就活では夏もスーツなんておかしい?服装マナーと暑さ対策を紹介

 2018年5月24日

暑さが増してきましたが、夏の就活は順調ですか?

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

そろそろ夏採用の面接が始まるんですけど、夏の就活でもジャケットを着るものですか?こんなに暑い中で上下スーツじゃ汗だくだし、頭おかしいと思われそうで…。

夏の就活でも、企業側から指示がない限りは上下スーツを着用するのが一般的ですね。汗だくでは印象が良くないので、移動中は上着を脱いでおく、薄手のスーツに変えるなど、暑さ対策をする必要があります。

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

そうなんだ。
クールビズとか、スーツ以外の服装を指定されている企業もあるんですが、そういう場合はどうしたらいいですか?

夏の就活は服装や暑さ対策に関する疑問が多々ありますよね。今回は、夏の就活におけるスーツの着用マナーや暑さ対策、スーツ以外の服装を指定された場合の対処法について解説するので、参考にしてください。

キャリアアドバイザー 岡田

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目次

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  1. 夏でも説明会や選考の会場では上下スーツ+長袖シャツが基本
  2. クールビズなどの指示があればその通りでOK

就活における夏のスーツ事情

ゴールデンウィーク辺りですら「暑い」と感じているリクルートスーツを夏に着用したら、確実に汗だくでしょう。「汗に気を取られて面接に集中できない」「のぼせて倒れそう」といった心配もありますよね。

近年は夏になると、上から下まできちんとスーツを着用している会社員をあまり見かけません。ジャケットなしにネクタイなし、半袖シャツといった”クールビズ”スタイルの会社員が多いですし、中にはポロシャツ姿のカジュアルな人も見かけます。

「できれば暑さ対策として自分もクールビズしたいけど、どこまでがOKなんだろう?」「むしろ夏場にクールビズの風潮を無視し、暑苦しいリクルートスーツを続けるのが正解なのか?」そんな疑問を感じ、夏就活の服装に迷っている就活生も多いのではないでしょうか。

そこでコラムの初めにまずは、就活における夏のスーツ事情について解説します。そもそもクールビズとは何か、それは就活生にもアリなのか、どんな場合なら許されるのかなど基本的なルールを理解しておいてください。

夏でも説明会や選考の会場では上下スーツ+長袖シャツが基本

基本的にはこれまで通り、夏場もリクルートスーツの上下と長袖シャツに、男性の場合はネクタイも着用するのが正解です。暑さ対策としてクールビズスタイルにしたいと考える人もいると思いますが、残念ながら就活生にクールビズは関係ありません。

その理由はクールビズが、それぞれの企業が独自に定めた社内ルールの中だけで認められている”軽装”だという点にあります。つまりクールビズとして認められる服装は企業ごとにバラバラで、どの企業にも通用する正装ではないのです。

そもそも環境省の呼びかけによって始まったクールビズは、「摂氏28度程度の室温に対応できる服装」という大まかな概念に過ぎませんでした。そのため”クールビズ”の規定は「ノーネクタイのみOK」とする企業もあれば、「ジャケットなしはOKだけど半袖シャツはNG」という企業もありますし、「襟があればポロシャツやアロハシャツでもOK」という企業もあるなど、企業ごと大幅に異なります。

それなのに、その企業が認めるクールビズの範囲を知らないまま「このくらいはOKだろう」と自己判断で軽装をすると、相手企業の基準に合わず失礼になってしまう場合があるわけです。そのため、たとえ自社内ではポロシャツが許可されている会社の社員でも、商談などのフォーマルな用件で他社を訪問する際には、長袖シャツ&上下スーツ&ネクタイという「正装」に着替えて出向くのが一般的な社会人のマナーとなっています。

それと同様、就活というのは企業に自分を審査してもらうフォーマルな場ですから、軽装であるクールビズではなく、長袖シャツ&上下スーツ&ネクタイという「正装」をしていくのが適切です。夏の暑さはしんどいですが、企業からの許可なくクールビズスタイルで行くと、「身なりを整えられない非常識な人物」と思われてしまう可能性があるので注意しましょう。

