選考が早い企業や業界の特徴とは?早期内定を狙いたい人必見です!
2022年11月17日
就活を進める上で、何か不安に感じていることはありますか?
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
どこにも就職できなかったらどうしようって考えると、不安でたまりません。とにかく一社でいいから、一刻も早い時期に内定をもらって安心したいです。
そうですよね。ただし、やみくもに動いても内定獲得には至りません。一刻も早く内定を獲得するには、選考が早い企業の中でも自分の適性に合った企業を選んで受けるとともに、選考の中で自分の価値を的確にアピールしていく必要があります。
このコラムでは、選考が早い企業や業界の特徴と、早期内定獲得を狙う秘訣などについて紹介します。1日も早く安心できるように、早期選考狙いの動き方について把握しておきましょう。
キャリアプランナー 岡田
選考が早い業界・企業の特徴
1日も早い内定獲得を実現したいのは当然ですが、何も考えずやみくもに受けても、早期内定にはつながりません。選考が早い企業であれ何であれ、自分のような人間が求められている企業を選んで受けると同時に、自分の良さをうまくアピールできなければ内定はもらえないのです。
自分に合った企業を見つけ出し、選考への対策を立てるためにも、従来より早い時期に選考を行う企業とはどんな企業なのかを把握しておきましょう。コラムの初めにまずは、選考が早い企業や業界の特徴について解説します。
早期から良い人材を確保したい
選考が早い企業や業界全てに共通する目的は、他の企業に取られてしまう前に、優秀な人材を確保しておきたいということです。そもそも「3月情報公開」「6月面接開始」「10月内定式」という従来の選考スケジュールは、日本の主要企業のほとんどが所属する経団連が定めたルールでした。
それは企業ごとに選考時期が違うと就活する期間が長くなることから、学生の本分である学業に支障を与えないよう配慮したものです。しかし全ての企業の選考が同時期に行われるとなると、学生の受けられる企業数も限られてしまいます。
そうすると大手企業など一部の人気企業にばかり学生が集中し、その他の企業は学生を確保できないまま、後になって残り物の学生を集めるしかなくなるわけです。その結果、優秀な学生はほとんど人気企業に取られて、その他の企業の選考には人気企業の選考に落ちたあまり優秀とは言えない学生ばかり集まってしまうことになります。
それはその他の企業からすると、優秀な学生と出会うチャンスすらないわけですから著しく不利で、フェアな状況とは言えません。そのため従来よりも選考が早い企業や業界はそうした不利な状況を避け、一部の人気企業に取られてしまう前に優秀な学生を確保しようと、従来よりも早い時期に選考を行うのです。
また他の企業よりも早く学生を確保することが目的ですから、単に選考時期が早いだけでなく、一般的な選考方法よりも短い選考期間で早く内定出しをする企業も結構あります。ES選考や筆記試験を省いたり、面接回数を減らしたり、あるいは合否を即決したりすることで選考期間を短縮し、内定出しまでのスピードを早めるのが特徴です。中には、そもそもESや面接といった従来通りの選考方法とは異なる手法で選考を行う企業もあります。
とはいえ、早い時期に選考を行う企業にしろ選考期間が短い企業にしろ、膨大な採用情報の中から自力でそれらを見つけ出すことはなかなか容易ではありません。具体的にどんな企業を狙えばいいのかはこの後詳しく説明しますが、まどろっこしい手間を省き、手っ取り早く就活を進めたい人には、就活エージェントに紹介してもらうことをオススメします。キャリchでも、早期内定を目指す24卒に特化した無料イベント「24卒就活サポート」を開催していますので、ぜひ活用してください。
スキル面を重視している企業
選考が早い企業には、学歴などよりも実際に会社の戦力として働いていけるのかという、学生のスキル面を重視している企業が多いです。その理由は、従来よりも早い時期に行う採用選考のやり方にあります。従来よりも選考が早い企業には、一般的なESや面接による採用選考ではなく、インターンなどを通して選考を行う企業が少なくないのです。
