【完全版】エントリーシートで聞かれることと完璧な答え方を解説

 2022年5月9日

こんにちは、これから就活が本格的に始まっていきますが、エントリーシートを書く準備はできていますか?

キャリアプランナー 廣瀬

就活生 Bさん

いいえ、正直まだ何も準備ができていません。エントリーシートってどんなことを聞かれるのかがわからないので、何をどう準備していいのかがわからないんです…。

わかりました、今回はそんな悩める就活生のために“エントリーシートで聞かれること”をご紹介していきます。聞かれる質問と合わせ、答え方も解説していきますので、通過するエントリーシートを作成できるようにしっかりとチェックしていきましょう!

キャリアプランナー 廣瀬

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エントリーシートの提出意味と企業の目的

エントリーシートの提出意味と企業の目的

冒頭にも述べたように、とにもかくにもエントリー時の書類選考を通過しないことには、その先の面接もないし、もちろん内定もないわけです。そういう意味においてエントリーシートの出来栄えは、非常に重要になります。自分の書いたエントリーシートの内容から、まずは採用担当者に「この人を面接してみよう」と思わせなければなりません。しかしそうは言っても、いったい何をどんな風に書けば採用担当者の胸に響くのか、分からない就活生が多いですよね。

そこで個別の質問対策の話をする前にまず、エントリーシートそのものの意味と企業の目的について知っておきましょう。エントリーシートを提出させる企業側の意図が分かれば、エントリーシート全体として何を意識すべきか、何をどんな風に書くべきかという方針も見えてくるはずです。まずはエントリーシートの全体像を把握するために、しっかり読んで頭に入れておいてください。

学生の基本情報を知るため

企業が採用選考の応募者にエントリーシートを提出させる目的の1つは、面接の前にその人の学歴やこれまでに学んだこと、資格、自己PRの概要といった基本情報を知っておくためです。一人当たりの面接にかけられる時間が限られていますから、事前に的を絞って、効率的に質疑応答を行う必要があります。候補者一人一人にその場で質問を考え、一言で済んでしまうような些細なことまでいちいち聞いていたのでは、ちっとも面接が進まないです。そんな非効率的な質疑応答をしている間に時間が無くなり、大事なことを聞きそびれたり、結局どんな人物だったか見極めそびれたりする恐れがあります。

実際に面接した際に基本情報を聞く手間と時間を省き、もっと掘り下げて聞くべきこと・見るべきポイントを把握して、効率的で効果的な面接を行うためにエントリーシートが必要なのです。つまりエントリーシートは、面接における質疑応答の土台になります。企業側はエントリーシートから得られた基本情報をもとに面接で聞くことを決め、会話を展開し、それに対する回答によって就活生の人物像を掘り下げていくわけです。そのためエントリーシートで聞かれることには、企業側が面接で聞きたいと思っていることが詰まっています。

就活生の方も、そのつもりでエントリーシートを書き、面接に備えておかなければなりません。エントリーシートは記入枠が狭いですし、たいてい字数制限があるので概要しか記入できませんから、面接ではそこに書いた内容を口頭でもっと詳しく説明することになります。それなのに、もし面接で聞かれた際にエントリーシートに記載した内容と食い違うことを述べれば、回答の信ぴょう性を疑われてしまうでしょう。ですからエントリーシートで何を聞かれるにせよ回答を作成する際には、面接で自分が何を述べるか・何をアピールするか考えたうえで、それを簡潔に凝縮したものを記載する必要があります。

論文に例えるなら、面接での質疑応答は本文、エントリーシートはその要約・概略に当たる部分です。要約・概略を読んで興味を持たなければ、わざわざ本文まで読み進もうとする人はいません。もちろん、文章が分かりにくくて読みにくいのもダメです。エントリーシートはその就活生がどんな人間かを表す概略であるのに、それが分かりにくかったら、社会人として働くのに必要な最低限のコミュニケーション能力を持っていない人物だと判断されてしまいます。これからエントリーシートを書く就活生はそれを踏まえ、短い文中にも面接でのアピールに必要な要素をしっかり盛り込みながら、簡潔で分かりやすく主旨をまとめてください。

基本情報から自社が求める人材かどうかを判断するため

企業側が採用選考の応募者にエントリーシートを提出させるのは、そこに記載された基本情報から、その人が自社の求める人材に当てはまるかどうかを判断するためでもあります。その目的はもちろん、いわゆる”足切り”です。採用選考にはたいてい企業側が用意した採用枠の何倍もの応募者が殺到しますし、そうでなくても自社の求める人物像とかけ離れた人は結局採用しないわけですから、面接しても時間の無駄になります。応募者全員を面接するのはあまりに非効率的なので、エントリーシートに記載された応募者の概要から自社の求める人物像に近いかどうか見て、面接に呼ぶ価値がある人とそうでない人をふるいにかけるわけです。

