志望動機の書き方3つのポイントとまとめ方のテクニック
2018年6月22日
ESとにらめっこしていますが、何か問題がありましたか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
実は、志望動機が上手く書けないんです。
企業ごとに違うことを書きたくても似た内容になるし、志望動機と自己紹介も似ているし……。
確かに企業ごとにまったく違う志望動機を書くのは難しいけど、ポイントさえ掴めば大丈夫ですよ!
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
ポイントがあるんですか?
具体的にどんな風に書けばいいんだろう??
では、今回は高評価をもらう志望動機の書き方に関する3つのポイントを紹介しましょう。
志望動機の考え方やNG例もまとめているので、ぜひ参考にしてくださいね。
キャリアアドバイザー 平崎
目次
高評価をもらう志望動機の書き方3つのポイント
志望動機を考える前にまずは高評価されるポイントを確認しておきましょう!
ポイント1:その企業ではないといけない理由を伝える
志望動機は企業ごとに変えましょう。その企業でなければできないことや考え方をしっかりと理解して考えることが大切です。
企業が知りたいのは「なぜ当社が良いのか」ではなく、「数ある会社の中から他社ではなく当社を選んで応募したのか」です。ホームページやナビサイトを熟読して企業についてできるだけ詳しく知り、そこでないとできないことを見つけましょう。
ホームページを見る際のポイントは社長の言葉、企業理念、人事の言葉を特に注意して読むことです。企業がどんな人材を求めているのか、どのような方針で事業を進めているのかがここに凝縮されています。
ポイント2:自分とすり合わせる
志望動機は一方的に企業の魅力について語るのではなく、自分のどういったところを活かせるのかまで必要です。
採用活動では企業に対するファンを求めているのではなく企業に貢献できる人材を見つける活動をしています。入社後、自分がどのように活躍できるのかを企業の特徴とすり合わせて考えてみましょう。
また自分自身が持っている能力のみではなく、将来のキャリアビジョンと企業の進んでいく道についてもすり合わせて考えていきましょう。このすり合わせができない企業はもしかすると自分には合わない企業なのかもしれません。
もう一度考え、より良い企業選択をできるように自己分析からし直してみましょう。
それぞれの企業ごとに自分の活かし方を盛り込んだ志望動機を書くのは難しいと感じる人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」で相談しましょう!プロのキャリアアドバイザーがあなたの個性を活かせる企業を紹介し、個別の企業に特化した志望動機づくりもアドバイスします。
ポイント3:根拠をつける
なぜ魅力に感じるのか、なぜ自分が活躍できると思ったかを具体的に根拠を示しましょう。
企業の求める人物を理解しているか、どんな経験が職務で活かすことができるのか、他社とのどんな違いを見て応募したのか、どんなキャリアビジョンをもって入社したいのかなど具体的にする点はたくさんあります。
ポイント1、2について具体的な根拠をもって志望動機を作りましょう。
企業が志望動機を聞く3つの理由を押さえて書き方を工夫しよう
企業はなぜESや履歴書に書いてある志望動機を面接でも聞くのでしょうか。企業が志望動機を聞く3つの理由を紹介します。
理由1:志望度の確認
企業について詳しく調べているほど働きたいという意思があると判断されます。
逆に同業他社との違いを見いだせていないような志望動機は「他社でもよいのではないか」と捉えられてしまうため、志望度が低いと思われてしまいます。志望する企業のことを詳しく調べ、熱意が伝わるような志望動機を書きましょう。
理由2:どのような人物かを知る
志望動機だけに限りませんがどのような人物かを判断して、会社とマッチングするかどうかを見ています。
マッチすることをアピールするため自己分析と企業分析で得たことをすり合わせ、企業が求めている人物であることを伝えましょう。
理由3:モチベーションを図る
企業は働くことへのモチベーションの高い人物を採用したいと思っています。
いくら企業との相性が良くても、これからの活躍が見込めない人物は採用したくありません。これからどんなことを成し遂げたいのかという意思を持った人物を採用します。
今持っている能力からこれからの明確な目標をたてて企業にアピールしていきましょう。
志望動機を書き始める前の考え方3ステップ
志望動機を作成するための3ステップを説明します。
ステップ1:自分の強みを見つける
自分の強みをとにかくたくさん見つけましょう。
まず抽象的な強みをできる限り挙げ、これ以上ないところまで出たら具体的にしていきます。どんな小さなことでも構いません。
