オンライングループワークとは?事前準備や成功させるコツを解説
2024年8月9日
就活生 Aさん
オンライングループワークとは何ですか?
対面で行うのではなく、ZoomやGoogle Meetなどを用いてグループワークを行う選考です。
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
そうなんですね。 対面とは違った、オンライングループワークならではの対策法はありますか?
はい、あります。 このコラムでは、オンライングループワークで企業が見ているポイントや成功させるためのコツなどを紹介していきますね。
キャリアアドバイザー 平崎
オンライングループワークとは?
オンライングループワークとは、ZoomやGoogle Meetを用いてグループワークを行う選考です。グループワークは、これまで対面形式で行われることが一般的でしたが、新型コロナウイルスの流行以降、オンラインによるグループワークを実施する企業が増えました。
現在もオンライングループワークを取り入れる企業が多くありますので、対策しておきましょう。
対面グループワークとの違いや所要時間、参加人数について以下で詳しく解説します。
対面グループワークとの違い
対面グループワークとの違いは、コミュニケーションが取りづらく、相手の考えを把握する難易度が高いことです。
オンライングループワークの場合、相手と直接コミュニケーションを取れるわけではありません。そのため思うように意思疎通が図れずに、話し合いがまとまらないまま終わってしまうということもあります。
また、理解を深める時間も必要になり、考える時間が短く感じやすいことも特徴です。そのため、オンラインならではの対策をする必要があります。
オンラインならではの対策は、以下の「オンライングループワークを成功させるコツ」で詳しく解説します。
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所要時間や参加人数
オンライングループワークの制限時間は企業により異なりますが、30分程度のことが多いようです。基本的にコミュニケーションが取りづらいことを考慮して、1グループあたり4人から6人程度の少ない人数で実施されます。
しかし、オンライングループワークは、参加人数が少なくても時間が足りなくなる可能性が高いため、時間配分には注意が必要です。
オンライングループワークで企業が見ているポイント
オンライングループワークの選考を通過するために、企業が見ているポイントを抑えておく必要があります。
具体的にオンライングループワークで企業が見ているポイントは以下の通りです。
面接官が確認しているポイントを知った上で対策をすれば、効率よく準備できるので、以下より詳しくチェックしておきましょう。
論理力などの「個人能力」
オンライングループワークで企業が見ているポイントの1つが、個人能力です。個人能力とは、論理力、発想力、思考力などを表します。
オンライングループワークでの個人能力の具体例は以下の通りです。
- 他の意見にない独自のアイデアを発言できているか
- 話し合いの矛盾に気づき、修正できているか
- 話しが論理的であるか
他の意見にない独自のアイデアを発言できているかを確認することで、発想力の有無をチェックしています。発想力は、企画をする上で重宝される能力で、引き出しの多さをアピールするのに有効です。
また、話し合いの矛盾に気づき、修正できているかを確認することで、思考力をチェックしています。思考力は課題設定をする上で重宝される能力で、修正能力の高さをアピールするのに有効です。
最後に、話しが論理的であるかを確認することで、論理力の有無をチェックしています。論理力は、営業をする上で重宝される能力で、コミュニケーション能力が高いことをアピールするのに有効です。
このように、企業が見ているポイントを把握しておけば、オンライングループワークでもアピールしやすくなるでしょう。
コミュニケーションなどの「対人能力」
対人能力も、オンライングループワークで企業が見ているポイントになります。オンライングループワークにおける対人能力とは、傾聴力、コミュニケーション力、リーダーシップなどです。
オンライングループワークでの対人能力の具体例は以下の通りです。
- 相手の意見を注意深く聞けているか
- 限られた時間でよい人間関係を構築できているか
- よい方向にチームを引っ張っているか
相手の意見を注意深く聞けているかを確認することで、傾聴力の有無をチェックしています。傾聴力は、取引をする上で重宝される能力で、聞き上手であることをアピールするのに有効です。
また、限られた時間でよい人間関係を構築できているかを確認することで、コミュニケーション力をチェックしています。コミュニケーション力は、営業や企画など多くの仕事で重宝される能力で、話し合いが得意なことをアピールできます。
