【例文あり】「就活をいつまで続ける予定ですか?」に上手に答える方法
2023年3月20日
就活を続けていると、時々難しい質問をされますよね。例えば「就活をいつまで続ける予定ですか?」とか……。
キャリアプランナー 岡田
就活生 Bさん
先日の面接で、まさにその質問をされて困りました。納得のいく内定がもらえるまで、と本音で答えていいのかよくわかりません。
悩ましいですよね。企業側にとってはその質問を投げかける意図がありますから、その場で本音を伝えてしまうとかえってよくない印象を与えてしまうかも。
キャリアプランナー 岡田
就活生 Bさん
なるほど。そもそも企業側はなぜ学生に対してこの質問をするのでしょうか?
意図がわかると答えやすいと思います。今回のコラムでは、「就活をいつまで続ける予定ですか?」と、質問をする企業側の意図、その回答を考える際のポイント、さらに掘り下げ質問への対策方法をご紹介しましょう。
キャリアプランナー 岡田
目次
「就活をいつまで続ける予定ですか?」と聞く面接官の意図
冒頭にもお話ししたように、就活終盤の面接では「就活をいつまで続ける予定ですか?」と聞かれることがよくあります。これまでになかった質問なので事前に対策していませんし、下手に答えると悪くとらえられてしまいそうで、どう答えていいか悩む就活生が多いですよね。
そうした難しい質問へ適切に答えるにはまず、なぜ面接官がそういった質問をするのか、就活生の回答から面接官が何を読み取ろうとしているのか知っておかなければなりません。そこでコラムの初めに、卒業間際のこの時期「就活をいつまで続ける予定か」尋ねる面接官意図について解説します。
学生の企業に対する志望度の確認
就活終盤の面接で「就活をいつまで続ける予定か」尋ねる面接官の意図は、その学生の自社に対する志望度を確認するためです。就活も終盤になると、春夏と違って受けられる企業がずいぶん限られてきます。
そうした状況で就活する学生の中には、「どこでもいいから、この時期に余っていた企業を受けた」というような理由で応募してくる人も少なくありません。しかし企業は「どこでもいいから就職したい」人ではなくて、「この企業で働きたい」人を求めています。
なぜなら単純に自分が就職することだけを望んでいる人よりも、自社に対する思い入れが強い人の方が入社後、会社に貢献する意識を持って働いてくれるからです。「就活をいつまで続ける予定か」と聞かれれば、学生はどのような状況になれば就活を終わらせようと考えているのか答えることになります。
当然それと同時に、その理由として自然とこれまでの就活状況についても語ることになるでしょう。「今1つも内定がないので、どこでもいいから内定をもらえたら就活を終える」「内定はあるけど納得していないので、卒業ギリギリまでとことん就活する」といった具合です。
面接官はそれらの回答を通じて、学生が自社のほかにどのような企業を受けてきて、どういった経緯で自社を志望するに至ったのかなどをチェックします。そこから面接官は「本当にこの会社に入りたいのか」「余ってたから受けただけなのか」など、学生の自社を志望する気持ちがどの程度高いのかを探ろうとしているのです。
学生が内定を承諾してくれるかの確認
就活終盤の面接で「就活をいつまで続ける予定か」を聞くのには、その学生に内定を承諾する意思があるかどうかを確認しておきたいという意図もあります。就職に関して「卒業」というリミットがあるのは学生も企業も同じです。
企業は来年度の事業計画などに合わせて採用する人数を決めていますから、入社日までに確実にその人数を確保する必要があります。もちろん誰でもいいのではなく、優秀な人材を入社日までに揃えておかなければならないのです。
そうなると当然、選考には最低でもある程度の時間がかかりますし、募集時期が遅くなるほど優秀な人材は他社に取られて集めにくくなります。春夏なら入社日まで十分な時間の余裕があり、就活を続ける学生も多いので、内定を辞退されても再募集すれば済む話でしょう。
しかし就活終盤ともなると、企業の方もそんな呑気なことを言っていられません。卒業間際のこの時期、もし今選考を行っている学生に内定を出して辞退されてしまったら企業の方も後がなく、困ってしまうわけです。