つまりエントリー時の書類選考を通過するには、エントリーシートに記載する内容によって、自分がその企業の求める人材に当てはまる人間だと伝える必要があります。そのためにはまず、エントリーする企業の研究を十分に行って、その企業でどんな人材が求められているのか把握することが大切です。ただし単純に「私は貴社の求める人物像に合致します」「私は貴社の求める資質を持っています」などと主張しても、口では何とでも言えますからまるで信ぴょう性がありません。

そこで改めて自己分析を行い、その企業で求められている人物像に合致する資質と、その資質を持っていると証明できるようなエピソードを自分の中に探します。エントリーシートで聞かれることが何にせよ、回答にはその企業の求める人物像に合致する自分の資質を示すような要素を盛り込み、相性の良さをアピールすることが大事です。それがうまく伝わらないと、残念ながら”足切り”されてしまうことになります。

そして企業が求める人物像は1社1社違いますから、当然エントリーする1社1社に向けて、それぞれに合った回答を記載しなければなりません。エントリーシートで聞かれることはどの企業もだいたい似通っているのですが、それに対する回答は企業ごとに考えなければならず、使い回しは通用しないということです。もしその手間を惜しんでどの企業にも使い回せる回答を作ろうとすれば、おのずと内容は薄くなり、「面接で詳しく話を聞いてみよう」と思われるものには決してならないでしょう。

ですから書類選考の通過には、面倒でもエントリーする1社1社に向けて企業研究と自己分析を行い、”その1社のためだけのエントリーシート”を書くことが必須となります。そうすれば、相性の良さやその企業に対する熱意が伝わって採用担当者の興味を引き、「面接に呼んでみよう」と思ってもらえるはずです。

【質問1】必ずされる質問と答え方

【質問1】必ずされる質問と答え方

ここまでは、エントリーシート全体の目的や、回答に必要な意識について説明してきました。エントリーシートは企業側が応募者の概要を把握し、面接で聞くべきこと・見るべきものを事前に決めるためや、面接に呼ぶべき候補者を選別することが目的となっています。どんなことを聞かれる質問にせよ、書類選考通過のポイントとなるのは「面接でアピールする内容の要約を分かりやすくまとめること」と「自分がその企業が求める人材に合致すると示せる要素を盛り込むこと」です。

それらを押さえたら次に、具体的な質問への回答を考えていきましょう。エントリーシートには、どの企業でも必ず聞かれる定番中の定番と言える必須の質問があります。まずはエントリーシートで必ず聞かれる質問の例と意図、適切な答え方について説明しますので、対策の参考にしてください。

質問例と意図

どの企業のエントリーシートでも必ず聞かれることになるのが、「志望動機」と「自己紹介」です。志望動機と自己紹介には、その就活生がどんな人物でなぜこの会社を志望しているのかを表す基本情報が詰まっており、候補者の概要を掴むために不可欠となります。採用活動において企業はそれぞれ、自社で活躍するために必要な特定の資質を持った人材を探していますから、それに該当しない人物の選考に時間をかけても無駄です。

そこで企業側は必ず、エントリーシートに記載された志望動機と自己紹介の内容から、その就活生がどんな特徴を持った人物なのかを大まかに見定めようとします。ただし、そこで求められている資質は何も、強みや資格といった能力面の有無だけではないです。どんな能力を持っているにせよ、その企業で働きたいという強い思いのない人は、結局大して活躍してくれないでしょう。

そして就活生の企業に対する熱意は、自分のことをその企業へどんな風に紹介するか、どんな理由で志望し、入社後どんな活躍を思い描いていると述べるかに現れます。その企業に対する思い入れがなければおのずと企業研究が浅くなり、その企業についてよく知りませんし、自分がその企業にどう貢献できるかといったことも考えていません。

そうすると、その企業を志望していると示せるような具体的な志望理由も、その企業が求めている人物像に沿った自己紹介や活躍予想図も語れないわけです。そのため企業側は志望動機と自己紹介の内容から就活生の特徴を見定めると同時に、その内容に表れている自分と企業に関する理解の深さから、自社への熱意の度合いも推し量っています。

