【内定を受けるか迷う…。】承諾すべきか決める判断基準と対処法
2021年8月30日
そろそろ内定についての連絡が届く時期ですが、就職先は無事に決まりそうですか?
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
とある企業から内定をもらえたんですけど、第一志望じゃないし承諾するべきか迷ってるんです。
確かに、本命以外からの内定は受けるべきか辞退すべきか迷うところですね。
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
実際に入社するかわからないけど、とりあえず受けるっていうのはダメですか?
ダメではないですが、リスクを考えると慎重に判断するべきですね。
このコラムでは、内定を受けるか迷うときの判断基準を具体的に解説しています。ぜひ参考にしてください。
キャリアアドバイザー 岡田
目次
内定を受けるか迷う原因とは?
企業研究や面接練習など、内定を獲得するために必死に対策してきたにもかかわらず、いざ目の前に内定があると「受けるか迷う」となってしまう人は意外にも多くいますが、そう思ってしまう原因は人それぞれです。具体的には以下の原因が挙げられます。
以下より詳しく解説していくので、自分がどの原因に当てはまるかを考えながらチェックしていきましょう。
ほかに本命企業がある
ほかに本命企業があることで、内定を受けるか迷ってしまうケースです。内定を提示してくれた企業はあくまで滑り止めで、本命企業の選考を控えている、もしくは結果を待っている状況にあることで内定を受けるべきか迷っています。
就活では第一希望の企業に落ちた時のことを想定し、滑り止めとしてほかの企業を受けます。そしてそれぞれの企業の選考やスピード、期間などは異なるため、そこで本命企業が残る形となれば、先に出た内定を受けるか悩むのは当然のことです。
さらに「万が一、本命企業に落ちたらどうしよう」という不安も合わせて生じてしまうため、落ちた時のことを考えて承諾すべきかと悩んでしまうのです。
また、いくら滑り止めといっても、本命企業がダメだった場合には入社してもいいと考えている企業を受けているはずですから、「完全には断り切れない」と思ってしまい、より頭を悩ませます。
同じタイミングで複数の企業から内定が出た
同じタイミングで複数の企業から内定が出たことで「どこを承諾すればいいのか」と悩んでしまうケースもあります。選考スケジュールに差があるものの、同時並行で就活を行っていればある程度同じ時期に結果が来ることは珍しいことではありません。
複数の内定が出ることで多くの選択肢の中から内定先を決められる反面、選択肢の多さが判断を迷わせます。さらに内定には承諾までの期限が設けられていることから、じっくり悩むことができないため、余計に頭を悩ませてしまうのです。
前述でもお話しているように、就活では本命企業に落ちたことを想定し、滑り止めでいくつか企業を受けます。そしてその受ける企業は「万が一、本命企業に落ちた時は入社してもいい」と思える企業です。
そんな、本命企業がダメだった場合でも受かれば入社してもいいと思える複数の企業から同時に内定が出れば悩んでしまうのも当然です。真剣に就活を行い、真剣に将来のことを考えているからこその悩みでしょう。
内定が出たら出たでなんか違うと感じた
「内定が出たら出たで、何かが違う」と感じてしまうことで、内定を受けるか迷うというケースもあります。本命企業、もしくは本命企業に落ちた場合には入社してもよいと考えた企業を受けているはずなのに、いざ目の前に内定が来るとなんとなく不安を感じてしまうという人は案外多くいます。
就活では人生において重大な決断をする場ということで、少しのミスも命取りとなります。そのことから、本来であれば志望度も高く、就活軸に当てはまっているはずの企業に対しても「本当にここに決めちゃっていいのか」「ここは自分に合っている企業なのか」といらぬ心配をしてしまうのです。
つまり重大な決断という重圧があるからこそ、過剰に不安を抱いてしまうというわけです。これは一時的な不安から内定に対して不信感を抱いてしまう「内定ブルー」の症状ともいえるでしょう。