夏なのに上下スーツを着用するなんておかしいと感じる人は、こちらのコラムもチェックしてみてください。

クールビズなどの指示があればその通りでOK

就活生は夏でも長袖シャツ&上下スーツ&ネクタイが基本ですが、企業側からクールビズやノーネクタイを指定された場合には、その指示の内容に従って大丈夫です。夏場の就活ではときどき、説明会や面接の案内状に「クールビズでお越しください」「ノーネクタイでお越しください」などと記載されている場合があります。

ただし前述のように、”クールビズ”と認められる服装の範囲は企業ごとにかなり違いがあるため、注意が必要です。自分は指示通りにしたつもりでも、その服装が企業の認識する”クールビズ”とズレていれば、悪印象を与えてしまう恐れがあります。

もともとクールビズは、「上着を脱いでネクタイを外すと体感温度が2℃下がる」という実験結果に基づいて始まりました。そのため就活の場では一般的に、「クールビズ=ノージャケット+ノーネクタイ」と認識している企業が多いです。

企業から「クールビズでお越しください」と指示されたら、最も広く普及している慣習に従い、これまで通りのスーツ姿からジャケットとネクタイのみを外して行くのが無難です。とはいえ、中には「クールビズ=ノーネクタイのみ」あるいは「クールビズ=ノージャケットのみ」としている企業もないわけではありません。

相手企業の指示している”就活生に認められるクールビズ”の定義が分からない以上、念のためカバンの中にはジャケットとネクタイを入れておくと便利ですそうすれば会場に着いてから、周りがみんなネクタイをしているならネクタイをする、ジャケットを着ているならその場でジャケットを羽織るといった臨機応変な対応ができます。

就活中のスーツマナーは、自己判断ではなく、まわりにどう見えるかが重要です。キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」では、就活の悩みを何でも相談できるので、ぜひ活用してください。夏就活のスーツマナーについても、丁寧に個別で指導します。

夏の就活でもスーツや見た目が大事な理由

夏の就活でもスーツや見た目が大事な理由

夏の就活においても身だしなみを整えることはとても重要です。身だしなみに気をつかわずに面接や説明会、インターンなどに参加すると、それだけでマイナス評価になってしまう可能性もあります。

以下では、夏でもスーツや身だしなみが大事な理由を解説します。見た目から評価を下げることの内容、理由をきちんと把握しておきましょう。

第一印象が就活を左右するから

夏の就活でもスーツや身だしなみなどの見た目が大事な理由の1つは、就活では第一印象が重要だからです。人の印象は出会って数秒で決まってしまいます。そして第一印象はそのまま、就活での評価に大きな影響を与えるのです。

特に面接の場合は、一般的に30分程度で評価が下されます。開始早々、見た目で悪い印象を持たれてしまうと、たった30分の間に挽回することはかなり難しいです。しかも面接の場合、そこでの評価が悪ければ次の選考に呼ばれませんから、第一印象が合否を左右するといっても過言ではないでしょう。反対に第一印象でよいイメージを持ってもらえば、雰囲気よく面接が進むこともあります。

また夏のインターンなどに参加した場合、そこで出会った企業の人と今後の選考で再び会う可能性があります。その際、夏の第一印象がよければ選考に有利に働きますが、第一印象が悪ければ選考に不利に働いてしまうのです。

視覚からの情報が印象の大部分を決めるから

夏の就活でもスーツや身だしなみなどの見た目が大事な2つ目の理由は、視覚からの情報が面接官が受ける印象の大部分を決めるからです。メラビアンの法則によると、人と人とのコミュニケーションにおいて受け手の印象に影響を与える割合は、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%だと言われています。

面接官が受け取る視覚情報とは、スーツも含めた身だしなみのほか、表情や姿勢、体の動きなど、見た目から得られる感触です。それに対して聴覚情報は、声のトーンや大きさ、話すスピードなど、耳から入ってくる音の感触になります。そして言語情報というのが、質疑応答で語った話の内容です。

つまり、面接でどんなに聞こえの良い言葉を述べても、見た目でそう見えなければ高評価にはつながりません。面接官の評価は無意識に、見た目から得た視覚情報に影響されるからです。

夏はたくさん汗をかくため、スーツも身だしなみもヨレヨレのくたびれた感じになりがちです。しかし見た目がそんな状態では、いくら言葉の上で入社への意欲を語っていても、とても企業側の好印象を得たいようには見えず、志望度が低いと判断されてしまう恐れがあります。

