スーツ?私服?インターンシップでの正しい服装と基本スタイルをプロが解説
2023年3月22日
「仕事はスーツで」と考えている就活生はびっくりするかもしれませんが、企業のインターンシップで私服を指定されるケースも増えています。
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
そうなんです!希望する企業のインターンシップで私服を指定されたんですが、本当にスーツじゃなくていいのでしょうか?
大丈夫ですよ。私服と指定されたのであれば、私服で行くべきでしょう。
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
でも、もし自分だけ私服だったら……恥ずかしいです。さらに服がダサくて、一人だけ浮いちゃったらどうしよう。
着ていく服に自信が持てなければ、どうしても不安ですよね。では、インターンに参加するときの服装について詳しく紹介しますので、一緒にチェックしましょう!
キャリアプランナー 平崎
インターンシップでの正しい服装とは?
インターンシップに参加する際、「服装自由」「私服でお越しください」などと指定されることがあります。しかしインターンは就活において重要なもの。「本当に私服で行っていいのか?」と悩みを抱える人もいるでしょう。
ではそんなインターンシップ、実際にどのような服装で行くのが正しいのでしょうか。企業が服装を指定した場合、そして何も指定がない場合の対処法を解説します。
指定された服装で参加しよう
「インターン=就活」という概念から、私服を指定されてもスーツで参加すべきかと悩んでいる学生が多くいますが、基本的に企業が指定した服装で行くのがマナーです。
つまり、企業が「私服でお越しください」と指定すれば私服で参加してもOKということです。むしろ、私服を指定しているにもかかわらずスーツで参加してしまうと、「連絡をしっかり確認していない」「指示を理解していない」と思われてしまうため、私服を指定された場合はスーツではなく、私服で参加するようにしましょう。
しかし、服装に関する指定がない場合は「スーツ」で参加するのが基本です。もちろん「スーツでお越しください」と指示された場合もスーツでの参加となりますので、しっかりと参加条件を確認しましょう。
企業が私服を指定する意図とは?
企業が私服を指定してくる主な意図は下記のとおりです。
- 適切な服装を選べるかどうかを試している
- 緊張をほぐすため
- 個性を知るため
- インターンの内容的にスーツだときついから
まず、ビジネスの場において適した服装ができるかどうかを判断するために私服を指定しているケースです。の一員として適した服装か、また社外の人に会わせても恥ずかしくない服装かどうかなどを判断することで、社会人になるという自覚があるかどうかを見極めているのです。
また、緊張をほぐすために私服を指定するケースもあります。スーツは着慣れていませんし、堅苦しい印象になってしまうため、本来の学生の姿を見れない可能性があります。インターンでは、面接などでは知りえないような学生の素の部分を見れる場でもありますので、企業側は学生を服装からリラックスさせることで、素の部分を引き出しやすくしているのです。
他にも学生の個性を私服からチェックしている場合もあり、私服から企業の雰囲気に合っているかなどを見極めています。とくにアパレル業界や美容業界などでは私服のセンスなどが重要視されるため、私服を指定されることが多いです。
最後に「スーツだと内容的にきつい」という理由から私服を指定される場合もあります。力仕事を体験するようなインターンでは特にこのような理由から私服を指定される傾向があります。
男女別!私服で参加する際の基本スタイル
企業が私服を指定する意図にもあるように、インターンにおける私服は「ビジネスの場において適した服装」でなくてはなりません。そんなビジネスの場において適した服装とはつまり、“オフィスカジュアル”です。
ではそんなオフィスカジュアル、具体的にどのような服装のことを指すのでしょうか。ここからは男女・季節毎に基本のオフィスカジュアルをご紹介します。
男性編
■春
「シャツ」+「チノパンorフルレングスパンツorスラックス」+「ジャケット」
春での基本スタイルは上記のとおりです。シャツは襟付きのものを選び、色は白や淡いブルー、ピンクがオススメです。企業によっては薄いストライプなどもOKな場合がありますので、周りの社員の服装をチェックしてみましょう。
