまわしたり、「前回のはよくなかったから受け直したい」となれば再受検も可能です。
しかしテストセンターで受検したテスト結果は見ることができません。そのため、使い回すかどうかは自分の手ごたえ次第ということになります。
高評価のボーダーラインなど、ネット上に様々なことが書かれていますがどれも明確なものではありません。なぜなら結果を見ることができないため、正確なボーダーラインを定めることができないからです。
しかし、正確なボーダーラインは断言できないものの、高評価だろうと言われるボーダーラインを予測することはできます。詳しいボーダーラインは「回答率で問題(難易度)が変化する」でご紹介しますが、あくまで高評価であろうという予測に過ぎませんので、参考程度にご覧ください。
テストセンターで受検する際の持ち物
テストセンターで受検する際の持ち物は下記のとおりです。
- 顔写真付き本人確認書類(運転免許証・学生証など有効期限内のもの)
- 受検表(性格検査受検完了時に、画面上にされたものを印刷)
- 受検料金・筆記用具なのは不要
- 服装自由(スーツでなくてOK)
[持ち物]
[その他]
受検で必要な持ち物は少ないですが、どちらも重要なものですし、忘れてしまうと受検できないので注意してください。
もしプリンターがなく、受検票を印刷できない場合は、A4サイズの白紙に「テストセンターID」「検査名」「会場名」「日程」「ターム」を記載したものを持っていけばOKです。
また、受検料金などはかかりませんし、筆記用具やメモ用紙は会場に用意されているため不要です。
そして服装はスーツである必要はなく、自由な格好でOKですので、受検がしやすいようにリラックスできる服装で行きましょう。
テストセンターでの受検の流れ
ここからは具体的にテストセンターで受検する際の流れを解説します。流れを把握していないと受検時にテンパってしまう可能性があるので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
Step1:企業から受検依頼のメールを受け取る
採用選考で受ける企業から受検依頼のメールを受け取り、下記の流れに沿ってテストセンターIDを取得します。
- 各企業から送信される、テストセンター受検の案内メールのURL・企業別受検IDにて、テストセンターの受検手続きを行うページにログイン
- 画面に表示される受検の流れや注意点を読み(3ページ分あります)、[次へ]をクリック
- [初めてテストセンターを受検される場合]の[ID取得]をクリック
- 利用規約を読み、[同意する]をクリック
- 必要な情報を入力(氏名・メールアドレスなど)し、[登録]をクリック
- 入力した情報が正しいことを確認し、[確認]をクリック
- [OK]をクリック
→メールにて、テストセンターIDが送信されています
[テストセンターID取得]
(「リクルートの適性検査」テストセンターIDの取得方法より引用)
発行されたテストセンターIDは今後の予約にも必要になりますので、記載されたメールを保存するなどして忘れないようにしてください。
Step2:Web上で受検日・会場を仮予約する
テストセンターID取得後は、Web上から指定された受検期限内に都合の良い日程・会場を仮予約します。ピーク時はすぐに予約が埋まってしまうので、案内メールを受け取ったらすぐに予約しましょう。
もし万が一、予約後に都合が悪くなったとしても受検当日の各ターム開始1時間前まで変更・取り消しが可能ですので安心してください。それよりもグダグダと予約を先延ばしにしてしまい、指定期限内に受検できない方が問題なので、メールが届き次第、すぐに予約してください。また、遅刻をした場合も受検できなくなってしまうので注意しましょう。
この段階では「仮予約」です。予定を確定させるためには「性格検査」を受検します。
Step3:自宅PCやスマホで「性格検査」を受検する
先ほども述べたようにStep2の段階ではまだ「仮予約」です。正式に予約が確定するのは「性格検査」受検後です。そのため、仮予約後はすみやかに性格検査を受検してください。
