「集団の中での役割」と質問されたら?上手に答えるコツを紹介

 2021年7月16日

新卒のESや面接では、集団の中であなたが果たす役割について聞かれることがあります。

集団の中での役割と聞いてまず思い浮かぶのは、学級委員や部活動のキャプテンといったリーダー的なポジションでしょう。しかし、これまでそういった役職に就いたことがない場合、何と答えればよいのでしょうか。

実をいうと「集団の中での役割」の回答で重要なのは、肩書ではありません。そうした役職に就いたことがなくても、高評価を得ることは可能です。

集団の中での役割を上手に答えるコツについて解説するので、ぜひ参考にしてください。

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面接で「集団の中での役割」を聞く意図

面接で「集団の中での役割」を聞く意図

就活では学生を見極めるために様々な質問をしますが、その質問1つ1つにはしっかりと意味がありますので、回答する側としては企業側の意図をくみ取ったうえで答えられるようにしておきましょう。

ここではそんな、「あなたは集団の中での役割はなんですか?」と聞く面接官の意図や目的について解説しています。意味を知り、企業が望む回答ができるようにしましょう。

学生が組織でどう活躍できるのかを知りたい

面接官が面接で「あなたは集団の中での役割はなんですか?」と聞く意図は、学生が組織でどう活躍できるかを知るためです。集団における役割は学生の個性となりますので、会社においてどう活躍できるのかを知るための1つの指数となります。

会社は大きな組織で、たくさんの人と関わりながら仕事を行っていきます。その中においてそれぞれの役割は異なり、その異なった役割こそが組織として成り立たすことができるのです。

そしてこの質問をすることであらかじめ学生の立ち位置を知り、具体的に企業においてどのような働きが期待できるのかを見極めていくというわけです。組織ではチームで行動すること、自分の力をチームのために発揮していくことが大切で、その基準となるものが役割なのです。

そして企業における活躍はもちろん、学生の役割からどの部署に配属させるべきなのか、どのような仕事を任せるべきなのかも合わせて見極めていくことができるため、企業側にとって都合のよい質問となるのです。

一人ひとりの個性も大切ですが、何度もいうように会社は組織ですので、その中におけるポジションや学生自身のポテンシャルは面接の段階で見極めていくこととなります。

自分の立ち位置や能力を分かっているかを確かめたい

学生自身が自分の立ち位置や能力を分かっているかを知ることも、集団の中での役割を聞く目的となっています。簡単にいうと、“自分についての理解を深めているかどうか”をチェックしているわけです。

集団の中での役割は、客観的な自分の見え方がポイントとなる質問です。そのため、「自分の役割は○○だ」と述べるだけでなく、その結論に対する裏付けが必要となります。

しかし会社との相性を図ることが面接官の一番の目的なので、客観的な事実を伝えるだけで学生自身の個性が見えないと、評価ができません。つまり面接官が聞きたいのは、「〇〇係だった」など、集団の中でどんな肩書を担っていたかではないのです。

就活生が自分自身のことをしっかりと把握したうえで、集団の中でその役割を全うできるかどうかを確認することが面接官の目的となります。

志望動機との一貫性があるか確認したい

面接官が「集団の中での役割はなんですか?」と聞く意図は、自己PRや志望動機と一貫性があるかを確認するためです。その場限りの回答ではなく、信頼できる回答かどうかを確認するために質問します。

例えば、エントリーシートに自分の強みについて「人をまとめる能力」と記載しているとします。面接官から「集団の中での役割はなんですか?」と聞かれたときに「その場を盛り上げるムードメーカーです」と答えたら、面接官は事前に入手しておいた情報と食い違うことに違和感を感じるはずです。

応募書類の内容と一貫性がない場合、ほかの回答にも信頼性がないと判断されてしまう可能性があるため、注意しましょう。

そういった一貫性のない回答は、自己分析が十分にできていないことで起こります。しっかり自己分析を行い、自分の強み・長所を明確にしなければなりません。

エントリーシートの自己PRと志望動機、面接の質問に対する回答が一貫していることで内容に説得力ができ、強いアピールになります。

キャリチャンには、面接が苦手な人でも内定を得やすい企業を紹介できる就活支援サービス「面接サポート」があります。面接対策もできるので、不安な人はぜひ活用してください。面接が苦手なあなたを経験豊富なキャリアアドバイザーがサポートします。