仕事というのは、実際にやってみないと向き不向きが分からない部分も多々あります。どんなに素晴らしい学歴や資格を持っていても、それを仕事に活かせる人ばかりではないですし、どんなにESや面接での印象が良くても、そこでは見極め切れない部分はどうしてもあるわけです。そのため一般的な採用選考のやり方では、学生が入社後に後悔する場合があるのと同様、企業の方も「思っていた学生と違った」というケースが必ず一定数は出てしまいます。
ただし後悔しても退職・転職という選択肢のある学生と違い、企業の方は一旦社員として採用してしまったら、期待したほどの能力がないからと言って簡単に解雇などできないです。たとえその人が会社の戦力となれず、他の社員の生んだ利益を食いつぶす存在であっても、解雇事由に相当するような余程の問題がなければ抱え続けるしかありません。
しかしインターンで実際学生に自社の仕事をさせたり、仕事に近い課題を与えたりすれば、直接的に学生の能力を確認できるので間違いないです。そのため学生のスキル面を重視し、本当に自社の戦力となれる能力を持っているのか確認したい企業では、従来の採用選考より早い時期にインターンを通して選考を行っています。
具体的に言うと、そうした選考方法を取る企業には「ベンチャー企業」や「IT企業」が多いです。企業自体が成長途中であるため無駄な人材を抱える余裕はなく、確実に戦力となれる人材が欲しいといったところでしょう。
知名度が低く、人が集まりにくい企業
従来より選考が早い企業には、世間一般に対する知名度が低く、学生が集まりにくいという特徴もあります。志望企業の選び方は人によっても異なりますが、新卒の学生の場合、自分が社名に聞き覚えのある会社の中から選ぶことが多いです。社名も知らない会社だと、それがどんな企業なのかイメージできず不安に感じるのでしょう。
しかし学生の間は世の中にどのような企業があるのか知る機会が少ないですから、聞き覚えのある会社というのは必然的に、世間に広く名の知られた大手企業や有名企業になります。逆に言うと同時に募集が行われた場合には、そうした知名度の高い企業に学生が集中し、知名度が低い企業は選考以前に人集めに苦労することになるわけです。
そのためそれら知名度の低い企業では、人の集まりにくさを補うために、他の企業より早い時期から選考を始める傾向があります。知名度の低さから選考が早い企業として具体的に挙げられるのは、ベンチャー企業や中小企業のような規模の小さな企業と、一般消費者との接点がないB to B企業などです。
BtoB企業の場合は事業そのものが対企業であり、一般消費者には社名が知られる機会がないため、会社の規模に関係なく知名度が低くなります。ただし人集めに苦労するのは、知名度が低い企業だけではありません。「仕事がきついらしい」といったネガティブなイメージから学生に敬遠され、人気のない企業にも、同じことが当てはまります。
具体的には、飲食や介護などの人気のない業界に属する企業です。実際には仕事の大変さや待遇は個別の企業ごと・職種ごとにそれぞれ異なるのですが、人気のない業界に属するというだけで、ひとまとめにネガティブなイメージを持たれます。そうした学生の集まりにくい企業では、他の企業がまだ動き出していない時期に選考を始めることで、少しでも優秀な学生に興味を持ってもらいたいところなのです。
選考が早い企業を受けるメリット
ここまでは主に企業側から見た目的や意図について説明してきましたが、従来より早い選考で得をするのは何も、企業の側ばかりではありません。選考の早い企業を受けるのには、もちろん学生の方にも良いことがあります。
早期選考へのモチベーションを上げるためにも、そのメリットを最大限就活に活かすためにも、従来より早い選考にどんな良いことがあるのか理解しておきましょう。ここからは、選考が早い企業を受ける学生側のメリットについて説明します。
本命企業への対策につながる
選考が早い企業を受ける学生側のメリットは、その経験が本命企業の選考への対策につながる点です。一般的に選考が行われる時期よりも早い時期に選考を経験しておくことで、本命企業の選考を受ける前に、自分の就活力を上げておけます。