身だしなみは評価対象になっているから

夏の就活でもスーツや身だしなみが大事な3つ目の理由は、それ自体が意識的な評価対象になっているからです。ほとんどの面接官が、就活生を評価するポイントに「身だしなみ」を含んでいます。

スーツも含めて身だしなみを整えることは、相手に対する敬意や礼儀の表れだと社会では考えられています。そしてそこから受ける印象がその人自身のイメージになり、ひいてはその人が取り扱う商品や会社のイメージともなるわけです。

そのため社外の人と接触する機会の多い職種や、ブランドイメージを大切にする大手企業ほど、採用選考において就活生の身だしなみの良し悪しを重視します。多くの企業が就活生の身だしなみに求めるのは、「清潔感」です。スーツのはりやシワ、香りなどに注意し、清潔感のある服装を心がけましょう。

見た目の評価ポイントについてもっと詳しく知りたい人は、下記のコラムも参照してください。

夏の就活におけるスーツの注意点

夏の就活におけるスーツの注意点

夏の就活だからと油断してはいけません。夏でもカジュアルすぎる服装はNGです。では、夏の就活はどんな服装で行えばよいのでしょうか。以下で、押さえておくべきポイントを3つ紹介します。

基本的には長袖シャツを着用する

暑い夏でも、就活の際は基本的に長袖のシャツを着用しましょう。ジャケットからシャツの袖が1cm程度見えている状態が正しいマナーとされています。半袖シャツを着るとジャケットの袖からシャツが見えないため、マナー違反とみなされてしまう場合があるのです。ジャケットを着ているから中が半袖でも大丈夫というわけではないので注意しましょう。

夏場の軽装として半袖シャツをOKと考えるかどうかは、企業ごとにまちまちです。半袖シャツはカジュアルな印象を与えるとの考えから、企業によっては社内のドレスコードでNGとしている場合もあります。思わぬ悪印象になってしまわないよう、ジャケットの有無にかかわらず、長袖シャツを着用しておくのが無難です。

ジャケットなしでも問題ないようにしておく

夏の就活では、ジャケットを脱いだ状態の身だしなみも整えておくことが大事です。夏の就活でも上下スーツが基本ですが、会場につくと企業側から「暑いからジャケットを脱いでいいですよ」と言われることがあります。

もちろんジャケットを脱ぐのは強制ではありません。しかし、明らかに暑そうなのに勧められても脱がないのはおかしいので、夏の就活ではスーツのジャケットを脱いでも問題ないように準備しておく必要があります。

汗染み対策には、脇汗パッドや汗拭きシートがオススメです。また、シャツの中が透けて見えないよう、インナーを着用するのが男女共通のマナーとなっています。吸湿速乾性のインナーや、撥水加工を施したシャツを着ていると、汗の影響を最小限に抑えられるでしょう。

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【男性編】夏の就活スーツマナー

【男性編】夏の就活スーツマナー

男性の就活の服装は、季節を問わずスーツ、長袖シャツ、ネクタイが基本です。企業からの指定がない限りは上記のルールを守る必要があります。

しかし夏はTシャツ一枚でも暑いのですから、春と同じスーツ姿で行動すれば、汗だくになるのは間違いないですよね。夏の暑さという重大なファクターを無視し、これまでと全く同じ身支度をしたのでは、大量の汗で見栄えの悪い状態になる場合があります。

つまり夏の就活では、見た目はこれまで通りのスーツ姿なのだけれども、汗をかく前提に立って着用方法を変える必要があるのです。以下では、夏場の男性の身だしなみについて詳しく解説するので参考にしてください。

ジャケット

夏の就活でも、会場ではジャケットを着用するのが基本になります。しかし、もちろん家を出てからずっとジャケットを着用していなければならないということではありません。移動中はジャケットを脱いでおき、会場に着く手前で着用すればOKです。

ジャケットを着たまま歩いていると、衣服内に熱がこもって汗をかきやすくなります。そのせいで体調を崩したり、上着にまで汗が染みこんだりしないよう、移動中はジャケットを脱いで風に当たりましょう。上着を持ち歩く際は、二つ折りにして腕にかけておくと、シワになりにくいです。

