面接で頭が真っ白に。。。そんな人向けの対処法と面接の乗り越え方を解説
2022年3月24日
2月も中旬になるとそろそろ書類選考を通って、面接を受け始めた人も多いですよね。しかし実際の面接を受けてみると頭が真っ白になってしまい、まともな受け答えができなかった人もいるのではないでしょうか。
何か回答しようと必死に考えを巡らせるのですが、まるで脳がマヒしてしまったみたいに思考が停止して、何1つ浮かんでこないのです。この「頭が真っ白になる」という現象は、軽いパニックのよう状態で、面接に慣れていない就活初期によく見受けられます。
ほとんどの学生は企業の面接を受けること自体が初めてなので、最初のうちは緊張や焦りから上手く立ち回れなくても、ある程度仕方のないことです。
ただしもちろん、このままで良いはずがありません。
面接のたびに頭が真っ白になって受け答えできないようでは、自分の良さを十分アピールできず、ちっとも内定に近づけないですよね。そこでこのコラムでは、面接で頭が真っ白になってしまう原因や本番での対処法、頭が真っ白にならないための事前準備について解説します。
しっかりとした受け答えで面接官に好印象を与えられるよう、ぜひ参考にしてください。
面接で頭が真っ白になってしまう原因とは?
そもそも、面接で頭が真っ白になってしまう原因は何なのでしょうか。すでに集団面接を受けた人は知っていると思いますが、同じ質問を受けてもあなたのように固まらずスラスラ答える就活生もいますから、その原因は自分自身の中にあるはずです。
それが分からないことには、根本的な解決ができませんよね。そこでコラムの初めに、まずは面接で頭が真っ白になってしまう原因について解説します。頭が真っ白になった面接での自分の状態を思い起こしながら、参考にしてください。
原因1:過度な緊張や不安
面接で頭が真っ白になってしまう主な原因は、過度の緊張によるものです。緊張するとロボットみたいに体の動きがギクシャクすることもあるように、面接官を前にしてあまりにも緊張しすぎているせいで、頭の思考回路が不具合を起こしています。
「自分はそんなに緊張しやすいタイプじゃない」「バイトの面接では平気だった」「人前で話すのは得意だ」という人もいると思いますが、就活の面接となると話が別です。就活での面接には、これまでに受けたアルバイトの面接や研究発表などを人前で行うのとは違い、自分の今後の人生がかかっています。
その出来不出来によって、自分の今後の人生を左右する重大な決定が下されると思えば、あまりの緊張から頭が真っ白になるのも当然だと言えるでしょう。極端なたとえで言えば、面接の不合格はまるで企業から死刑か懲役刑を言い渡されるみたいに感じ、裁判を受けているような気分になっているわけです。
ですから普段は全然緊張するタイプの人でなくても、就活の面接では極度に緊張してしまい、頭が真っ白になることが珍しくありません。特に自分が緊張しやすいタイプだと自覚していたり、面接に際して何らかの不安要素があったりすれば、なおさらです。その不安に思う気持ちがますます緊張を高めてしまい、余計に頭が真っ白になることもあります。
原因2:練習不足による自信のなさ
面接で頭が真っ白になってしまうもう1つの原因は、練習不足による面接への自信のなさです。それでなくても面接は緊張するものなのに、練習不足で面接そのものに慣れていないと、「完ぺきにこなせる」という自信のないことが不安要素になって、余計に緊張してします。
ところが就活の面接では、Web面接での通信トラブルや対面面接での入室マナーの失敗、面接官からの難しい質問など、マニュアル通りにいかない場面が少なくないです。練習不足だと色々な状況を経験していないため、面接中によくある小さなきっかけですぐ「想定外」に行き当たってしまい、どうしたらよいか分からなくなります。
そして即興で対応できる自信がないのと「どうにかしなきゃ」と焦る気持ちがパニックを引き起こし、頭が真っ白になってしまうのです。また面接の練習不足と同様に、自己分析不足や企業研究不足も自信のなさから頭が真っ白になる原因になります。
自己分析不足で自分のアピールポイントが分からなかったり、企業研究不足で企業理解が浅かったりすると、自分の回答に自信がない状態です。すると別に難しい質問をされたわけでなくても、答えながらだんだん頭が混乱して真っ白になり、自分が何を言っているのか分からなくなることもあります。
頭が真っ白になることで起きるリスク
もしこれを読んでいる皆さんが、頭が真っ白になってしまった面接の直後だとしたら、その結果が気になるところですよね。前述のように、面接中頭が真っ白になる学生は珍しくはありませんが、実際のところ面接官はそれをどのように感じているのでしょうか。