自分では大したことないと思っていることでも人に褒められたことを思い出して列挙していきましょう。
ステップ2:企業の強み(魅力)を見つける
企業のことをとことん調べ、他の企業にはない強みや魅力を見つけましょう。
ホームページを熟読することがオススメです。特に社長の言葉、企業理念、人事の言葉には求めている人物像や会社の方針が詳しく書いてあるので時間がなくてもこの3か所は必ず読みましょう。
それでもうまく書けているか自信がない人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」に参加しましょう!プロのキャリアアドバイザーがあなたに合った企業を紹介し、志望動機の作成をサポートします。一人で考えるのが難しいなら、気軽に相談してください。
ステップ3:自分と企業をすり合わせる
2つのステップで書き出したことを見比べながらすり合わせます。
会社と自分の相性診断をするようにマッチする箇所を挙げていきます。このすり合わせができていないと志望動機は自分のアピールか企業へのラブコールのどちらかに偏ってしまい志望動機としてふさわしくありません。
ESだと最後まで読んでもらえないでしょう。
実際に志望動機を書く際の6つの手順
志望動機の考え方を身に着けたら次は大まかに作成していきましょう。
まずは手順1~5について表を作って書き出すなどとにかくメモをたくさん取りましょう。自分で考えたことを忘れないためにも紙に残すことが大切です。
手順1:成し遂げたいことを挙げる
何のために企業で働くのか、将来何を成し遂げたいのかについて書き出しましょう。
そもそも自分のキャリアビジョン、やりたいことを明確にし、それを叶えることのできる企業を探すところから始まります。
企業が見つかってからエントリーしてその企業に入社したいという意欲を示すために志望動機を考えます。
手順2:きっかけを挙げる
手順1で上げた「成し遂げたいこと」ができたきっかけを書き出します。
そのきっかけは過去の自分ならではの経験についてです。これがうまく思い浮かばない人はもっと深く自己分析をしてみてください。今までの経験の中で自分の心を動かすような出来事があったはずです。
どうしてやりたいことができたのか、成し遂げたいと思ったのかを細かく書き出してみましょう。
手順3:手順1、2から企業選びの軸を考える。
手順1、2を振り返り企業選びの軸を再確認してください。
自己分析や企業探しをする際に企業選びの軸がしっかりと固まっている人は軸をもとにやりたいこととその理由を再確認するというやり方でも良いです。
企業を選ぶ上でどのような点を重視してるのかを書き出しましょう。
手順4:他の業界・企業ではダメな理由
採用担当が一番知りたい「数ある会社の中から他社ではなく当社を選んで応募したのか」という点について書き出します。
エントリーする企業にしかない魅力を書き出しましょう。また、その他に業界・企業ではダメな理由を含めてとにかくメモを増やします。なかなか見つからないときはエントリーする企業のホームページやナビに載っている情報をくまなく読んでいきます。
事業内容はもちろん社風や方針が企業ごとに違うので必ず他にはない魅力が見つかるはずです。
手順5:自分が企業に対してどう貢献できるか
仕事内容を十分理解したうえで自分が企業に対してどのように貢献できるのかを考えましょう。
ここでは自己PRでアピールする内容と一致させたほうが説得力があります。また貢献できることのほかにも企業選びの軸とエントリーする企業がマッチしているかどうかについても考える必要があります。
どういったところが合っているのかしっかりすり合わせしていきましょう。
手順6:1~5をひとつの文章にまとめる
手順1~5について考えたことをまとめ、文章にします。
記入する場合、指定の文字数や記入欄の大きさによりどこまで具体的に書けるかが変わりますが、まずは一番具体的に書いてみましょう。
例えば以下のテンプレートを参考にしてみてください。
- 私が御社を志望するのは○○という理由です。【志望動機】
- そのように思った理由は○○という経験をしたからです。【きっかけ】
- この経験から○○をしたいと思うようになりました。【企業選びの軸】
- 御社は他社に比べその部分が強く非常に魅力を感じました。【同業他社との違い】
- 御社での業務では○○という点で貢献したいと思っています。【すり合わせ】
具体的に書いたら後は履歴書やESの文字数に合わせて文章やエピソードを取捨選択してみてください。
志望動機を短い文章にまとめる書き方3つのコツ
志望動機の作成にあたって、考えたことがたくさんあってまとまらないということはありませんか?
履歴書やESは種類により文字数や書くことのできる量が変わりまとめるのも難しくなります。そんなときに使えるコツを紹介します。
コツ1:とにかくメモする!