本当にここでいいのかと考えてしまう
内定を受けるか迷ってしまう原因として、「本当にこの企業でいいのか」と最後の決断において悩みを抱えてしまうケースもあります。前述とも似ていますが、最終決断をしなくてはならないという緊張感が迷いを誘ってしまうのです。
選考を受けても必ず内定がもらえるとは限らないため、ほとんどの就活生が同時に複数の企業に応募しています。「同じタイミングで複数の企業から内定が出た」でもお話ししているように、たくさんの応募数がある分、同時期に複数の企業から内定をもらうパターンは多いです。しかし、就職できる企業は1つしかありません。
その1つの企業を選ぶことで「本当にここでいいのか」「2つ目の企業のほうが自分に合っているような気がしてきた」と、最終決断の場において、複数の選択肢が判断を揺らがせてしまうのです。
また、時間が経つにつれて「本当にここでいいのか」という考えが頭をよぎることもあるでしょう。ただし、選ぶ企業に悩む人は、情報の整理ができていないのかもしれません。企業にはそれぞれの経営理念や特徴が存在します。
内定を獲得した企業が多いほど「どの企業がどんな特徴だったか」といった情報の整理が追いつかず、混同しやすくなるのです。同時に複数の企業から内定の連絡をもらった人は、一度情報を整理してとくによいと思った企業を見極めるように意識してください。
周囲に反対されている
内定を受けるか迷っている原因として、周囲に反対されているケースも挙げられます。とくに、人の意見を聞き入れやすい人や、就活軸が定まっていない人は要注意です。
また、家族や友人、大学時代の先輩など、人によって違う意見をいわれた際は、さらに気をつけなくてはいけません。多くの意見をいわれるほど、混乱を招きやすいです。
「そんな名前の企業は聞いたことがないからやめておけ」「中小企業なんて先が見えないから入社しない方がいい」と反対されればされるほど、辞退するべきかと考えてしまうでしょう。しかし、最終的に判断するべきは自分自身です。
就活の際に、企業についての経営理念や特色、成長性や自分が活躍できるかなどを調べた上で応募に踏み切ったのは自分です。周囲の人たちよりも、自分自身の方が企業に関する知識を持っています。
他人の意見に左右されず、本当に内定を受けるか辞退するべきかの最終判断は、自分自身で行うよう心がけてください。
納得のいく内定選びが分からない人は、キャリチャンの就活支援サービス「再就活サポート」に参加してください。プロのキャリアアドバイザーが、一人ひとりに合った企業を紹介し、納得の行く内定就活をサポートします。
内定を受けるかどうかを判断する基準
内定を受けるかどうかを迷う原因を明確にしたら、次は内定を受けるかどうかを具体的に判断していきましょう。ここではそんな内定を受けるかどうかを判断する基準について解説していきます。
どのようなことを意識して判断していけばいいのかを知ることで、よりよい判断ができるようになりますので、しっかりとチェックしていきましょう。
内定先に対する志望度をチェック
内定を受けるか迷うときはまず、内定を提示してくれた企業に対する志望度を確認してください。たいていは本命企業に落ちた場合入社していいと思える企業、もしくは本命企業だと思いますが、それら企業の志望度を今一度見直す必要があります。
その企業は自分の中でどれほどの志望度なのかを、受けている企業の中で順位付けすることで企業に対する熱意を明確にしやすくなります。
また、入社しなかったら後悔するかどうか、他の選択をすることで後悔しないかどうかなどを考えると、より企業に対する志望度が明確になってくるはずです。様々な角度から内定を提示してくれた企業を見ていきましょう。
自分にとって入社したいと思えるかどうかは、承諾先を決める際の重要な判断基準となります。
いくら条件として良くても入社することに抵抗がある場合には、のちにミスマッチを感じてしまう恐れがあります。自分の中での企業に対する熱意や志望度を明確にしたうえで、自分がどうしたいのかを考えてみてください。
