【文系学生の企業選び】企業を選ぶうえで大切にしたいことと内定獲得法
2022年5月9日
こんにちは。行きたい企業があった時に、文系で勉強も苦手だから難しいかなあと、自分でストップをかけてしまうことはありませんか?
キャリアプランナー 岡田
就活生 Bさん
勉強に打ち込んできた訳でもないので、理系の人と比べると不利になってしまうんじゃないかと感じます。行きたい会社があっても、「理系積極採用」などと書いているとエントリーをためらいます。
確かに、企画や開発の仕事はほとんどが理系の募集です。しかし、あくまでそのような職種で見比べると難しいというだけで「文系は就活に不利だ」というものではありません。理系と差別化できる強みや文系学生ならではの企業選びについて詳しく解説します。
キャリアプランナー 岡田
文系学生の就活事情と状況
入社する学校を決めるうえで「文系」「理系」が重要なように、就活においてもどちらに部類されるによって就活の状況や進め方は大きく異なってくるため、それらを理解することはとても重要です。
では「文系学生」における就活事情とはどのようなものなのでしょうか。ここではそんな、文系学生の就活事情と状況について解説していきます。企業選びをする前にまずは就活状況をしっかりと把握しましょう。
就活状況や企業の数は去年と変わらない
IT業界の発達によって理系学生の需要が高まっている一方、文系学生は昨年とさほど変化がみられることはありません。就活状況や採用活動を行う企業の数・事情、文系学生の需要の高さなど、特に大きな変化は見られないのです。
コロナ流行当初は採用活動を行う企業が一時的に減少しましたが、最近はコロナと上手に付き合えるようになったことから、一部業界を除いて採用状況は回復傾向にあり、就活状況もコロナ流行以前のように戻りつつあります。
コロナの流行は就活全体の景気を低迷させたため、就活生全体に影響をもたらしたことから「文系学生の需要が下がった」といった限定的なものはありません。採用状況が回復傾向にあり、その影響は22卒同様23卒にも引き継がれることから、文系学生の就活状況や採用活動を行う企業の数などには変わりないのです。
文系向けの仕事は幅広く、資格や専門性を問わない
コロナ流行によって採用枠や企業数に変化は起きたものの、文系学生の就活における選択肢や需要についてはずっと変わりません。時代が変わっても文系学生は仕事の幅が広く、資格や専門性が問われないことがほとんどです。
理系学生や専門学生は学生時代に学んだことを活かすための職種を選ぶことがほとんどですが、文系は専門的なものは難しいものの“それ以外”であればある程度選択することができるため、仕事の幅は広いといるでしょう。
また企業側から学生に対する注文の幅も広いといえます。わかりやすくいうと、理系学生や専門学生が目指す企業は「〇〇についての研究に貢献できる実績を持つ学生」「調理師免許を持つ学生」など、資格や専門性を求めますが、文系学生が選ぶ企業は“ポテンシャル”や”今後の可能性“などが求められることから、資格や学歴なども関係なしに就活を行えるのです。
もちろん企業によって資格の取得や専門性が求められる場合もありますし、学歴が採用を決める基準とする企業もありますが、理系学生や専門学生のようにそれらを採用の第一条件にするケースは少ないので、覚えておきましょう。
文系学生の主な進路と選択肢
文系学生は理系学生や専門学生のように、資格や専門性などが求められないことから仕事の幅が広いです。しかしその幅広さから「実際にどんな仕事があるのかわからない」「どのように就活をすればいいのかわからない」と悩む人多くいることでしょう。
ではそんな文系学生の主な進路や選択肢とはどのようなものなのでしょうか。ここではそんな文系学生の主な進路と選択肢について解説していきます。適切な企業選びをしていくためにもしっかりとチェックしていきましょう。
就職を目指すのがほとんど
理系学生の50%以上が「大学院」に進む一方、文系学生の大学院進学率5%と低く、ほとんどの学生は“就職”を目指します。理系学生の大学院進学率を見ると新卒において理系学生は少ないことがわかるため、ライバルもその分少ないといえるでしょう。
しかし文系学生のほとんどが新卒として就職を目指すことから、いくら仕事の幅が広いといってもライバルが多いことがお分かりいただけるでしょう。また最近は理系学生も文系就職を目指すケースも増えてきていますので、選択肢が多いからと油断すると痛い目を見るかもしれません。
また、文系学生の就活において「推薦」は稀です。理系学生の就活では自由応募と推薦応募と2択が用意されており、推薦応募は自由応募よりも選考が楽であったり、内定率が高いこともあり、メリットの多いものとなります。
しかし文系学生の就活にはこのような推薦制度は少ないため、一から自分で企業を探し、選考や就活準備をこなしていく必要があるため、肉体的にも精神的にも厳しい就活になるおそれがあることを覚悟する必要があるでしょう。
文系の代表的な職種と業界