質問に対する答え方

エントリーシートに自己紹介や志望動機を記載する際は、その企業や自分について、しっかりと理解を深めていることを示す具体的な内容にすることが大切です。自己紹介や志望動機において「自分」と「その企業」についての記述が曖昧だと、企業側は就活生のことをよく把握できず、自社の探しているような人物か判断できません。それに自分と企業についての記述が曖昧な自己紹介や志望動機は、他社にも使い回しが可能ですから、その企業1社に向けて書かれていないという解釈もできます。

要はエントリーシートを読んでも、自社の求める人材かどうかピンとこないし、自社への熱意が込められている感じもしないため、「面接に呼ぼう」と思ってもらえないのです。ですからエントリーシートに自己紹介や志望動機を記載する際は、自己分析と企業研究で得られた具体的な情報を基に、その企業と自分の相性の良さを示すような具体的な内容を明示してください。例えば”自己紹介”は「私は○○な人間です」と自分のことを企業へ紹介するものですから、アピールすべきは当然、自分が”その企業の求める人材”に当てはまることを示す証拠です。

つまり自分の特徴「○○」としては、その企業が必要としている強みや価値観を挙げるとともに、それを確かに持っていることを裏付けるエピソードなども記載します。また”志望動機”では、自分の強みや価値観がその企業の実情とフィットし、自分がその企業の目指すものに対して共感を抱いていることを志望理由と絡めて説明すべきです。ただし口では何とでも言えますからその証拠として、自分の強みや価値観をその企業でどのように活かし、どう働いていきたいのかなど具体的な展望を語ることが重要になります。

それには自分がどんな強みや価値観を持っているのかといった自分への理解と、その企業がどんな人材を求め、どんな方向性を目指し、どんな仕事を行っているのかなどの深い企業理解が不可欠です。その企業の実情に沿った具体的な活躍予想図を語れれば、その1社のためだけの志望動機となり、熱意を証明できます。そのうえ話が具体的なので企業側に自分の人柄がよく伝わり、同じ活躍イメージを共有して、「自社に貢献してくれそう」と期待させることもできるのです。

ただし実際のところエントリーシートの記入枠は小さいですから、そこまで詳しくは記載できないかもしれません。その場合、面接ではそれらの内容を含めて深く語ることを念頭におきながら、他の質問への回答で語れる詳細はそちらへ回し、自己紹介や志望動機の文章を簡略化するとよいです。

【質問2】学生自身に関する質問と答え方

【質問2】学生自身に関する質問と答え方

先程も述べたように、エントリーシートは1つ1つの質問に対する回答枠が小さく、「自己紹介」や「志望動機」だけでは自分の人柄や熱意を説明しきれない場合があります。それを補うために聞かれるものの1つが、学生自身に関するより詳しい質問です。

企業側はエントリーしてきた就活生がどんな人間か詳しく知りたがっていますから、決められた小さな枠の中で上手に説明できるようにしましょう。ここからはエントリーシートで聞かれることの多い、学生自身に関する質問の例と企業側の意図、適切な答え方について解説します。

質問例と意図

エントリーシートで聞かれることが多い学生自身に関する質問は、たとえば「自己PR」「性格」「特技」「強み・弱み」「趣味」「資格」などです。前述のように、企業側の知りたい基本情報は「自己紹介」や「志望動機」に詰まっていますが、その限られた枠の中だけでは就活生の人柄について説明しきれません。そこで企業側は、面接をする前にもっと詳しく知っておきたい人柄について、「自己PR」「性格」「特技」「強み・弱み」「趣味」「資格」などの別の項目で聞いてくるわけです。限られたエントリーシートのスペースを割いてわざわざ聞いてくるのですから、それは企業側が採用に際して、特に重視している人柄だと考えられます。

つまりその質問において聞かれている人柄が、その就活生が自社に合う人材なのかどうか=面接に呼ぶ価値があるかを判断する材料となるはずです。そう考えると、質問そのものは「自己PR」「性格」「特技」「強み・弱み」「趣味」「資格」など様々ではあるものの、実際に聞かれている・見られている部分は共通しています。もう少しかみ砕いて言い換えるなら、「あなたはそれらの面において当社に合う特性を持っていますか?=うちの会社で働くのに役立つ強みを持っていますか?」と聞かれているのと同じです。

それなのに企業側が求めている特性と違う人柄を記載すれば、「この人物はうちの会社には合わない」と思われるか、「うちの会社の意向を無視している」と思われてしまいます。いずれにしても、その企業との相性の良さや自分の熱意は伝わらず、面接に呼んでみようとは思ってもらえないでしょう。