また暑さ対策として、夏用のスーツを選ぶのもよいでしょう。夏用のスーツは薄手の生地でできているだけでなく、裏地がなくて、風通しの良いものが多いです。また、着用時にひんやりとした感触がある冷感素材や、遮熱効果のある素材のものなど、高機能素材のスーツもあります。

シャツ

どうしても汗をかいてしまう夏場の就活では、最も汗ジミが目立たず、イメージ的にも清潔そうに見える白いシャツがオススメです。素材としては面100%よりも、シワがつきにくい化繊との混紡素材の方がよいでしょう。アイロンがけの手間も少ないですし、移動中に袖まくりなどをしても安心です。

また、ボタンダウンシャツは避けましょう。ボタンダウンシャツはノーネクタイで着用できるため夏向きではありますが、カジュアルなイメージが強く面接には向きません。企業側から着用OKと言われていない限り、避けた方がよいです。

ネクタイ

ビジネスシーンでは、夏場でもネクタイの着用が求められます。ただし、ネクタイ不要、クールビズ対応と言われている場合は、ネクタイを外しても問題ないです。

また、ネクタイは最寄りの駅で着用しましょう。ネクタイをしたまま移動すると、余計に汗をかきやすくなってしまいます。くるくる丸めてバッグに入れておき、会場の最寄りの駅などで着用するとよいでしょう。きれいに結べているか心配な人は、鏡を見ながらつけると上手くいきます。

【女性編】夏の就活スーツマナー

【女性編】夏の就活スーツマナー

女性の夏就活の服装も、男性同様、上下スーツと長袖シャツの着用が必須です。以下で、女性の夏の就活服について押さえておいたほうがよいポイントを紹介します。

ジャケット

女性の場合も、会場に着いたら夏の就活でもジャケットの着用が必須です。とはいえ、会場に着くまでの道中はジャケットを脱いで腕にかけておくことで、なるべく熱がこもらないようにしましょう。

社会人になると女性の場合、夏場は手首や足首の見える丈のジャケット・パンツが認められている企業も多いですが、就活生にはそのルールは適用されません。春と同様、手首・足首が隠れるフルレングスのジャケットとパンツを着用します。女性の場合はパンツ以外にスカートも選べるので、暑い夏はスカートスタイルにするというのも1つの手です。

また、クールビズで来てくださいと言われたときはジャケットなしで問題ありません。しかし、室内や電車の中は冷房が効いて寒く感じることもあるので、ジャケットを持ち歩いておいた方が安心です。

女性のクールビズマナーに関しては下記の記事も参照してください!

シャツ

女性もジャケットからシャツの袖が1cm程度見えている状態が正しいマナーのため、夏の就活でも半袖や七分袖ではなく、長袖を着用する必要があります。シャツの色は、汗ジミが目立ちにくくて、清潔なイメージを与える白がオススメです。

素材としては、熱線や紫外線をカットしてくれる高機能な生地がよいでしょう。長袖を通しても、熱線や紫外線はある程度入ってきます。とくに、薄い色目の生地は紫外線を通しやすいので、日焼けが気になる人は紫外線カット素材を選ぶとよいでしょう。

また、企業側からジャケットを脱いでいいと指示があった場合は、シャツ1枚になる可能性があります。そのときに下着が透けてしまわないように、透けにくいインナー(ベージュなど)を着用しておくと安心です。

靴・ストッキング

夏の就活でも、必ずストッキングを着用しましょう。暑い夏には素足で過ごしたくなることもあると思いますが、素足に革靴を履くのはカジュアルな装いと考えられています。就活の場ではマナー違反と考える企業が多いので、避けた方がよいでしょう。

暑い夏用に開発された薄手のストッキングがあるので、それらを有効活用しましょう。特に、素肌に触れるとひんやりと感じる、接触冷感生地のストッキングがオススメです。伝染してしまったときや汗をかいて汗じみができてしまったときのために2枚用意しておくとよいでしょう。パンツスーツの場合は、ひざ下までのストッキングや靴下を履くという手もあります。