性格検査は、テストセンター会場での受検予約の操作を行った日の27:00(翌3:00)までに“PCまたはスマートフォン”から受検します。もし期限を過ぎてしまうと仮予約はキャンセルされてしまうので注意してください。
すでに前回、テストセンターでの受検履歴がある場合は、前回結果を送信することも可能です。仮予約時に性格受検選択画面で「性格検査の前回結果を自動送信し、受検予約を確定させる」を選択しましょう。期限内に性格検査を受検するのが難しい場合などに有効です。
ちなみに受検の結果はすべての検査が完了した時点で企業に送信されるため、性格検査のみが先に送られることはありません。
Step4:予約した日にセストセンターで「能力検査」を受検する
- 受検当日は早めに会場へ向かう(事前に道を調べておく)
- 受検表と顔写真付き本人確認書類で「受付」を済ます
- 手荷物をロッカーに預ける
- 静かに検査室へ入室し、指定された場所に着席
- 会場スタッフ・PC画面上に従って「能力検査」を受検
- 受検後、静かに退出
[当日の流れ]
予約を確定し、受検日を迎えたら遅刻しないように早めに会場へと向かいましょう。会場へ着いたらまず受付を済ませます。受付では受検票と顔写真付き本人確認書類を提示するので、忘れずに持って行ってください。
受付後は割り当てられたロッカーにすべての荷物を入れます。その際に別途、筆記用具と座席表が入ったファイルが渡されます。
準備ができ次第、検査室に入ります。すでに受検中の人もいるので静かに入室しましょう。入室後は座席表をもとに指定されたブースに着席します。着席後は会場スタッフ・パソコン画面上の指示に従い、テストを受検します。周囲の音が気になる人にはヘッドホンの用意があるので、利用しましょう。
受検後は静かに退出します。結果が企業にちゃんと届いたのかを確認する際は、マイページの[受検履歴]から確認できます。
良い結果を残すためにすべきことと注意点
テストセンターでは普段と違った雰囲気から緊張してしまい、思ったよりも良い結果を残すことができなかった…。といったことはよくあることですが、それでは就活序盤からつまずくことになり、先が思いやられます。
そうならないためにも、事前の対策から、テスト中に意識すべきこと、さらに注意点などをしっかりと把握しておきましょう。
問題集を繰り返し解く
まず事前の対策として、問題集を繰り返し解いてください。筆記試験のメインはSPI3ですので、SPIの過去問をひたすら解きましょう。
SPIを受ける際に重要なのは、問題の内容よりも“問題の傾向”を掴むことです。複数の対策本に手を出すよりも、1冊の過去問を何度も繰り返しやりこみ、出題傾向と回答のパターンを忘れないようにしておくことが重要です。
問題にも時間制限が設けられているので、時間内で問題を解くことに慣れるようにしておきましょう。
また、問題の内容は中高レベルではありますが、向き不向きがあると思うので、苦手だと思う分野に関してはしっかりと対策していきましょう。
素早く答えるように意識する
先ほども述べたように、テストセンターでは問題に制限時間が設けられているので、時間内に答えるように意識してください。
制限時間は問題の長さによって異なります。PC画面上には上記のような制限時間を表す棒グラフが表示されていますので、意識しながら回答しましょう。「赤」になると未回答であっても次の問題に進んでしまうので注意してください。
テストセンターでは誤謬率(全体を締める不正解の回答の割合)がみられていない場合がほとんどですので、答えないことよりも間違ってたとしてもとにかく回答しておいた方が評価を上げることができる可能性があります。
しかしこれはあくまで「未回答」よりも「間違い」の方がまだマシなだけで、どちらも減点対象になるので注意しましょう。
また、時間制限は全体で割り振られているわけではなく、問題1つ1つで決められています。つまり、簡単な問題を素早く回答しても、難しい問題に時間をかけるということはできないということですので、覚えておいてください。
さらに問題は戻ることができません。ですので、事前にスピード感をもって正確に答えられるように練習しておきましょう。