最後に、良い方向にチームを引っ張っているかを確認することで、リーダーシップの有無をチェックしています。リーダーシップは、チームで仕事をする上で重宝される能力で、目標に向かって導いていく力をアピールするのに有効です。
オンライングループ参加における事前準備
ここまでオンライングループワークで企業が見ているポイントについて解説しました。ここからは、オンライングループ参加における事前準備について紹介します。
オンライングループ参加における事前準備は以下の通りです。
オンライングループワークの当日は緊張している人が多いと思います。そこで、機械の不具合などがあると、余計に心配なことが増えて、気持ちが落ち着かないまま試験を受けることになります。
そうならないためにも、試験当日までに必要な準備を事前に把握し、準備していきましょう。
ネット環境を整える
オンライングループ参加における事前準備の1つが、ネット環境を整えることです。
ネット環境が悪く、接続が切れてしまうと、話し合いが中断されてしまったり、いなかった時間の内容を聞いたりするなど、他の応募者の時間を奪うことになります。そのため、Wi-Fiなどを用意しておくといったネット環境を事前に整える必要があります。
また、自宅で受験する場合は、通信環境がよい場所を把握しておくのも重要です。
カメラの映像やマイクの確認
カメラの映像やマイクの確認も、オンライングループ参加における事前準備の1つです。逆光ではないか、自分の顔がきちんと映っているか、画面越しの目線がおかしくないか、マイクの声がちゃんと通るか、音の大きさは適正かなどを確認する必要があります。
オンラインでは対面よりも伝わりにくいので、はっきり見える、はっきり聞こえる環境作りが重要です。音割れなどは面接官だけでなく、他の就活生にも迷惑をかけてしまう恐れがあるので、事前にカメラ越しの見え方、マイクなどを確認しておきましょう。
服装や綺麗な部屋の用意
服装や綺麗な部屋の用意もしっかり行ってください。オンライングループワークの基本的な服装はスーツです。もし、「私服可」でも、オフィスカジュアルな服装がよいでしょう。
また、片付けられていない部屋が映ると印象が悪くなるため、部屋を片付けておくようにしてください。
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オンライングループワークの流れ
オンライングループワークを円滑に進めるためには、全体の流れを知っておくことが重要です。具体的なオンライングループワークの流れは以下の通りです。
それぞれの詳細について以下より解説していきます。
企業からテーマを聞く・自己紹介
企業からテーマや細かいルールが伝えられ、議論ごとに1つのテーマが設定されます。例外的に2つ以上の回答を求められる場合もありますが、オンライングループワークでは、ほとんどありません。
テーマを聞いた後は自己紹介です。自己紹介では時間が短い場合には名前のみ、時間がある場合には簡単なプロフィールを述べましょう。自己紹介の段階で、グループワークの得意な立場を伝えておけば、役割分担がしやすくなります。
時間配分を決める
自己紹介が終わったら、時間配分を決めます。基本的に各項目の所要時間は全体の30%程度で、まとめが10%程度にすることが望ましいでしょう。
以下のような配分にすれば、スムーズにオンライングループワークを進められます。
【グループワークの制限時間が30分の場合】
- 役割決め、テーマの定義付け:10分
- 意見出し:8分
- 意見の優先順位付け:8分
- 話し合い結果のまとめ、発表の準備:4分
役割分担
時間配分が決まったら、役割分担をします。役割分担の例は以下の通りです。
- 司会
- 書記
- タイムキーパー
- 発表など
先ほど紹介した通り、自分の得意なことをあらかじめ決めておけば、アピールしやすくなります。
司会は議論を活性化する役割で、冷静な判断で気配りができる人に向いています。書記は議論の内容をメモする役割で、授業の内容を上手くまとめられる人に向いています。
タイムキーパーは、議論内容の時間を調整する役割で、計画的な人に向いています。発表は、結論をわかりやすく論理的に伝える役割で、柔軟性や対応力がある人に向いています。
また、グループの人数が5人以上の場合は、役割なしという人が出てきますが、役割のない人も焦る必要はありません。役割がない人は、それぞれの役割のサポートをしましょう。
他にも、得意な役割がわからない人は、まず、自己分析をする必要があります。以下の自己分析ワークより、自己分析をしていきましょう。
【就活対策資料】
自己分析ワークシート
テーマの定義付け
それぞれの意見を聞く前に、テーマの定義を決める必要があります。テーマに対する認識は人それぞれなため、参加者の理解を一致させることが目的です。
たとえば、「交通事故」というテーマでも、車の事故を想像する人もいれば、電車の事故を想像する人もいます。
また、交通事故の原因も、スピード違反や飲酒運転など、認識に大きな違いがあるでしょう。このように。認識がズレていると話しがまとまらないため、テーマの定義付けが重要です。