ここからは頭が真っ白になった学生が面接官に与える印象と、頭が真っ白になることで起きるリスクについてご説明します。今後のためにも、頭が真っ白になることで面接にどのような影響があるか知っておいてください。
面接で頭真っ白になった学生の印象はあまりよくない
率直に言って、面接中に頭が真っ白になった学生が面接官に与える印象は、あまり良くないです。確かに面接中頭が真っ白になる学生は珍しくないものの、そうではない学生も大勢いるわけですから、比べられればそちらの方が好印象に決まっています。
それに就活の面接で学生が緊張するのは仕方がないとはいえ、それを見越して事前に十分な練習を積んでいれば、本番で頭が真っ白になる事態は避けられるはずです。面接で頭が真っ白になる原因を見ても分かるように、十分な練習を積んでいれば緊張感には慣れておくことができますし、不測の事態も予想して心の準備をしておけます。
そのため面接中に頭が真っ白になってしまうと、「準備不足」と判断されて「どうしてもうちの会社に入りたいという熱意が感じられない」と思われてしまうのです。なおかつ頭が真っ白になった際、パニックから焦る気持ちが顔や態度にありありと出てしまったり、上手く対処できなかったりした場合には、さらに印象が悪くなります。
緊張しやすい性格の人もいるとは思いますが、仕事をする上で想定外のアクシデントはつきものですから、そうした事態にも冷静に対処できるかどうかは企業にとって重要です。「対応力がない」「頼りない」「一人で仕事を任せられない」などと判断されて、当然面接の合否にも影響が出てしまうでしょう。
頭が真っ白になることで起きるリスク
面接で頭が真っ白になると、それだけで面接官の印象はあまり良くないですが、その他にも色々な面でリスクがあります。その1つは、面接で頭が真っ白になると焦ってしまい、自分の言いたいことが言えなくなることです。
焦れば焦るほど思考力が下がり、言葉に詰まって沈黙してしまったり、ただ「何か言わなきゃ」という思いから不適切な発言をしたり、しどろもどろで何を言っているのか分からない状態になったりします。
面接は自分を採用する価値を企業にアピールする場ですから、そのように言いたいことが言えなくて自分の良さを上手く伝えられないと、面接官の評価を得られません。そして1つつまずくとその失敗を気にしてますます頭が真っ白になり、次の質問にも上手く答えられなくなって、ドミノ倒しのように全ての質疑応答がグダグダになっていきます。
そうなってしまうと完全に冷静さを失ってしまうので、その面接の最中に自力で立て直すのは難しいでしょう。最悪は面接官に何を聞かれているのかすら理解できず、見当違いな回答を返してしまうこともありえます。結果として面接官とスムーズにコミュニケーションが取れず、まともに会話が成り立たないことから、非常に評価が低くなってしまうのです。
面接で頭が真っ白にならないための事前準備
ここまで述べてきたように、面接で頭が真っ白になると印象が良くないですし、合否にも影響が出てしまいます。そんなことにならないためには、面接本番で頭が真っ白にならないよう、事前に対策しておくことが大切です。
ここからは面接で頭が真っ白にならないための事前準備について解説しますので、しっかり読んで参考にしてください。
自己分析や企業研究を徹底的に行い、理解を深めておく
面接本番で頭が真っ白にならないためには、事前に自己分析や企業研究を徹底して行い、自分と企業について理解を深めておくことが大切です。面接は自分を採用する価値を企業にアピールする場なので、自分と企業に関する情報が、全ての質疑応答のベースとなります。
自分や企業への理解が深ければ深いほど、どんな質問にも答えやすくなり、何を聞かれても頭が真っ白になりにくいのです。ですから徹底的に自己分析を行って、まずは自分のことをよく把握しておかなければなりません。
面接で自分がアピールすべき強みや人柄、それにまつわるエピソードなども思い出しておきます。それだけでなく適切なアピールで企業への熱意を示せるように、企業研究をしっかり行い、その企業の特色をよく理解しておいてください。
どんな仕事をしていて、何を目指しているのか、そこで何が求められているのかも把握しておきます。そうしたベース作りがきちんとできていれば、面接でも「何を答えてよいか分からず不安で頭が真っ白」なんてことにはならずに、自信を持って回答できるでしょう。面接で自分のどんな部分をアピールしたいのか、企業への熱意を伝えるために何を話したいのかなど、面接の前にあらかじめ方針を決めておくとなお良いです。