1問1問の制限時間を見ながら答える試験では、焦りや緊張から普段の力が発揮できない場合があります。 さらに、筆記試験は普段の勉強が試されるため、どれだけ解答できるのか不安ですよね。そんな悩みを持つ就活生は、ぜひキャリchが開催する「就活相談サポート」で就活のプロに相談しましょう。筆記試験についてアドバイスがもらえ、不安が小さくなるはずです。
回答率で問題(難易度)が変化する
問題の回答理湯によって問題(難易度)が変化します。わかりやすくいうと、テンポよく回答を続けると難しい問題に変化し、回答に時間がかかったり間違いをすると簡単な問題に変化するということです。
テスト結果は知ることができないため、自分の中での手ごたえが判断基準になります。しかしたとえ自分の中で手ごたえがあったとしても必ずしも良い結果だったとは限りません。
ネット上にあるような高評価のボーダーラインもさだかではありませんし、そもそも結果がわからないのに性格のボーダーラインがわかるはずもありません。
しかし、この「回答率によって問題が変わる」という法則に乗っ取れば、高評価のボーダーラインの予測を立てることが可能なのです。
ここからはよく言われている「問題が難しくなる基準=ボーダーラインの予測」をご紹介します。正確なボーダーラインとは断言できませんが、予測としては参考になりますので、ぜひチェックしてみてください。
- 言語→「長文」問題が1問以上あると評価が高い可能性がある。同じ長文でも「抜き出し」があると尚良いです。
- 非言語→「推論」の問題が出ると評価が高い可能性がある。中でも「チェックボックス方式の問題」が良いとされています。
- 英語→こちらも「長文」が多く出ると評価が高い可能性があります。
これらを知っておけば、前回結果を使い回すかどうかの判断がしやすくなるでしょう。
ちなみに「構造的把握力」の高評価のボーダーラインは測定不可能です。なぜなら問題ができによって変動しないからです。問題も毎回ほぼ同じはずですので、以前受けたことがある人などに問題を聞いてみましょう。
会場内の注意事項を守る
会場での注意事項はしっかりと守ってください。特に「不正行為」の発覚は受検を中断し、企業の方に連絡がいきます。「リクルートの適性検査SPI3」が提示している不正行為としてみなされる行為は下記のとおりです。
- 監督官の指示、またはテストセンターの規則に従わない。(禁煙・飲食、私語禁止・携帯電話不可等のルールを守らない。)
- 禁止されているもの(情報含む)を持ち込む・使用する。
- 自分以外の人間のために受検する。(替え玉受検)
- 検査中に他の受検者を覗くなど、不自然な行動をする。
- 方法を問わず、他の受検者に補助を与える、または他の受検者から補助を受ける。
- その他方法を問わず、カンニング行為をする。
- 出題された問題を撮影・書き留めるなどして外部へ持ち出す行為をする。
- テストセンター内に、混乱や検査の中断を招くような行為をする。(騒ぐ、あばれる、他人に危害を加える、危険物を持ち込む等。)
- その他、一般常識から著しく逸脱する行為や言動をする。
くれぐれも不正行為をしない、または不正行為を疑われるような行為をしないように注意してください。
おわりに
テストセンターでの筆記試験を行う企業は年々増えており、就活生にとっては避けては通れないものとなっています。そのため、あらかじめテストセンターについてしっかりと理解を深めておかないと、就活序盤でつまずくことになってしまいます。
テストセンターで実際に受検するまでの流れも大切ですが、事前の対策やテスト自体の傾向を掴むことも大切です。キャリchでも筆記試験についてまとめたコラムをご紹介していますので、ぜひご覧ください。
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事前の調査や対策は重要です。筆記試験に限らず、就活全般でいえることです。もし、どのように対策していけばいいのかわからない、就活全般的に不安を抱えているという人はぜひキャリchを頼ってください。キャリchなら筆記試験対策から内定獲得までのサポートを行います。「 就活相談サポート」ぜひ参加してみてください。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。