それぞれの考えを述べて回答をまとめる
テーマに対する認識がそろったら、それぞれの考えを聞いて回答をまとめましょう。また、それぞれの考えを聞く前に、考えを伝える上でのルールを決めておくとスムーズに進められます。
具体的には、「他人の意見を否定しない」「アイディアを比較しない」などです。以上のようなルールがないと、アイディアの質ばかり気にして意見が少なくなり、話し合いが活発化できません。
また、意見がそろったら、優先付けを行います。優先付けのときのポイントは、全員が納得する意見にすることと、意見を組み合わせて優先順位をつけることです。
1つの意見に縛られずに、複数のアイディアの良い点を組み合わせると意見をまとめられるでしょう。
結論の発表
最後に、発表担当が面接官に結論を伝えます。発表のときは時間が限られているので、なるべく端的に答えるのがポイントです。もし、発表者が企業側の質問の回答に困っていたら、サポートしてあげましょう。
また、グループワークについて、より詳しく知りたい人は以下のコラムも合わせてご覧ください。
オンライングループワークを成功させるコツ
オンライングループワークを成功させるためには、オンライン特有のポイントを抑えておく必要があります。
オンライングループワークを成功させるコツは以下の通りです。
それぞれの項目について以下で詳しく解説するので、参考にしましょう。
対面よりも丁寧に相手の意見を確認する
対面よりも丁寧に相手の意見を確認することが、オンライングループワーク成功のコツです。オンライングループワークは対面よりも意思疎通が難しいので、相手を理解できたと思っていても理解が一致していない可能性があります。
自分の意見に対して賛成しているかわからないままにしておくと、意見をまとめる段階で話しが戻ってしまい、結論にたどり着けません。そのため、入念に相手の考えをチェックする必要があります。
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動きを大きく表現する
動きを大きく表現するのもコツの1つです。オンライングループワークでは画面越しにしか伝えられないので、手などを使って大きく表現することが重要になります。
少しオーバーなリアクションをすれば、意見が伝わりにくいオンライングループワークでも自分の意見をわかってもらえるでしょう。
パソコンにもよりますが、カメラを向いていないと、目線が下を向いているように感じ、印象が悪くなる恐れがあるため、目線は画面ではなく、カメラに向けるようにしてください。このように、常に画面越しに自分がどう見えているかを意識することがポイントです。
端的に答える
端的に答えるのも、オンライングループワークを成功させるコツです。オンライングループワークでは、1人が話せる時間は短いため、端的に答える必要があります。
また、長々話していると、他の人への配慮が足りないという印象を与えてしまったり、他の応募者が発言できないという迷惑行為になったりします。もし、話の長い応募者がいた場合には、自分から制限時間のルールを設ける旨の提案をするとよいでしょう。
全員が意見できるように話しを振る
全員が意見できるように話しを振ることも、コツの1つです。企業は、全員の意見を尊重できているかも見極めるための判断材料としているため、意見は全員からもらうようにしましょう。
とくに司会を担当する場合は、全員に意見を聞けていないとリーダーシップ力がないと判断されることがあります。反対に、司会を担当していない場合でも、意見を出せていない人に話しを上手く回すことで、視野の広さや協調性をアピールできるでしょう。
オンラインに慣れておくと安心
オンライングループワークを成功させるために、オンラインに慣れることも大切です。雰囲気に慣れておくと本番で緊張しにくくなり、自分をアピールしやすくなります。
オンラインに慣れるためには、事前にオンラインによる模擬グループワークをたくさん経験しましょう。模擬面接などでも問題ないので、キャリアアドバイザーなどに相談し、模擬面接や指導を受けましょう。
また、オンラインで自信を持って発言するためには、自分の見え方や声量、活舌などを事前に把握しておくこともポイントです。そのため、キャリアアドバイザーを活用して練習中の様子や発言の仕方といったアドバイスをもらいましょう。
オンライングループワークを成功させるためには事前準備が大切
オンライングループワークを成功させるためには、事前準備が大切です。具体的には、ネット環境を整えたり、対面よりも丁寧に相手の意見を確認することなどです。
また、キャリアアドバイザーに相談するのもオススメです。キャリアアドバイザーは、多くの就活生と企業の両方を見てきた客観的なアドバイスや企業の特性ごとのポイントなどを教えてくれます。
きっと、あなたの悩みを解決してくれるでしょう。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。