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内定先の企業理念をチェック
内定を受けるかどうかを決める際は、内定先の企業理念についてチェックするのもオススメです。内定先の企業理念をチェックする際は、本当に自分がよいと思えるものなのかに加えて、理念が変更される可能性にも注目しておきましょう。
企業選びの時点ですでに調べているはずですが、再度チェックすると見落としていた点や、はやとちりしていた部分が見つかる可能性があります。勘違いを防ぐためにも、内定を承諾する前に、もう一度チェックすることが大切です。
また企業によっては掲げている企業理念が変わってしまう場合もあります。特に創立年数の浅い企業などでは方向性が決まっていないこともあり、時期が経過するにつれ、価値観が変わる場合があるのです。
たとえば、「顧客の生活を支えて暮らしに安心を与えたい」という企業理念を抱えていた企業が時期が進むにつれて、生活を支えるよりも「グローバル化していきたい」というものに変わったとしましょう。
そうなれば、「目の前のお客さんを支えたい」という自分の理想とする理念とはかけ離れてしまい、働いていく中ですれ違いを感じて、早期退職を招きかねません。
ですから、すでに企業が掲げている理念と自分が求める働き方との合致性とともに、企業理念の考え方や方向性を加味したうえで、企業の将来性についてもチェックしていきましょう。
内定先の職種をチェック
内定を受けるかどうか迷った際は、内定先の職種についてもしっかり確認してみてください。職種を確認する上で大切なポイントは、”自分に合っている職種を選べているかどうか”です。
受ける企業を選ぶうえで、その企業に存在する職種を把握していると思います。また事前に自己分析や自分の思い描く「働く姿」からどのような職種を選ぶべきか決めていると思いますが、その職種が自分に合っているのかどうかを改めて確認することで、内定を受けるべきかどうかを判断できるのです。
それぞれの企業で似たような職種を受けていても、企業によって少しずつ形は異なります。また、企業によって選んでいる職種が異なる場合もあるでしょう。
ですので、それぞれの職種が本当に自分に合っているのかを確認し、受けるべき内定を判断していきましょう。職種についてより詳しく調べるために、再度企業研究を行うと良いです。
【就活対策資料】
職種マップ
内定先の仕事内容をチェック
内定を受けるべきかどうか迷った際は職種に合わせ、内定先の仕事内容についてもチェックしていきましょう。「職種」という大きな枠組みだけでなく、中身の部分である「仕事内容」から自分に合うものは何かを判断していくことが大切です。
仕事内容を確認する上で、注目しておきたい内容は以下の通りです。
- どんな人を相手にする仕事なのか
- どんな商品・サービスを取り扱うのか
- どんな能力が必要なのか(コミュニケーション能力など)
- 仕事はどのような流れなのか
- 個人で働くのかチームで働くのか
上記のなかでとくに重視すべきポイントは、「どんな人を相手にする仕事なのか」と「個人で働くのか、それともチームで働くのか」の2点です。他3点は企業研究や自信の努力でどうにかなりますが、該当の2点は人との関わりが大きく関係しているため、チェックが必要です。
人が関わる項目については周囲の人が影響するため、自分の力だけでは改善できない部分があるのです。内定を受けてよかったと思えるかどうかは、人間関係によるといっても過言ではありません。2点の項目について、具体的に説明していきます。
【どんな人を相手にする仕事なのか】
どんな人を相手にする仕事なのかについて考えてみましょう。個人を相手にする場合は、扱う商品によって客の年齢層や性別などが変わります。
どの年齢層が話しやすいのかなどは人によって異なるでしょう。内定先の企業が関わる顧客の人物像はどうなのかを、内定を承諾する前に把握しておくことが重要です。