ですからエントリーシートに記載するそれらの人柄は、自分が持っている良い資質なら、何でもいいというものではありません。就活生はそれを踏まえ、エントリーシートを提出する1社1社の求めるものに合わせた強みと絡めながら、「自己PR」「性格」「特技」「強み・弱み」「趣味」「資格」などを記載する必要があります。

質問に対する答え方

エントリーシートで「自己PR」「性格」「特技」「強み・弱み」「趣味」「資格」などを答える際は、実際にその企業で役立つ強みを発揮した具体的なエピソード(経験談)を盛り込んでください。先程も述べたように、エントリー先の企業が求めていもいない資質を語っても、相性の良さや熱意は伝わらないです。エントリーシートで「自己PR」「性格」「特技」「強み・弱み」「趣味」「資格」などを答える際は、その企業が求めているものに合った強みをアピールする必要があります。

しかしだからといって、単純にその企業が求めているものに合わせ、「私は○○という強みがあります」と述べるだけでは何の信ぴょう性もありません。口先だけその企業が求めているものに合わせることは、実際にその強みを持っていなくてもできます。自分が確かにその企業が求める強みを持っていると証明するには、実際に自分がその強みを発揮した具体的なエピソード(経験談)が不可欠です。もちろんエントリーシートで聞かれているのは「自己PR」「性格」「特技」「強み・弱み」「趣味」「資格」などですから、それに合った主旨で強みと経験談を盛り込んでいきます。

たとえば「性格」について聞かれているなら、自分の性格の中でその企業で働くのに役立ちそうな部分を答え、これまでにそれが功を奏した経験を例にして説明するわけです。また「弱み」について聞かれた場合は、自分の弱みを克服するため、具体的にどのような取り組みをしているかを記載します。「趣味」や「資格」について聞かれた場合は、その企業で役立ちそうな強みを活かしている趣味や強みを活かして取得した資格の実例を挙げ、強みの証明にすると良いでしょう。

そうした話をまとめ、最終的にその強みをその企業の仕事で実際どう活かすか、自分がその強みを活かしてその企業にどう貢献できるかを語れば、自己PRとなります。いずれにせよエントリーシートで聞かれた際は、その企業が求めているものに合った強みを語り、それを持っていることを証明する具体的な経験談を交えて説明するのがコツです。

【質問3】学生時代に関する質問と答え方

【質問3】学生時代に関する質問と答え方

「自己紹介」や「志望動機」には書ききれない就活生の人柄を補足する質問としては、学生時代に取り組んでいたことについて聞かれることもよくあります。人の行動パターンや考え方は時間の経過とともに変化しますが、就活生にとって”学生時代”は現在進行形または非常に直近の過去です。しかも大学生になると中学・高校時代と違って、自分自身も大人になっていますし、周りから与えられる自由度も高くなります。

つまり学生時代に取り組んでいたことは、その就活生自身が自分の意思で選んだ行動であり、今現在どんな人間であるかをダイレクトに反映していると考えられるわけです。ですから学生時代に関する質問にどう答えるかは、エントリーシートにおいても面接においても非常に重要になります。ここからは、エントリーシートで聞かれることの多い学生時代に関する質問の例と企業の意図、答え方について解説しますのでしっかり押さえておいてください。

質問例と意図

エントリーシートで聞かれることが多い学生時代に関する質問は、「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」「打ち込んだこと」「部活動」「ゼミ」「卒論・研究のテーマ」などです。いずれの質問も大学に入って以降、どんなことに取り組んでいたのかを聞かれています。大学4年間は、長いようで案外短いです。よく考えずに何となく過ごしていれば、特別何も取り組まず、何も身に付けず、ただボンヤリとあっという間に卒業を迎えることになります。

しかも日本大学の中には、一夜漬けに近い形で試験にさえ通れば、特別何もせずとも苦も無く卒業できるところが少なくないです。中学・高校時代と違って大学生は大人ですから、いまさら親にがみがみ言われて、いやいや何かに取り組むなんて人もいません。つまり「ガクチカ」にせよ「卒論・研究のテーマ」にせよ、それら学生時代に取り組んだことには、その就活生の自由意志が色濃く反映されています。何かに一生懸命取り組んだ人もいれば、何も取り組まなかった人もいますし、取り組んだことから何かを学べた人もいれば、何も学べなかった人もいるはずです。