そのため春夏と違ってこの時期採用活動を行う企業は、現在選考を行っている学生の中から、内定を出したら確実に入社してくれる学生を選びたいと思っています。面接官は「就活をいつまで続ける予定か」という質問への回答から志望度の高さを推し量り、内定を出したら承諾してくれるか、後になって辞退しないかどうかを見極めようとしているのです。
就活中に何度も面接を経験していると、なかには答えにくい質問がありますよね。ただでさえ緊張しているのに、対策していなかった質問がくると焦ってしまうのは当然。キャリchの「面接サポート」では、キャリアプランナーが各企業の面接対策を行なっています!よく聞かれる質問だけでなく、変わった質問への対策など実践練習が可能です。ぜひご参加くださいね。
なぜこの時期に就活をしているかの確認
面接官は「就活をいつまで続ける予定か」という質問への回答から、その学生がなぜこの時期に就活を行っているのかも確認しようとしています。日本企業の内定式は普通10月ですから、それを過ぎても学生が就活を続けるのには、何らかの理由があるはずです。
何かしらの原因でこれまで内定をもらえていないのか、内定はあるけど納得していないのか、あるいはそもそも就活していなかったのかなど、様々な理由が考えられます。面接官はその現在就活している理由から、学生の本質を見抜こうとしているのです。
前述のように「就活をいつまで続ける予定か」と問われると、学生は現在の就活状況やこれまでの経緯を説明せざるを得ません。一般的な質問なら「いつまで?」と聞かれたら「〇月〇日まで」と答えるものですが、就活に関しては明確な終了期日を事前に決めるのは難しいです。
そこで、ほとんどの学生は「いつまで続けるか」という質問に対し「(状況A)→(状況B)になったら就活を終わらせる」と答えることになります。ここで言う(状況A)とは、つまり内定式の時期を過ぎても就活を続けている現状であり、(状況B)は学生が就活の最終目標として目指している理想像です。
面接官はその説明から、学生が現在どういった理由で現状に至り、何を目的に就活を続けているのかを知って、その学生の人柄などを把握しようとしています。
就活をいつまで続けるのかを答える際のポイント
「就活をいつまで続ける予定か」聞く面接官の意図が理解できたら、次は実際面接でどのように回答すればよいのか考えていきましょう。ここまでの説明で分かるように、面接官は「いつまで続ける?」と尋ねておきながら、実はその学生が就活を終える日付を知りたいわけではないです。
この質問で面接官が探ろうとしているのは、その企業への志望度や入社の意思、学生の人柄などですから、その意図に答えるように回答しなければなりません。それを踏まえたうえで、ここからは「就活をいつまで続ける予定ですか?」という質問に対する、面接での具体的な回答方法について解説します。
内定がもらえるなら就活をやめる旨を伝える
面接で「就活をいつまで続ける予定ですか?」と聞かれたら、「御社から内定がもらえるのなら就活はやめる」という旨を伝えてください。就活終盤になると時期も時期なので採用活動のやり直しは難しく、企業は確実に入社してくれる人を探しています。
そのため「この学生に内定を出しても、他から内定をもらえたら辞退するのでは?」と危惧し、面接を通して志望度や入社意欲を確かめようとするのです。ですから「就活をいつまで続ける予定なのか」への回答に最も必要な要素は、「私は御社への入社を熱望しているので、内定をもらえたら絶対に承諾するし、後から辞退なんて絶対あり得ない」という強い意志表示だと言えます。
ただし質問としては表面上「就活をいつまで続けるか」という期日を聞かれていますので、こちらもそれに合わせ、自分が就活を終える日程として回答しなければなりません。それを示すためには「御社に内定をもらえたら絶対入社する」→「内定が出た時点で他社への就活は不要になる」と言い換える必要があります。
つまり「御社から内定をもらえたら、その時点で就活そのものをやめる」と述べ、内定後の逃げ道を断つ覚悟を見せるわけです。「自分が就活を終える日」=「御社から内定をもらえた日」という風に答えることで、強い入社意欲を示しながら、質疑応答としても意味が通る形になります。
