これされ読めばOK!ホワイト企業の特徴と見極める方法を就活のプロが徹底解説
2023年3月23日
もうすぐ企業へエントリーする季節ですね。希望する企業は決まりましたか?
キャリアプランナー 岡田
就活生 Bさん
候補はいくつかあります。ただ心配なのが「ブラック企業だったらどうしよう」って……。
そうですね。多くの人は「ホワイト企業」を探したい・勤めたいと思っているでしょう。
キャリアプランナー 岡田
就活生 Bさん
でも、どうすればホワイト企業が見つかるんだろう?ブラック企業には行きたくないし、働きやすい環境で仕事がしたいです。
では、「ホワイト企業の特徴と基準」について紹介しましょう。ホワイト企業かどうかを見極める方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
キャリアプランナー 岡田
『ホワイト企業』の特徴と基準
ホワイト企業とは、社員への待遇、福利厚生、社内環境が充実し、労働者が働きやすい会社のことを指します。そんなホワイト企業に就職したいと憧れ、抱いていますよね?
しかし日本には数えきれないほどの会社がありますので、その中からホワイト企業を探しだしていくためにはまず、「ホワイト企業の特徴」を把握しておかなくてはなりません。
ここではそんな、「ホワイト企業の特徴と基準」についてご紹介していきます。これから企業を選択していくうえで参考になる基準ですので、しっかりと把握しておきましょう。
離職率が低い・勤続年数が長い
ホワイト企業の特徴として、「離職率が低い」「勤続年数が長い」ことが挙げられます。会社への定着率の高さは、社員の会社に対する満足度の高さや居心地の良さがあってこそですので、“働きやすい環境”だという事を証明できます。
日本企業の離職率の平均値は14.9%、勤続平均年数は12,1年ですので、ホワイト企業の基準としては、「離職率5%以下(1年以内)」「継続勤務12年以上」を目安にすると良いです。
離職率や平均勤続年数などは、業界地図や口コミサイトや、説明会などから確認できるので、しっかりとチェックしておきましょう。
勤務時間が安定している・残業が少ない
勤務時間が安定しており、残業も少なく、休日出勤がない、といった企業は労働時間が適切に管理されているため、ホワイト企業である可能性が高いです。
全く残業がないというのは難しいでしょうが、残業しないために仕事の効率化を図っていたり、ノー残業デーを推奨したりなどして、「定時で帰る」雰囲気作りをしている企業は労働時間の管理が適切にできているといえます。
休日出勤に対しても、しっかりと手当がついたり、代休が取れるといった配慮がされているかどうかはチェックしておくべき項目です。
不必要な残業や休日出勤、過剰な労働時間などは体を壊す原因となりますので、それらの配慮ができている企業はホワイト企業といえるでしょう。
有給消化率が高い・有給が取りやすい
有給消化率が高かったり、有給が取りやすい環境の企業はホワイト企業である可能性が高いです。日本は有給消化率が低いとされていますので、その中でもしっかりと有給が消化できる環境かどうかは大きな基準となります。
ちなみに日本の有給消化率は2018年で52.4%。世界19か国を対象にしたランキングでは日本は3年連続最下位です。(引用:エクスペディア)
働き方改革によって「有給休暇義務化」があったものの、まだまだ有給消化率は低く、企業によっては「全く有給を取らせてくれない」といった場合があるのが現状です。
ですから、有給が取りやすい環境かどうかを確認しておくことは大切ですし、有給消化率が高いということは有給が取りやすい環境という事でもありますから、一つの基準として確認しておくと良いでしょう。
福利厚生が充実している
福利厚生が充実している企業もホワイト企業といえるでしょう。もともと福利厚生には、義務として必ず提供しなければならない「法的福利厚生」というものと、企業が独自に定めている「法定外福利厚生」とがあります。
法的福利厚生はあることが大前提ですので、「法定外福利厚生」がどれほど充実しているかどうかがポイントとなります。いくつか、あると嬉しい制度例を下記よりご紹介します。
- 通勤・住宅→交通費や家賃などを補助してくれる
- 健康・医療→健康診断や人間ドックなどにかかる費用を負担してくれる
- 育児・介護支援→託児施設の完備やベビーシッターを雇う際の費用を負担してくれる