前述のように、新卒の学生は社名に聞き覚えのある会社から志望企業を選ぶ傾向があるため、必然的に本命企業は大手企業や有名企業となる場合が多いです。そして、それらの本命企業は知名度の高さから学生が集まりやすいので、大抵は急ぐことなく従来通りのスケジュールを守って選考を行います。ですから選考の早い企業を受けておけば、本命企業の選考が始まる前に、選考の経験を積んでおくことができるのです。
そうすることで、本命企業の選考が始まる前に選考における自分の弱点を知ることができ、改善しておけます。もちろんどの就活生も、本命企業の選考の前にはES対策や面接練習をするとは思いますが、それでも本物の選考を経験することでしか気付けない点は少なくありません。
それに選考に限らず、どんなことにも慣れというのは必要で、数をこなすほどうまくこなせるようになるものです。選考の早い企業を受けることで、そうした慣れや改善によって自分の就活力を上げることができ、それがその次以降の選考において活かされていきます。つまりは選考の早い企業を受けておけば、本命企業も含めた就活全体の内定率を高めるための、有効な対策となるわけなのです。
内定を獲得することで“安心感”を得られる
選考が早い企業を受けることには、そこでもし内定を獲得できれば、”安心感”を得られるというメリットもあります。新卒の学生の場合は就活自体が初めてですから、様々な不安を感じ、心に余裕がなくなりがちです。ただしそうした心の余裕のなさは、ただ気持ちの上でつらく苦しいというだけでなく、就活での様々な行動に現れて選考に悪影響を及ぼすこともあります。
それら様々な不安の元凶は、「もしどこにも採用されず、就職先のないまま卒業を迎えてしまったらどうしよう」という最悪の結末を思い描いてしまうことです。その不安を解消する方法は、実際に自分が内定を獲得するしかありません。1社でも内定を獲得できればその最大の不安を解消することができ、安心感を得られます。
1日1日と卒業が近づくにつれ、その不安はどんどん大きくなっていくわけですから、解消するなら早いに越したことはないです。従来より選考の早い企業を受け、そこで内定を獲得できれば、その分早く安心感を得られて、心に余裕を持って就活できます。そして余裕を持って就活できば、その分視野が広くなって不安な時には目に入らないことにも気付けるようになり、1つ1つの経験から学べることも多くなるのです。
また内定を得ることで自信がつき、その後の選考にも堂々とした態度で挑むことができますから、企業側からもしっかりした魅力的な人物だと見えます。つまり選考の早い企業から早々に内定を得ておくことで、その後の就活でも力をつけやすく、なおかつ高評価も得やすくなるのです。
企業側への優秀アピールにつながる
選考が早い企業から内定を得ておくことは、自分の成長や自信につながるだけでなく、企業側への直接的なアピールにもなります。就活の中では、選考中の学生の就活状況について気にしたり、参考にしたりする企業も少なくないです。面接官から「どのような企業を受けているのか」「他社の選考はどの程度進んでいるのか」「既にどこかから内定を得ているか」といった質問をされることも結構あります。
内定の有無を尋ねる企業の意図は様々ですが、少なくとも「ちっとも内定がもらえない」学生より、「内定がある」学生の方が優秀そうに見えるのは確かです。人には必ず、良くも悪くも先入観というものが働きます。それは選考を担当する面接官も例外ではありません。
ちっとも内定をもらえない学生に対しては、どの企業にも敬遠されてしまうような問題点があるのではないかと疑いを持ちます。逆に内定をもらえたということは、その学生がどこかの企業から高い評価を得た証ですから、その学生には何かしら優れた要素があるに違いないと考えられるわけです。
そのため内定を持っていることで、選考中の企業に「おそらくこの学生は内定を取れるほど優秀なんだろう」という良い印象を与えることができます。すると自然と「どこに問題があるのか」「どう優秀なのか」という風に裏付ける証拠を探そうとし、疑いを持っていれば問題点に、良い印象を持っていれば優秀な面に目が行くのです。