顧客と接する仕事には傾聴力と提案力が必要です。自社のサービスに満足してもらえるよう、相手の要望をしっかりと聞き入れ、より効果的な提案ができる能力が大事になります。自分にとってコミュニケーションを取りやすい相手なのかどうかで、働きやすさが変わってくるでしょう。
【個人で働くかチームで働くか】
個人で働くかチームで働くかについても確認が必要です。個人で働く場合はあまり関係ないかもしれませんが、チームで働くとなると人間関係が少なからず影響します。周囲の人からの助けによって支えられることもあれば、チームの力を結集し、円滑に連携してこそ効率よく進められる仕事もあります。
チームで問題なく仕事をこなすには、企画力とコミュニケーション能力が必要です。2つの能力に自信がある人は、チームで働く仕事を選ぶとよいでしょう。そうでない場合は、なるべく個人で完結できる仕事を選ぶことをオススメします。
自分に合った仕事をこなせば、企業に貢献したり社会人として成長したりする可能性が期待できます。仕事内容をできるだけ細かく分析し、もっとも自分が活躍できそうな企業を選ぶことが大切です。
就活軸に当てはまるかどうかをチェック
内定を受けるべきかどうか迷った際は、就活軸に当てはまるかどうかもチェックしてください。就活軸は企業や働き方を条件としてまとめたもので、企業を選ぶうえで軸としていたものです。その軸は企業との相性を図ったうえで定めており、内定に結びついた時点で実際に企業との相性が良かったことが証明されます。
相性の良さは入社後、自分を成長させてくれることへとつながるため、入社するうえでオススメな企業といえます。つまり、多少志望度が低くても就活軸に当てはまっているのであれば、入社を決めた方がよいということです。
もちろん企業に対する志望度も重要となってきますが、同じぐらいの志望度であったり、一時的に企業に対する熱意がわからなくなってしまった場合には就活軸を目安にどう判断すればいいのかを決めると良いでしょう。
ただし、いくら就活軸に当てはまっていても自分の中で心残りがありそうな場合には自分の感情を優先しましょう。大切なのは志望度や就活軸の両方をしっかりと明確にしたうえで判断することです。
基本情報の数値化からチェック
志望度や就活軸から判断できない場合、基本情報を数値化し、自分なりの採点表を作ると良いです。基本的な情報から企業に対する熱意を確認することでどうすべきかが見えてくるはずです。
- 年収
- 残業時間
- 休暇日数
- 福利厚生
- 離職率 etc…
上記の基本情報から客観的に企業を評価し、数値化することで企業を採点していきましょう。基本的な情報の中には数値化することが難しいものもあると思いますが、これはあくまで自分の中での数値化になりますので、自分の中で数値を決めてOKです。
例えば1つ1つの項目に判断基準を具体的に決めると数値を定めやすいでしょう。年収なら500万円以上、残業時間ならつき30時間以内、休暇日数は年に120日以上など、自分の希望する数値をあらかじめ決めておくとよいです。定めた数値を採点表に記録し、内定を受けるかどうかを決める際に見返すと、判断する基準として活用しやすくなります。
状況に応じて「交渉」しよう!
上記から判断したうえで本命企業や他の企業に落ちた場合には入社したい、内定を断るには惜しいと感じる場合、内定を提示してくれた企業に対して交渉してみるもの手です。具体的には他の選考結果が出るまで返事を待てないかを交渉します。
交渉する際は、「他の選考結果がいつ出るので、それまで返事を待ってほしい」と、具体的な日時やいつまでに返事ができるかと合わせてお願いをします。そうすることでたいていの企業は待ってくれますし、調整に応じてくれます。
しかし、あまりにも先過ぎる場合には企業側も待ってくれませんので、どんなに遅くても1週間程度を目安に交渉してみましょう。1週間であればきっと待ってくれるはずです。
内定を受けるべきか迷ったときの対処法
入社を決めた場合は承諾をすればよいのですが、内定を受けるかどうかを決められない場合は、迷いから脱却するための対処法を考えなくてはいけません。きちんと対処しなければ、内定を受けるか決められないまま承諾期限を迎えてしまう可能性もあるでしょう。