また、就活の場合は夏でもオープントゥのパンプスやかかとがストラップになっている靴(サンダル)を履くのはNGなので注意してください。

暑い夏の就活を乗り越えるための秘訣とオススメグッズ

暑い夏を乗り越えるための秘訣とオススメグッズ

前述のように夏の就活は暑いものですから、その前提に立ってスーツの着用方法も工夫する必要があります。とはいえ、そうした工夫で見栄えを整えたとしても、夏の暑さ自体が就活の敵です。ただ暑いというだけで大幅に疲労が増しますし、熱中症などの恐れもあります。

会場にたどり着いたときには夏の暑さで頭がクラクラ、身体もグッタリという状態では、本領を発揮できません。説明会や面接できちんと集中するためにも、できるだけ体力を温存した状態で現地入りしたいものです。

そこでここからは、暑い夏の就活を乗り越えるための秘訣とオススメの対策グッズについて紹介します。暑さに対処する方法を学んで、賢く夏の就活を乗り切りましょう!

夏用のスーツを着用する

夏就活の暑さを軽減するには、夏用のリクルートスーツを着用するのが効果的です。学生服に夏服があるのと同様、実はスーツにも夏服があります。

夏用のスーツは生地が薄手になっていたり、冷感素材や蒸れにくい素材が使われていたりして、通常のスーツよりかなり涼しいです。裏地がついていない製品を選べば、通気性が良くなってさらに涼しくなります。

大抵の就活生は春の就活に合わせ、厚手のウールで裏地もしっかり付いた3シーズンスーツ(春・秋・冬用)を購入していますから、それを夏用に変えるだけで涼しさが全然違うわけです。

新たにスーツを購入するのはお金がかかり、負担に感じる就活生もいると思いますが、それで夏の就活がぐっと快適になって、実力を発揮しやすくなるなら買う価値は十分あるはずです。以下に夏用スーツでよく使われる素材をまとめておきますので、購入の際の参考にしてください。

  • コットン(綿)
    吸湿性、保湿性、通気性に優れる。色落ちや縮みの可能性はあるが、丈夫で、度重なる洗濯やハードユースに耐える。
  • リネン(麻)
    吸湿性は綿の約4~5倍。吸湿性、発散性に優れた蒸れにくい生地。繊維はやや固いが生地に凹凸があり、汗ばんだ肌に張り付きにくい。
  • モヘア
    アンゴラ山羊から刈り取られる毛。強い張りとコシ、独特の光沢感がある。自宅での洗濯は難しいものが多いので、洗濯表示をよく確認すること。
  • サマーウール
    羊毛を細くよった夏向きのウール生地。シワになりにくく、通気性と爽快感に優れる。繊維の弱さや洗濯による縮みの心配はあるが、天然の抗菌防臭作用があるため、汗の臭いがつきにくい。
  • 化学繊維
    ポリエステルやナイロンを加工し、吸湿速乾性を高めた生地がある。UVカット、熱線カットなど、最新科学を利用したハイテクスーツも存在する。ただし、そうした加工化学繊維は一般的に高価。未加工の安価な化学繊維は吸湿性が悪く、蒸れやすいので要注意。

生地の特性や選択が可能かどうかは、見た目では判断がつかないことも多いです。面倒でも販売員に説明を求め、予算との兼ね合いを考えながら購入することをオススメします。

洗えるスーツを用意する

夏の暑さに負けないために、洗えるスーツを用意しましょう。特に就活生は夏でも長袖長ズボンのスーツを着なくてはいけないため、汗っかきではない人も大量に汗をかいてしまうものです。

スーツの出番が多い就活の時期は、いちいちクリーニング屋にスーツを持っていくわけにもいきません。そのため就活生は自宅で洗えるウォッシャブルスーツを持っておくと便利です。汗をかいても簡単に洗えるため、清潔感を保てると同時ににおい対策にもなります。

機能性に優れたシャツを着用する

暑い夏の就活では、機能性に優れたシャツの着用がオススメです。

その1つは、吸汗速乾性に優れたシャツです。汗をかいてもすぐに乾くため、汗でシャツが肌に張り付く心配がありません。また前日の夜に洗ってもすぐに乾いて翌日も着れるので、連日スーツを着なくてはいけない場合は持っておくと便利です。

もう1つは逆に、表面に撥水加工を施し、水分がしみこみにくいシャツです。洗濯後の渇きが早いとともに、着用時は汗ジミが表に見えるのを防いでくれます。市販の撥水材を使えば、自宅で撥水加工を加えることも可能です。

