休学はやめとけといわれる6つの理由|就活への影響も解説します
2024年9月12日
就活生 Aさん
休学はやめとけと言われたのですが、やっぱり就活で不利になるからですか?気になる企業があるんですが、固定残業代が導入されているんです。友達からはやめとけって言われるんですが、これってブラック企業に当てはまりますか?
就活で不利になるかどうかは、休学中の行動や休学する理由によるので断言はできません。反対に、理由次第では「休学はやめとけ」と言われる場合もあるということです。
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
そうなんですね。具体的には、どんな理由での休学がよくないんでしょうか?
わかりました。今回は「休学はやめとけ」と言われる理由について解説していきましょう。就活で不利になる行動や理由についても解説していくので、参考にしてみてください。
キャリアアドバイザー 平崎
目次
休学はやめとけ?就活で不利になるのか?
休学とは、大学に在籍したまま休める制度です。期間は、半学期または1年間休むことが一般的になります。
大学に在学したままとはいえ、授業を受けていない状態ということで、就活への影響を気にする人も多いと思いますが、実際どのような影響があるのか。休学することによる就活事情や影響は以下の通りです。
就活への影響について、以下で詳しく見ていきましょう。
休学した事実を企業に伝えなくてはならない
就活を行う際は、必ず休学した事実を企業に伝えなくてはなりません。休学の事実は、卒業の時期や就活をする時期がズレるため、隠し通すことはできません。
また、内容によって選考結果や入社後の動きなどを判断するため、企業側も休学理由を把握しておきたいと考えています。
休学したことを伝えることを躊躇してしまう気持ちや気まずさを感じることもあると思いますが、休学した以上はそれらと向き合う必要があります。
休学理由によっては印象が悪くなる
休学したからといって必ずしも就活で不利になるわけではないが、理由によっては印象が悪くなり、就活や選考に影響を及ぼす場合があります。
詳しくは「休学はやめとけといわれる理由」で解説しますが、内容・伝え方次第で悪い印象を持たれるのは事実です。
悪い印象を持たれたまま選考を受けても、周りの学生と差を感じるでしょうし、悪い印象を改善するための対策も求められるため、準備にも時間がかかります。
そのため、休学した際には就活のやり方を意識しなくてはならないでしょう。
休学の内容次第では就活で有利になることもある
休学することで気まずさを感じたり、理由や状況によって就活で不利になる場合がありますが、そればかりではありません。
休学理由によっては就活で有利になることもあるのです。
たとえば休学した期間中、資格取得をしたり、ボランティア活動等をした場合、それらの資格や経験が就活で有利に働くことがあります。
ただし、いくら内容がよくても面接での伝え方が悪いと面接官には何も響きません。せっかくの経験も意味がないものとなってしまうので、しっかりと伝えられるようにしましょう。
もし上手に伝えられる自信がないという人は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」に参加しましょう。面接が苦手な人でも受かりやすい企業を紹介し、必要があれば本番に近い状況で模擬面接なども可能です。
休学はやめとけといわれる理由
休学理由によっては悪い印象を持たれないものの、それでも「休学はやめとけ」といわれることが多いです。では具体的になぜ「休学はやめとけ」といわれるのでしょうか。
休学はやめとけといわれる理由は以下の通りです。
休学はやめとけといわれる理由の根拠を以下より見ていきましょう。
卒業が遅れるから
卒業が遅れることから、休学はやめとけといわれています。卒業が生まれると就活する時期がズレたり、同級生と差が生まれてしまいます。
どれぐらい休学するかにもよりますが、時期によっては一般的な就活スケジュールで就活をすることができません。そうなると求人数が大幅に減っている場合もあり、企業探しや内定獲得に苦労します。
また、同級生と差が生まれることも大きなデメリットです。休学している時、同級生は就活を行い、自分が就活をするころには同級生は社会人になっています。
同級生が社会人になっていると就活に関する情報を共有できないため、円滑に活動できないかもしれません。また先に社会人になっている同級生に対して焦りを感じてしまうこともあるでしょう。