そうならないためにも、効果的な対処法をここからチェックしていきましょう。内定を受けるべきか辞退すべきかを考え、早めの最終判断を行ってください。具体的には下記の行動から判断します。
それぞれ詳しく解説していきます。
自己分析を再度やり直す
内定を受けるべきか悩んだ時の対処法として、自己分析を再度やり直してください。内定先に迷いが生じるということは、就活を行う上でそもそも自己分析が十分にできていなかったことが挙げられます。
自己分析とは、自分のことを分析し、より深く正しく理解するための作業です。自分の持つスキルや才能を生かせる企業を探していくうえでとても重要なものになります。
自己分析を再度行うのには、以下に挙げる項目を明らかにする目的があります。
- 自身の性格
- 自身の得意分野と苦手分野
- 自身の持ち合わせているスキル
- 過去の実績
- 自身の価値観
自己分析をきちんと行うことで、自分の強みが本当に内定先の企業で活かせるのか、苦手分野が含まれていないかが明確になります。
また、自己分析を再度行う際は、以下の内容を考慮すると効果的です。
- どんな職場環境が自分には合っているか
- モチベーションが上がるのはどんなときか
- 過去に行った活動で、結果が出たものと何も得られなかったもの
就活時に行ったときよりもさらに深堀りすることで、企業との相性も分かりやすくなります。内定を受けるか迷っているのであれば、あらためて自己分析を行ってみましょう。
【就活対策資料】
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今の選考状況や志望企業を見直す
内定を受けるべきか悩んだ時の対処法として次に、今の選考状況や志望業界を見直してください。今受けている企業はいくつあり、それぞれの選考の進み具合や結果がいつ来るのかなどを一度整理していきましょう。
そしてそれぞれにおける選考をどう進めていくか、またこれから志望業界を見直し、エントリー追加すべきかなどを判断してください。そのためにも志望業界の見直しも欠かせません。
内定を提示してくれた企業を蹴るということは、その企業に問題があるだけでなく、企業に属する業界や職種が影響している場合もあります。本当に今の条件のまま就活を続けていいのかを今一度考えてみましょう。
内定を提示されている時期ということで卒業式までには時間が限られています。そのためどう動くことで効率的に就活ができるのかを考えるためにも、はじめから後悔のない条件を定められるようにしておきましょう。そうすれば次に内定を提示された時には、悩むことなく承諾できるはずです。
また、合わせて就活軸や企業に求める条件も見直すことで、よりよい選択をするための準備が整います。志望業界と合わせて見直していきましょう。
内定をもらった企業を見直す
内定を受けるかどうかを迷ったときは、志望企業に加えて、内定先の企業を見直すのも大切です。内定先の情報をまとめ直してみると、就活時には得られなかった気づきに出会えることがあります。
内定先の特徴を見直す際は、メリットとデメリットを抜き出してみてください。自分にとって魅力的に思えるメリットや、苦手だと感じてしまうデメリットをあらためて確認するのに効果的です。承諾するかどうかにおいて、メリットとデメリットは大きな判断材料となります。
メリットとデメリットを抜き出す際には、前項の「内定を受けるかどうかを判断する基準」と、自己分析の内容を意識するのがオススメです。2点を考慮した上で以下の項目を重視すると、企業の特徴があらためて分かりやすくなります。
- 就活の軸と企業の特色がマッチしているか
- 将来キャリアップできそうか
- 代表取締役の雰囲気はどうか
上記を明確にすることで、本当に内定を承諾してよいのか決めやすくなります。内定を受けるべきか迷った際は、企業について明確に見直すようにしましょう。
周囲の人たちに相談する
内定を受けるべきか悩んだ時に、周囲の人たちに相談するとよいでしょう。1人で悩んでいると、考えに偏りが生まれたり視野が狭くなったりして、就活の本質を見失う恐れがあります。周囲の人たちに相談すれば、自分についての客観的な評価が参考になるはずです。