面接で「集団の中での役割」を上手に答えるコツ

面接で「集団の中での役割」を上手に答えるコツ

面接では客観的な自分の見え方から組織における活躍、そして自分自身への理解度の深さなどを企業側がチェックするためにこのような質問をしています。ですので学生自身も企業側が望む回答ができるよう、答えをしっかりと用意しておきましょう。

ここではそんな面接で「あなたは集団の中での役割はなんですか?」という質問に上手に答えるためのコツをご紹介しています。企業側にとって重要視されている質問の1つですので、しっかりとチェックしていきましょう。

志望企業が求める人物像を明らかにする

面接で「集団の中での役割」を上手に答えるには、企業研究で応募企業が求める人物像を明らかにする必要があります。「集団の中での役割」がどれだけ魅力的でも、企業が求める人物像とかけ離れていては、評価は低くなるでしょう。

求める人物像は、企業の公式サイトに設けられている採用情報のコンテンツに掲載されていることもあります。一見すると特別な内容には見えないこともありますが、企業にとっては重要な内容です。

企業の採用活動ではミスマッチをなくすため、「求める人物像」の決定に時間をかけています。採用基準の設定とともに、まず取り組まなければいけない事項です。企業の未来を担うためにふさわしい人物像として、行動特性や知識・スキル、態度など、さまざまな観点から時間をかけて作り上げています。

そのため、求める人物像に沿ったアピールをすることが、選考での評価に直接影響します。面接官によって評価にばらつきがないように評価基準が設けられていますが、求める人物像も評価を統一するという大切な役割を果たしているのです。

役割によってどのような貢献をしているかが大切

「あなたは集団の中での役割はなんですか」という質問に対して、「どの役割だと高評価なのか?」「やっぱりリーダーが良い評価へとつながるのか?」という疑問を抱くと思いますが、実際は役割によって評価が変わるといったことはありません。なぜなら役割自体に優劣があるというよりも、“その役割によってどう貢献しているか”の方が大切だからです。

組織というものは様々な役割が存在するからこそ成り立つものです。そのため、リーダーばかり揃っても会社として成り立つことはできません。それにどの役割も欠かすことができない仕事をしているので、そもそも役割そのものに優劣をつけることはできないのです。

大切なのは、その役割を担うことで自分は会社にどう貢献できるのか、その役割を自分が全うすることで何を得られるのかといった中身の部分です。

ですから「この役割を述べるとよい」というものはなく、役割による自分の価値についても合わせて回答できないと、この質問に対する回答としては成立しないので注意しましょう。

まずは自分の役割を明確にする

面接で集団の中での役割を回答するうえでまずすべきは、自分の役割を明確にすることです。自分の役割は何かを知ること、そしてその役割を裏付けるエピソードを明確にしていくことが面接対策の第一段階となります。

集団の中での役割は、自分の中で判断するのと合わせて“他者”からの見え方も参考にしてください。集団の中での役割は自分自身の意思が一番ですが、周りからどう見えているかも重要になりますので、他己分析から自分はどの役割を担っているかを確認しましょう。

そして自分の中で思う自分の役割と他者からの見え方を参考に、自分の役割を明確にしたらその役割を担っていることが裏付けられるエピソードを掘り下げていきましょう。

なぜ自分はその役割を担うことが多いのか、またその役割に対する自分の適性など、自分のこれまでのエピソードを振り返りながら自分のことについての理解を深めていきます。ここで合わせて自己分析を行い、自分の強みなどを把握したうえで掘り下げていくと、自分の役割がより明確になります。

【集団の中での自分の役割を見つける方法】

自分の「集団の中での役割」がよくわからないときは、これまで自分が果たしてきた役割や周りの人がになっていた役割をまず洗い出します。

「集団の中での役割」は特に決められた役割というものはありません。その中で自分が最も向いていると思う役割を洗い出してください。回答しやすい役割として、以下のものがあげられます。