さらに、ノーアイロンで着用可能な形態安定性の高いシャツを選ぶと、お手入れが簡単で、少ない枚数でも着まわしやすいでしょう。

インナー(肌着)を着用する

夏の就活では、吸湿速乾性の高いインナー(肌着)を着用しておきましょう。

「シャツの中にもう1枚着るなんて余計暑くなるんじゃないの?」と疑問に思うかもしれません。しかし、吸湿速乾性に加えて通気性や接触冷感に優れたインナーであれば、速乾時の気化熱で涼しく感じるはずです。インナーを着ることで、シャツが肌に張り付かず、汗やにおい対策もできます。

またインナーを着るときは、濃い色のインナーではシャツから透けてしまうため、淡い色(白やベージュ)の無地を選ぶとよいです。

日傘をさす

夏の就活を乗り切るには、会場につくまで日傘をさすのもオススメです。一般的に、日陰に入ると体感温度は2~3℃下がると言われています。日傘をさすことによって自分の周りに日陰を作り、暑さと汗の量をおさえるわけです。

直射日光に当たることは、想像以上に体力を消耗します。徒歩による移動が長い場合には、とくに有効な手段でしょう。

素材によってはもっと体感温度が下がる日傘もあるので、探してみてください。たたんでカバンに入るサイズのものを選び、会場到着前にはしまうようにしましょう。

こまめに休憩をし、カフェなどで涼む

暑い夏の就活を乗り切るには、こまめに休憩を取りながら体を休め、カフェなどを使って上手に涼むことも大切です。夏の暑さは汗をかくだけでなく、身体を疲労させ、体力を奪ってしまいます。暑さでクタクタになり、もうろうとした状態では頭が働かず、説明会の内容も記憶に残りませんし、面接でも本領を発揮できないでしょう。あまり無理をすると、熱中症になる可能性もあります。

このようににならないためには、意識的に自分の体調を気遣い、こまめに体を休めることが大事です。その際はできれば冷房の効いたカフェなど、座って休める涼しい屋内施設を利用してください。これまでは学校と面接の間や面接と面接の間といった空き時間を、公園など屋外で過ごしていた人もいるかもしれませんが、夏の就活でそれをやると日差しと暑さで逆効果です。カフェを利用すると多少のお金はかかるものの、冷房の効いた屋内に腰を下ろすだけでも、日差しと暑さで消耗した体をずいぶん休められます。

さらに早めに会場の最寄り駅まで行って涼しいカフェで体調を整えると、説明会や面接に遅刻する心配がないのでオススメです。早めに行くことで、就活の調べ物をしたりESの見直しをしたりといった最終調整ができます。ただし、冷房の効きすぎた場所に長時間留まり続けると逆に体調を崩すこともあるので、自分の体調と相談しながら涼むようにしましょう。

夏を乗り切るオススメグッズの活用

暑い夏の就活を乗り切るには、市販の暑さ対策グッズや汗対策グッズも上手に利用するとよいです。夏の暑い日にスーツを着ていればどうしても疲れやすく、汗もかきますから、そうしたリスクを少しでも軽減する工夫が必要になります。身近なドラッグストアやネットで簡単に購入できる商品の中にも、体温を下げたり汗を吸収したり臭いを押さえたりといった対策ができるものがありますから、上手に活用しましょう。

  • ハンディファン
    電池式や充電式で、持ち運びできる小型の扇風機。ほてった部分に直接風を送り、汗が蒸発する際に奪う気化熱の作用によって、体表面の温度を下げてくれる。
  • 冷却スプレー
    スポーツ選手や屋外作業員などが好んで使う冷却スプレーも、夏就活の暑さ対策として効果的。服の上から吹きかけると、ひんやりする。
  • 吸湿速乾性のタオル・ハンカチ
    吸湿速乾性のタオルやハンカチはどんどん出てくる顔や首筋の汗を素早く吸収し、すぐに乾いてくれるため、くり返し長時間使用できる。接触冷感素材なら濡れると気化熱で冷たくなるので、冷却効果がありなお良い。
  • 汗拭きシート
    汗ジミと汗の臭い対策に。汗と臭いをふき取るだけでなく、アルコールやメントールの効果でひんやりするものもある。ただし肌に直接使用するもので、刺激が強いものもあるので、敏感肌の人は要注意。
  • 汗ジミ防止スプレー
    簡易的な撥水剤。あらかじめ衣服にスプレーしておくと、汗をはじいてしみ込みにくくなる。ただし撥水剤はたいてい独特なシンナー臭がある。注意書きをよく読み、換気の良い場所で使用するとともに、撥水剤が完全に乾いてから着用すること。
  • 凍らせた保冷剤
    冷たいものを肌に当てて、直接的に温度を下げる。カバンにしまうときは水滴で他のものを濡らさないよう、タオルを巻いたりビニール袋に入れたりなどの注意が必要。

