既卒採用企業の探し方|効率的な手段とホワイト求人の見極め方を紹介
2020年10月23日
既卒で就活を始めると思いますが、どうやって企業を見つければいいのか迷っていませんか?
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
はい‥‥。何から手をつければいいのか分からないんです!それに既卒で検索してもなかなか見つからないし。
そうですよね。既卒の求人は少ないのが現状です。
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
既卒での就活はあきらめた方がいいんですかね‥‥。やる気がなくなってきました。
そんなことはありません!正しいやり方をすれば逆転の道はあります。既卒の企業の探し方を解説します!
キャリアアドバイザー 岡田
目次
既卒の就活では求人事情も企業の探し方も新卒とは異なる
これまで勝手に集まってきた求人情報。新卒にとっては選び放題だった企業も既卒になると企業を探し出すこと自体が難しくなります。そのため、既卒として就活をしていく以上はまず、新卒と異なる既卒採用企業の探し方の違いについて理解しておく必要があるのです。
では、具体的にどのような事情から新卒と既卒とでは採用企業や探し方に違いがでるのか。解説していきます。
新卒枠で既卒を採用している企業が少ない
新卒と異なる既卒採用企業の事情として挙げられるのが、既卒採用企業は新卒に比べて圧倒的に少なることです。政府の方針では卒業後3年以内の既卒者を新卒枠で採用するということになっていますが、実際に新卒の採用枠で既卒も応募できる企業は全体の7割くらいに過ぎません。
しかもそのうち、実際に新卒枠で既卒の採用に至る企業は4割程度(全体で見ると3割程度)しかないのです。募集要項には「既卒も応募可能」と書かれていても、実際には積極的に採用しているわけではない企業が多いと言えます。
そのような状況になっている原因として挙げられるのが、企業側による固定概念です。最近では少なくなってきたといわれていますが、既卒に対して「新卒で内定がもらえなかった、何か悪い原因があるのでは?」と悪い印象を抱く企業はまだまだあります。
実際に新卒時に内定を獲得できないことで既卒になってしまった人は多くいるでしょうし、既卒としての空白期間があることで新卒に比べるとフレッシュさが減っているのも事実です。そのため「育成に手間がかかりそう」と考える企業も少なくないことから、選考に参加しても敬遠されてしまうことがあるわけです。
既卒に特化した求人を出す企業はほとんどない
既卒歓迎の新卒求人を探すのも難しいですが、既卒に特化した求人を出す企業はほとんどありません。大抵は新卒の採用枠で「既卒も応募可能」としているか、中途採用の枠で「未経験歓迎」として受け付けるかのどちらかです。その理由は求人を出す際の「コスト」と、既卒の求職者の人数のバランスにあります。
既卒の就活生は新卒の就活生ほど人数が多くないことから、「新卒の時のように多くの人に注目されないのなら、わざわざお金をかけたくない」と考える企業があるということです。このように「新卒以外にコストをかけたくない」という本音を抱く企業があることで、せっかく既卒を受け付けていても見つけ出すこと自体が難しくなってしまうのです。
新卒に対しては募集企業も多くありますから、企業側も積極的に求人サイトへ情報を掲載したり、合同説明会やイベントなどを開催していました。さらにOB訪問やインターンシップなどを行う企業も多くあったことから、学生としても企業を探し出すための手段がたくさんあったはずです。
しかし、コストを気にする企業が多くあることで、既卒の人は企業を探し出すための手段が新卒よりも少なくなってしまうというのが、新卒との企業の探し方における大きな違いです。
このような状況から逆転するための近道は、経験豊富な就活のプロに相談することです。キャリチャンの「出遅れ就活サポート」では、既卒も含め就活に出遅れた人・就活をやり直す人を支援しているので、ぜひ相談してください!