- 特別休暇→誕生日や結婚記念日、子供の誕生日などの特別な日に休める
- 資格・勉強→資格取得や試験費用、教材費などを負担してくれる
- 慶弔→結婚や出産、不幸などに対して慶弔見舞金が給付される
最近では上記の他にも、「昼寝OK」「二日酔いの場合は午後出社OK」などといった変わった制度もたくさん出てきています。
これらの福利厚生は、自分の働きやすさに大きく影響してくるものですので、自分に必要なものがたくさんあればあるほど、あなたにとってホワイト企業だといえるでしょう。
また、いうまでもありませんが、「法的福利厚生」がないような企業は“ブラック企業”となりますので、避けるようにしてください。
女性が働きやすい・出世しやすい環境を提供している
女性が働きやすい・出世しやすい環境が提供されている企業もホワイト企業だといえます。先ほどの福利厚生の話になってきますが、女性は「産休・育休」の取得についてしっかりと確認しておかなくてはなりません。
なぜなら表面上、産休・育休は制度を設置されているものの、暗黙の了解で取得が難しかったり、育休から戻ってきたときのポストが用意されないといったことがあるからです。
また、男女差別がなくなってきたものの、「女性」というだけで出世させてもらえなかったり、男性とは違った昇格条件ということもまだまだあるのが現状です。
そのような企業を避けることはもちろん、女性が働きやすい企業を積極的に選んでいくことが大切です。女性の働きやすさは今後、結婚した時に「男性」にも関係してくることですので、それらを把握したうえで女性に優しい環境を提供してくれるのはホワイト企業だといえるでしょう。
年収が高い・安定している
年収の高さや安定さも、ホワイト企業の特徴の1つです。給料額は生活をしていくために重要なものとなりますので、年収が高いのは安心して働ける環境ということとなり、ホワイト企業であるといえるでしょう。
また、ボーナスが安定して支払われ続けることもホワイト企業の特徴です。ボーナスは給与と違い支払いの義務がありませんので、「賞与:年2回」などと記載されていても、業績悪化などによって「支払わない」という選択をしても問題ないとされています。
しかし、そんな中でもボーナスを安定して支払い続けることができる企業は、企業としての業績が安定しているということとなり、安定した働きができることが保証されていることになります。
ホワイト企業が多い業界はあるのか?
実はこれまでに紹介したホワイト企業の特徴が多く当てはまる業界がいくつか存在します。具体的にどのような業界があるのか、下記よりご紹介していきます。
- 務員
→労働時間管理が徹底されており、福利厚生も充実している。基本的に土日休みですし、地方の役所であれば仕事もさほど忙しくありません。公務員はホワイト企業の代表ともいえるでしょう。 - 元国営企業
→もともと国が運営していた機関は、今までの公務員のワークスタイルが残っているため、ホワイト企業である場合が多い。 - インフラ業界
→社会に必ず必要な業界であり、業績も安定しているため、給料面や働く環境が安定しておりホワイト企業である場合が多い。 - 航空・海運業界
→女性が多い業界のため、産休・育休といった女性に優しい環境作りがされていることから、ホワイト企業が多い傾向にある。 - 石油・石炭業界
→長期間蓄積したノウハウが必要な業界のため、新規参入してくる企業の少なさから企業として安定している。そのため、雇用の安定さや高い給料が確立されたホワイト企業が多い。
上記はあくまで例に過ぎず、業界内においてもホワイト企業とは言い難いところもあれば、上記にない業界にもホワイト企業はたくさん存在しますので、いろんな業界・企業を見極めていくようにしましょう。
また、上記のように業界による偏りはあるものの、「企業規模」による偏りはないので覚えておきましょう。つまり、「大手企業=ホワイト企業」といったことはないという事です。
大手企業でもブラック企業は存在しますし、知名度の低いベンチャー企業がホワイト企業ということもありますので、知名度ばかりにとらわれずに、自分に合ったホワイト企業を探していきましょう。
ホワイト企業かどうかを見極めるポイント
ホワイト企業かどうかを見極めるためには、求人情報に掲載されている基本情報を見ていくことはもちろん、実際の現場に出向くことが大切になります。そこで何を見ていけばいいのか、どう見極めていけばいいのかなどを解説していきますので、しっかりチェックしていきましょう。