できるだけ体を冷やし、汗ジミと汗の臭いをケアするアイテムを用意するのが基本です。この他、汗ジミ対策としては特に汗をかきやすい部分には衣服に汗取りパッドを貼ったり、暑さでのぼせた時のために冷えピタなどの冷却ジェルシートを携帯しておいたりといった手もあります。また、大量の汗をかけば必然的に髪型や化粧も崩れてしまうでしょうから、出先でそれらを手直しできるアイテムも携帯しておいてください。

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水分補給も忘れずに

暑い夏の就活を無事に乗り切るには、こまめに水分補給を行うことも大切です。暑い夏には大量の汗をかき、体内の水分とミネラルが失われていきます。それが熱中症や頭痛、意識の低下、こむら返りといった様々な体調不良の原因となるのです。せっかく暑い中頑張って家を出てきたのに、途中で熱中症になったり体がつったりし、説明会や面接に出られなかったら元も子もありません。

貴重な就活チャンスを無駄にせず、万全の体調で臨むためにも、移動の際はミネラルウォーターやスポーツドリンクなどを携帯し、こまめに水分とミネラルを補給する必要があるのです。ペットボトル飲料やビニールパックのドリンクゼリーなどなら、自宅で凍らせておけば冷たいまま飲むことができ、体を冷やす保冷材代わりにもなります。

ただし水分は凍ると膨張し、容器を破裂させる恐れがあるので、冷凍庫に入れる前に必ずある程度中身を減らし、圧力を下げてから凍らせてください。また、ガス体は温度によって体積が変化しやすく破裂の危険性が高いので、炭酸飲料を凍らせるのは絶対NGです。

さらに飲料やドリンクゼリーを凍らせた場合、保冷材より水滴がたくさん発生し、そのままだとカバンの中を濡らしてしまいます。凍らせた飲み物を持ち歩く際は、タオルを巻きつけたうえでビニール袋で覆うか、防水のカバーをつけるといった工夫が必要です。その他、ミネラルの補給には塩分を含んだ飴や塩ようかんなどの携帯食も効果があります。移動中は水分とミネラルをこまめに補給し、暑い夏の就活で体調不良を起こさないよう自己管理しましょう。

夏の就活でスーツ以外の服装を指定された場合

夏の就活でスーツ以外の服装を指定された場合

夏の就活では、スーツ以外の服装を指定される場合もあります。暑苦しいスーツを着る必要がないため助かりますが、中には「何を着ていけばいいかわからない」と余計に悩む人もいるでしょう。

企業によっては、私服で参加してほしいといわれるケースもあります。しかしいくら私服OKといえどもカジュアルすぎると相手に与える印象が悪くなるため、注意する必要があるのです。

では、実際にスーツ以外の服装を指定された場合、どんな服装で行けばよいのでしょうか。以下では、「服装自由」といわれたとき、「あなたらしい服装」といわれたとき、「私服でお越しください」といわれたときの3つを紹介します。

「服装自由」といわれたとき

企業から「服装自由」と言われたときは、スーツを着ていくのが無難です。「自由」というからには何を着るか全く制約がないということになりますが、だからといって=何を着ても好印象を得られるという意味ではありません。

スーツ以外の服装で就活をする場合、良くも悪くもその服装が企業側に何らかのイメージを与えます。就活生が選ぶ服装によって、好印象から加点につながることもあれば、逆に悪印象からマイナス評価につながってしまうリスクもあるわけです。そうなると、いったい何を着ていくか悩んでしまう就活生もいますよね。