  • リーダー:目標や方向性を提示して先頭に立ち、てチームを牽引する
  • 相談役:チームのメンバーが抱える課題や悩みを聞き、方向性を示す
  • まとめ役:さまざまなメンバーの意見をまとめ、提案をする
  • 調整役:メンバーの関係を調整し、チームの行動を円滑にする
  • 分析役:組織が抱える課題を分析し、進むべき方向を見つける
  • サポート役:チームのリーダーやメンバーの困りごとを見つけてフォローする
  • 模範者:チームが成果を上げるために模範となるような行動をする
  • モチベーター:メンバーのモチベーションを上げるために行動する
  • ムードメーカー:チームの雰囲気を明るく盛り上げて力を引き出す
  • アイデアマン 豊富な意見・アイデアを出して議論を盛り上げる

就活生は、これまで学校や友人のグループ・部活・アルバイトなど、さまざまな組織に属してきたと思います。その中で自分が果たしてきた役割を書き出しましょう。組織ごとにまったく異なる役割をしてきたかもしれませんが、それらの内容にこだわらず、すべて書き出してください。

すべて書き出したら、それぞれの役割のなかで、今後どのような役割を担えば組織に貢献できるかを考え、絞り込みます。絞り込む基準として、以下の点を考えるとよいでしょう。

  • どの役割が一番良い結果を生んだか
  • どの役割が楽しかったか

自己分析ツールを使って導き出された自分の強みに合う役割に絞り込むという方法もあります。また、友人など第三者に聞いてみるのもオススメです。客観的な視点で見ると、自分に向いている役割は違うかもしれません。

「仕事に対する価値観と必要性」を意識して述べる

自分の中で役割がハッキリしたら次は、企業に対して自分の必要性をアピールするための準備を行います。そのために意識すべきは“仕事に対する価値観と必要性”を伝えることです。

会社が求める役割はそれぞれですので、ただ単に自分の役割を述べるのではなく、企業が求めている役割や人物像を意識して語ることで自分が企業にとって必要だと示す必要があります。

そのため、企業研究から企業が目指す方向や求めている人物像などを把握し、そのうえで自分の仕事に対する価値観を明確にしましょう。そしてそれらがリンクする部分を意識し、自分の役割が企業のために役立つことを述べていきましょう。

集団の中での役割はそのまま、組織における立ち位置や存在価値にもつながるので、面接官はこの質問を通して、学生が企業にとって必要な人材かどうかを見極めています。そのため回答の中では、企業における自分の存在価値を示すことが重要です。

それらをしっかりと把握したうえで、自分の役割を明確にし、また企業が求める人物像へと自分を近づけた発言ができるようになると、高い評価を得られるでしょう。

役割ごとに意識して述べることを考える

どの役割を面接で述べるかを決めたら、その役割を述べるうえで意識すべきことをチェックしていきます。役割にはそれぞれアピールすべきことがあるので、それらを意識して答えられるとよいです。

■ リーダー

「仲間の意見を汲み取りながら慎重に仲間を引っ張るリーダー」もいれば、「積極的にメンバーに働きかけながら仲間をモチベートし、チームをまとめるリーダー」もいますので、自分がどの立ち位置のリーダータイプなのかを明確にしたうえで、具体的に述べる。

■ ムードメーカー

これまで具体的にどう盛り上げてきたのか、また盛り上げることで集団がどう変わったのか、どのようなメリットをもたらしたのかなどを考え、それらが具体的に仕事でどう活かせるのかを述べる。

■ サポーター

自分がサポートすることで人を助けられること、仕事に貢献出来ることに喜びを感じることを述べる。陰ながらの仕事になるが、それでも全力で仕事に取り組む姿勢を示すと好印象。

■ 相談役

問題解決能力があることをアピールすると好印象。相談に乗るだけでなく、一緒に解決法を考えられることを仕事にも活かせることを述べるようにしましょう。

上記のように、役割によってアピールすべき内容は異なってきますので、それらを把握したうえで自分の能力や強みと合わせて語れるようにしましょう。

エピソードに価値観や強みを紐づける

「集団の中での役割」を答えるときは、過去のエピソードに絡めましょう。エピソードを話すことで、役割を演じている姿をイメージしやすくなります。より具体的に話し、その役割が企業で再現性があることをアピールするとよいです。

その際は、自分が集団の中で果たす役割が、企業の業務内容でどのように活かせるかを伝えましょう。自分の価値観や強みと、自分がその役割を果たすこととを紐づけて語れば、入社後も同じ役割を果たせるとアピールできます。