“この企業がいい”という思いを伝える
「就活をいつまで続ける予定ですか?」という質問には、その企業に対する自分の強い思い入れも盛り込んで回答することが大切です。就活終盤に採用活動を行う企業の面接官は、内定辞退を恐れているのと同時に、「どこでもいいから卒業までに就職先を決めたいだけでは?」という心配もしています。
いくら確実に入社してくれても、自社愛のない人物は会社のためを思って行動してくれず貢献度が低いので、企業からすればわざわざ採用するほどの価値がありません。ですから「就活をいつまで続けるか」答える際には、卒業というリミットに焦って受けていると誤解されないよう、「この企業だから受けた」旨をしっかり伝える必要があります。
しかし時期も時期ですから、「初めからこの企業が第一志望だった」と述べても苦しい言い訳だと思われるだけです。「それなら、なぜもっと早く受けなかったの?春夏にも募集していたのに?」と、面接官に突っ込まれることが目に見えています。
そうではなくて、これまでの就活の経緯を踏まえたうえで「今は他のどの企業でもなく、この企業がいいと思っている」ということを伝えるのです。そのためには回答の中で、自分がその企業のどこに魅力を感じたのか具体的に述べましょう。
言葉だけなら「御社が第一志望」などと言うことは誰にでもできますので、企業理解の深さを示すことこそが唯一、志望度の高さを証明できます。
具体的な時期よりも入社意欲から熱意を伝える
「就活をいつまで続ける予定ですか?」という質問に対して、具体的な時期を答えるのは避けた方が良いです。就活を終える具体的な時期よりも、自分の入社意欲を示し、その企業への熱意を伝えることを主題としてください。
確かに「就活をいつまで続けるか」という質問では”いつ”と聞かれているものの、前述のように面接官が本当に知りたいのは、学生が就活を終える具体的な日付ではないです。面接官の質問を言葉通りに受け取って「〇月までに就活を終える」などと答えると、この企業から内定をもらって就活を終えたいのではなく、入社先の候補の1つに過ぎないと思われるでしょう。
「この学生は〇月までにもらえるだけ内定をもらって、その中から入社先を選ぶつもりだから、実際入社の可能性は低いだろう」と判断されてしまいます。もちろん新卒の学生は同時に複数社へ就活するのですから複数の候補があって当然ですが、明らかに入社の可能性が高くない学生には内定を出す意味がありません。
春夏ならまだしも就活終盤のこの時期には、学生と同様に企業の方も後がない状況なので、面接官は内定を出したら確実に入社してくれる人を選び出したいのです。そのため「就活をいつまで続ける予定ですか?」と聞かれた時にはそうした面接官の意図に配慮し、「内定をもらえたら就活をやめる」と断言して、入社意欲や熱意を伝える必要があります。
【例文】就活をいつまで続けるのかの回答例
【回答例】
具体的に「何月まで」と決めていませんが、納得のいく内定を得られ次第すぐにも就職活動を打ち切るつもりです。
私はこれまで○○業界を目指しいくつか内定も頂いたものの、なかなか「この企業で間違いない」という手ごたえがなく、就職先を決断できませんでした。
その反省からもう一度しっかり就活軸を見直した結果、見つけたのが御社です。
△△を重視されている御社なら私の軸にピッタリ合いますし、選考して頂く中でも後悔しないと確信していますので、御社から内定を頂けたら就職活動は終わりにします。
上の例文では、冒頭に「就活をいつまで続けるか」という質問の直接的な答えとなる、就活を終える期限について述べています。期限を決めずに納得のいく企業への就職を目指していると言うことで、どこでもいいから受けているわけではないことが伝わるはずです。
次にその理由として、これまでの就活の経緯を説明します。最後にその企業に感じている魅力などを織り交ぜながら、強い入社意欲と熱意を述べて締めくくりましょう。
