【プロが教える正しい面接の日程変更】メール・電話での例文と合わせて解説
2023年3月23日
あれ、とても困っているようですね。何か問題が発生しましたか?
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
実は来週の面接なんですが、2つの企業の面接がバッティングしてしまって……。どちらかは行けそうにないんです。
それは大変ですね! しかし焦らなくても大丈夫。きちんと対応すれば日程の変更をお願いできますよ。
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
よかった……。でも、合否に影響は出ないですか?それが一番心配です。
心配ですよね。今回は、日時の変更による影響はないのか・変更をお願いする際のポイントについて紹介しましょう。面接の日程変更で不安に思っている人は、ぜひ参考にしてください。
キャリアプランナー 平崎
目次
そもそも面接の日程変更はしてもいいのか?
やむを得ない理由から面接の日程変更を検討しているが、「そもそも日程変更は可能なのか?」また、「日程変更によって合否に影響があるのでは?」と不安な人も多いと思います。
では実際に面接の日程変更は可能なのでしょうか?合否に影響はあるのか?そんな疑問を解消していきます。
きちんと対応すれば変更OK!
面接の日程変更は基本的にOKとされています。日程変更をするからといって合否に影響が出ることも基本的にはありません。
しかし、きちんと対応ができないようであれば、日程変更が許されなかったり、合否に影響が出てしまう可能性はあります。
一度は決まった日程に合わせて企業は準備を進めていたわけですから、日程変更をするとうことは企業に対して多大な迷惑をかけてしまう可能性があるということを自覚し、きちんと対応するようにしましょう。
「遊び」などの理由でなければ変更可能
体調不良や大学などの都合であれば面接の日程変更は基本的に許されます。体調不良は仕方ないことですし、大学などの都合は企業側も理解しています。
ただし、遊びや個人的な理由での日程変更は許されません。前述のように、企業は一度決まった日程に沿って準備を進めていますから、そのような理由から日程変更をするのは非常識です。
学生である以上、大学の行事を優先することは大切ですが、“就活生”でもありますから、遊びなどといった私用で日程変更をするのはやめましょう。
面接の日程変更をする際の守るべきマナー
基本的に面接の日程変更はOKとされていますが、きちんと対応しないと許可が下りなかったり、合否に影響が出てしまう可能性がありますので、しっかりマナーを守ってお願いをしましょう。
ここではそんな面接の日程変更をお願いする際に守ってほしいマナーについてご紹介していきます。マナー違反をしてしまわぬよう、しっかりと確認していきましょう。
日程変更は1社につき1回まで
日程変更は基本的に1社につき1回までです。ただでさえ日程変更をお願いすることで企業の手を煩わせてしまうのに、それを何回も要請するのはマナー違反です。
学生は日程の変更をお願いするだけでいいかもしれませんが、企業側は日程の調整から準備のやり直しなど、やることがたくさんあります。
企業側にも“都合”があり、対応できるのにも限度があります。一回ですら大変なのにそれを何回もお願いするのはマナー違反ですし、「常識のない子」と思われてしまいます。
ですから、日程変更をお願いするのは1社につき1回までにするようにしましょう。その1回も慎重にお願いをします。
上記のように事情があって面接の日程を変更してもらう際、守るべきマナーがあります。しかし、心配なのは「マイナスな印象を持たれていないかどうか」ではないでしょうか?
キャリchの「面接サポート」では、面接の日程変更後の印象をよくする受け答えの方法をアドバイスしています。不安や悩みがある人は、ぜひお気軽にご相談ください。
行けないとわかった時点ですぐに連絡する
日程変更をお願いする際は、その日に面接へ行けないとわかった時点ですぐに連絡をします。繰り返しになりますが、企業は一度決まった日程に沿ってすでに準備を進めていますから、少しでも負担を小さくするためにも早く連絡するのがマナーです。
会場の準備などもそうですが、面接日に合わせて“他の仕事の予定”も組んでいますから、いくら学生の事情に理解があるとしても、全部を学生に合わせることは不可能です。
ですから、少しでも早く相手が行動しやすくなるよう、分かった時点ですぐに連絡することが日程変更をお願いする際のマナーとなります。
連絡手段は連絡時期によって判断する
面接の日程変更の連絡は電話、メールどちらでもOKとされていますが、体調不良など、急に日程変更が必要になる場合は電話で連絡をするようにしましょう。面接日の前日~当日などを含めた緊急時は「電話」、それ以外は「メール」と使い分けると良いでしょう。
ただ、メールを送ってもすぐに連絡がつかない場合は電話をしましょう。少しでも早く連携を取ることが大切ですので、連絡がつかない場合には電話をかけます。
電話やメールを送る時間を考える
日程変更が必要になった際、すぐに連絡をする必要がありますが、時間構わず連絡していいわけではありません。連絡をする際は「連絡をする時間」を考える必要があります。
電話、メールどちらから連絡をするにしろ、企業の営業時間内にするのがマナーとなります。具体的には始業一時間、昼食時、終業一時間はバタバタしているので、それらの時間を避けて連絡をします。