文章の組み立ては、次のとおりです。

  • 結論(集団の中での役割)を述べる
  • なぜその役割を果たすことが多いのかを書く(価値観・強みを紐づける)
  • 実際に自分がその役割を果たしたエピソードを述べる
  • 集団の中での役割によって企業にどのような貢献ができるかを述べる

面接が苦手で「集団の中での役割」をうまくアピールできないという就活生は、「面接サポート」を利用してみてください。キャリアアドバイザーが面接が苦手な人に向け、幅広いサポートを行います。

【例文】「集団の中での役割」回答例

【例文】「集団の中での役割」回答例

ここでは、「あなたは集団の中での役割はなんですか?」という質問に対する回答例を7つ紹介します。自分の役割を書く際、文章の組み立て方などを参考にしてください。

リーダー役の例文

私は集団のなかで、リーダーとしての役割を担うことが多いタイプです。いつも人をまとめて先頭に立つことが多く、アルバイトでもリーダーを任されることがよくあります。

大学2年生のときにファミリーレストランでアルバイトをしましたが、アルバイトが6名いる中でリーダーに任命されました。

アルバイト先はあまりルールが決まっておらず、お客様への挨拶やオーダーの取り方など、スタッフが思い思いのやり方をしていました。自由な運営のなかで自らしっかり挨拶ができるスタッフもいますが、丁寧な対応ができないスタッフもいます。

「これではお客様の印象が良くない」と感じ、店長に接客の細かいルールを作ってはどうかと提案しました。その結果、時間をかけて詳細な接客マニュアルが作られたのです。スタッフの接客が良くなったことでお客様からの感謝も増え、集客につながりました。

御社でもリーダーとしての役割をさせていただくことがあれば、業務に問題点があった場合は改善すべきところは何かを考え、改善策を提案して、よりよい職場にしていきたいと考えています。

最初に自分の役割を簡潔に述べ、そこからリーダー役を務めた経緯や成し遂げたことを具体的なエピソードによって説明しています。例文では、アルバイト先でリーダー役になったときの活躍を語り、入社後の貢献につなげていることがポイントです。

面接では「店長に提案するときに大変だったことはありますか?」といった面接官からの追加質問もあるため準備をしておきましょう。

サポート役の例文

私は陰ながら人を支え、チームに貢献していくことが多いことから「サポート」を担うことが多いです。私は学生時代バスケットボール部に所属していました。大学3年生の時に膝を怪我してしまい、試合に出れない時期が続きました。その間、私の代わりに後輩が試合に出ていたこともあり、けがをしたことへの悔いや後輩が活躍することへの嫉妬にかられる時期もありました。

しかし、試合に出れないからこそ自分にできることはないかと考えるようになりました。そこで私は私の代わりに試合に出た後輩が思い詰めていることに気づき、相談に乗りました。そこで私は後輩の動きや周りの人のプレイを確認するようになり、後輩だけでなく一緒にプレイする同級生にもアドバイスをしました。

その結果、試合では後輩がより活躍できるようになり、チーム全体の強さにもつながりました。私は結果的に最後まで試合に出ることはできませんでしたが、それでも自分がサポートすることで後輩が成長すること、チーム全体が強くなることに喜びを感じるようになりました。

そこから私は様々な場面でサポート役に回ることが増え、またそこで人をよく見ることの大切さなども知りました。仕事においても周りの人をよく見て、会社の人が働きやすい環境作りと売り上げ貢献のために努めていきたいと思います。

まず自分はどんな役割なのかをはじめに述べます。そこからサポート役を務めた経緯や流れ、経験を述べることで自分はサポート役だと裏付ける具体的なエピソードを述べていきましょう。

上記の例文では、ケガをきっかけにサポート役になったことが語られています。そして自分がサポート役に回ることで得た効果やサポート役を担うことでの自分の成長や感性などを合わせて語っています。また、最後にはどのような思いから仕事に貢献していくのかを述べ、締めています。

まとめ役の例文

私はチームのメンバーの意見をまとめる役割が得意です。バラバラの意見でもそこに共通点を見つけ、思いをまとめることができます。

高校時代は新聞部に所属し、年に2回全校の情報をまとめた新聞を発行していました。紙面の内容はメンバーのミーティングで決めますが、意見が分かれることが多く、対立してまとまらないこともよくありました。

