TOEICは就活で意味ない?就活への影響と合わせて真相を解説
2024年9月27日
就活生 Aさん
TOEICは就活で意味がないと聞いたのですが、本当ですか?
TOEICが意味ないかどうかは応募する職種や企業によって異なるので、「意味がない」と断言はできません。
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
そうなんですね。ではなぜTOEICは意味がないなんて言われるのでしょうか。これまで勉強してきたので、自分が受ける企業で意味がなかったら少し寂しいです。
わかりました。今回はTOEICが就活で意味がないといわれる理由や、TOEICが必要な人について解説していきましょう。
キャリアアドバイザー 岡田
目次
TOEICが就活で意味ないといわれる5つの理由
TOEICを頑張ったのに、意味がないといわれてしまうと不安になってしまいますよね。ではなぜ、TOEICは就活で意味がないといわれてしまうのでしょうか。
具体的に以下の理由が挙げられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
英会話力を証明できない受け方をしているから
就活の中でTOEICのスコアが意味ないと言われる理由の1つは、英会話力を証明できないL&Rテストしか受けていないためです。TOEICには、以下の3種類のテストがあります。
TOEIC® Listening & Reading Test | リスニングとリーディングのテスト |
---|---|
TOEIC® Speaking & Writing Tests | スピーキングとライティングのテスト |
TOEIC® Speaking Test | スピーキングのみのテスト |
一般的な資格として広く認識され、受けている学生が多いのは、TOEICの中でもL&Rと呼ばれるテストです。テストの種類を限定せず、ただ「TOEICスコア○○点以上」とだけ記載されている場合は往々にして、TOEIC®L&Rテストのことを指しているケースがあります。
しかしL&Rテストで測れるのはリスニングとリーディングのみで、スピーキングは含まれていないため、英語による会話力を証明できません。
外資系企業や航空系など、英語による会話が求められる仕事においては会話力を示す必要があります。そのため、スピーキングを含むその他のTOEICテストの成績を求められ、TOEIC®L&Rだけで勝負することが難しいわけです。
つまり就活全般でTOEICが役に立たないのではなく、「英会話力を求められる企業の就活において、それを証明できないL&Rテストだけ受けても意味がない」というのが正しい解釈だといえるでしょう。
TOEICが加点要素にならない企業があるから
TOEICが加点要素にならない企業があることから、就活で意味がないと言われることがあります。
TOEICはすべての企業で有利になるわけではありません。たとえば、建設業界やインフラ業界では仕事のほとんどが国内で行われているため、英語力は選考において重視されません。
そのため、このような業界でTOEICの点数を武器として提示しても、採用担当者に響くことはないのです。反対に海外とのやり取りや業務がある企業の場合にはTOEICは武器になるでしょう。
このように、受ける業界や企業によって重宝される武器が異なるため、状況により「意味がない」と言われます。
テクニックで高得点を取れるから
TOEICはテクニックで高得点を取れることから、就活で意味がないといわれています。
TOEICは過去の問題を繰り返し解いたり、頻出問題のみ暗記したりするなど、問題を把握すれば点数アップが狙えます。
そのため、面接官によっては「TOEICの点数だけでは英語力があるとはいえない」と考えるのです。
会話力が必要となる業界・企業の場合には特にTOEICでの結果が重視されない傾向にあるため、注意しましょう。
TOEICで高得点を取っている人は少なくないから
TOEICで高得点を取っている人は少なくないことから、就活で意味がないと言われることがあります。
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」からもわかるように、平均以上の点数を取っている人は案外います。
また、前項でも述べているように、TOEICは解き方を理解すれば高得点を狙うことができるため、点数の高さだけで差別化を図るのは難しいです。
もちろん受ける企業にもよりますが、案外高得点を取っている人はいる、と認識している企業ではTOEICが意味ない場合もあるでしょう。
TOEICを受けなくても内定を獲得する人がいるから
TOEICを受けなくても内定を獲得してる人がいることから、TOEICが就活で意味がないと言われることがあります。
TOEICは就活をする上で受験必須ではないため、受験した人もいれば、一度も受験したことがない人もいます。そして一度も受験したことないまま内定を獲得している人もたくさんいます。
そのような状況から、TOEICだけを武器に就活を行うのには限界があり、さらに受ける企業によっては加点要素とならないことから意味がない場合があるのです。
TOEICを受けていないどころか、武器になるものがなにもないと不安を感じている人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」に参加しましょう。あなたの武器を見つけ出し、最大限活かせる企業の紹介をします。
TOEICは本当に就活で意味がないのか?
受ける職種や企業、状況によって意味がないといわれるTOEICですが、本当に就活で意味がないのでしょうか?