社員が楽しそうに働いているかどうか
ホワイト企業かどうかを見極めるためには、インターンシップや企業説明会に参加し、実際の会社の雰囲気を見てきてください。その際に意識する点が、「社員が楽しそうに働いているかどうか」です。
社員が楽しそうに働いているということは、今の働き方や環境、給与面などが充実しているということになります。一人一人が働く環境に満足しているからこそ社内の雰囲気は良くなり、良い雰囲気は働きやすさへとつながっていくというわけです。
実際、何にも不満がなくすべて大満足という事はないでしょうが、嫌な部分をカバーできる仕事環境の良さというのは、ホワイト企業として確立していることになるでしょう。
不満であふれている企業は一目で社内の雰囲気の悪さに気づけますから、しっかりとチェックしておきましょう。
仕事だけでなく、プライベートも充実しているか
ホワイト企業かどうかを見極めるためには、仕事だけでなく、“プライベート”にも目を向けていきましょう。なぜならホワイト企業であれば、プライベートも充実しているからです。
プライベートが充実するということは、休日出勤がなく、休日はしっかりと休みが取れているという事です。また、平日に関しても残業が少なければその分、仕事後の時間も充実することとなります。
そして、プライベートを充実させるためには“お金”も大切です。いくら休みがあってもお金がなければ遊びに行くことはできませんので、プライベートを充実させられているということは、給料も高い傾向にあるというわけです。
友人や恋人との時間も大切ですし、家族を持つことになれば家族で過ごす時間も大事にしていかなくてはなりません。そんなプライベートを充実させられるための要因があるかどうかは、ホワイト企業かどうかを見極めるために重要なチェックポイントです。
“OB訪問“で聞いた労働条件はどうか
細かな条件面についてもしっかりと確認しておきましょう。求人情報や企業HPなどに給料額や福利厚生などが書いてあると思いますが、それらを踏まえたうえで“リアル情報”をチェックしていきます。
求人情報などでは優秀な学生を集めたい一心で、多少情報が盛られていることが多々ありますので、それらを鵜呑みしないためにもリアルな情報をチェックしなければならないのです。「記載されている給料よりも低い」「残業ないって言ってたのに残業ばかり」ということは、残念ながら多くの企業でありえます。
ですから、そのような“表面上”の情報だけで見極めるのではなく、“リアルな現場の声”を参考にしていくようにしましょう。そのためにオススメなのが「OB訪問」です。
OB訪問は、企業説明会ほど堅苦しいものではなく、カフェなどで実際に働く社員から話を聞くことができることから、普段は聞けないような“リアルな企業の様子”を聞き出しやすいのです。
ですから、OB訪問を積極的に行い、実際の給料額はどれぐらいないのか、残業はどれぐらいか、有給休暇は取りやすいか、産休・育休制度はしっかりしているのかなどを聞いてみましょう。
さらに、どのような人が働いているのか、どのようなモチベーションで働いているのかなどといったことも聞き出せば、会社の雰囲気も把握できるため、“自分に合った企業かどうか”も見極めることができます。
ホワイト企業かつ、自分がやりたい仕事を見つけたいなら、ぜひプロのキャリアプランナーにご相談ください。
キャリchの「就活相談サポート」では、マンツーマンで企業選びをサポート!「必ず定時に帰りたい」「やりたい仕事なら多少の残業はいとわない」などあなたの気持ちに寄り添った就活を支えます。
常に求人募集をしている・求人を頻繁に出しているのは要注意
常に求人募集をしていたり、求人を頻繁に出している企業はブラック企業である可能性が高いので要注意です。
常に人を募集しているという事は、常に人手が足りていないということです。そしてブラック企業は過酷な条件のもと仕事をしており、やめてしまう人も多いですから、常に人手が足していません。だから、常に求人を出しているのです。
これは新卒を対象にした求人情報だけでは見抜けませんので、転職サイトなどから気になる企業の情報が掲載されていないか確認してみましょう。もし、転職サイトや企業HPから常に人を募集しているようでしたら少し警戒した方がいいかもしれません。
就活エージェントを活用するとホワイト企業が見つけやすい