既卒採用に積極的な企業の探し方
既卒に特化した求人がなく、新卒に比べて企業の探し方に困ってしまうのが、既卒就活の難しさの1つです。新卒枠での既卒採用に積極的な企業数は少ないですし、「未経者験歓迎」などと書かれた中途採用募集でも、社会人経験が全くない既卒者まで積極的に採用しているか求人情報ではわかりません。
そこでここからは、既卒採用に積極的な企業の探し方を紹介します。それぞれの手段と特徴、オススメの探し方について押さえておいてください。
20代に特化した求人サイト
既卒採用に積極的な企業の探し方としてまず挙げられるのが、20代の転職に特化した求人サイトです。既卒からの就職は転職ではありませんが、新卒にこだわらず20代の若い人材を求めている企業が、既卒と第二新卒を合わせて募集を出していることが多いので、チェックしておくとよいでしょう。
20代に特化した求人サイトには、以下のようなものがあります。
サイト名 | 特徴 |
---|---|
Re就活 | 20代の転職に特化した求人サイト |
ペースボックス | 20代に特化したオファー型転職サイト |
リクナビNEXT | 20代の求人が多い転職サイトで、スカウトサービスもあり |
ナビサイトあれば好きな時間に気軽に求人情報を見ることができますし、地域や年収などの条件検索もできるため、どのような企業があるかを知るのに便利な手段です。
ただし画面上でしか見極めることができませんので、他の手段と併用して利用するようにしてください情報としては少し物足りないものの、手軽ですし、どのような求人があるのかをとりあえず調べるのにも役立ちます。
既卒も参加できる合同説明会やイベント
既卒採用に積極的な企業の探し方としては、合同説明会やイベントを利用する手もあります。求人サイトと同様に既卒に特化したものはほとんどありませんが、既卒者も参加可能な新卒向けのイベントや、第二新卒まで含めた20代の転職向けイベントなら多数あります。「合説ドットコム」などを使うと多数のイベント情報を検索できるので、既卒者も参加できるイベントを探してみるとよいでしょう。
このような説明会やイベントでは実際に自分の目で見て企業を見ることができるため、納得のいく選択をすることができますし、「どのような業界を選ぶか」迷っている場合にも参考になります。
既卒によるOB訪問やインターンシップは難しいので、自分の目で企業を見れる合同説明会やイベントなどは企業を探す上でとても有効な手段だといえるでしょう。
しかし、合同説明会やイベントなどは新卒に比べると開催数が圧倒的に少ないですし、日程や開催地などによっては満足に参加できない場合があることを覚悟しておいてください。また、自分が望むような企業に出会えない場合もありますので、この手段も他の手段と併用して利用するようにしましょう。
【オススメ】就活エージェントからの紹介
既卒を採用する企業を探す手段として最もオススメなのが「就活エージェント」の利用です。就活エージェントから企業を紹介してもらうのが最も効率的ですし、確実に良い企業に出会えるということでオススメな手段となります。
就活エージェントは求人サイトに掲載されていない情報も知っていますし、企業とのつながりも強いため、どのような人材を求めているかといった部分もわかっています。それに就活エージェントは学生と企業とを結びつけるプロのため、必ず満足いく企業を紹介してくれるのです。
企業を探す手間が省けるだけでも助かるのに、自分の条件に合った優良企業を紹介してくれるわけですから利用しない手はないでしょう。また、就活エージェントは就活支援も行ってくれるため、企業を紹介するだけでなく、内定獲得のためのサポートもしてくれます。
既卒の就活は企業数の少なさや企業側による悪い固定概念などがあることから、新卒よりも厳しい就活になるといわれています。そのため、企業探しだけでも苦労するのに内定がなかなかもらえないと悩みやすいですから、既卒就活では就活エージェントに頼ることが賢明なのです。
既卒は就活が難しく優良企業を選ぶのも一苦労です。しかし正しい企業の選び方やコツを身につければ内定は不可能ではありません。しっかりと自分を分析し、自分にあった仕事を選ぶことが大切です。
キャリチャンの就活支援サービス「出遅れ就活サポート」では、プロのキャリアアドバイザーが既卒の就活をマンツーマンでサポートします。ぜひ活用してください!