「服装自由」のなかには「スーツも可」という意味が含まれています。服装が「自由」と言っているのに、スーツはダメということはないはずです。そのため、通常の面接と同じようにスーツ、長袖シャツ、ネクタイを着用していけば、加点もない代わりに減点のリスクもなく、安心だと言えるでしょう。

「あなたらしい服装」といわれたとき

企業から「あなたらしい服装」と指示があった場合、スーツは避けた方がよいです。就活ではときどき「あなたらしい服装」を求められることがありますが、業界・企業によって「あなたらしい服装」を求める意図が異なるため、その意図を汲み取った服装をする必要があります。

大手企業、金融業界など一般的に堅いといわれる企業の場合は、「自由な社風をアピールしたい」という意図があることが多いです。そのため、オフィスカジュアルを着ていくことをオススメします。一方でベンチャー企業の場合は、就活生の個性を見たい可能性があるため、普段の服装に近いものを着用していくとよいです。

アパレル系の場合は、就活生個人のファッションセンスのほかに、その企業が取り扱っている商品分野のトレンドを把握しているかといったところを見ていることが多いです。全身は無理でも、その企業が扱っている商品をうまく取り入れた服装をしていく方がよいでしょう。

ただし、露出の多い服装や足先が出るサンダルなどは避けましょう。

「私服でお越しください」といわれたとき

企業から「私服でお越しください」と言われたときは、オフィスカジュアルを着ていくとよいです。半袖でも問題ありませんが、基本的には襟付きの服(シャツやポロシャツ)に、フルレングスのパンツまたはひざが見えない丈のスカートがよいでしょう。冷房が効きすぎているときのために、ジャケットやカーディガンを持参するのがオススメです。

私服指定の場合も、襟のないTシャツやデニム素材、派手な色柄などはカジュアルになり過ぎるので、就活には適していません。また、「あなたらしい服装」のときと同様に「私服」の場合も、露出が多い服装やサンダルは避けましょう。

どんな私服で参加するか迷ったときは、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」を活用してください。企業側の視点も踏まえているプロのキャリアアドバイザーが、マンツーマンで相談に乗ります!

夏の就活でもスーツは必須!体調に気を付けて乗り切ろう

夏の就活でも、基本的にはこれまで通り「長袖シャツ+上下スーツ+ネクタイ」が必須となります。企業側から「クールビズでお越しください」と言われた場合は、これまで通りのスーツ姿にノージャケット+ノーネクタイと考えるのが無難です。

ただし、夏の就活では暑い前提、汗をかく前提での着用方法を考えてください。汗ジミが目立たないシャツを選び、汗の臭いにも気を付けることが大切です。

また暑い夏は体調を崩しやすいですから、涼しい夏用のスーツを新調したり、移動中はジャケットを脱いでおいたり、こまめに休憩と水分補給をしたり、市販の暑さ対策グッズを活用したりといった自己管理も必要になります。暑さのせいで夏の就活がうまくいかないなんてことにならないよう、身だしなみの面でも体調面でもきちんと対策し、万全の状態で会場へ向かいましょう。

とはいえ、見た目の印象の良し悪しというのは他人が判断することですから、自己判断で済ませるのではなく、第三者から客観的な意見をしてもらうことが大事です。キャリチャンでも、就活のことなら何でも相談できる無料の就活支援サービス「就活相談サポート」を開催していますので、ぜひ活用してください。

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夏の就活でのスーツ着用に関するQ&A

就活において夏もスーツは着用するべき?

夏でもスーツを着用する必要があります。就活では、季節に関係なく常にスーツを着なければいけません。ジャケットの中に着るシャツは、長袖のものがよいです。さらに男性はネクタイ、女性はパンプスとストッキングを着用する必要があります。

夏のリクルートスーツのオススメの服装は?

夏用の生地が薄いリクルートスーツがオススメです。夏用に1枚持っておきましょう。また、夏は汗をたくさんかくため洗えるスーツだとなおよいです。さらに、速乾性のインナーや接触冷感のストッキングを着用すると暑さを最小限にできます。

スーツを着用した際の暑さ対策は?

吸汗速乾性のシャツやインナーを着用すると、汗をかいても服が肌に張り付きません。また、ハンディファンは持ち運びやすくすぐに風をピンポイントで送れるため持っておくと便利です。さらに、日傘をさすと直射日光をさえぎれるため体感温度がかなり下がります。

この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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