つまり従来より選考の早い企業で内定を得ておけば、内定そのものがその後の就活でのアピール材料となって、自分の優秀な面に気付いてもらいやすくなります。
思考の移り変わりに対応できる
従来より選考の早い企業を受けることで、自分の思考の移り変わりに対応しやすいというのもメリットの1つです。就活の中では、様々な企業の選考を受けていくうちに、徐々に就活生自身の希望や考えが変わってくることがあります。新卒の学生は普通企業で働いた経験がありませんから、就活当初に思い描く希望や考えは、あくまで限られた情報から推測したイメージに過ぎません。
しかし実際に選考を受けてみると、企業や業界の本当の姿が見えてきたり、あるいは自分自身の適性が別の方向にあると気付いたりすることはよくあります。そのためある程度就活が進んでから、「やっぱり志望する企業・業界を変えたいな」と考えること人も、決して少なくないのです。そのように志望の方向性を変えるなら、その決断と動き出しは早いに越したことはないでしょう。
後になればなるほど募集中の企業が減ってきますし、卒業が迫ってきて、時間的にも気持ち的にも初めからやり直そうという余裕がなくなります。従来より選考の早い企業を受けていればその分、企業・業界の姿や自分の適性にも早く気づくことができ、志望の変更も早い段階で行えて早く動き出せるわけです。
また従来より選考の早い企業で早期内定を獲得できていれば、就活がひと段落しているため、時間的にも気持ち的にも余裕があります。志望変更の決断が少々遅くなったとしても、改めて時間を確保し、新たな就活に挑めるのです。
残りの学校生活を満喫できる
従来より選考の早い企業を受け、もしも早期に就活が終われば、その分残りの学校生活を満喫できるというメリットもあります。従来より早い選考で内定を獲得した場合、その後も就活を続けるという選択肢もあれば、そこで就活を終わらせるという選択肢もあるわけです。
選考の早い企業でもらった内定の中に自分の納得できる入社先があれば、従来通りの選考時期を待つことなく、早々に就活を終わらせることもできます。就活が早い時期の終わればその分、残りの学生生活を満喫するための、自由な時間が確保できるのです。
長期休みに旅行にでも行って学生時代の思い出作りをしてもいいですし、ボランティア活動や趣味など、これまでは忙しくてできなかったことにチャレンジしてもいいでしょう。将来への不安がなくなったことで、その分心置きなく卒業研究にも没頭でき、学生時代の集大成を立派なものにすることもできるはずです。
また早い段階で入社先が決まることで、社会人生活に向けた準備も早く始めることができます。入社先の企業・業界で必要となる知識や資格を習得しておけば、入社後実力の上で同期の人たちに差をつけることができるだけでなく、意欲を評価してもらえて早く職場に馴染めるかもしれません。
つまり早々に就活を終わらせることで生まれた時間を有効活用すれば、社会人生活でのスタートダッシュを決めることも可能となります。そのように選考の早い企業で内定を獲得し、早い段階で就活を終わらせることで、最後の学生生活にも入社後の社会人生活にも良い効果を得ることができるのです。
選考が早い企業に受かるための秘訣と見つけ方
ここまで述べてきたように、従来より選考が早い企業を受けること・そこで内定を獲得することには、大変多くのメリットがあります。ただし企業と学生には相性があるので、自分に合った相性の良い企業でなければ入社後充実した社会人生活を送ることはできませんし、そもそも内定ももらえないでしょう。せっかく選考の早い企業を受けても自分に合った企業・業界でなければ、なかなか内定を得られないことで、目指すべき方向性を間違えていると気づけるだけです。
それも大事なことではありますが、それに気づくまでに多くの無駄足を踏み、本来たくさんあるはずのメリットを十分活かし切れません。それなら遠回りをせず、初めから自分が内定を獲得できる相性の良い企業を見つけた方が、選考が早い企業を受けるメリットをもっと活かせるというものです。ここからは選考が早い企業に受かるための秘訣と見つけ方について説明しますので、しっかり読んで参考にしてください。
そもそも選考が早い企業はいつ頃から動き出しているのか?