ボトムスはチノパンやフルレングスパンツ、スラックスなどがオススメで、色はベージュが無難です。ジャケットは黒や紺がオススメで、ベージュのボトムスとも相性が良いです。
■夏
「シャツ」+「チノパンorフルレングスパンツorスラックス」「(+ジャケット)」
春同様、白や淡いブルー・ピンクのシャツにボトムスを合わせるのが基本スタイルです。暑くても長ズボンを着用しましょう。企業によってはジャケットが必要となる場面もあるため、夏用の薄手のジャケットなども用意しておくと安心です。
企業によっては半袖シャツやポロシャツがOKとされる場合がありますので、企業の雰囲気を確認してみましょう。
■秋
「シャツ(+ニットorベスト)」+「チノパンorフルレングスパンツorスラックス」+「ジャケット」
基本スタイルは春同様です。日によって薄手のニットやベストを着ると暖かくて良いです。色の変更は基本的にありませんが、季節に合わせて黒のボトムスにしても良いでしょう。その際のジャケットをグレーなどにすれば季節と合っていて良いです。
企業によってはカーディガンOKとしている場合もありますので、OKの場合は黒や紺などの落ち着いたカラーのものを着用しましょう。
■冬
「シャツ(+ニットorベスト)」+「チノパンorフルレングスパンツorスラックス」+「コート(+ジャケット)」
シャツ+ボトムス+コートが王道ですが、寒さに応じてセーターやジャケットを着用しましょう。セーターの色は落ち着いたものを選び、柄が派手なものは避けます。
コートは「ステンカラーコート」や「チェスターコート」などが無難です。色はベージュや黒、紺が合わせやすくてオススメです。手袋やマフラーなども着用もOKですが、会社に入る前には外しておくと良いでしょう。
インターンシップで私服を指定された場合、季節によるコーディネートを考える必要があります。
しかし服装が似合っているかどうかは、なかなか人には聞きにくいですよね。そんなときは、相談しにくい内容も気軽に話せる「就活相談サポート」にぜひ参加してくださいね。
女性編
■春
「スカートorパンツ」+「ブラウスorシャツ」+「ジャケット」
基本のスタイルは上記のとおりです。春は日によって寒暖差が激しいので、暑い日はスカート、寒い日はパンツなどと使い分けると良いです。
スカートは「タイトスカート」や「フレアスカート」がオススメで、膝丈の長さのものを選びます。パンツの場合は「ワイドパンツ」や「スラックスパンツ」がオススメです。ジーンズはラフな印象になるので避けた方が良いですが、企業によってはスキニーパンツなどをOKとしている場合もあります。
スカートの場合、蛍光色などといった派手な色を避ければ基本的にどんな色でもOKです。ただし落ち着いた色でも柄が派手だと目立ってしまうので、注意しましょう。パンツの場合は黒、白、紺、ベージュ、グレーなどが無難です。こちらも派手な色や柄は避けましょう。
シャツは胸元が開いていないブラウス、またはシャツを着用します。色は白、淡いブルー・ピンクがオススメです。ジャケットをしっかりと羽織りましょう。
■夏
「スカートorパンツ」+「ブラウスorシャツ」「(+ジャケットoカーディガン)」
春の基本スタイルから、トップスを半袖にするなどして夏使用にしましょう。暑い気持ちもわかりますが、露出の高い服や胸元の空いた服装はNG、さらにストッキングの着用が基本です。
夏場は暑いのでジャケットは基本的に必要ありませんが、インターン先によって必要になる場合もありますので、薄手のジャケットを用意しておくと安心でしょう。また、室内はクーラーが効いていますので、寒さ対策として持っておくと良いです。
■秋
「スカートorパンツ」+「ブラウスorシャツ」+「ジャケット」
秋も春同様のスタイルですが、季節感を演出するために色を変えると良いでしょう。トップスの色を紺やベージュ、黒などのダーク調にしたり、ボトムスの色をカーキやボルドーにしたりなど、深みのある色味にするだけで季節感を演出できますし、清潔感もあります。
トレンチスカートなども秋っぽくて良いでしょう。その際、スカート丈は“ひざ下”のものを選びます。短い丈は季節外れですしさむいので、ひざ下のものをチョイスしましょう。
秋は涼しくなってきますので、ジャケットを羽織ります。企業によってはジャケットがなくてもOKの場合もありますので、その際は薄手のセーターやカーディガンなどを着用すると暖かいです。