焦りを感じるとストレスを抱えやすくなるため、就活に集中できなくなります。そうなると当然良い結果を招くことはできません。
このように卒業する時期が遅れると、就活のしにくさや周りとの環境に違いが生まれ、就活に苦労することから、休学はやめとけと言われています。
休学するための費用がかかるから
休学するための費用がかかることも、休学はやめとけといわれる理由です。
大学によって金額は異なりますが、私立大学では在籍料、授業料の一部を支払わないと休学が認められない場合があります。
神奈川大学の場合は、1年間休学したら在籍料として10万円、半期休学する際は5万円かかります。(参照元:神奈川大学『休学・復学を考えているあなたへ』)
授業を受けていなくても費用がかかることを考えると、考え方次第では休学はもったいないといえるかもしれません。
休学理由次第で悪い印象を与えてしまうから
休学理由次第で悪い印象を与えてしまうのも、休学はやめとけといわれる理由です。
休学すると多くの企業で理由を聞かれますが、「授業に参加することに疲れた」や「学校がめんどくさくなった」といった理由だと悪い印象を与えてしまう恐れがあります。
場合によっては、就活や選考にも影響を及ぼすこともあるでしょう。
また、理由に対して深掘りされた際、うまく答えられないとさらに印象が悪くなる可能性があります。
このように、休学の理由や面接での答え方によって悪い印象を与えてしまう恐れがあることから、休学はやめておけといわれています。
就活スケジュールがズレるから
就活スケジュールがズレるのも、休学はやめとけといわれる理由です。
たとえば半期休学すると、その分卒業も半年ズレます。そうなると一般的なスケジュールではなく、秋採用などを中心に取り組むことになるでしょう。
多くの企業は10月の内定式に合わせて内定を出し終えるため、秋採用を積極的に行う企業は少なく、求人数が少なくなってしまいます。さらに、希望する仕事や企業に出会えない可能性もあります。
また、1年休学した場合にも就活は変わってきます。進み方は同じかもしれませんが、毎年就活傾向は変わってきますし、スケジュールのズレも生じる可能性があるため、やりずらさを感じるでしょう。
秋採用について事前に把握しておきたい人は、以下のコラムからチェックしておきましょう。
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秋採用の就活は厳しい? 受かりやすい業界・職種と内定対策を解説
キャリアプランを変更する必要があるから
休学することでキャリアプランを変更する必要があることも、休学はやめとけといわれる理由です。
もともと思い描いていたキャリアプランも、休学理由によっては実現できない可能性があります。
たとえば、思い描いていたキャリアプランを実現する仕事は体力が必要だったが、心神耗弱という理由から休学した場合には、体力があることを証明できません。
そうなると内定の可能性も低くなるので、今の自分にできる仕事を見つめ直す必要があるでしょう。
友人との情報共有がしにくくなるから
友人と就活の情報を共有しにいくくなることも、休学はやめとけといわれる理由です。「卒業が遅れるから」でもお話ししているように、休学すると同級生は先に社会人になってしまうため、就活情報が共有しにくくなります。
就活では様々な情報を得ることが大切です。求人情報はもちろんですが、業界・企業研究などに役立つ情報、説明会やイベントなど、様々な情報を得ることで就活を円滑に進めていくことができるのです。
しかし、休学することで卒業する時期がズレると同級生との共有が難しくなります。就活は毎年内容や傾向が異なってきますから、そんなリアルタイムな情報を友人と共有できないのは就活を行う上で大きな損失となるでしょう。
「休学はやめとけ」に繋がる休学理由
休学することで就活に様々な影響を及ぼしますが、全ての理由から不利になるわけではありません。では具体的にどのような休学理由だと不利になってしまうのか。以下より確認していきましょう。
それぞれ解説していきます。
経済面による休学理由
経済面による休学理由だと、就活で不利になる場合があります。具体的には、ギャンブルや投資などの、大学で学ぶのに関係がない理由で奨学金を打ち切られてしまい、学費が払えなくなった場合です。
このような理由では「だらしない」「仕事にも影響を及ぼしそう」といった印象を持たれ、就活で不利になります。目的があって休学したのではなく、よくない理由から休学せざるを得なかったという状況は印象が悪いです。