文系学生は研究者や栄養士などといった”専門職“以外と、仕事の幅が広いのが特徴です。しかしその選択肢の多さから「何を選べばいいのかわからない」「どんな仕事があるのかわからない」と悩む人も多くいることでしょう。
そんな文系学生のためにここでは文系の代表的な職種と業界をいくつがご紹介します。仕事を知り、選択肢が狭まることでどのような企業を選ぶべきかが見えてくると思いますので、しっかりチェックしていきましょう。
- 公務員
→「安定」の代表ともいえる公務員。そんな公務員は理系・文系を問わずに目指せます。 学部関係なしに活躍できる職種から、学部ごとに選べる職種などがあり、選択の幅が広いのも特徴です。 - 営業
→営業職は実績が重視される職業であることから、学歴などが左右されることがありません。また実績次第で高収入も狙えることから文系学生に人気の高い職種の1つです。 - 事務
→事務職も文系学生に人気の高い職種の1つです。一般事務、人事事務、労務事務、医療事務、貿易事務、経理事務など、さまざまな選択肢があり、どの企業においても多くの学生からの応募が集まります。 - マーケティング
→商品やサービスなどを売る仕組みを考えるマーケティング職。市場調査や情報収集、データ分析など、一見数字を扱うイメージがあることから理系に人気があるように感じますが、実は文系学生の方が毎年多くの応募が集まります。 - インフラ業界
→ガス、電気、水道、鉄道などといった日常生活に必要な基盤を提供する業界です。どんなことが起きても耐えることのないことから安定性があり、人気の高い業界の1つです。 - 保険業界
→保険業界は生命保険や損害保険、医療保険や自動車保険といった取り扱う商品の幅が広く、特別な資格の取得などもいらないことから文系学生に選ばれています。実績次第で高収入も狙えることから、人気の高い業界です。 - 商社業界
→商業業界では総合商社と専門商社と分かれており、総合商社では幅広いサービスや商品を取り扱い、専門商社では特定の分野のサービスや商品を取り扱います。伊藤忠商事や三菱自動車などといった企業は毎年人気企業として名前が上がります。 - サービス業
→サービス業はお客様が必要としているサービスを提供し、利益を出す業界です。ホテルや旅館、介護や福祉、人材サービスなどさまざま職種があります。専門的な分野でありながら資格が必要のない職種が多いのが特徴です。
上記で紹介している文系学生が狙える職種、業界はほんの一部です。他にもたくさんありますので、説明会などに参加し、視野を広げていきましょう。
文系学生の企業選びのコツ
文系学生が選べる仕事の幅は広く、選択肢の多さからかえって何を選べばいいのかわからないと悩む人も多いでしょう。ではそのような人はどのようにして自分に合った最適な企業をみつけていけばよいのでしょうか。
ここではそんな選択肢の多い文系学生の企業選びのコツについて解説していきます。選択肢の多い中から自分に合う企業を見つけるために意識すべきことをしっかりとチェックしていきましょう。
自分の強みや能力を求めている企業を選ぶ
文系学生が企業選びをする上でます意識すべきことは、自分の強みや能力を求めている企業を選ぶようにすることです。業界や職種にこだわりよりも、自分の持つ強みやスキルを活かせる企業を意識した方が企業選びに成功します。なぜなら就活において“相性”がとても重要になるからです。
就活では学生が企業を選ぶように、企業側も学生を選んでいますので、お互いにとって相性が良いと判断されないと内定に結びつきません。そして就活においてその“相性”は企業が求める人物像に自分が当てはまっていることがポイントとなるのです。
就活では社会人経験のない学生から学生が持つ強みやスキルから今後の可能性を推し量ります。そのため、学生は企業が求める人物像(=強みやスキル)を理解したうえで自分がその人物像に当てはまる企業を選んでエントリーすれば内定に結びつく可能性が高まるのです。
そして実際に自分の持つ強みやスキルが存分に活かせる環境に身を置くことができれば、学生自身も成長することができるため、社会人生活も豊かなものになるでしょう。ですからまずは自己分析から自分についての理解を深め、気になる企業が求めている人物像を把握することで自分との相性を図りましょう。
やりたいことよりも“できること”を優先する
文系学生が企業選びをする上で次に意識したいのが、やりたいことよりも“できること”を優先することです。前述からもお話ししているように、就活においては“相性”がとても重要になるため、自分のやりたいことよりも自分にできることを意識した方がうまくいきます。
なぜなら企業にとって相性の良い企業とは、企業が求める人物像に当てはまること(強みやスキルを持ち合わせていること)のため、学生自身が自分の強みを理解したうえで企業を選んだ方が内定に結びつくからです。
反対に企業が求める人物像やスキルなどを無視し、自分がしたいこと、やりたいことだけを意識して企業を選んだ場合、たとえ一般的にすごいとされるスキルや資格などを持っていてもその企業にとって必要なものでなければ内定には結び付きません。
