メールでも大丈夫?失礼のない正しい選考辞退の連絡方法
2023年3月9日
行きたい企業を見つけて選考中の企業の選考を辞退する時どのように連絡しますか?
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
電話は緊張するからメールで辞退したいです。しかし、選考はメールで辞退していいものなのですか?
基本的に、選考辞退はメールでも大丈夫です。しかし、選考辞退の際にはマナーを守るのが大切ですよ。
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
礼儀を守り失礼のないようにすればメールでもOKなんですね!初めて知りました。
選考を辞退するときに失礼のないメールの書き方・伝え方を知り、上手に効率よく企業選考の辞退を行いましょう!
キャリアプランナー 岡田
目次
選考辞退の連絡はメールでいいの?
選考辞退の連絡はメールで伝えてよいのでしょうか?選考辞退のルールをご紹介します。
選考辞退の連絡はメールでも大丈夫
基本的に、選考辞退はメールでも大丈夫です。
メールは送受信の記録が残り、企業側の確認不足を避けられることや、送る際にあまり時間を気にしなくていいという利点があります。
特に選考がそれほど進んでいない段階や、大量の志願者がいるような大企業の場合は、全ての辞退者が電話をかけると企業は対応に手間が取られることから、選考辞退を伝えるのはメールで構わないとされています。
選考の進み具合によって違いはあるのか?
一次選考であっても、最終選考であっても、メールで選考辞退することは問題ではありません。
選考は進む分だけ企業による手間と労力がかかっており、また企業によってはあなたを推薦している個人がいる可能性もあります。
そのため、最終選考に近づいた分だけ丁寧な文面になるように心がけることが、相手先企業に対する礼儀であるといえます。
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電話連絡が良いとされるケース
面接後の辞退の場合
書類選考やES(エントリーシート)を突破した段階であれば、メールで辞退するのが基本ですが、1度でも顔を合わせている場合は電話で辞退を伝えるのが基本です。
電話で辞退を伝えると必ず理由を聞かれたり、第一志望の企業を問われたりします。また、対話が上手くいかない場合、時にはトラブルになることもあります。
そのため、電話で選考辞退を伝えるのが苦手という学生は、メールで辞退を伝えても構いません。しかし、あくまで電話で意思を伝えるのが基本であり、敬意を示した文面である必要があることを忘れないようにしましょう。
選考直前の辞退の場合
基本的にはメールで選考辞退を伝えるのはOKとされていますが、選考直前の場合の連絡は必ず電話にしましょう。前日や当日の辞退メールは失礼にあたります。
前日の定時以降に「選考辞退します」という意図のメールを送信しても、選考が早朝からの場合は読まれない可能性もあります。そのメールが読まれるのは、早くても次の日の始業時間以降になってしまうためです。
もちろん当日にメールで辞退するのは論外で、メールで選考辞退を伝える際にはゆとりをもって2日前には送信し、2日前を過ぎたら電話で連絡するようにしましょう。
選考辞退で送るメールの書き方
メールで選考辞退を連絡する際の書き方についてご紹介します。
件名
件名で選考辞退を要望するメールであることが分かるようにすのがポイントです。
・選考辞退のお願い
・選考辞退のお知らせ
・選考辞退のご連絡
このようにすることで件名を見るだけで、「これは辞退のメールか」と認識してもらうことが可能で、見逃される可能性が減ります。
企業とのやり取り、就活生の対応、迷惑メールなど、企業は1日に多くのメールを受け取っています。そのため、件名に要件が記載されていないものはすぐに確認してもらえず、最悪の場合読まれない、読まれないまま迷惑メールだと勘違いして削除されてしまう可能性もあるのです。
そのため、件名だけで要件がわかるようにしておくことで、企業の人がメールに気づきやすくなります。また、「選考辞退のお願い 山田太郎」など、名前も入れておくとより丁寧で、すぐにメールを確認してもらうことができます。
本文
選考辞退のお願いをするメールはそれほど難しくはありません。下記に例を置きましたので、照らし合わせて使ってください。
■■■■株式会社
人材開発部 人事課 ●様
お世話になっております。
□大学の◇学部の山田太郎と申します。
先日は、次選考突破のご連絡を頂き、ありがとうございました。
誠に申し訳ありませんが、諸般の事情により選考辞退させて頂きたく、ご連絡を差し上げました。
貴重な時間を頂いたにも関わらず大変申し訳ございませんが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
末筆ながら貴社の益々の発展をお祈り申し上げます。
□大学◇学部 山田太郎
住所
電話番号
上記のようにすることで、選考辞退したいことを伝えることができます。
注意して欲しいのは「前株」なのか「後ろ株」なのかということです。どちらが正しいではなく、企業によって違います「前株」と「後株」を間違えるのは企業名を間違っているのと等しく、とても失礼になりますので気をつけてください。
辞退の理由は必要?