就活におけるTOEIC事情について以下より詳しく見ていきましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
TOEICを重視する業界もあるので意味がないわけではない
TOEICの結果や点数を重視する業界があることから、「TOEICは就活で意味がない」と断言することはできません。TOEICが重視されない企業があるように、TOEICの結果が重視され、点数の高さが武器となる企業も存在するのです。
TOEICが重視される業界では、合格となるボーダーラインも設けられているため、十分な対策が求められます。具体的にTOEICが重視される業界は以下の通りです。
- 航空業界
- 旅行業界
- IT業界
- 総合商社
- 物流業界
- メーカー業界
- マスコミ業界
- 外資系企業
- 国際機関
- 海外取引のある法務
上記の業界における共通点は、英語力が必要なことです。海外とのやり取りがある、海外で仕事することがあるなど、英語力が求められる業界においてはTOEICが重要視されます。
そのため、受ける企業に合わせて必要な対策をしておきましょう。
強みやアピールポイントになるケースもある
TOEICが重視される業界があることから、TOEICの点数が強みやアピールポイントになるケースがあります。TOEICは自身の英語力を数値として証明できるため、英語力が重視される企業において点数の高さは武器になります。
「コミュニケーション能力が高い」「人をまとめる力がある」などといった強みは、強みとしての根拠を示すためのエピソードが必要になります。伝え方によっては評価を得られないこともあるでしょう。
しかし、TOEICはテスト結果がすべてを証明します。点数の高さで、これまでの努力や英語力を評価されるため、十分武器になりえるのです。TOEICを強みとしてアピールしたいと考えている人は、以下のコラムよりアピール方法を合わせて確認しておきましょう。
意味がないわけじゃない!就活でTOEICが必要な人の特徴
TOEICが武器となる業界や企業があることから、「TOEICは就活で意味がない」と断言することはできません。むしろ、英語力が求められる企業を受ける人にとっては、TOEICは必要といえます。
では具体的に、どのような人にとってTOEICは必要となるのでしょうか。以下よりチェックしていきましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
英語力を重視する企業を目指している人
英語力を重視する企業を目指している人は、TOEICが必要になるでしょう。TOEICは自身の英語力を点数で示すため、高い点数は武器になりえます。
TOEICが重視される業界でも紹介した、航空系業界や外資系企業などでは英語力が求められるため、TOEICは自分の強みとしてアピールすることができるでしょう。
他にも、英検やTOEFL iBTなども効果的です。合わせて対策してくとよいです。
英語力が求められる業界について調べる際は業界研究を行ってください。以下の資料が役立ちます。
【就活対策資料】
簡単!業界研究ガイド
海外との取引がある企業を目指している人
海外との取引がある企業を目指している人もTOEICが必要です。
海外との取引がある企業は、日常的に英語を使うことが多いため、英語力があるかどうかを選考を通じてチェックしています。
そこで点数の高いTOEICを強みとしてアピールできれば、良い印象を与えることができ、選考でも有利に働く場合があるでしょう。
ただし、海外との取引がある企業では英語による会話力が求められる場合があります。L&Rだけでなく、TOEIC® Speaking & Writing TestsやTOEIC® Speaking Testなども受けて、スピーキング力を証明できるようにしておきましょう。
応募条件にTOEICがある企業を目指している人
応募条件にTOEICがある企業を目指している人も、TOEICが必要になります。応募条件となっている以上、TOEICの受験は必須です。
また、応募条件にTOEICがある企業では、TOEICの点数に自信がある人が集まります。全員が受験している以上、他の学生に埋もれてしまわぬよう、高い点数で挑めるようにしておく必要があるでしょう。
また、他の学生と差別化を図るためにもTOEIC以外の部分でアピールする必要もあります。会話力の証明や英語以外の部分でのアピールを考えておきましょう。
TOEICを最大限活かせる企業を知りたい人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」に参加しましょう。TOEICを重視する企業の紹介を行い、内定獲得までのサポートを行います。
TOEICで目指すべき点数と対策法
TOEICが必要になる企業では、多くの応募者が高いTOEICを携えて選考に挑むため、埋もれてしまわぬようしっかりと対策しておきましょう。
ここではそんなTOEICの対策法や目指すべき点数について解説していきます。
それぞれ詳しく解説していきます。
730点以上を目指して対策しよう
TOEIC®L&Rテストは、730点を目指して対策しましょう。
なぜ730点かというと、CAや英語教師などの英語を使う職種のボーダーラインがその辺りに設定されていることが多いからです。
基本的にTOEIC®L&Rテストの点数別のレベル感は以下の通りです。
点数 | レベル |
---|---|
400点未満 | 入門レベル |
400点以上600点未満 | 初心者レベル |
600点以上800点未満 | 中級レベル |
800点以上 | 上級レベル |
英語力が求められる企業では中級レベル以上でないと、ライバルに埋もれてしまいます。高い点数を目指して対策していきましょう。
TOEICで頻出する英単語や英文法を覚える
L&R730点以上を目指すために、TOEICで頻出する英単語や英文法を覚えましょう。TOEICではよく出る英単語や英文法がありますので、それらを事前に把握しておくと、問題が解きやすくなります。
頻出される英単語や英文法を覚えるためには、教材を活用するのがオススメです。教材には様々なものがありますので、自分の苦手を対策できるものを選ぶとよいでしょう。
頻出される英単語や英文法を覚えつつ、苦手が克服できると効率的に英語力を上げることができます。苦手なものは徹底的に、得意なものには確実に答えられるように準備しておきましょう。
対策本などを用いて日常的に英語に触れる
対策本などを用いて日常的に英語に触れるようにしましょう。日常的に英語に触れると、英文のリーディング力が向上します。
オススメの対策本は以下の通りです。
「【CD-ROM・音声DL付】 TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問」は、テクニックを身につけたい人や解説を詳細に説明している対策本が必要な人にオススメです。
「CD2枚付】TOEIC L&Rテスト990点攻略 改訂版」は、上級者でも落としやすい難問や、ツメの甘くなりがちなポイントを厳選して解説されています。より高い点数を目指したい人にオススメな対策本です。
TOEICは就活で意味がないとは言い切れない!
TOEICは就活で意味がないといわれるのには様々な理由がありますが、実際はTOEICが重宝される企業が存在するため、「意味がない」とは言い切れません。
TOEICが意味ない企業もあれば、TOEICが必要となる企業もあります。また、同じTOEICにも種類があるので、自分の志望する業界や企業に合わせて対応していきましょう。
TOEICのスコアを求められる場合には、L&R730点以上を目指す必要があります。対策本などを活用し、万全な対策をしてください。
TOEICを頑張ってきたからTOEICが強みになる企業を受けたいという人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」に参加しましょう。TOEICが重視される企業の紹介から内定獲得までのサポートを行います。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。