いくら早く連絡をするべきだといっても夜中に送信するのは不規則な生活を送っている疑われてしまい悪印象ですし、プライベート携帯と企業との連絡を連携していた場合には夜中の通知は迷惑ですので、注意してください。
確認の意味を込めてお礼メールと合わせて調整後の日程を記載する
面接の日程調整ができたら確認の意味を込めて、お礼メールと合わせて「調整後の日程」を記載して送ります。
【例】
○月○日(月) 14:00」にお伺いさせていただきます。
私の都合でご迷惑をおかけいたしました。お忙しい中、ご調整いただき、ありがとうございます。
それでは失礼いたします。
日程変更に対応してくれたお礼と、再度調整後の日程を合わせて送ることでお互いに認識を共有できるため入れ違いなどといったミスを防げます。
これは電話で日程変更をお願いした際にも、調整後にお礼と日時を記載したメールを送るようにしてください。
面接当日にお礼を述べる
日程変更後の面接当日に必ず、日程を変更してくれたことに対してお礼を述べてください。一度決められた日程を白紙にし、企業側に多大なる迷惑をかけたわけですから、直接お礼を述べるのがマナーです。
「今回は面接の日程をご調整いただき、ありがとうございました」と面接の初めに述べるだけでマナーがある人という印象を与えられます。
逆に何も言わない場合には悪い印象を与えることになりますので、忘れずにお礼を述べるようにしましょう。
【例文あり】面接の日程変更をお願いする方法
面接の日程変更をお願いする際のマナーを把握したら、次は実際にお願いする方法を確認していきましょう。
ここでは日程変更をお願いする際に伝えるべき内容と、「メール」「電話」での問い合わせ方法を例文と合わせてご紹介していきます。
内容は「変更のお願い」「変更の理由」「変更希望日時」「謝罪」
面接の日程変更をお願いする際、メール、電話どちらも「日程変更のお願い」「変更の理由」「変更希望日時」「謝罪」を述べます。
まずはしっかりと「面接の日程変更をお願いする連絡」だということを述べ、なぜ変更をお願いしたいのか、その理由を述べます。
大学の都合など、基本的にどんな理由でも正直に述べていいですが、「他の企業と選考が被った」などいった理由は「うちよりもそっちが優先なんだ」「うちは志望度が低い」と思われてしまう可能性があるので、「先約があるため…」などと言うようにしましょう。
そして“自ら”可能な日を提示するようにしてください。メールなら3,4つ候補を出し、電話なら「○日以降ならいつでも平気」など、企業が日時を指定しやすいようにします。
そして、日程を変更させてもらうことに対して「謝罪」をしっかりと述べてください。一度はその日程で予定を組み、企業はその日程に合わせて準備を進めていますから、その手を止めてしまうということを忘れてはいけません。
『メール』で日程変更をお願いする方法
[1]件名
【面接の日程変更のお願い】○○大学 [氏名]
[2]宛先
株式会社○○○
採用担当 ○○様
[3]挨拶
お世話になっております。
○○大学△△学部の[氏名]と申します。
先日は面接の日程をご案内いただきありがとうございました。
[4]内容
大変申し訳ございませんが、○月○日は試験と被っているため、どうしてもお伺いすることができない状況です。
誠に勝手なお願いで恐縮ですが、下記の日程の中で面接の日程の調整をしていただくことは可能でしょうか。
- ○月○日(月) 13:00〜17:30
- ○月○日(水) 9:00〜17:30
- ○月○日(木) 9:00〜12:00
- ○月○日(金) 9:00〜17:30
[5]締め
ご迷惑をおかけしますが、ご検討いただけますと幸いです。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
[6]署名
————————————-
○○大学経済学部経済学科
山田花子 (Hanako Yamada)
〒111-1111
東京都渋谷区1-1-1
mail: xxx-xxx @mail.com
TEL(携帯)000-0000-0000
————————————
[1]件名は、“このメールは面接の日程変更のお願い“という趣旨がしっかりと伝わる内容のものに設定します。
[2]宛先には送り先の「企業名」「部署名」「氏名」を書きます。送る相手の名前、企業名という事で絶対にミスは許されません。特に「前株:株式会社○○」なのか「後株:○○株式会社」なのかは間違えやすいので注意しましょう。
[3]挨拶では「お世話になっております」と書き出し、大学生、氏名、そして先日面接の案内を受けたことに対するお礼を述べましょう。
[4]内容では、「その日は面接にいけないこと」「いけない理由」「変更のお願い」を記載します。日時は3,4つ出すようにしましょう。
[5]締めには、日程変更に対するお願いを述べます。
[6]署名には「大学名」「学科・学部」「氏名」「住所」「メールアドレス」「電話番号」と、自分の情報を記載します。仕切りを入れることで本文と差別化でき、見やすくなります。
『電話』で日程変更をお願いする方法
受付:株式会社○○です。
学生:お世話になっております。○○大学○○学部の[氏名]と申します。お忙しいところ恐れ入りますが、面接の日程の件でご連絡いたしました。ご担当の○○様はお手すきでしょうか?