選考を辞退する理由は伝える必要がありません。「諸般の事情により」「諸般の都合により」「一身上の都合により」と記載するようにしましょう。
もちろん理由を述べても構いませんが、「選考を受けていると志望度が薄くなった」「面接官の人間性が嫌で」などの相手を下げる理由であるなら絶対に伝えてはいけません。
また、第一志望の企業から内定をもらえた事が理由なら、伝えても構いませんが、企業名などは伝えない方がいいでしょう。
他には、「希望の職種が変わった」と伝える方法もありますが、基本的に理由を伝えたところで特に意味もないことから、理由は伝えない方がオススメです。
どうしても理由を伝えないと気が済まないのであれば、理由を聞いた側がどのように感じるのかに気をつけて伝えましょう。
感謝の気持ちを忘れずに
一番重要なのが、企業側に対して感謝することが基本です。企業は時間と手間、経費を使って選考を進めていて、現時点であなたを欲しい人材となり得ると評価してくれています。
例え、第一志望から内定が出たから選考を辞退するとしても、選考が進んでいた企業が他にもあったということは、心の支えになっていたはずです。
選考辞退をするにしても、最後まで礼儀を尽くすことでお互いに気持ちよく終えられると思います。
「突然企業から電話かかってきたけれど、うまく折り返しをできる自信がない」辞退連絡の際に、そう悩んでいる人はいませんか?
連絡するのを不安に思っている人は、まずキャリchの「就活相談サポート」を利用してはいかがでしょうか。不安や悩みを吐き出したあとに電話をすれば、連絡も電話もきっとうまくいくでしょう。
企業から電話がかかってきた時の対処法
選考辞退を伝えるメールを送信すると、電話がかかってくることがあります。その時、どのような対応すればいいのかをご紹介します。
電話の対応方法
電話がかかってきたら必ず対応しましょう。また、電話がかかってきた時に応対できずに履歴が残っていた場合は、折り返し電話をしましょう。
折り返し電話をするのは勤務時間内で開始直後、休憩時間、終了直前以外であれば問題はありません。
冷静に聞かれたことに答え、感情的にならないように気をつけ、相手先企業を落としたり、傷つけることがないように配慮をし、かかってきた電話を無視したりしないようにしましょう。
折り返し電話例
電話に出られずに、折り返す際には下記を参考にしてください。
お世話になっております。
私、□大学◇学部の山田太郎と申します。
先日(先ほど)選考辞退をお願いするメールを送らせていただきました。
その際に御社からの着信がありましたので、折り返し連絡をさせていただいております。
お手数をおかけしますが、担当の方に変わっていただけますか?
このように伝えるといいでしょう。
また、企業によっては名前を伝えるだけで担当の方に回してくれる可能性もあります。電話をかける際には配慮が必要ですが、必要以上に恐れる必要はありません。
一度頭の中で話す言葉をイメージして挑むと、落ち着いて電話することができると思います。
訪問を要請された時の対処法
稀に、メールで訪問を要請や、電話で「直接来ていただけますか?」と依頼されることがありますが、どのように対応したらいいのでしょうか?