選考が早い企業の中から自分に合った企業を見つけ、早期内定を獲得するには、そもそも選考の早い企業がいつ頃から動き出しているのか把握する必要があります。一口に選考が早い企業と言ってもたくさんありますから、まずは状況を知っておかないと、自分の受けるべき企業をうまく見つけ出せないのです。以前は早期内定というと、6月頃が目安でした。
その理由は、経団連の決めた「3月情報解禁」「6月面接開始」「10月内定式」という就活ルールに縛られていたからです。他社より早く優秀な学生を確保したいのはやまやまとはいえ、面接可能となる6月よりも早い時期に内定を出したら、経団連のルールを守っていないことが見え見え過ぎます。そのため以前は、フライングで早めに選考を始めたとしても対面を考え、6月に入ってから内定出しをする企業が多かったのです。
しかし既に経団連による就活ルールが廃止され、そういった縛りがなくなりました。しかも最近はコロナが流行しているせいで、移動や外出、人を集めるといったことに度たび自粛を求められ、いつ身動きが取れなくなるかも分からない状況です。そのため企業は選考しにくくなる前に早く採用活動を終わらせようと、いっそう選考を早めている傾向があります。
特に早いところでは3年時のインターンを通して、翌年卒業する学生の内定出しをほとんど終えている企業もあるほどです。そのため学生の方も、4月に入って4年生になる頃には、既に内定を持っているという学生が大勢います。もしも4年の6月の段階でまだ1つも内定を持っていないとしたら、既にやや出遅れ気味であると考えるべきでしょう。
自己分析を徹底して行い、就活軸を明確にする
従来より選考の早い企業の中から自分に合った企業を見つけ、早期内定を獲得するための秘訣は、自己分析を徹底して自分の就活軸を明確にすることです。選考前の準備を万全に行い、就活を円滑に進めていくためにも、自分の就活軸を明確にする必要があります。
先程も述べたように、企業と学生には相性がありますから、相性の悪い企業を受けても内定にはつながらないです。就活軸が漠然としていたり方向性を間違えていたりすると、企業選びに迷い、自分に合わない企業を選んで、時間を無駄にしてしまいます。無数にある早期選考の企業の中から、間違いなく自分に合った企業を選び出すには、自分と企業との相性をはかれるような明確な就活軸が必要なのです。
また就活軸に関係なくたまたま自分に合った企業を受けたとしても、軸に基づいた企業選びでないと志望の根拠が曖昧で、選考の中で適切なアピールができません。せっかく受けた自分に合った早期選考で内定を獲得するには、その相性の良さを企業に証明するための事前準備が不可欠であり、その根拠となるのが就活軸なのです。
特に従来より選考の早い企業では、自社で確実に活躍できる人材を確保するために、選考において自社の仕事と学生との相性を重視する傾向があります。ですから従来より選考の早い企業を受けようとする就活生は、その前にまず自己分析を徹底して行い、自分の強みや性格など自分についての理解をしっかり深めてください。その上で「自分にできることは何か」「向いていることは何か」という視点に立って、仕事との相性を考えながら就活軸を定めましょう。
情報収集のために積極的に行動する
従来より選考の早い企業の中から自分に合った企業を見つけ、そこで内定を獲得するには、情報収集のため積極的に行動することも大事です。その企業が本当に自分に合っているのか適切に相性をはかるためにも、また選考中に的確なアピールをして内定につなげるためにも、その企業・業界の情報収集は不可欠と言えます。
たとえ自分のことをよく理解して適切な就活軸を定めたとしても、その企業・業界のことをよく知らなければ、軸に合っているのかどうか判断しようがないです。また企業や業界への理解が浅ければ、そこで求められている人物像を正確に把握できず、その企業にとっては無意味な誤った方向でアピールしてしまうことにもなります。
選考の早い企業に限らず、本当に自分に合った企業を見つけ、なおかつ内定を獲得するには、その企業や業界についていかに正確な情報をたくさん集められるかが重要なのです。ただし多くの情報を集めると言っても、ネット上にあふれている情報は信ぴょう性が薄いケースがありますし、文字化された情報から読み解けるものにも限界があります。なぜなら、仮に同じ企業・業界を見たとしても、その情報の発信者と自分が同じように感じるとは限らないからです。
そのためもっと信ぴょう性の高い確実な情報源は、そこで働く人が直接発信し、自分がどう感じるか直接確かめられる、企業説明会や就活イベント、インターンなどだと言えます。本当に自分に合った企業を見つけ、なおかつ内定を獲得するには、そうした企業・業界の情報を直接的に得られそうなところへ積極的に参加してください。説明会や就活イベント、インターンなどにどんどん参加することで、従来より早い時期に選考を始めている企業を見つけることにもつながはずです。
