大学卒業後に就職しないのは逃げ?就活成功法と就職しない末路
2023年5月30日
就活で受ける企業は決まりましたか?
キャリアアドバイザー 廣瀬
就活生 Aさん
就活のモチベーションがないので、このまま就職せずに大学を卒業しようと思っています。
大学生から社会人になるときは不安でやる気も起きないときもありますよね。就職したくない気持ちはわかります。
キャリアアドバイザー 廣瀬
就活生 Aさん
就職がいやなので、就職以外の道があればいいんですけど。
特別な理由がなければ新卒の今就職したほうがよいです。ここでは就職しなかった時のデメリットやメリット、就職しないまま大学を卒業した末路について解説していきます。
キャリアアドバイザー 廣瀬
大学卒業後、就職しないという選択はアリなのか?
基本的に大学卒業後は就職した方がよいといえます。「新卒」という肩書の恩恵は大きく採用活動で重要視されているからです。
新卒採用を重視する企業は多く、既卒者になってからの就活ではやはり「新卒」と「既卒」を比べた時に前者を優先して採用するでしょう。既卒者が特別なスキルや能力を持っていない限り、フレッシュで若い新卒を採用したくなるのは当たり前。
大学卒業後にやることが決まっていなくて「就活が何となく嫌」というあやふやな理由であれば、とりあえず就職してみることがオススメです。
就職はゴールではないので、最初に入った会社に一生務めなくてはいけない義務も法律もありません。1つの通過点として捉えておくと良いでしょう。
すでに大学卒業間近で就職が決まっていない人は、キャリチャンの「出遅れ就活サポート」に参加してみてください。就活で出遅れた人が挽回できるように就活のアドバイザーがサポートしてくれます。
大学卒業後は就職しない!就活しないまま卒業する理由
就職しないまま大学を卒業する理由は下記の通りです。
就活から逃げ出したくなる時は誰しもあるでしょう。その中で自分はどんな理由で就職をしたくないのか改めて認識する必要があります。「就職したくないのか」「就職できないのか」で大きく変わるからです。よくある就職をしたくない理由について解説していきます。
就職に対するモチベーションが低い
就職するモチベーションが低いため就職せずに大学を卒業する人もいます。就活をしているうちに「何のための就活なのか」がわからなくなり、就職のメリットが見出せていないからです。
就活では目標をつくってブレないために活動をしていくものですが、目標ややりたい仕事がなければ就活をする意味を見失ってしまいます。「自分は営業をしたい」「自分はIT関係の仕事に就きたい」という明確なやりたいことがあれば、その目標に向かって「今は何を対策すべきか」がわかっているので就活も頑張れるでしょう。
また、同級生が必死に就活をしているのをみて、「そこまでして就活を必死にやりたくない」と感じて就職せずに大学を卒業する人もいます。
働くことへのマイナスイメージがある
働くことへのマイナスイメージが拭えなくて就職をしない大学生もいます。働くこと=苦痛に耐える、みたいな考えをしている人も多くいるからです。
会社員になると責任も増え仕事量も増えます。その分会社に必要とされたりやりがいを見つけることができるのです。
たとえば、大学生の時にアルバイトをして先輩から怒られている人は、「仕事に向いていない」と考えてしまい働くことがトラウマになるケースもあります。また、仕事の愚痴を毎日言っている家族がいたりつまらなさそうに仕事をしている先輩を見ていると、「仕事=つまらない」と思ってしまいがちです。
自由に生きたい
卒業後は自由に生きたいと考えて就職をしない大学生もいます。社会人になれば時間の自由が少なくなるからです。
大学生時代はバイトやサークル、飲み会、遊びなどに時間を自由に使えていましたが、社会人になれば一般的に週休5日の8時間労働と時間が限られています。それに仕事が終わった後も上司との付き合いで飲みに行ったり、定時内に仕事が終わらなければ残業をする必要もあるでしょう。
就活をしないで大学を卒業すると縛られるものがないので自由です。自由に生きたいのであれば、就職をしない選択をしてもよいでしょう。
自分のやりたい仕事がわからない
大学卒業後に自分のやりたいことがわからず就職をしない大学生もいます。大学生時代に遊んでばかりいたり将来のことを考えていないのが原因です。
大学生の時からやりたいことや行きたい企業がなくてどこに就職をしたらいいのかわからずに、そのまま就職をしないこともあります。やりたいことがない人でも大学である程度の学力があるので、やりたいことがなくても多くの人はとりあえず就職をして自分に合っている企業を探しながら働く人もいます。
そもそもやりたいことを仕事にできる人も少ないですし、学生の若い頃からやりたいことが明確でない人の方が多いといえます。