また奨学金ではなく、家庭の事情から払えない場合にも伝え方次第で悪い印象を与えてしまいます。たとえば、全部親のせいにするような言い方をした場合です。
理由は悪くないのに、「自分は悪くない」といった言い方や、人のせいにするような言い方は選考に影響を及ぼします。注意しましょう。
精神面による休学理由
精神面による休学理由でも、就活で不利になる場合があります。「友人関係がうまくいかなかった」「学校に行くのに疲れた」など、その場の感情から休学を選んでしまうと、悪い印象を与えてしまう恐れがあります。
大学は集団生活です。そんな集団生活において、一時的な感情から休学を選択してしまうと「逃げている」と思われてしまいますし、同じ集団生活である会社においても「何か嫌なことがあればすぐに逃げるのは?」「集団生活ができない子」と思われてしまいます。
ただし、精神的に追い詰められてしまったことで心が疲れてしまい、「うつ」などと診断された場合には状況が異なります。しっかり心を休めることは大切なので、無理のない範囲で休学するかどうかを判断しましょう。
自己啓発による休学理由
自己啓発による休学は、内容次第で不利になる場合があります。自己啓発とは、自分自身の成長のために、スキルや精神力を高めることですが、間違った自己啓発は印象が悪くなります。
たとえば、「とりあえず海外留学しておけば自己啓発になる」といった浅はかなものは印象が悪くなります。何を学んだのかハッキリしていないようでは、ただ遊びにいっただけと思われるだけです。
そのため、どのような理由から休学を決意し、自己啓発のためにどのような行動を起こしたのかを具体的に述べられるようにしておきましょう。
曖昧な理由による休学理由
曖昧な理由による休学も就活で不利になります。たとえば「燃え尽き症候群」「大学に行く意味がわからなくなった」などといった理由です。
このような理由は曖昧で、休学した理由としてわかりにくいです。受け取り次第では自分に甘い、逃げているだけと思われてしまうでしょう。
また、曖昧な理由では面接で深堀された際にうまく答えられず、さらに印象を悪くしてしまいます。
自分の中でも理由が明確でないなら、復帰後の大学生活や就活もうまくいかないので、このような理由なら休学はやめておきましょう。
やめとけといわれない!就活で不利にならない休学理由
休学はやめとけといわれる理由がある一方、就活で不利にならない、悪い印象を与えない理由もあります。具体的には以下のような理由です。
これから紹介する理由は就活で不利になりにくいですが、伝え方次第では悪い印象を与えてしまう恐れもあります。そのため、理由に対して起こした行動や得たものなどを合わせて伝えられるようにしましょう。
海外留学による休学
就活で不利にならない休学理由1つ目は、海外留学による休学です。
海外留学の経験は、グローバルな視点を持っていることや行動力を証明しやすいため、就活で不利にならないでしょう。実際、海外留学をすると語学力が身についたり、コミュニケーション能力を向上するといったメリットがあります。
海外留学によって休学の経験がある人は、留学期間中の実績や業務内容を言語化することでアピールしていきましょう。
社会貢献による休学
就活で不利にならない休学理由2つ目は、社会貢献による休学です。
社会貢献とはボランティア活動などのプロジェクト管理やイベントの企画などを指し、これらの経験は社会的責任感の高さをアピールできるため、印象が良いです。
被災地などへの長期ボランティアのために休学したなどの理由であれば、悪い印象を持たれることはないでしょう。
社会貢献のためにどんなことをしたのか、なぜそれをしようとしたのかを明確にし、それを伝えられると、よりよくなります。重要なのは、具体的に社会貢献で得たスキルや実績を応募企業と結びつけることです。
長期インターンによる休学
就活で不利にならない休学理由3つ目は、長期インターンによる休学です。
長期インターンとは実務経験ができるもので、夏休みなどの長期休暇に行われることが多いですが、企業によって時期を問わずに行われるケースもあります。長期休暇以外に参加する場合、授業との両立が難しくなり、休学を選択してインターンに力を入れる人もいるでしょう。
そこで、なぜ学業よりもインターンを優先したのか、その理由をしっかりと伝えることができれば、休学しても悪い印象を持たれることはないでしょう。
また、インターンを通して得たスキルを自己アピールできれば、より良い印象を与えることができます。