ハローワーク
既卒採用企業を探す手段として、ハローワークの利用も挙げられます。ハローワークには求人情報がたくさん集まってきますので、幅広い選択肢の元、企業を見定めることができます。
「地元で働きたい」「この会社で働きたい」といった明確な理由がある場合にはぜひとも利用してほしい手段ですが、ハローワークは求人を無料掲載できるため、ブラック企業などが紛れている場合もあるため注意が必要です。
それにハローワークも自分の目で企業を見極めることができませんので、合同説明会や就活エージェントなどと併用して利用するようにしましょう。
既卒を積極採用する企業の特徴と優良企業の見極め方
既卒を採用する企業が少ない中、それでも積極的に既卒を採用しようとする企業とはいったいどのような目的があるのでしょうか。「人手が足りないほどブラックなの?」と心配する人も多いと思います。
ここではそんな、既卒採用をしている企業の特徴と「既卒=ブラック企業」という噂の真相について解説します。数少ない応募可能な企業の中から優良企業を見つけるための見極め方も紹介しているので、しっかりと確認していきましょう。
既卒採用をしている企業の特徴と目的
既卒の採用をしている企業は、新卒採用も行ったうえで既卒でも採用活動を行っている企業が多い傾向にあります。具体的な企業としては下記のとおりです。
- ベンチャー企業
- BtoB企業
- 大手企業のグループ会社
まず挙げられるのがベンチャー企業です。ベンチャー企業は創立年数が浅く、新しいビジネスをしているということで、即戦力となる人を求めています。そのため、「いい人材がいればいつでもほしい」という考えから、新卒既卒問わずに採用を行っています。
また、BtoB企業も既卒を採用する傾向があり、その理由は「知名度の低さ」です。BtoB企業は消費者ではなく法人を相手にビジネスをしているため、私たちには馴染みのない企業が多いです。そのため、新卒に人を集めることができず、既卒も受け入れる企業が多いのです。
次にBtoB企業と同じ理由から大手企業のグループ会社も既卒を採用しています。知名度が低いが、大手企業のグループということで大きな会社を相手にビジネスをしている企業も多いことから、人手を求めている企業が多いため、既卒を採用します。
さらに時期によっては大手企業が既卒を採用する場合もあります。理由は様々なタイプの人材欲しさだったり、厚生労働省からの要望に応えるためです。ただ、このケースはレアなため、大手企業に限らず幅広い視野から企業を選択していきましょう。
既卒就活における狙い目企業についてもっと詳しく知りたい人は、下記のコラムも参考にしてください。
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既卒を採用している狙い目優良企業を紹介!探し方と受かり方も教えます
「既卒=ブラック企業が多い」は嘘?
既卒として就活をしている中で、「既卒を採用する企業はブラックだ」という噂を聞いたことありませんか?「ブラック企業だから人手が足りず、既卒を含めた人材を求めている」という意味合いからこのようなうわさが横行していますが、実際のところどうなのでしょうか。
その答えは、「既卒を採用する企業すべてがブラック企業というわけではない」です。なぜなら前述の既卒を採用する企業の特徴にあるように、新卒・既卒という肩書関係なしに人材を求めている企業があるからです。特にベンチャー企業などではこのような肩書関係なしに、優秀な人材を常に求めていますから、「既卒採用する企業=ブラック企業」とは限りません。
ただし、残念なことにすべての企業がブラック企業でないとも言い切れません。中には「人が辞めてしまうほどブラック企業だから人手が足りない」という理由から既卒を募集している企業もあることにはあるのです。
そのため、企業を選ぶ際にはブラック企業を選んでしまわないように注意しなければなりません。次の見極め方からブラック企業と優良企業を見極めていきましょう。
ブラック企業の見極め方
ブラック企業かどうか見極めるポイントは以下の3つです。
- 明らかに好条件すぎる
→「残業0」「初任給30万円以上」などと、条件があまりにもよすぎる場合には注意が必要です。このような企業はいい条件を書くことで人を集めるほど“人材の入れ替わりが激しい”可能性があります。 - 口コミサイトでの評価が低い
→口コミサイトでの評価が低い場合も注意が必要です。口コミサイトの書き込みは企業のリアルな実態を知ることができますので、「残業時間が長い」「給料が最低賃金を下回っている」といった書き込みがある場合には注意しましょう。 - その場で内定承諾を求められる