また、今まで自覚がなかった、自分の特徴を知るためのよい機会にもなります。たとえば、自分では、物事をミスなく正確にこなせる正確性が強みだと自覚しているとします。しかし、友人や知人に相談すると「誰もが気づけない細部のところに目を向けられる観察力がある」といわれるかもしれません。
このように、自分では気づくことのできない一面を、周りの人が気づかせてくれることも多いです。内定先を受けるかどうか考えるうえで貴重な判断材料となるため、周囲の人の意見を頼りにしてみましょう。
相談相手は、普段から身近にいる人がよいです。客観的な視点から強みを指摘してもらうだけでなく、それを発揮した具体的なエピソードを聞き出せれば、自分でも納得感を得られるでしょう。
各企業の社員から話を聞く
内定を受けるべきか迷っている際の対処法として、各企業の社員から話を聞くのもよいです。実際に働いている社員や大学のOB・OGは、企業の雰囲気や環境を直接体験しているため、よりリアルな環境、企業情報を聞けるでしょう。
インターンシップに参加すると社員と話す機会があるだけでなく、実際の職場の雰囲気を感じることができるためオススメです。しかし、内定が出ている時期にはインターンシップをやっていない企業もあるかもしれません。
その場合には企業に訪れた際に、社員に積極的に話しかけてみましょう。社内で忙しくしている社員から話を聞くのは難しいかもしれませんが、受付などで対応してくれる社員の人は比較的対応してくれることが多いです。
就活は行動量も大切です。どれだけ行動したかによっても得られる結果は変わります。複数の企業へ話を聞きに行くのは手間がかかることですが、理想に限りなく近い企業に就職するにも、たくさんのアクションを起こしましょう。
就活エージェントを頼る
内定を受けるべきか悩んだ際に欠かせない存在なのが、就活エージェントです。就活エージェントは納得のいく内定獲得をサポートしてくれる存在で、「内定を受けるか迷う」と悩んでいる学生を助けてくれます。
一緒に自己分析や企業研究を行い、内定を受けるべき企業をプロの視点から分析、意見提供をしてくれるため、納得のいく判断ができます。
内定承諾までの期限や内定承諾までのスケジュールは各企業で異なりますが、あまり長い時間悩むことはできません。場合によっては就活のやり直しなどを強いられる可能性もあります。
ですので、より正しい判断を短時間で確実に行っていくためにも、就活エージェントの力を借りましょう。
キャリチャンでも、内定を受けるか迷う学生のお手伝いをする支援サービス「就活相談サポート」を開催しています。限られた時間の中で正しい決断をするためのサポートを行い、あなたに合った企業を紹介する無料サービスです。ぜひ活用してください。
内定者懇親会に参加する
内定を受けるかどうかを決めるのに迷った際は、「内定者懇親会」に参加するのもオススメです。内容は企業によってさまざまですが、おもに参加した内定者に、事業内容や職場環境などを説明するイベントとなっています。
通常、内定者懇親会は内定承諾後に行うことが多いですが、最近では企業側が学生を囲い込もうとする動きが激しくなり、内定承諾前でも実施する企業があります。
内定者懇親会のおもな内容は以下のとおりです。
- 社内見学
- グループワーク
- 内定者同士の交流
- 在籍社員との交流
- 飲み会や食事会
- 全国規模で開催される場合はオンライン交流
上記の項目に加え、懇親会をより楽しく盛り上げるための目的として、他己紹介ゲームやチーム対抗ゲーム、人狼ゲームなどを開催する企業もあります。
内定者懇親会へ参加して説明を聞くことで、企業に対するイメージがつきやすくなります。さらに、同じ内定者同士で集まるため、就職後の同僚となる人たちの顔ぶれが分かるのもポイントです。
入社前から、どんな人間関係が構築されるかの予測ができるので、内定を承諾するかどうかの最終判断がしやすくなります。企業に入社してよいのか悩んでいる人は、内定者懇親会への参加も検討しましょう。
内定を受けるか迷ったらとりあえず承諾してもいい?