模擬面接で緊張感のある雰囲気に慣れておく
面接本番で頭が真っ白にならないためには、模擬面接を通して緊張感のある面接の雰囲気に慣れておく必要もあります。前述のように面接で頭が真っ白になってしまう主な原因は、過度の緊張から思考回路がうまく働かず、思考力が低下することです。
特に就活初期はまだ実践経験が浅く不安で緊張が高まりやすいので、どれだけ事前に適切な練習を積み重ね、緊張感に慣れておけるかが重要になります。ですから面接での緊張感に慣れておくために、普段から本番と同様の雰囲気の中で面接練習を行ってください。
そのためには、就活エージェントや大学のキャリアセンターなどの「他人」と練習を行うのが最も効果的です。家族や友人などに面接官役をお願いする就活生が多いですが、自分の親しい人を相手に面接練習をしても本番のような緊張感は得られません。
就活エージェントや大学のキャリアセンターなどのスタッフなら良い意味で自分の知らない「他人」であり、見慣れぬスーツ姿の「企業の人」なので、本番の面接に近い緊張感を持って練習できます。しかも就活エージェントや大学のキャリアセンターなどのスタッフは就活のプロでもあるので、就活力を上げるための的確なフィードバックを受けられ、一石二鳥です。
就活エージェントや大学のキャリアセンターなどで模擬面接を重ねておけば、本番の面接でも過度に緊張することなく、存分に実力を発揮できるでしょう。
事前にある程度の質問に答えられるようにしておく
面接で頭が真っ白にならないためには、聞かれるであろう質問を事前にある程度予測し、答えられるよう準備しておくと良いです。心の準備ができていない状態で質問を受けると、1つ1つの質問にいちいち驚き、パッと答えが浮かばないことから焦って頭が真っ白になりやすくなります。
しかし事前に質問を予測できていれば、面接では心構えができているので、落ち着いて答えられるのです。さらに、その質問を聞かれたらどう答えるかまで事前に考えておけば、緊張しやすい性格の人でも頭が真っ白にならずに回答できるでしょう。
たとえば「自己紹介」「自己PR」「志望動機」「ガクチカ」「長所・短所」などは、面接で必ずと言っていいほど聞かれる王道の質問です。面接官も当然スラスラ答えられるはずだと思っていますので、事前にきちんと回答を用意しておかなければいけません。
その他にも、面接ではよく聞かれる定番の質問が色々ありますし、23卒の場合はコロナに関連した話題を振られることも考えられます。また「自分を動物に例えると何?」といった変わった質問をされることもありますから、慌ててしまわないよう回答を用意しておくと安心です。
ただし用意した答えを丸暗記して暗唱するのは印象が良くないので、回答のポイントを覚えておいて、自然に答えられるよう模擬面接で練習しておいてください。
面接で頭が真っ白になった時の対処法
ここまで述べてきたように、面接で頭が真っ白にならないためには、事前の準備が大事です。しかし、それである程度は予防できても、絶対に面接本番で頭が真っ白にならないとは言い切れませんよね。
気が弱くてどうしても緊張しやすい性格の人もいますし、そうでなくても予想外の質問やアクシデントで冷静さを失うことだってあり得ます。そこでここからは、実際に面接本番で頭が真っ白になってしまった際の対処法についてお話ししておきますので、しっかり覚えておいてください。
難しい場合にはわからないと伝える
完全に頭が真っ白になってしまい、面接官の質問に答えることが難しい場合には、正直に「分かりません」と伝えても問題ないです。完全に頭が真っ白の思考停止状態に陥ると、面接官に何を聞かれているのかもよく理解できず、まともな回答が難しい場合があります。
「それでも何か言わなきゃ」と焦り、しどろもどろに意味不明な回答をしたり、長々考えて黙り込んだりしてしまうと、反って印象が良くありません。面接は一人で行う筆記試験と違って面接官と就活生との相互コミュニケーションですから、答えを待つ人のことを考え、スムーズかつ的確に会話を成立させなければならないのです。
それなのに頭が真っ白で質問の主旨に合わないことを言ったり黙り込んだりしてしまうと、面接官との会話が成り立たず、コミュニケーション能力がないと思われてしまいます。可能ならもちろん適切な回答をしたいところですが、まともに答えられないくらいなら「分からない」の方が、会話として成立している分よほどマシです。