■冬
「スカートorパンツ」+「ブラウスorシャツorニット」+「コート(orジャケット)」
冬も秋同様にダーク調のものを選びましょう。そして冬は「黒いタイツ」と「靴」に注意します。企業によっては黒のタイツOKとしているところもありますし、「ショートブーツならOK」「パンプス(ローファー)のみ」などと規定がある場合がありますので、インターンでは黒のタイツやブーツなどは避けた方が無難です。
もしどうしても着たい場合は、初日は基本のオフィスカジュアルで参加し、周りの社員の服装をチェックし、徐々に合わせていくのが良いでしょう。
コートは「トレンチコート」や「チェスターコート」が無難で、色は紺、黒、ベージュ、グレーなどがオススメです。柄はなく、無地のものが良いでしょう。
「企業規模×期間」による服装の目安
先ほどは基本的なオフィスカジュアルをご紹介しましたが、ここでは企業規模やインターン開催期間による服装の目安をご紹介します。
企業規模によっても着ていくべき服装は異なってきますし、参加するインターンの種類によっても異なります。自分が参加するものから意識すべきポイントを押さえて、適切な服装をしましょう。
服装の目安と意識すべきこと
■大手企業
- 長期インターン
→社員の一員として働くことになるため、企業の風土に応じるのが基本。特に大手企業では格式や形式を重んじる企業が多いため、企業の雰囲気に合わせることが重要です。 - 短期インターン
→通常のオフィスカジュアルでOKな場合がほとんどですが、大手企業ならではの格式の高さを守るべく、ジャケットを羽織っておくと無難です。 - 1dayインターン
→1日のみの参加となるため、基本的にはある程度フォーマルな服装が望ましいです。迷った場合はスーツでもよいですが、私服を指定されている場合はNGです。
大手企業は日本を代表する企業ですので、会社の風土に応じることがとくに重要です。そのため、基本的には“企業の雰囲気に合わせること“が服装選びのポイントとなります。
それがスーツなのか、フォーマルなのか、それともオフィスカジュアルなのかは企業によって異なりますので、企業研究やOB訪問から調査してみましょう。
■中小企業
- 長期インターン
→中小企業も、長い期間会社の一員として働く長期インターンでは会社の風土に応じることが基本です。風土は企業や業界にもよって異なるため、まずは基本的なオフィスカジュアルからはじめ、徐々に周りの社員に合わせた服装にしていきましょう。 - 短期インターン
→短期インターンでは、清潔感のあるオフィスカジュアルでOK。実施期間が短いので、わざわざ企業の風土に応じる必要はありませんが、ジャケットがあると安心です。 - 1dayインターン
→こちらも大手企業同様、1日のみの参加となるため、基本的にはある程度フォーマルな服装が望ましいです。
中小企業では「大手まできっちりしていないが、ベンチャーほど緩くない」といった印象です。ですので、基本のオフィスカジュアルでOKですので、上記の「男女別!私服で参加する際の基本スタイル」を参考に、服装を用意しましょう。
オフィスカジュアルは入社後にも着用することになるため、今のうちに仕事でも使えそうな服を用意しておくと良いです。
■ベンチャー企業
- 長期インターン
→会社の風土に応じたうえでオフィスカジュアルを着用していればOKですが、企業によってはもっとゆるい格好でもOKとされている場合もありますので、日を重ねるごとに周りの社員の服装を参考にしてみましょう。 - 短期インターン
→基本のオフィスカジュアルでOK。大手企業や中小企業では必要になることが多いですが、ベンチャー企業ではジャケットがなくてもOKな場合が多いです。 - 1dayインターン
→清潔感のあるオフィスカジュアルでOK。こちらも大手企業や中小企業ではフォーマルな格好を推奨していますが、ベンチャー企業ではオフィスカジュアルでOKです。
ベンチャー企業では格式や形式にとらわれず、それぞれの個性や自由を尊重する社風を大切にしている企業が多いため、ビシッと決めてしまうと逆に浮いてしまう可能性があります。
しかし、だからといって気の緩んだ格好をしてもいいというわけではありません。「大手ではジャケットがいる場面」でも「ベンチャーではジャケットがなくてもOK」といった違いだけで、基本的なスタイルは“清潔感のあるオフィスカジュアル”に違いありません。
迷ったら同じ業界で働いている先輩に聞いてみる!