ほかに受けている企業から内定が出るとは限らないことから、「とりあえず今でた内定を承諾しておいたほうがいいのかも」と考える人もいるでしょう。実際、内定をいくつも獲得できる人は少ないですし、最後まで内定1つだけだった、という人もいます。
しかし、とりあえず承諾した後、ほかの企業から内定が出ないとも限りません。ほかに内定が出た場合にはいろいろ対応していかなくてはならないため、内定を承諾する前の段階で慎重に考える必要があります。
とりあえず内定を承諾しようかと悩んだ時は、以下のような点を考慮してください。
それぞれ詳しく解説していきます。
勢いや軽い気持ちで承諾するのは避ける
「ほかに内定が出ないかもしれない」「保険としてとりあえず承諾したい」という思いから、とりあえず内定を承諾したくなる気持ちもわかりますが、勢いや軽い気持ちで承諾するのは避けましょう。なぜなら内定承諾後に辞退することがあれば、企業側に迷惑をかけてしまうからです。
企業側は内定承諾の連絡が来るとすぐに入社に向けての準備を進めます。しかし、そこで内定辞退の連絡が来れば、これまでにかけた時間やコストなどが無駄になってしまうのです。
学生からしたら企業の事情は知らないかもしれませんが、世間は狭いですから、入社した企業と取引を始めた、といったつながりがいつできてもおかしくありません。誠実な対応を心がける必要があるでしょう。
学生自身も、内定辞退の連絡をしなくてはならないという手間も発生します。勢いや軽い気持ちで承諾せず、限られた時間の中でしっかりと判断していくようにしてください。
内定には承諾か辞退か以外に、保留という選択肢もある
不安や焦りからとりあえず内定を承諾したくなる気持ちもわかりますが、内定には承諾か辞退か以外に「保留」という選択肢もあるので、検討してみてください。
内定承諾までの期限が設けられてますが、企業に答えを出すまでの時間がもう少し欲しいとお願いすれば認められる場合があります。
内定保留をお願いする際は、「ほかの企業の結果が〇日に出るので、それまで待ってほしい」と日にちや状況を伝えるとよいです。内定保留が認められれば、1~2週間程度日にちをもらえることが多いです。
しかし内定を保留すると、以下のような問題が起こる可能性があります。
- 入社意欲が低いと思われる
- 必ずしも内定保留が認められるとは限らない
内定保留を申し込むということは、「御社に即決できない理由がある」と企業側は判断してしまうため、入社意欲が低いと思われてしまう可能性があります。その場合、ほかに意欲の高い学生がいるとその学生への内定出しを優先してしまう恐れがあるでしょう。
また、きちんと説明をすれば内定保留の申し出を認められることが多いですが、時期や会社の状況によって認められない場合もあります。
企業側も入社に向けて常に準備を進めているので、入社日ギリギリで保留をお願いされても難しいことが多いです。ですので、保留を申し出る際には時期や保留期間なども意識するようにしましょう。
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内定承諾後の辞退について考えておく
どうしても一度内定を承諾しておきたい場合には、内定承諾後の辞退方法を把握しておいてください。最終的に入社できる企業は1つですので、ほかに受けた企業は辞退の連絡をしなくてはなりません。
「勢いや軽い気持ちで承諾するのは避ける」でもお話ししたように、内定承諾の連絡が来た時点で入社に向けた準備を始めているので、のちに辞退の連絡が多大なる迷惑をかけることになります。
ですから、とりあえず内定を承諾する際には、のちに辞退することになり、企業側に迷惑をかけてしまうかもしれないことを頭に入れておきましょう。
また内定辞退のやり方についても事前に把握しておきましょう。自分に内定を出してくれたことへの感謝、一度内定を承諾したのに断ってしまうことへの謝罪が必要になります。
詳しい辞退方法を下記コラムより紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
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内定と内々定の違いも知っておくこと
就活において、内定についての連絡をもらった際、本当に内定なのかを考えてみてください。実際、内定には特有の定義があります。
内定は、「解約権留保付労働契約」が成立している状態を指し、書面での通知と承諾がおもな契約手段です。就活生本人が認識していた「内定」は、実は「内々定」の可能性があります。
内々定とは、就活生が最終選考に通過し、企業側による本格的な採用決定が下される前の状態です。一般に、企業からメールや口頭などで内定を伝えられるケースが該当します。
内定のように、労働契約が成立していないため法的拘束力はありません。一般的には、電話やメールで内々定の告知を行った後に、改めて詳細な条件を記載した書面を交わし、正式な内定契約を結ぶ企業が多いです。