私はその度にメンバーの意見を聞き、共通する部分や妥協すべき点を探りました。突き詰めると生徒の役に立つ情報を発信したいという思いは同じであり、私がメンバーの意見をまとめた折衷案を提起すると、全員の同意が得られることが多々ありました。

こうした経験から私は、入社後もプロジェクトなどチームの仕事をした際、メンバーの意見をまとめる役割として貢献できると考えています。

まず最初に、自分がまとめ役の役割が得意であることを伝えています。その理由をエピソードとともに説明し、まとめ役としての行動で効果があったことを伝えることで、入社後も再現性があることをアピールしている例文です。

面接では追加質問があることも想定しましょう。「メンバーの意見をまとめる際、相手の意見を譲歩させるために心がけていることはありますか?」といった質問が考えられます。

相談役の例文

私はリーダーやメンバーの相談役となることが多いタイプです。周りの人から相談されやすく、適切なアドバイスができます。

私は高校2年までバレー部に所属していましたが、県の強豪校で部員が多く、さまざまな悩みを抱えている部員がいました。部員の悩みを聞き、アドバイスすることが多かったです。私はもともと人とコミュニケーションをとるのが好きで、元気のない部員に声をかけて話を聞くことがよくありました。

2年生の時にキャプテンになった部員は、リーダーとしての素質はあったものの周りの意見を聞かずに独断的になる傾向があり、孤立してしまうこともよくありました。そこで私はリーダーの話を聞き、メンバーの意見も取り入れて行動すべきことを伝えたのです。その結果、キャプテンは自分の言動を改善し、チームもまとまるようになりました。

このように私は相談役としての役割が身についていますので、御社のカスタマーセンターでお客様の話を聞く際に、お役に立てると考えています。

最初に、自分には相談役の役割が向いていることを端的に述べ、過去の経験から相談役としてのエピソードを具体的に伝えている例文です。エピソードを交えることで、入社後もその企業の顧客に適切な対応ができることをイメージしてもらいやすくしています。

「リーダーやメンバーへのアドバイスは具体的にどのようにしていたのか」などの追加質問が想定されます。

調整役の例文

私は集団のなかで調整役を担うことが多くあります。チーム内でリーダーやメンバーの橋渡しをして、物事をスムーズに進めることが得意です。

大学2年生のときに文化祭の実行委員になりましたが、ほかのメンバーのモチベーションが低く、打ち合わせの集まりも悪いことで委員長が苦労していました。よく調べた結果、モチベーションが低いのは、それぞれがアルバイトや部活などに忙しく、委員の仕事に集中できない事情があることがわかったのです。

そこで私がメンバーの調整役となり、行事の取り決めや委員長の提案などをメンバーに伝えていきました。当日までに準備が整うよう、担い手のない作業も率先して引き受けました。それを見たメンバーは自主的に協力してくれるようになり、無事に文化祭を成功させることができました。

この経験から私は、調整役の重要性を理解しました。御社の業務でもチームの調整を図り、業務を円滑に進めるよう努力したいと考えています。

調整役の役割が得意なことをエピソードで説明し、経験で学んだことを仕事でも活かしたいとアピールしています。面接では、調整としてどんなことが大変だったかなどを掘り下げて質問される可能性が高いです。

モチベーター役の例文

私はチームのなかで、モチベーターとしての役割を担うタイプです。メンバーを褒めてモチベーションを高めることがよくあります。

私は、小さいころから人から褒められることが大好きですが、人を褒めることにも喜びを感じます。その人の良いところを見つけ、褒めることでモチベーションを高めてくれるのがわかるからです。

高校時代の3年間はバスケットボールの部活に励みましたが、私が入部したころはあまり強いチームではありませんでした。そこで、部活動や試合のとき、頑張っている部員や良いプレイをした部員を見つけては褒める言葉をかけ、応援するようにしたのです。

チームは次第に力をつけ、私が3年生になったころは県大会でも上位に入賞するまでになりました。卒業の歓送会のとき、メンバーから「褒めてくれたことが励みになった」というメッセージをもらい、驚くと同時に気持ちが届いていたことが嬉しくなりました。自分の行動が勝利に貢献したかどうかはわかりませんが、自分がモチベーターの役割を果たしていたことが確認できたのです。