受付:かしこまりました。少々お待ちください。
担当:お待たせしました。担当の○○です。
学生:お忙しいところ恐れ入ります。○○大学○○学部の[氏名]と申します。先日は面接の日程のご連絡いただき、ありがとうございました。
実は、ご案内頂いた日程が試験と被ってしまったため、再度日程の調整をいただけないかと思い、ご連絡致しました。
[3つの日程調整]
- 来週の火曜日以降であればいつでも伺う事ができます
- 候補日を申し上げます。〇月○日○時、〇月○日○時、〇月○日○時、〇月○日○時です
- 候補日を後ほどメールにてご連絡させていただいてもよろしいでしょうか?
担当:〇月○日○時にお願いします。
学生:ありがとうございます。それでは〇月○日○時にお伺いいたします。こちらの都合でご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。お忙しい中、ご調整いただきありがとうございます。それでは失礼致します。
電話もメール同様に、面接の日程変更をお願いする趣旨だということが伝わるようにします。日程調整は企業によってやり方が異なりますが、基本的には自分から日時を提示するようにしましょう。
電話の場合には、確認の意味を込めて電話終了後に「調整後の日時」を記載したお礼メールを送ります。
面接の日程変更をお願いする際の注意点
面接の日程変更をお願いする際にはいくつか注意すべきことがあります。日程を変更すること自体はOKとされていますが、マナー違反があれば合否に影響が出てしまう可能性もありますので、しっかりと注意点を確認していきましょう。
キラキラアドレスなどを使用しない
メールで面接の日程をお願いする際には「メールアドレス」に注意しましょう。メールアドレスは意外と見れていますので、プライベート用のメールアドレスは避けた方がいいでしょう。
好きな言葉や恋人の名前、「love」「s2」などを用いたキラキラアドレスはビジネスには不向きですので、名前や誕生日などのシンプルなメールアドレスに変更しましょう。メッセージ性の強いアドレスも控えます。
色文字や太字・絵文字などの装飾はしない
文字の色や太さを変えるのもNGです。変更日時など、協調したい部分を装飾したくなる気持ちもわかりますが、ビジネスメールにおいてこのような装飾は避けるべきです。それにきちんとしたメールを送れば装飾などしなくても十分伝えたいことが分かります。
また、絵文字や顔文字、「♪」「✩」などといった記号などを使うのもNGです。これはビジネスメールであり、友達や恋人に送るメールではないため、このような装飾は必要ありません。
企業にメールを送る際は、ビジネスマナーを守る必要があります。「細かいルールがわからない」「実際に添削して欲しい」と、お困りの学生はぜひキャリchの「就活相談サポート」へご相談ください。
メール文の添削はもちろん、企業によいイメージを与えられる面接のサポートもしています。不安や悩みがある学生は、ぜひお気軽にご参加ください。
改行や段落分けをしていないメールはNG
改行や段落分けされていないメールは読みづらいためNGです。読みづらいだけでなく何を言いたいのかがわかりにくいため、まともに日程変更ができなくなってしまいます。
一文の長さを100文字程度に収めるようにすると自然と改行ができるようになりますので意識してみましょう。
相手は仕事が忙しく、合間を縫って連絡を取り合ってくれるわけですから、相手がどうしたら読みやすいか、どうしたら内容が伝わりやすいかを意識しながらメールを作成しましょう。
正しい敬語や言葉遣いが使えていないのはNG
メール、電話どちらも正しい敬語・言葉遣いを使えていないのはNGです。正しい敬語・言葉遣いを使うことはできて当たり前のマナーですので、できていないのは問題です。
社会人になればメールや電話でやり取るする機会は増えてきますし、日常的に敬語を使っていくことにもなりますから、今のうちからできていないようでは「社会人になる自覚がない」と判断されてしまい、合否にも影響が出てしまうのです。
正しい敬語や言葉遣いを伝えないと自分が恥ずかしい思いをしてしまいますので、今のうちにマスターしておきましょう。面接の日程変更の連絡をする際にもメールを確認してもらうなどの対策をしてください。
おわりに
基本的に面接の日程変更はOKとされていますが、企業側は一度決まった日程に合わせて準備を進めており、その手を止めてしまうわけですから、最大限の配慮からお願いする必要があります。
変更はOKだとしても、マナーのなっていないお願いでは悪印象ですし、場合によっては変更に応じてくれない、合否に影響が出るといったことだってありえます。ですから、正しいやり方でしっかりとお願いするようにしましょう。
就活では面接の日程変更の他にも、大人として守るべきマナーがたくさんあります。これから社会人になるということで余計に厳しくチェックされていますから、恥ずかしい思いをしないように気をつけましょう。
キャリchでは、そんな就活で役立つマナー講座から内定獲得までのサポートを行うイベント「 就活相談サポート」を開催しています。面接の日程変更をお願いする際のメール作成のお手伝いや企業紹介、面接練習など幅広くサポートしていきます。完全無料ですので、ぜひ気楽にご参加ください。
就活相談サポートに参加しよう!
この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。