就活終盤に、よく聞かれる「就活をいつまで続ける予定ですか?」の質問。何かしらの目的を持ち、諦めずに就活を続けている皆さんをキャリchの「出遅れ就活サポート」で応援!就活に出遅れてしまった人や、納得できる企業からの内定獲得を目指す人など、皆さんの目的に合わせて残りの就活をバックアップ!就活のプロであるキャリアプランナーが丁寧にサポートし、内定獲得・入社まで二人三脚で応援します!ぜひご参加ください。
掘り下げ質問の対策もしておこう
「就活をいつまで続けるか」という質問に答えると、その回答に対して掘り下げ質問をされることが多いです。掘り下げ質問は、「就活をいつまで続けるか」への回答で述べた入社意欲や熱意の裏付けとなるものですので、しっかり答えられるよう併せて対策しておかなければなりません。
ここからは「就活をいつまで続けるか」への回答から予想される掘り下げ質問と、その対策法について解説します。
質問1「なぜこの時期まで就活をしているのか?」
「就活をいつまで続けるか」への回答の中で、これまでの経緯をあまり深く述べなかった場合には、「なぜこの時期まで就活をしているのか?」と聞かれることになるでしょう。
【面接官の意図】
「なぜこの時期まで就活しているのか」と聞く面接官の意図は、文字通りその学生がどのような事情から、内定式後のこの時期まで就活することになったのか確認するためです。
これまで内定がもらえていない、内定はあるものの就活を続けているといった表面的な状況だけでなく、面接官はその根本的な原因から学生の人柄などを見極めたいと思っています。
【回答のポイント】
内定の有無など自分の状況を率直に伝えたうえで、これまでに内定をもらえなかった原因や、内定があるにも関わらず就活を続ける理由を述べてください。時期も時期なので、これまで学生が別の企業を志望していたことは面接官も分かっています。
これまでの就活の反省から、どのように考え方を変えてその企業を志望するに至ったのか、今ある内定よりなぜその企業がいいのかまで述べられると良いです。
質問2「これまで内定がもらえなかった原因は何だと思いますか?」
これまでに1つも内定をもらえていないために就活を続けている場合は、「就活をいつまで続けるか」に加えて、自分が内定をもらえない原因について聞かれることになります。
【面接官の意図】
面接官がこれまで内定がもらえなかった原因を学生自身に尋ねるのは、学生が自分の問題点を把握できているか確認するためです。
点を把握できているか確認するためです。 この時期になっても1つも内定を得られないのには必ず原因があるはずなので、学生が失敗から学び、改善するための行動ができる人間かどうかを見ています。
【回答のポイント】
これまで内定がもらえなかった原因を自分の中で明確にして、その原因を改善するためにどのような鼓動を取ったのかを具体的に伝えてください。
自分の欠点などネガティブな面について触れる話になりますが、失敗を自覚していなかったり言い訳をしたりするのは悪印象となります。これまでの就活が失敗したことに対する自分の非を率直に認めるとともに、問題点を克服すべく努力している姿勢を示すことが大切です。
おわりに
卒業間際のこの時期、面接では「就活をいつまで続けるか」という質問をよく受けます。答え方次第では、志望度や熱意を疑われる恐れがあるので注意が必要です。学生同様に企業も後がない時期なので、企業は確実に入社してくれる人材を探しています。
「就活をいつまで続けるか」という質問には、具体的な期日を答えるのではなく、強い入社意欲と熱意を示すことが重要です。回答の内容に対して掘り下げ質問をされる可能性も高いので、そちらも対策しておきましょう。
このような難しい質問に上手に答えるには、就活エージェントのようなプロのアドバイスを受けながら練習するのが効果的です。学生にはどう答えていいか分からない質問も、プロの目線で適切な回答方法を指導してもらえるため、面接で好印象を与えられるようになります。
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そろそろ持ち駒も減ってくる時期ですから、学生にとっては一石二鳥です。卒業間際のこの時期だからこそ、プロを頼って確実な内定獲得を目指しましょう!
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。