また取り組む課題を選ぶ際にも、学生時代に思い残すことのないよう選んだ人もいれば、将来のために何かを身に付けようとした人もいます。そのため就活生が学生時代に何をどう頑張ったのかを聞けば、自立した独自の考えで動けるか、自分が決めたことのためにどれくらい頑張れるかといった人間性が分かるわけです。そしてそれはつい最近の出来事ですから、それがそのまま入社後の仕事に対する取り組み姿勢にも反映されるだろうと予想されます。

要するに企業側は「ガクチカ」「打ち込んだこと」「部活動」「ゼミ」「卒論・研究のテーマ」など学生時代に取り組んだことを聞くことによって、入社後も自発的に行動できるか、どれくらい頑張ってくれるかを予測しようとしているのです。

質問に対する答え方

エントリーシートで聞かれることの多い「ガクチカ」「打ち込んだこと」「部活動」「ゼミ」「卒論・研究のテーマ」などには、それを選んだ自分の自発的な考えと行動・努力の過程、それによって得られた成果を述べます。ただし成果と言っても、「全国大会で優勝した」といった目覚ましい成果でなくて構いません。むしろ容易に成し遂げられることなら、一生懸命取り組んだことだとは言えないでしょう。本当に自分の意思で一生懸命取り組んでいたのなら、目指していた目標が叶ったにせよ叶わなかったにせよ、そこから何かを学べたはずです。

失敗よりは成功の方が良いでしょうが、成果の大小よりも企業側は、一生懸命取り組んだことによってそこから何を学んだかに注目しています。企業側は願わくば就活生に、大学時代の取り組みによって、仕事にも通ずるような学びを得ていてもらいたいのです。ですから「ガクチカ」「打ち込んだこと」「部活動」「ゼミ」「卒論・研究のテーマ」などではまず、なぜそれに取り組もうと考えたのか自分の考えについて説明します。

その上でエントリーシートには、取り組みの過程でどんな壁にぶつかり、どんな風に努力してそれを乗り越え、そこからどんな学びと成果を得られたのかを記載してください。そうすればエントリーシートを通して企業側に、自分が自発的な考えに基づいて行動できることや、目標への障害を乗り越えられる努力家であること、体験から多くを学べる人間であることなどを伝えられます。

そして最後に、そこから学んだことをその企業の仕事で具体的にどう活かしていくかまで話をつなげられたらなお良いです。エントリーシートの記入枠が足りない場合は、入社後に関する質問などとリンクさせ、その序文として記載しておけば良いでしょう。

【質問4】入社後に関する質問と答え方

【質問4】入社後に関する質問と答え方

「自己紹介」や「志望動機」で書ききれない部分を補う質問としては、入社後の働き方などについて別で聞かれることも多いです。エントリーシートの中で、これまでの質問に対し語ってきた自分の価値観や強み、学んだことなどの良い点を、入社後の仕事と関連付ける部分になります。ここがうまく説明できないと、企業側に自分を採用するメリットが伝わりませんので、面接に読んで呼んでもらえるかどうかを左右する重要な部分です。

「ぜひこの候補者に話を聞いてみたい」と思ってもらえるよう、上手にアピールしましょう。ここからは、エントリーシートにおいて聞かれることの多い入社後に関する質問の例と企業側の意図、上手な答え方について解説します。

質問例と意図

エントリーシートで聞かれることの多い入社後に関する質問は、「入社後したいこと」「当社で実現したい夢や目標」「〇年後のキャリアプラン」「理想の人物像」「あなたにとっての仕事など」などです。それらの質問には、就活生のキャリア観や入社後のビジョンについて知りたいという意図があります。その就活生がどんな強みや経験を持っているにせよ、それを必ずしも入社後の仕事で活かせるとは限らないです。実際、素晴らしい才能があっても宝の持ち腐れで、ちっとも活躍できない人は大勢います。

そしてその成否を決めるのは大体のところ、その人物のこころざしや仕事に対する理想、向き合う姿勢、モチベーションといったものです。どんな才能があろうと、こころざしやモチベーションの低い人はそれなりの活躍しかできませんし、理想的な仕事をしようとしない人、向き合う気のない人ももちろん大した活躍はできないでしょう。

それに、もしも就活生が思い描く入社後のビジョンがその企業の実情に合わなかったら、せっかく採用しても近い将来ミスマッチを感じ早期退職につながる恐れがあります。企業側はその人物が入社後の仕事で活躍できるか判断するためにも、長く働いていけそうか予測するためにも、面接前に就活生の入社後のビジョンを知っておきたいのです。