そのため、内々定の段階では内定と異なり、辞退をしやすいというメリットがあります。
内定の場合は、法的拘束力があるぶん、企業側も正式に受け入れ態勢を整えるための準備をはじめます。内定契約後でも断わるのは可能ですが、企業にかかる負担は大きくなるため、辞退のやり方次第ではトラブルのリスクがあることも承知しておきましょう。
内定を受けずに辞退すべき状況とは
同じ時期に内定が出た、本命企業の結果がまだ来ていないといった様々な理由から、内定を受けるか迷っていると思いますが、内定には”受けずに辞退すべき状況”もあります。
おもに、以下の項目に該当する際は内定の辞退を検討してください。
内定を受けるべきかどうかを最終的に判断していくためにも、内定を受けるべきでない状況を把握しておきましょう。
いわゆるブラック企業であった場合
内定を受けずに辞退すべき状況としてまず挙げられるのが、いわゆるブラック企業と呼ばれる企業だった場合です。ブラック企業で働くと肉体的にも精神的にも大きなダメージを受けてしまい、早期退職へとつながりかねないため、内定を受けずに辞退した方がよいでしょう。
ブラック企業の特徴として下記が挙げられます。
- 長時間労働
- 過重労働
- 休日が少ない
- 有休が取れない
- 給料が低い
- 残業代が出ない
- 休日出勤当たり前
- 離職率が高い
- パワハラの横行
選考を受けているときは内定を取りたい一心で気づかないこともあります。内定を提示されたタイミングで改めて企業を見直した時、上記の特徴に多くあてはまっている場合には警戒したほうがよいかもしれません。
企業に関する評判は、SNSや口コミ、就活サイトで確認できます。企業の評判について、あまりよい印象でなかった際はブラック企業の可能性を疑いましょう。
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内定先が就活軸にあてはまっていない場合
就活軸に当てはまっていない企業も、内定を受けないほうがよいでしょう。なぜなら就活軸に当てはまっていないと、入社後のミスマッチから早期退職へとつながる可能性が高いからです。
「就活軸に当てはまるかどうかをチェック」でもお話ししているように、就活軸は企業を選ぶうえで軸としていたものです。その軸は企業との相性を図ったうえで定めているので、内定に結びついたということは企業との相性が良かったことになります。
しかし、改めて企業を見返した時、就活軸に当てはまっていないなと思うこともあるはずです。
実際、企業側も「人員をとにかく確保したい」「学生のことをよく見極められていない」といった理由から内定を出しているケースもあります。ですので、企業に対して就活軸に当てはまっていないと思った場合には内定を受けないようにしましょう。
間違って入社してしまうと早期退職へとつながりかねないですし、その場合は結局、就活をやり直す羽目になってしまう上、すでに新卒ではないので応募できる企業の選択肢が限られてきます。
すでに内定を承諾している企業がある場合
すでにほかの企業の内定を承諾している場合も、あらたな内定を受けずに辞退すべき状況だといえます。
内定の承諾は「卒業したらこの会社で働く」ということを約束する契約です。複数の企業で同時に働くことは不可能なので、複数の内定を同時に承諾するのは基本的にNGと考えてください。すでに承諾している内定がある場合には、どちらかを辞退する必要があります。
また前項の通り、内定を辞退された企業は無駄な手間が増えてしまいます。複数の企業から同時に内定がきた際は、とりあえずすべて承諾しようなどと考えず、慎重に吟味することが大切です。
内定辞退の方法が分からない人は、キャリチャンの就活支援サービス「再就活サポート」に参加してください。プロのキャリアアドバイザーが、一人ひとりに合わせて内定辞退の方法について的確なアドバイスを行います。
内定辞退だけでなく、再就活まで全力でサポートしてくれるためオススメです。
内定を受けるか迷う場合はすべての企業を見直そう
必死に対策し、やっとの思いで手に入れた内定も受けるか迷う人はたくさんいます。その原因は様々ですが、迷いが生じるとどうすればよいのか余計にわからなくなってしまうでしょう。
しかし内定には承諾するかどうかを判断する期限が設けられていますので、限られた時間の中でしっかりと決めていかなくてはなりません。そのためにも、受けるか迷う原因を明確にしたうえで、きちんと基準を設けてどうすべきかを判断していきましょう。
また、内定を受けずに就活をやり直す際にはしっかりと対策したうえで就活に挑むことが大切です。キャリチャンでも就活やり直しのお手伝いや内定を受けるべきかどうかを一緒に考えることができるので、ぜひ頼ってください。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。