「働きたくない」「やりたい仕事がわからない」という人は下記の記事も参考にしてください。
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就活の仕組みに納得いかない
就職をしない大学生は就活の仕組みに納得いかないこともあります。一般的に企業の採用活動は「新卒採用」が中心となっており「なぜ新卒でないと採用されないのか」と日本特有の採用活動に不満があるからです。そのため就職を見送る人もいるでしょう。また、企業から大学名を選別されたり、学生時代に時間を費やしてまで就職するべきなのかと理不尽さを感じたりして就職しない選択をする人もいます。
大学卒業後に就職しない!就活しないまま卒業した人の末路
就職しない大学生に残された選択肢は下記の通りです。
大学卒業後に就職をしない人はある程度選択肢が限られます。ただ、就職することが正解だとか就職しないのが不正解と言っているわけではありません。もちろん会社員が合っていない人も中にはいますし、早く就職をした方がいい人もいるのでぜひ参考にしてください。
フリーターとしてアルバイト
就職をしない大学生に残された選択肢の1つ目は、フリーターとしてアルバイトをやることです。就職しなければ、フリーターとしてアルバイトでお金を稼ぐことになります。アルバイトは勤務時間や働く日数を自分で決められることがメリットですが、会社員ほどの福利厚生はないですし社会的信用を得にくいことがデメリットでもあります。
正直フリーターとして一生続けるのは難しいです。親や自分が病気になったときに生活することができなくなるからです。家を買うのにも企業に正社員として雇用されていないといけなかったり、結婚をする時でも相手方の親に否定されることもあります。
フリーランス
就職をしない大学生に残された選択肢の2つ目は、フリーランスとして個人で稼いでいくことです。フリーランスは特定の企業に属せず、クライアントと業務提携して仕事をもらいながらスキルを提供する働き方。
最近ではフリーランスのような働き方が注目されていますが、一定のスキルがなければ厳しいです。また、大きく稼ぐことができる反面安定した収入が見込めないのがデメリットでもあります。
決まった時間に働く必要がないことや人間関係で苦しむことがないことがフリーランスのメリットです。ただし、確定申告や保険、年金などは自分で管理しないといけないので、管理するのがめんどくさい人は会社員になるほうがよいでしょう。
起業
就活をしない大学生に残された選択肢の3つ目は起業をすることです。起業ができる人は学生のときに何かしらの成果を上げており、企業に向けて行動できていることが大事になります。さらに起業には、人脈やコミュニケーション能力、経営スキルなどあらゆるスキルが求められるので、簡単に起業してうまくいくことはありません。
そもそも起業してもどんな事業をやりたいのかが明確にないといけません。中途半端な気持ちで始められるものではないので、起業を考えているなら本気で事業計画やプランの戦略をたてて人脈を広げておきましょう。
ニート
就活をしない大学生に残された選択肢の4つ目はニートです。ニートは15歳〜34歳の非労働力者の内、家事やアルバイトをしていない人のことを言います。
大学卒業後に何もやりたいこともなく就活のやる気も出ないままだとニートになりますが、いずれはニートから脱出する必要があるのです。最低限生活できるお金は稼がないと生きていけないですし、今実家に住んで親のもとで暮らしていても、自分より親の方が先に亡くなるのでいつまでも親の元では暮らせません。
そして、就活を始める時には面接で必ずニートであった空白期間は何をやっていたのかを聞かれます。何もやっていなかったら就職は厳しいです。ニートであれば何かに取り組む時間があるので他の就活生には負けないスキルや能力を身につけ、就活で有利に立てるように準備しておきましょう。
大学卒業後に就職しないデメリット
大学卒業後に就職しないデメリットは下記の通りです。
どうしても就職したくない人はメリットだけでなくデメリットも知っておきましょう。就職しないデメリットを理解しておくと、大学卒業後の生活にどう影響するかがわかるのでみていきましょう。
社会的信用が得にくい
大学卒業後に就職をしないデメリットの1つ目は社会的信用が得にくいことです。
たとえば社会的信用がなければクレジットカードの作成や家や車のローンを組むことは難しくなります。フリーランスや起業として働く場合は最初の頃の信用は0から始まりますが、積極的に仕事を続けてクライアントやお客さんの信用を獲得し続ければ、解決できることもあります。
ただ、就職をせずに社会的信用を得ることは難しく、実績などが重要になるのでとりあえず就職しておいて問題なさそうです。
安定した収入が見込めない