また、もし就活生がその企業で働くことを現実的に考えているなら、入社後の具体的な働き方について理解を深め、そこで自分が働く姿を想像しないはずがありません。そのためその企業の実情に沿った入社後のビジョンを語れるかどうかは、志望度や熱意、入社意欲を推し量る材料の1つにもなります。

質問に対する答え方

エントリーシートで聞かれることの多い「入社後したいこと」「当社で実現したい夢や目標」「〇年後のキャリアプラン」「理想の人物像」「あなたにとっての仕事など」などに対しては、その企業での働き方に合った活躍予想図を語るのがポイントです。意図から分かるように入社後のビジョンがないというのは論外ですが、その企業で実現できもしないビジョンを語れば、企業理解が浅い→志望度が低いと判断されてしまいます。ですから「当社で実現したいこと」と限定されていなくても、就職後に関する質問を聞かれたら、その企業の働き方で実現可能なビジョンを語り、自分の望む将来像がその会社にあると示さなければなりません。

ただしその企業での働き方に合ったビジョンでも、自分にそれを実現するための能力がなければ、ただの夢物語であり絵に描いた餅です。入社後の夢や理想を抱いているのは大事なことですが、それだけでは企業にとって魅力的な人物とは映らないでしょう。企業側に「ぜひこの候補者と話をしてみたい」と思わせるには、自分の描く夢や理想が入社後実際に実現できそう=現実的なビジョンだと示す必要があります。

その役目を果たすのが、エントリーシートで聞かれる他の質問に対して詳しく語ってきた”強み””価値観””経験からの学び”などと、入社後のビジョンを結びつけることです。自分が実際に持っている強みや価値観、経験からの学びを活かして目指すビジョンなら、ただの夢物語ではなくて、本当にやってくれそうだと思わせることができます。

ですからエントリーシートの入社後に関する質問には、自分の強み・価値観・経験などを具体的にどう活かし、そのビジョンを実現していくつもりなのか記載してください。そうすれば、エントリーシートを読んだ企業側も同じイメージを想像し、「活躍できそう」「将来的なポテンシャルが高い」と思ってもらえるわけです。

【質問5】企業への印象に関する質問と答え方

【質問5】企業への印象に関する質問と答え方

エントリーシートの「自己紹介」や「志望動機」を補う質問としては、就活生が持っているその企業に対する印象に関わることを聞かれる場合も結構あります。採用選考にエントリーするということは、その企業への入社を希望しているのですから、多少は志望度の高い・低いがあるにせよ、大まかに言って良い印象を持っているはずです。それなのに一体なぜ、エントリーシートで聞ける限られた質問の中で、わざわざ企業に対する印象など改めて聞かれるのでしょうか。

エントリーシートでわざわざ聞くからには、そこに必ず企業側の知りたいことがあります。その意図をくんで回答しないと、見当違いなことを記載してしまい、評価を下げることになりかねません。ここからはエントリーシートで聞かれることの多い、企業への印象に関する質問の例と企業側の意図、適切な答え方について説明しますので、しっかり対策しておいてください。

質問例と意図

エントリーシートでは、「この企業への印象」「業界を志望した理由」「当社に期待していること」「企業の今後について」などについて聞かれることも多いです。一見すると、それらはまるで関連のないバラバラの質問のように見えるかもしれませんが、それは違います。それらの質問の共通点は、就活生がその企業またはその企業が属する業界に対して、どんなところだと認識しているか聞かれているということです。つまり言い換えると、これらの質問では就活生がその企業及び業界に対して正しく理解を深められているか、認識と現実にズレがないかを確認していると言えます。

その企業及び業界に対して良い印象を抱き、「ここで働きたい」と願うのはいいけれど、そもそもその就活生の想像するイメージが現実とかけ離れていたら話になりません。結局は入社後「イメージと違う」「こんな仕事をしたかったわけじゃない」などと言って、早期退職につながるだけです。そしてこれまでに一度も正社員として働いたことのない新卒の就活生の場合、そうしたイメージの食い違いが起こることが結構あります。

もともと持っている社会に関する基礎知識が少ないために、自分の得た情報が表している業界・企業の実情とは異なる解釈をしてしまったり、重要な点に気付いていなかったりする場合があるのです。

そのため企業側は面接する前に企業・業界への印象を聞くことによって、そもそもその就活生が企業や業界をよく分かったうえで志望しているのか確認しておきたいと思っています。勘違いでエントリーしている人の面接をしても時間の無駄ですから、そういう就活生の足切りをする狙いもあるわけです。