インターンに参加し、自分の苦手を分析する
従来より選考の早い自分に合った企業を見つけ、内定を獲得するには、インターンに参加して自分の能力や苦手を分析することが秘訣となります。なぜなら、企業における自分の存在価値や仕事の仕組みなどを、最もよく理解できるのがインターンだからです。新卒の学生の場合は、実際に企業で働いたことがありませんので、自分の適性や企業・業界との相性について、自己分析と企業・業界研究の結果から推測するしかありません。
そのために自己分析と企業・業界研究を徹底し多くの情報を集めるのですが、それでも見極めきれず、企業選びやアピールのやり方に失敗してしまう就活生も少なくないです。しかしインターンに参加すれば、実際に仕事を体験できたり仕事に近い課題に取り組んだりすることで、仕事の仕組みについて直接的に感じ取ることができます。
その中で、自分が仕事の上でどのような強みを活かせるのか、具体的にどう貢献できるのかといった、企業における自分の存在価値が見えてくるのです。それが、自分と企業の双方にとって相性の良い、自分に合った企業を見つけることにつながります。
またインターンでは社会人と同様の振る舞いが求められますから、できていなければ仕事や課題がうまくいかず、時には企業の人から指摘されることもあるはずです。そうした中で、社会人として働くにあたり自分に何が足りていないのか、どう改善すべきなのかといったことも見えてきます。
インターンに参加し、そうした自分の苦手を改善しておけば、社会人として求められる振る舞いも身に付いて、就活力がアップするわけです。前述のように、従来より選考の早い企業はインターンを通して内定出しを行う場合もありますので、インターンへの参加が結果として早期選考を受けることにもつながるでしょう。
場数を踏んで、実践から力をつける
従来より選考の早い自分に合った企業を見つけ、内定を獲得するには、どんどん選考の場数を踏んで実践から力をつけていくことも大事です。なぜなら、最も効率的に就活力を上げられるのは、やはりESや面接といった選考の実践経験だからです。
先程も述べたようにインターンを通しても間接的に就活力の向上は図れますが、ESや面接といった選考に受かるためには、その選考方法に適した専用の対策が必要となります。いくら選考の早い企業がその就活生の持つ能力や人柄と自社との相性を重視するとは言っても、ただ相性の良い能力や人柄を持っているだけでは、企業にそれが伝わりません。
文章によるESや短時間の面接という選考方法を通して、自分を採用する価値を分かってもらうには、その相性の良さを上手に伝えるためのコツがいるわけです。そのコツを習得するために多くの就活生は、ESを書く練習や面接を受ける練習を行います。
初めはやり方そのものがサッパリ分かりませんし、マナーなども知りませんので、もちろんその練習は不可欠です。しかし本物の選考には、そこに参加しなければ分からない独特の緊張感や、不測の事態といったものが発生します。実践経験を積んでいなければ、そうした緊張感や不測の事態にうまく対応できず、決して高い評価を得ることはできないでしょう。
突き詰めれば結局のところ、本物の選考を受けることでしか習得できないコツがあり、慣れが必要ということです。ですから1日も早い内定が欲しい就活生は、従来より選考の早い企業の本物の選考をどんどん受けて、実践経験から就活力を養ってください。たとえそれが本命企業でなくても、早い時期に内定をもらえれば安心や自信が得られます。仮に内定がもらえない場合にも、その経験は自分にとって確実な力となり、次の選考へとつながっていくのです。
選考が早い企業を見つける方法
従来より選考が早い企業の中から、内定を得やすい自分に合った企業を見つける具体的な方法としては、就活エージェントを頼ることをオススメします。この時期既に選考が始まっているかどうかは、就活ナビサイトや企業HPからもチェックできますが、就活エージェントに頼った方がずっと手っ取り早いです。
くり返し述べているように、一口に従来より選考が早い企業と言っても、世の中には無数の企業があります。そしてしつこいようですが、選考で内定をもらうためにも入社後の社会人生活を充実したものにするためにも、自分との相性の良い自分に合った企業を選ぶことが不可欠です。当てもなく就活ナビサイトや企業HPを眺めていたところで、無数にある企業情報の中から、選考が早いうえに自分との相性が良い企業を見つけ出すことは難しいでしょう。
企業探しや情報収集に無駄に時間ばかりかかって、結局は企業選択を誤り、せっかく選考の早い企業を受けるメリットを十分活かしきれないのがオチです。しかし就活エージェントに頼れば、あなたはただ自分の希望を伝えるだけで、就活エージェントが代わりに企業探しをしてくれます。それもただ選考が早いというだけでなく、あなたの希望や強み、個性などに合った、あなたとの相性の良い企業を厳選したうえでです。