頭が真っ白なことを隠そうとして無駄にあがくよりも、分からないなら「分からない」と即座に答えた方が、その判断力や率直な姿勢を評価してもらえます。ですから完全に頭が真っ白でまともに答えられないと思ったときは、正直に「分からない」ことを認めて面接官に謝罪しましょう。
「聞かれたことに答えられなくて申し訳ない」という気持ちを込めれば、失礼には当たらないはずです。
考える時間をもらい、気持ちを切り替える
完全に思考停止とまではいかないものの、頭が真っ白ですぐに答えが出てこない場合には、少しだけ考える時間をもらって気持ちを切り替えてください。面接本番では緊張していますので、回答を用意してきたのに度忘れして頭が真っ白になったり、予想外の質問で答えを用意していなかったりといったこともあるはずです。
そんな時、頭の中が真っ白なのに無理に答えようとすると、「早く答えなければ」と焦ってますます頭が真っ白になってしまいます。しかしまだ完全に思考停止の状態でないのなら、少しだけ時間をもらって冷静になれば、答えが出てくるかもしれません。
そういう場合は「少し考える時間をください」とお願いすれば、待ってもらうことも可能です。黙って考え込んでしまうのは良くないですが、きちんと面接官に伝えることで失礼にはならないですし、判断力や真摯に面接に向き合う姿勢を示すことができます。
前述と同様、頭が真っ白の状態で焦って無理やり答えようとしても、まともな回答にはならず、コミュニケーション能力がないと思われてしまうだけです。それならば、きちんと自分から申し出て考える時間をもらった方が良い回答ができますし、回答のやり方としても面接官に良い印象を与えられるでしょう。
自分の気持ちを素直に伝えるのも◎
気持ちを切り替えても用意した言葉が出てこない場合には、アドリブで回答を考え、自分の率直な気持ちを伝えても良いです。「少し時間をください」とは言ってみたものの、用意した回答が思い出せないこともありますし、そもそも想定外の質問で回答を用意していないこともあり得ます。
そんな時、頭が真っ白のまま無理やり答えるのは良くないですが、気持ちを切り替えて冷静になれているならアドリブで回答しても大丈夫です。面接での質疑応答は面接官と就活生との対話ですから、必ずしも事前に考えてきたものを発表しなければいけないわけではありません。
面接官は就活生の回答から人柄を見極めようと思って質問しているので、まともな回答が可能なら、「分からない」より何かしらの回答した方が良いに決まっています。ただしそれは、自己分析や企業研究などの事前準備がしっかりできていることが前提です。
前述のように、面接は自分を採用する価値を企業にアピールする場ですから、自分と企業に関する情報が全ての質疑応答のベースとなります。自分や企業に対する理解が浅いと、アドリブで答えられる自信がないため、やはりしどろもどろの回答となってしまうでしょう。
事前の自己分析や企業研究によって自分と企業への理解をしっかり深め、なおかつ頭が真っ白でなく冷静な状態にあれば、その場で考えても見当違いな回答にはならないはずです。そのためにも、しっかりと事前準備をしたうえで面接に臨んでください。
おわりに
面接中に頭が真っ白になることは珍しくありませんが、面接官の印象はあまり良くないですし、上手く対処できないと面接の合否にも影響が出てしまいます。しどろもどろで意味不明な回答では自分の良さや熱意をアピールできず、対応力やコミュニケーション能力のない学生だと思われてしまうためです。
本番の面接で頭が真っ白にならないためには、事前準備をしっかり行っておくことが重要になります。自分と企業への理解を深め、面接練習を重ねて緊張感に慣れておくとともに、ある程度は回答も考えておきましょう。
それでも面接中に頭が真っ白になってしまった場合は、「分かりません」「時間をください」などと、正直に伝えるのが得策です。面接で頭が真っ白にならないための事前対策としてキャリchでは、本番と同様のシチュエーションで練習できる無料の「模擬面接イベント」を開催しています。
面接で頭が真っ白にならないためには、本番に近い状況を事前に何度も経験し、慣れておくことが大事です。キャリchのイベントなら経験豊富なキャリアカウンセラーが面接官を担当しますので、本番さながらの緊張感を体験できるとともに、就活力をアップするためのフィードバックも受けられます。
「緊張しやすい性格だから…」などと、一人で悩んでいても解決しません。模擬面接でなら、いくら頭が真っ白になって失敗したってよいわけですから、積極的に参加して就活力を高めていってください!
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。