質問に対する答え方

エントリーシートで「この企業への印象」「業界を志望した理由」「当社に期待していること」「企業の今後について」などについて聞かれたら、それぞれの質問に合った答えを返すとともに、その印象を抱いた根拠を合わせて記載してください。「この企業の印象」を聞かれた場合だけでなく、「業界を志望した理由」にせよ「当社に期待していること」にせよ「企業の今後について」にせよ、つまるところはその企業や業界に対する自分の印象を聞かれています。

しかもそれらの印象は、もともとそこに対して抱いているイメージ(自分なりの企業・業界に対する解釈)があればこそ存在するものです。もともとのイメージが間違っていれば当然、業界・企業への志望動機もその企業へ期待することも今後の企業の在り方への意見も、全て見当違いなものになってしまいます。ですから自分がその企業や企業の属する業界に対して正しく理解していることを示すために、それらの印象のもととなっている根拠(イメージ)を示さなければならないのです。

ただし、たとえその就活生が企業や業界について正しく理解できていたとしても、それだけで話が終わってしまっては、企業にとって魅力的な人物には見えません。その企業・業界に対する自分の期待や意見だけを述べるのは、あまりに一方的で無責任です。それでは企業側の苦労も都合もいっさい無視して、「こんな商品を作ってほしい」「なんでこういうサービスがないの?」などと言ってくる一般消費者と変わらなく見えるでしょう。

自分がその商品・サービスの受け手でなく提供する側になりたいなら、自分の持っている期待や意見を実現するために、自分自身がどう貢献できるかまで述べる必要があります。それでこそ業界・企業を深く理解したうえで自分なりの意見を持ち、入社後も活躍できそうな人物に見えるはずです。ですから自分なりに感じた印象とその根拠となっているイメージについて説明した後は、自分とその企業・業界との相性の良さや、自分がそれに対してできること、活躍できることを述べて話を締めくくりましょう。

もちろん「この企業への印象」「業界を志望した理由」「当社に期待していること」「企業の今後について」などそれぞれに聞かれているテーマが違いますから、話の流れに無理が出ないよう、それぞれに合わせた活躍図を語ることが大切です。

【質問6】その他の質問と答え方

【質問6】その他の質問と答え方

エントリーシートで聞かれることの多い定番の質問は前述のとおりですが、実はその他にも、企業ごとに趣向を凝らした変わった質問を聞かれることがあります。中には「はあ?」「なんだそりゃ?」と思うような、おかしなことを聞かれる場合もあるかもしれません。しかもそうした変わった質問はたいてい、一体何が聞きたいのか意図が分かりにくく、就活生を困らせる答えにくい質問ばかりです。ただし、もちろん企業は冗談でヘンテコな質問を投げかけているのではなく、大真面目に聞いていますから、就活生の方も真面目に答える必要があります。

真面目に答えながらも企業側の興味を引くような回答ができれば、面接に呼んでもらえる可能性も高くなりますし、好意的な印象を持たれて面接を有利に進めることも可能です。面接でのやり取りを想定した、応用編の質問と言えるでしょう。ここからはエントリーシートで聞かれることの多い、その他の変わった質問の例と企業側の意図、好印象を与える答え方について説明しますので参考にしてください。

質問例と意図

エントリーシートで聞かれることの多い変わった質問には、たとえば「あなたのキャッチフレーズは?」「あなたを漢字一文字に例えて」「動物に例えて」「色に例えて」などがあります。先程も述べたように、一体何のために聞かれるのか、何を知りたいのか意図が分からず、答えにくい質問ばかりです。しかし逆を言うと、それこそが企業側の意図だと言えます。想定外の意味不明な質問によって就活生を驚かせ、それに対してうまく切り返せるかどうかを見ているのです。仕事の上では、顧客から意味の分からない注文を受けたり、理不尽とも思えるよく分からないクレームをもらったり、予想外のトラブルに出くわしたりすることも珍しくありません。

それでも顧客の言葉をどうにか解読して満足させなければなりませんし、不測の事態にも臨機応変に対応し、納期までに滞りなく仕事を完了させなければならないわけです。つまり企業側はエントリーシートにあえて就活生が予測不能な事態を作り出し、それを乗り越えられる柔軟性・状況判断力・対応力などがあるかどうかを確認しようとしています。ただし、ここで企業が知りたい柔軟性・状況判断力・対応力というのは、お笑い芸人のようなユーモアのセンスがあるかどうかではありません。