その理由は就活エージェントが、企業からの依頼を受けて、その企業との相性の良い学生を探していることにあります。企業からの依頼ですから当然、その企業・業界に関する情報も把握していますし、「こういう学生が欲しい」という具体的な人物像も知っているのです。
しかも就活エージェントには多くの学生と企業とをマッチングさせてきた経験があるので、学生自身も気づいていない能力や適性を見抜き、本当にあなたに合った企業を紹介してくれます。つまり就活エージェントに頼れば企業探しや情報収集に無駄足を踏むことなく、確実に自分と相性が良くて選考が早い企業を、あっという間に見つけられるというわけなのです。
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選考が早い企業を受けるうえでの注意点
ここまで述べてきたように、一口に選考が早い企業と言っても色々あります。従来より選考が早い企業を受けるのにはメリットが多いとはいえ、相性の悪い企業ではそのメリットが活かしきれないので、選考が早いだけでなく自分に合った企業を見つけることが重要です。
ただし、自分と相性の良い企業を受ければ必ず内定がもらえるわけではありませんし、選考が早い企業を受けることによって発生する注意点もあります。ここからは、選考が早い企業を受ける上で注意すべきことについてまとめておきますので、しっかり覚えておいてください。
準備不足のままでは内定は狙えない
いくら選考の早い企業を受けたとしても、準備不足のままでは決して内定は狙えません。就活生の中には、「1日も早く内定をもらって安心したい」という一心から、ろくろく準備もせず選考に挑んでしまう人もいます。しかしそれがどんな企業であれ、選考を受けるための準備が整っていなければ企業の高評価は得られず、当然内定はもらえないのです。
自己分析から明確な就活軸を定め、企業・業界研究でしっかり情報を集めて、自分がそこで求められる人物像に合致すると上手にアピールできて初めて、内定が見えてきます。選考の早い企業にせよ従来通りの選考スケジュールにせよ、選考で内定を勝ち取るには、自分と相性の良い企業を選ぶと同時にその相性の良さを証明するための準備が不可欠です。
まして選考の早い企業には、学歴や資格より自社との相性を重視する企業が多いですから、なおさらだと言えます。そして従来より選考が早いということは、必然的に早くから準備が必要です。
従来より選考が早い企業には、時期的に早いだけでなく選考期間が短い企業も多いので、その分選考の各ステップが早くやってきます。選考の早い企業を受けるならそれに間に合うよう、早め早めに準備していくことが大切です。
本命企業の採用スケジュールと被らないように
従来より選考が早い企業を受ける場合には、その企業の選考スケジュールと、本命企業の選考スケジュールが被らいないよう注意してください。従来より選考が早い企業を狙うと言っても近年企業の採用活動は全体的に前倒しの傾向がありますから、3年生の場合、下手をすると練習や滑り止めとして早期に受け始めた企業の選考と、後から始まる本命企業の選考が被ってしまうかもしれません。
また4年生の場合は既に6月なので、単純に選考時期が早い企業というより、内定出しまでのスピードが早い企業を狙うことになるでしょう。ところが新卒の学生には、大手企業のような従来通りのスケジュールで選考を行う企業を第一志望群に選んでいる人が多いですから、6~7月には本命企業の面接も始まるはずです。そのためしっかりとスケジュールを管理し、うまく日程を調整しないと、選考の早い企業と本命企業の選考が被ってしまう恐れがあります。
しかも先程も述べたように、内定を勝ち取るためには準備が不可欠ですから、ただ面接日が被らなければよいというものではないです。一社一社の面接に対する準備に必要な時間も踏まえながら、慎重にスケジュールを組まなければなりません。
もしもスケジュールが被ってしまったら、面倒ですがメールや電話で各社にお願いし、日程を再調整する必要も出てきます。事前に本命企業の選考スケジュールをきちんと把握したうえで、選考の早い企業との連絡を密に取り、上手に日程を調整しましょう。
おわりに
選考の早い企業を受けるのには、大変多くのメリットがあります。選考の早い企業を受けることで就活力が上がり、本命企業の選考への対策にもなりますし、内定をもらえれば安心感や自信も得られ、自分の能力のアピール材料にもなるのです。
ただし早期に内定をもらうためには、その分早くから、万全な準備と対策を整える必要があります。自己分析から明確な就活軸を定め、業界・企業研究や説明会などで十分情報を集めて、自分がそこで求められる人物像に合致するとアピールできてこそ、内定が見えてくるのです。選考の早い企業の中から自分に合った企業を見つけ、なおかつその相性の良さを上手にアピールするための、準備と対策をしっかりと行いましょう。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。