ですので企業や仕事を選ぶ際には自分の能力を理解したうえで、“自分にできること”を優先しながら企業選びをしていきましょう。選択肢が多いからこそ、業界や職種にこだわるのではなく、自分の可能性や企業との相性を中心に考えていくことが大切です。
文系学生が就活を成功させる秘訣
文系学生は選択肢が多いが、その分学生も多くいるため企業にとっては倍率が高くなりますので、受かるための対策をしっかりとしていかなくてはなりません。ではそんなライバルたちに負けずに就活を成功させるためにはどうすればよいのか。
ここではそんな文系学生が就活を成功させるための秘訣について解説していきます。他の学生と差を付け、自分の選んだ企業から内定を獲得できるようにしっかりと対策していきましょう。
説明会などに参加し、情報をたくさん集める
文系学生が就活を成功させるためまずすべきことは、説明会などに参加し、情報をたくさん集めることです。選択肢の多い文系学生にとってその中から自分に合う企業を選ぶためにはまず企業や職種について知る必要がありますので、それらの情報を得るための行動を取ることが大切です。
合同説明会に参加すれば一度に多くの業界や企業を知ることができますし、個別の説明会や就活イベントなどに参加すれば、どのような人材を求めているかを知ることができます。さらに興味のある企業を見つけることができた場合にはOB訪問やインターンシップに参加することでより深い情報を得ることができます。
実際に自分の目で業界や職種などを見て、情報を得ていくことで納得のできる選択ができるようになりますし、直接得た情報は信ぴょう性が高いため、相性を図るうえでも情報が役に立つでしょう。
また説明会や就活イベントなどへの参加は企業を探すだけでなく、選考を受けるうえでも得た情報は役立ちますので、志望動機を書く際や面接での回答を考えるためにも重宝され、内定率もグッと上がります。
積極的に就活に関わり、行動量を意識する
文系学生が就活を成功させるために次に意識すべきことは、積極的に就活に関わり、行動量を意識することです。前述からもわかるように、就活を成功させるためには情報をたくさん得ることが大切で、そのためには積極的に就活に関わっていくことがポイントとなります。
積極的に説明会やイベントなどに参加すれば業界や企業、仕事や会社が求める人物像などを知ることができますし、選考をたくさん受ければ選考や面接に慣れることができ、力を確実につけていくことができます。
文系学生はライバルが多いですし、特に23卒においては就活ルールの廃止やコロナの影響から就活が早期化されています。そのため多くの企業で早め早めに内定出しを行う、採用活動を終えていますので、出遅れてしまわないためにも行動量を増やすことやスピード感を意識することが大切です。
ですので早いうちから就活を始め、積極的に説明会やイベントへ参加し、選考を受けることで行動量を増やすように心がけましょう。そうすれば企業選びも自分の中でしやすくなりますし、選んだ企業からの内定獲得も狙いやすくなります。
就活エージェントを頼ると確実にうまくいく!
文系学生が就活を成功させるための秘密兵器ともいえるのが“就活エージェント”の存在です。就活のサポートを行ってくれるエージェントを頼ると企業選びに成功しますし、内定も確実に獲得することができます。
就活エージェントは自己分析や企業研究などのお手伝いからESや面接対策、企業の紹介なども行ってくれるため、「企業選びに苦労している」という文系学生の心強い味方となってくれるでしょう。さらに就活の基本的な対策もしてくれることから、内定獲得のためのサポートも受けることができるため、就活エージェントを頼るだけで内定獲得にグッと近づくことができます。
キャリchでも文系学生の企業選びから内定獲得のためのサポートを行うイベント「就活相談サポート」を開催しています。このイベントでは企業選びを迷っている文系学生のために一緒に企業を探したり、条件に合う企業を紹介しています。
さらに選んだ企業に受かるためにさまざまなサポートも行います。はじめから最後まで一緒に就活を行います。あなたにとって心強い存在となりますので、ぜひ気楽にご参加ください。
おわりに
文系学生は仕事の幅が広いのが特徴ですが、その選択肢の多さから企業選びに悩む人も多いと思います。しかし企業選びというのはどの職業を選ぶかというよりも、自分に合った企業を選ぶことが大切ですので覚えておきましょう。
そのためにも自分や企業への理解を深め、自分に必要な選択ができるように準備してください。また受かるための対策も欠かせません。まずは情報を集めるために接触的に行動し、行動量を意識したうえで就活エージェンとともに就活をしていきましょう。
就活相談サポートに参加しよう!
この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。