たとえば、顧客の注文が意味不明だからと言ってふざけた対応をしたら、それでなくても話が通じなくてイラついている相手を余計に怒らせてしまうだけです。それと同様、エントリーシートを読む相手は家族や友人ではなく仕事上の付き合いをする人ですから、おかしなことを聞かれても基本的には就活の場であるというTPOをわきまえ、誠実に回答する必要があります。

またこうした変わった質問は、より就活生を驚かせて柔軟性・状況判断力・対応力などを見るために、エントリーシートに記載がなくても面接でいきなり聞かれることがあるので注意が必要です。同様の意図として、実際の面接では前述の質問に加え、質疑応答の最後に「今日の面接の出来は何点?」などと聞かれることもあります。

質問に対する答え方

エントリーシートで変わったことを聞かれたら、1つ1つの質問の意味を解読し、企業が求める答えを返せるようにしてください。先程も述べたように、エントリーシートでは「あなたのキャッチフレーズは?」「あなたを漢字一文字に例えると?」「動物に例えると?」「色に例えると?」といった変なことを聞かれる場合があります。しかし企業側はいたって真面目に聞いていますので、おかしな質問だと思っても冗談で返したり聞き流したりするのでなく、真摯に受け止めなければなりません。

それぞれの質問から企業側が何を聞き取ろうとしているのか真剣に考え、その意図を汲み取って、それに合った真面目な答えを返すことが先決です。その上で、真剣な答えの中に企業側の興味を引くようなことを織り込めれば、好印象を得られるでしょう。ただし興味を引くと言っても、単純に目立とうとしてヘンテコな質問にヘンテコな回答で返しては悪目立ちするだけです。こうした質問へは、多少のユーモアを交えた回答が許される場合もありますが、その許容範囲は企業によって異なります。

しかもエントリーシートでは互いの顔が見えないので、こちらの雰囲気で真意を察してもらうことも、相手の顔色を見ながら空気を読むこともできないのです。そんな難しいことに挑戦し、「不真面目」「不誠実」などと思われて足切りされるリスクを冒すよりも、聞かれていることに対して率直に回答する方が賢明だと言えます。基本的にそれらの変わった質問は、自分の良い部分を何かに例えてアピールするチャンスですから、あえて冗談を加えなくても企業側の興味を引くことは可能です。

まずは、その企業の求める人物像に合った強みや他の質問でアピールしそびれた良い部分を、それぞれの質問に適した例えに置き換えて回答してください。その後で、そのキャッチフレーズや漢字や動物や色などに自分を例える理由を、それらの特徴と自分の強みや良い部分とをリンクさせながら説明するとよいです。

企業側を納得させられるような上手な説明ができれば、自分の強みや良い部分に加えて、コミュニケーション能力の高さや柔軟性・状況判断力・対応力もアピールできます。そうすれば、わざわざ冗談めかした回答にしなくても、十分にエントリーシートで企業側の興味を引くことができるわけです。

おわりに

エントリーシートは事前に就活生の基本情報を知っておき、面接の土台にするだけでなく、自社の求める人物像からかけ離れていて、面接するまでもない候補者を足切りする意味もあります。エントリーシートには自己紹介や志望動機のほかにも様々な質問がありますが、それぞれに何を聞かれているのか意図をきちんと把握し、面接での質疑応答を前提とした質の高い回答にすることが大事です。最後まで読んですらもらえないまま足切りされることも多いので、聞かれること1つ1つに対し、1社1社の求める人物像に合わせたアピールができるよう対策しましょう。「そんなの何だか難しそう」「自信がない」という就活生は、ぜひキャリchを頼ってください。

キャリchでは、プロのキャリアプランナーがマンツーマンで就活生の悩みを解決する無料イベント「就活相談サポート」を開催しています。相談内容は「エントリーシートで聞かれる個々の質問への対策」「基本的な書き方の指導」「自分の書いた回答の添削」などのほか、就活に関することなら何でもOKです。希望する人には、エントリー時の書類選考が厳しくない企業や、そもそも書類選考がない・エントリーシートによる足切りはしないといった企業を紹介することもできます。

もちろんエントリーシート対策や企業紹介だけでなく、内定獲得のための面接対策サポートもバッチリです。それでなくても今はコロナのせいで募集企業が減り、選考倍率が高くなって、例年以上にエントリー時の足切りが増えています。書類選考を通過しないことにはその先の面接も内定もないわけですから、一人で無理をせずにプロを頼って、確実に面接・内定への切符をつかみましょう!

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この記事の監修者

監修者:廣瀬舞

廣瀬 舞

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。

就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。

また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している

~就活生へのメッセージ~

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