ホワイト企業を見極めていくためには様々なポイントがありますが、日本には数えきれないほどの企業がありますので、それらを1つ1つ見極めていくことは物理的にできません。
そこで、効率よくホワイト企業を見極めていくために、就活エージェントを活用することをオススメします。就活エージェントは就活を知り尽くしたプロですので、一瞬でホワイト企業かどうかを見極めることができますし、手元にホワイト企業の情報も持っていることから、紹介を受けることだってできるのです。
キャリchでも「就活相談サポート」というイベントで、ホワイト企業の紹介から一緒に探すためのお手伝いをしたり、さらにはホワイト企業からの内定獲得のためのサポートを行っています。
もちろん就活全般のサポートも行いますし、わからないことや不安なことも一緒に解消していきますので、ぜひ気楽にご参加ください。
ホワイト企業を受ける際の注意点
誰しもが憧れるホワイト企業ですが、そんなホワイト企業も受ける際にはいくつか注意しなくてはならないことがあります。
注意点を把握していないとホワイト企業に受からないだけでなく、就活自体失敗してしまう可能性がありますので、しっかりと確認していきましょう。
ホワイト企業はとにかく競争率が高い
ホワイト企業は非常に人気が高いですし、競争率も非常に高いです。人が多く集まるだけでなく、ライバルの質も高いため、ホワイト企業からの内定は狭き門だといえるでしょう。
そのため、ホワイト企業を狙う際には早くから就活に取り掛かり、万全な準備をしていかなくてはなりません。誰かに取られる前に、自分がホワイト企業からの内定獲得を狙うのです。
自己分析から自分の強みを把握し、徹底した業界・企業研究を行い、同業他社との比較で“その企業の魅力”を見つけましょう。そして、自分の良さを存分に発揮していくためにも面接練習を徹底します。
本番を意識し、“緊張感”を持って面接練習を繰り返していくことで、本番の雰囲気に慣れることができ、自分の良さを発揮しやすくなります。また、徹底した研究や準備は自信へとつながります。
ホワイト企業には、多くの就活生がエントリーしています。倍率が高いなかで、評価が埋もれてしまわないように対策したい人は、ぜひプロのキャリアプランナーにご相談ください。
キャリchの「就活相談サポート」では、マンツーマンであなたの就活を総合的にサポートしています。ほかの就活生と差をつけたい人はぜひお気軽にご参加くださいね。
自分にとっての“ホワイト企業”を探す
ホワイト企業を受けるうえで必ず覚えておいて欲しいのが、“ホワイト企業が必ずしも自分に合っているとは限らない”という事です。つまり、ホワイト企業に当てはまる一般的な条件が、自分にとって高条件とは限らないという事です。
たとえば、ホワイト企業は定時で帰れることが多く休日出勤もないですが、「バリバリ働きたい」という人にとっては、これらの条件は少し物足りなさを感じてしまうという事です。
ですから、条件ばかりにこだわるのではなく、“自分にとってのホワイト企業“を探していくようにしましょう。一般的に「きつそう」と感じる企業でも、自分にとって良いと感じる条件なら、それはあなたにとってのホワイト企業なのです。
これまでに紹介したホワイト企業はあくまで、“世間一般的に言われる働きやすい環境が整った企業”です。もちろんこれらは1つの目安となりますが、最後に決めるのは自分ですので、自分とよく相談し、自分に合ったホワイト企業を探していきましょう。
おわりに
過剰な残業に給料未払い、過労死などといったマイナスなニュースが飛び交う今、「ホワイト企業に就職したい」と強く思う人は多くいるでしょう。
日本には数えきれないほどの企業がありますので、ブラック企業に引っかかってしまわないためにも、ホワイト企業の特徴を把握し、見極めていくことは大切です。
しかし、ホワイト企業は当然ながら人気も高いですから、狙う以上は万全な対策が必要となります。質の高いライバルに負けないよう、徹底して自己分析、業界・企業研究、そして面接練習を行っていきましょう。
また、条件ばかりにこだわるのではなく、自分にとってのホワイト企業を探しだすことを意識してください。自分は何を求めているのか、どんな働き方をしたいと思っているのかなど、自分の中での軸を明確にしたうえで、自分に合った企業を探していきましょう。
就活相談サポートに参加しよう!
この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。