大学卒業後に就職をしないデメリットの2つ目は安定した収入が見込めないことです。就職しない限りアルバイトやフリーランスなどの働き方もありますが、安定した収入は得にくいです。
フリーランスという働き方も注目されていますが、最初から大卒の初任給ぐらい稼げる人は少ないでしょう。もちろんスキルがもともとあって実績もすでにある人ならフリーランスで初月から稼げる人もいます。
またフリーランスだと「急にクライアントから仕事を断られた」ということもあり収入がストップする場合もあるので注意しましょう。
福利厚生が受けられない
大学卒業後に就職しないデメリットの3つ目は福利厚生が得られないことです。会社に属すると以下のような福利厚生が得られます。
■ 法定福利厚生
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 介護保険
- 雇用保険
- 介護保険
- 子ども、子育て拠出金
■ 法定外福利厚生
- 財産形成
- 食事補助
- 住宅手当
- 交通費
- 育児、介護支援
法定外福利厚生は企業で異なるので注意が必要です。
フリーランスの働き方だと、自分で国民年金や国民健康保険に加入したり確定申告をしなければいけません。会社であれば給料から天引きで厚生年金や税金が引かれるので、理解していなくても大丈夫です。
それ以外にも子育てや住宅手当など生活費を抑えられるので暮らしを楽にしてくれます。
既卒の就活は厳しい
大学卒業後に就職をしないデメリットの4つ目は既卒の就活は厳しいことです。新卒の就職を逃して既卒での就職はかなり大変になります。企業はスキルや強みがなければ既卒者ではなく新卒者を採用したいからです。企業としては、若くてフレッシュな人材を求めています。
もうすでに既卒として就職が厳しいと思っている人は就活のアドバイザーに直接サポートしてもらいましょう。キャリチャンでは「出遅れ就活サポート」のイベントを開催しているのでぜひ参加してみてください。
新卒募集の企業を受けられない可能性がある
大学卒業後に就職をしないデメリットの5つ目は新卒募集の企業を受けられないことがあることです。大学を卒業してから3年までは新卒として就活を行えますが、その場合でも企業から相手にされないこともあります。
大学4年生のときに就職を見送った理由が面接官に刺さらなかったら「そもそも3年間何してたの?」となってしまうことがあるのです。大学4年生で就職しなかったからには、何か具体的な理由をもっていないとそもそも新卒の募集でさえも受けられない可能性があります。
同年代の友達と就職時期の遅れがある
大学卒業後に就職をしないデメリットの6つ目は同年代の友達と遅れをとることです。就職をしないということは一般の同年代と比べて入社する時期に差があります。
たとえば大学4年生で就職している人と食事に行くと仕事の話で盛り上がっているなか話についていけなくて劣等感を感じるでしょう。大学4年生の就活に遅れて就職をすると周りの同期との差を感じてストレスになることもあります。
プレッシャーや孤独感を感じる
大学卒業後に就職をしないデメリットの7つ目はプレッシャーや孤独感を感じることです。大学4年生で就活をすると周りは就活生ばかりで情報の交換や意見の交換ができるので、孤独感を感じることなく就活を進めていけます。
大学卒業後の就活は1人で進めていくことになり、すでに働いている同い年の友達の活躍をみると、「自分も早く就職しないと」とプレッシャーになることもあるでしょう。プレッシャーが就活の活気につながればよいですが、就活したくてもモチベーションが下がり就活できない悪い方向に進まないようにメンタルを強く持つことも大事になります。
大学卒業後に就職を成功させる就活方法
大学卒業後に就職を成功させる就活方法は下記の通りです。
大学在学中に就活を逃してしまった人は何から始めていいのかわかりませんよね。大学卒業後に就活をするときはしっかり成功させるための手順を踏む必要があるのです。
最優先で就活を進める
大学卒業後の就職を成功させる方法の1つ目は最優先で就活を進めることです。同い年の人はすでに就職をしている人がほとんどで遅れをとっている状態。
就職しなければ自由な時間が手に入ります。自分の自由な時間は確保できているので何を優先的に取り組むかが重要なのです。その中で就活を成功させたい人は最優先で就活を行いましょう。
人によってはアルバイトが忙しくて就活にさける時間がないかもしれません。将来のことを考えて自分が納得のいく就活をするために、しっかり優先順位をつけるようにしていきましょう。
もしもアルバイトなどで就活を優先できない理由があれば、キャリチャンが開催している「スピード内定サポート」のイベントで、最短で就活を終えることができるのでぜひ参加してみてください。
自己分析を1からやり直す