入社後もこの役割を担い、職場の雰囲気を盛り上げて生産性を高める存在でありたいと思います。

過去の経験や自分の特性が、結果としてモチベーターとしての役割につながったことを説明しています。面接官からは、「人を褒めるときに心がけていることは?」といった追加質問が想定されます。

ムードメーカー役の例文

私は、場を盛り上げることが好きなムードメーカーです。友人からは、「一緒にいると元気が出る」ととよくいわれます。自分が明るく振る舞うと周りも元気になるのがわかり、意識して明るくするように心がけています。

高校時代にサッカーをしていたこともあり、大学でもサッカーサークルに入りました。しかし、サークルの部員はあまり練習に熱心ではなく、試合でも負けてばかりで、負けてばかりだからこそテンションが下がり、さらに練習をしないという悪循環に陥っていました。

そこで私は練習や試合のときに意識して声を高め、みんなを励ます言葉を投げかけるようにしました。掛け声に触発されたメンバーは少しずつテンションを上げ、いつの間にか一生懸命プレイするようになっていったのです。

試合で勝つことも多くなり、この経験からムードメーカーがチームに与える影響は大きいということを学びました。

ムードメーカーの役割を担えることは、御社の業務でも活かせると考えています。職場の雰囲気を盛り上げて同僚のモチベーションを高め、生産性向上につなげていきたいです。

最初に自分がムードメーカーであると役割を述べ、ムードメーカーが実際に役立った具体的なエピソードを伝えています。自分の担う役割が、入社後にも活かされることを説得力を持ってアピールしている例文です。

面接官からは、「自分に合わないメンバーとはどのように接しているか」などの質問が想定されます。

「集団の中での役割 」がない場合

「集団の中での役割 」がない場合

「集団の中での役割」が思いつかない、適切なエピソードがないという場合でも、答え方を工夫することで、「集団の中での役割」に似た経験として回答できます。

以下の方法を試してみてください。

  • 役割ではなく行動して学んだことを伝える
  • アルバイトや部活などで取り組んでいることを伝える
  • 困難や失敗を乗り越えて学んだ経験を伝える

自分の役割が思いつかなくても、集団の中での行動が学びになった経験はあるかと思います。それをエピソードに沿って伝えることで、役割と同じような話になるわけです。

「相談役とまではいかないが、人の話はよく聞いている」「リーダーとは言えないが、リーダーに頼られてサポートすることは多い」という場合は、その経験を伝えれば十分なアピールになります。

また、アルバイトや部活などの経験をよく思い返してみれば、集団の中で何らかのことを考え、行動したことがあるはずです。行動により達成できたこと、人の役に立ったことを考え、具体的な経験に沿って説明しましょう。

集団の中で困難や失敗を乗り越えた経験も、役割に代わるアピール効果があります。困難や失敗をどう乗り越えたか語ることで、忍耐強さや学習能力があるといった、入社後の業務に活かせる人柄を伝えられるからです。

これら3つの対処法で回答することで、「集団の中での役割」と同じようなアピールができます。

集団の中での役割がない場合の例文を2つ紹介するので、参考にしてください

明確には集団の中での役割を果たした経験はありませんが、困難を乗り越えた経験があります。

私は高校2年生の時バレー部のキャプテンに抜擢され、チームをまとめて県大会の優勝を目指すことになったのですが、もともと県内では強いチームで優勝候補とされていたのに、2回戦でミスを連発し、思わぬ敗退という結果になってしまったのです。

勝利を確信していただけにメンバーにとって敗戦のショックは大きく、その後は練習に身が入らず、チームがバラバラになりかけました。キャプテンとして何かしなければと焦りましたが、いい考えが浮かびません。そこで私は、強いチームになるにはどうしたらいいか、メンバーの一人ひとりと話し合うことにしました。時間をかけて話し合った結果、それぞれ前向きになり、翌年の大会に向けて結束を固められるまでになったのです。

大会の結果は惜しくも準優勝に終わりましたが、そこまで進めたことに満足しています。私はこの経験で、前向きに取り組めばよい結果が出るということを学びました。この経験を活かし、入社後に困難な問題に直面しても、前向きに取り組んで乗り越えたいと考えています。