訪問要請は受け入れても、断ってもいい
受け入れた方が賢明ですが、訪問には時間や費用が必要です。
同じ地域内であれば、要請に応じるのも容易かも知れませんが、県や地域を越える就活の場合は飛行機などに乗る必要があり、かかる費用も馬鹿になりません。
企業としては直接会って辞退理由の詳細や、心変わりを狙う説得をすることで納得、最善を尽くした形となりますが、学生としては既に辞退を心に決めている場合は訪問するメリットがありません。
訪問を断る時の文面
メールで訪問を要請された時にはメールで辞退のメールを送って構いません。 その際には下記の文章を参考にしてください。
件名:選考辞退に関する訪問について
本文:■株式会社 人材開発部 人事課 ●様
お世話になっております。
□大学◇学部 山田太郎と申します。
選考辞退の件につきまして、ご連絡をいただきありがとうございます。
訪問については、ご遠慮させていただきたいと思います。
熟慮を重ねた結果であり、決意が翻ることはございません。誠に勝手で申し訳ありませんが、このまま辞退とさせていただくことをお許しください。
ご理解の程、何卒よろしくお願いいたします。
山田太郎
上記のようにすることで、訪問要請を辞退することができます。また、電話で連絡する場合も上記の内容で構いません。
必ず返事をする
どのような内容のものであれ、無視をするのはNGです。要請を辞退するにしろ、要請を受諾するにしろ、返信をしないのはマナー違反です。
就職した後には企業間の取引や仕事上のお付き合いが生まれるかも知れず、その際に過去に不義理を果たしていると、堂々とお付き合いをすることができなくなります。
また、辞退する際に企業は多くの手間と費用をかけているということを留意し、評価してくれたことに対する感謝を込めて返事や返信をしましょう。
返事をするのは社会人として最低限のマナーであると認識して、適切な受け答えをしましょう。
選考辞退の連絡の期限
辞退するという決意が固まったら、連絡はできるだけ早くしましょう。連絡が遅れる分だけ、企業は次の選考の準備を進めることになり、新たに備品の購入や、社員の時間配分を行っている可能性が高まります。
辞退はしない、次に進むという場合も同様で、決意が固まったら受け入れるにしろ、辞退するにしろ、できるだけ早く連絡をしましょう。
また、受け入れる際にも返信をしないというのはNGです。「きちんと連絡届きました、受け入れさせていただきます」という意図が伝わる返事をしましょう。
選考辞退をした後の影響
選考辞退を焦って伝えたり、軽い気持ちで伝えたりすることは避けましょう。決断後は速やかな連絡が必要になりますが、決断そのものを焦る必要はありません。
決断はしっかりとする
辞退すると後戻りはできないので、迷惑を避けるためにも、選考に進むのか・辞退するのかの決断はしっかりとしましょう。
焦った結果、決断を誤って、一旦辞退しまえば「やっぱり受諾したい」「次の選考に進みたい」と思っても、再び戻れることはほぼありません。
決断は人生を大きく変える可能性があります。できるだけ慎重に考え、本当に辞退していいのかと真剣に向き合い、安易に答えを出さないようにしましょう。
選考を進めることも手段
次の選考に進むか、どうしても迷っている場合、選考に進んでみるのも一つの手です。場合によっては選考が進むことで、新しい発見があるかもしれません。
「本命の第一志望の企業から内定が出た」というのが理由なら決意を固めるのに十分ですが、「企業の雰囲気が好みじゃない」「面接官の話し方や人間性がちょっと」というものなら、辞退を決めるには少し早いかもしれません。
選考が進めば、より多くの面接官や役員の方と話す機会が増えるため、感じている企業の雰囲気が変わるかも知れませんし、好みではない面接官がいても、他の人には好感を持つ可能性があります。
おわりに
選考辞退を決意したなら、できるだけ早く連絡をしましょう。その際、電話が基本ですが、メールでも構いません。
メールを送る時には感謝とお詫びの気持ちを込めることで、無用なトラブルに発展しないように配慮しましょう。企業は採用を進めるにあたり、多くの労力と費用をかけていることを忘れないことで、丁寧な対応ができると思います。
受諾するにしろ、断るにしろ、相手がどのように思うかということを考えて行動することができれば、社会人として礼儀を尽くした対応ができると思います。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。