→実際に面接を受けた場合の見極め方です。その場で内定承諾をさせようとする企業はとにかく人手が足りず、すぐに人材を確保したいほど人材の入れ替わりが激しい場合がありますので、保留・辞退するようにしましょう。
ブラック企業の特徴をまとめたコラムもありますので、合わせてチェックしてみてください。
【就活生必見】ブラック企業の特徴と見極め方を就活のプロが徹底解説
また、ブラック企業を避けた上で、その中から優良企業を見つけるためにも下記の優良企業の見極め方も合わせてチェックしておきましょう。
優良企業の見極め方
優良企業かどうかを見極めるポイントは、下記の4つです。
- 企業理念やビジョンが明確かどうか
→企業理念やビジョンが明確な会社は社員がハッキリした目標に向かって仕事をしやすい傾向にあるため、優良企業の可能性が高いです。 - 商品や技術力が安定しているかどうか
→商品や技術力が安定していると事業が安定するので、企業は目先のコストや利益を追い求めるだけではない、社会的価値のある取り組みをする余裕があることから、優良企業の可能性が高いです。 - 具体的な離職率はどれぐらいか
→企業の雰囲気が良く、社員が働く環境に不満がなければ離職率は低くなるはずですので、社員がどれだけ離職せずに定着しているかが、優良企業とそうでない企業を判別する一つの物差しになります。 - 社員を大切にしているかどうか
→「社員を大切にする」とは、すなわち待遇や労働条件を充実させるなどして、個々の社員が働きやすい環境を整えるということです。こちらが充実している場合には優良企業の可能性が高いでしょう。
実は優良企業には明確な定義がありませんが、一般的には“企業が安定して長く存続できるの”が共通の企業の価値とされています。
そんな企業の価値に共感できるものとして、「財務状況が良い」「継続的な成長を遂げている」「社員のストレスが少ない」「働き方の柔軟性がある」といったものが挙げられますので、それらを意識して上記から企業を見極めていきましょう。
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就活軸を明確にし、“自分に合った企業”を探そう
一般的な優良企業は前述のような企業を指しますが、一番大切なことは“自分に合った企業”を見つけ出すことです。いくら一般的に言われる優良企業に就職しても、その企業が自分に合っていなければ長続きはしません。
しかし既卒を採用する企業や企業を探す手段が少ないため見つけるのが難しいとされていますので、その数少ない企業の中から自分にとっての優良企業を見つけるためにも、就活軸をしっかりと明確にしてください。就活では肩書や時期よりも、就活軸が明確かどうかで結果が大きく左右されるのです。
ですから、自己分析から自分についての理解を深め、自分の強みを活かせる業界はどこか、自分が活躍できる企業はどこかを考えながら、企業へ求める条件とともに就活軸を明確にしていきましょう。
これらの軸を明確にし、就活エージェントへと伝えれば就活エージェントが軸に当てはまる企業を紹介してくれます。キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」では、既卒歓迎の企業を厳選して紹介することも可能です。ぜひ利用してください。
既卒就活を成功させるには、企業の探し方が重要!
既卒を採用する企業は少ないことから、企業を探すための手段も新卒時よりも少ない傾向にあります。さらに「社会人経験者が欲しい」という理由から中途採用に特化したサービスは多くありますが、社会人経験のない既卒はそうもいかないのです。
しかし、だからといって諦めるのは早いです。いくら少ないといっても企業を探すための手段も企業もちゃんとありますので、このコラムを読んで幅広い視野から企業を探していきましょう。
もし、思うように企業を探せない場合にはぜひとも就活エージェントを利用してください。就活エージェントを利用すれば条件に合った企業を紹介してもらえるため、とても効率的です。
難しいとされる既卒就活ですが、就活エージェントを利用すれば必ず満足のいく就活ができるでしょう。さまざまな就活エージェントから自分に合ったところを見つけたい人は、下記のコラムも参考にしてください。
既卒歓迎の優良求人を紹介してもらおう!
この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。