たくさんメモを残すことによって話の引き出しが増えます。
そのメモを振り返りながら話す内容や記載する内容を取捨選択していきましょう。
見返したときにわかりやすいように表などにして分類しながらメモを取っていくのも文をまとめるコツの一つです。
コツ2:4つの視点を意識する
志望動機を語る際には4つの視点を意識しましょう。
1つ目は「私」の視点、2つ目は「企業」の視点、3つ目が「顧客」の視点、4つ目が「社会」の視点です。
この4つの視点すべてにおいて利益を見いだせる志望動機を書くことが大切です。まずは箇条書きで書き出してみましょう。
【4つの視点の例】
- 私にとって御社の○○が魅力に感じる
- 企業にとって○○という面で貢献できる
- 顧客にとってお客様に寄り添った接客を社会にとって多くの人にサービスを知ってもらい、社会問題解決に常げることができる
4つの視点を書き出してみて、自分の考えた志望動機にこれらが含まれているか一度振り返ってみてください。これを意識するだけでより具体的でまとまった志望動機が書けるようになります。
コツ3:結論→理由の基本的な構成を意識する
PREP法という話し方を意識しましょう。
PREP法とはPoint(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(まとめ(結論))の頭文字をとったものでこの順番での文章構成を意識します。
- POINT→私は○○と考えます
- REASON→(理由)なぜなら○○だからです
- EXAMPLE→(具体例)それは過去に○○という経験があったからです
- POINT→(まとめ)結論以上の理由から私は○○と考えます
また履歴書のようにここまで詳しく書くスペースがない場合はPR法を使いましょう。
PREP法の初めの二つを取り、結論を述べてから理由を述べます。PREP法は1日中学生の面接を行っている面接官や何百人ものESを確認している人事にも有効です。
なぜなら一番述べたいことを最初に述べることでそのあとの話が入ってきやすくなるからです。言いたいことがなかなか見えてこない文は聞いている途中で集中が切れてしまいます。
話を聞く(読む)相手の事を考えるときれいに文章がまとまります。
【注意】こんな志望動機の書き方はNG!
志望動機を書く時に失敗しがちなことをまとめました。この5点について注意しながら書いていきましょう。
自己PRと志望動機をしっかり区別する
「自分と企業をすり合わせる」作業を行う際、自分の強みをアピールすることに引っ張られ、自己PRのような文章になってしまうことがあります。
「自己PR」とはこだわりや強みとその成果であり今までの経験の中でアピールしたいことを意識するものですが、「志望動機」はその企業を選んだ理由と入社後に実現したいことを伝えるものなので、未来に向けて実現したいことを意識して書きましょう。
この二つが同じような内容になってしまったら、ただ自分をアピールしているのみでエントリーした企業に入りたいという意欲が伝わりません。
ここでも自分と企業とのすり合わせが大切になっています。
企業のファンにならない
「御社のこういうところに惹かれました」だけではただ企業のファンになってしまっています。
採用担当は企業に貢献してくれる人材、利益となる人材を採用したいと思っているのでしっかり「どのような貢献ができるのか」までを伝えましょう。
また将来のキャリアビジョンを考え、自分の向かっていく先が企業の向かう先と同じで自分にとっても働く環境が利益になるようなwin winな関係を築ける企業を見つけることができるのが一番良いです。
同業他社との違いが明らかになっていない
エントリーする企業ならではの魅力が書かれていないと、あまり調べていないと思われてしまいます。
志望動機を書く際は企業について詳しく調べ、同業他社との違いを明確にしてその企業にしかない魅力に惹かれたことを伝えましょう。
働く条件が多くなっている
「給料がいいから」や「休みが取れるから」などを志望動機にするのは好ましくありません。
もちろん企業を選ぶ上で働く条件は大切ですが、働く意欲が無いように捉えられてしまいます。
またその企業にしかないものではないので「条件さえよければどこでもいいのだろう」と感じられてしまいます。
仕事内容に触れていない
商品や経営者の魅力のみにしか触れていないと、どのような場面で活躍できる人物なのかが判断できません。
企業の魅力と自分の強みをすり合わせてどちらもバランスよく書きましょう。
志望動機の書き方は内定を狙ううえで重要
志望動機は企業にとって「当社に入社する意思があるのかどうか」を図るもので、様々な質問の中でも重要視されています。ですから、内定を狙ううえでこの「志望動機」の対策は欠かせないのです。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。