もし、服装の雰囲気に対して不安を持っている場合は、同じ業界で働いている先輩などに聞いてみましょう。その業界ではどのような服装が望ましいのかなどを、実際に働いている人に聞けばどんな服装でいくべきなのかが確実に分かります。
もし、志望企業にOB/OGや知り合いがいればぜひ聞いてみましょう。上記の目安はあくまで目安ですので、確実に情報を得られる手段があるのならば、使わない手はありません。
「私服で参加」と指定されたインターンシップでは、普段着で参加するべきか悩みどころでしょう。自分自身では、企業のインターンシップに恥ない私服とは判断しにくい部分もありますよね。
そんな時は、無料で相談できるキャリchの「就活相談サポート」の活用がおすすめです。
私服で参加する際の注意とNGな服装
私服を指定された際の基本スタイルは「オフィスカジュアル」です。オフィスカジュアル以外は悪印象を与えかねませんので、注意しましょう。
ここではそんな「オフィスカジュアル以外」のNG服装やアイテムなどをご紹介します。「普段の服装」と「会社に出向く際の服装」は別ですので、しっかりと区別しましょう。
ラフすぎる格好
ラフすぎる格好はNGです。具体的に「短パン」「Tシャツ」「デニム」「パーカー」「サンダル」などが挙げられます。このようなラフすぎる格好はだらしない印象を与えてしまう可能性があるため、NGとされています。
インターンだとしても企業の中にいれば、他の会社からしたらあなたもその会社の一員だと思います。そんな社員同然の人があまりにもラフな格好をしていると、企業イメージが変わってきてしまう可能性があるのです。
そのため、会社の一員になるという自覚を持ち、会社のイメージを崩さないためにも正当なオフィスカジュアルを着用しましょう。
確かに緊張をほぐすために私服指定しているケースもありますが、「自分が楽」だけを考えるのではなく、企業のこともしっかりと考えたうえで服装を選んでください。
露出が高い&生足
オフショルやキャミソール、ミニスカートなどといった露出の高い服装はNGです。他にも「生足」もビジネスの場ではマナー違反となりますので、しっかりとストッキングも着用してください。
この露出の高い服装は女性だけに限らず、男性も注意しなくてはいけません。タンクトップやショートパンツなどはNGですし、企業によってはくるぶしソックスもNGとしている場合があるので注意しましょう。
露出の高い服装もラフすぎる格好同様に、だらしない印象を与えてしまうので、注意しましょう。
時計以外のアクセサリーやハイブランドな小物
腕時計以外のアクセサリーも基本的にNGです。女性の場合なら小ぶりなネックレス、ピアスならOKとされる場合がほとんどですが、派手なアクセサリーやネイルはNGですし、男性は腕時計以外のアクセサリーは全般的にNGです。
また、高級ブランドや腕時計なども人によっては「生意気」などといった印象を与えてしまう可能性がありますので、インターンや就活時には着用しないように注意しましょう。
服装以外にも注意すべきこと
インターンシップでは“清潔感”を保つことが重要となるため、服装だけでなく、髪形などにも気を付けなければいけません。いくら服装が自由でも、髪が乱れていれば清潔感はなくなり、印象は悪くなります。
ですので、服だけでなく髪形にもしっかりと気を使いましょう。男性の場合は、髪は短めで前髪を上げるスタイルがオススメです。女性の場合、髪が長い人は一つに結ぶのが基本で、髪が邪魔にならないようにしておけば清潔感を演出できます。
他にも口臭・体臭ケアなどのエチケットです。また、相手に伝わるように大きな声でハキハキと話すこともマナーですので、しっかりと守りましょう。
おわりに
インターンシップは本選考にも影響があるほど重要なものです。インターンを通して成果を出すことも大切ですが、服装や身だしなみなどといったところもチェックされているため、しっかりと対応しなくてはなりません。
特に服装はその人の印象を大きく左右するものですので、浮いてしまわないためにも「ビジネスの場において適した服装」をするように心がけましょう。
もし、服装に自信がなかったり、インターンシップ全体に大きな不安を抱えている人はぜひキャリchに頼ってください。キャリchが開催しているイベント「就活相談サポート」では、服装チェックからインターンシップ成功へのフォロー、さらに内定獲得までのサポートを行っています。
あなたに合ったやり方で一緒に就活をしていきます。ぜひ参加してみて下さい。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。