大学卒業後の就職を成功させる方法の2つ目は自己分析を1からやり直すことです。就活でうまくいかない大半の原因は自己分析不足だからです。
大学在学中に就職しなかった人は自己分析で挫折した人もいるのではないでしょうか?就活の方向性を決める時は自己分析をもとにするので、まずは興味のあることや自分の強み、何が好きなのかを分析して理解していきましょう。
自己分析のやり方が分からなくて挫折しそうな時はキャリチャンの「自己分析ワークシート」を活用してみると良いでしょう。
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就活エージェントを利用する
大学卒業後の就職を成功させる方法の3つ目は就活エージェントを利用することです。大学4年生の頃は周りも同じ状況の人たちばかりで情報もすぐに手に入る環境でしたが、大学卒業後は1人で就活を進めていくことになります。
1人で就活を進めていくのは、今の企業の採用状況や対策方法がわからずに考える事が多すぎて就活をあきらめてしまう原因になりかねません。そこで就活エージェントを利用することで、就活のアドバイザーからアドバイスをもらいながら安心して一緒に就活を進めていけます。
大学卒業後に就活するより、新卒で就職する方がオススメ
新卒の内に就職した方がいい理由は下記の通りです。
大学在学中に就職を逃してしまうと勿体無いことになることも。新卒として活動できるのは今のうちだけですし、同い年の人と差が開いてしまうので新卒で就職する方がオススメです。
就活の上で「新卒」の肩書は恩恵が大きい
新卒で就職した方がよい理由の1つ目は「新卒」の肩書の恩恵が大きいことです。就活において「新卒」は1つのステータスになるので、新卒のうちの就職は有利に進められます。
やはり企業は若いフレッシュな新卒を求めており、新卒というだけでも価値があります。たとえば既卒者と新卒者を比べたときに、既卒者に特別なスキルがなければ企業は若い新卒者を選ぶでしょう。
また「新卒」は人生で一回しか来ないので、後悔しないように就職をするのかしないのかを選ぶ必要がありますね。
若いうちに社会のルールやビジネスマナーを学べる
新卒で就職した方がいい理由の2つ目は若いうちに社会のルールやビジネスマナーを学べることです。年齢が高くなるとルールやビジネスマナーは当たり前となり、1から教えることはありません。
新卒は、初めての社会人ということで入社して間もない時はビジネスマナーやルールの研修がある企業もあります。若いうちに学んでおくと、どこの企業に行っても「常識のある人」となるので、印象がよく社会人をうまくやっていけるでしょう。
ビジネスマナーなどは働かなくても本などで身につけられますが、実際に実践しないと行動に移せないものです。
キャリア選択の選択肢が広がる
新卒で就職した方がいい理由の3つ目はキャリア選択の選択肢が広がることです。若いときに正社員として働くと、早い段階で自分に向いている仕事と向いていない仕事がわかり見切りをつけられます。
「転職は若いうちに」と言われますが、年齢が上がるにつれてそれなりのスキルや能力が求められ、転職が難しくなるのです。若い時ほど未経験の職種でもチャレンジできるので、自分のキャリアの選択肢を増やしていくことが可能です。
大学卒業後に就職しないのはリスクが高い!
大学卒業後に就職しないのはよほどの事情がない限りオススメしません。やはり大学4年生の新卒のうちにとりあえず就職をしておきましょう。人気の企業に入りたいとなると、既卒者に求められるのは即戦力となるスキルや能力があるかどうか。新卒であれば若いだけで入れる企業もあるので、経験を積む意味でもとりあえず就職しておく方がよいでしょう。
就職しなければ時間が自由なことや人間関係から解放されるメリットはあります。逆に社会的信用が得られなかったり、安定した収入が見込めないのは今後の人生の中で重要になります。
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就活しないで正社員になれる方法はありません。
一般的な就活とは違う方法として公務員になることができます。
公務員は国家公務員試験や地方公務員試験など一般的な就活とは少し異なるのです。ですが、就活とあまり変わらない活動になるので基本的には就活しないで正社員になる方法はないと思っておきましょう。
この記事の監修者
廣瀬 舞
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。
就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。
また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している