困難を乗り越えた経験を具体的なエピソードで伝え、業務にも活かせることをアピールしています。

集団の中での役割とまではいえないのですが、私はアイデアを提案するのが得意です。

私は大学1年生のとき居酒屋のアルバイトをしていましたが、近所に競合店ができて客足が遠のいた時期がありました。このままでは人員削減でアルバイトも解雇されそうな状況になったとき、私はお客様を呼ぶために新しいメニューと4人以上で来店すると料金が安くなるタイムサービスを作ることを提案しました。

その結果、新しいメニューが好評になって少しずつ来客が増え、以前の客足に戻るまでになったのです。

アイデアの提案は新しい商品・サービスの開発にもつながります。入社後は積極的にアイデアを提案し、イノベーションを創出できる存在になりたいと考えています。

役割の代わりにアイデアを提案できることを過去の経験に沿って伝え、入社後も貢献できることが自己PRになっている例文です。

「集団の中での役割」を答える際の注意点

「集団の中での役割」を答える際の注意点

集団の中での役割は企業側にとって学生を見極めやすい質問ということで、多くの企業で用いられる質問です。そしてその重要性から間違った回答は命取りとなります。では面接で「集団の中での役割」を語る際はどのようなことに注意すればいいのでしょうか。

ここではそんな面接で集団の中での役割を答える際の注意点についてご紹介していきます。間違った回答をしてしまわぬよう、注意点をしっかりと把握しておきましょう。

企業にとって必要じゃない役割はNG

自分の役割を答えるうえで、企業に取って必要じゃない役割を述べても評価につながらないため注意が必要です。企業が求める人材はそれぞれで、それらと同様に求められる役割も異なってきます。

たとえば、人材マーケティングのように人をまとめる力が求められる企業の場合、リーダータイプが好まれるでしょう。反対にサポートなどは人のまとめる人材としては少し心細いポジションかもしれません。ただ、サポートは事務職などで重宝されます。

このように職種や企業によって重宝される役割はそれぞれ異なりますので、その企業・職種で求められる役割に当てはまるものを述べるようにしてください。

時には自分を最もアピールできる役割がその企業にとっては重宝されない場合もあるでしょう。しかし、企業としては企業に適応する人材が最も魅力的ですので、企業が求める人物像に自分を近づけて述べていきましょう。

「オールラウンダー」は答えとしてNG

「あなたの集団の中での役割はなんですか?」という質問に対して「どの役割でもできます」という答えはあまり好まれません。なぜなら、そのような答えでは「自分のことを分かっていない」「企業が求める人材を把握していない」といっているのと同じようなものだからです。

確かにどの役割も担える人は器用ですし、様々な場面で活躍できます。しかし新卒就活においては会社の一として個人の働きが求められることから、仕事経験のない学生を“将来性を見込んでの判断”となります。

そのため、オールラウンダーとして働ける人よりも、個人の力をどう発揮できるかで学生を判断する新卒採用においては個人の力を自分でハッキリとわかっていることが大切なのです。そうでないと、「自分のことをわかっていない」と判断されてしまい、自分の可能性を自分でつぶす結果となります。

また、ここでハッキリと自分の役割が伝えられないと、企業が求めている人物像を把握していない=企業研究不足と判断され、学生の熱意や志望度を疑われてしまいます。ですので、オールラウンダーという曖昧な答えをしないようにしてください。

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「集団の中での役割」を答えられるように練習しよう

「あなたは集団の中での役割はなんですか?」という質問は学生の組織での立ち位置や自分自身の理解度の深さを知ることができるため、多くの企業で取り入れられ、重要視される質問の1つです。

ですので、学生自身も質問の意図を把握し、どのように答えればいいのかをしっかりと把握したうえで自分を存分にアピールできるように対策をしていきましょう。

また、自分を存分にできる回答を用意したら最後は“伝え方”を意識してください。いくら内容が良くても伝え方が悪いと自分を存分にアピールできませんので、練習を通して上手に伝えられるようにしましょう。

練習は気の知れた人とではなく、本番同様の緊張感を演出できる相手と行うようにしてください。たとえば就活エージェントです。就活エージェントは学生にとって“他人”となりますので、面接官に見立てることで本番同様の空気感を作り出すことができます。

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この記事の監修者

監修者:平崎泰典

平崎 泰典

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。

主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。

就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。

~就活生へのメッセージ~

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