長期インターンで得たスキルを応募理由に組み込むためには、業界研究をする必要があります。業界研究の際は、以下の資料を活用しましょう。
【就活対策資料】
簡単!業界研究ガイド
「やめとけばよかった」と後悔しないための休学の伝え方
理由によっては悪い印象を持たれたり、就活スケジュールがズレてしまうことでやりにくさを感じやすいことから「休学はやめといたほうがいい」といわれています。しかし、それでも休学を選択する人は多くいると思います。
そんな人が「やめとけばよかった」と後悔しないための休学の伝え方について解説していきます。
休学したことを後悔しないためにも、面接で上手に伝える方法を見ておきましょう。
もし、休学後の就活に不安を感じるという場合は、キャリチャンの就活支援サービス「出遅れ就活サポート」に参加しましょう。休学したことで出遅れた就活のサポートを行います。必ず満足いく企業も紹介するので、ぜひ参加してみてください。
休学理由を明確にする
企業側は休学した理由を知りたいため、企業側に疑問を持たれないように理由をハッキリと述べられるようにしておく必要があります。
これまでのお話からもわかるように、休学理由は様々で、内容によっては悪い印象を抱かれることもあります。そのため、どんなことを聞かれても答えられるよう、自分の中で理由を明確にしておくことが大切です。
また休学理由を明確にすることで、休学前に比べてスキルアップできたことなどを示すことができます。なぜ休学したのか、休学を決断した理由はなにかなどを、掘り下げ、明確にしておきましょう。
休学中の経験や出来事を述べる
休学理由を伝える際は、休学中の経験や出来事を述べるようにしてください。
ただ「休学してました」だけでは、甘えている、逃げだと思われてしまうため、休学してる期間中でスキルアップしたことを伝えられるようにしましょう。
休学中の経験や出来事はできるだけ具体的に述べることが大切です。「語学力を磨くために留学中は現地の人と多くコミュニケーションを取った」や「現地の文化を体験し、それぞれのよい所を知った」などと例を出すと話が具体化され、伝わりやすいです。
休学で得たスキルを伝える
休学中の経験や出来事とあわせて、休学中に得たスキルなども伝えるようにしてください。経験や出来事から、どのようなスキルや力を身につけたのかを伝えることで、休学を通してスキルアップしたことを証明できます。
基本的に自身のスキルアップに関する理由での休学では悪い印象を持たれません。しかし、実際にスキルアップができていないと、評価はされないため、それらを証明できるようにしておきましょう。
具体的にスキルを得た経験や、そのスキルを活かした出来事などを語れるようにしておくと良いです。具体的に語ることで、信ぴょう性が増し、面接官の興味を引くことができます。
入社後に貢献できることを伝える
最後に、休学中に得た経験やスキルが入社後に貢献できることを伝えましょう。
企業は活躍してくれそうな人材を探しているため、休学の経験で得たスキルをどのように活かせるのかを伝えれば、内定を獲得しやすくなります。
「留学で培った語学力やコミュニケーションスキルを活かし、海外営業で企業に貢献していきたい」などと具体的に伝えられると即戦力をアピールできるでしょう。
自分のスキルと入社後の貢献の結び付け方を知りたい人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」に参加しましょう。キャリアアドバイザーが休学後の就活を全面的にサポートします。さらに企業紹介も行うので、休学後につまづくことの多い「企業探し」もなんなくクリアできるでしょう。
「休学はやめとけ」は理由と伝え方次第!
「休学はやめとけ」と言われることが多いですが、実際に休学することでの就活への影響は理由と伝え方によります。
「疲れたから」「休みたかったから」などといった曖昧な理由や、ギャンブルなどによって奨学金を打ち切られたなどの理由は悪い印象を与えてしまうため、就活で不利になります。
しかし、自己成長のための休学であれば悪い印象を与えないでしょう。休んだことで学んだこと、得たこと、得たスキルなどを入社後にどう活かせるかを語れると、印象はよくなります。
ただ、休学することによって就活が難しくなるのは確かです。休学後の就活はどうなるのかをよく考えたうえで、正しい選択ができるようにしましょう。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。